JPH05209713A - 走査型トンネル顕微鏡付き走査型電子顕微鏡 - Google Patents

走査型トンネル顕微鏡付き走査型電子顕微鏡

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JPH05209713A
JPH05209713A JP4016772A JP1677292A JPH05209713A JP H05209713 A JPH05209713 A JP H05209713A JP 4016772 A JP4016772 A JP 4016772A JP 1677292 A JP1677292 A JP 1677292A JP H05209713 A JPH05209713 A JP H05209713A
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sem
secondary electron
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JP4016772A
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Yasuhiko Fukuchi
康彦 福地
Eiichi Hazaki
栄市 羽崎
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査型トンネル顕微鏡(STM)付き走査型
電子顕微鏡(SEM)において、SEM画像に生じる探
針の影の像を利用して、探針と試料との距離をSEM画
像上で認識でき、当該距離を迅速に調整する。 【構成】 電子線で試料表面を走査し、この試料表面か
ら発生する二次電子に基づき試料表面の画像を作成する
SEMと、試料表面に対しトンネル電流が流れるまで探
針を接近させ、トンネル電流を一定に保つ条件の下で探
針を移動して試料表面を走査し、探針の移動データに基
づき試料表面の画像を作成するSTMを組み合わせてな
る複合型の顕微鏡装置であり、SEMの対物レンズの近
くにSTMが配置され、更に、SEMの二次電子検出器
は、その二次電子取込み部が探針の中心線と試料表面と
の交点に向かい、電子線と探針の中心線とが形成する面
に所定角度で交差し且つ探針の中心線を含む面に含まれ
るように配置される。好ましくは、所定角度は90度に
設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型電子顕微鏡(以
下SEMという)の対物レンズの箇所に走査型トンネル
顕微鏡(以下STMという)が付設された複合型の顕微
鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】SEMとSTMを組み合わせて構成され
る複合型顕微鏡装置は、例えば、レビュー・オブ・サイ
エンス・アンド・インスツルメント (Rev. Sci. Inst
rum.)59(8),1286 (1988年) に記述される。この複合型
顕微鏡装置は、市販のSEMにSTMを搭載した構成を
有する。かかる構成を有する顕微鏡装置では、STMで
極めて微細な原子レベルの対象部を測定しようとすると
きに、SEMによって事前にSTMの測定対象部が含ま
れる領域を大局的に観察することを可能にし、これによ
りSTMによる測定精度を高めることができる。上記の
文献によれば、SEMの測定画像に測定対象部分と共に
探針の像及び探針の影を示す像が現れることが、128
7頁右段第5行から第7行の箇所に記述されている。こ
れに対して、SEMの測定画像に映る探針の影の像を利
用して探針の先端と試料表面との距離を認識する手法に
ついての記述はない。更に、探針の影の位置を考慮した
探針と二次電子検出器との位置関係についての詳しい記
述も存在しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のSEM
とSTMを組み合わせた複合型顕微鏡装置では、SEM
画像を利用して探針と試料の距離に関する情報を得るこ
とに対し、特に配慮していない。前記文献に特別な記載
がないので、探針を試料に接近させるにあたっては従来
通りトンネル電流の値を目安として行っていると考えら
れる。トンネル電流の値を利用した探針と試料の距離調
整方法では、探針の先端を試料に衝突させないようにす
るため、低速で接近する必要があり、調整のために極め
て時間がかかる。加えて、SEMの観察下でSTMの測
定対象部を変更する場合、探針の退避動作及び再接近動
作を行うことが必要となる。この場合にも、再接近動作
で長い時間を要することになる。更に、試料表面は局所
