JPH05205680A - 電気流体力学的イオン源、それを用いたフッ素イオンの放出方法、二次イオン質量分析装置、それを用いた質量分析方法、加工装置及びそれを用いた加工方法 - Google Patents

電気流体力学的イオン源、それを用いたフッ素イオンの放出方法、二次イオン質量分析装置、それを用いた質量分析方法、加工装置及びそれを用いた加工方法

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JPH05205680A
JPH05205680A JP4011870A JP1187092A JPH05205680A JP H05205680 A JPH05205680 A JP H05205680A JP 4011870 A JP4011870 A JP 4011870A JP 1187092 A JP1187092 A JP 1187092A JP H05205680 A JPH05205680 A JP H05205680A
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ion
fluorine
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electrohydrodynamic
ion source
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Kaoru Umemura
馨 梅村
Yoshimi Kawanami
義実 川浪
Hiroyasu Shichi
広康 志知
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】純粋にフッ素原子のみからなるフッ素イオンを
放出することのできるEHDイオン源、それを用いたフ
ッ素イオンビームの放出方法、このEHDイオン源を用
いた二次イオン質量分析装置、加工装置及びこれらを用
いた分析方法、加工方法を提供すること。 【構成】イオン材料として、フッ化リチウム又はフッ化
セシウム等のフッ素を含む化合物を保持するためのリザ
ーバ、イオン材料を加熱にするための加熱手段、リザー
バから供給される溶融状態の該イオン材料で表面が濡ら
されるエミッタ及びエミッタとの間に電界が与えられて
エミッタ先端から上記イオン材料のフッ素イオンを引き
出すための引出し電極からなることを特徴とする電気流
体力学的イオン源と、これを用いた二次イオン質量分析
装置、加工装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素イオンを放出す
ることができる電気流体力学的イオン源(Electro−Hyd
ro−Dynamicイオン源、以下EHDイオン源という)及
びそれを用いたフッ素イオンの放出方法並びにその電気
流体力学的イオン源を用いた二次イオン質量分析装置及
びそれを用いた質量分析方法並びにその電気流体力学的
イオン源を用いた加工装置及びそれを用いた加工方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術及び本発明の背景を明らかにす
るために、以下、イオン応用技術、EHDイオン源概
説、EHDイオン源の動作原理、フッ素イオン放出の現
状、フッ素イオンビーム応用技術の現状に分けて説明す
る。
【0003】(イオン応用技術)近年、イオンビームが
工業面で多岐にわたり積極的に応用されている。イオン
種に注目すると、例えば、半導体素子製造プロセスの中
では、特にイオン注入プロセスではホウ素、ヒ素、リン
等、エッチングプロセスでは塩素やフッ素等が必要とさ
れている。また、二次イオン質量分析における一次イオ
ンビームとして利用する場合はセシウムや酸素等であ
り、また、材料の表面を硬化させたり耐摩耗性を向上さ
せることを目的としたイオン注入による表面改質の分野
では、ジルコニウム、チタン、クロム等の金属イオンが
用いられている。また、これらの元素のイオンを効率良
く発生させるために、種々のイオン源が開発されてき
た。その一つに、溶融状態の純金属や合金をイオン材料
として、これらから強電界によってそれら純金属や合金
の構成元素をイオンとして引出すEHDイオン源があ
る。これは溶融状態の金属からイオンを引出すことから
液体金属イオン源(Liquid Metal Ion Source;略して
LMIS)とも呼ばれ、高電界でイオンを放出させるこ
とから電界放出型イオン源の一種である。
【0004】(EHDイオン源概説)EHDイオン源は
高輝度であり、点状の領域からイオンが放出されるため
イオンを、最終ターゲットである試料面上で直径1ミク
ロン以下のビームに集束させること(一般に集束イオン
ビーム又はFIBと呼ばれている)が可能なイオン源と
して知られている。EHDイオン源が高輝度であること
から、このFIB自体が高電流密度であるため、半導体
プロセスにおけるリソグラフィーやドーピング(打込
み)、エッチング等が、従来用いられてきたマスクを使
用せず(マスクレス)に行なえる。
【0005】また、直径が1ミクロン以下のイオンビー
ムが得られることに注目して、EHDイオン源から得ら
れたFIBを試料表面に照射し、スパッタリングにより
弾き出された二次イオンを分析する、所謂、二次イオン
質量分析方法で、その試料表面のサブミクロン領域の成
分分析が可能となる。このように、様々な分野でFIB
を用いた応用が考えられることから、EHDイオン源は
近年特に注目を浴びている。
【0006】(EHDイオン源の動作原理)まず、ここ
ではEHDイオン源について動作原理を説明する。EH
Dイオン源は、例えば、ジャーナル・オブ・ヴァキュー
ム・サイエンス・アンド・テクノロジー、第A2巻、
(1984年)第1365頁から第1369頁(Journa
l of Vaccum Science and Technology A2,(1984)
1365〜1369)に記載のデヴェロップメント・オブ・ボロ
ン・リクイッド・メタル・イオン・ソース(Developmen
t of boron liquid−metal−ion source)と題した論文
中でイシタニ(T.Ishitani)らが示している
ように、次のような概略構成になっている。
【0007】つまり、図1に示したように、イオン材料
(イオン化すべき材料)1を加熱するためのヒータ2
と、このヒータ2から供給される溶融状態の上記イオン
材料1のイオン3をその先端から放出するように配置さ
れたエミッタ4と、このエミッタの先端に高電界を集中
させることによって上記エミッタ先端からイオン3を引
出すための引出し電極5とから構成される。なお、ヒー
タ2はイオン材料の溜め部(リザーバとも呼ばれる)も
兼ねる。また、図1において6は真空容器、7、7’、
7”は電源である。イオン化すべき材料を溶融状態にす
る又は溶融状態で保持するための手段としては、イオン
材料の溜め部への通電による抵抗加熱方式や、エミッタ
の先端近傍を電子衝撃によって加熱する方式、更には、
イオン材料の溜め部のまわりにヒータを巻き付けそのヒ
