JPH05213975A - カルシウム拮抗物質としてのイノシトールホスファート類似体 - Google Patents

カルシウム拮抗物質としてのイノシトールホスファート類似体

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JPH05213975A
JPH05213975A JP4167401A JP16740192A JPH05213975A JP H05213975 A JPH05213975 A JP H05213975A JP 4167401 A JP4167401 A JP 4167401A JP 16740192 A JP16740192 A JP 16740192A JP H05213975 A JPH05213975 A JP H05213975A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I) 【化1】 の化合物。式中、R1は、例えばホスファートであり、
2は、例えばホスファートまたはヒドロキシルであ
り、そしてR4は、例えば 【化2】 である。 【効果】 式(I)の化合物は適切なカルシウムアンタ
ゴニストであり、例えば心臓血管疾患の治療に有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はイノシトール−ホスファート誘導
体の新規なグループおよび種々の薬理学的用途例えば心
臓血管疾患の治療のためのカルシウム拮抗化合物として
のそれらの使用に関する。
【0002】ホスファチジルイノシトール(4.5)ビ
スホスファート(PIP2)−特異的なホスホリパーゼ
C(PIP2−PLC)をレセプターおよびG−タンパ
ク質が介助して活性化することによるPIP2の加水分
解の結果、細胞の細胞質中に2つの異なる第2のメッセ
ンジャー、d−ミオイノシトール(1.4.5)トリホス
ファート(IP3)とジアシルグリセロールが生成する
ことは現在では一般に認められている。IP3はカルシ
ウム放出をひき起す細胞内オルガネラ上の適切なレセプ
ターに結合することができる。2つの代謝経路がこのレ
セプターを介助したカルシウムの放出を停止する。即
ち、a)3位をリン酸化してイノシトール(1.3.4.
5)テトラキスホスファート(IP4)とするIP3−
3−キナーゼの作用および b)イノシトール(1.4)
ビスホスファートとするIP3−5−ホスファターゼの
作用である。細胞はIP4を生成するためにATPの形
態でエネルギーを消費するので、IP4は細胞のカルシ
ウム代謝におけるその上の段階をおそらく調節する推定
される第2のメッセンジャーであると考えられる(M.J.
Berridgeによる(1987)Ann. Rev. Biochem. 5
6, 159〜193およびM.J. BerridgeとR.F. Irvine
による(1989)Nature 341, 197〜20
5)。カルシウム輸送細胞内第2メッセンジャーとして
のIP3の重要性からIP3およびその誘導体が合成さ
れてきた。
【0003】長命アゴニストとして作用するホスホロチ
オエートの調製はこれまでにも記載されている(A.M. C
ookeらによる(1987)J. Chem. Soc. Chem. Commu
n. 1525〜1526およびJ. Strupishらによる(1
983)Bio. J. 253,901〜905)。然しなが
ら、IP3−レセプターのアンタゴニストとしておよび
それ故に細胞内のカルシウムアンタゴニストとして作用
するIP3−類似体に関する報告はいまだにない。従っ
てその上、長命アゴニストまたはアンタゴニストとして
作用するIP4類似体はまだ得られてはいない。
【0004】本発明の目的は5位を修飾された特異なI
P3、IP4およびPIP/PIP2−類似体の合成を
記述することである。さらに本発明では、細胞内カルシ
ウムアンタゴニストとして作用するIP3−レセプター
のアンタゴニストについて述べる。これらの物質は一般
に高度に活性な薬理化合物として使用することができ、
特に抗血栓症剤として使用することができ、また他の種
々の心臓血管疾患に使用することができる。
【0005】本発明の主題は特に式(I)
【化9】 の化合物および生理学的に許容しうるその塩である。
【0006】式中、 R1は1) ホスファート、 2) ヒドロキシル、 3) 1,2−ジアシル−Sn−グリセル−3−イルホ
スファート(ここでアシルは炭素原子2〜20個および
C−C二重結合0〜4個を有する脂肪酸である)、また
は 4) 1,2−ジアルキル−Sn−グリセル−3−イル
ホスファート(ここでアルキルは炭素原子2〜20個お
よびC−C二重結合0〜4個を有する炭化水素である)
であり、 R2は1) ヒドロキシル、または 2) ホスファートであり、 R3は1) ホスファート、または 2) ヒドロキシル、 3) 式(II)
【化10】 ここで a) Y=Z=OでありそしてX=(C1〜C8)−アル
キル b) Y=Z=OでありそしてX=(C6〜C18)−ア
リール c) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C1
8)−アルキル d) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C6〜C
18)−アリール e) Y=OでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
キル f) Y=OでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
リール g) Y=SでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
キル h) Y=SでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
リール i) Y=Z=OでありそしてX=CF2H j) Y=OでありそしてZ=X=F k) Y=Z=OでありそしてX=O−(C1〜C8)−
アルキル l) Y=Z=OでありそしてX=O−(C6〜C18
−アリール m) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C1
〜C8)−アルキル n) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C6
〜C18)−アリール o) Y=OでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
アルキル p) Y=OでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
−アリール q) Y=SでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
アルキル r) Y=SでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
−アリール 4) 式(III)
【化11】 ここで a) X=OR(Rは水素、(C1〜C8)−アルキルま
たは(C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール 5) 式(IV)
【化12】 ここで a) X=OR(Rは(C1〜C8)−アルキルまたは
(C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール R4は1) 式(V)
【化13】 ここで a) Y=Z=OでありそしてX=(C1〜C8)−アル
キル b) Y=Z=OでありそしてX=(C6〜C18)−ア
リール c) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C1
