JPH05211420A - 自動等化装置 - Google Patents

自動等化装置

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JPH05211420A
JPH05211420A JP1545092A JP1545092A JPH05211420A JP H05211420 A JPH05211420 A JP H05211420A JP 1545092 A JP1545092 A JP 1545092A JP 1545092 A JP1545092 A JP 1545092A JP H05211420 A JPH05211420 A JP H05211420A
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JP
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data signal
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JP1545092A
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English (en)
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Hiroyuki Iga
弘幸 伊賀
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】データ信号と波形信号との線形歪を同時に除去
する自動等化装置において、等化処理後に複雑な補間処
理を行なわず、線形歪が大きくても低S/N時でも、正
確なシンボル周期の等化後データを得ることを目的とす
る。 【構成】マイクロプロセッサ11において、第1の基準
データ信号と受信側の第2の基準データ信号との間で畳
み込み演算を行い、演算結果であるインパルス信号のピ
ーク位置とシンボル周期との位相位置を検出する。この
検出結果をもとにセレクタ33でラッチ33,34の出
力のうち一方を選択し、ラッチ32とスライサ23とに
供給する。これにより等化回路3の出力信号からシンボ
ル周期の信号が選択され、複雑な補間や低S/N時、そ
して反射等による線形歪の大きいときでも正確なシンボ
ル周期の等化後データ信号を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データ信号の線形歪と
波形信号の線形歪とを同時に除去する自動等化装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】帯域制限され、伝送されたデータ信号の
線形歪を除去する従来の自動等化装置としては文献1
(R.D.Gitlin and S.B.Weinstein,“Fractionally-Spac
ed Equalization: An Improved Digital Transversal E
qualizer,”B.S.T.J. pp.275-296,Feb.1981)に示され
ている、いわゆるT/2等化装置がある。これはデータ
信号のシンボル周期をT秒としたときに、等化装置のト
ランスバーサルフィルタ(TF)のタップ間隔をT/2
秒としたものである。これにより等化装置におけるサン
プリング位相依存性を著しく低減することが可能となっ
た。換言すれば、1/(2T)Hz近傍における信号の
折り返しをなくすことで、低域からサンプリング位相に
敏感な1/(2T)Hzまでの帯域において等しい等化
能力を与えたものである。
【0003】この等化装置はLMS(Least Mean Squar
e )法を用いている。この方法はまず、TFの出力信号
を判定し、この判定結果と出力信号との差から得る周期
Tの誤差信号を求める。そして誤差信号とTFの入力信
号との相関演算を行い、相関演算結果に基づいてTFの
タップ係数を修正することで線形歪の除去を行ってい
る。このような方法の場合、T間隔のデータ信号に対し
ては最適な等化処理を行うことができるが、(1/2
T)Hzまでの帯域を有する波形に対しては必ずしも最
適な等化処理を行うことはできなかった。また判定結果
から誤差信号を得ているため、S/N(信号対雑音電力
比)が低下し、かつゴースト等の反射歪が大きくなった
場合にはアイパターンの開口率が低下してしまい、最終
的には完全に閉じてしまうことから判定結果の誤り率が
50%近くとなり、等化処理が困難になる場合もあっ
た。
【0004】これ以外の等化方式としてはテレビジョン
信号のゴースト除去の分野で研究されている波形等化処
理がある。この方法は低S/N下においても効果的に波
形信号の等化処理を行うことができるもので、その代表
例は文献2(J.D.Wang and et. all,“Training Signal