ータの熱によってイオン材料を加熱する方式等種々の方
式があるが、EHDイオン源の基本構成としては大きな
相違はない。
【0008】以上のような構成を備えた図1のようなE
HDイオン源は次のように動作する。真空容器6内の真
空排気後、イオン材料の溜め部を兼ねたヒータ2を加熱
し、その結果熱伝導によりイオン材料1、エミッタ4が
加熱され、溶融したイオン材料1がエミッタ4先端に濡
れ伝わって供給される。ここで、引出し電極5に、エミ
ッタ4に対して負の高電圧を印加していくと、エミッタ
1の先端に電界が集中していく。更に、高電圧を印加し
ていくと、あるしきい値でエミッタ先端の溶融金属はテ
ーラーコーンと呼ばれる円錐状突起を形成し、その先端
からイオン3が引出される。引出されたイオンは、イオ
ン源の下流側に設置されたレンズ、偏向器等のイオン光
学系(図示せず)を通過して試料面上に照射される。
【0009】EHDイオン源に用いられるイオン材料
は、比較的低融点(おおよそ1000℃以下)で、融点
での蒸気圧が低い金属材料(Ga、In、Sn等)が用
いられ、単体元素でこれらの条件が満たされない場合、
合金(Au−Si、Ni−B等)にして融点や蒸気圧を
低下させて用いている。イオン放出が確認されている元
素としては大半は金属元素である。タングステン、モリ
ブデン等の高融点金属、アルゴン、ヘリウム等の不活性
ガス、水素、酸素、フッ素等の常温でガス状態の元素は
放出させることはできない。水素、ヘリウム等のガス元
素については、高電界中にこれらガスを導入し電界電離
させる、所謂、電界電離型ガスイオン源を用いてイオン
化が試みられている。
【0010】(フッ素イオン放出の現状)フッ素イオン
ビームに関しては、電界電離型ガスイオン源を用いての
フッ素イオン放出は試みられたものの、得られる電流量
がEHDイオン源に比べ遥かに少なく、FIBを形成し
ても電流密度が小さいという欠点を有している。また、
EHDイオン源からのイオン放出は困難とされて、フッ
素イオン放出は認められていない。勿論、高電流密度の
フッ素FIBの形成は未だに実現されていない。原因は
EHDイオン源に最適なイオン材料が見つからなかった
ためである。つまり、上述したように、融点が比較的低
く、融点での蒸気圧が低く、イオン放出部であるエミッ
タ、イオン材料を溶融状態で保持するリザーバと化学的
反応を起こさない材料で、かつ、溶融状態でエミッタに
対して濡れが良好で、エミッタ先端に濡れたときに電界
が集中するような導電性を示す材料でなければならず、
これらの条件を満たす材料は各種元素の物性値を示した
データ集からだけでは判断がつかず、実際に種々の材料
について試みなければ最適なイオン材料は見つからな
い。
【0011】(フッ素イオンビーム応用技術の現状)フ
ッ素イオンを用いた応用技術のうち、ここでは二次イオ
ン質量分析と微細領域エッチング加工について、その現
状を述べる。
【0012】まず、二次イオン質量分析について説明す
る。電気的に陽性な元素(Li、B、Na、Cr等)に
対する分析感度を高める手段としてこれまではデュオプ
ラズマトロン型イオン源を用いて酸素イオンを照射する
方法が最も良く知られていて実施されている。
【0013】しかし、最近、さらに分析感度を高める方
法として酸素イオンに替えてフッ素イオンの照射が注目
されている。例えば、日本応用物理学会学術講演会予稿
集(平成元年秋季)の第499頁に田中らが『反応性イ
オンを用いた二次イオン質量分析法による金属材料の分
析』と題して報告しているように、フッ素分子イオンを
用いた二次イオン質量分析は既に行なわれている。この
例では、分子イオンBF2+(BF2の正の一価イオン、
以下、Mの正の一価イオンをM+、Mの正の二価イオン
をM2+のように記載する)ビームを照射したときの、
鉄、ニッケル、コバルトのイオン化率を測定したとこ
ろ、これまでのO2+照射に比べて3倍以上感度が向上し
たとしている。
【0014】しかしながら、このような分子イオンは一
次イオンビーム種としてFのみのビームを形成すること
が困難であったため、BF3ガスをマイクロ波でイオン
化して得たBF2+分子イオンを仕方なく用いていた。と
ころが、このような分子イオンの一次イオンビーム種を
用いると一次イオンビームが試料に照射された時に、分
子イオンが分裂し、シリコン半導体デバイスのドーパン
トとして用いられるホウ素の深さ方向の分析の場合に
は、BF2+中のBイオンが妨害元素として働き、正確な
ホウ素の深さ分析を阻害する。また、ガスをマイクロ波
等でイオン化するタイプのイオン源では、一次イオンビ
ームのビーム径が細くても数μm程度で、サブミクロン
領域の分析はできない。さらに、同様のことは、CF3+
等の分子イオンビームを用いた場合でも生じる。従来の
サブミクロン領域の分析は、イオン種としてガリウムを
用いたEHDイオン源を用いてGa−FIBによる分析
がなされてきたが、この場合、試料上で0.1μm直径
以下のビーム径が得られるものの、二次イオン化率が低
く十分な感度が得られなかった。
【0015】次に、半導体素子製造プロセスのうちの一
工程であるエッチングに注目する。基板であるSi(シ
リコン)やGaAs(ヒ化ガリウム)等を化学薬液でエ
ッチングする方法(ウェットエッチング)やイオンやラ
ジカル(活性原子や分子)、プラズマ等で気相中で行な
う方法(ドライエッチング)に大別されるが、パターン
を細く垂直にエッチングできる点でドライエッチングが
主流を占めてきた。しかし、ドライエッチングでもウェ
ットエッチングでも、ある形を形成させようとすると、
エッチング工程の前に基板上に塗布されたレジストにパ
ターンを予め形成させておき、そのパターンに忠実にド
ライエッチングする必要がある。従って、基板上に形成
できる最小線幅は、レジストに描かせることができるパ
ターンの最小線幅で決まる。その最小線幅は現在0.2
〜0.3μmが限度である。
【0016】なお、EHDイオン源のイオン材料として
イオン結合化合物を用いることについては、既に、特開
昭60−138831号の『荷電粒子源』に開示されて
いる。この荷電粒子源は、イオン結合化合物の例として
ハロゲン化物(CsCl2)を用いてCs+イオンとCl
~イオンを放出させるものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術は、フ
ッ素イオンとして他元素も含む分子イオン、例えば、B
2+イオン等しか得ることができず、これらの分子イオ
ンを用いるときは分析などの場合他元素が妨害元素とし
て作用するという問題があった。また、上記特開昭60
−138831号に記載の従来の技術は、ハロゲン原子
のイオンとしてはCl~イオンしか得られていないとい
う問題があった。
【0018】本発明の第1の目的は、純粋にフッ素原子
のみからなるフッ素イオンを放出することのできるEH
Dイオン源を提供することにある。本発明の第2の目的
は、それを用いたフッ素イオンの放出方法を提供するこ
とにある。本発明の第3の目的は、そのようなEHDイ
オン源を用いた二次イオン質量分析装置を提供すること
にある。本発明の第4の目的は、それを用いた質量分析
