JPH0521296A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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- JPH0521296A JPH0521296A JP19573491A JP19573491A JPH0521296A JP H0521296 A JPH0521296 A JP H0521296A JP 19573491 A JP19573491 A JP 19573491A JP 19573491 A JP19573491 A JP 19573491A JP H0521296 A JPH0521296 A JP H0521296A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 化学重合膜及び誘電体酸化皮膜の損傷をなく
し、化学重合膜へ電解重合膜を作業性を良くし、かつ均
一に形成し、短絡不良並びに漏れ電流特性を改善する。 【構成】 陽極体1に取着した陽極引出端子2と導通状
態で設けた化学重合膜4又は化学重合膜4と連接して設
けた導電層6を給電電極として用い電解酸化重合を行
い、電解重合膜5形成後陽極引出端子2と導通状態にあ
る化学重合膜4又は導電層部6を除去する。
し、化学重合膜へ電解重合膜を作業性を良くし、かつ均
一に形成し、短絡不良並びに漏れ電流特性を改善する。 【構成】 陽極体1に取着した陽極引出端子2と導通状
態で設けた化学重合膜4又は化学重合膜4と連接して設
けた導電層6を給電電極として用い電解酸化重合を行
い、電解重合膜5形成後陽極引出端子2と導通状態にあ
る化学重合膜4又は導電層部6を除去する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陽極体に生成した誘電体
酸化皮膜上に形成した化学重合膜上に電解重合膜を形成
するための給電手段を改良した固体電解コンデンサの製
造方法に関する。
酸化皮膜上に形成した化学重合膜上に電解重合膜を形成
するための給電手段を改良した固体電解コンデンサの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に固体電解コンデンサは、アルミニ
ウム、タンタル等の皮膜生成性金属表面に誘電体酸化皮
膜を生成し、この誘電体酸化皮膜上に二酸化マンガン又
はTCNQ錯体などの固体電解質及び陰極層を順次形成
して構成されている。二酸化マンガンを固体電解質とし
て用いたものは、製造工程中誘電体酸化皮膜を損傷し易
い欠点を持ち、また、TCNQ錯体を用いたものは、熱
安定性に乏しいなどの欠点を持っている。
ウム、タンタル等の皮膜生成性金属表面に誘電体酸化皮
膜を生成し、この誘電体酸化皮膜上に二酸化マンガン又
はTCNQ錯体などの固体電解質及び陰極層を順次形成
して構成されている。二酸化マンガンを固体電解質とし
て用いたものは、製造工程中誘電体酸化皮膜を損傷し易
い欠点を持ち、また、TCNQ錯体を用いたものは、熱
安定性に乏しいなどの欠点を持っている。
【0003】一方、近年は誘電体酸化皮膜上にポリピロ
−ル、ポリチオフェン、ポリフランなどの複素五員環化
合物の重合膜を電解酸化重合により形成し固体電解質と
したコンデンサが提案され注目をあつめているが、誘電
体酸化皮膜は絶縁体であるので、その表面に直接電解重
合膜を形成することはできなかった。
−ル、ポリチオフェン、ポリフランなどの複素五員環化
合物の重合膜を電解酸化重合により形成し固体電解質と
したコンデンサが提案され注目をあつめているが、誘電
体酸化皮膜は絶縁体であるので、その表面に直接電解重
合膜を形成することはできなかった。
【0004】そのため、誘電体酸化皮膜上に固体電解質
としての重合膜を形成するためには、予め誘電体酸化皮
膜上に化学酸化重合手段を講じて化学重合膜を形成し、
この化学重合膜上に電解重合膜を形成するようにしてい
た。
としての重合膜を形成するためには、予め誘電体酸化皮
膜上に化学酸化重合手段を講じて化学重合膜を形成し、