8)−アルキル d) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C6〜C
18)−アリール e) Y=OでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
キル f) Y=OでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
リール g) Y=SでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
キル h) Y=SでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
リール i) Y=Z=OでありそしてX=CF2H j) Y=OでありそしてZ=X=F k) Y=Z=OでありそしてX=O−(C1〜C8)−
アルキル l) Y=Z=OでありそしてX=O−(C6〜C18
−アリール m) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C1
〜C8)−アルキル n) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C6
〜C18)−アリール o) Y=OでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
アルキル p) Y=OでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
−アリール q) Y=SでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
アルキル r) Y=SでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
−アリール 2) 式(VI)
【化14】 ここで a) X=OR(Rは水素、(C1〜C8)−アルキルま
たは(C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール 3) 式(VII)
【化15】 ここで a) X=OR(Rは水素、(C1〜C8)−アルキルま
たは(C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール の基である。
【0007】好ましいのは式(I)の化合物および生理
学的に許容しうるその塩である。
【0008】式中、R1はホスファートまたは1,2−ジ
アシル−Sn−グリセル−3−イルホスファート(ここ
でアシルは炭素原子2〜20個およびC−C二重結合0
〜4個を有する脂肪酸基である)であり、R2はヒドロ
キシルまたはホスファートであり、R3はヒドロキシル
またはホスファートであり、R4は式V
【化16】 ここで、Y=Z=OでありそしてX=(C1〜C8)−ア
ルキルであるの基である。
【0009】さらに基R4は好ましくはXがメチル、エ
チルまたはプロピルである式(V)の基である。
【0010】本発明の別の部分は例えば3,6−ジ−O
−アリル−1,2−O−シクロヘキシリデン−ミオ−イ
ノシトール(1)のようなミオ−イノシトール誘導体か
ら出発し、例えば3,6−ジ−O−アリル−4−ベンジ
ル−1,2−O−シクロヘキシリデン−ミオ−イノシト
ール(2b)(天然のイノシトール(1.4.5)トリホ
スファートの1位を用いてそれぞれ番号付けすると1,
4−ジ−O−アリル−6−O−ベンジル−2,3−O−
シクロヘキシリデン−ミオ−イノシトールとなる)の合
成を経て進行する式(I)のイノシトールリン酸誘導体
の一般的合成である。当業者に一般に知られている一連
の保護および脱保護工程を通し、例えば−O−p−メト
キシベンジル基で5位を保護することによってイノシト
ール(1.4.5)−トリホスファートおよびイノシトー
ル(1.3.4.5)−テトラキスホスファートの両方の
5位の類似体を合成することができる。
【0011】式(I)の化合物はカルシウムアンタゴニ
ストとして作用しうる。従ってこれらの化合物(イノシ
トールホスファート類似体)は適切に調剤され適当な用
量で投与されて種々の薬剤として、例えば抗血栓症剤と
して作用することができる。平滑筋の収縮はまた細胞内
のカルシウムの放出に左右されるので、化合物の血管弛
緩効果を利用して高血圧症のような疾患を治療すること
ができる。化合物の一般的なカルシウム拮抗効果を利用
して喘息、心臓疾患、アテローム性動脈硬化症、虚血症
(心臓および脳)および炎症性疾患のような病気を治療
することができる。
【0012】化合物を適切な用量で、好ましくは0.0
1〜100mg/kgで、経口、鼻腔内、腹膜内、静脈内、
局所または皮下内のいずれかで投与することができる。
用量と投与方法は、種類、好ましくは哺乳類、体重およ
び年令によって変化する。
【0013】医薬製剤は化合物の有効量を例えば相溶性
の無機または有機担体のような適当なビヒクルと一緒に
含有する。経口、静脈内、局所等のそれぞれの投与のた
めに通常の添加物を使用することができる。
【0014】本発明をさらに次の実施例をあげて説明す
る。実験の部分では、次のスキームA、BおよびCによ
り合成を略述する。
【0015】
【化17】
【0016】
【化18】
【0017】
【化19】
【0018】実施例1 ミオ−イノシトール5−メチルホスホナート1,4−ビ
スホスファートの合成
【化20】 a) 3,6−ジ−O−アリル−4,5−ジ−O−ベンジル
−1,2−O−シクロヘキシリデン−ミオ−イノシトー
ル (2a)、3,6−ジ−O−アリル−4−O−ベンジル
−1,2−O−シクロヘキシリデン−ミオ−イノシトー
ル (2b) および 3,6−ジ−O−アリル−5−O−ベ
ンジル−1,2−O−シクロヘキシリデン−ミオ−イノ
シトール (2c) 塩化メチレン(200ml)中の化合物1(C. E. Dreefら
による、Recl. Trav.Chim Pays-Bas, 106, 161(1987)参
照)(6.80g、20.00mmol)および硫酸水素テトラ
ブチルアンモニウム(6.78g、20.00mmol)の溶
液に臭化ベンジル(3.00ml、25.23mmol)および
5%水酸化ナトリウム(200ml)を加えた。反応混合
物を24時間還流した。有機層を分離し、水、1M重炭
酸ナトリウムおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、真空で濃縮した。粗生成物混合物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(140g、溶離
液:ヘキサン/エーテル、100/0〜50/50、v/
v)処理して次のものを得た。
【0019】化合物2a(0.52g、収率5%)、油
状物;1H-NMR(CDCl3):δ 1.27〜1.80(m, 10H, 5×CH2,
シクロヘキシリデン), 3.37(dd, 1H, H-5, J5,6=9.5 H
z), 3.63(dd, 1H, H-3, J3,4=8.5 Hz), 3.68(dd, 1H, H
-6, J6,1=7.0 Hz), 3.87(dd, 1H, H-4, J4,5=8.5 Hz),
4.07(dd, 1H, H-1, J1,2=5.5 Hz), 4.18〜4.29(m, 3H,
2×OCH2, アリル), 4.34〜4.43(m, 1H, 2×OCH2,アリ
ル), 4.39(dd, 1H, H-2, J2,3=4.0 Hz), 4.77〜4.85(m,
4H, 2×OCH2, ベンジル), 5.14〜5.20(m, 4H, 2×=C
H2, アリル), 5.89〜6.05(m, 2H, 2×-CH=,アリル), 7.
