JPH05213349A - 容器の蓋体及びその製造方法 - Google Patents

容器の蓋体及びその製造方法

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JPH05213349A
JPH05213349A JP4162811A JP16281192A JPH05213349A JP H05213349 A JPH05213349 A JP H05213349A JP 4162811 A JP4162811 A JP 4162811A JP 16281192 A JP16281192 A JP 16281192A JP H05213349 A JPH05213349 A JP H05213349A
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lid
container
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JP4162811A
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Elmar Mock
モック エルマー
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Tetra Laval Holdings and Finance SA
Original Assignee
Tetra Laval Holdings and Finance SA
Tetra Alfa Holdings SA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の材料で蓋体(ふたたい)を形成し、最適
な材料を使用して種々の機能を備えさせる。 【構成】蓋体は、熱可塑性の基材13から成る基材領域
と、前記基材13と特性の異なる熱可塑性の補助材14
から成る補助材領域を有する。前記基材領域は、容器1
0の開口の周囲において容器10の表面に対するシール
面を有するとともに、補足材領域内において部分的な破
壊によって互いに分離する破断箇所Pを有する。蓋体の
首部分11を基材13で、蓋部分12を補助材14で成
形することができる。蓋体を製造する場合、第1の材料
を射出成形によって充填(じゅうてん)し、成形型を少
なくとも部分的に交換し、第2の材料を射出成形によっ
て充填する。その際、第2の材料を充填するための成形
型の少なくとも一部が、前記第1の材料の成形品によっ
て構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装技術の分野におけ
る容器の蓋体(ふたたい)及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば流動体用の容器は、流動体
を注出するために開口や開封されて初めて開口となる潜
在的な開口が必要であるが、開封した後に開口を再び密
閉することが望まれる。開口を再び密閉することができ
れば、流動体を注出した後においても、開封前と同様に
容器を取り扱うことができる。そのため、各種容器は、
種々の形状を有し種々の材料から成る蓋体を備えてい
る。
【0003】開封した後に開口を再び密閉することが可
能な蓋体として、コルク製の栓、プラスチック製又は金
属製のねじ付きキャップ、セラミック製の栓、ゴムシー
ルのある取手キャップ、ガラス製の底ストッパー、プラ
スチック製のスナップ栓等がよく知られている。そし
て、蓋体がないと開封した後に再び密閉することができ
ない。例えば、ガラスアンプルや、金属製、内層付き厚
紙製又はプラスチック製の多くの飲料容器は再び密閉す
ることができない。
【0004】また、容器自体が首部分を有する場合に
は、通常、蓋体は開閉可能な蓋部分だけで構成され、容
器との間に可逆的なシール結合を形成する。また、容器
自体に首部分がない場合には、通常、蓋体に首部分と蓋
部分が形成され、前記首部分と容器が固定されて両者間
に非可逆的なシール結合が形成されるとともに、蓋部分
と首部分間には可逆的なシール結合が形成される。
【0005】このように、蓋体は開口又は潜在的な開口
を閉鎖するものであって、簡単な操作で開放することが
でき、再び密閉することができるような機能を有する。
そして、該蓋体は、蓋部分と容器(首部分だけで形成さ
