JPH05211701A - 列車姿勢制御装置 - Google Patents

列車姿勢制御装置

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JPH05211701A
JPH05211701A JP1368292A JP1368292A JPH05211701A JP H05211701 A JPH05211701 A JP H05211701A JP 1368292 A JP1368292 A JP 1368292A JP 1368292 A JP1368292 A JP 1368292A JP H05211701 A JPH05211701 A JP H05211701A
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gyroscope
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Fusashi Tashiro
維史 田代
Satoshi Yasui
敏 安井
Shigetoshi Okamatsu
茂俊 岡松
Eiji Sawano
英二 澤野
Hideyuki Tanaka
秀幸 田中
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Central Japan Railway Co
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Central Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、フォルトトレランスの高い列車姿勢
制御装置を提供することにある。 【構成】ジャイロスコープと加速度計の出力を用いるこ
とにより、姿勢制御角を演算し、姿勢を制御する。 【効果】列車姿勢制御における安全性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄道車両の制御に係り、
特に、カーブ通過時の車体の姿勢制御に関する。
【0002】
【従来の技術】列車がカーブを通過する際に遠心力によ
って乗り心地が悪くなる。路盤にはカーブ内側に向かう
傾斜がつけてあり、傾斜の大きさは外側レールの内側レ
ールに対する高さ(カントと呼ばれる)で表わす。これ
によって遠心力と重力の合成力が床面方向に働くように
しているが速度が高くなれば超過遠心力が大きくなり合
成力はカーブ外側に向く。在来線では超過遠心力が0.
08G を超えないように、曲率に合わせて最高速度
(本則と呼ばれる)を定めている。
【0003】しかし、近年在来線においても高速度化,
到着時間短縮という要求が高まっており、本則を超える
速度での走行を行なう必要がでてきた。これを実現する
手段が列車姿勢制御装置である。
【0004】姿勢制御力の発生方式は大別すると、自然
振子式と強制振子式に分けられる。自然振子式は客車部
分をその重心より高い位置で台車上に釣るか、もしくは
等価的にこの釣り位置に回転中心を持つような弧を描く
客室底面をコロで台車上に支え、カーブ通過中の遠心力
で客室を傾ける。この方式は構造がシンプルであるが、
線路の直線部分とカーブ部分のつなぎにあたる、「緩和
曲線」と呼ばれる部分の通過の際に不要な搖れが生ずる
ことや、遠心力が小さい場合には機械的摩擦力で円滑な
動作ができない等の欠点がある。
【0005】強制振子式はその機械構造は自然振子式と
同様で、客室に傾き角を与える電動式,油圧式または空
気圧式アクチュエータと、これに指令を与える角度指令
装置からなる。機械構造については既に多くの文献によ
り公知であるため図は省略する。
【0006】図2に強制振子式における従来の列車姿勢
制御装置の構成例を示す。図2において1は地上子検出
部、2は速度発電機、3は走行距離カウンタ、4は路線
条件記憶部、5は姿勢制御角演算部、6はアクチュエー
タである。
【0007】地上子検出部1は列車の先頭に設けられて
おり、カーブ進入手前の地上の定位置におかれた姿勢制
御用地上子から、その地上子の基準点からの距離情報を
受け取る。走行距離カウンタ3はその距離情報を初期値
として、車軸に取り付けた速度発電機2の出力パルスカ
ウント値を加算し列車の現在位置を求める。路線条件記
憶部4は当該地上子から実際のカーブの緩和曲線開始地
点までの距離や、そのカーブ内でのカント値の推移を姿
勢制御角演算部5に与える。姿勢制御角演算部5は各自
点における列車位置,速度及び路線条件から、各号車毎
に客室を台車に対して傾ける角度を決定しアクチュエー
タ6に指令を発する。
【0008】この角度の変化のさせ方と乗り心地には強
い関連がある。(参考文献:安井ほか6:鉄道における
振子制御車両;交通・電気鉄道,道路交通合同研究会資
料TER−91−3,RTA−91−3:電気学会(1
991.2.5))この文献によれば、緩和曲線部に進
入する少し手前から客室を傾け始めることが効果的であ
るとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】列車姿勢制御装置を使
用する列車は、本則+20Km/h以上の高速度でカー
ブを通過する運用が行なわれるため万一、装置に故障が
発生したり地上子の見落としが生じた場合には乗客に相
当の遠心力を与える恐れがある。このため装置の信頼性
が重要である。
【0010】本発明の目的はこの点を改良することであ
る。つまり、カーブを列車が通過する際に乗客に横方向
の力が作用しないようにする列車姿勢制御システムを高
信頼化する。特に、高速度の列車で、地上子やその他の
地上系の信号システムとの連絡が途絶しても姿勢制御機
能がダウンしないようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのため本発明では列車
の速度,位置,方向変化の角速度およびカントを、ジャ
イロスコープと加速度計を用いて計測するようにしたも
のである。
【0012】
【作用】正常時は基準点からの距離,速度,路線条件の
記憶データに基づいてアクチュエータに先行的な指令を
発生する。路線条件記憶部などに故障が発生した場合に
は、カーブ進入後、速度と角速度から当該カーブの曲率
を、また台車の傾きからカントを計算し姿勢制御を続行
する。
【0013】これによって、見落とす恐れのあるカーブ
進入直前の地上子や、スリップの可能性のある速度発電
機が不要となり、路線条件の記憶データが故障すること
があってもカントの計測によって姿勢制御を続行するこ
とが可能となる。
【0014】
【実施例】図1に本発明になる列車姿勢制御装置の一実
施例を示す。
【0015】図1において7はジャイロスコープ、8は
加速度計、9は速度演算部、10は走行距離演算部、1
1は角速度信号、12は台車傾斜信号である。
【0016】地上子検出部1が停車駅に於て、基準点を
表わす地上子を検出し、走行距離演算部10は距離値の
原点を定める。ジャイロスコープと加速度計によって速
度演算、移動距離演算を行なうことは航空機その他で広
く用いられている。
【0017】ジャイロスコープ7により列車位置検出を
行い、地図情報に基づき姿勢制御装置に指令を発する。
【0018】この装置では正常時は図2に示したと同様
に、路線条件記憶部のデータに従って、実際の地形に先
行してアクチュエータ6に指令を送る。ここで仮に路線
条件記憶部4や走行距離演算部10に故障が発生したも
のとする。この場合、姿勢制御角演算部5は路線条件記
憶データが得られない為、先行的な制御を行なうことは
できなくなるが、速度演算部9による速度信号と角速度
信号11からカーブの曲率を計算することができる。こ
れと台車傾斜信号12からカントを知り、本則と実速度
の差に対応した制御角度を決定することができる。
【0019】次に速度演算部9が故障した場合について
述べる。この場合には路線条件記憶部4や走行距離演算
部10はそれ自体正常であってもやはり路線条件記憶部
4を駆動できない。姿勢制御角演算部5は速度も不明と
なるが、ジャイロスコープ7からの角速度信号11は得
られているから、故障発生直前のカーブ曲率がそのまま
続いているものと仮定すれば、仮に速度を計算すること
ができ、やはり上記の場合と同様に制御角度を決定する
ことができる。左右のカーブが連続するような区間で、
角速度信号極性が反転した場合には姿勢制御角を中立に
戻すかまたは反転させる。但し、このような状態では姿
勢制御角の誤差が大きくなる可能性があるため、別途、
列車駆動システムに対して減速あるいは停車要求信号を
姿勢制御角演算部5から発生するものとする。
【0020】
【発明の効果】車輪に取り付けた速度発電機を利用でき
ない浮上走行列車で、地上からの連絡経路が途絶えた場
合にも、しばらくの間はカーブにおける姿勢制御を行な
わないと乗客に不要な遠心力を与えるに十分な速度が続
くものに有効である。
【0021】また、一般の列車でも機械的部分をなくす
ことによる耐久性向上の効果がある。
【0022】さらに、車輪が空転し、移動距離が正確に
測定できない場合においても、有効に姿勢制御を動作さ
せることができる。
【0023】以上の様に本発明によれば、列車姿勢制御
装置における故障に対する耐久性、いわゆるフォルトト
レランスを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための図である。
【図2】従来の方式の姿勢制御装置を説明するための図
である。
【符号の説明】
1…地上子検出部、2…速度発電機、3…走行距離カウ
ンタ、4…路線条件記憶部、5…姿勢制御角演算部、6
…アクチュエータ、7…ジャイロスコープ、8…加速度
計、9…速度演算部、10…走行距離演算部、11…角
速度信号、12…台車傾斜信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡松 茂俊 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日立 製作所水戸工場内 (72)発明者 澤野 英二 千葉県習志野市谷津6−19−4−206 (72)発明者 田中 秀幸 静岡県浜松市篠原町4061−1