25〜7.38(m, 10H, CH, H 芳香族)。
【0020】化合物2b(4.56g、収率53%)、
油状物;1H-NMR(CDCl3):δ 1.25〜1.82(m, 10H, 5×CH
2, シクロヘキシリデン), 2.69(d, 1H, 5-OH(交換可
能)), 3.46(ddd, 1H, H-5, J5,6=9.5 Hz, J5,OH=2.0 H
z), 3.60(dd, 1H, H-6, J6,1=7.0 Hz), 3.64(dd, 1H, H
-3, J3,4=8.0 Hz), 3.76(dd, 1H, H-4, J4,5=8.0 Hz),
4.07(dd, 1H, H-1, J1,2=5.5 Hz), 4.19〜4.25(m, 3H,2
×OCH2,アリル), 4.37〜4.43(m, 1H, 2×OCH2,アリル),
4.41(dd, 1H, H-2, J2,3=4.0 Hz), 4.77〜4.91(m, 2H,
OCH2, ベンジル), 5.17〜5.33(m, 4H, 2×=CH2, アリ
ル), 5.90〜6.01(m, 2H, 2×-CH=, アリル), 7.25〜7.4
1(m, 5H, H 芳香族)。および 化合物2c(3.10g、収率36%)、油状物;1H-NMR
(CDCl3):δ 1.26〜1.76(m, 10H, 5×CH2, シクロヘキ
シリデン), 2.63(d, 1H, 4-OH(交換可能)), 3.25(dd, 1
H, H-5, J5,6=9.0 Hz), 3.50(dd, 1H, H-3,J3,4=10.0 H
z), 3.60(dd, 1H, H-6, J6,1=7.0 Hz), 3.97(ddd, 1H,
H-4, J4,5=9.0 Hz, J4,OH=1.5 Hz), 4.08(dd, 1H, H-1,
J1,2=5.0 Hz), 4.19〜4.26(m, 3H,2×OCH2, アリル),
4.33〜4.40(m, 1H, 2H, OCH2, ベンジル), 5.15〜5.35
(m,4H, 2×CH2, アリル), 5.89〜6.02(m, 2H, 2×-CH=,
アリル), 7.25〜7.42(m, 5H, H 芳香族)。
【0021】b) 1,4−ジ−O−アリル−6−O−ベ
ンジル−5−O−p−メトキシベンジル−ミオ−イノシ
トール (4) 乾燥DMF(50ml)中の化合物2b(4.30g、1
0.00mmol)および水素化ナトリウム(0.30g、1
2.50mmol)の溶液に0℃でp−メトキシベンジルク
ロリド(1.50ml、11.07mmol)を滴加した。反応
混合物を20℃で2時間撹拌した。過剰の水素化ナトリ
ウムをメタノールで分解し、反応混合物を真空で濃縮し
た。残留物を塩化メチレンに取り、水、1M重炭酸ナト
リウムおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥し、真空で濃縮した。メタノール(25ml)中の
粗製の化合物の溶液にメタノール(25ml、2.50mmo
l)中の0.1N塩酸を加え、反応混合物を20℃で5時
間撹拌した。反応混合物をトリエチルアミンで中和し、
真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに取り、水、1
M重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄する。有機層を硫酸
マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮した。粗生成物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(60g、溶離液:
塩化メチレン/メタノール、100/0〜95/5、v/
v)処理して、純粋な化合物4(4.09g、収率87
%)を得た。融点97〜98℃(エーテル/ヘキサンか
ら)。1 H-NMR(CDCl3):δ 2.52(s(br), 1H, 2-OH, 交換可能),
2.55(d, 1H, 3-OH, 交換可能), 3.36(dd, 1H, H-1,
J1,2=3.0 Hz), 3.39(dd, 1H, H-5, J5,6=9.5 Hz),3.46
(ddd, 1H, H-3, J3,4=9.5 Hz, J3,OH=4.5 Hz), 3.68(d
d, 1H, H-4, J4,5=9.5 Hz), 3.80(s, 3H, OCH3, pメト
キシベンジル), 3.86(dd, 1H, H-6, J6,1=9.5Hz), 4.13
〜4.29(m, 3H, 2×OCH2, アリル), 4.22(dd(br), 1H, H
-2, J2,3=3.0Hz), J2,OH=1.0 Hz), 4.40〜4.47(m, 1H,
2×OCH2, アリル), 4.70〜4.89(m, 4H, 2×OCH2, ベン
ジルおよびpメトキシベンジル), 5.17〜5.34(m, 4H, 2
×=CH2, アリル), 5.87〜6.03(m, 2H, 2×-CH=, アリ
ル), 6.82〜6.87および7.21〜7.37(m, 9H, H 芳香族)。
光学対掌体の分離は、例えばキラルな補助基によって達
成することができる。
【0022】c) 1,4−ジ−O−アリル−2,3,6−
トリ−O−ベンジル−5−O−p−メトキシベンジル−
ミオ−イノシトール (5) 乾燥DMF(20ml)中の化合物4(1.75g、3.7
2mmol)および水素化ナトリウム(0.23g、9.58
mmol)の溶液に0℃で臭化ベンジル(1.00ml、8.4
1mmol)を滴加した。反応混合物を20℃で2時間撹拌
した。過剰の水素化ナトリウムをメタノールで分解し、
反応混合物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに
取り、水、1M重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄した。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮した。
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30
g、溶離液:ヘキサン/エーテル、100/0〜50/
50、v/v)処理して、化合物5(2.30g、収率95
%)を得た。融点69.5〜70.5℃(ペンタンか
ら)。1 H-NMR(CDCl3):δ 3.23(dd, 1H, H-1, J1,2=2.5 Hz),
3.30(dd, 1H, H-3, J3,4=10.0 Hz), 3.38(dd, 1H, H-5,
J5,6=9.0 Hz), 3.79(s, 3H, OCH3, pメトキシベンジ
ル), 3.91(dd, 1H, H-4, J4,5=9.0 Hz), 3.96(dd, 1H,
H-6, J6,1=10.0 Hz), 3.99(dd, 1H, H-2, J2,3=2.5 H
z), 4.03〜4.13(m, 2H, OCH2, アリル), 4.29〜4.44(m,
2H, OCH2, アリル), 4.58〜4.90(m, 8H, 4×OCH2, ベ
ンジルおよびpメトキシベンジル), 5.13〜5.32(m, 4H,
2×=CH2, アリル), 5.83〜6.06(m, 2H,2×-CH=, アリ
ル), 6.82〜6.86および7.22〜7.41(m, 19H, H 芳香
族)。
【0023】d) 2,3,6−トリ−O−ベンジル−5−
O−p−メトキシベンジル−ミオ−イノシトール (6) 不活性なヘリウム雰囲気下、1,2−ジクロルエタン
(15ml)中の化合物5(1.95g、3.00mmol)の
溶液に1,2−ジクロルエタン(0.5ml)中の1,5−
シクロオクタジエンビス〔メチルジフェニルホスフィ
ン〕イリジウムヘキサフルオロホスファート(L. M. Hai
nesらによるJ. Chem. Soc. Dalton Trans.,1891(1972)
参照)(20mg)を加えた。触媒を2分間、水素気流上に
通すことによって活性化した。溶液を脱ガス化し、アル
ゴン気流下に4時間放置した。反応混合物を真空で濃縮
し、得られた粗製の2,3,6−トリ−O−ベンジル−5
−O−p−メトキシベンジル−1,4−ジ−O−トラン
ス−プロプ−1−エニル−ミオ−イノシトールをさらに
精製することなく使用した。
【0024】塩化メチレン(15ml)中の粗製の2,3,
6−トリ−O−ベンジル−5−O−p−メトキシベンジ
ル−1,4−ジ−O−トランス−プロプ−1−エニル−
ミオ−イノシトールの溶液にメタノール(15ml、3.