れる蓋体の場合)間で、又は蓋部分と首部分(首部分と
蓋部分で形成される蓋体の場合)間でシール結合を形成
する。
【0006】ところで、蓋体と容器間の可逆的なシール
結合は、蓋体の重要な課題であり、それによって蓋体の
構造及び材料が決定されてしまう。ところが、多くの場
合、蓋体は可逆的なシール結合以外の機能をも必要とす
る。例えば、広口の蓋体の場合には最低限の強度が必要
であり、ワインの瓶のコルクの場合には最低限の通気性
が必要になる。また、蓋体と容器間で何度もシール結合
することができるような操作の便利さのための機能や、
蓋体が開封されたか否かを外部から見ることができるこ
となどの安全上の機能も必要となる。
【0007】このように、蓋体は多くの機能を有するた
め、複数の材料で形成するとともに、各機能に最適な材
料を使用するようにしたものが提供されている。複数の
部材で形成された蓋体はよく知られており、例えば、シ
ールライニングを有するねじキャップ(機能:耐久性、
密閉性、シール性)、すず製キャップを備えたコルクス
トッパ(機能:シール性、開封されたか否かの識別
性)、金属製取手、セラミックストッパ及びシールから
成る取手蓋(機能:容器の首部分と蓋部分間の結合性、
機械的耐久性、シール性)等が提供されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の容器の蓋体においては、複数の材料で形成されてい
るため、蓋体を製造する場合、各部材を別々に製造した
後それらを組み立てる必要がある。そして、各部材を組
み立てて単体とした後に容器に取り付けるか、各部材を
それぞれ別々の工程で容器に装着しなければならず、製
造作業が複雑になるだけでなく、製造コストが高くなっ
てしまう。
【0009】本発明は、前記従来の容器の蓋体の問題点
を解決して、複数の材料で蓋体を形成し、最適な材料を
使用して各種機能を有することができ、単一の製造方法
によって製造することができ、各部材を事前に組み立て
ることなく容器に装着することができる容器の蓋体及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の容
器の蓋体は、熱可塑性の基材から成る基材領域と、基材
と特性の異なる熱可塑性の第1の補助材から成る第1補
助材領域を有する。前記基材領域には、容器の開口の周
囲において容器の表面に対するシール面が形成され、第
1補助材領域内の基材領域は、部分的な破壊によって互
いに分離する破断箇所を備える。
【0011】また、蓋体は、少なくとも一部が基材で成
形された首部分と、少なくとも一部が第1の補助材で成
形された蓋部分とで構成することができる。その場合、
前記基材と第1の補助材は、相互に溶着されることな
く、互いに接触するように成形され、前記首部分は基材
から成る少なくとも一つのシール面を備え、前記蓋部分
は第1の補助材から成る少なくとも一つのシール面を備
える。そして、閉鎖された状態において前記一対のシー
ル面は、蓋部分で重なって型係止手段を形成するととも
に、前記首部分と蓋部分間で可逆的なシール結合を形成
する。
【0012】また、前記首部分の基材領域と蓋部分の基
材領域は、破断箇所を介して相互に連結される。そし
て、前記首部分の第1補助材領域と蓋部分の第1補助材
領域が、破断箇所を介して相互に連結される。また、前
記首部分と蓋部分間に延在する一つの材料から成る領域
が、蓋部分を首部分から取り外す場合に連結状態を維持
するようにしてもよい。
【0013】そして、前記第1の補助材と異なる特性を
有する第2の補助材から成る第2補助材領域を設けるこ
ともできる。この場合、第2補助材領域は、蓋部分及び
首部分のいずれか一方と非可逆的なシール結合を形成す
る。また、前記基材領域は、容器の開口の周囲において
容器の表面と可逆的なシール結合を形成することもでき
る。この場合、前記第1補助材領域は、基材領域と非可
逆的なシール結合を形成する。
【0014】さらに、容器の蓋体の製造方法において
は、熱可塑性の第1の材料を射出成形によって充填(じ
ゅうてん)し、少なくとも部分的に成形型を交換し、特
性の異なる熱可塑性の第2の材料を射出成形によって充
填して、第1の材料との間にシール面を形成するととも
に、第2の材料を充填するための成形型の少なくとも一
部を前記第1の材料の成形品によって構成する。
【0015】
【作用】本発明によれば、前記のように蓋体は、熱可塑