and Reciver Design for Multipath Channel Chracter
ization for TV Broadcasting,”IEEE Trans. on CE,Vo
l.36,NO.4,pp.794-806,NOV.1990 )に示されている。こ
の例における基本的な方法はまず、基準信号として複数
のパルス信号より構成される疑似雑音系列を伝送する。
そして受信した疑似雑音系列と、これに対応する疑似雑
音系列との畳み込み演算を行う。これにより低S/N下
でも雑音に埋もれにくい伝送系のインパルス応答を得る
というものである。
【0005】図4にデータ信号と波形信号との伝送歪を
同時に除去する自動等化装置の構成を示す。この図にお
いて入力端子1には、シンボル周期T秒のデータ信号と
低域から1/(2T)Hz未満までの帯域を有する波形
信号とを時間軸上で分離した形状の信号が入力される。
この入力信号にはクロック同期信号と等化用の第1の基
準データ信号とが挿入されている。第1の基準データ信
号はシンボル周期T、長さN−1(Nは2のべき乗)の
疑似雑音系列を3回繰り返したものであり、この信号の
Hレベルを“1”、Lレベルを“0”とする。
【0006】入力端子1に加えられた入力信号はA/D
変換器2とクロックタイミング回路10とに供給され
る。クロックタイミング回路10は自動等化装置全体の
システムクロックCK(周期T/2秒)と第1の基準信
号をメモリに取り込むための取り込み信号とを発生して
いる。入力信号はA/D変換器2においてクロックCK
のタイミングで離散値化される。以後、A/D変換器2
で離散値化された入力信号系列を{Xk }と記す。この
入力信号系列{Xk }は等化回路3と入力波形メモリ4
とに供給される。等化回路3は伝送路における反射等で
発生した入力信号の線形歪を除去する回路であり、図4
に示した例ではトランスバーサルフィルタ(TF)のみ
で構成されている。
【0007】等化回路3で等化処理された出力信号は出
力端子24より装置外部へ出力されるとともに出力波形
メモリ15、補間制御回路21、補間回路22にも供給
される。補間制御手段21では等化処理されたデータ信
号の最適位相点が検出される。これはT/2秒毎に得ら
れる等化回路3出力データ信号をT秒毎のデータ信号に
構成し直すためのものである。そして補間回路22にお
いて、補間制御手段21の制御のもとに、最適位相でシ
ンボル周期T秒毎の等化後データ信号が得られる。この
補間制御とその演算に関しては文献3(K.Kobo and et.
all,“AdaptiveEqualizer for Teretext Receiver,”IE
EE Trans.Vol.CE-32,No.3,pp.533-537)に開示されてい
る。その後、補間回路22出力はスライサ23に供給さ
れ、所定のHレベルとLレベルとに区分された後、出力
端子25より装置外部に出力される。なお、補間制御回
路21、補間回路22、スライサ23には分周器20に
よって得られた周期T秒毎のクロックCK2が供給され
ている。
【0008】前述した等化回路3はクロックCKの周期
(T/2秒)毎の遅延時間を有する遅延素子群6と、こ
の遅延素子群6の各タップに設けられた乗算器群7と、
この乗算器群7の各出力を合成する加算器8とより構成
されている。なお、乗算器群7の係数(C-I〜CJ )は
タップ係数と呼ばれており、タップ利得メモリ9に保持
されている。ただし主信号経路を与えるメインタップだ
けには(1+C0 )のタップ係数が与えられる。これら
のタップ係数が適当に設定されることで、インパルス応
答において(−IT/2〜JT/2)秒の範囲に存在し
ている線形歪が除去される。
【0009】次に図5のフローチャートを参照してタッ
プ係数を求めるアルゴリズムを説明する。まず、電源投
入、伝送周波数選択、再動作等が行われると(S1)、
クロックタイミング回路10出力の取り込み信号によ
り、入力波形メモリ4と出力波形メモリ15とにそれぞ
れ入力側と出力側との第1の基準データ信号{Xk }、
{Yk }が取り込まれる(S2)。この信号の波形長は
3(N−1)T秒、つまり6(N−1)サンプルであ
る。
【0010】以後、マイクロプロセッサ11では予めR
OM12に格納されているプログラムに従い各種演算が
行われる。まず、マイクロプロセッサ11でROM12
に格納されている第2の基準データ信号{Rk }と第1
の基準データ信号{Xk }、{Yk }との畳み込み演算
がおこなわれる(S3)。ここで第1の基準データ信号
{Xk }と第2の基準データ信号{Rk }との畳み込み
演算の結果を{xk }、第1の基準データ信号{Yk }
と第2の基準データ信号{Rk }との畳み込み演算の結
果を{yk }とすると(1)、(2)式のように表記で