方法を提供することにある。本発明の第5の目的は、そ
のようなEHDイオン源を用いた加工装置を提供するこ
とにある。本発明の第6の目的は、それを用いた加工方
法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、
(1)イオン材料としてフッ素を含む化合物を保持する
ためのリザーバ、該イオン材料を加熱にするための加熱
手段、該リザーバから供給される溶融状態の該イオン材
料で表面が濡らされるエミッタ及び該エミッタとの間に
電界が与えられて該エミッタ先端から上記イオン材料の
フッ素イオンを引き出すための引出し電極からなること
を特徴とする電気流体力学的イオン源、(2)上記1記
載の電気流体力学的イオン源において、上記フッ素を含
む化合物は、フッ素を含むイオン結合化合物であること
を特徴とする電気流体力学的イオン源、(3)上記2記
載の電気流体力学的イオン源において、上記フッ素を含
むイオン結合化合物は、フッ化リチウム又はフッ化セシ
ウムであることを特徴とする電気流体力学的イオン源、
(4)上記1から3のいずれか一に記載の電気流体力学
的イオン源において、上記リザーバは、セラミックスで
あることを特徴とする電気流体力学的イオン源、(5)
上記4記載の電気流体力学的イオン源において、上記セ
ラミックスは、炭化ケイ素又は窒化ボロンであることを
特徴とする電気流体力学的イオン源、(6)上記1から
5のいずれか一に記載の電気流体力学的イオン源におい
て、上記エミッタは、セラミックスであることを特徴と
する電気流体力学的イオン源、(7)上記6記載の電気
流体力学的イオン源において、上記セラミックスは、炭
化ケイ素又は窒化ホウ素であることを特徴とする電気流
体力学的イオン源、(8)上記1から7のいずれか一に
記載の電気流体力学的イオン源において、上記引出し電
極に与えられる電圧の電源極性を切り替えるための切替
手段を有することを特徴とする電気流体力学的イオン源
によって達成される。
【0020】上記第2の目的は、(9)フッ素を含む化
合物を上記1から8のいずれか一に記載の電気流体力学
的イオン源に保持させ、該フッ素を含む化合物を加熱し
て溶融状態とし、引出し電極とエミッタとの間に電界を
与え、フッ素を含む化合物からフッ素イオンを放出させ
ることを特徴とするフッ素イオンの放出方法によって達
成される。
【0021】上記第3の目的は、(10)上記1から7
のいずれか一に記載の電気流体力学的イオン源、電気流
体力学的イオン源から放出されたフッ素イオンビームの
広がりを制御するためのビーム制限アパチャ、フッ素イ
オンビームを集束するための集束レンズ、フッ素イオン
ビームの広がりを絞るための絞り、フッ素イオンビーム
を偏向させるための偏向電極、試料を保持する試料台及
び試料がフッ素イオンビームを受けて放出する二次イオ
ンを質量分析する二次イオン分析部からなることを特徴
とする二次イオン質量分析装置、(11)上記10記載
の二次イオン質量分析装置において、上記ビーム制限ア
パチャは、導電性セラミックスであることを特徴とする
二次イオン質量分析装置、(12)上記11記載の二次
イオン質量分析装置において、上記導電性セラミックス
は、炭化ケイ素であることを特徴とする二次イオン質量
分析装置、(13)上記10から12のいずれか一に記
載の二次イオン質量分析装置において、上記絞りは、導
電性セラミックスであることを特徴とする二次イオン質
量分析装置、(14)上記13記載の二次イオン質量分
析装置において、上記導電性セラミックスは、炭化ケイ
素であることを特徴とする二次イオン質量分析装置、
(15)上記1から7のいずれか一に記載の電気流体力
学的イオン源、電気流体力学的イオン源から放出された
フッ素イオンビームを集束するための第1の集束レン
ズ、電子源、電子源から放出された電子ビームを集束す
るための第2の集束レンズ、フッ素イオンビーム及び電
子ビームを偏向させるための偏向電極、試料を保持する
試料台、試料がフッ素イオンビームを照射されて放出す
る二次イオンを質量分析する二次イオン分析部及び試料
が電子ビームを照射されて放出する二次電子を検出する
二次電子検出手段からなることを特徴とする二次イオン
質量分析装置、(20)上記1から7のいずれか一に記
載の電気流体力学的イオン源、該電気流体力学的イオン
源から放出されたフッ素イオンビームを集束するための
集束レンズ、電気陽性元素のイオンを放出するための第
2の電気流体力学的イオン源、第2の電気流体力学的イ
オン源から放出された電気陽性元素のイオンビームを集
束するための集束レンズ、フッ素イオンビーム及び電気
陽性元素のイオンビームを偏向させるための偏向電極、
試料を保持する試料台及び試料がフッ素イオンビーム及
び電気陽性元素のイオンビームを受けて放出する二次イ
オンを質量分析する二次イオン分析部からなることを特
徴とする二次イオン質量分析装置によって達成される。
【0022】上記第4の目的は、(16)フッ素を含む
化合物を、上記10から15のいずれか一に記載の二次
イオン質量分析装置の電気流体力学的イオン源に保持さ
せ、該フッ素を含む化合物を加熱して溶融状態とし、電
気流体力学的イオン源の引出し電極とエミッタとの間に
電界を与え、フッ素を含む化合物からフッ素イオンを放
出させ、フッ素イオンビームを形成し、該フッ素イオン
ビームを試料に照射し、試料が放出する二次イオンを質
量分析することを特徴とする二次イオン質量分析方法、
(17)上記16記載の二次イオン質量分析方法におい
て、上記集束レンズは、上記フッ素イオンビームを上記
試料上で直径1μm以下のビームになるように集束する
ことを特徴とする二次イオン質量分析方法、(18)フ
ッ素を含む化合物を、上記15記載の二次イオン質量分
析装置の電気流体力学的イオン源に保持させ、該フッ素
を含む化合物を加熱して溶融状態とする工程と、上記電
子源より電子ビームを試料に照射し、試料が放出する二
次電子を検出する工程と、上記電気流体力学的イオン源
の引出し電極とエミッタとの間に電界を与え、フッ素を
含む化合物からフッ素イオンを放出させ、フッ素イオン
ビームを形成し、該フッ素イオンビームを試料に照射
し、試料が放出する二次イオンを質量分析する工程とを
有することを特徴とする二次イオン質量分析方法、(1
9)上記18記載の二次イオン質量分析方法において、
上記電気流体力学的イオン源の集束レンズは、上記フッ
素イオンビームを上記試料上で直径1μm以下のビーム
になるように集束することを特徴とする二次イオン質量
分析方法、(21)フッ素を含む化合物を、上記20記
載の二次イオン質量分析装置の電気流体力学的イオン源
に保持させ、該フッ素を含む化合物を加熱して溶融状態
とする第1工程並びに上記電気流体力学的イオン源の引
出し電極とエミッタとの間に電界を与え、フッ素を含む
化合物からフッ素イオンを放出させ、フッ素イオンビー
ムを形成し、該フッ素イオンビームを試料に照射し、試
料が放出する二次イオンを質量分析する工程及び上記第
2の電気流体力学的イオン源の引出し電極とエミッタと
の間に電界を与え、電気陽性元素のイオンを放出させ、
