JPH05212495A - 崩壊性砂中子の製造方法 - Google Patents

崩壊性砂中子の製造方法

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JPH05212495A
JPH05212495A JP6655992A JP6655992A JPH05212495A JP H05212495 A JPH05212495 A JP H05212495A JP 6655992 A JP6655992 A JP 6655992A JP 6655992 A JP6655992 A JP 6655992A JP H05212495 A JPH05212495 A JP H05212495A
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JP
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sand
prototype
coating
core prototype
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JP6655992A
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Hidemasa Okamoto
秀正 岡本
Masaru Kunimura
勝 国村
Hideyuki Iitani
英之 飯谷
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Ube Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/02Cylinders; Cylinder heads  having cooling means
    • F02F1/10Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling
    • F02F2001/106Cylinders; Cylinder heads  having cooling means for liquid cooling using a closed deck, i.e. the water jacket is not open at the block top face

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  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウォームボックス法を用いて固めた砂中子原
型でも,コーティングが充分に行え,かつ崩壊性に優れ
た砂中子を得る。 【構成】 砂を固めた砂中子原型をカセイソーダ水溶液
等中に浸漬するなどしてアルカリ処理した砂中子原型を
得,この砂中子原型を加熱乾燥した後,コーティング液
中に浸漬するなどして砂中子原型の表面に均一なコーテ
ィングを行い,次いで乾燥して崩壊性砂中子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,例えば,クローズドデ
ッキタイプの自動車用エンジン等,アンダーカット部分
を有する鋳造品の高圧ダイカスト鋳造時に用いる耐圧性
および良好なコーティング性と崩壊容易性を有する崩壊
性砂中子の製造方法に関するものである。さらに詳しく
は,ウォームボックス法で造型した砂中子原型をアルカ
リで処理することにより,同一コーティング剤を1回だ
けで厚くコーティングでき,しかも,鋳造後の崩壊性に
優れた高圧鋳造用にも適した砂中子の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,例えば,クローズドデッキタ
イプの自動車用エンジンブロックやその他のアンダーカ
ット部分を有するアルミニウム合金やマグネシウム合金
等の鋳造品をダイカストで鋳造して製造する場合,崩壊
性砂中子を用いてダイカスト鋳造することが行われてい
る。そして,崩壊性砂中子を得る場合,まず,砂を所望
の形に固め,次に,その固めた砂中子原型の表面にコー
ティング剤を塗布し,高圧下での溶湯鋳込時には砂中子