性の基材から成る基材領域と、基材と特性の異なる熱可
塑性の第1の補助材から成る第1補助材領域を有する。
前記基材領域には、容器の開口の周囲において容器の表
面に対するシール面が形成されるとともに、第1補助材
領域内の基材領域は、部分的な破壊によって互いに分離
する破断箇所を備える。
【0016】また、前記蓋体は、少なくとも一部が基材
で成形された首部分と、少なくとも一部が第1の補助材
で成形された蓋部分とで構成することができる。その場
合、前記基材と第1の補助材は、相互に溶着されること
なく、互いに接触するように成形され、前記首部分は基
材から成る少なくとも一つのシール面を備え、前記蓋部
分は第1の補助材から成る少なくとも一つのシール面を
備える。そして、閉鎖された状態において前記一対のシ
ール面は、蓋部分で重なって型係止手段を形成するとと
もに、前記首部分と蓋部分間で可逆的なシール結合を形
成する。
【0017】また、前記首部分の基材領域と蓋部分の基
材領域は、破断箇所を介して相互に連結される。そし
て、前記首部分の第1補助材領域と蓋部分の第1補助材
領域が、破断箇所を介して相互に連結される。また、前
記首部分と蓋部分間に延在する一つの材料から成る領域
が、蓋部分を首部分から取り外す場合に連結状態を維持
するようにしてもよい。
【0018】そして、前記第1の補助材と異なる特性を
有する第2の補助材から成る第2補助材領域を設けるこ
ともできる。この場合、第2補助材領域は、蓋部分及び
首部分のいずれか一方と非可逆的なシール結合を形成す
る。また、前記基材領域が、容器の開口の周囲において
容器の表面と可逆的なシール結合を形成することもでき
る。この場合、前記第1補助材領域は、基材領域と非可
逆的なシール結合を形成する。
【0019】さらに、容器の蓋体の製造方法において
は、熱可塑性の第1の材料を射出成形によって充填し、
少なくとも部分的に成形型を交換し、特性の異なる熱可
塑性の第2の材料を射出成形によって充填して、第1の
材料との間にシール面を形成するとともに、第2の材料
を充填するための成形型の少なくとも一部を前記第1の
材料の成形品によって構成する。
【0020】本発明による容器の蓋体は、特性が異なる
少なくとも二つの熱可塑性の材料から成り、二つの材料
は相互に連結して単体化領域を形成する。そして、互い
に異なる材料を使用して異なる機能を有することができ
る。前記異なる材料から成る領域は、型係止手段によっ
て相互に連結されて結合される。その際、相互の連結は
目で識別することができる。この場合、微視的には異な
る材料の表面があたかも溶着されたか溶融されたような
状態になる。そして、相互の連結によって可逆的なシー
ル結合を形成した場合には、蓋体を容易に開閉すること
ができる。また、非可逆的なシール結合を形成した場合
には、蓋体を開放することはできない。
【0021】本発明における蓋体は、異なる材料のため
の複数材料射出成形技術によって製造される。すなわ
ち、複数材料射出成形技術においては、ある熱可塑性材
料で成形品が成形される。該成形品は、十分に冷却する
と機械的に十分に安定するため、成形型として利用する
ことができる。次に、成形型の少なくとも一部を交換
し、別の材料によって仕上成形部分を成形するようにな
っている。
【0022】このように、射出成形による成形品を成形
型の一部とするため、二つの材料間に接触面が形成され
る。同様にして三つ以上の材料で成形品を成形すること
もできる。前記複数材料射出成形技術を利用すると、二
つの材料が相互に連結され、単体化領域が形成される。
このような単体化領域は別の方法による場合、多少複雑
な工程が必要となる。前記複数材料射出成形技術は、型
係止手段によって連結される部分を形成する。該型係止
手段は、材料の構成や弾性の有無に対応して可逆的なシ
ール結合又は非可逆的なシール結合を形成する。
【0023】さらに、使用される材料を選択することに
よって、材料間の接触面に影響を与えることもできる。
すなわち、射出成形中に、既に成形された材料とは別の
材料を充填すると、既に成形された材料が再び溶融し、
両者は混合する。これによって、極めて特徴的な接触面
を形成することができる。例えば、二つの材料を接触面
において相互にかつ強固に溶融させたり、容易に接着さ
せたり、接着させることなく容易に接触させたりするこ
とができる。溶融した接触面を形成するためには、例え
