JPH052110Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、引出し式収納ケース、特に引出しの
種々の組合せ、変更を可能にした引出し式収納ケ
ースに関するものである。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする問題点〕

従来、ケース本体内に多数の引出しを挿入した
引出し式収納ケースが各種市販され、また多くの
考案がなされているが、何れも引出しの組合せ配
置は固定的であり、使用目的に応じた引出し組合
せのものが各種製造され、市販されていた。

本考案は、引出しを挿入する収納ケースを３つ
の部分にして互いに組立、解体を容易にし、引出
しの組合せを各種自由にし、またその変更を容易
たらしめ、生産性を高めかつ使用者にとつても極
めて便利な引出し式収納ケースを提供することを
目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

前後面が開口し天板２、底板３及び両側板４，
４にて囲まれ、これら各内面に水平案内レール５
を設けたケース本体１と、両側板８，８及び後板
９によつてコ状形に形成され、両側板８，８の外
面にケース本体１の両側面４，４内面の水平案内
レール５に係合摺動しうる水平係合部１０を設け
かつ内面全周にわたつて引出し案内棚１１を設け
ると共に、後板９をケース本体１の後面開口部を
閉鎖するに足りる面積とした挿入体７と、後端縁
が挿入体７の後板９内面の引出し案内棚１１に係
合し、上下端縁がケース本体１の天板２と底板３
の水平案内レール５に係合摺動し前端縁がケース
本体１の前面付近に達し、かつ両面に挿入体７の
引出し案内棚１１と同一高さとなる引出し案内棚
１１′を設けた仕切体１２と、引出し１３とから
なることを特徴とする引出し式収納ケースであ
る。

〔実施例〕

本考案の実施例を図面に基づいて説明すれば、
第１図は本考案の引出し式収納ケースの分解説明
図であつて、１は合成樹脂製（金属製でも可能）
のケース本体であつて、その前面及び後面が開口
し天板２、底板３及び両側板４，４にて囲まれ、
これらの各内面には多数の合成樹脂製の案内レー
ル（溝又は凸条）が設けられ、また前面開口部の
周縁部は補強リブ６で補強されている。

７は合成樹脂製の挿入体であつて、両側板８，
８及び後板９によつてコ状形に形成されている。
この挿入体７の両側板８，８の外面には、ケース
本体１の内面の水平案内レール５と係合して摺動
可能な水平係合部１０が設けられ、挿入体７の内
面全周にわたつて引出し案内棚１１が設けられる
と共に、後板９はケース本体１の後面開口部を閉
鎖するに足りる面積としてある。

１２は仕切体であつて、その後端縁が挿入体７
の後板９内面に設けられている引出し案内棚１１
に係合し、その上下端縁がケース本体１の天板２
及び底板３に設けられている水平案内レール５に
係合して摺動し前端縁がケース本体１の前面付近
に達し、かつその両面に挿入体７の引出し案内棚
１１と同一高さとなる引出し案内棚１１′が設け
られている。また必要により、後板９内面に第１
図のとおり、仕切体１２後端を常に正位置に設定
せしめる保持部１４，１４′を付設することもよ
い。

なお、挿入体７の両側板８，８の上下端縁に対
向するケース本体１の内面に設けられた水平案内
レール５を溝レールとし、挿入体７の両側板８，
８の上下端縁の先端部から後板９方向に、順次厚
さを大としたテーパー部とすれば挿入体７のケー
ス本体１内への挿入に便利である。

またケース本体１の天板２及び底板３の水平案
内レール５を溝レールとし、仕切板１２の上下端
縁部を前記同様のテーパー部とすることもでき
る。

しかして、挿入体７の後板９内面の引出し案内
棚１１に仕切体１２の後端縁を係合させたのち、
挿入体７と共に仕切体１２をケース本体１内の水
平案内レール５と係合させて摺動して、これら挿
入体７と仕切体１２をケース本体１内に挿入し、
ケース本体１の後面開口部は挿入体７の後板９に
よつて閉鎖され第２図の状態となる。その後、第
２図に示す引出し１３を各引出し案内棚１１，１
１′上に沿わせて押し込めば良く、第３図の状態
（第７図ａ）となる。

このような引出し式収納ケースにおいて、引出
し１３の組合せと変える時は、例えば第４図及び
第５図の実線あるいは鎖線のように、仕切板１２
の高さを変えたものを使用し、またその数を適宜
変えることによつて、仕切板１２の上に幅の広い
（狭い）引出し１３の使用が可能となる（第７図
のｄ，ｅ，ｆ等参照）。さらに、仕切板１２の高
さ数を変えてそれに応じた幅の引出し１３を用い
ることによつて、第６図及び第７図のような引出
し組合せも容易に可能である。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、ケース本
体内に仕切体を保持する挿入体を挿入するだけの
簡単な操作によつて何の道具を要することなく引
出し式収納ケースの組立を容易にすると共にその
解体をも容易にし、組立後は同時にケース本体の
天板、底板、側板はすべて挿入体、仕切板によつ
て補強されることになり、また仕切板の高さを変
えたもの、引出しの幅を変えたものを用意してお
くだけで、仕切板の高さあるいは数を変えるだけ
で引出しの組合せ、変更を自由にし、引出し収納
ケースの生産性を高めると同時に使用者にとつて
も極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は分解説
明図、第２図は組立説明図、第３図は組立完了時
の斜視図、第４図は仕切板の一例を示す斜視図、
第５図は第４図の仕切板を用いて組立てた場合の
底部付近の一部切断側面図、第６図及び第７図は
引出しの各種組合せ例の説明図である。 １……ケース本体、２……天板、３……底板、
４，８……側板、５……案内レール、６……補強
リブ、７……挿入体、９……後体、１０……水平
係合部、１１，１１′……引出し案内棚、１２…
…仕切体、１３……引出し、１４，１４′……保
持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 前後面が開口し天板２、底板３及び両側板
   ４，４にて囲まれ、これら各内面に水平案内レ
   ール５を設けたケース本体１と、両側板８，８
   及び後板９によつてコ状形に形成され、両側板
   ８，８の外面にケース本体１の両側面４，４内
   面の水平案内レール５に係合摺動しうる水平係
   合部１０を設けかつ内面全周にわたつて引出し
   案内棚１１を設けると共に、後板９をケース本
   体１の後面開口部を閉鎖するに足りる面積とし
   た挿入体７と、後端縁が挿入体７の後板９内面
   の引出し案内棚１１に係合し、上下端縁がケー
   ス本体１の天板２と底板３の水平案内レール５
   に係合摺動し前端縁がケース本体１の前面付近
   に達し、かつ両面に挿入体７の引出し案内棚１
   １と同一高さとなる引出し案内棚１１′を設け
   た仕切体１２と、引出し１３とからなることを
   特徴とする引出し式収納ケース。 (2) 前記挿入体７両側板８，８の上下端縁に対向
   するケース本体１の水平案内レール５を溝レー
   ルとし、前記上下端縁を先端部を薄くしたテー
   パー状に形成した実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の引出し式収納ケース。 (3) 前記仕切体１２の上下端縁に対向するケース
   本体１の水平案内レール５を溝レールとし、前
   記上下端縁を先端部を薄くしたテーパー状に形
   成した実用新案登録請求の範囲第１項又は第２
   項記載の引出し式収納ケース。