が破損したり,溶湯が砂中子内に侵入しないようにし,
鋳造後には,ほとんど力を加えずに砂中子を崩壊させて
容易に取出せるようにし,かつ,砂が隅々まで充分に取
出せるようにすることが試みられている。勿論,その場
合,砂中子原型の成分,砂の固め方,コーティング剤の
成分,コーティングの仕方等,従来よりいろいろ試みら
れているが,充分に満足し得るものは得られていないの
が現状である。
【0003】その中で,砂を固めて砂中子原型を得る方
法として,ハードックス法,ウォームボックス法,
シェルモールド法,コールドボックス法等がある。
ハードックス法としては,例えば,特公昭64−989
8号公報に記載されている技術が知られている。そし
て,この方法においては,砂中子原型は砂,酸硬化性樹
脂および酸化剤を主成分とする結合剤からなっており,
二酸化硫黄によって硬化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記ハードックス法に
おいては,所望の形状に造型した砂を硬化して砂中子原
型を得る場合,二酸化硫黄すなわち亜硫酸ガスを使用し
て硬化する。したがって,亜硫酸ガスを使用するため,
作業環境が悪く,日本の工場では,人体に悪影響を与え
るようなガスの使用は好まれない。また,仮に亜硫酸ガ
スを使用するとしても,人体に悪影響を与えず,作業環
境も悪化させないようにするためには,その為の付属設
備の設置が大変であり,また,その設置,運転のために
法規制も受ける。
【0005】そのため,本発明者は,酸化剤と亜硫酸ガ
スの代りに硬化剤を使用するウォームボックス法の良さ
を見直すこととした。ウォームボックス法では,砂と結
合剤の混合物を固めて砂中子原型を得るのに亜硫酸ガス
を使用するのではなく,例えば,90〜240℃に加熱
した砂中子原型造型用の金型内に砂と結合剤の混合物を
圧縮空気で吹込んで加熱硬化させて造型する。しかし,
この場合,前記ハードックス法ではかなり良好に行われ
ていたコーティング剤と同一のコーティング剤を砂中子
に塗布しても,コーティング剤が砂中子原型の内部に浸
み込んでしまい,充分な厚さのコーティング層が得られ
なかった。また,砂に予めフェノールレジン等の石炭酸
系合成樹脂をコーティングしたレジンコーテッドサンド
(RCS)をいわゆるシェルモールド法で固めた中子を
用いて,同一のコーティング剤を塗布しても,コーティ
ング剤が濡れずにはじかれてうまくいかなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては,有機
バインダを用いて砂中子原型を造型する工程と,この砂
中子原型をアルカリで処理する工程と,このアルカリで
処理した砂中子原型を乾燥する工程と,この乾燥した砂
中子原型の表面に粉末状の耐火物を主成分とする中性水
分散体からなるスラリ状のコーティング剤をコーティン
グする工程と,このコーティングして得た砂中子を乾燥
させる工程によって崩壊性砂中子を得る。なお,砂中子
原型を処理するアルカリとしては,例えば,カセイソー
ダ,カセイカリ等の無機アルカリを用いる。また,砂中
子原型をアルカリで処理する場合は,例えば,カセイソ
ーダ水溶液のような塩基性溶液中に浸漬したり,塩基性
溶液を砂中子原型の表面に刷毛塗りしたり,吹付けたり
する。
【0007】
【作用】本発明においては,まず,例えば,前記したよ
うに砂中子原型を造型した後,その砂中子原型をカセイ
ソーダ水溶液等の無機アルカリ溶液中に浸漬するなどし
て砂中子原型の内部に無機アルカリを浸み込ませ,次い
で,この砂中子原型を乾燥する。次に,無機アルカリで
処理した後乾燥して得た砂中子原型の表面に,粉末状の
耐火物を主成分とする中性水分散体からなるスラリ状の
コーティング剤をコーティングする。この場合,造型し
た砂中子原型(黄土色,褐色〜深緑色)を,コーティン
グする前に,例えばカセイソーダ水溶液等の無機アルカ
リ溶液の中に浸漬すれば,砂中子原型の表層部や中に無
機アルカリが付着したり浸み込んだりする。この砂中子
原型を浸漬槽から引き上げた後,80〜200℃で数分
〜2時間乾燥させると,砂中子原型は淡褐色に変化す
る。これは,砂同志を結合していた硬化フラン樹脂が砂
中子原型に付着したり浸み込んだ無機アルカリにより酸
化分解させられたためである。すなわち,砂を互いに繋
