JPH05210954A - テープ厚自動判別装置 - Google Patents

テープ厚自動判別装置

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Publication number
JPH05210954A
JPH05210954A JP4015171A JP1517192A JPH05210954A JP H05210954 A JPH05210954 A JP H05210954A JP 4015171 A JP4015171 A JP 4015171A JP 1517192 A JP1517192 A JP 1517192A JP H05210954 A JPH05210954 A JP H05210954A
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JP
Japan
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output
tape
rotation
cycle
threshold value
Prior art date
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Pending
Application number
JP4015171A
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English (en)
Inventor
Yasuhito Fukui
康仁 福井
Akira Yoshikawa
昭 吉川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用するカセットテープの種類によってスイ
ッチを操作することなく、テープ走行時に自動的にテー
プ厚を判別する。 【構成】 リール2に巻かれたテープ1を一定速度で走
行させる駆動ブロック300と、リール2の回転を検出
する回転検出器3と、回転検出器3の出力からリール2
の回転周期を検出する周期検出ブロック100と、回転
検出器3の出力からリール2の第I回転目から第J回転
目(0<I<J)までの回転数を計数する回転数計数回
路8と、回転数計数回路8の出力を受けリール2の第I
回転目の回転周期と第J回転目の回転周期の差を検出す
る周期変化検出ブロック200と、回転数計数回路8の
出力を用いてテープ厚を判別するためのしきい値を発生
するしきい値算出回路9と、周期変化検出ブロック20
0の出力としきい値算出回路9の出力するしきい値とを
比較することによりテープ厚を判別する判別回路10と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビデオテープレコー
ダ(以下VTRと略す。)やテープレコーダ等に用いら
れるテープ厚自動判別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のVTR等には、カセットテープの
供給側リールに巻かれたテープ量を計算し、テープ残量
として表示する機能を備えるものが多い。このテープ残
量を計算するためにはまず、カセットテープの種類、例
えばVHSフォーマットVTRでは、標準録画モードで
120分、160分といった、記録可能な時間を判別す
る必要がある。以下、カセットテープの種類あるいはテ
ープ種類といった場合は、記録可能な時間によって分類
されたカセットテープの種類をいう。
【0003】テープ種類の判別を行なう方法としては、
テープの巻かれたリールを1つの円柱と考えた時の巻取
側、供給側、両リールの底面積の和(以下、リールの面
積の和と呼ぶ。)を計算し判別する方法などが用いられ
ている。また、VHS規格のカセットテープのテープ厚
は数種類あり、標準記録モードで120分までの録画時
間を持つテープは厚い方のテープ(以下、厚手テープと
呼ぶ。)、120分を越える録画時間を持つテープは薄
い方のテープ(以下、薄手テープと呼ぶ。)などを使用
しているため、リールの面積の和だけでは判別が困難な
場合が存在する。このためテープ種類の判別には、薄手
テープか、厚手テープかといったテープ厚の情報(以
下、単純にテープ厚情報と呼ぶ。)が必要である。
【0004】従来のVTRにおいてテープ厚情報を獲得
する方法としては、テープ厚情報を切り換えるスイッチ