電気陽性元素のイオンビームを形成し、該電気陽性元素
のイオンビームを試料に照射し、試料が放出する二次イ
オンを質量分析する工程をいずれかの工程が先の順で行
なう第2工程を有することを特徴とする二次イオン質量
分析方法、(22)上記21記載の二次イオン質量分析
方法において、電気陽性元素のイオンはセシウムイオン
であることを特徴とする二次イオン質量分析方法によっ
て達成される。
【0023】上記第5の目的は、(23)上記1から7
のいずれか一に記載の電気流体力学的イオン源、電気流
体力学的イオン源から放出されたフッ素イオンビームの
広がりを制御するためのビーム制限アパチャ、フッ素イ
オンビームを集束するための集束レンズ、フッ素イオン
ビームの広がりを絞るための絞り、フッ素イオンビーム
を偏向させるための偏向電極及びフッ素イオンビームに
よりエッチング加工される試料を保持する試料台からな
ることを特徴とする加工装置、(24)上記23記載の
加工装置において、上記加工装置は、さらに電子源、該
電子源から放出された電子ビームを集束するための第2
の集束レンズ、該電子ビームを偏向させるための偏向電
極及び試料が放出する二次電子を検出する二次電子検出
手段を有することを特徴とする加工装置、(25)上記
23又は24記載の加工装置において、上記加工装置
は、さらに集束イオンビーム支援エッチングのための反
応性ガス導入手段を有することを特徴とする加工装置に
よって達成される。
【0024】上記第6の目的は、(26)フッ素を含む
化合物を、上記23又は24記載の加工装置の電気流体
力学的イオン源に保持させ、該フッ素を含む化合物を加
熱して溶融状態とし、電気流体力学的イオン源の引出し
電極とエミッタとの間に電界を与え、フッ素を含む化合
物からフッ素イオンを放出させ、フッ素イオンビームを
形成し、該フッ素イオンビームを試料に照射し、試料の
所望の部分をエッチングするをことを特徴とする加工方
法、(27)フッ素を含む化合物を、上記24記載の加
工装置の電気流体力学的イオン源に保持させ、該フッ素
を含む化合物を加熱して溶融状態とし、上記電子源より
電子ビームを試料に照射し、試料が放出する二次電子を
検出して、試料表面を観察し、上記電気流体力学的イオ
ン源の引出し電極とエミッタとの間に電界を与え、フッ
素を含む化合物からフッ素イオンを放出させ、フッ素イ
オンビームを形成し、該フッ素イオンビームを試料に照
射し、試料の所望の部分をエッチングするをことを特徴
とする加工方法、(28)上記26又は27記載の加工
方法において、上記集束レンズは、上記フッ素イオンビ
ームを上記試料上で直径1μm以下のビームになるよう
に集束することを特徴とする加工方法、(29)上記2
8記載の加工方法において、上記試料は、半導体装置で
あることを特徴とする加工方法、(30)フッ素を含む
化合物を、上記25記載の加工装置の電気流体力学的イ
オン源に保持させ、該フッ素を含む化合物を加熱して溶
融状態とし、電気流体力学的イオン源の引出し電極とエ
ミッタとの間に電界を与え、フッ素を含む化合物からフ
ッ素イオンを放出させ、フッ素イオンビームを形成し、
上記反応性ガス導入手段から反応性ガスを試料に吹き付
け、上記フッ素イオンビームを試料に照射し、試料の所
望の部分をエッチングするをことを特徴とする加工方法
によって達成される。
【0025】
【作用】リザーバに保持されたイオン材料は、加熱溶融
されており、エミッタ先端に供給される。ここで、引出
し電極に数kVの高電圧を印加すると、エミッタ先端に
付着している溶融状態のイオン材料の構成元素は高電界
によりイオンとして引出される。例えば、イオン結合し
た化合物として、フッ化リチウム(LiF)を用いる
と、引き出されるイオンは、Li+、Li2+ 又はF~、
2~(フッ素の負の一価2原子イオン)等のイオンが放
出される。ただし、イオン材料は先にも述べたように、
イオン結合しているため正イオン(Li+、Li2+
等)、負イオン(F~、F2~等)が放出されるが、引出
し電極に、エミッタ電位に対して正の高電圧を印加する
と負イオンが、負の高電圧を印加すると正イオンが放出
する。ここではフッ素イオンを引き出すことが最大の目
的であるので、エミッタ電位に対して正の高電圧を印加
し、負イオンF~、F2~等を放出させる。
【0026】また、これらのイオンを引出し電極以下に
設けられた質量分離器により質量分離することにより、
所望のフッ素イオンF~やF2~のビームを得ることが出
来る。その後、イオン光学系内に設けられた集束レンズ
によって放出イオンをサブミクロンにまで集束させ、試
料面の所望の箇所に照射することができる。
【0027】
【実施例】
実施例1 EHDイオン源、特にエミッタ部の断面図を図2に示し
て説明する。図2(a)に示した、エミッタ50、リザ
ーバ51は導電性セラミックスである炭化ケイ素(Si
C)製である。エミッタ50は一辺が0.3mmのSi
C棒の先端を先端開き角約60度、先端半径約5μmの
針状に仕上げたものである。一方、リザーバ51は、先
端が内径0.5mm、外径0.8mmで、長さ4mm、
開き角20度のテーパ状の円管であり、この回りに外径
0.1mmのタングステン線を巻き、ヒータ52とし
た。55は電流導入端子であり、56は絶縁碍子であ
る。イオン材料53はフッ化リチウム(LiF)であ
る。溶融したLiFは活性であるので、リザーバ51内
へのイオン材料53の充填は、真空容器内でリザーバ5
1を加熱脱ガス後、図2(b)のようにセラミック坩堝
54内の溶融イオン材料内にリザーバ51、エミッタ5
0を徐々に降下させ、浸漬させた。この時、溶融イオン
材料53をタングステン線に触れぬようにして、毛細管
現象によりリザーバ51内に吸い込ませた。イオン材料
の充填量は約3.5mm3であった。リザーバを徐冷し
たのち、引出し電極にエミッタ部を搭載し、EHDイオ
ン源とした。
【0028】イオン源からの放出イオン種及び強度を知
るためにイオン源を質量分析計(図示せず)に搭載し
た。質量分析計のイオン源室の真空度が約1×10~
9(Torr)に達したときに、イオン源のヒータに電
流を流し始め、リザーバを徐々に昇温させた。室温で乳
白色の固体であるLiFは約840℃で溶解し始め、透
明に変化する。この時、真空容器内の真空度は約2×1
0~7(Torr)であった。リザーバ温度を更に上昇さ
せるとLiFの蒸発が激しくなり、イオン材料の消耗を
促進するとともに、イオン源室内の真空度の悪化や、蒸
発物の絶縁物への蒸着等悪影響を生じる。そのためリザ
ーバの加熱温度を約860℃に維持した。
【0029】次に、引出し電圧(V)と全放出イオン電
流(I)の関係(V−I特性)を調べるために、エミッ
タ部に徐々に高電圧を印加した。まず、引出し電極を接
地電位に保ち、エミッタに正の高電圧を印加した。しき
い電圧(Vth)が約6kVでイオン電流が流れ始め、
この時の全放出イオン電流と引出し電圧の関係を測定し
た。また逆に、エミッタに負の高電圧を印加した場合に
ついても測定を行なった。この場合もしきい電圧は約−
6kVであった。図3にV−I特性の典型例を示す。エ
ミッタに印加する電圧が正の場合も、負の場合もEHD