きる。 xk = Xk * Rk (1) yk = Yk * Rk (2) ここでa*bはaとbとの畳み込み演算を示している。
【0011】ところで第2の基準データ信号{Rk }は
送信側で付加された“0”,“1”より構成された疑似
雑音系列において、“0”が“−1”に置換され、かつ
“1”,“−1”で構成された疑似雑音系列の各値の間
に“0”が1つずつ挿入された、長さ2(N−1)サン
プルのデータ系列である。そして(1),(2)式に示
した畳み込み演算を行うことで{xk },{yk }にそ
れぞれ3つのインパルス形状の波形が現れるが、中心の
波形がゴースト等の伝送系の線形歪を示すインパルス応
答である。
【0012】その後、マイクロプロセッサ11では畳み
込み結果{xk },{yk }それぞれに含まれるインパ
ルス応答のうち、最大のインパルス応答のアドレスが検
出される(S4)。これによりインパルス波形の時間基
準p1 ,p2 が検出される。
【0013】以後の演算ではインパルス応答部のみを用
いるため、マイクロプロセッサ11では(3),(4)
式に示すようなインパルス波形のアドレス(時間)シフ
トが行われる(S7)。但し、−2I≦k≦2Jであ
る。
【0014】 x′k = xk-p1 (3) y′k = yk-p2 (4) 次にマイクロプロセッサ11は所望の総合伝送特性、た
とえばレイズドコサイン(Raised cos)特性に対応する
インパルス応答列{rk }を出力インパルス波形列
{y′k }から減じることで誤差波形列{ek }が算出
され、作業RAM13に格納される(S8)。但し、−
2I≦k≦2Jである。 ek = y′k − rk (5) それから(5)式で求められた誤差波形列{ek }をも
とに(6)式に示す相関演算が行われる(S9)。但
し、−I≦k≦Jであり、相関範囲は時間基準近傍の
[−a,b]である。
【0015】
【数1】 最後に(7)式に示されたタップ係数の修正がおこなわ
れる(S10)。 Cnew,n = Cold,n − αdn (7) ここでCold,nはn番目の修正前の古いタップ係数、Cn
ew,nはn番目の修正後の新しいタップ係数、αは修正時
の比例係数、dn はn番目のタップ係数を修正するため
の相関結果である。そしてS10終了後はS2に戻るこ
とで、相関結果に比例してタップ係数が逐次修正され、
最終的には誤差波形列{ek }の二乗平均が最小化され
て線形歪が除去される。
【0016】このようにして線形歪の除去された波形信
号は等化回路3出力より得られる。一方、データ信号に
関してはT/2秒毎の等化回路3出力からシンボル周期
T秒毎のデータ信号に変換する必要があることは前述の
通りである。
【0017】ところが文献3に開示されているように、
変換に要する補間制御回路21及び補間回路22にはゲ
ートのほかにハード規模の大きな複数の乗算器や加減算
器が必要である。さらにクロック同期信号等をもとに補
間制御は行われるため、クロック周波数成分の補間は正
しく行われるが、クロック周波数成分以外の周波数成分
を持つ本来のデータ信号に対する補間は必ずしも最適で
はなかった。またS/Nが低下するほど補間制御も正し
く行えなくなるという問題があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、等化処
理後のデータ信号処理にはハード規模の大きな複数の乗
算器や加減算器を必要とした。またクロック同期信号等
をもとに補間制御は行われるため、クロック周波数成分
以外の周波数成分を持つ本来のデータ信号に対する補間
は必ずしも最適ではなかった。さらにS/Nが低下する
ほど補間制御も正しく行えなくなるという問題があっ
た。
【0019】本発明は上記問題に鑑み、等化処理後の複
雑な補間を行わず、反射等による線形歪が大きいときで
も、また低S/N時でも正確なシンボル周期のデータ信
号を得ることで、データ信号の等化性能の向上とコスト
削減を計りつつ、波形信号の等化も行える自動等化装置
を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る手段は、シ
ンボル周期で伝送し、かつこのシンボル周期の第1の基
準データ信号が挿入されたデータ信号を等化する自動等
化装置において、伝送された前記データ信号が供給さ
れ、前記シンボル周期の整数分の一をタップ間隔とする
トランスバーサルフィルタより構成された等化手段と、
前記等化手段の入力あるいは出力より前記タップ間隔毎
に前記第1の基準データ信号を取り込む取り込み手段
と、前記第1の基準データ信号に対応した第2の基準信
号と、前記取り込み手段で取り込んだ第1の基準データ
信号との畳み込み演算を行う演算手段と、前記演算手段
の結果であるインパルス信号のピーク位置と前記シンボ
ル周期との位相関係を検出する検出手段と、前記検出手