この化学重合膜上に電解重合膜を形成するようにしてい
た。
【0005】従来、一般化しているこの種電解重合膜形
成手段としては、図6に示すように表面を粗面化し、そ
の上に誘電体酸化皮膜を形成した例えばアルミニウム金
属からなる陽極体11に陽極引出端子12を取着し、こ
の陽極引出端子12の前記陽極体11と隣接する部分に
例えばシリコ−ンチュ−ブを被覆し加熱収縮して絶縁層
13を形成する。
成手段としては、図6に示すように表面を粗面化し、そ
の上に誘電体酸化皮膜を形成した例えばアルミニウム金
属からなる陽極体11に陽極引出端子12を取着し、こ
の陽極引出端子12の前記陽極体11と隣接する部分に
例えばシリコ−ンチュ−ブを被覆し加熱収縮して絶縁層
13を形成する。
【0006】次に、前記陽極体11及び前記絶縁層13
の途中までを2mol/リットルのピロ−ル/エタノ−
ル溶液に5分間浸漬し、その後0.5mol/リットル
過硫酸アンモニウム水溶液に5分間浸漬して化学酸化重
合を行い、これら溶液へ浸漬された前記誘電体酸化皮膜
上及び前記絶縁層13の一部に化学重合膜14を形成す
る。
の途中までを2mol/リットルのピロ−ル/エタノ−
ル溶液に5分間浸漬し、その後0.5mol/リットル
過硫酸アンモニウム水溶液に5分間浸漬して化学酸化重
合を行い、これら溶液へ浸漬された前記誘電体酸化皮膜
上及び前記絶縁層13の一部に化学重合膜14を形成す
る。
【0007】次に、この化学重合膜14に例えば白金線
などの給電電極15を接触させ、ピロ−ルモノマ−1m
ol/リットル及び支持電解質としてパラトルエンスル
ホン酸ナトリウム1mol/リットルを含むアセトニト
リル溶液に浸漬し、定電流電解酸化重合(1mA/cm
2 、30分間)を行い、前記化学重合膜14上に電解重
合膜16を形成した後、前記給電電極15を剥離し、し
かる後、コロイダルカ−ボン溶液に浸漬してカ−ボン層
(図示せず)を形成し、更にその上に導電性塗膜(図示
せず)を形成し、その一部から陰極を引出して、最後に
外装を施してなるものである。
などの給電電極15を接触させ、ピロ−ルモノマ−1m
ol/リットル及び支持電解質としてパラトルエンスル
ホン酸ナトリウム1mol/リットルを含むアセトニト
リル溶液に浸漬し、定電流電解酸化重合(1mA/cm
2 、30分間)を行い、前記化学重合膜14上に電解重
合膜16を形成した後、前記給電電極15を剥離し、し
かる後、コロイダルカ−ボン溶液に浸漬してカ−ボン層
(図示せず)を形成し、更にその上に導電性塗膜(図示
せず)を形成し、その一部から陰極を引出して、最後に
外装を施してなるものである。
【0008】以上のような構成になる導電性高分子膜を
固体電解質として用いる固体電解コンデンサの製造方法
によれば、給電電極15の接触及び剥離するときに化学
重合膜14、更には誘電体酸化皮膜が損傷し易く、これ
らの損傷によって漏れ電流並びにtanδが大きくなる
問題を有し、また、複数間で給電電極15の接触状態
(位置、面積、接触の強弱等)を均一化することは極め
て困難で接触状態が異なることから、複数間で諸特性に
バラツキを生じ実用上大きな問題を有していた。
固体電解質として用いる固体電解コンデンサの製造方法
によれば、給電電極15の接触及び剥離するときに化学
重合膜14、更には誘電体酸化皮膜が損傷し易く、これ
らの損傷によって漏れ電流並びにtanδが大きくなる
問題を有し、また、複数間で給電電極15の接触状態
(位置、面積、接触の強弱等)を均一化することは極め
て困難で接触状態が異なることから、複数間で諸特性に
バラツキを生じ実用上大きな問題を有していた。
【0009】更に、電解酸化重合時の給電電極15の設
定が微細箇所への接触であるため、給電作業も厄介で工
業的な手段として不適であった。
定が微細箇所への接触であるため、給電作業も厄介で工
業的な手段として不適であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように上記構成
になる電解酸化重合時の給電手段では、作業性に問題が
あることは元より、漏れ電流不良やtanδ不良となる