が存在し、利用者自らが、現在使用しているカセットテ
ープの種類によって、そのスイッチを操作するようにな
っている。図7は従来のVTRにおいてテープ厚情報を
獲得する装置の構成図であり、スイッチAを接点Bと接
点Cとを接触させるように利用者が操作すると、接点C
に論理Hを示す5Vの電位が供給され、スイッチAを接
点Cと接点Dを接触させるように操作すると、接点Cに
論理Lを示す電位0Vが供給される。そこで、論理Hを
薄手テープのテープ厚情報として、論理Lを厚手テープ
のテープ厚情報として入力する方法を用いていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな方法では、利用者がテープ厚情報を切り換えるスイ
ッチの操作を間違えたり、忘れたりした場合、テープ種
類判別の失敗によりテープ残量計算の間違いを生じると
いった問題点を有していた。この発明は上記従来の問題
点を解決するもので、使用するカセットテープの種類に
よってスイッチを操作することなく、テープ走行時に自
動的にテープ厚を判別することができるテープ厚自動判
別装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1記載のテープ厚自動判別装置は、リールに巻
かれたテープを一定速度で走行させる駆動手段と、リー
ルの回転を検出する回転検出手段と、回転検出手段の出
力からリールの回転周期を検出する周期検出手段と、回
転検出手段の出力からリールの第I回転目から第J回転
目(0<I<J)までの回転数を計数する回転数計数手
段と、回転数計数手段の出力を受けリールの第I回転目
の回転周期と第J回転目の回転周期の差を検出する周期
変化検出手段と、回転数計数手段の出力を用いてテープ
厚を判別するためのしきい値を発生するしきい値発生手
段と、周期変化検出手段の出力としきい値発生手段の出
力するしきい値とを比較することによりテープ厚を判別
する判別手段とを備えている。
【0007】請求項2記載のテープ厚自動判別装置は、
請求項1記載のテープ厚自動判別装置において、しきい
値発生手段が、回転数計数手段の出力であるリールの回
転数N(N=J−I)と、2種類のテープの厚みD1
2 (D1 >D2 )と、テープ走行速度Vと、比例定数
1 とから、しきい値Tを(数1)により算出すること
を特徴とする。
【0008】請求項3記載のテープ厚自動判別装置は、
リールに巻かれたテープを一定速度で走行させる駆動手
段と、リールの回転周期を検出する周期検出手段と、周
期検出手段の出力を記憶するメモリ手段と、周期検出手
段の出力とメモリ手段の出力との差を検出する周期変化
検出手段と、周期検出手段の出力とメモリ手段の出力と
の和を検出する周期和検出手段と、メモリ手段が周期検
出手段の出力を記憶してからの時間を計測するタイマー
手段と、タイマー手段の出力と周期変化検出手段の出力
とを用いてテープ厚を判別するためのしきい値を発生す
るしきい値発生手段と、周期和検出手段の出力としきい
値発生手段の出力するしきい値とを比較することにより
テープ厚を判別する判別手段とを備えている。
【0009】請求項4記載のテープ厚自動判別装置は、
請求項3記載のテープ厚自動判別装置において、しきい
値発生手段が、タイマー手段の出力tと、周期変化検出
手段の出力ΔCと、2種類のテープの厚みD1 ,D
2 (D1 >D2 )と、テープ走行速度Vと、比例定数k
2 とから、しきい値Tを(数2)により算出することを
特徴とする。
【0010】
【作用】この発明の構成によれば、利用者がカセットテ
ープの種類によって、スイッチを操作することなく、テ
ープ走行時に自動的にテープ厚を判別できる。
【0011】
【実施例】
〔第1の実施例〕以下この発明の第1の実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。図1はこの発明の第
1の実施例を示すテープ厚自動判別装置のブロック図で
ある。
【0012】このテープ厚自動判別装置は、リール(リ
ール2)に巻かれたテープ(テープ1)を一定速度で走
行させる駆動手段(駆動ブロック300)と、リールの
回転を検出する回転検出手段(回転検出器3)と、回転
検出手段の出力からリールの回転周期を検出する周期検
出手段(周期検出ブロック100)と、回転検出手段の
出力からリールの第I回転目から第J回転目(0<I<