的に高い抵抗率を有していたり、絶縁物であったりす
る。このような場合には、トンネル電流は流れないの
で、トンネル電流の検知は不可能となり、探針を試料表
面に衝突させてしまうことになる。そこで、探針と試料
表面との距離を調整する手段として、SEMの測定画像
に現れる探針の影の像を利用することが考えられる。ま
た一方で、従来の複合型顕微鏡装置では、SEMの測定
画像における探針の影の位置を考慮した、探針とSEM
の二次電子検出器との位置関係について、特別に配慮を
行っていなかった。そのため、SEMの測定画像におい
て探針とその影とが完全に重なり、探針の影を見ること
ができない場合が生じ、探針の試料表面への接近状態
を、的確な把握に利用することができないことがあっ
た。本発明の目的は、SEMの測定画像に生じる探針の
影の像を利用して、探針と試料との距離をSEM画像上
で認識でき、当該距離を迅速に調整することのできるS
TM付きSEM(走査型トンネル顕微鏡付き走査型電子
顕微鏡)を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るSTM付き
SEMは、電子線で試料表面を走査し、この試料表面か
ら発生する二次電子に基づき試料表面の画像を作成する
SEMと、試料表面に対しトンネル電流が流れるまで探
針を接近させ、トンネル電流を一定に保つ条件の下で探
針を移動して試料表面を走査し、探針の移動データに基
づき試料表面の画像を作成するSTMを組み合わせてな
る複合型の顕微鏡装置であり、SEMの対物レンズの近
くにSTMが配置され、更に、SEMの二次電子検出器
は、その二次電子取込み部が探針の中心線と試料表面と
の交点に向かい、電子線と探針の中心線とが形成する面
に所定角度で交差し且つ探針の中心線を含む面に含まれ
るように配置される。前記の構成において、好ましく
は、所定角度は90度に設定される。
【0005】
【作用】本発明では、SEMの対物レンズ及び二次電子
検出器の近傍にSTMを配置する構成において、対物レ
ンズから与えられる電子線とSTMの探針とSEMの二
次電子検出器との配置関係を、前述の関係に設定するこ
とにより、SEM画像の上で発生する探針の影が、探針
像と影の像とが重ならない充分の交差角度を保持して形
成される。探針の影の像は、二次電子発生箇所と二次電
子検出器との間に探針が存在し、二次電子検出器への二
次電子の進行を遮るために発生する。すなわち検出効率
の差によって、発生する。従って、あたかも、二次電子
検出器の配置箇所に光源を配置し、この光源から試料測
定表面に光を照射し、電子線を与える方向に目をおい
て、試料表面を見ると、探針の影が存在するSEM画像
と同等の画像を見ることができる。二次電子検出器の配
置位置は、電子線と探針の中心線が作る平面に所要の角
度をもって交差する面の中に含まれるように設定される
ため、探針の影も、探針との間で前記の角度を形成して
発生する。これにより、探針像とその影の像を見ること
で、探針と試料表面との位置関係を知ることができる。
【0006】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は本発明に係るSTM付きSEMの要
部構成を示す正面図である。図1において、参照番号1
〜7によって構成される部分はSTMの機構部である。
STM機構部の上方位置にSEMが配置され、20はS
EMの対物レンズの先部を示す。
【0007】STM機構部において、1は探針であり、
探針1は微動機構2に固定される。微動機構2は更に粗
動機構3に固定される。微動機構2は、探針1をその中
心線方向に微小距離で移動させる機能を有する。探針1
に示される一点鎖線Aは、探針1の中心線である。この
中心線の方向における微動は、試料の測定表面に対して
探針1を接近又は退避させるための移動である。微動機
構2を構成するアクチュエータとしては、通常、圧電素
子が使用される。また微動機構2は、通常、探針1の中
心線に直交する平面内にて探針1を微動させる構成を有
する。この微動の動作は、探針1で試料表面の測定対象
領域を走査する時に、探針1に与えられる。粗動機構3
は、探針1を、試料表面に接近させる時又は試料から退
避させる時において、大きな距離で接近又は退避を行う
ように、探針1を移動させるためのものである。この粗
動機構3による移動では、探針1と微動機構2が一体的
に一緒に移動する。粗動機能3の一例として、インチワ
ームと呼ばれるものが良く知られている。
【0008】4は試料を載置するためのXYステージで
ある。図示例で、XYステージ4の上に試料8が載置さ
れている。この試料8の測定表面に、前述の探針1の先