げている硬化したフラン樹脂は,この乾燥時の熱で酸化
分解反応が促進される。この熱酸化分解反応は,硬化し
たフラン樹脂のメチレン基およびメチレン基におけるハ
イドロパーオキサイド構造の生成と引続く不安定なこの
ハイドロパーオキサイド構造の分解と思われる。これに
より,強度も低下する。この強度の低下は,鋳造時の加
圧力には充分耐え得るものである。鋳造時に,溶湯の熱
により,当然硬化したフラン樹脂も熱劣化するが,上記
のようにして予め強度を低下させておくと,鋳造後,金
型内から取出した鋳造品の中から砂中子を取出すとき
に,砂中子が極めて簡単容易に取出せる。
【0008】一方,このようなアルカリ処理および乾燥
を経て得た砂中子原型に,粉末状の耐火物を主成分とす
る中性水分散体からなるスラリ状のコーティング剤を塗
布すれば,該砂中子原型の表面および表面近くに存在す
る無機アルカリにより,コーティング剤が瞬時に凝集し
て該砂中子原型の内部深くまで浸み込むことなく,該砂
中子原型の表面に厚くコーティングできる。その後これ
を乾燥すれば,所望の厚さの均質なコーティング層が形
成される。
【0009】このようにすれば,ウォームボックス法で
も,砂中子原型を固めることができ,かつ,砂中子原型
の表面にコーティング剤を所望の状態で確実容易にコー
ティングすることができる。そして,この発明によって
得られた崩壊性の砂中子を用いれば,高圧ダイカストの
ように高圧下での溶湯鋳込時に砂中子が破損したりクラ
ックが入ったりすることもなく,溶湯が砂中子内に侵入
することもない。また,鋳造後に溶湯が固まって鋳込製
品を金型から取出した後,砂中子を崩壊させて取出すと
き,ほとんど力を加えずに砂中子を崩壊させて容易に取
出すことができるとともに,砂が鋳造面の隅に残ること
もなく,隅々まで砂を充分にかつ確実に取出すことがで
きる。
【0010】
【実施例】砂中子原型を製造するときは,まず,中子砂
等の砂中子骨材に有機バインダを混合する。砂中子骨材
としては,硅砂,ジルコンサンド,クロマイトサンド,
セラビーズ等を用い,有機バインダとしては,フラン樹
脂等のいわゆるウォームボックス法用のバインダを用
い,これらの構成部材を混合したものを,所定の砂中子
形状のキャビティを有する金型内に加圧空気とともに吹
込み,例えば,ウォームボックス法と呼ばれている方法
で砂中子原型を成型した。この場合,中子成型用の金型
の加熱温度は例えば90〜240℃,好ましくは,90
〜200℃程度とし,約1分程度加熱して,砂中子原型
を所定の強度に硬化させた。例えば,抗折力20〜50
kgの砂中子原型を得た。
【0011】次に,このようにして成型した砂中子原型
を,アルカリの水溶液で処理する。このアルカリとして
は,カセイソーダ,カセイカリ等の無機アルカリが挙げ
られる。これらのアルカリの水溶液中に砂中子原型を浸
漬し,砂中子原型に吸収させた後,加熱乾燥させる。水
溶液の濃度は稀釈倍率200倍以内である。稀釈倍率が
200倍を越えるとコーティング厚みが薄く,かつ,鋳
造後の砂中子の崩壊性が低下し,処理効果がなくなる。
浸漬時間は,処理液の濃度および砂中子原型と処理液と
の親和性によっても異なるが,0.5秒の短時間から5
分程度である。
【0012】もし,砂中子原型が処理液に濡れにくい場
合は,予め砂中子原型をメタノール等の親水性有機溶媒
に短時間浸漬した後に処理液に浸漬するか,処理液に上
記親水性有機溶媒を砂中子原型が処理液に濡れるように
なるまで混合してから処理する。浸漬処理した砂中子原
型の乾燥は,温度が高いほど時間が短くてすみ,目安と
して120℃で30分程度である。なお,アルカリを稀
釈せずにそのまま使用してもよく,アルカリがカセイソ
ーダやカセイカリのように微粉末の場合は,砂中子原型
に粉末をまぶし,余分な粉末を拭き取る。前記したよう
に,カセイソーダ水溶液のように濃度の薄い溶液を用い
たときは水を蒸発させるために乾燥が必要であるが,こ
のように水で稀釈しない場合は,乾燥を行う必要はな
い。処理された砂中子原型の抗折力は処理濃度に比例し
て低下する。
【0013】つぎに,上記のように処理された砂中子原
型の表面にコーティング剤をコーティングする。この場
合,この砂中子原型をコーティング剤中に浸漬してもよ