ば色の異なる同一の材料を充填して成形すればよい。こ
の場合、溶融の強度は、別の材料による成形中における
接触面の温度によって変化する。接着することのない接
触面は、可塑状態で混合しない材料を隣接させて成形す
ることによって形成される。
【0024】二つの材料として、温度に対応して混合さ
れるものを選択すると、接触面の温度に応じて固着強度
が変化する。該固着強度は、いわゆるポリブレンド方法
によっても変化させることができ、その場合、第2の材
料に加えられる第1の材料の百分率が変えられる(例え
ば、固着強度を小さくする場合には10%とする。)。
【0025】複数材料射出成形技術によって容器の蓋体
を製造する場合、次の条件が適用される。すなわち、使
用される材料は、その異なる機能に応じて選択される。
異なる材料から成る領域間の接触面は、単体から成る蓋
体の場合、非可逆的なシール結合によって相互に連結さ
れる。また、二つの部分から成る蓋体の場合、前記接触
面は可逆的なシール結合によって相互に連結され、同時
に両部分の分離面を形成する。
【0026】前記蓋体が容器の開口と可逆的なシール結
合を形成する場合、すなわち容器の開口に対して蓋体が
移動する場合は、蓋体は単体で構成される。例えば、容
器自体が首部分を有し、蓋体を栓で構成した場合がこれ
に相当する。その際、容器の首部分の内側表面及び栓の
外側表面の一部がシール面を形成する。また、蓋体が容
器に対して非可逆的なシール結合を形成し、首部分と蓋
部分が可逆的なシール結合を形成する場合は、蓋体は二
つの部分から成る。この種の蓋体は、注出口の成形に適
さない容器か、又は単体から成る蓋体に適さない容器に
使用される。前記二つの部分から成る蓋体は、シール結
合を形成するためにシール面が2箇所に必要になる。す
なわち、容器と蓋体間の非可逆的なシール結合のための
シール面と、首部分と蓋部分間の可逆的なシール結合の
ためのシール面である。
【0027】各蓋体は、容器の開口の周囲で、容器の表
面に固定されることができる丸い形状を有しなくてはな
らない。このことが蓋体の基本的な課題であり、蓋体の
基材から成る領域はこの形状を有する。該基材の特性
は、更にその機能によって定められる。単体から成る蓋
体にとって、基本的な機能は可逆的なシール結合を形成
することである。また、二つの部分から成る蓋体にとっ
て、基本的な機能は一方で非可逆的なシール結合を形成
することであり、他方で可逆的なシール結合を形成する
ことである。該可逆的なシール結合は、蓋体の基本的な
機能に対する補助シール機能であり、本発明においては
補助材がこの補助シール機能を有する。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例を
示す容器の蓋体の閉鎖状態断面図、図2は本発明の第1
の実施例を示す容器の蓋体の開放状態断面図である。図
において、蓋体は首部分11と蓋部分12から成り、閉
鎖された状態では首部分11と蓋部分12が弾性の型係
止手段によって結合される。また、蓋体は基材13から
成る領域(基材領域)と補助材14から成る領域(第1
補助材領域)とを有する。前記閉鎖された状態の蓋体
は、複数材料射出成形技術によって単体的に成形するこ
とができる。
【0029】前記首部分11は閉鎖シール面11aを備
え、該閉鎖シール面11aは容器10の開口の周囲にお
いて丸く形成され、該蓋体と容器10間をシールする。
前記首部分11は基材13で成形され、容器10の表面
の材料と溶着又はにかわ接着によってシール結合され
る。さらに、基材13は容器10内に収容され貯蔵され
るものすなわち流動体に適合するものでなくてはならな
い。また、蓋部分12は補助材14で成形されるが、図
に示すように基材13の一部分を有することもできる。
【0030】そして、首部分11と蓋部分12間で可逆
的なシール結合を形成するため、基材13にシール面1
5が、補助材14にシール面16が形成される。これら
の一対のシール面15,16は、蓋体を開放する際に破
壊されることなく互いに分離されるようになっている。
そのために、補助材14の特性が設定される。すなわ
ち、基材13及び補助材14は熱可塑性を有するため、
成形による溶着の強さが蓋体を開放しようとする力より
大きいと、閉鎖された状態が維持される。
【0031】前記基材13は首部分11から蓋部分12
に延びていて、首部分11と蓋部分12の分離箇所に、