イオン源特有のしきい電圧を有する関係であることがわ
かる。
【0030】次に、放出一次イオンの質量分析を行な
い、放出イオンのイオン種、イオン強度を測定した。用
いた分析計は扇型マグネットを有する、いわゆる、単収
束型質量分析計である。図4は測定によって得られた質
量スペクトルである。図4(a)は正イオンの、図4
(b)は負イオンの質量スペクトルである。図4(a)
からLi+、Li2+の存在が確認でき、質量数6と7の
所にLi+の存在が確認でき、それらが天然同位体比と
して知られている約7%と93%の割合になっている。
Li2+は質量数3付近にLi+の約1/10程度の強度
で放出していることが分かる。一方、図4(b)からF
~、F2~が放出していることが確認できる。
【0031】このようにして、EHDイオン源からフッ
素イオン放出が確認できた。図2におけるエミッタ5
0、リザーバ51の材質の他の例としては、SiC以外
に窒化ホウ素やアルミナ等のセラミックスでもよいし、
タングステン等の金属であっても1000時間程度の動
作には使用可能である。
【0032】ビーム制限アパチャについてもセラミック
スを用いた(図5)。FIB装置内でフッ素FIBを形
成させると、殆どの電極に対して直接フッ素FIBが照
射されることはないが、図5のように引出し電極63よ
りもビーム制限アパチャ61のみが最も長時間フッ素イ
オン62の照射を受ける。このため、ビーム制限アパチ
ャ61の寿命は、従来のガリウムFIBの場合と同じモ
リブデン製アパチャを用いると、1/10程度と短命に
終わる。そこで、導電性セラミックス製アパチャ、特に
厚さ0.5mmの炭化ケイ素円板を用いると、ガリウム
FIBに対するモリブデン製アパチャと同程度の寿命と
なり、実用に耐えられるようになった。
【0033】実施例2 本実施例は、実施例1で説明したイオン源を図6に示し
たような二次イオン質量分析装置に搭載して、F~を一
次イオンビーム種として照射した例である。101は、
エミッタ部102aと引出し電極102bよりなる本発
明のEHDイオン源、103はビーム制限アパチャ、1
04は集束レンズ、111は炭化ケイ素製の絞り、10
5は偏向電極、106は一次イオンビーム、107は試
料台108に設置された試料であり、二次イオン109
は二次イオン質量分析部110で質量分離される。
【0034】先に述べたように、FイオンはEHDモー
ドで放出されるため、集束レンズ104により、一次イ
オンビーム106は試料107上で直径50nm程度に
まで集束できる。この時の電流値は約5pAであり、電
流密度に換算すると約0.3A/cm2と、これまでガ
スをプラズマ化してイオンを引出す形式のイオン源での
フッ素イオンビームの電流密度に比較して約2〜5桁高
電流密度であることが分かる。
【0035】このフッ素FIBを使って、シリコン基板
上の一辺0.3μmの微細領域のBの深さ分析をした例
を図7に示す。Bは25keVのエネルギでイオン注入
されたものである。この図からBのプロファイルが良好
に得られていることが分かる。従来のガリウムFIBを
用いた場合に比べ感度は約2桁高い。その他、Fe、C
r、Ni等のシリコン中の不純物元素についてもフッ素
FIBを用いた場合、元素によって数10倍から数10
0倍感度が向上することが分かった。
【0036】FイオンをEHDモードで放出する本発明
のEHDイオン源101は、図6に示した二次イオン質
量分析装置100に限らず、図8に示した走査電子顕微
鏡付きの二次イオン質量分析装置200にも搭載可能で
ある。この二次イオン質量分析装置は、イオン源201
と電子源202が独立に搭載でき、試料205を電子ビ
ーム204を照射し、二次電子を二次電子検出手段(図
示せず)で観察した後、FIB203を照射して極微小
領域の成分分析できる。なお、206a、206bは集
束レンズ、207は偏向電極である。
【0037】この走査電子顕微鏡付き二次イオン質量分
析装置200を用いることにより、Fイオン照射時間を
低減でき、分析試料のFイオン照射による余分な損傷も
軽減できる。このため、半導体デバイスのようなパター
ニングされた試料についても、その特定の不良領域を走
査電子顕微鏡機能(SEM像)で探しだし、その後のF
イオンビームに切り替えることにより、最表面から不純
物の分析ができるため、そのデバイスの不良原因の解析
が迅速にできる。
【0038】また、本発明のEHDイオン源は、イオン
源が独立に複数個設置された二次イオン質量分析装置に
も適用できる。図9は、EHDイオン源301、30
1’が二個独立に設置された二次イオン質量分析装置3
00の模式図であり、301をフッ素イオン源、30
1’をセシウム液体金属イオン源として用いる。30
2、302’は集束レンズ、303は偏向電極である。
一次イオン種にセシウムを用いると軽元素(水素、酸
素、炭素等)や電気陰性元素の高感度分析が可能であ
り、フッ素イオンを用いると電気陽性元素の高感度分析
が可能となる。両者は、相補的な役割を果たし、一次イ
オン種を検出元素により適切に選択することにより、ほ
ぼ全元素に対して極微小領域の高感度分析ができる。
【0039】図10はこの二次イオン質量分析装置によ
って、0.5μm平方のシリコンの領域について不純物
である酸素とクロムの深さ方向分析を行なった例であ
る。酸素は一次イオンにセシウムイオンを用い、クロム
はフッ素イオンを用いて、それらを交互に照射して分析
を行なった。これらの不純物の深さ分析が正確に分かっ
たため半導体デバイスプロセスの改良を行なうことがで
きた。
【0040】実施例3 本実施例は、フッ素集束イオンビームによる極微細加工
の例を示す。フッ素イオンは他の元素イオンに比べて非
常に活性であるため、試料に対してイオン衝撃による物
理的損傷に加え、化学的にも損傷を与えることができ
る。従来から、フッ素を含むガスをプラズマ状態にして
フッ素イオンを引出し、試料に照射して所望部分をエッ
チング加工していた。具体的には、半導体素子製造工程
でシリコン基板に微細な溝状加工を施す等の工程にフッ
素イオンによるエッチングを用いていた。しかし、この
場合、エッチングしてはならない箇所にはレジストを遮
蔽物として試料面上に設けなければ、選択的なエッチン
グは成されず、所望の形状にはならない。従って、従来
のフッ素イオンによるエッチングで選択的エッチングを
行なうには、それに先立って、レジストを付ける工程、
所望の位置のレジストを除去する工程、エッチング工程
の後、残りのレジストを除去する工程等を経るため工程
が複雑で時間を要し、歩留まりが良くなかった。
【0041】しかし、本発明によるイオン源を用いる
と、引き出されたフッ素イオンを集束イオンビーム状に
して試料面に照射させることが可能となるため、上述の
レジストを用いずに所望の加工位置にフッ素イオンを照
射でき、微細形状のエッチングが可能となる。いわゆ
る、マスクレスエッチングである。具体的にはLiFを
イオン材料とした実施例1に示したEHDイオン源を用
いて、直径50nm程度までに集束させたフッ素FIB
で、レジストを用いずに線幅100nm、深さ500n