いし,この砂中子原型の表面にコーティング剤を刷毛塗
りしたり吹付けたりしてもよい。コーティング剤は,微
粉末シリカと微粉末アルミナを主成分とし,少量のコロ
イドシリカを加えた固形分50〜90重量%のスラリと
した。固形分が50重量%以下ではコーティング層の厚
みが薄くなり,90重量%以上になるとスラリを撹拌す
るのが極めて困難となる。なお,このコーティング剤の
pHを7.0±1.0に維持していなければ,撹拌下で
も沈殿,凝固することがある。
【0014】なお,コーティング剤としては,他のコー
ティング剤を用いることもできる。例えば,グラファイ
ト,マイカ,ヒューズドシリカ,アルミナ,マグネシ
ア,カーボンブラックおよびジルコン粉末等の無機耐火
性材料約30〜80重量%と,コロイドシリカ,アルミ
ナゾル,粘土およびアミン処理ベントナイト等の無機結
合剤約1〜25重量%と,水からなるものを用いてもよ
い。この場合,より好ましいものは,ヒューズドシリカ
とコロイドシリカである。なお,これに約10容量%の
メタノールとカオリンを加えても良い。
【0015】前記コーティング剤中に,アルカリ処理次
いで加熱乾燥された砂中子原型を数秒間浸漬し,その
後,加熱乾燥を行う。乾燥条件は,120℃,10分程
度である。コーティングの厚みは,アルカリ処理を行わ
ない場合には砂中子原型にほとんど浸み込んでほぼ0m
mであるのに対して,充分に厚く,砂中子原型への浸透
は少なく,しかも,塗膜は堅固である。コーティング層
は1層でもよいが,製品とコーティング層との離型性を
良くするため,2層の方がより好ましい。2層目のコー
ティング層を形成するためのコーティング剤としては,
例えば,3%水溶性フェノール樹脂溶液1リットルに対
し,雲母粉500グラム,湿潤剤としてドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム10グラム,消泡剤としてオク
チルアルコール1グラムをよく撹拌混合したもの等を用
いることができる。このコーティングは前記第1層コー
ティングを終えた砂中子原型を第2層コーティング剤中
に浸漬したり,該砂中子原型の表面に第2層コーティン
グ剤を刷毛塗りしたり吹付けたりした後,乾燥して形成
する。
【0016】さらに詳しい実施例として,実験例をつぎ
に示す。 (実験例1〜4,および比較例)骨材としてフラタリ砂
100部,有機バインダとしてフラン樹脂1.5部,フ
ラン樹脂用硬化剤としてパラトルエンスルホン酸塩を主
成分とする市販の硬化剤(花王クエーカー製品FC−1
00,主成分パラトルエンスルホン酸銅塩)0.6部,
および,市販の添加剤(花王クエーカー製品J−20,
主成分シラン化合物)0.06部を混合し,重量約2k
gのエンジンブロック用砂中子原型をウォームボックス
法で複数個造型した。造型条件は金型温度120℃,吹
込み圧4.5kg/cm,加熱時間90秒であった。
1日放置した後の砂中子原型の抗折力は35kgであっ
た。このうちの1個は,後記するアルカリ処理を何ら行
わずに,本実験例と同一のコーティングを行ったので,
比較例として後記する表1に示す。
【0017】カセイソーダ1部に水を各々9部,49
部,99部,199部混合して,稀釈倍率10,50,
100,200倍の水溶液をそれぞれ調製した。この水
溶液に砂中子原型を1〜2秒間浸漬した後,120℃の
循環式熱風加熱炉で30分間乾燥した。(実験例1〜
4)
【0018】これらアルカリ処理を行わなかったものと
それぞれ濃度が異なった液によってカセイソーダ処理さ
れた砂中子原型を同一のコーティング剤に1〜2秒間浸
漬した後,120℃の循環式熱風加熱炉で10分間乾燥
した。コーティング剤の組成は,微粉末シリカ50部と
微粉末アルミナ30部にコロイドシリカ3部を水20部
に懸濁させたもので,pHは7.2に調整されたもので
あった。乾燥後の砂中子の抗折力は表1に示すように,
稀釈倍率に比例して低下した。なお,比較例のものおよ
び実験例4のものは,コーティングが不良ないしやや良
程度であり,また,抗折力も大きかった。これにより,
カセイソーダ稀釈倍率は150〜200倍以下が良いこ
とが推定された。
【0019】前記の第1層コーティングを終えた後,次
に第2層目のコーティングを行った。第2層のコーティ