基材13をわずかな力で破断することができるように破
断箇所Pが設けられている。該破断箇所Pは、首部分1
1及び蓋部分12が分離されない限り、両者間の補助シ
ール材料を形成する。そして、よく見える位置に前記破
断箇所Pを設けることによって、蓋体が新しいものか、
既に一度開封されたものかを知るための「封印」として
役立てることができる。
【0032】前記蓋部分12と一体的に成形され、基材
13から成る領域は、非可逆的な型係止手段によって補
助材14から成る領域と結合されている。したがって、
蓋体を開放することによって蓋部分12を単体として除
去することができる。該蓋部分12は更に他の機能を有
することができ、それらの機能に対応した形状にするこ
とができる。例えば、前述したように蓋体は、新しい状
態でシール機能と封印機能を有することができる。さら
に、基材13は、蓋部分12内において機械的な耐久性
の機能を有することができ、その分補助材14として弱
い材料を選択することができる。
【0033】また、補助材14が容器10内の流動体に
適合しない材料である場合、少なくとも蓋体の新しい状
態では、流動体と補助材14が接触することがないよう
に、蓋部分12の内側全体を基材13から成る領域で覆
うようにしている。本実施例においては、蓋部分12に
基材13から成る領域を形成しているが、首部分11に
補助材14から成る領域を形成してもよい。この場合、
該領域に破断箇所が設けられ、該破断箇所を介して蓋部
分12の対応する領域と連結される。
【0034】また、首部分11と蓋部分12のそれぞれ
が、基材13から成る領域及び補助材14から成る領域
を有し、各基材13及び補助材14内に破断箇所を形成
することもできる。さらに、首部分11を基材13だけ
で成形し、蓋部分12を補助材14だけで成形し、破断
箇所Pを形成しないようにすることもできる。図1及び
図2に示す蓋体は、高粘性液体、例えばシロップのため
の蓋体であり、瓶の首部分に対して改良され、射出成形
されたポリエチレン製の首部分11と、ポリエチレン製
の一つの内層とポリスチロール製の二つの外層を備えた
蓋部分12を有する。
【0035】図3は本発明の第2の実施例を示す容器の
蓋体の断面図である。本実施例は、第1の実施例と同様
に首部分21と蓋部分22から成る。基材23は、前記
首部分21の領域において、容器20の表面と非可逆的
なシール結合を形成するシール面21aを有するととも
に、蓋部分22内にも領域を有する。これらの領域は、
第1の実施例の対応する領域と同様に構成され、破断箇
所Pによって連結される。また、補助材24は第1の実
施例と同様に、首部分21と蓋部分22に領域を有す
る。
【0036】前記首部分21は、基材23から成る内側
領域及び補助材24から成る外側領域とを有し、外側領
域は、内側領域を部分的にだけ包囲し、型係止手段によ
って前記内側領域に固定される。この場合、連結部分2
7の領域に破断箇所を形成すれば、開封されたか否かを
監視することができ、前記補助材24が封印機能を有す
ることになる。
【0037】また、連結部分27に破断箇所がなく、こ
の連結部分27の首部分21と蓋部分22を分離する必
要がなく、蓋体を開放することができるように前記領域
が構成されていれば、前記連結部分27は首部分21と
蓋部分22間の永久的な連結機能を有する。前記首部分
21と蓋部分22間で永久的な連結部分27を備えても
備えなくても、首部分21と蓋部分22から成る蓋体
は、周知のように一つの材料によって単一の製造方法で
製造することができる。しかし、その場合、蓋体は開放
状態で製造され、閉鎖するためには別の作業工程が必要
になる。本発明のように、少なくとも二つの材料から成
る蓋体の場合、閉鎖された状態を単一の製造方法で製造
することができる。特に、離れた箇所に注入口を有する
容器の場合に有利である。
【0038】図3に示す実施例においては、蓋部分22
の領域(第2補助材領域)で別の補助材28が使用さ
れ、該補助材28が更に別の補助機能を有する。前記補
助材28は、例えば、収容された流動体のために容器2
0を密閉するが、容器20内の流動体を熟成して調整す
ることができるように通気孔が設けてあり、容器20の
内部と外部間で気体を交換させることができる。この補
助材28を、例えば、中空ピンを貫通させることができ
るように弾性材料とすると、中空ピンを除去した後に刺