端が臨むように配置される。XYステージ4によって、
試料8はXY平面内を移動することが可能である。この
XY平面は探針1の中心線Aに直交する平面である。こ
うして探針1は試料8の測定表面に対して直交する位置
関係にて配置される。かかる配置関係にて、探針1は、
トンネル電流が流れるまでの距離にて試料8に極めて接
近し、この接近状態で試料8の測定表面を走査する。
【0009】5は支持ベースである。支持ベース5の上
面には、直交する2つの面を有するV字型の取付け面が
設けられている。V字型の取付け面の一方の面に前述の
粗動機構3を取り付け、他方の面にXYステージ4を取
り付ける。支持ベース5のV字型取付け面における粗動
機構3と試料載置用XYステージの各取り付け関係に基
づいて、前述の如く、探針1と試料8の測定表面とが直
交する位置関係になるように配置される。更に支持ベー
ス5において、6は防振機構、7はZステージである。
防振機構6は、極めてわずかな振動がSTM機構部に対
し与えられるのを防止する機能を有する。またZステー
ジ7は、支持ベース5のV字型取付け面の全体を、図1
中上下の方向に移動させる機能を有する。このZステー
ジ4によって、SEMの対物レンズ20とSTM機構部
との距離が調整される。
【0010】SEMの対物レンズ20において、一点鎖
線Bは、対物レンズ20の先端部から出力される電子線
(集束された電子ビーム)の中心線を示している。通
常、電子線は径を有するビーム状態となっているため、
図示例ではその中心線で表している。対物レンズ20か
らの電子線の中心線Bと、探針1の中心線Aは、試料表
面上の測定部周辺の点で交差する位置関係にある。この
交差点は、試料8の表面における測定領域に含まれる。
電子線を利用したSEMによる観察では、その観察領域
は、探針1で測定しようとする試料1の測定表面の領域
と、当該領域に接近した探針1の先端部が対象となり、
SEM画像では試料表面と探針先端部の二次電子像が作
成される。SEMによる観測では、よく知られるよう
に、対物レンズ20の先端部より、試料8の測定表面に
電子線を照射し、電子線の照射に基づき測定表面で生成
される二次電子を二次電子検出器21に取り込んで、測
定点の二次電子の量を検出する。対物レンズ20から与
えれる電子線は、試料表面上で所定の領域に関して走査
され、各測定点での二次電子発生量を検出し、検出量に
対応する明るさを用いて測定点に対応させて画像を作成
し、二次電子像を作成する。このSEM画像によれば、
試料表面に対し電子線が与えられる方向から肉眼で見る
如く画像が作成される。そして、試料表面の凹凸形状に
応じてそれぞれの二次電子量が変化するので、これに対
応してSEM画像上の明るさも変化し、この結果、試料
表面の形状に関する明暗画像を得ることができる。ただ
しSTM付きのSEMでは、試料表面の近傍に探針1が
配置されることになるので、探針1の像もSEM上で見
ることができる。このSEM画像においては、更に、後
述する原理に基づいて探針1の影を示す像が探針1の像
に対して所要の位置関係で同時に形成される。なお、図
1で明らかなように、電子線に対して試料8の測定表面
及び探針1は45度の傾斜角を有しているので、SEM
画像は、45度斜めから見た図となる。二次電子像の作
成及び表示に関する構成部分の表示は省略している。図
1に示した二次電子検出器21の配置位置は、STMに
よる測定部の近傍である。二次電子検出器21は、その
二次電子取入れ部21aが、探針1が臨む試料測定表面
に向うように配置される。しかし、図1では、二次電子
検出器21の配置位置を厳密に正確に示していない。本
発明の場合、二次電子検出器21の配置位置について、
対物レンズ20から出力される電子線と試料8の測定表
面と探針1との位置関係を考慮して、後述される所定の
条件を満足するように決められる。SEMによる観察
は、通常STMによる測定の前の段階で行われる。SE
Mによる観察によって、STMを用いて測定しようとす
る測定のための試料表面に関する情報を、事前に得るこ
とができる。
【0011】一方、STMによる測定は、良く知られる
ように、通常、次の通り行われる。探針1を、試料表面
の測定しようとする箇所に、探針1にトンネル電流が流
れる程度の原子レベルの距離まで接近させる。この状態
で、トンネル電流が一定値に保持されることを条件に、
フィードバック制御を利用して試料表面と探針の距離が
一定になるように試料表面に対する探針1の位置を制御
しながら、試料表面の測定領域を走査する。この走査動
作において得られた探針1の位置制御に関する制御デー
タを用いて、試料の測定表面の凹凸データを得ることが