重大欠点を誘発すると同時に複数間での諸特性バラツキ
が顕著で、実用上解決すべき課題を抱える結果となって
いた。
になる電解酸化重合時の給電手段では、作業性に問題が
あることは元より、漏れ電流不良やtanδ不良となる
重大欠点を誘発すると同時に複数間での諸特性バラツキ
が顕著で、実用上解決すべき課題を抱える結果となって
いた。
【0011】本発明は、上記の欠点を解決するためにな
されたもので、電解酸化重合時の給電手段を改良するこ
とによって、作業性良好にして、かつ諸特性向上に大き
く貢献できる導電性高分子膜を固体電解質として用いる
固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目的と
するものである。
されたもので、電解酸化重合時の給電手段を改良するこ
とによって、作業性良好にして、かつ諸特性向上に大き
く貢献できる導電性高分子膜を固体電解質として用いる
固体電解コンデンサの製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による固体電解コ
ンデンサの製造方法は、誘電体酸化皮膜を形成した皮膜
生成性金属からなる陽極体に陽極引出端子を取着し、こ
の陽極引出端子の前記陽極体と隣接する部分に絶縁層を
形成する工程と、前記誘電体酸化皮膜上及び前記絶縁層
の全面に化学重合膜を形成する工程と、この化学重合膜
を給電電極として前記陽極体表面上に相当する前記化学
重合膜上に電解重合膜を形成する工程と、前記絶縁層の
少なくとも前記陽極引出端子の導出部近傍部を、この絶
縁層上に形成された化学重合膜とともに除去する工程と
を順次経ることを特徴としている。
ンデンサの製造方法は、誘電体酸化皮膜を形成した皮膜
生成性金属からなる陽極体に陽極引出端子を取着し、こ
の陽極引出端子の前記陽極体と隣接する部分に絶縁層を
形成する工程と、前記誘電体酸化皮膜上及び前記絶縁層
の全面に化学重合膜を形成する工程と、この化学重合膜
を給電電極として前記陽極体表面上に相当する前記化学
重合膜上に電解重合膜を形成する工程と、前記絶縁層の
少なくとも前記陽極引出端子の導出部近傍部を、この絶
縁層上に形成された化学重合膜とともに除去する工程と
を順次経ることを特徴としている。
【0013】また、絶縁層上に形成する化学重合膜に代
え導電層を形成し、この導電層を給電電極として用い化
学重合膜上に電解重合膜を形成することも特徴とするも
のである。
え導電層を形成し、この導電層を給電電極として用い化
学重合膜上に電解重合膜を形成することも特徴とするも
のである。
【0014】
【作用】このように構成された固体電解コンデンサの製
造方法によれば、絶縁層全体にも化学重合膜又は導電層
を形成するものであるため、電解酸化重合時これら化学
重合膜又は導電層自体を給電電極として機能させること
が可能となり、均一な電解重合膜が効率良く形成でき、
作業性は元より諸特性改善に大きく貢献できる作用を有
する。
造方法によれば、絶縁層全体にも化学重合膜又は導電層
を形成するものであるため、電解酸化重合時これら化学
重合膜又は導電層自体を給電電極として機能させること
が可能となり、均一な電解重合膜が効率良く形成でき、
作業性は元より諸特性改善に大きく貢献できる作用を有
する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0016】すなわち、図2に示すように表面を粗面化
して誘電体酸化皮膜を生成した、例えば高純度アルミニ
ウム箔からなる角板状の陽極体1に陽極引出端子2を取
着した後、この陽極引出端子2の前記陽極体1と隣接す
る部分にシリコ−ンチュ−ブを被覆−加熱収縮して絶縁
層3を形成する。
して誘電体酸化皮膜を生成した、例えば高純度アルミニ
ウム箔からなる角板状の陽極体1に陽極引出端子2を取
着した後、この陽極引出端子2の前記陽極体1と隣接す
る部分にシリコ−ンチュ−ブを被覆−加熱収縮して絶縁
層3を形成する。
【0017】次に、図3に示すように前記陽極体1と絶
縁層3形成部及び前記陽極引出端子2の絶縁層3形成部