00mmol)中の0.2N塩酸を加え、反応混合物を20
℃で1時間撹拌した。反応混合物をトリエチルアミンで
中和し、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに取
り、水、1M重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄した。有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮した。粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(25
g、溶離液:塩化メチレン/アセトン、100/0〜9
7/3、v/v)処理して、純粋な化合物6(1.53g、
収率92%)を得た。融点97.5〜98.5℃(エーテ
ル/ヘキサンから)。1 H-NMR(CDCl3):δ 2.28(d, 1H, 1-OH, 交換可能),
2.52(d, 1H, 4-OH, 交換可能), 3.30(dd, 1H, H-3, J3,
4=10.0 Hz), 3.38(dd, 1H, H-5, J5,6=9.0 Hz),3.52(dd
d, 1H, H-1, J1,2=2.5 Hz, J1,OH=6.5 Hz), 3.78(dd, 1
H, H-6, J6,1=9.5 Hz), 3.80(s, 3H, OCH3, pメトキシ
ベンジル), 4.07(dd, 1H, H-2, J2,3=2.5Hz), 4.14(dd
d, 1H, H-4, J4,5=9.0 Hz, J4,OH=1.5 Hz), 4.59〜4.94
(m, 8H, 4×OCH2, ベンジルおよびpメトキシベンジル),
6.84〜6.89および7.21〜7.40(m,19H, H 芳香族)。
【0025】e) 2,3,6−トリ−O−ベンジル−5−
O−p−メトキシベンジル−ミオ−イノシトール−1,
4−ビス(ジベンジルホスファート) (10) 化合物6(1.43g、2.51mmol)とN,N−ジイソ
プロピルジベンジルホスホラミジット(K.-L. Yuおよび
B. Fraser-Reid, Tetrahedron Lett., 29, 979(1988))
参照)(2.60g、7.54mmol)をトルエン(2×2
5ml)と共蒸留し、塩化メチレン(20ml)に溶解し
た。続いてアセトニトリル(20ml)中の1H−テトラ
ゾール(0.65g、9.29mmol)の溶液を加え、反応
混合物を15分間撹拌した。31P-NMRは2つのピークの
存在(δ 141.04と141.88)を示した。反応
混合物を0℃に冷却し、第3−ブチルヒドロペルオキシ
ド(3.75ml)を加え、撹拌を0℃で45分間続け
た。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、水で洗浄し
た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮し
た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(35g、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル、100/0
〜25/75、v/v)処理して均一な化合物10(2.5
7g、収率94%)を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ −1.03(2P)。
【0026】f) 2,3,6−トリ−O−ベンジル−ミオ
−イノシトール1,4−ビス(ジベンジルホスファート)
(11) 塩化メチレン(48.75ml)中の化合物10(2.18
g、2.00mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(1.25
ml)を加え、反応混合物を20℃で30分間撹拌した。
反応混合物を塩化メチレンで希釈し、水、1Mテトラエ
チルアンモニウム重炭酸塩バッファー(TEAB)およ
び水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、
真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(25g、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル、
100/0〜25/75、v/v)処理して均一な化合物1
1(1.59g、収率82%)を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ−1.24(1P)および0.76
(1P)。
【0027】g) 2,3,6−トリ−O−ベンジル−ミオ
−イノシトール5−(ベンジルメチルホスホナート)
1,4−ビス(ジベンジルホスファート) (13) ジオキサン(0.2M、3.5ml、0.70mmol)中のビ
ス(1−〔6−トリフルオロメチル〕ベンゾトリアゾリ
ル)メチルホスホナートの溶液を、ピリジンと共蒸留を
くり返して乾燥させた化合物11(0.34g、0.35
mmol)に加えた。反応物を20℃で30分間撹拌した。
続いてベンジルアルコール(0.15ml、1.45mmol)
とN−メチルイミダゾール(0.15ml、1.88mmol)
を加え、反応混合物を20℃でさらに1時間撹拌した。
1M TEABの添加後反応混合物を塩化メチレンで希
釈し、水、1M TEABおよび水で洗浄した。有機層
を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮した。粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5g、溶離
液:ヘキサン/酢酸エチル、100/0〜25/75、
v/v)処理して純粋な化合物13(0.30g、収率75
%)を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ -1.27(2P),31.31および32.88
(1P、 比1/3)。
【0028】h) ミオ−イノシトール5−メチルホスホ
ナート1,4−ビスホスファート(Na+型) (14) 化合物13(225mg、0.20mmol)をメタノールと
水の混合物(50ml、4/1、v/v)に溶解し、10%
パラジウム−炭素(0.20g)上で20℃、500kPa
で16時間水素化した。溶液を濾過し、真空(30℃)
で濃縮して小容量にした。Sephadex C−25(Na
+型、4.5g、10.4mmol)陽イオン交換および凍結
乾燥後、化合物14(101mg、収率97%)を白色固
体として得た。31 P-NMR(D2O, pH=2.00):δ 0.29(P-1), 1.20(P-4)およ
び31.68(P-5)。1 H-NMR(D2O, pH=2.00):δ 1.48(d, 3H, CH3, JH,P=17.
5 Hz), 3.75(dd, 1H, H-3, J3,4=10.0 Hz), 3.88(dd, 1
H, H-6, J6,1=10.0 Hz), 4.03(ddd, 1H, H-1, J1,2=2.5
Hz, JH,P=8.5 Hz), 4.12(ddd, 1H, H-5, J5,6=9.5 Hz,
JH,P=9.0 Hz), 4.28(dd, 1H, H-2, J2,3=3.0 Hz), 4.3
4(ddd, 1H, H-4, J4,5=9.0 Hz, JH,P=9.0Hz)。