できる。更に、この凹凸データを利用して、試料の測定
表面の像が作成される。この実施例ではSTMの探針を
制御するためのシステム構成、及び信号処理並びにST
Mの画像を作成するためのシステム構成の図示及び詳細
説明について省略する。
【0012】SEMとSTMを組み合わせて構成される
複合型の顕微鏡装置において、試料8に対する探針1及
び二次電子検出器21のそれぞれの位置に関し、次の関
係が検討される必要がある。前述の如く、SEMによる
観察像に従えば、試料8の測定表面と、この測定表面に
臨み且つこの表面に極めて微小な距離で接近した状態に
ある探針1の先部とを見ることができる。ここで図2の
斜視図で、探針1と試料8と二次電子検出器21との位
置関係を示す。図2において、試料8の測定表面8aに
対し、探針1が直交する角度で配置される。正確には探
針1の中心線Aが表面8aに直角に交差している。また
対物レンズ20から試料8の測定表面8aに与えられる
電子線の中心線Bは、試料8の測定表面8aでの点C
で、探針1の中心線Aと交差している。図2では、探針
1の中心線Aと電子線の中心線Bを含む平面に直角に交
わり且つ中心線Aを含む面30が定義されている。本実
施例による顕微鏡装置では、二次電子取入れ部21aを
試料8の測定表面の探針測定領域部に向けて配置される
二次電子検出器21は、その中心線Dが面30内に含ま
れるように配置されている。このような位置関係で二次
電子検出器21を配置すると、二次電子検出器21で作
られる試料8の測定表面のSEM画像で、探針1の像と
探針1の影を示す像とが90度の角度を形成する。この
ようにSEM画像において、探針像とその影の像が0度
及びこれに近い角度以外の所定角度を形成するように、
二次電子検出器21の配置構成を決定することが本発明
の特徴である。これによってSEM画像で、探針像とそ
の影の像との位置関係で、探針と試料表面との距離関係
を把握すること可能となる。なおSEM画像における探
針像とその影の像が形成する所定角度は、90度に限定
する必要はない。
【0013】次に、図3を参照して、SEM画像におい
て探針1の影の像が形成される現象について説明し、更
に探針像とその影の像が所定の角度を形成することを説
明する。図3において、a〜gはSEMの対物レンズ2
0から与えられる電子線を線で表したものである。電子
線a〜gは、aからgの順序で走査移動した状態を示し
ている。図1の構成で明らかなように、電子線は、図3
の紙面に対して45度の角度方向から照射される。また
正確には、電子線a〜gのそれぞれは、電子線源から出
力され、集束レンズ系を経由して集束された電子ビーム
であるので、実際上、線a〜gは平行ではない。しか
し、電子線源から試料8までの距離が走査範囲に比較し
て極めて大きいので、ほぼ平行と考えてよい。電子線
は、試料8の測定表面に集束されて照射され、当該測定
表面にて二次電子を発生する。ところで、電気的な構成
としては、試料8と二次電子検出器21との間には、電
位差が予め設定されている。この電位差は、試料表面で
発生した二次電子を二次電子検出器21の二次電子取入
れ部21aに引き寄せるように作用する。この結果、試
料8の測定表面に電子線があたり二次電子が発生する
と、この二次電子は、二次電子検出器21に向かって進
行する。二次電子が二次電子検出器2に向けて進行する
とき、その進路の途中に探針1が存在すると、その二次
電子は二次電子検出器21に到達できない。図3におい
て、試料8の表面の領域31から発生する二次電子は探
針1で遮られ、二次電子検出器21に到達することがで
きない。この結果、当該領域31に照射される電子線の
線a〜dによる走査では、当該領域に対応するSEM画
像の部分が暗くなる。これに対し、発生した二次電子
が、探針1に遮られることなく二次電子検出器21に到
達する場合にはSEM画像は明るくなる。すなわち、電
子線の線e〜gによる走査の場合には、これによって走
査される領域に対応するSEM画像の部分が明るくな
る。従って領域31に対応する試料の箇所は、探針1の
影としてSEM画像に生じる。上記の如く、SEMの二
次電子検出器21によって検出される試料測定表面から
の二次電子に基づき作成されるSEM画像では、二次電
子の発生箇所と探針1と二次電子検出器21との位置関
係に基づいて、探針1の影が形成される箇所が発生す
る。すなわち、SEM画像で形成される探針1の影の像
は、あたかも、二次電子検出器21の配置位置に光源を
設置して、探針1に光を照射した時に、試料8の表面に
移った探針の影のように見えることになる。上記の配置
原理を用いると、探針周辺のSTMやSEMに関する構