m、長さ2μmの溝を形成することができた。
【0042】また、同様の形状は従来用いられているガ
リウム等のFIBを用いると困難である。つまり、ガリ
ウムはフッ素に比べて質量が大きく、物理スパッタのみ
によるエッチング効果は大きいが、フッ素の場合、物理
スパッタと共に化学反応の効果が大きく、基板をエッチ
ングする速さ、つまり、エッチングレートがガリウムに
比べて約1桁高く、上述の形状をガリウム集束イオンビ
ームを用いた場合の約1/10の時間で済んだ。
【0043】次に別の実施例として、加工領域周辺に反
応性ガスを吹き付けつつ、フッ素FIBを照射する、所
謂、FIBアシステッドエッチング(FIB支援エッチ
ング)について説明する。反応性ガス導入手段として、
加工試料から約1mm上方の位置に内径約50μmのノ
ズルを設け、このノズルから反応性ガスとして四塩化珪
素(SiCl4)を流量0.5SCCM(標準状態にお
ける体積をcm3で表した流量の単位)で流出させた。
フッ素FIBのビーム径は約0.08μm、ビーム電流
は約80pAで5μm角の領域を走査してアシステッド
エッチングを施した。この時、照射時間(電流量)とエ
ッチングされた試料の深さから求まるエッチングレート
は、SiCl4を流出させない時に比較して約5倍速い
ことが確認できた。つまり、従来のガリウムFIBのみ
のエッチングに対して数10倍から100倍以上のエッ
チング速度で加工でき、マスク無しで、微小領域の超高
速エッチングが可能となった。
【0044】反応性ガスは、この他、塩素(Cl2)、
六フッ化イオウ(SF6)、四フッ化炭素(CF4)、四
フッ化珪素(SiF4)、フッ化キセノン(XeF2)に
ついてもほぼ同等の効果が見られた。
【0045】つぎに、本方法の具体的実用例として、透
過型電子顕微鏡で観察するための薄片試料の作製に適用
した例を説明する。薄片試料の作製手順はFIBによる
従来の手順と同じであるが、エッチング速度の遅い従来
のガリウムFIBで作製した薄片試料に比べエッチング
速度が速いため、従来の数10から100分の1程度の
作製時間で、イオン照射による損傷が低減されるととも
に、短時間で薄片試料の作製が可能となり、良質の試料
が作製できるようになった。
【0046】別の実施例として、本発明のフッ素イオン
源を搭載した微細加工装置を用いて半導体デバイスの配
線修正を行なった例を示す。この微細加工装置400
は、図11に示すように、集束イオンビームカラム40
1と電子ビームカラム402からなり、試料台412上
の試料であるウエファ404を電子源407から放出し
た電子ビーム403で照射し、ウエファ404から放出
された二次電子を二次電子検出手段(図示せず)で観察
した後、必要個所をEHDイオン源406から照射した
集束イオンビーム405で加工を施す装置である。集束
イオンビームカラム401は、EHDイオン源406、
ビーム制限アパチャ408、イオンビーム集束レンズ4
09、絞り410、ビームを走査するための偏向電極4
11等からなる。ビーム制限アパチャ408及び絞り4
10は、導電性セラミックスであるSiC製である。
【0047】具体的には、半導体デバイスの製造工程途
中において、デバイスの動作チェックを行なうと、配線
の短絡部がしばしば発見される。このような場合、これ
まで、ガリウムFIBを用いて短絡部の配線をスパッタ
エッチングし、短絡部の絶縁を復活させていた。しか
し、この方法を用いると、FIB成分のガリウムがデバ
イス表面上に残留し、絶縁が不完全であったり、修正領
域近辺にガリウムそのものが凝集、堆積し、新たに他の
部分で短絡を起す等問題が生じ、この方法が最良とは言
えなかった。つまり、FIBのイオン種が蒸発しにくい
金属ガリウムであるからである。
【0048】そこで、同じ工程で従来のガリウムに代え
て、本発明のEHDイオン源406を用いたフッ素FI
B405を適応した。その結果、フッ素イオンは照射後
ガス状となるため試料に残留することはなくなったた
め、加工領域を清浄に保つことができ、FIB修正によ
る新たな問題は生じないという大きな利点が明らかとな
った。このように加工領域が清浄に保てるという利点
は、半導体プロセスにおいて非常に有効なことである。
つまり、インラインプロセスの可能性を示している。一
旦、プロセスラインから抜き出したシリコンウェハに、
フッ素FIBで製造途中のデバイスを修正し、再び製造
プロセスラインに戻し、後の工程を施すことができる。
【0049】さらに別の実施例として、フッ素FIBは
上述の溝加工ばかりでなく、ビーム偏向を巧みに操作し
て、薄板に照射して任意形状に微細加工することができ
る。例えば厚さ2μmのシリコン板に対して、直径10
μm程度の微小歯車に切り抜く加工にも用いることがで
きた。利点は、レジストを用いないため平面以外の試料
についても製作ができ、かつ、これまでのガリウムイオ
ンに比べスパッタ効率が高いため加工速度が数倍速い点
にある。
【0050】
【発明の効果】本発明のEHDイオン源を用いることに
よりフッ素イオンを得ることができ、しかも、このイオ
ン源の構造がエミッタ先端からイオンを放出することか
ら、放出したフッ素イオンをサブミクロン径の、所謂、
FIBを形成することができた。このEHDイオン源を
ガス電界電離イオン源と比較すると、イオンを引き出す
時に必要で取扱いが面倒な超冷却技術を用いることなく
フッ素イオンを引き出すことができた。また、プラズマ
を利用したイオン源と比べて、BF2+等他元素が関与し
ない、フッ素原子のみから成るフッ素イオンを生成する
ことができ、さらに高電流密度でかつビーム径の非常に
細いフッ素イオンビームを形成することができた。
【0051】イオン材料にフッ化セシウムを用い、二次
イオン質量分析に適用することでフッ素FIBによる電
気陰性元素、セシウムFIBによる電気陽性元素の元素
分析がイオン源を交換することなく高感度で行なえた。
また、フッ素FIBを二次イオン質量分析に適用するこ
とで、サブミクロンレベルの領域で電気陽性度の高い元
素を高感度に分析することができた。さらに、フッ素F
IBによって、マスク無しで所望の微細領域を高速エッ
チングでき、しかも、フッ素イオンがガス種であるた
め、ガリウムFIBによるエッチングに見られた加工領
域へのガリウムの堆積という汚染問題を引き起こすこと
はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】EHDイオン源の動作原理を説明するための概
略構成図である。
【図2】本発明のEHDイオン源のイオン材料の充填方
法を説明するための図である。
【図3】本発明のEHDイオン源の放出イオン電流と引
出し電圧の関係を示す図である。
【図4】本発明のEHDイオン源から放出したイオンの
質量スペクトル図である。
【図5】本発明のEHDイオン源の動作状態を説明する
ための図である。
【図6】本発明の一実施例のEHDイオン源を搭載した
二次イオン質量分析計の概略構成図である。
【図7】本発明のEHDイオン源を搭載した二次イオン
質量分析計で得られたシリコン中の不純物である酸素と