J)までの回転数を計数する回転数計数手段(回転数計
数回路8)と、回転数計数手段の出力を受けリールの第
I回転目の回転周期と第J回転目の回転周期の差を検出
する周期変化検出手段(周期変化検出ブロック200)
と、回転数計数手段の出力を用いてテープ厚を判別する
ためのしきい値を発生するしきい値発生手段(しきい値
算出回路9)と、周期変化検出手段の出力としきい値発
生手段の出力するしきい値とを比較することによりテー
プ厚を判別する判別手段(判別回路10)とを備えてい
る。
【0013】以下、さらに詳しく説明する。ピンチロー
ラ12でテープ1をキャプスタン軸11bに圧着し、キ
ャプスタンモータ11aを一定速度で回転させることで
テープ1を一定速度で走行させる。回転検出器3は、リ
ール2の回転を検出するためにリール2の1回転ごとに
パルス信号を出力する。回転数計数回路8は初期値を設
定できるカウンタで、設定された負の初期値から回転検
出器3の出力信号の個数をカウントする。すなわち、初
期値を−N0 (N0 は自然数)とすると、カウント値N
は、実際には第N0 +1回転目からのリール2の回転数
となる。
【0014】また、カウンタ5は基準信号発生回路4の
出力する周期信号の個数をカウントし、回転検出器3の
出力するパルス信号を受けて、カウント値をリール2の
回転周期に比例した回転周期データとして出力した後、
カウント値を初期化する。カウンタ5の出力する回転周
期データは、メモリ6と減算回路7とに送られ、メモリ
6は、回転数計数回路8の出力値が負である間は、常に
カウンタ5の出力する最新の回転周期データを記憶し、
回転数計数回路8の出力する値が0になった時に記憶し
た回転周期データを以後保持する。減算回路7は、カウ
ンタ5の回転周期データからメモリ6の記憶した値を引
き算し出力するが、回転数計数回路8の出力する値が0
になるまでは、メモリ6の記憶した値と、カウンタ5の
回転周期データとが同じ値であるので減算回路7の出力
は0となる。
【0015】しきい値算出回路9は、回転数計数回路8
のカウント値を用い、テープ1のテープ厚情報を判別す
るためのしきい値を計算し出力する。判別回路10では
減算回路7の出力する回転周期データの変化と、しきい
値算出回路9の算出するしきい値を比較し、前者の方が
大きい場合は、テープ1を厚手テープと判断し、後者の
方が大きい場合は、テープ1を薄手テープと判断する。
【0016】ここでしきい値算出回路9における、しき
い値の計算方法を説明すると、テープ1の走行速度をV
(cm/s)とすると、テープ1の巻厚を含んだリール
2の半径(以下、単純に巻径と略す。)がr(cm)の
時のリール2の回転周期P0(s)は(数3)で表され
る。
【0017】
【数3】
【0018】また、テープ1のテープ厚をD(cm)と
すると、巻径rからN回転後の巻径は(r+N・D)と
なり、その時のリール2の回転周期PN (s)は(数
4)で表される。
【0019】
【数4】
【0020】基準信号発生回路4の出力する周期信号の
周波数をFpとすると、巻径r時のリール2の回転周期
データC0 (カウント)とP0 との関係は(数5)で表
され、N回転後のリール2の回転周期データCN (カウ
ント)とPN との関係は(数6)で表される。
【0021】
【数5】
【0022】
【数6】
【0023】(数3)と(数5)から(数7)が得ら
れ、(数4)と(数6)から(数8)が得られる。
【0024】
【数7】
【0025】
【数8】
【0026】C0 からCN への変化量をΔCN0とする
と、(数7)、(数8)から、ΔCN0は(数9)と表さ
れる。
【0027】
【数9】
【0028】ここで、厚手テープと薄手テープを区別す
るために、仮に厚手テープのテープ厚D1 と薄手テープ
のテープ厚D2 の中間のテープ厚を持つテープを走行さ
せたと考えた場合、巻径rからN回転後の回転周期デー
タの変化ΔCN0′は(数10)で表される。
【0029】
【数10】
【0030】すなわち、比例定数k1 を(数11)で表
し、ΔCN0′をしきい値算出回路9の出力する、しきい
値Tとすると(数1)が得られる。
【0031】
【数11】
【0032】このようにして、テープ1が厚手テープで
あれば、巻径rからN回転後の回転周期データの変化
は、しきい値Tより大きくなり、薄手テープであれば、
しきい値Tより小さくなるはずである。判別回路10で
