JPH0520566A - 流体密度検出装置、圧力異常検出装置及び流体状態監視装置 - Google Patents

流体密度検出装置、圧力異常検出装置及び流体状態監視装置

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JPH0520566A
JPH0520566A JP3135346A JP13534691A JPH0520566A JP H0520566 A JPH0520566 A JP H0520566A JP 3135346 A JP3135346 A JP 3135346A JP 13534691 A JP13534691 A JP 13534691A JP H0520566 A JPH0520566 A JP H0520566A
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gas
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Masaichi Matsumoto
正市 松本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度良く流体密度を管理でき、高い信頼性を
有した流体密度検出装置を得ることである。また、流体
圧力の急激な異常上昇に対して精度高く検出できる圧力
異常検出装置を得ることである。 【構成】 大気圧より高い圧力にて流体が封入されてい
る容器1内の流体圧力を検出するものである。密閉容器
39内に容器1内に封入された流体と同じ流体を容器1
内の流体圧力と同じ圧力にて封入し、この密閉容器39
を容器1内に配設する。容器1内の流体圧力と密閉容器
内の流体圧力との差圧を検知する圧力差検知手段を密閉
容器39に取り付ける。この圧力差検知手段からの差圧
に基づく情報を、検出手段が規定値と比較して規定値以
上であると出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大気圧より高い圧力
にてガス或は液体などの流体が封入された容器、例えば
絶縁性ガスを密閉したガス絶縁変圧器などのガス絶縁電
気機器内のガス密度を検出、例えばガス漏れを検出して
警報を発するためのガス密度検出装置、容器内の圧力異
常、例えば変圧器のセン絡や短絡などに基づく圧力の急
激な異常上昇を検出して警報を発生するための圧力異常
検出装置及び容器内の流体の状態を監視する流体状態監
視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガス絶縁電気機器においては、
機器の温度に対応した適正圧力の絶縁性ガスを容器内に
封入して絶縁性を確保している。しかし、容器内部のガ
ス圧力は温度変化に応じて変化し、容器内部における絶
縁強度はガスの密度に応じて変化するため、所要の絶縁
耐力を維持するためには容器内部のガス密度を常時管理
しておく必要があるものである。
【0003】そして、ガス密度は温度が一定の場合、ガ
ス圧力に比例するので、ガス圧力検出を検出して温度補
償をした上でガス密度を検出する方法が提案されてい
る。
【0004】図25は、例えば特開昭59−20094
3号公報に示された従来のガス絶縁電気機器における容
器内部のガス圧力を検出するガス密度検出装置を示すも
のである。
【0005】図において、1はガス絶縁電気機器におけ
る本体、つまり変圧器の本体が収納され、かつ適性圧力
にして絶縁性ガスが封入された容器、2は収納ケース、
3はこの収納ケースの一側面に装着された第1のガス室
形成用ケースで、上記容器1に連通管4を介して接続さ
れている。5はこのケース3との間で密閉構造の第1の
ガス室6を形成する第1のベローズで、上記容器1にお
けるガスの圧力を受けており、伸縮自在に構成されてい
るものである。7は上記容器1内に封入されたガスと同
じガスが、初期状態における上記容器1内のガス圧力、
つまり設定圧力と同じ圧力にて封入され、上記容器1内
に配設された感温筒、8は上記収納ケース2の他側面に
装着された第2のガス室形成用ケースで、上記感温筒7
に連通管9を介して接続されている。10はこのケース
8との間で密閉構造の第2のガス室11を形成する第2
のベローズで、上記感温筒7におけるガスの圧力を受け
ており、伸縮自在に構成されているものである。12は
上記第1及び第2のベローズ5及び10の底部間に連結
され、第1のガス室6内のガス圧と第2のガス室11内
のガス圧との差圧に応じて図示横方向に移動する連結棒
で、上記収納ケース2内に配設されている。13はこの
連結棒に固定されたカム、14は一端が上記収納ケース