【0029】実施例1b 実施例1の化合物の薬理学的活性 ヒトの血小板におけるカルシウムアンタゴニストとして
のミオ−イノシトール5−メチルホスホナート1,4−
ビスホスファート(IP2−5−MP)の活性を以下に
示す。
【0030】ヒトの血小板をクエン酸塩の存在下、示差
式遠心分離で精製し、0.2%w/v牛血清アルブミンと1
mM EGTA(エチレングリコールビス(β−アミノエ
チルエーテル)N,N,N′,N′−テトラアシジック
酸)を含有するタイロード−HEPES−(N−2−ヒ
ドロキシエチルピペラジン−N′−2−エタンスルホン
酸)−バッファー(pH7.4)中で約1×10exp-9 セ
ル/mlに再懸濁させた。20分後、血小板を再び遠心分
離(700×g、20分)し、次のものを含む「検定バ
ッファー」4ml中で同じ濃度まで再懸濁させた。
【0031】 110mM 塩化カリウム 1.2mM リン酸二水素カリウム 5mM コハク酸カリウム 5mM ピルビン酸カリウム 5mM カリウム−ATP 6.8mM 塩化マグネシウム 9.8U/ml クレアチンキナーゼ 12mM クレアチンホスファート 25mM 指示pHのHEPES−バッファー
【0032】さらに30分後、血小板懸濁液をカルシウ
ムに対する蛍光指示薬としてのQuin2(2−〔〔2−
〔ビス(カルボキシメチル)アミノ〕−5−メチル−フ
ェノキシ〕メチル〕−6−メトキシ−8−〔ビス(β−
アミノエチル)アミノ〕キノリン)塩の2μMを含む検
定バッファー中で5倍に希釈した。この懸濁液にサポニ
ンを加え、細胞を透過できる20μg/mlの最終濃度と
した。懸濁液の蛍光を安定なベースラインが得られるま
で蛍光分光計を用いて連続的にモニターした。この時点
でIP3を加え、結果としてのカルシウムの放出をQuin
2−蛍光強度の増加として測定した。2×10exp-7 M
のEC50(有効濃度)値がpH7.4で得られた。IP2−
5−MPそれ自身はカルシウムの放出に作用を及ぼさな
かった。しかしながら、5×10exp-7 MのIP3を添
加する15秒前に10exp-4 Mで適用する場合、7.4
以下のpH値でIP3に対するカルシウムのレスポンスは
阻害された。
【0033】次の阻害値がIP3(5×10-7M)とI
P2−5−MP(1×10-4M)の指示濃度で実測され
た。
【0034】pH カルシウム放出阻害(%) 7.6 0 7.4 0 7.3 68 7.2 100 7.1 100
【0035】実施例2 ミオ−イノシトール5−エチルホスホナート1,4−ビ
スホスファート(Na+型)の合成
【化21】 化合物11にビス(1−〔6−トリフルオロメチル〕エ
チル)ホスホナート溶液を化合物13の場合と同一の条
件下で加えた。化合物13〜14に対し与えられた量と
反応条件に従って最終生成物のミオ−イノシトール5−
エチルホスホナート1,4−ビスホスファート(Na
+型)が合成された。31 P-NMR−シグナル:(D2O):δ -3.54(P-1およびP-4)、
32.70(P-5)。
【0036】実施例3 ミオ−イノシトール5−((ジフルオロメチル)ホスホナ
ート)1,4−ビス−ホスファート(Na+型)の合成
【化22】 a) 2,3,6−トリ−O−ベンジル−ミオ−イノシトー
ル5−(ベンジル(ジフルオロメチル)ホスホナート)
1,4−ビス(ジベンジルホスファート) (15) ジオキサン(0.2M、3.5ml、0.780mmol)中の
(ジフルオロメチル)ホスホニックジ(1,2,4−トリ
アゾリド)の溶液を、ピリジンとのくり返し共蒸留によ
って乾燥させた化合物11(0.34g、0.35mmol)
に加えた。反応物を20℃で30分間撹拌した。続いて
ベンジルアルコール(0.15ml、1.45mmol)とN−
メチルイミダゾール(0.15ml、1.88mmol)を加
え、反応混合物を20℃でさらに1時間撹拌した。1M
TEABを添加後、反応混合物を塩化メチレンで希釈
し、水、1M TEABおよび水で洗浄した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮した。粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5g、溶離
液:ヘキサン/酢酸エチル、100/0〜25/75、
v/v)処理して純粋な化合物15(0.29g、収率70
%)を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ -1.45, -1.36, -1.18および-1.0
0(2P), 4.32(JP, F=93.0Hz)および6.66(JP,F=85.5 Hzお
よびJP,F=97.5 Hz)(1P)。
【0037】b) ミオ−イノシトール5−((ジフルオ
ロメチル)ホスホナート)1,4−ビスホスファート
(Na+型) (16) 化合物15(220mg、0.19mmol)をメタノールと
水の混合物(50ml、4/1、v/v)に溶解し、10%
パラジウム−炭素(0.20g)上で20℃、500kPa
において16時間水素化した。溶液を濾過し、真空(3
0℃)で濃縮して小容量にした。Sephadex C−25
(Na+型、4.0g、9.2mmol)陽イオン交換および
凍結乾燥後、化合物16(0.10g、収率95%)が
白色固体として得られた。31 P-NMR(D2O、pH=2.00):δ 0.27(P-1), 1.16(P-4)およ
び4.68(P-5, JP,F=85.0Hz)。
【0038】実施例4 ミオ−イノシトール5−メチルホスホナート1,3,4−
トリスホスファート(Na+型)の合成
【化23】 a) 1,3,4−トリ−O−アリル−6−O−ベンジル
−5−O−p−メトキシベンジル−ミオ−イノシトール
(7) 乾燥メタノール(25ml)中の化合物4(2.00g、
4.26mmol)とジブチル錫オキシド(1.20g、4.
82mmol)の溶液を2.5時間還流させ、続いて真空で
濃縮した。残留物をトルエン(3×25ml)と共蒸留
し、乾燥DMF(45ml)に溶解し、続いて弗化セシウ
ム(0.85g、5.59mmol)と臭化アリル(0.55m
l、6.50mmol)を加えた。20℃で16時間撹拌した
後、反応混合物を真空で濃縮した。残留物をエーテルに
取り、水、1M重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄した。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮した。
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30
g、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル、100/0〜50
/50、v/v)処理して純粋な化合物7(1.81g、収
率83%)を得た。融点77〜78℃(エーテル/ペン
タンから)。1 H-NMR(CDCl3):δ 2.42(s(br), 1H, 2-OH, 交換可能),
3.25(dd, 1H, H-3, J3, 4=9.5 Hz), 3.29(dd, 1H, H=1,
J1,2=3.0 Hz), 3.36(dd, 1H, H-5, J5,6=9.5 Hz), 3.7
7(dd, 1H, H-4, J4,5=9.5 Hz), 3.80(s, 3H, OCH3, p