し口を再び密閉することができる。
【0039】こうすることによって、補助材28から成
る領域は、蓋体を閉鎖したまま注出したり注入したりす
る機能を加えることができる。また、補助材28の領域
の外側を前記補助材24によって包囲し、流動体の吸収
特性を持たせることもできる。すなわち、前記補助材2
8から成る領域に、吸収によって容器20内の流動体と
相互に作用する成分を貯蔵することができる。例えば、
そのような成分は、調味料、ビタミン、防腐剤等であ
る。
【0040】前記補助材28から成る領域の仕上がり状
態は、一方ではその機能によって、他方では補助材2
4,28間の材料の組合せによって決まる。すなわち、
補助材24,28を相互に充填させた時に、ミクロ領域
とマクロ領域の一方又は両方で両者が十分に強く溶融さ
れれば、一体的な成形が可能であるが、溶融されなけれ
ば、図に示すような型係止手段が必要となる。
【0041】本発明による蓋体の実施例においては、図
3で説明した補助機能のみを有する蓋体が可能である
が、別の補助機能を有することも可能である。図4は本
発明の第3の実施例を示す容器の蓋体の断面図である。
この場合、蓋体は単体で形成され、補助機能やシール機
能を備えない。蓋体は二つの材料から成る栓であり、こ
の場合、基材33は、容器30の表面に対して可逆的な
シール機能を備える。補助材35は、機械的な強度を補
償する機能又は美観機能から成る一つ以上の補助機能を
有する。基材33と補助材35間の接触面は非可逆的に
連結される。そのため、接触面が充填の際に密着するよ
うな材料が選択されるか、型係止によって相互に連結さ
れるような接触面の形態が選択される。
【0042】また、前記基材33は、容器30の表面に
対するシール性と、容器30内の収容物との適合性によ
って選択される。補助材35は、補助機能と、基材23
と補助材35の二つの材料の条件によって選択される。
単体で構成される蓋体は、ねじキャップ又はスナップキ
ャップの形状を有することもできる。
【0043】図5は本発明の第4の実施例を示す容器の
蓋体の断面図である。この場合も、蓋体は単体で構成さ
れ、補助材48が、図3の補助材28による補助機能を
備える。この種の栓では、さらに、基材43による容器
40の表面に対するシール機能を備えるとともに、補助
材48による機械的な安定性、多孔性、吸収性のような
補助機能を備える。
【0044】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づき種々変形することが
可能であり、それらを本発明の範囲から排除するもので
はない。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、容器の蓋体において、熱可塑性の基材から成る基
材領域と、基材と特性の異なる熱可塑性の第1の補助材
から成る第1補助材領域を有する。前記基材領域には、
容器の開口の周囲において容器の表面に対するシール面
が形成されるとともに、第1補助材領域内の基材領域
は、部分的な破壊によって互いに分離する破断箇所を備
える。
【0046】したがって、蓋体が二つの部分から成る場
合に、基材領域は容器に対して非可逆的なシール結合を
形成するとともに、第1補助材領域に対して可逆的なシ
ール結合を形成することができる。また、第1補助材領
域はシール機能以外の補助機能も備えることができる。
また、容器の前記基材領域は、容器の開口の周囲におい
て容器の表面と可逆的なシール結合を形成する。
【0047】したがって、蓋体が単体から成る場合に、
基材領域は容器に対して非可逆的なシール結合を形成す
ることができ、第1補助材領域はシール機能以外の補助
機能を備えることができる。そして、容器の蓋体の製造
方法においては、熱可塑性の第1の材料を射出成形によ
って充填し、少なくとも部分的に成形型を交換し、特性
の異なる熱可塑性の第2の材料を射出成形によって充填
するとともに、第2の材料を充填するための成形型の少
なくとも一部を前記第1の材料の成形品によって構成す
る。
【0048】したがって、各部材を事前に組み立てるこ
となく容器に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す容器の蓋体の閉鎖
状態断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す容器の蓋体の開放