段の出力に基づいて前記等化手段の出力信号から前記シ
ンボル周期毎の出力データ信号を生成手段とを具備す
る。
【0021】
【作用】上記手段により、等化手段の後で複雑な補間処
理を行わずに、線形歪が大きくとも、また低S/N時で
も正確なシンボル周期の出力データ信号が得られる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明に係る一実施例
を詳細に説明する。図1は本発明に係る一実施例の構成
を示す図である。この図において従来と同様の構成要素
には同符号を付してある。
【0023】図1において入力端子1には、シンボル周
期T秒のデータ信号と低域から1/(2T)Hz未満ま
での帯域を有する波形信号とを時間軸上で分離した形の
信号が入力される。この入力信号にはクロック同期信号
と等化用の第1の基準データ信号とが挿入されている。
第1の基準データ信号はシンボル周期T、長さN−1
(Nは2のべき乗)の疑似雑音系列を3回繰り返したも
のであり、この信号のHレベルを“1”、Lレベルを
“0”とする。
【0024】入力端子1に加えられた入力信号はA/D
変換器2とクロックタイミング回路10とに供給され
る。クロックタイミング回路10は自動等化装置全体の
システムクロックCK(周期T/2秒)と第1の基準信
号をメモリに取り込むための取り込み信号とを発生して
いる。この取り込み信号はゲート31を介して入出力波
形メモリ4,15に供給される。
【0025】入力信号はA/D変換器2においてクロッ
クCKのタイミングで離散値化される。以後、A/D変
換器2で離散値化された入力信号系列を{Xk }と記
す。この入力信号系列{Xk }は等化回路3と入力波形
メモリ4とに供給される。等化回路3は伝送路における
反射等で発生した入力信号の線形歪を除去する回路であ
り、この実施例ではトランスバーサルフィルタ(TF)
のみで構成されている。
【0026】等化回路3で等化処理された出力信号は出
力端子24より装置外部へ出力されるとともに出力波形
メモリ15、ラッチ32に供給される。ラッチ32の出
力はスライサ23に供給され、所定のHレベルとLレベ
ルとに区分された後、出力端子25より装置外部に出力
される。
【0027】クロックタイミング回路10出力のクロッ
クCKは分周器20にも供給されており、周期T秒毎の
クロックCK2が生成され、ゲート31にタイミング信
号として供給されるとともにラッチ34に供給される。
ラッチ34の出力はラッチ35とセレクタ33とに供給
される。またラッチ35の出力もセレクタ33に供給さ
れる。ラッチ34、35のタイミング信号としてはクロ
ックCKが供給されており、セレクタ33においてラッ
チ34、35の出力のうち一方が選択され、ラッチ32
及びスライサ23にタイミング信号として供給される。
なお、セレクタ33はマイクロプロセッサ11から出力
される選択信号Sによって制御されている。
【0028】前述した等化回路3はクロックCKの周期
(T/2秒)毎の遅延時間を有する遅延素子群6と、こ
の遅延素子群6の各タップに設けられた乗算器群7と、
この乗算器群7の各出力を合成する加算器8とより構成
されている。なお、乗算器群7の係数(C-I〜CJ )は
タップ係数と呼ばれており、タップ利得メモリ9に保持
されている。ただし主信号経路を与えるメインタップだ
けには(1+C0 )のタップ係数が与えられる。これら
のタップ係数が適当に設定されることで、インパルス応
答において(−IT/2〜JT/2)秒の範囲に存在し
ている線形歪が除去される。
【0029】次に図2のフローチャートを参照してタッ
プ係数を求めるアルゴリズムを説明する。まず、電源投
入、伝送周波数選択、再動作等が行われると(S1)、
クロックタイミング回路10出力の取り込み信号によ
り、入力波形メモリ4と出力波形メモリ15とにそれぞ
れ入力側と出力側との第1の基準データ信号{Xk }、
{Yk }が取り込まれる(S2)。この信号の波形長は
3(N−1)T秒、つまり6(N−1)サンプルであ
る。
【0030】以後、マイクロプロセッサ11では予めR
OM12に格納されているプログラムに従い各種演算が
行われる。まず、マイクロプロセッサ11でROM12
に格納されている第2の基準データ信号{Rk }と第1
の基準データ信号{Xk }、{Yk }との畳み込み演算
がおこなわれる(S2)。ここで第1の基準データ信号
{Xk }と第2の基準データ信号{Rk }との畳み込み
演算の結果を{xk }、第1の基準データ信号{Yk }
と第2の基準データ信号{Rk }との畳み込み演算の結
果を{yk }とすると(8)、(9)式のように表記で
きる。 xk = Xk * Rk (8) yk = Yk * Rk (9) ここでa*bはaとbとの畳み込み演算を示している。
