JPH0520985Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、乾燥機内への穀物の張込量を計測す
る穀物張込量計測装置に関する。

〔従来の技術〕

穀物乾燥機内への穀物の張込量の求め方につい
て説明する。第４図に示す如く、循環式穀物乾燥
機４０内にはＡ部とＢ部とにわたつて穀物４２が
張り込められている。循環式穀物乾燥機４０上面
には超音波送受波器１４が取り付けられている。
穀物４２の張込量Ｖは次式により求められる。

Ｖ＝Ｓ（Ｈ−Ｃ−Ｘ）＋Ｋ＝α−SX ……(1) ここでＳは循環式穀物乾燥機４０に水平断面積
であり、Ｈは循環式穀物乾燥機４０においてこの
断面積が一定である部分の高さであり、Ｃは循環
式穀物乾燥機４０の上面と超音波送受波器１４の
下面との間の距離であり、Ｘは超音波送受波器１
４の下面と穀物４２の上表面との間の距離であ
る。ＫはＢ部における穀物４２の張込量である。
また、α＝Ｓ（Ｈ−Ｃ）＋Ｋである。

したがつて、超音波送受波器１４を用いて距離
Ｘを測定し、上記(1)式により張込量Ｖを求めるこ
とができる。

従来では、循環式穀物乾燥機４０の型式とα，
Ｓの値を対応させた表を作成し、この表を見なが
ら穀物張込量計測装置に設けられたボリユームに
よりαとＳを設定していた。また、穀物張込量計
測装置の操作パネルへこの型式を記入したネーム
プレートを貼着し又は操作パネルへ型式を直接記
入していた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、α，Ｓの設定時に対応表が必要であ
り、また型式毎に異なるネームプレートを穀物張
込量計測装置の操作パネルへ取り付けたり、型式
毎に異なる操作パネルを用いなければならない。

本考案は、上記問題点に鑑み、パラメータの設
定及び型式の表示が容易な穀物張込量計測装置を
提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案では、基準位置から穀物乾燥機内の穀物
の上表面までの距離Ｘを自動計測して穀物乾燥機
内への穀物の張込量Ｖを求めこの張込量Ｖを出力
する穀物張込量計測装置において、穀物乾燥機の
形状を区別するデータを入力する入力手段と、該
入力データより穀物乾燥機の型式と距離Ｘから張
込量Ｖを算出するに必要なパラメータの値とを決
定する決定手段と、該型式を表示する表示手段
と、を有することを特徴としている。

〔作用〕

穀物乾燥機の形状を区別するデータを入力する
と、このデータに対応した型式が表示されるとと
もに距離Ｘから張込量Ｖを算出するのに必要なパ
ラメータが決定される。

〔実施例〕

図面に従つて本考案に係る穀物張込量計測装置
の実施例を説明する。

第２図に示す如く、穀物張込量計測装置１０は
本体１２に超音波送受波器１４が接続されて構成
されている。本体１２の前面のパネル１３には、
張込量を表示する数値表示器１６が組付けられて
いる。また、パネル１３には型式表示１８がなさ
れており、その一部が数値表示器２０により構成
されている。さらに、パネル１３には入力手段と
しての押釦スイツチ２２が取り付けられている。

第１図に示す如く、超音波送受波器１４はレベ
ル検出回路２４を介してマイクロコンピユータ２
６の入力ポート２８へ接続されている。マイクロ
コンピユータ２６は入力ポート２８、CPU３０、
ROM３２、RAM３４、出力ポート３６及びこ
れらを接続するバス３７を有している。出力ポー
ト３６の出力側にはドライバ３８を介して数値表
示器１６，２０が接続されている。

レベル検出回路２４は、超音波送受波器１４か
ら一定周期毎に超音波発生信号を超音波送受波器
１４へ供給するとともに、超音波受波信号を超音
波送受波器１４から受け、超音波が穀物４２の上
表面で反射されて往復する時間から第４図に示す
レベルＸを求め、入力ポート２８へこれを出力す
るようになつている。