メトキシベンジル), 3.87(dd, 1H, H-6, J6,1=9.5 Hz),
4.18〜4.22(m, 4H, 2×OCH2, アリル), 4.21(dd(br),
1H, H-2, J2,3=3.0 Hz), 4.25〜4.39(m, 2H, OCH2, ア
リル), 4.72〜4.87(m, 4H, 2×OCH2, ベンジルおよびp
メトキシベンジル), 5.14〜5.35(m,6H, 3×=CH2, アリ
ル), 5.88〜6.05(m, 3H, 3×-CH=, アリル), 6.82〜6.8
7および7.23〜7.38(m, 9H, H 芳香族)。
【0039】b) 1,3,4−トリ−O−アリル−2,6
−ジ−O−ベンジル−5−O−p−メトキシベンジル−
ミオ−イノシトール (8) 乾燥DMF(20ml)中の化合物7(1.75g、3.4
3mmol)と水素化ナトリウム(0.11g、4.58mmo
l)の溶液に臭化ベンジル(0.45ml、3.78mmol)
を0℃で滴加した。反応混合物を20℃で2時間撹拌し
た。過剰の水素化ナトリウムをメタノールで分解し、反
応混合物を真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに取
り、水、1M重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄した。有
機層を炭酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮した。粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30
g、溶離液:ヘキサン/エーテル、100/0〜50/
50、v/v)処理して化合物8(1.96g、収率95
%)を油状物として得た。融点39.5〜40.5℃(固
化)。1 H-NMR(CDCl3):δ 3.19(dd, 1H, H-3, J3,4=10.0 Hz),
3.24(dd, 1H, H-1, J1, 2=2.5 Hz), 3.37(dd, 1H, H-5,
J5,6=9.0 Hz), 3.79(s, 3H, OCH3, pメトキシベンジ
ル), 3.86(dd, 1H, H-4, J4,5=9.0 Hz), 3.96(dd, 1H,
H-6, J6,1=10.0 Hz), 3.99(dd, 1H, H-2, J2,3=2.5 H
z), 4.02〜4.16(m, 4H, 2×OCH2, アリル),4.26〜4.41
(m, 2H, OCH2, アリル), 4.69〜4.90(m, 6H, 3×OCH2,
ベンジルおよびpメトキシベンジル), 5.13〜5.34(m,
6H, 3×=CH2, アリル), 5.85〜6.06(m, 3H, 3×-CH=,
アリル), 6.82〜6.86および7.23〜7.44(m, 14H, H 芳香
族)。
【0040】c) 2,6−ジ−O−ベンジル−5−O−
p−メトキシベンジル−ミオ−イノシトール (9) 1,2−ジクロルエタン(15ml)中の化合物8(1.8
0g、3.00mmol)の溶液に不活性なヘリウム雰囲気
下、1,2−ジクロルエタン(0.5ml)中の1,5−シ
クロオクタジエン−ビス〔メチルジフェニルホスフィ
ン〕イリジウムヘキサフルオロ−ホスファート(L. M. H
ainesらによる、J. Chem. Soc. Dalton Trans. 1891(19
72)参照)(20mg)を加えた。触媒を2分間水素気流上
に通して活性化させた。溶液を脱ガス化し、アルゴン気
流下に4時間放置した。反応混合物を真空で濃縮し、こ
のようにして得られた粗製の2,6−ジ−O−ベンジル
−5−O−p−メトキシベンジル−1,3,4−トリ−O
−トランス−プロプ−1−エニル−ミオ−イノシトール
をさらに精製することなく使用した。
【0041】粗製の塩化メチレン(15ml)中の2,6
−ジ−O−ベンジル−5−O−p−メトキシベンジル−
1,3,4−トリ−O−トランス−プロプ−1−エニル−
ミオ−イノシトールの溶液にメタノール(15ml、3.
00mmol)中の0.2N塩酸を加え、反応混合物を20
℃で1時間撹拌した。反応混合物をトリエチルアミンで
中和し、真空で濃縮した。残留物を塩化メチレンに取
り、水、1M重炭酸ナトリウムおよび水で洗浄した。有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で乾燥した。粗
生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20
g、溶離液:塩化メチレン/メタノール、100/0〜
95/5、v/v)処理して純粋な化合物9(1.31g、
収率91%)を得た。融点108.5〜109.5℃(塩
化メチレン/ヘキサンから)。1 H-NMR(CDCl3):δ 2.33(d, 1H, 1-OH, 交換可能), 2.3
8(d, 1H, 3-OH, 交換可能), 2.48(d, 1H, 4-OH, 交換可
能), 3.32(dd, 1H, H-5, J5.6=9.0 Hz), 3.46(ddd, 1H,
H-3, J3,4=9.5 Hz, J3,OH=7.0 Hz), 3.57(ddd, 1H, H-
1, J1,2=2.5 Hz,J1,OH=5.0 Hz), 3.77(dd, 1H, H-6,
J6,1=9.5 Hz), 3.80(s, 3H, OCH3, pメトキシベンジ
ル), 3.82(ddd, 1H, H-4, J4,5=9.0 Hz J4,OH=2.0 Hz),
4.01(dd, 1H, H-2, J2,3=2.5 Hz), 4.71〜4.95(m, 6H,
3×OCH2, ベンジルおよびpメトキシベンジル), 6.85
〜6.89および7.25〜7.39(m, 14H, H 芳香族)。
【0042】d) 2,6−ジ−O−ベンジル−5−O−
p−メトキシベンジル−ミオ−イノシトール−1,3,4
−トリス(ジベンジルホスファート) (17) 化合物9(1.20g、2.50mmol)とN,N−ジイソ
プロピルジベンジルホスホラミジット(K. -L. Yuおよ
びB. Traser-ReidによるTetrahedron Lett. 29,979(198
8)参照)(3.90g、11.30mmol)の混合物をトルエ
ン(2×25ml)と共蒸留し、そして塩化メチレン(3
0ml)中に溶解した。続いてアセトニトリル(30ml)
中の1H−テトラゾール(1.00g、14.29mmol)
の溶液を加え、反応混合物を15分間撹拌した。31P-NM
Rは3つのピークの存在(δ 141.10、141.49
および142.55)を示した。反応混合物を冷却(0
℃)し、第3−ブチルヒドロペルオキシド(5.65m
l)を加え、撹拌を0℃で45分間続けた。反応混合物
を塩化メチレンで希釈し、水、1M TEABおよび水
で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空
で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(40g、溶離液:ヘキサン/酢酸エチル、10
0/0〜25/75、v/v)処理し均一な化合物17
(2.74g、収率87%)を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ -1.45(1P)、 -1.12(1P)および-0.