ング剤としては,3%水溶性フェノール樹脂溶液1リッ
トルに対し,雲母粉500グラム,湿潤剤としてドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム10グラム,消泡剤と
してオクチルアルコール1グラムをよく撹拌混合したも
のを用いた。すなわち,前記第1層コーティングを済ま
せた砂中子原型をこの第2層コーティング剤中に1〜2
秒間浸漬した後,120℃の循環式熱風加熱炉で10分
間乾燥した。
【0020】
【表1】
【0021】以上のようにして得た砂中子を金型にセッ
トし,アルミニウム合金ADC10を鋳造圧力600k
g/cm,湯口速度200mm/sec,注湯温度7
60℃の条件下で高圧鋳造した。鋳造後に通常のコアノ
ックアウトマシンで砂落しを行ったところ,実験例1〜
3の場合には中子砂は完全に除去され,優れた鋳造品が
得られた。実験例4の場合には中子砂の除去はやや良で
あったが,比較例の場合には中子砂の除去は不良であっ
た。まとめて,結果を表1に示す。
【0022】実験例1〜4のカセイソーダの代りにカセ
イカリを使用し,それ以外は全く同様に処理,操作した
ところ,カセイソーダの場合と同様に優れた結果が得ら
れた。その結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】このように,本発明においては,有機バ
インダを用いて砂中子原型を造型する工程と,この砂中
子原型をアルカリで処理する工程と,このアルカリで処
理した砂中子原型を乾燥する工程と,この乾燥した砂中
子原型の表面に粉末状の耐火物を主成分とする中性水分
散体からなるスラリ状のコーティング剤をコーティング
する工程と,このコーティングして得た砂中子原型を乾
燥させる工程によって崩壊性砂中子を製造するようにし
たので,砂中子原型は予め所望の強度にまで低下し,ま
た,コーティング剤でコーティングするとき,コーティ
ング剤は砂中子原型内に浸み込むことなく,均一で適当
な厚さのコーティング層を形成する。したがって,砂中
子は,鋳造時には高圧の鋳込圧力に耐え,鋳造後の崩壊
性は良い。
【0025】すなわち,本発明で得られた崩壊性砂中子
を用いてダイカストのような高圧鋳造を行った場合,砂
中子中に溶湯が差込むことがなく,また,鋳造後,製品
から砂を排出する際も,砂中子の崩壊性が良いために,
簡単確実にかつ完全に砂の排出を行うことができる。勿
論,砂を排出した後の製品の鋳肌面には砂は全く残留せ
ず,非常に平滑である。したがって,このような砂中子
を,例えば,クローズドデッキ型のエンジンブロックの
冷却ジャケット部分のように,非常に複雑な形状を有す
る製品を鋳造する際に用いても,充分に満足のいく作業
状態と製品を確実容易に得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【作用】本発明においては、まず、例えば、前記したよ
うに砂中子原型を造型した後、その砂中子原型をカセイ
ソ−ダ水溶液等の無機アルカリ溶液中に浸漬するなどし
て砂中子原型の内部に無機アルカリを浸み込ませ、次い
で、この砂中子原型を乾燥する。次に、無機アルカリで
処理した後乾燥して得た砂中子原型の表面に、粉末状の
耐火物を主成分とする中性水分散体からなるスラリ状の
コ−テイング剤をコ−テイングする。この場合、造型し
た砂中子原型(黄土色、褐色〜深緑色)を、コ−テイン
グする前に、例えば、カセイソ−ダ水溶液等の無機アル
カリ溶液中に浸漬すれば、砂中子原型の表層部や中に無
機アルカリが付着したり浸み込んだりする。この砂中子
原型を浸漬槽から引き上げた後、80〜200℃で数分
〜2時間乾燥させると 整理番号=P92TH−4
(2) 、砂中子原型は淡褐色に変化する。これは、砂同士を結
合していた硬化フラン樹脂が砂中子原型に付着したり浸
み込んだ無機アルカリにより酸化分解させられたためで
ある。すなわち、砂を互いに繋げている硬化したフラン
樹脂は、この乾燥時の熱で酸化分解反応が促進される。
この熱酸化分解反応は、硬化したフラン樹脂のメチレン
基およびメチン基におけるハイドロパ−オキサイド構造
の生成と引続く不安定なこのハイドロパ−オキサイド構
造の分解と思われる。これにより、強度も低下する。こ