は、この事を利用して厚手テープ、薄手テープの判断を
行う。また、基準信号発生回路4とカウンタ5とから、
リール2の回転周期に比例した回転周期データを出力す
る周期検出ブロック100が構成され、メモリ6と減算
回路7とから、周期検出ブロック100の出力する回転
周期データの変化を検出する周期変化検出ブロック20
0が構成され、キャプスタンモータ11a、キャプスタ
ン軸11b、ピンチローラ12とからテープ1を一定速
度で走行させる駆動ブロック300が構成されている。
【0033】以上のように構成されたテープ厚自動判別
装置について、図2、図3を用いてその動作を説明す
る。図2は、図1のテープ厚自動判別装置の動作を示し
た動作波形図である。図2において、横軸はリール2の
回転開始からの時間、縦軸は信号の大きさを示し、波形
b,c,d,e,f,g,h,iはディジタル量をアナ
ログ量に変換した形で示している。以下、図2を使用し
ながら、図1の実施例の動作を説明する。
【0034】まずリール2の回転は、1回転に1個のパ
ルス信号(図2のa)として、回転検出器3で検出され
る。回転検出器3の出力信号は回転数計数回路8に送ら
れ、回転数計数回路8においてカウントされるが、初期
値を−1に設定しているため(N0 =1)、実際には2
回転目からの回転数をカウントし、回転数N(図2の
f)として、しきい値算出回路9に出力される。
【0035】カウンタ5は基準信号発生回路4の周期信
号をカウントし、回転検出器3の出力するパルス信号を
合図に、カウント値をリール2のN回転目の回転周期デ
ータCN として出力した後、カウント値を初期化する
(図2のb)。カウンタ5の出力データを図2のcに示
す。メモリ6は、回転数計数回路8の出力値が0の時
の、カウンタ5のカウント値を(数5)のC0 (図2の
d)として記憶し、減算回路7は、カウンタ5の出力デ
ータと、メモリ6に記憶されたデータの差の絶対値を計
算し、リール2が2回転目からN回転する間の回転周期
データの変化として出力する(図2のe)。しきい値算
出回路9では、回転数Nを(数1)に代入して、しきい
値T(図2のg)を算出する。
【0036】判別回路10では、減算回路7の出力デー
タと、しきい値Tとを比較し判別を行うが、周期検出ブ
ロック100の出力する回転周期データは原理的に、±
1の誤差を含むと考えられるため、周期変化検出ブロッ
ク200の出力する回転周期データの変化は、±2の誤
差を含む可能性がある。このため、減算回路7の出力デ
ータとしきい値Tとの差の絶対値(図2のh)が2より
大きい定数(例えば3)より大きくなった時点で、判別
回路10では、減算回路7の出力データがしきい値Tよ
り大きい場合は、テープ厚情報を厚手テープとして出力
し、反対に小さい場合は、テープ厚情報を薄手テープと
して出力する。図2のiはテープ厚情報を示しており、
未判別時は論理Hと論理Lの中間値を保持し、厚手テー
プと判断した場合は論理Hに、薄手テープと判断した場
合は論理Lに変化する。
【0037】図3は図1のテープ厚自動判別装置の処理
の流れを示したフローチャートであり、テープ走行が開
始されてから、テープ厚情報が得られるまで、繰り返し
図3の処理が行われる。以下、図3を参照しながら、こ
のテープ厚自動判別装置の動作を説明する。まずブラン
チ30において、リール2の回転数Nが0以下ならば何
も行わず、そうでなければブランチ31に進む。ブラン
チ31では、回転数Nが1であれば処理32に進み、周
期検出ブロック100の出力するリール2の回転周期デ
ータをメモリ6に記憶する。ブランチ31において回転
数Nが1でなければブランチ33に進み、図2のeの信
号である周期変化検出ブロック200の出力信号である
N とC0 の差の絶対値と、図2のgの信号であるしき
い値算出回路9の算出するしきい値Tとの差の絶対値
が、2より大きい定数(例えば3)以上であるか否かを
判別する。ブランチ33の判別結果が真であれば、テー
プ1のテープ厚情報が判別可能であるとして、ブランチ
34において、CN とC0 の差の絶対値である信号eと
しきい値Tである信号gの大小を比較する。そして、信
号eが信号gより大きければ、処理35においてテープ
厚情報を厚手テープとして、信号eが信号gより小さけ
れば、処理36においてテープ厚情報を薄手テープとし
て出力する。
【0038】以上のようにこの実施例によれば、利用者