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】列車がカーブを通過する際に、この列車の
    車体の姿勢角度を調節する機能を有する列車姿勢制御装
    置において、前記列車の速度及び所定の基準点からの走
    行距離をジャイロスコープと加速時計の出力から演算す
    る手段と、前記基準点からの距離に対応して予め記憶し
    た値から路盤のカントを読みだす手段と、カーブ通過時
    の車体姿勢制御角度を演算する手段とを備えた列車姿勢
    制御装置。
  2. 【請求項2】列車がカーブを通過する際に、この列車の
    車体の姿勢角度を調節する機能を有する列車姿勢制御装
    置において、前記列車の速度及び所定の基準点からの走
    行距離をジャイロスコープと加速時計の出力から演算す
    る手段と、路盤のカントを測定するジャイロスコープ
    と、カーブ通過時の車体姿勢制御角度を演算する手段と
    を備えた列車姿勢制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10271604A (ja) * 1997-03-25 1998-10-09 West Japan Railway Co 事故検知装置
US7768417B2 (en) 2006-06-16 2010-08-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Moving apparatus, method, and medium for compensating position of the moving apparatus
US8670954B2 (en) 2010-05-10 2014-03-11 Lsis Co., Ltd. Train load measuring system and method thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10271604A (ja) * 1997-03-25 1998-10-09 West Japan Railway Co 事故検知装置
US7768417B2 (en) 2006-06-16 2010-08-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Moving apparatus, method, and medium for compensating position of the moving apparatus
US8670954B2 (en) 2010-05-10 2014-03-11 Lsis Co., Ltd. Train load measuring system and method thereof

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