82(1P)。
【0043】e) 2,6−ジ−O−ベンジル−ミオ−イ
ノシトール−1,3,4−トリス(ジベンジルホスファー
ト)(18) 塩化メチレン(48.75ml)中の化合物17(2.52
g、2.00mmol)の溶液にトリフルオロ酢酸(1.25
ml)を加え、そして反応混合物を20℃で30分間撹拌
した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、水、1M
TEABおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー処理して純粋な化合物18
(1.78g、収率78%)を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ -1.30(2P)および0.82(1P)。
【0044】f) 2,6−ジ−O−ベンジル−ミオ−イ
ノシトール5−(ベンジルメチルホスホナート)1,3,
4−トリス(ジベンジルホスファート) (20) ジオキサン(0.2M、3.5ml、0.70mmol)中のビ
ス(1−〔6−トリフルオロメチル〕ベンゾトリアゾリ
ル)メチル−ホスホナートの溶液を、ピリジンと共蒸留
をくり返して乾燥した化合物18(0.40g、0.35
mmol)に加えた。反応物を20℃で30分間撹拌した。
続いてベンジルアルコール(0.15ml、1.45mmol)
とN−メチルイミダゾール(0.15ml、1.88mmol)
を加え、反応混合物を20℃でさらに1時間撹拌した。
1M TEABの添加後、反応混合物を塩化メチレンで
希釈し、水、1M TEABおよび水で洗浄した。有機
層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で濃縮した。粗
製生成物のシリカゲルクロマトグラフィー(7.5g、
溶離液:ヘキサン/酢酸エチル、100/0〜25/7
5、v/v)によって純粋な化合物20(0.29g、収率
63%)を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ -1.45(1P)、-1.21(1P)および-
0.70(1P)、31.46および33.12(1P、比1/3)。
【0045】g) ミオ−イノシトール5−メチルホスホ
ナート1,3,4−トリホスファート(Na+型) (21) 化合物20(215mg、0.16mmol)をメタノールと
水の混合物(50ml、4/1、v/v)に溶解し、10%パラ
ジウム−炭素(0.20g)上で20℃、500kPaで1
6時間水素化した。溶液を濾過し、真空で(30℃)濃
縮し、小容量にした。陽イオン交換および凍結乾燥の
後、化合物21(102mg、収率95%)を白色固体と
して得た。31 P-NMR(D2O、pH=2.00):δ 0.25(P-1), 0.43(P-3),
0.25(P-4)および31.76(P-5)。1 H-NMR(D2O、pH=2.00):δ 1.48(d, 3H, CH3, JH,P=1.7
5 Hz), 3.90(dd, 1H, H-6, J6,1=10.0 Hz), 4.08(ddd,
1H, H-1, J1,2=2.5 Hz, JH,P=8.5 Hz), 4.18(ddd, 1H,
H-5, J5,6=9.5 Hz, JH,P=9.0 Hz), 4.20(ddd, 1H, H-3,
J3,4=9.5 Hz, JH,P=9.5 Hz), 4.44(dd, 1H, H-2, J2,3
=2.5 Hz), 4.50(ddd, 1H, H-4, J4,5=9.5Hz, JH,P=9.5
Hz)。
【0046】実施例5 ミオ−イノシトール5−エチルホスホナート1,3,4−
トリスホスファート(Na+型)の合成
【化24】 化合物18にビス(1−〔6−トリフルオロメチル〕ベ
ンゾトリアゾリル)エチルホスホナート溶液を化合物2
0の場合と同一の条件下で加えた。化合物20および2
1の場合と同様の量および反応条件に従って、最終生成
物、ミオ−イノシトール5−エチルホスホナート1,3,
4−トリスホスファート(Na+型)が合成された。 FAB−質量分光計:分子ピーク666。
【0047】実施例6 ミオ−イノシトール5−((ジフルオロメチル)ホスホナ
ート)1,3,4−トリスホスファート(Na+型)の合
【化25】 a) 2,6−ジ−O−ベンジル−ミオ−イノシトール5
−(ベンジル(ジフルオロメチル)ホスホナート)1,3,
4−トリス(ジベンジルホスファート) (22) ジオキサン(0.2M、3.5ml、0.70mmol)中の
(ジフルオロメチル)ホスホニックジ(1,2,4−トリ
アゾリド)の溶液を、ピリジンとくり返し共蒸留して乾
燥させた化合物18(0.40g、0.35mmol)に加え
た。反応物を20℃で30分間撹拌した。続いてベンジ
ルアルコール(0.15ml、1.45mmol)とN−メチル
イミダゾール(0.15ml、1.88mmol)を加え、反応
混合物を20℃でさらに1時間撹拌した。1M TEA
Bの添加後反応混合物を塩化メチレンで希釈し、水、1
M TEABおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、真空で濃縮した。粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(7.5g、溶離液:ヘキ
サン/酢酸エステル、100/0〜25/75、v/v)
処理して純粋な化合物22(0.29g、収率61%)
を油状物として得た。31 P-NMR(CH2Cl2):δ -1.39, -1.15, -0.97および0.79
(3P), 4.35(JP,F=95.0 Hz)および6.86(JP,F=88.0 Hzお
よびJP,F=102.5 Hz)(1P)。
【0048】b) ミオ−イノシトール5−((ジフルオロ
メチル)ホスホナート)1,3,4−トリスホスファート
(Na+型) (23) 化合物22(240mg、0.18mmol)をメタノールと水
の混合物(50ml、4/1、v/v)に溶解し、10%パ
ラジウム−炭素(0.20g)上で20℃、500kPaで
16時間水素化した。溶液を濾過し、真空で(30℃)
小容量になるまで濃縮した。陽イオン交換および凍結乾
燥の後、化合物23(114mg、収率93%)を白色固
体として得た。31 P-NMR(D2O, pH=2.00):δ 0.21(P-1), 0.62(P-3), 0.
62(P-4)および4.81(P-5,JP,F=85.5 Hz)。1 H-NMR(D2O, pH=2.00):δ 3.91(dd, 1H, H-6, J6,1=1
0.0 Hz), 4.07(ddd, 1H,H-1, J1,2=2.5 Hz, JH,P=8.5 H
z), 4.20(ddd, 1H, H-5, J5,6=9.5 Hz, JH,P=9.0Hz),
4.22(ddd, 1H, H-3, J3,4=9.5 Hz, JH,P=9.5 Hz), 4.42
(dd, 1H, H-2, J2,3=2.5 Hz), 4.53(ddd, 1H, H-4, J4,
5=9.5 Hz, JH,P=9.5 Hz), 6.09(ddd, 1H,CHF2, JH,F=4
9.0 Hz, JH,P=24.0 Hz)。
【0049】一般的方法および物質 ミオ−イノシトールはPfanstiehl Laboratories Inc.
(米国)から購入した。1−ヒドロキシ−6−トリフル
オロメチルベンゾトリアゾール(W. KoenigおよびR. Ge
iger, Chem. Ber. 103, 788(1970)参照)および1,2,4
−トリアゾールを50℃で70時間五酸化リンで真空乾
燥した。テチラエチルアンモニウム重炭酸塩バッファー
(TEAB、2M):トリエチルアミン(825ml)と
水(2175ml)の混合物を0℃でpH7.0になる迄炭
酸ガスで飽和させた。
【0050】カラムクロマトグラフィーをMerck Kiesel
gel 60(230〜400メッシュ、ASTM)で行っ
た。融点は未補正であった。
【0051】1H-NMRスペクトルを300MHzでフーリエ
転換モートで操作するASPECT−2000コンピュ
ーターを備えたBruker WM-300分光計に記録した。31P-N
MRスペクトルを50.1MHzおよび80.7MHzでそれぞれ
JEC 980Bコンピューターにオンライン接続したJ
eol JNM-FX 200分光計に記録した。1H−ケミカルシフト
は内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対
するppm(δ)で表示され、31P−ケミカルシフトは外部
標準としての85%H3PO4に対するppm(δ)で表示
される。
【0052】ビス(1−〔6−トリフルオロメチル〕ベ
ンゾトリアゾリル)メチルホスホナートの合成 無水のジオキサン(5ml)中のメチルホスホニックジク
ロリド(0.67g、5.04mmol)の溶液を20℃で無
水のジオキサン(20ml)中の乾燥1−ヒドロキシ−6
−トリフルオロメチルベンゾトリアゾール(2.05
g、10.10mmol)およびピリジン(0.81ml、1
0.03mmol)の撹拌した溶液に滴加した。溶液を20
℃で1時間撹拌し、塩を濾過して除去した。かくして得
られたビス(1−〔6−トリフルオロメチル〕ベンゾト
リアゾリル)メチルホスホナート(31P-NMR:δ 47.