2の他側面内壁に固定され、他端が上記連結棒12に固
定されたコイルバネで、動作圧力の調整を行うためのも
のである。15は上記収納ケース2内に配設されたマイ
クロスイッチで、上記カム13によって接点が閉じられ
るものである。
【0006】次に、この様に構成されたガス密度検出装
置の動作について説明する。ガス絶縁電気機器が正常時
には、容器1内におけるガスのガス密度が適正、つまり
設定ガス密度になっているため、第1のベローズ5に加
わるガス密度と第2のベローズ10に加わるガス密度と
は同じであり、連結棒12を押し付ける力はバランスが
とられたままの状態を維持したままであるので、カム1
3は移動せず、そのままの状態を維持している。従っ
て、マイクロスイッチ15の接点は開放状態のままであ
る。
【0007】何等かの原因で容器1内に封入されたガス
が漏れ、容器1内におけるガスのガス密度が低下する
と、第1のベローズ5に加わるガス密度が低下し、連結
棒12は図示左方向に移動することになる。そして、容
器1内におけるガスのガス密度が所定値以下になると、
カム13がマイクロスイッチ15の位置まで移動してマ
イクロスイッチ15の接点を閉じる。その結果、マイク
ロスイッチ15の接点が閉じたことにより、警報を発生
する構成になっている。
【0008】また、上記のものにあって、機械的に容器
1内におけるガスのガス密度の低下を検出しているが、
電気的に検出するものが、例えば、実開昭59−117
236号公報によって提案されている。
【0009】図26はこの公報に示されたものであり、
16は容器1内に封入されたガスと同じガスが、初期状
態における容器1内のガス圧力、つまり設定圧力と同じ
圧力にて封入され、容器1内に配設された基準ガス容
器、17は容器1内におけるガスのガス圧力を測定する
圧力計、18は上記基準ガス容器16内におけるガスの
ガス圧力を測定する圧力計、19は容器1内のガス温度
を測定する温度計、20は上記圧力計17、18及び温
度計19によって測定された測定信号を受ける密度低下
量検出部で、入力された測定信号によって密度低下量を
算出するものである。21はこの密度低下量からの算出
結果を受け、この算出結果が許容値に達した場合に警報
信号や負荷遮断信号を発生する信号発振部である。
【0010】この様に構成されたものの動作について説
明すると、圧力計17、18はそれぞれ容器1内部のガ
ス圧力及び基準ガス容器16内部のガス圧力を常時測定
してその測定信号を密度低下量検出部20に出力してい
るとともに、温度計19が容器1内部のガス温度を測定
してその測定信号を密度低下量検出部20に出力してい
る。密度低下量検出部20では入力された圧力測定信号
及び温度測定信号に基づいて密度低下量を所定の算出式
に基づいて算出結果を出力している。ガス絶縁電気機器
が正常時には、容器1内におけるガスのガス圧力が適正
値になっているため、圧力計17、18にて測定された
圧力は同じであるから、密度低下量検出部20からの出
力は0であり、信号発振部21からは信号が出力されな
い。
【0011】そして、何等かの原因で容器1内に封入さ
れたガスが漏れ、容器1内におけるガスのガス密度が低
下すると、圧力計17にて測定される圧力は低く、密度
低下量検出部20からの出力は増加する。容器1内にお
けるガスのガス密度が所定値以下になると、密度低下量
検出部20からの出力は許容値以上になり、信号発振部
21から信号が出力されることになる。
【0012】一方、ガス絶縁電気機器、例えば変圧器に
おいては、容器内部で変圧器のセン絡や短絡などの事故
が起こった場合、容器内のガス圧力が急激に異常上昇す
る。この事故が持続すると容器の変形、破裂を引き起こ
し、事故を拡大する恐れがあるので、できるだけすみや
かに事故を遮断する必要がある。
【0013】この様な事故の遮断を行うものとして、図
27に示す圧力異常検出装置Aが知られている。図27
において22は容器1に設けられた取り付け開口1aの
周囲に溶接接合されたフランジ、23は容器1の取り付
け開口1aを塞ぐように上記フランジ22に取り付けら
れた底板で、第1及び第2の取り付け開口23a及び2
3bが形成されている。24はこの底板と上記フランジ
22との間に装着されて容器1内を密閉状態に保つため
の第1のパッキン、25は一端に上記底板23の周囲に
取り付けられるフランジ部25aを有した筒状の検出器
収納容器、26はこの検出器収納容器のフランジ部25
aと上記フランジ22との間に装着されて上記検出器収
納容器25内部を密閉状態に保つための第2のパッキ
ン、27は上記検出器収納容器25及び底板23を上記