がカセットテープの種類によって、スイッチを操作する
ことなく、テープ走行時に自動的にテープ厚を判別する
ことができる。尚、基準信号発生回路4、カウンタ5、
メモリ6、減算回路7、回転数計数回路8、しきい値算
出回路9、判別回路10は、マイクロコンピュータを用
いても実現可能であり、発明の効果に変わりはない。
【0039】また、回転数計数回路8の初期値を−1以
外の負の数(例えば−2)に設定しても同様の効果が得
られ、実施例に留まるものではない。さらに、巻取側、
供給側の2つのリールの内、どちらをリール2に用いて
も実現でき、発明の効果に変わりはない。またさらに、
テープ1の走行方向は、早送り、巻き戻し、どちらの方
向を用いても実現でき、発明の効果に変わりはない。
【0040】〔第2の実施例〕以下この発明の第2の実
施例について、図面を参照しながら説明する。図4はこ
の発明の第2の実施例を示すテープ厚自動判別装置のブ
ロック図である。図4において、図1と同じ働きをする
部分には、同じ番号を付し説明を省略する。
【0041】このテープ厚自動判別装置は、リール(リ
ール2)に巻かれたテープ(テープ1)を一定速度で走
行させる駆動手段(駆動ブロック300)と、リールの
回転周期を検出する周期検出手段(周期検出ブロック4
00)と、周期検出手段の出力を記憶するメモリ手段
(メモリ13)と、周期検出手段の出力とメモリ手段の
出力との差を検出する周期変化検出手段(減算回路1
4)と、周期検出手段の出力とメモリ手段の出力との和
を検出する周期和検出手段(加算回路15)と、メモリ
手段が周期検出手段の出力を記憶してからの時間を計測
するタイマー手段(タイマーブロック500)と、タイ
マー手段の出力と周期変化検出手段の出力とを用いてテ
ープ厚を判別するためのしきい値を発生するしきい値発
生手段(しきい値発生ブロック600)と、周期和検出
手段の出力としきい値発生手段の出力するしきい値とを
比較することによりテープ厚を判別する判別手段(判別
回路20)とを備えている。
【0042】以下、さらに詳しく説明する。まずメモリ
13は、カウンタ4の出力するリール2の第1回転目の
回転周期データを記憶し、以後その値を保持する。加算
回路15は、カウンタ4の出力する回転周期データとメ
モリ13の値とを加算し、2つの回転周期データの和を
出力する。減算回路14は、カウンタ4の出力するリー
ル2の回転周期データとメモリ13の値との差の絶対値
を計算し、2つの回転周期データの差の絶対値を出力す
る。
【0043】カウンタ17は、メモリ13が回転周期デ
ータを記憶したことを合図に、基準信号発生回路16の
出力する周期信号の個数のカウントを開始し、比較回路
19は、減算回路14の出力値が予め決められた定数k
s(ksは2より十分大きい自然数)以上か否かを判断
し、しきい値算出回路18にしきい値算出のタイミング
を与える。比較回路19を用いて、回転周期データの変
化が、ある一定値ks以上か否かを判断する理由は、回
転周期データには原理的に±1の誤差を含む可能性があ
り、従って、その変化には±2の誤差の可能性があるの
で、回転周期データの変化が±2より十分大きいことを
確認した後に、テープ1のテープ厚の判別を行うこと
で、誤判別を避けるためである。
【0044】しきい値算出回路18は、比較回路19が
回転周期データの変化がks以上になったと判断した時
のカウンタ17のカウント値Ctを用い、テープ1のテ
ープ厚情報を判別するためのしきい値を計算し出力す
る。カウンタ17のカウント値Ctは、メモリ13が回
転周期データを記憶してから、回転周期データの変化が
ks以上になるまでの時間に比例した値であり、Ctと
実際の時間t(s)の関係は、基準信号発生回路16の
出力信号の周波数をFtとすると(数12)で表され
る。
【0045】
【数12】
【0046】判別回路20では加算回路15の出力する
回転周期データの和と、しきい値算出回路18の算出す
るしきい値を比較し、前者の方が大きい場合は、テープ
1を厚手テープと判断し、後者の方が大きい場合は、テ
ープ1を薄手テープと判断する。ここでしきい値算出回
路18における、しきい値の計算方法を説明する。テー
プ速度をV(cm/s)とし、時間t(s)の間に巻径
がr1 (cm)からr2(cm)に変化したとすると、
リール2の面積の変化は、テープ1のテープ厚D(c
m)と走行したテープ1の長さV・tとの積に等しくな