根元までを2mol/リットルのピロ−ル/エタノ−ル
溶液に5分間浸漬し、その後0.5mol/リットル過
硫酸アンモニウム水溶液に5分間浸漬して化学酸化重合
を行い、前記陽極体1及び絶縁層3上に導電性高分子膜
としての化学重合膜4を形成する。
縁層3形成部及び前記陽極引出端子2の絶縁層3形成部
根元までを2mol/リットルのピロ−ル/エタノ−ル
溶液に5分間浸漬し、その後0.5mol/リットル過
硫酸アンモニウム水溶液に5分間浸漬して化学酸化重合
を行い、前記陽極体1及び絶縁層3上に導電性高分子膜
としての化学重合膜4を形成する。
【0018】次に、図4に示すようにこの化学重合膜4
面をピロ−ルモノマ−1mol/リットル及び支持電解
質としてパラトルエンスルホン酸ナトリウム1mol/
リットルを含むアセトニトリル溶液に浸漬し、前記絶縁
層3上に形成された化学重合膜4を給電電極として外部
電極(図示せず)との間に定電流電解酸化重合(1mA
/cm2 、1時間)を行い、前記陽極体1表面上に相当
する前記化学重合膜4上に導電性高分子膜としての電解
重合膜5を形成し、しかる後図1に示すように前記絶縁
層3の少なくとも前記陽極引出端子2の導出部近傍部を
この絶縁層3上に形成された化学重合膜4とともに除去
する。
面をピロ−ルモノマ−1mol/リットル及び支持電解
質としてパラトルエンスルホン酸ナトリウム1mol/
リットルを含むアセトニトリル溶液に浸漬し、前記絶縁
層3上に形成された化学重合膜4を給電電極として外部
電極(図示せず)との間に定電流電解酸化重合(1mA
/cm2 、1時間)を行い、前記陽極体1表面上に相当
する前記化学重合膜4上に導電性高分子膜としての電解
重合膜5を形成し、しかる後図1に示すように前記絶縁
層3の少なくとも前記陽極引出端子2の導出部近傍部を
この絶縁層3上に形成された化学重合膜4とともに除去
する。
【0019】次に、前記電解重合膜5面をコロイダルカ
−ボン溶液に浸漬しカ−ボン層(図示せず)を電解重合
膜5上に形成し、更にこのカ−ボン層上に導電性塗膜か
らなる陰極層(図示せず)を形成し、その一部から陰極
引出端子(図示せず)を取り出して、最後に外装(図示
せず)を施してなるものである。
−ボン溶液に浸漬しカ−ボン層(図示せず)を電解重合
膜5上に形成し、更にこのカ−ボン層上に導電性塗膜か
らなる陰極層(図示せず)を形成し、その一部から陰極
引出端子(図示せず)を取り出して、最後に外装(図示
せず)を施してなるものである。
【0020】以上のように構成してなる固体電解コンデ
ンサの製造方法によれば、従来のように細い白金線等を
給電電極として用いる必要はなく、絶縁層3上に形成さ
れた化学重合膜4をそのまま給電電極として機能させる
ことが可能となり、給電電極の接触作業のような手間は
省け、作業性向上に大きく貢献することは元より、白金
線の接触・剥離等工程などによる化学重合膜3、更には
誘電体酸化皮膜等の損傷の危険性は解消され、よって漏
れ電流並びにtanδ特性改善に寄与する。
ンサの製造方法によれば、従来のように細い白金線等を
給電電極として用いる必要はなく、絶縁層3上に形成さ
れた化学重合膜4をそのまま給電電極として機能させる
ことが可能となり、給電電極の接触作業のような手間は
省け、作業性向上に大きく貢献することは元より、白金
線の接触・剥離等工程などによる化学重合膜3、更には
誘電体酸化皮膜等の損傷の危険性は解消され、よって漏
れ電流並びにtanδ特性改善に寄与する。
【0021】また、絶縁層3上に形成された化学重合膜
4をそのまま給電電極として機能させるものであるた
め、複数間での給電電極の接触状態(位置、面積、接触
の強弱等)の均一化が確保でき、複数間での諸特性バラ
ツキのない優れた利点を有する。
4をそのまま給電電極として機能させるものであるた
め、複数間での給電電極の接触状態(位置、面積、接触
の強弱等)の均一化が確保でき、複数間での諸特性バラ
ツキのない優れた利点を有する。
【0022】なお、上記実施例では絶縁層上にも陽極体
上に形成する化学重合膜と連続して化学重合膜を形成