押釦スイツチ２２をオンするとCPU３０へ割
り込みがかかり、後述する処理が行われるように
なつている。

また、ROM３２には後述するｉの値と循環式
穀物乾燥機４０の型式とパラメータαi，Siとの対
応表が記憶されている。ここで、αi，Siは型式
Tiにおける式(1)のαとＳである。

次に、第３図に従つてマイクロコンピユータ２
６のソフトウエアの構成を説明する。

穀物張込量計測装置１０の電源をオンすると処
理が開始され、ステツプ100で初期化する。すな
わちｉの値を０とし、型式をT₀とし、パラメー
タをα₀．S₀とする。次いでステツプ100へ進み、
レベル検出回路２４からレベルＸを読み込む。次
いでステツプ104へ進み、ステツプ100で初期設定
されたパラメータα₀．S₀を用いて張込量Ｖを算出
する。次いでステツプ106へ進み、この張込量Ｖ
を数値表示器１６に表示し、型式T₀を数値表示
器２０に表示する。次いでステツプ102に戻り、
以上の処理を繰り返す。

この時、押釦スイツチ２２をオンすると、その
ポジテイブエツジによりマイクロコンピユータ２
６へ割り込みがかかり、第３図Ｂに示す処理が開
始される。すなわち、ステツプ200においてｉの
値がインクリメントされ、ステツプ202において
ｉのＮに対する剰余が新たなｉの値とされる。こ
こでＮは異なる型式の装置数であり定数である。
次いでステツプ204へ進み、ROM３２に記憶さ
れたテーブルを参照して前記ｉの値から型式Ti
及びパラメータαi，Siを決定する。次いで割り込
み前のステツプへ戻る。

従つて、単に押釦スイツチ２２を押すのみで型
式表示がサイクリツクに変更されることになる。
また、これと同時に、張込量Ｖを算出するための
パラメータαi，Siがこの型式に対応して変更され
ることになる。

なお、入力手段は、ロータリースイツチやテン
キーなどであつてもよい。また、穀物乾燥機の形
状を区別するデータは、穀物乾燥機の代表寸法あ
るいは穀物乾燥機の型式自体であつてもよい。さ
らに、押釦スイツチ２２を設けずに、数値表示器
２０の代わりにロータリー式のデジタル数値設定
器を用いれば、入力手段と表示手段を兼ねること
ができる。この場合の入力データは型式自体であ
る。また、数値表示器２０を設けずに、数値表示
器１６に張込量Ｖと型式とを表示させ、両表示を
他のスイツチで切り換えるようにしてもよい。

〔考案の効果〕

本考案に係る穀物張込量計測装置では、穀物乾
燥機の形状を区別するデータを入力することによ
り、穀物乾燥機の型式と張込量を算出するに必要
なパラメータの値とを決定するようになつている
ので、従来のように型式とパラメータとを対応さ
せた対応表を用いる必要がなく、また型式に応じ
て異なるネームプレートをパネルへ取り付けたり
型式に応じて異なるパネルを用いたりする必要が
ないという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の構成を示すブロツク
図、第２図は外観斜視図、第３図Ａ及び第３図Ｂ
はフローチヤート、第４図は距離Ｘと張込量との
関係を説明する循環式穀物乾燥機の概略図であ
る。 １０……穀物張込量計測装置、１４……超音波
送受波器、１６……数値表示器、２０……数値表
示器、２２……押釦スイツチ、４０……循環式穀
物乾燥機、４２……穀物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基準位置から穀物乾燥機内の穀物の上表面まで
   の距離Ｘを自動計測して穀物乾燥機内への穀物の
   張込量Ｖを求めこの張込量Ｖを出力する穀物張込
   量計測装置において、穀物乾燥機の形状を区別す
   るデータを入力する入力手段と、該入力データよ
   り穀物乾燥機の型式と距離Ｘから張込量Ｖを算出
   するに必要なパラメータの値とを決定する決定手
   段と、該型式を表示する表示手段と、を有するこ
   とを特徴とする穀物張込量計測装置。