クロムの深さ分析図である。
【図8】本発明の他の実施例であるEHDイオン源と電
子源を搭載した二次イオン質量分析計の概略構成図であ
る。
【図9】本発明のさらに他の実施例であるEHDイオン
源を二個搭載した二次イオン質量分析計の概略構成図で
ある。
【図10】本発明のEHDイオン源を二次イオン質量分
析に適用した時のシリコン中のクロムの深さ方向分布を
示す測定結果である。
【図11】本発明のさらに他の実施例である集束イオン
ビーム光学系と電子ビーム光学系を有する微細加工装置
の概略構成図である。
【符号の説明】
1、53 イオン材料 2、52 ヒーター 3 イオン 4、50 エミッタ 5、63、102b 引出し電極 6 真空容器 7、7’、7” 電源 51 リザーバ 54 坩堝 55 電流導入端子 56 絶縁碍子 61、103、408 ビーム制限アパチャ 62 フッ素イオン 100、200、300 二次イオン質量分析装置 101、301、301’、406 EHDイオン源 102a エミッタ部 104、206a、206b、302、302’ 集束
レンズ 105、207、303、411 偏向電極 106 一次イオンビーム 107、205 試料 108、412 試料台 109 二次イオン 110 二次イオン質量分析部 111、410 絞り 201 イオン源 202、407 電子源 203 FIB 204、403 電子ビーム 400 微細加工装置 401 集束イオンビームカラム 402 電子ビームカラム 404 ウエファ 405 集束イオンビーム 409 イオンビーム集束レンズ

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン材料としてフッ素を含む化合物を保
    持するためのリザーバ、該イオン材料を加熱にするため
    の加熱手段、該リザーバから供給される溶融状態の該イ
    オン材料で表面が濡らされるエミッタ及び該エミッタと
    の間に電界が与えられて該エミッタ先端から上記イオン
    材料のフッ素イオンを引き出すための引出し電極からな
    ることを特徴とする電気流体力学的イオン源。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電気流体力学的イオン源に
    おいて、上記フッ素を含む化合物は、フッ素を含むイオ
    ン結合化合物であることを特徴とする電気流体力学的イ
    オン源。
  3. 【請求項3】請求項2記載の電気流体力学的イオン源に
    おいて、上記フッ素を含むイオン結合化合物は、フッ化
    リチウム又はフッ化セシウムであることを特徴とする電
    気流体力学的イオン源。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれか一に記載の電気
    流体力学的イオン源において、上記リザーバは、セラミ
    ックスであることを特徴とする電気流体力学的イオン
    源。
  5. 【請求項5】請求項4記載の電気流体力学的イオン源に
    おいて、上記セラミックスは、炭化ケイ素又は窒化ボロ
    ンであることを特徴とする電気流体力学的イオン源。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれか一に記載の電気
    流体力学的イオン源において、上記エミッタは、セラミ
    ックスであることを特徴とする電気流体力学的イオン
    源。
  7. 【請求項7】請求項6記載の電気流体力学的イオン源に
    おいて、上記セラミックスは、炭化ケイ素又は窒化ホウ
    素であることを特徴とする電気流体力学的イオン源。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれか一に記載の電気
    流体力学的イオン源において、上記引出し電極に与えら
    れる電圧の電源極性を切り替えるための切替手段を有す
    ることを特徴とする電気流体力学的イオン源。
  9. 【請求項9】フッ素を含む化合物を請求項1から8のい
    ずれか一に記載の電気流体力学的イオン源に保持させ、
    該フッ素を含む化合物を加熱して溶融状態とし、引出し
    電極とエミッタとの間に電界を与え、フッ素を含む化合
    物からフッ素イオンを放出させることを特徴とするフッ
    素イオンの放出方法。
  10. 【請求項10】請求項1から7のいずれか一に記載の電
    気流体力学的イオン源、電気流体力学的イオン源から放
    出されたフッ素イオンビームの広がりを制御するための
    ビーム制限アパチャ、フッ素イオンビームを集束するた
    めの集束レンズ、フッ素イオンビームの広がりを絞るた
    めの絞り、フッ素イオンビームを偏向させるための偏向
    電極、試料を保持する試料台及び試料がフッ素イオンビ
    ームを受けて放出する二次イオンを質量分析する二次イ
    オン分析部からなることを特徴とする二次イオン質量分
    析装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の二次イオン質量分析装
    置において、上記ビーム制限アパチャは、導電性セラミ
    ックスであることを特徴とする二次イオン質量分析装
    置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の二次イオン質量分析装
    置において、上記導電性セラミックスは、炭化ケイ素で
    あることを特徴とする二次イオン質量分析装置。
  13. 【請求項13】請求項10から12のいずれか一に記載
    の二次イオン質量分析装置において、上記絞りは、導電
    性セラミックスであることを特徴とする二次イオン質量
    分析装置。
  14. 【請求項14】請求項13記載の二次イオン質量分析装
    置において、上記導電性セラミックスは、炭化ケイ素で
    あることを特徴とする二次イオン質量分析装置。
  15. 【請求項15】請求項1から7のいずれか一に記載の電
    気流体力学的イオン源、電気流体力学的イオン源から放
    出されたフッ素イオンビームを集束するための第1の集
    束レンズ、電子源、電子源から放出された電子ビームを
    集束するための第2の集束レンズ、フッ素イオンビーム
    及び電子ビームを偏向させるための偏向電極、試料を保
    持する試料台、試料がフッ素イオンビームを照射されて
    放出する二次イオンを質量分析する二次イオン分析部及
    び試料が電子ビームを照射されて放出する二次電子を検
    出する二次電子検出手段からなることを特徴とする二次
    イオン質量分析装置。
  16. 【請求項16】フッ素を含む化合物を、請求項10から
    15のいずれか一に記載の二次イオン質量分析装置の電
    気流体力学的イオン源に保持させ、該フッ素を含む化合
    物を加熱して溶融状態とし、電気流体力学的イオン源の
    引出し電極とエミッタとの間に電界を与え、フッ素を含