るので、テープ厚Dは(数13)で計算できる。
【0047】
【数13】
【0048】巻径がr1 、r2 の時のリール2の回転周
期P1 (s)、P2 (s)は、それぞれ(数14)、
(数15)であるので、(数13)は(数16)の様に
変形できる。
【0049】
【数14】
【0050】
【数15】
【0051】
【数16】
【0052】また、基準信号発生回路4の出力信号の周
波数をFpとすると、巻径r1 の時の回転周期データC
1 、巻径r2 の時の回転周期データC2 は、それぞれ
(数17)、(数18)で表されるので、(数16)は
(数19)のように変形でき、さらに、C1 とC2 の差
の絶対値をΔCとおけば、テープ厚Dは(数20)のよ
うに示される。
【0053】
【数17】
【0054】
【数18】
【0055】
【数19】
【0056】
【数20】
【0057】ここで、C1 +C2 を左辺に移項すると
(数21)が得られる。
【0058】
【数21】
【0059】ここで、仮に厚手テープのテープ厚D1
薄手テープのテープ厚D2 の中間のテープ厚を持つテー
プを走行させたと考えた場合に(数21)を用いて算出
される値を、しきい値算出回路18の出力するしきい値
Tとすると、しきい値Tは(数22)のように表され
る。
【0060】
【数22】
【0061】すなわち、比例定数k2 を(数23)で表
すと、しきい値算出回路18の出力するしきい値Tは
(数2)と表される。
【0062】
【数23】
【0063】時間tと、カウンタ17が出力するデータ
Ctの関係は(数12)で表されるので、しきい値算出
回路18は、(数24)で表されるk3 から(数2)を
変形した(数25)を用いて、しきい値Tを算出し出力
する。
【0064】
【数24】
【0065】
【数25】
【0066】このようにして、テープ1が厚手テープで
あれば、2つの回転周期データの和は、しきい値Tより
大きくなり、薄手テープであれば、しきい値Tより小さ
くなるはずである。判別回路20では、この事を利用し
て厚手テープ、薄手テープの判断を行う。また、回転検
出器3と基準信号発生回路4とカウンタ5とから、リー
ル2の回転を検出し、リール2の回転周期に比例した回
転周期データを出力する周期検出ブロック400が構成
され、基準信号発生回路16とカウンタ17とから、メ
モリ14が回転周期データを記憶してから減算回路14
の出力値が定数ks以上になるまでの時間に比例したデ
ータを出力するタイマーブロック500が構成され、し
きい値算出回路18と比較回路19とから減算回路14
の出力値が一定数以上になったことを合図にテープ厚を
判別するためのしきい値を発生するしきい値発生ブロッ
ク600が構成されている。
【0067】以上のように構成されたテープ厚自動判別
装置について、図5、図6を用いてその動作を説明す
る。図5は、図4のテープ厚自動判別装置の動作を示し
た動作波形図である。図5において、横軸はリール2の
回転開始からの時間、縦軸は信号の大きさを示し、波形
b,c,d,e,f,g,h,iはディジタル量をアナ
ログ量に変換した形で示している。以下、図5を使用し
ながら、図4の実施例の動作を説明する。
【0068】まずリール2の回転は、1回転に1個のパ
ルス信号(図5のa)として、回転検出器3で検出され
る。カウンタ5は基準信号発生回路4の周期信号をカウ
ントし、回転検出器3の出力するパルス信号を合図に、
カウント値を巻径r1 時の回転周期データC1 として出
力した後、カウント値を初期化する(図5のb)。カウ
ンタ5の出力データを図5のcに示す。メモリ13は、
巻径r1 時のカウンタ5のカウント値を図5のcのC1
として記憶し、減算回路14は、カウンタ5の出力デー
タと、メモリ13に記憶されたデータの差の絶対値を計
算し、巻径r1の時からの回転周期データの変化として
出力する(図5のd)。加算回路15は、カウンタ5の
出力データと、メモリ13に記憶されたデータとを加算
し、巻径r1 の時の回転周期データと、それ以後にカウ
ンタ5から出力される回転周期データとの和として出力
する(図5のe)。
【0069】カウンタ17はメモリ13が回転周期デー
タを記憶したことを合図に、基準信号発生回路16の出
力信号のカウントを開始する。しきい値算出回路18で
は、比較回路19が、減算回路14の出力値ΔC(=|
2 −C1 |)が予め決められた値ks以上になったと
