JPH0520939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本考案は、レバーを起立した開弁状態で入口側
（元圧側）から出口側（供給、充填側）にガスを
供給、充填し、レバーを倒すと瞬時に閉弁すると
同時に、出口側に接続されたホース等内の密封空
間に残留した圧力ガスを放出（ブリーダー、パー
ジ）するように構成した、ブリーダー機構付弁に
係るものである。

(2) 目的 本考案は、例えば、スキユーバーダイビング用
やレスキユー用の呼吸器用容器（エアーボンベ）
に圧縮機（コンプレツサー）から空気を効率よく
充填する場合に、圧縮機側の元弁に本考案ブリー
ダー機構付弁を用いることにより、呼吸器用容器
の充填口にホースを接続し空気を充填したのち、
容器のバルブを閉じホースを取外す際に、レバー
を倒すことにより瞬時に元弁を閉じると同時にホ
ース内の残留圧力空気をブリーダーして、ホース
の取外し及び新規容器への取付け作業を迅速に容
易にそして安全に行い得る、ブリーダー機構付弁
を提供することを目的とするものである。

(3) 従来の課題 従来、例えば、スキユーバーダイビング用やレ
スキユー用の呼吸器用容器に圧縮機から空気を充
填する場合、充填を終了して双方の弁を閉止した
後も、双方を接続する器具（例、ホース）内に充
填圧力（高圧）空気が残留しているため、連結部
等が固くホースの取外しに力を要し、素手では無
理なため工具を必要とするなど意外に手間取り、
また、取外したとき大きな噴気音を発すると同時
に強烈な噴気のためホースがはじける危険があ
り、それらが作業者に恐怖感を与えるなどの欠点
があり、 よつて、それらの欠点を解決する有効なブリー
ダー機構付弁の出現が強く待望されてきたもので
あり、本考案は該要望に対応してなされたもので
ある。

(4) 本考案の構成 即ち、本考案は、弁体に入口側通孔とレバー側
通孔を連通すると共に、レバー側通孔を分岐して
出口側通孔を設け、入口側通孔内に弁室を設け、
該弁室に弁を上下動自在にまたばねで弁座に圧椄
（閉弁）するように設け、 レバー側通孔内にバイパス付のバルブ開閉ロツ
ドを上下摺動自在に密嵌挿し、 弁体上部のバルブ開閉ロツド直上に、下端にカ
ム部を有するレバーを支軸を中心として設定角度
回動自在に取付け、 上記レバーの起立により、そのカム部がバルブ
開閉ロツドの頭部を押して摺動下降し、該ロツド
の下端が弁をばねに抗して弁座から離隔押下し開
弁して、入口側通孔、弁室、レバー側通孔の一
部、及び、出口側通孔の流路を構成し、また、レ
バーの設定角度回動により、バルブ開閉ロツドの
頭部がレバーのカム部から外れて該ロツドがばね
の弾発力で摺動上昇してその上部開口が弁体外に
露出し、弁が上昇し弁座に密着閉弁して、出口側
通孔、レバー側通孔の一部、バルブ開閉ロツドの
バイパスの下部開口、及び、上部開口の流路を構
成するように設けた、ブリーダー機構付弁によつ
て、上記課題を解決したものである。

(5) 実施例 次に、本考案構成の実施例を図面につき説明す
ると、 弁体１に入口側（元圧側）通孔１ａとレバー側
通孔１ｂを連通すると共に、レバー側通孔１ｂを
分岐して出口側（供給、充填側）通孔１ｃを設
け、入口側通孔１ａ内に弁室２を設け、該弁室２
に弁３を上下動自在にまたばね４で上部の弁座５
に圧椄（閉弁）するように設け、 レバー側通孔１ｂ内にバイパス６ａ付のバルブ
開閉ロツド６を上下摺動自在に密嵌挿し、 弁体１上部のバルブ開閉ロツド６直上に、下端
にカム部（凸部）７ａを有するレバー７を支軸８
を中心として設定角度（例、90°）回動自在に取
付け、 上記レバー７の起立により、そのカム部７ａが
バルブ開閉ロツド６の頭部を押して摺動下降し、
該ロツド６の下端が弁３をばね４に抗して弁座５
から離隔押下し開弁して、入口側通孔１ａ、弁室
２、レバー側通孔１ｂの一部、及び、出口側通孔
１ｃの流路を構成し、 また、レバー７の設定角度（90°）回動により、
バルブ開閉ロツド６の頭部がレバー７のカム部７
ａから外れて該ロツド６がばね４の弾発力とガス
圧で摺動上昇してそのバイパス６ａの上部開口が
弁体１外に露出し、弁３が上昇して弁座５に密着
閉弁して、出口側通孔１ｃ、レバー側通孔１ｂの
一部、バルブ開閉ロツド６のバイパス６ａの下部
開口、及び、上部開口の流路を構成して、ブリー
ダー機構付弁を構成したものである。