状態断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す容器の蓋体の断面
図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す容器の蓋体の断面
図である。
【図5】本発明の第4の実施例を示す容器の蓋体の断面
図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 容器 11,21 首部分 12,22 蓋部分 13,23,33,43 基材 14,24,28,35,48 補助材 11a 閉鎖シール面 P 破断箇所

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)熱可塑性の基材から成る基材領域
    と、(b)前記基材と特性の異なる熱可塑性の第1の補
    助材から成る第1補助材領域を有することを特徴とする
    容器の蓋体。
  2. 【請求項2】 前記基材領域には、容器の開口の周囲に
    おいて容器の表面に対するシール面が形成された請求項
    1記載の容器の蓋体。
  3. 【請求項3】 前記基材領域は、第1補助材領域内にお
    いて部分的に破壊することによって互いに分離する破断
    箇所を備える請求項1記載の容器の蓋体。
  4. 【請求項4】 (a)少なくとも一部が基材で成形され
    た首部分と、(b)少なくとも一部が第1の補助材で成
    形された蓋部分を備え、(c)前記基材と第1の補助材
    は、相互に溶着されることなく互いに接触して成形さ
    れ、(d)前記首部分は基材から成る少なくとも一つの
    シール面を備え、前記蓋部分は第1の補助材から成る少
    なくとも一つのシール面を備えるとともに、(e)閉鎖
    された状態において前記一対のシール面は、蓋部分で重
    なって型係止手段を形成するとともに、前記首部分と蓋
    部分間で可逆的なシール結合を形成する請求項1〜3の
    いずれかに記載の容器の蓋体。
  5. 【請求項5】 前記基材領域は、第1補助材領域内にお
    いて部分的に破壊することによって互いに分離する破断
    箇所を備える請求項4記載の容器の蓋体。
  6. 【請求項6】 前記首部分の基材領域と蓋部分の基材領
    域が、破断箇所を介して相互に連結された請求項5記載
    の容器の蓋体。
  7. 【請求項7】 前記首部分の第1補助材領域と蓋部分の
    第1補助材領域が、破断箇所を介して相互に連結された
    請求項5記載の容器の蓋体。
  8. 【請求項8】 前記首部分と蓋部分間に延在する一つの
    材料から成る領域が、蓋部分を首部分から取り外す場合
    に連結状態を維持する請求項6記載の容器の蓋体。
  9. 【請求項9】 前記第1の補助材と異なる特性を有する
    第2の補助材から成る第2補助材領域を備える請求項4
    〜8のいずれかに記載の容器の蓋体。
  10. 【請求項10】 前記第2補助材領域が、蓋部分及び首
    部分のいずれか一方と非可逆的なシール結合を形成する
    請求項9記載の容器の蓋体。
  11. 【請求項11】 前記基材領域は、容器の開口の周囲に
    おいて容器の表面と可逆的なシール結合を形成する請求
    項1記載の容器の蓋体。
  12. 【請求項12】 前記第1補助材領域は、基材領域と非
    可逆的なシール結合を形成する請求項11記載の容器の
    蓋体。
  13. 【請求項13】 (a)熱可塑性の第1の材料を射出成
    形によって充填し、(b)少なくとも部分的に成形型を
    交換し、(c)特性の異なる熱可塑性の第2の材料を射
    出成形によって充填して、第1の材料との間にシール面
    を形成するとともに、(d)第2の材料を充填するため
    の成形型の少なくとも一部を、前記第1の材料の成形品
    によって構成する請求項1〜12のいずれかに記載の容
    器の蓋体の製造方法。
JP4162811A 1991-09-17 1992-06-22 容器の蓋体及びその製造方法 Pending JPH05213349A (ja)

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