【0031】ところで第2の基準データ信号{Rk }は
送信側で付加された“0”,“1”より構成された疑似
雑音系列において、“0”が“−1”に置換され、かつ
“1”,“−1”で構成された疑似雑音系列の各値の間
に“0”が1つずつ挿入された、長さ2(N−1)サン
プルのデータ系列である。そして(8),(9)式に示
した畳み込み演算を行うことで{xk },{yk }にそ
れぞれ3つのインパルス形状の波形が現れるが、中心の
波形がゴースト等の伝送系の線形歪を示すインパルス応
答である。
【0032】その後、マイクロプロセッサ11では畳み
込み結果{xk },{yk }それぞれに含まれるインパ
ルス応答のうち、最大のインパルス応答のアドレスが検
出される(S4)。これによりインパルス波形の時間基
準p1 ,p2 が検出される。
【0033】ここで図3を参照して入力データ信号と出
力インパルス波形との関係を説明する。図3(a)は入
力データ信号のアイパターンの略図であり、図3(b)
は出力インパルス波形{yk }のうち、基準となるイン
パルス波形である。図3(a)においてA点は正規の同
期ポイントであり、B点はA点からT/2秒だけずれた
ポイントである。そして図3(b)に示したように時間
基準p2 がA点の場合には、出力インパルス波形の時間
基準p2 が取り込みタイミング信号と同期していること
を示している。これに対し、仮に図3(b)においてA
点とB点とが入れ替わり、時間基準p2 がB点の場合に
は同期がずれていることになり、補正が必要である。補
正が必要かどうかを知るためには出力インパルス波形の
時間基準p2 が取り込みタイミング信号と同期したA点
のようなサンプル系列{Y2k}によって得られたものな
のか、それよりもT/2秒ずれたB点のようなサンプル
系列{Y2k+1}によって得られたものなのかを判定する
必要がある。この判定は(10)式により行われる(S
5)。
【0034】 φ=mod2(p2) (10) ここでmod2(α) はαを2で割った余りを示してい
る。つまりφ=0の場合はサンプル系列{Y2k}が、ま
たφ=1の場合はサンプル系列{Y2k+1}が選択すべき
データ系列である。
【0035】次にマイクロプロセッサ11出力の選択信
号Sの極性がφに合わせて設定される。具体的にはφ=
0の場合は選択信号SはLレベルとなり、φ=1の場合
は選択信号SはHレベルとなる(S6)。この選択信号
Sによりセレクタ33では選択する信号が切り替えら
れ、ラッチ32、スライサ23における処理タイミング
が変更される。
【0036】以後の演算ではインパルス応答部のみを用
いるため、マイクロプロセッサ11では(11),(1
2)式に示すようなインパルス波形のアドレス(時間)
シフトが行われる(S7)。但し、−2I≦k≦2Jで
ある。
【0037】 x′k = xk-p1 (11) y′k = yk-p2 (12) 次にマイクロプロセッサ11は所望の総合伝送特性、た
とえば−6dB点が1/(2T)Hzでロールオフ率
0.1のレイズドコサイン(Raised cos)特性に対応す
るインパルス応答列{rk }を出力インパルス波形列
{y′k }から減じることで誤差波形列{ek }が算出
され、作業RAM13に格納される(S8)。但し、−
2I≦k≦2Jである。 ek = y′k − rk (13) それから(13)式で求められた誤差波形列{ek }を
もとに(14)式に示す相関演算が行われる(S9)。
但し、−I≦k≦Jであり、相関範囲は時間基準近傍の
[−a,b]である。
【0038】
【数2】 最後に(15)式に示されたタップ係数修正がおこなわ
れる(S10)。 Cnew,n = Cold,n − αdn (15) ここでCold,nはn番目の修正前の古いタップ係数、Cn
ew,nはn番目の修正後の新しいタップ係数、αは修正時
の比例係数、dn はn番目のタップ係数を修正するため
の相関結果である。そしてS10終了後はS2に戻るこ
とで、相関結果に比例してタップ係数が逐次修正され、
最終的には誤差波形列{ek }の二乗平均が最小化され
て線形歪が除去される。
【0039】以上記述したように、第1の基準データ信
号と受信側の第2の基準データ信号との間で畳み込み演
算が行われ、その演算結果として得られたインパルス信
号のピーク位置とシンボル周期との位相位置が検出され
る。この検出結果をもとに等化回路の出力信号からシン
ボル周期の信号が選択されることにより、複雑な補間や
低S/N時、そして反射等による線形歪の大きいときで
も正確なシンボル周期の等化後データ信号を得ることが
できる。これによりデータ信号と波形信号との両立性を
保ちながらデータ信号の等化処理性能の向上とコスト低
減とを図ることができる。
【0040】なお、取り込み信号の開始点をクロックC
K2の立上がりと同期させる代わりに、入出力波形メモ