    む化合物からフッ素イオンを放出させ、フッ素イオンビ
    ームを形成し、該フッ素イオンビームを試料に照射し、
    試料が放出する二次イオンを質量分析することを特徴と
    する二次イオン質量分析方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載の二次イオン質量分析方
    法において、上記集束レンズは、上記フッ素イオンビー
    ムを上記試料上で直径1μm以下のビームになるように
    集束することを特徴とする二次イオン質量分析方法。
  18. 【請求項18】フッ素を含む化合物を、請求項15記載
    の二次イオン質量分析装置の電気流体力学的イオン源に
    保持させ、該フッ素を含む化合物を加熱して溶融状態と
    する工程と、上記電子源より電子ビームを試料に照射
    し、試料が放出する二次電子を検出する工程と、上記電
    気流体力学的イオン源の引出し電極とエミッタとの間に
    電界を与え、フッ素を含む化合物からフッ素イオンを放
    出させ、フッ素イオンビームを形成し、該フッ素イオン
    ビームを試料に照射し、試料が放出する二次イオンを質
    量分析する工程とを有することを特徴とする二次イオン
    質量分析方法。
  19. 【請求項19】請求項18記載の二次イオン質量分析方
    法において、上記電気流体力学的イオン源の集束レンズ
    は、上記フッ素イオンビームを上記試料上で直径1μm
    以下のビームになるように集束することを特徴とする二
    次イオン質量分析方法。
  20. 【請求項20】請求項1から7のいずれか一に記載の電
    気流体力学的イオン源、該電気流体力学的イオン源から
    放出されたフッ素イオンビームを集束するための集束レ
    ンズ、電気陽性元素のイオンを放出するための第2の電
    気流体力学的イオン源、第2の電気流体力学的イオン源
    から放出された電気陽性元素のイオンビームを集束する
    ための集束レンズ、フッ素イオンビーム及び電気陽性元
    素のイオンビームを偏向させるための偏向電極、試料を
    保持する試料台及び試料がフッ素イオンビーム及び電気
    陽性元素のイオンビームを受けて放出する二次イオンを
    質量分析する二次イオン分析部からなることを特徴とす
    る二次イオン質量分析装置。
  21. 【請求項21】フッ素を含む化合物を、請求項20記載
    の二次イオン質量分析装置の電気流体力学的イオン源に
    保持させ、該フッ素を含む化合物を加熱して溶融状態と
    する第1工程並びに上記電気流体力学的イオン源の引出
    し電極とエミッタとの間に電界を与え、フッ素を含む化
    合物からフッ素イオンを放出させ、フッ素イオンビーム
    を形成し、該フッ素イオンビームを試料に照射し、試料
    が放出する二次イオンを質量分析する工程及び上記第2
    の電気流体力学的イオン源の引出し電極とエミッタとの
    間に電界を与え、電気陽性元素のイオンを放出させ、電
    気陽性元素のイオンビームを形成し、該電気陽性元素の
    イオンビームを試料に照射し、試料が放出する二次イオ
    ンを質量分析する工程をいずれかの工程が先の順で行な
    う第2工程を有することを特徴とする二次イオン質量分
    析方法。
  22. 【請求項22】請求項21記載の二次イオン質量分析方
    法において、電気陽性元素のイオンはセシウムイオンで
    あることを特徴とする二次イオン質量分析方法。
  23. 【請求項23】請求項1から7のいずれか一に記載の電
    気流体力学的イオン源、電気流体力学的イオン源から放
    出されたフッ素イオンビームの広がりを制御するための
    ビーム制限アパチャ、フッ素イオンビームを集束するた
    めの集束レンズ、フッ素イオンビームの広がりを絞るた
    めの絞り、フッ素イオンビームを偏向させるための偏向
    電極及びフッ素イオンビームによりエッチング加工され
    る試料を保持する試料台からなることを特徴とする加工
    装置。
  24. 【請求項24】請求項23記載の加工装置において、上
    記加工装置は、さらに電子源、該電子源から放出された
    電子ビームを集束するための第2の集束レンズ、該電子
    ビームを偏向させるための偏向電極及び試料が放出する
    二次電子を検出する二次電子検出手段を有することを特
    徴とする加工装置。
  25. 【請求項25】請求項23又は24記載の加工装置にお
    いて、上記加工装置は、さらに集束イオンビーム支援エ
    ッチングのための反応性ガス導入手段を有することを特
    徴とする加工装置。
  26. 【請求項26】フッ素を含む化合物を、請求項23又は
    24記載の加工装置の電気流体力学的イオン源に保持さ
    せ、該フッ素を含む化合物を加熱して溶融状態とし、電
    気流体力学的イオン源の引出し電極とエミッタとの間に
    電界を与え、フッ素を含む化合物からフッ素イオンを放
    出させ、フッ素イオンビームを形成し、該フッ素イオン
    ビームを試料に照射し、試料の所望の部分をエッチング
    するをことを特徴とする加工方法。
  27. 【請求項27】フッ素を含む化合物を、請求項24記載
    の加工装置の電気流体力学的イオン源に保持させ、該フ
    ッ素を含む化合物を加熱して溶融状態とし、上記電子源
    より電子ビームを試料に照射し、試料が放出する二次電
    子を検出して、試料表面を観察し、上記電気流体力学的
    イオン源の引出し電極とエミッタとの間に電界を与え、
    フッ素を含む化合物からフッ素イオンを放出させ、フッ
    素イオンビームを形成し、該フッ素イオンビームを試料
    に照射し、試料の所望の部分をエッチングするをことを
    特徴とする加工方法。
  28. 【請求項28】請求項26又は27記載の加工方法にお
    いて、上記集束レンズは、上記フッ素イオンビームを上
    記試料上で直径1μm以下のビームになるように集束す
    ることを特徴とする加工方法。
  29. 【請求項29】請求項28記載の加工方法において、上
    記試料は、半導体装置であることを特徴とする加工方
    法。
  30. 【請求項30】フッ素を含む化合物を、請求項25記載
    の加工装置の電気流体力学的イオン源に保持させ、該フ
    ッ素を含む化合物を加熱して溶融状態とし、電気流体力
    学的イオン源の引出し電極とエミッタとの間に電界を与
    え、フッ素を含む化合物からフッ素イオンを放出させ、
    フッ素イオンビームを形成し、上記反応性ガス導入手段
    から反応性ガスを試料に吹き付け、上記フッ素イオンビ
    ームを試料に照射し、試料の所望の部分をエッチングす
    るをことを特徴とする加工方法。
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