の強度の低下は、鋳造時の加圧力には充分に耐え得るも
のである。鋳造時に、溶湯の熱により、当然、硬化した
フラン樹脂も熱劣化するが、上記のようにして予め強度
を低下させておくと、鋳造後、金型内から取出した鋳造
品の中から砂中子を取出すときに、砂中子が極めて簡単
容易に取出せる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】(実験例5〜8)実験例1〜4のカセイソ
−ダの代りにカセイカリを使用し、それ以外は全く同様
に処理、操作したところ、カセイソ−ダの場合と同様に
優れた結果が得られた。その結果を表2に示す。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【作用】本発明においては、まず、例えば、前記したよ
うに砂中子原型を造型した後、その砂中子原型をカセイ
ソ−ダ水溶液等の無機アルカリ溶液中に浸漬するなどし
て砂中子原型の内部に無機アルカリを浸み込ませ、次い
で、この砂中子原型を乾燥する。次に、無機アルカリで
処理した後乾燥して得た砂中子原型の表面に、粉末状の
耐火物を主成分とする中性水分散体からなるスラリ状の
コ−テイング剤をコ−テイングする。この場合、造型し
た砂中子原型(黄土色、褐色〜深緑色)を、コ−テイン
グする前に、例えば、カセイソ−ダ水溶液等の無機アル
カリ溶液中に浸漬すれば、砂中子原型の表層部や中に無
機アルカリが付着したり浸み込んだりする。この砂中子
原型を浸漬槽から引き上げた後、80〜200℃で数分
〜2時間乾燥させると、砂中子原型は淡褐色に変化す
る。これは、砂同士を結合していた硬化フラン樹脂が砂
中子原型に付着したり浸み込んだ無機アルカリにより酸
化分解させられたためである。すなわち、砂を互いに繋
げている硬化したフラン樹脂は、この乾燥時の熱で酸化
分解反応が促進される。この熱酸化分解反応は、硬化し
たフラン樹脂のメチレン基およびメチン基におけるハイ
ドロパ−オキサイド構造の生成と引続く不安定なこのハ
イドロパ−オキサイド構造の分解と思われる。これによ
り、強度も低下する。この強度の低下は、鋳造時の加圧
力には充分に耐え得るものである。鋳造時に、溶湯の熱
により、当然、硬化したフラン樹脂も熱劣化するが、上
記のようにして予め強度を低下させておくと、鋳造後、
金型内から取出した鋳造品の中から砂中子を取出すとき
に、砂中子が極めて簡単容易に取出せる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機バインダを用いて砂中子原型を造型
    する工程と,この砂中子原型をアルカリで処理する工程
    と,この薬品で処理した砂中子原型を乾燥する工程と,
    この乾燥した砂中子原型の表面に粉末状の耐火物を主成
    分とする中性水分散体からなるスラリ状のコーティング
    剤をコーティングする工程と,このコーティングして得
    た砂中子を乾燥させる工程からなる崩壊性砂中子の製造
    方法。
JP6655992A 1992-02-07 1992-02-07 崩壊性砂中子の製造方法 Pending JPH05212495A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009024182B3 (de) * 2009-06-08 2011-03-03 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur Bildung und zum Entformen einer Form und/oder eines Kerns beim Formguss

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102009024182B3 (de) * 2009-06-08 2011-03-03 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur Bildung und zum Entformen einer Form und/oder eines Kerns beim Formguss

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