し、この化学重合膜を電解酸化重合時の給電電極として
用いる手段を例示して説明したが、図5に示すように陽
極引出端子2の前記陽極体1と隣接する部分にシリコ−
ンチュ−ブを被覆−加熱収縮して絶縁層3を形成し、化
学重合膜4を誘電体酸化皮膜上にのみ形成し、前記絶縁
層3上に前記化学重合膜4と連接させ、例えばカ−ボン
ペ−スト塗布を硬化させ導電層6を形成し、この導電層
6を給電電極として、前記化学重合膜4上に電解重合膜
5を形成するようにしても上記実施例にて説明したと同
様の効果を得ることができる。
上に形成する化学重合膜と連続して化学重合膜を形成
し、この化学重合膜を電解酸化重合時の給電電極として
用いる手段を例示して説明したが、図5に示すように陽
極引出端子2の前記陽極体1と隣接する部分にシリコ−
ンチュ−ブを被覆−加熱収縮して絶縁層3を形成し、化
学重合膜4を誘電体酸化皮膜上にのみ形成し、前記絶縁
層3上に前記化学重合膜4と連接させ、例えばカ−ボン
ペ−スト塗布を硬化させ導電層6を形成し、この導電層
6を給電電極として、前記化学重合膜4上に電解重合膜
5を形成するようにしても上記実施例にて説明したと同
様の効果を得ることができる。
【0023】また、上記各実施例では絶縁層3形成とし
て、シリコ−ンチュ−ブを被覆−加熱収縮する手段を例
示して説明したが、シリコ−ンチュ−ブに代え必要箇所
にシリコ−ン樹脂を塗布−加熱硬化するようにしても良
いことは勿論である。
て、シリコ−ンチュ−ブを被覆−加熱収縮する手段を例
示して説明したが、シリコ−ンチュ−ブに代え必要箇所
にシリコ−ン樹脂を塗布−加熱硬化するようにしても良
いことは勿論である。
【0024】次に、実験結果に基づき本発明と従来例の
特性比較について述べる。
特性比較について述べる。
【0025】以下に示す本発明と従来例との特性比較を
行った結果、下表の通りであった。 (本発明A)陽極体として厚さ60μmで3mm×5m
mのアルミニウム箔を用い、図1〜図4を例示して説明
した上記実施例にて述べた手段にて得た定格10V−
2.2μFの固体電解コンデンサ。 (本発明B)給電電極形成として、図5を例示して説明
した手段を除き、本発明Aと同一手段によって得た定格
10V−2.2μFの固体電解コンデンサ。 (従来例)陽極体として厚さ60μmで3mm×3mm
のアルミニウム箔を用い、図6を例示して従来技術とし
て説明した手段にによって得た定格10V−2.2μF
の固体電解コンデンサ。
行った結果、下表の通りであった。 (本発明A)陽極体として厚さ60μmで3mm×5m
mのアルミニウム箔を用い、図1〜図4を例示して説明
した上記実施例にて述べた手段にて得た定格10V−
2.2μFの固体電解コンデンサ。 (本発明B)給電電極形成として、図5を例示して説明
した手段を除き、本発明Aと同一手段によって得た定格
10V−2.2μFの固体電解コンデンサ。 (従来例)陽極体として厚さ60μmで3mm×3mm
のアルミニウム箔を用い、図6を例示して従来技術とし
て説明した手段にによって得た定格10V−2.2μF
の固体電解コンデンサ。
【0026】なお、試料数は本発明、従来例ともそれぞ
れ100個で、表中の数値は平均値で、括弧内の数値は
バラツキである。
れ100個で、表中の数値は平均値で、括弧内の数値は
バラツキである。
【0027】
【表1】
【0028】上表から明らかなように、静電容量、ta
nδは本発明と従来例に大差ないが、漏れ電流と短絡不
良とも本発明のものが従来例と比較し大幅に優れている
ことが分かる。
nδは本発明と従来例に大差ないが、漏れ電流と短絡不
良とも本発明のものが従来例と比較し大幅に優れている
ことが分かる。
【0029】この結果から、電解酸化重合手段における
給電電極として、陽極体に取着した陽極引出端子と導通
状態で設けた、化学重合膜又は化学重合膜と連接して設
けた導電層を用い、電解重合膜形成後陽極引出端子と導
通状態にある化学重合膜又は導電層部を除去する構成と
することによって、従来用いられていた化学重合膜に電
極線を接触させて電解酸化重合を行う手段と比較して、