なお、９は摺動自在なバルブ開閉ロツド６とレ
バー側通孔１ｂ間を密封するＯリング、１０はグ
ランドナツトである。

(6) 作用 (1) レバー７を起立しそのカム部７ａでバルブ開
閉ロツド６の頭部を押して摺動下降した状態
で、バルブ開閉ロツド６の下端が弁３をばね４
に抗して弁座５から離隔押下し、よつて開弁し
て、ガスは、入口側通孔１ａ→弁室２→レバー
側通孔１ｂの一部→出口側通孔１ｃの順に流
れ、ホース等の接続具を経て呼吸器用容器等に
供給、充填される。

(2) 供給、充填を終え、レバー７を設定角度
（90°）倒伏回動すると、バルブ開閉ロツド６の
頭部がレバー７のカム部７ａから外れて該ロツ
ド６がばね４の弾発力とガス圧で摺動上昇し、
そのバイパス６ａの上部開口が弁体１外に露出
し、同時に弁１が上昇して弁座５に密着閉弁す
る。

よつて、出口側通孔１ｃ及び該孔と呼吸器用
容器等（この方も閉弁する）との接続具（主に
ホース）の密封空間に残留した圧力ガスは、出
口側通孔１ｃ→レバー側通孔１ｂの一部→バル
ブ開閉ロツド６のバイパス６ａの下部開口→上
部開口→弁体１外部に放出（ブリーダー）させ
るものである。

(7) 効果 (1) レバーの起立、倒伏回動（例、90°回動）に
よるワンアクシヨンだけで、バルブ開閉ロツド
を上下摺動して弁の開閉を行い得ると共に、該
動作に連動して、出口側（供給、充填側）の残
留圧力ガスをブリーダー（パージ）し得るの
で、例えば、スキユーバーダイビング用エアー
ボンベ等へのエアー充填を、極めて手軽に、安
全に、効率良く行い得る秀れた特長がある。

(2) 特に、レバーの回動に連動して弁の開閉を行
うバルブ開閉ロツドにバイパスを設けることに
よつて、上記作用を可能としたので、部品点数
の増加もなく、簡潔に構成し得た特徴があり、
よつて、誤動作の危険のない安全なブリーダー
機構付弁を提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案ブリーダー機構付弁
の実施例の縦断面図で、第１図はレバーを起立動
して開弁し、ガスの供給、充填を行う状態の図、
第２図はレバーを倒伏動して閉弁し、残留ガスの
ブリーダーを行う状態の図である。 付号、１……弁体、１ａ……入口側（元圧側）
通孔、１ｂ……レバー側通孔、１ｃ……出口側
（供給、充填側）通孔、２……弁室、３……弁、
４……ばね、５……弁座、６……バルブ開閉ロツ
ド、６ａ……バイパス、７……レバー、７ａ……
カム部（凸部）、８……支軸、９……Ｏリング、
１０……グランドナツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 弁体に入口側通孔とレバー側通孔を連通すると
   共に、レバー側通孔を分岐して出口側通孔を設
   け、入口側通孔内に弁室を設け、該弁室に弁を上
   下動自在にまたばねで弁座に圧椄（閉弁）するよ
   うに設け、 レバー側通孔内にバイパス付のバルブ開閉ロツ
   ドを上下摺動自在に密嵌挿し、 弁体上部のバルブ開閉ロツド直上に、下端にカ
   ム部を有するレバーを支軸を中心として設定角度
   回動自在に取付け、 上記レバーの起立により、そのカム部がバルブ
   開閉ロツドの頭部を押して摺動下降し、該ロツド
   の下端が弁をばねに抗して弁座から離隔押下し開
   弁して、入口側通孔、弁室、レバー側通孔の一
   部、及び、出口側通孔の流路を構成し、また、レ
   バーの設定角度回動により、バルブ開閉ロツドの
   頭部がレバーのカム部から外れて該ロツドがばね
   の弾発力で摺動上昇してその上部開口が弁体外に
   露出し、弁が上昇し弁座に密着閉弁して、出口側
   通孔、レバー側通孔の一部、バルブ開閉ロツドの
   バイパスの下部開口、及び、上部開口の流路を構
   成するように設けた、 ブリーダー機構付弁。