造物による影を発生させることなく探針1の影だけが試
料表面像の上に映るようにする位置に二次電子検出器2
1を設置することができる。
【0014】図4にSEM画像の典型的な例を示す。こ
の図に示したSEM画像41において、探針1の像42
と、探針1による二次電子の遮蔽で発生する探針1の影
の像43が映っている。このとき、前述の位置関係の条
件を満足していると、探針の像42の中心線42aと影
43の中心線43aとは直角に交わっている。そして本
図で明らかなように、SEM画像における探針像42の
先部と影の像43の先部との位置関係(距離関係)に基
づいて、探針1と試料8の測定表面との距離関係を把握
することができる。
【0015】前記の実施例では、SEM画像における探
針像とその影の像とが形成する角度を90度としたが、
電子線の中心線Bと探針1の中心線Aとが作る平面と、
二次電子検出器21を含む平面との作る角度を任意に設
定することにより、探針像とその影の像とが形成する角
度を任意の角度に設定することができる。探針の像とそ
の影の像が重ならない限り、探針と試料の測定表面との
距離についての情報を得ることができる。
【0016】本実施例の如く、SEM画像における探針
1の影を利用すると、探針が試料表面に数ミクロン程度
の距離で接近する動作は、高速で一気に行うことができ
る。
【0017】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、SEM画像において探針像と探針の影の像を充分
に認識できる交差角度で発生させることができるように
SEMの二次電子検出器の配置位置を設定したため、S
EM画像における探針像と影の像との距離関係を利用し
て、実際の探針と試料表面との距離を正確に把握するこ
とができる。探針と試料表面との距離関係を正確に把握
することができることは、探針の移動制御を行う際に、
探針の移動速度の制御の自由度が高くなり、高速移動が
可能となり、迅速な移動制御を行うことができる。こう
して探針を試料表面に衝突させることなく、短時間で探
針を所要の位置に配置させることができる。また探針
を、不必要に後退させることなく移動することができ、
探針の損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るSTM付きSEMの概略構成を示
す一部正面図である。
【図2】探針と試料の測定表面とSEMの二次電子検出
器との配置関係を説明するための斜視図である。
【図3】SEM画像の上に探針の影が形成されることを
説明するための図である。
【図4】探針像と探針の影の像との関係の一例を示すS
EM画像を表す図である。
【符号の説明】
1 探針 2 微動機構 3 粗動機構 4 XYステージ 5 支持ベース 6 防振機構 7 Zステージ 8 試料 20 対物レンズ 21 二次電子検出器 21a 二次電子取入れ面 41 SEM画像 42 探針像 43 探針の影の像

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線で試料表面を走査し、この試料表
    面から発生する二次電子に基づき前記試料表面の画像を
    作成する走査型電子顕微鏡と、前記試料表面に対しトン
    ネル電流が流れるまで探針を接近させ、トンネル電流を
    一定に保つ条件の下で前記探針を移動して前記試料表面
    を走査し、前記探針の移動データに基づき前記試料表面
    の画像を作成する走査型トンネル顕微鏡とを組み合わせ
    てなる複合型の顕微鏡装置であり、前記走査型電子顕微
    鏡の二次電子検出器は、その二次電子取込み部が前記探
    針の中心線と前記試料表面との交点に向かい、前記電子
    線と前記探針の中心線とが形成する面に所定角度で交差
    し且つ前記探針の中心線を含む面に含まれるように配置
    されることを特徴とする走査型トンネル顕微鏡付き走査
    型電子顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の走査型トンネル顕微鏡付
    き走査型電子顕微鏡において、前記所定角度は90度で
    あることを特徴とする走査型トンネル顕微鏡付き走査型
    電子顕微鏡。
JP4016772A 1992-01-31 1992-01-31 走査型トンネル顕微鏡付き走査型電子顕微鏡 Pending JPH05209713A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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