判断した時に、カウンタ17が出力するCt(図5の
f)と、ΔCとを(数25)に代入して、しきい値T
(図5のg)を算出する。
【0070】判別回路20は、加算回路15の出力値
(C1 +C2 )と、しきい値算出回路18の出力値Tと
を比較し、前者が大きいときはテープ1を厚手テープと
判別し、後者が大きいときはテープ1を薄手テープと判
別する。図5のhは判別回路20において、C1 +C2
とTとの大小を判別し、その結果前者の方が大きいと判
断している様子を示している。図5のiはテープ厚情報
を示しており、未判別時は論理Hと論理Lの中間値を保
持し、厚手テープと判断した場合は論理Hに、薄手テー
プと判断した場合は論理Lに変化する。
【0071】図6は図4のテープ厚自動判別装置の処理
の流れを示したフローチャートであり、テープ走行が開
始されてから、テープ厚情報が得られるまで、繰り返し
図6の処理が行われる。以下、図6を参照しながら、こ
のテープ厚自動判別装置の動作を説明する。まずブラン
チ60において、リール2の回転周期データが得られて
いなければ何も行わず、そうでなければブランチ61に
進む。ブランチ61では、メモリ13が初期状態であれ
ば処理62に進み、周期検出ブロック400が最初に出
力するリール2の回転周期データをメモリ13に記憶す
る。ブランチ61においてメモリ13が既に記憶動作を
完了していればブランチ63に進み、図5のdの信号で
あるΔCが定数ks以上であるか否かを判別する。ブラ
ンチ63の判別結果が真であれば、テープ1のテープ厚
情報が判別可能であるとして、ブランチ64において、
1 +C2 である信号eとしきい値Tである信号gの大
小を比較する。そして、信号eが信号gより大きけれ
ば、処理65においてテープ厚情報を厚手テープとし
て、信号eが信号gより小さければ、処理66において
テープ厚情報を薄手テープとして出力する。
【0072】以上のようにこの実施例によれば、第1の
実施例と同様に、利用者がカセットテープの種類によっ
てスイッチを操作することなく、テープ走行時に自動的
にテープ厚を判別することができる。尚、メモリ13、
減算回路14、加算回路15、基準信号発生回路16、
カウンタ17、しきい値算出回路18、比較回路19、
判別回路20は、マイクロコンピュータを用いても実現
可能であり、発明の効果に変わりはない。
【0073】また、メモリ13は、リール2の第2回転
目以降の回転周期データを記憶し、その後、カウンタ1
7がカウントを開始するようにしても同様の効果が得ら
れ、実施例に留まるものではない。さらに、巻取側、供
給側の2つのリールの内、どちらをリール2に用いても
実現でき、発明の効果に変わりはない。
【0074】またさらに、テープ1の走行方向は、早送
り、巻き戻し、どちらの方向を用いても実現でき、発明
の効果に変わりはない。
【0075】
【発明の効果】請求項1,2記載のテープ厚自動判別装
置は、リールに巻かれたテープを一定速度で走行させる
駆動手段と、リールの回転を検出する回転検出手段と、
回転検出手段の出力からリールの回転周期を検出する周
期検出手段と、回転検出手段の出力からリールの第I回
転目から第J回転目(0<I<J)までの回転数を計数
する回転数計数手段と、回転数計数手段の出力を受けリ
ールの第I回転目の回転周期と第J回転目の回転周期の
差を検出する周期変化検出手段と、回転数計数手段の出
力を用いてテープ厚を判別するためのしきい値を発生す
るしきい値発生手段と、周期変化検出手段の出力としき
い値発生手段の出力するしきい値とを比較することによ
りテープ厚を判別する判別手段とを備えたことにより、
利用者がカセットテープの種類によって、スイッチを操
作することなく、テープ走行時に自動的にテープ厚を判
別できる。
【0076】また請求項3,4記載のテープ厚自動判別
装置は、リールに巻かれたテープを一定速度で走行させ
る駆動手段と、リールの回転周期を検出する周期検出手
段と、周期検出手段の出力を記憶するメモリ手段と、周
期検出手段の出力とメモリ手段の出力との差を検出する
周期変化検出手段と、周期検出手段の出力とメモリ手段
の出力との和を検出する周期和検出手段と、メモリ手段
が周期検出手段の出力を記憶してからの時間を計測する
タイマー手段と、タイマー手段の出力と周期変化検出手
段の出力とを用いてテープ厚を判別するためのしきい値
を発生するしきい値発生手段と、周期和検出手段の出力