リ4,15に基準データ信号と同時にクロックCK2を
取り込んでピークアドレスとクロックCK2との位相関
係を計算することで選択信号Sを求めても構わない。ま
た第1の基準データ信号を“1”と“−1”とより構成
される疑似雑音系列とし、第2の基準データ信号を第1
の基準データ信号の“−1”を“0”に変更し、さらに
“0”を一つずつ挿入したものであっても、畳み込み演
算が線形演算であることから実施例と同様の結果を得る
ことができる。
【0041】本実施例においてはタップ間隔をシンボル
間隔の半分としたが、1/β(β:整数)でもよい。こ
のときは第2の基準データ信号を得るときに挿入する
“0”の数を(β−1)にすればよい。また、以下に記
す3点を満たしていれば、第1、第2の基準データ信号
の組み合わせはいかなるものでもよい。 (1)第1の基準データ信号のシンボル周期は、データ信
号のシンボル周期と同じであること。 (2)第2の基準データ信号は第1の基準データ信号に対
応しつつシンボル周期とタップ間隔との比から“1”を
減じた分だけ“0”を各データに挿入したものであるこ
と。 (3)第1の基準データ信号と第2の基準データ信号とを
畳み込んだ結果がインパルス応答になること。
【0042】なお、本発明は伝送系のインパルス応答を
利用するものであるから、等化回路の出力信号だけを用
いてタップ係数を算出するアルゴリズム(ZF法)で
も、等化回路の入力信号だけから得られるインパルス応
答から時間領域、あるいは周波数領域の一括演算でタッ
プ係数を求めるアルゴリズムでも本発明は有効に適用で
きる。また等化回路の構成は、少なくともトランスバー
サルフィルタを使用していればよい。そして入力信号と
しては波形信号がなくとも、本発明は有効である。
【0043】
【発明の効果】上記構成により、複雑な補間や低S/N
時、そして反射等による線形歪の大きいときでも正確な
シンボル周期の等化後データ信号を得ることができる。
これによりデータ信号と波形信号との両立性を保ちなが
らデータ信号の等化処理性能の向上とコスト低減とを図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の構成を示す構成図
【図2】図1の動作を説明するフローチャート
【図3】入力データ信号と出力インパルス波形との関係
を説明する説明図
【図4】従来の構成を示す構成図
【図5】図4の動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
2…A/D変換器、3…等化回路、4…入力波形メモ
リ、9…タップ利得メモリ 10…クロックタイミング回路、11…マイクロプロセ
ッサ、15…出力波形メモリ、20…分周器、23…ス
ライサ、32,34,35…ラッチ、33…セレクタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンボル周期で伝送され、かつこのシン
    ボル周期の第1の基準データ信号が挿入されたデータ信
    号を等化する自動等化装置において、 伝送された前記データ信号が供給され、前記シンボル周
    期の整数分の一をタップ間隔とするトランスバーサルフ
    ィルタより構成された等化手段と、 前記等化手段の入力あるいは出力より前記タップ間隔毎
    に前記第1の基準データ信号を取り込む取り込み手段
    と、 前記第1の基準データ信号に対応した第2の基準信号
    と、前記取り込み手段で取り込んだ第1の基準データ信
    号との畳み込み演算を行う演算手段と、 前記演算手段の結果であるインパルス信号のピーク位置
    と前記シンボル周期との位相関係を検出する検出手段
    と、 前記検出手段の出力に基づいて前記等化手段の出力信号
    から前記シンボル周期毎の出力データ信号を生成する手
    段とを具備したことを特徴とする自動等化装置。
JP1545092A 1992-01-30 1992-01-30 自動等化装置 Pending JPH05211420A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008190955A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Toshiba Corp パルス信号送信装置、その波形調整方法及びdme地上局装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008190955A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Toshiba Corp パルス信号送信装置、その波形調整方法及びdme地上局装置

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