漏れ電流並びに短絡不良特性向上に大きく貢献し、実用
上優れた効果を有することが分った。
給電電極として、陽極体に取着した陽極引出端子と導通
状態で設けた、化学重合膜又は化学重合膜と連接して設
けた導電層を用い、電解重合膜形成後陽極引出端子と導
通状態にある化学重合膜又は導電層部を除去する構成と
することによって、従来用いられていた化学重合膜に電
極線を接触させて電解酸化重合を行う手段と比較して、
漏れ電流並びに短絡不良特性向上に大きく貢献し、実用
上優れた効果を有することが分った。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、漏れ電流特性並びに短
絡不良特性が大幅に改善できる実用的価値の高い化学重
合膜及び電解重合膜からなる導電性高分子膜を固体電解
質として用いる固体電解コンデンサの製造方法を得るこ
とができる。
絡不良特性が大幅に改善できる実用的価値の高い化学重
合膜及び電解重合膜からなる導電性高分子膜を固体電解
質として用いる固体電解コンデンサの製造方法を得るこ
とができる。
【図1】本発明の一実施例に係る固体電解コンデンサの
素子構造を示す断面図である。
素子構造を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る固体電解コンデンサの
製造方法を説明するための製造途中の陽極体を示す斜視
図である。
製造方法を説明するための製造途中の陽極体を示す斜視
図である。
【図3】本発明の一実施例に係る固体電解コンデンサの
製造方法を説明するための製造途中の陽極体への化学重
合膜形成状態を示す斜視図である。
製造方法を説明するための製造途中の陽極体への化学重
合膜形成状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に係る固体電解コンデンサの
製造方法を説明するための製造途中の電解重合膜形成後
の素子構造を示す断面図である。
製造方法を説明するための製造途中の電解重合膜形成後
の素子構造を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る固体電解コンデンサ
の製造方法を説明するための製造途中の電解重合膜形成
後の素子構造を示す断面図である。
の製造方法を説明するための製造途中の電解重合膜形成
後の素子構造を示す断面図である。
【図6】従来例に係る固体電解コンデンサの製造方法を
説明するための製造途中の素子構成を示す断面図であ
る。
説明するための製造途中の素子構成を示す断面図であ
る。
1 陽極体
2 陽極引出端子
3 絶縁層
4 化学重合膜
5 電解重合膜
6 導電層
Claims (2)
- 【請求項1】 誘電体酸化皮膜を形成した皮膜生成性金
属からなる陽極体に陽極引出端子を取着し、この陽極引
出端子の前記陽極体と隣接する部分に絶縁層を形成する
工程と、前記誘電体酸化皮膜上及び前記絶縁層の全面に
化学重合膜を形成する工程と、この化学重合膜を給電電
極として前記陽極体表面上に相当する前記化学重合膜上
に電解重合膜を形成する工程と、前記絶縁層の少なくと
も前記陽極引出端子の導出部近傍部をこの絶縁層上に形
成された化学重合膜とともに除去する工程とを順次経る
ことを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 誘電体酸化皮膜を形成した皮膜生成性金
属からなる陽極体に陽極引出端子を取着し、この陽極引
出端子の前記陽極体と隣接する部分に絶縁層を形成する
工程と、前記誘電体酸化皮膜上に化学重合膜を形成する
工程と、前記絶縁層上に前記化学重合膜と連続させ導電
層を形成する工程と、この導電層又は前記化学重合膜を
給電電極として前記化学重合膜上に電解重合膜を形成す
る工程と、前記絶縁層の少なくとも前記陽極引出端子の
導出部近傍部をこの絶縁層上に形成された導電層ととも
に除去する工程とを順次経ることを特徴とする固体電解
コンデンサの製造方法。
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