としきい値発生手段の出力するしきい値とを比較するこ
とによりテープ厚を判別する判別手段とを備えたことに
より、利用者がカセットテープの種類によって、スイッ
チを操作することなく、テープ走行時に自動的にテープ
厚を判別できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例におけるテープ厚自動
判別装置のブロック図である。
【図2】第1の実施例におけるテープ厚自動判別装置の
動作波形図である。
【図3】第1の実施例におけるテープ厚自動判別装置の
動作説明のためのフローチャートである。
【図4】この発明の第2の実施例におけるテープ厚自動
判別装置のブロック図である。
【図5】第2の実施例におけるテープ厚自動判別装置の
動作波形図である。
【図6】第2の実施例におけるテープ厚自動判別装置の
動作説明のためのフローチャートである。
【図7】従来のテープ厚判別装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 テープ 2 リール 3 回転検出器 4 基準信号発生回路 5 カウンタ 6 メモリ 7 減算回路 8 回転数計数回路 9 しきい値算出回路 10 判別回路 11a キャプスタンモータ 11b キャプスタン軸 12 ピンチローラ 13 メモリ 14 減算回路 15 加算回路 16 基準信号発生回路 17 カウンタ 18 しきい値算出回路 19 比較回路 20 判別回路 100 周期検出ブロック 200 周期変化検出ブロック 300 駆動ブロック 400 周期検出ブロック 500 タイマーブロック 600 しきい値発生ブロック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リールに巻かれたテープを一定速度で走
    行させる駆動手段と、 前記リールの回転を検出する回転検出手段と、 前記回転検出手段の出力から前記リールの回転周期を検
    出する周期検出手段と、 前記回転検出手段の出力から前記リールの第I回転目か
    ら第J回転目(0<I<J)までの回転数を計数する回
    転数計数手段と、 前記回転数計数手段の出力を受け前記リールの第I回転
    目の回転周期と第J回転目の回転周期の差を検出する周
    期変化検出手段と、 前記回転数計数手段の出力を用いてテープ厚を判別する
    ためのしきい値を発生するしきい値発生手段と、 前記周期変化検出手段の出力としきい値発生手段の出力
    するしきい値とを比較することによりテープ厚を判別す
    る判別手段とを備えたテープ厚自動判別装置。
  2. 【請求項2】 しきい値発生手段は、回転数計数手段の
    出力であるリールの回転数N(N=J−I)と、2種類
    のテープの厚みD1 ,D2 (D1 >D2 )と、テープ走
    行速度Vと、比例定数k1 とから、しきい値Tを 【数1】 として算出することを特徴とする請求項1記載のテープ
    厚自動判別装置。
  3. 【請求項3】 リールに巻かれたテープを一定速度で走
    行させる駆動手段と、 前記リールの回転周期を検出する周期検出手段と、 前記周期検出手段の出力を記憶するメモリ手段と、 前記周期検出手段の出力と前記メモリ手段の出力との差
    を検出する周期変化検出手段と、 前記周期検出手段の出力と前記メモリ手段の出力との和
    を検出する周期和検出手段と、 前記メモリ手段が前記周期検出手段の出力を記憶してか
    らの時間を計測するタイマー手段と、 前記タイマー手段の出力と前記周期変化検出手段の出力
    とを用いてテープ厚を判別するためのしきい値を発生す
    るしきい値発生手段と、 前記周期和検出手段の出力としきい値発生手段の出力す
    るしきい値とを比較することによりテープ厚を判別する
    判別手段とを備えたテープ厚自動判別装置。
  4. 【請求項4】 しきい値発生手段は、タイマー手段の出
    力tと、周期変化検出手段の出力ΔCと、2種類のテー
    プの厚みD1 ,D2 (D1 >D2 )と、テープ走行速度
    Vと、比例定数k2 とから、しきい値Tを 【数2】 として算出することを特徴とする請求項3記載のテープ
    厚自動判別装置。
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