60)の0.2Mの原溶液を−20℃で数週間貯蔵する
ことができた。
【0053】(ジフルオロメチル)ホスホニックジ
(1,2,4−トリアゾリド)の合成 無水ジオキサン(5ml)中の(ジフルオロメチル)ホス
ホニックジクロリド(D. E. Bergstromら、J. Org. Che
m. 53, 3953(1988)参照)(0.85g、5.03mmol)を
無水ジオキサン(20ml)中の乾燥1,2,4−トリアゾ
ール(0.85g、12.32mmol)およびトリエチルア
ミン(1.40ml、10.06mmol)の撹拌した溶液に2
0℃で滴加した。溶液を20℃で1時間撹拌し、塩を濾
過して除去した。かくして得られた(ジフルオロメチ
ル)ホスホニックジ(1,2,4−トリアゾリド)(31P-
NMR:δ -3.01、JP,F=106.0 Hz)の0.2Mの原溶液を−
20℃で数週間貯蔵することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エーリツク・ドレーフ オランダ国エヌ・エル−2300エル・アー ライデン.ポストブス9502.アインシユタ インウエヒ5.フオルラエースラボラトー リア内 (72)発明者 ヘエイス・ヴエー・デー・マレル オランダ国エヌ・エル−2300エル・アー ライデン.ポストブス9502.アインシユタ インウエヒ5.フオルラエースラボラトー リア内 (72)発明者 ジヤーク・フオン・ボーム オランダ国エヌ・エル−2300エル・アー ライデン.ポストブス9502.アインシユタ インウエヒ5.フオルラエースラボラトー リア内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 の化合物および生理学的に許容しうるその塩。式中、 R1は1) ホスファート、 2) ヒドロキシル、 3) 1,2−ジアシル−Sn−グリセル−3−イルホ
    スファート(ここでアシルは炭素原子2〜20個および
    C−C二重結合0〜4個を有する脂肪酸である)、また
    は 4) 1,2−ジアルキル−Sn−グリセル−3−イル
    ホスファート(ここでアルキルは炭素原子2〜20個お
    よびC−C二重結合0〜4個を有する炭化水素である)
    であり、 R2は1) ヒドロキシル、または 2) ホスファートであり、 R3は1) ホスファート、または 2) ヒドロキシル、 3) 式(II) 【化2】 ここで a) Y=Z=OでありそしてX=(C1〜C8)−アル
    キル b) Y=Z=OでありそしてX=(C6〜C18)−ア
    リール c) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C1
    8)−アルキル d) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C6〜C
    18)−アリール e) Y=OでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
    キル f) Y=OでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
    リール g) Y=SでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
    キル h) Y=SでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
    リール i) Y=Z=OでありそしてX=CF2H j) Y=OでありそしてZ=X=F k) Y=Z=OでありそしてX=O−(C1〜C8)−
    アルキル l) Y=Z=OでありそしてX=O−(C6〜C18
    −アリール m) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C1
    〜C8)−アルキル n) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C6
    〜C18)−アリール o) Y=OでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
    アルキル p) Y=OでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
    −アリール q) Y=SでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
    アルキル r) Y=SでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
    −アリール 4) 式(III) 【化3】 ここで a) X=OR(Rは水素、(C1〜C8)−アルキルま
    たは(C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール 5) 式(IV) 【化4】 ここで a) X=OR(Rは(C1〜C8)−アルキルまたは
    (C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール R4は1) 式(V) 【化5】 ここで a) Y=Z=OでありそしてX=(C1〜C8)−アル
    キル b) Y=Z=OでありそしてX=(C6〜C18)−ア
    リール c) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C1
    8)−アルキル d) Y=SでありZ=OでありそしてX=(C6〜C
    18)−アリール e) Y=OでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
    キル f) Y=OでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
    リール g) Y=SでありそしてZ=X=(C1〜C8)−アル
    キル h) Y=SでありそしてZ=X=(C6〜C18)−ア
    リール i) Y=Z=OでありそしてX=CF2H j) Y=OでありそしてZ=X=F k) Y=Z=OでありそしてX=O−(C1〜C8)−
    アルキル l) Y=Z=OでありそしてX=O−(C6〜C18
    −アリール m) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C1
    〜C8)−アルキル n) Y=SでありZ=OでありそしてX=O−(C6
    〜C18)−アリール o) Y=OでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
    アルキル p) Y=OでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
    −アリール q) Y=SでありそしてZ=X=O−(C1〜C8)−
    アルキル r) Y=SでありそしてZ=X=O−(C6〜C18
    −アリール 2) 式(VI) 【化6】 ここで a) X=OR(Rは水素、(C1〜C8)−アルキルま
    たは(C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール 3) 式(VII) 【化7】 ここで a) X=OR(Rは水素、(C1〜C8)−アルキルま
    たは(C6〜C18)−アリールである) b) X=(C1〜C8)−アルキル c) X=(C6〜C18)−アリール d) X=NH−(C1〜C8)−アルキル e) X=NH−(C6〜C18)−アリール の基である。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式(I)の化合物および
    生理学的に許容しうるその塩。式中、 R1はアシルが炭素原子2〜20個およびC−C二重結
    合0〜4個を有する脂肪酸基である1,2−ジアシル−
    Sn−グリセル−3−イルホスファートであり、 R2はヒドロキシルまたはホスファートであり、 R3はヒドロキシルまたはホスファートであり、 R4は式Vの基である 【化8】 ここで、Y=Z=Oであり、X=(C1〜C8)−アルキ
    ルである。
  3. 【請求項3】 R4はXがメチル、エチルまたはプロピ
    ルである式(V)の基である、請求項2記載の式(I)
    の化合物。
  4. 【請求項4】 ミオ−イノシトール誘導体から始まる請
    求項1〜3の1つに記載の式(I)の化合物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 医薬として使用するための請求項1〜3
    の1つに記載の式(I)の化合物。
  6. 【請求項6】 心臓血管疾患の治療のための医薬として
    使用するための請求項1〜3の1つに記載の式(I)の
    化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の化合物またはその生理学
    的に許容しうる塩および生理学的に受容しうるビヒクル
    の有効量からなる医薬組成物。
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