フランジ22に取り付けるためのボルト、28は上記底
板23の第1の開口23aを貫通して取り付けられた連
通管、29はこの連通管に一端が装着されたベローズ
で、内部に容器1内のガスが上記連通管28を介して封
入されており、容器1内のガス圧力によって伸縮自在に
されている。30はこのベローズの他端に取り付けられ
た接点押圧部、31は上記ベローズ29の他端に取り付
けられ、上記ベローズ29と上下動自在にされている台
座で、上記ベローズ29に容器1内のガスにより過大な
圧力が加わった場合に上記ベローズ29の伸びを拘束す
るためのものである。32は上記接点押圧部30に対向
配置されたマイクロスイッチで、通常は開状態であり、
上記ベローズが伸びて上記接点押圧部30によって押圧
されると閉状態とされる。33は上記検出器収納容器2
5の内壁に設けられた取付部、34はこの取付部に取り
付けられた端子台で、上記検出器収納容器25内部を密
閉状態とするものである。35はこの端子台と上記取付
部33との間に装着されて上記検出器収納容器25内部
を密閉状態に保つための第3のパッキン、36は上記端
子台34に貫通装着された密封端子で、一端がリード線
37を介して上記マイクロスイッチ32に接続されてお
り、他端は警報装置に接続されている。38は上記底板
23の第2の取り付け開口23bに取り付けられた有底
筒状のイコライザで、容器1内部と検出器収納容器25
内部とを連通する微小穴38aが設けられている。
【0014】この様に構成された圧力異常検出装置の動
作について説明する。ガス絶縁電気機器が正常時には、
容器1内のガス圧力と検出器収納容器25内のガス圧力
とはイコライザ38の微小穴38aを介して同じになっ
ているため、ベローズ29は初期状態を保っており、マ
イクロスイッチ32は開状態を維持している。
【0015】また、周囲温度の変動や変圧器に接続され
た負荷変動による変圧器からの発生熱量の変動により、
容器1内のガス温度が変化してガス圧力も変動する。こ
のガス圧力の変動は連通管28を通してベローズ29の
内側に伝わる。一方、このガス圧力の変動はイコライザ
38の微小穴38aを介して検出器収納容器25内部に
伝わって、ベローズ29の外側にも伝わる。周囲温度の
変動や負荷変動による容器1内のガス圧力の変動は徐々
に起こるため、これら変動による単位時間当たりの圧力
変動は小さいので、容器1内の圧力変動に基づくイコラ
イザ38の微小穴38aを通しての検出収納容器25内
の圧力変動は大きな時間遅れなく伝わる。従って、ベロ
ーズ29の内側と外側との圧力はほぼ等しくなってい
る。その結果、ガス絶縁電気機器が正常運転時に生じる
周囲温度の変動や負荷変動によるガス圧力の変動によっ
ては、ベローズ29内外の圧力差は規定の差圧力値より
小さく、ベローズ29はそれ程伸びないため、マイクロ
スイッチ32は動作されず、開状態のままである。
【0016】一方、変圧器本体など容器1内部に配設さ
れた機器がセン絡や短絡などの事故が起こった場合、容
器1内部で大量のエネルギーが短時間に消費されるた
め、容器1内のガス圧力は急激に圧力上昇する。この急
激な圧力上昇は、上記した周囲温度の変動及び負荷変動
に基づく単位時間当たりの圧力変動に比して非常に大き
な単位時間当たりの圧力変動を起こすものである。そし
て、この容器1内のガス圧力変動、つまりガス圧力の増
大はベローズ29の内側に伝わるとともに、イコライザ
38の微小穴38aを介して検出器収納容器25に伝わ
る。この場合、連通管28の穴径は充分に大きくしてあ
るため、ベローズ29の内側には容器1内のガス圧力の
増大が瞬時に伝わるが、イコライザ38の微小穴38a
は小さくしてあるため、ガスの流体抵抗により検出器収
納容器25内部には容器1内のガス圧力の増大が瞬時に
伝わらず、時間遅れを生じて伝わる。このため、ベロー
ズ29の内側のガス圧力と外側のガス圧力との間に大き
な圧力差が生じ、このガス圧力差が規定のガス圧力差以
上になってベローズ29はマイクロスイッチ32をオン
状態となすまで伸びる。その結果、マイクロスイッチ3
2が閉状態となってリード線37及び密封端子36を介
して異常状態を示す情報を外部に出力し、警報を発する
ようにしている。
【0017】なお、上記圧力異常検出装置における容器
1内のガス圧力上昇値とマイクロスイッチ32の動作時
間との関係を図28に示す。この図28において圧力上
昇率を示す波線と実線との交点がマイクロスイッチ32
が動作する時間を示している。例えば、容器1内に圧力
上昇率0.1kg/cm2/secの圧力上昇が起こった
場合、約0.25秒後にマイクロスイッチ32が動作す
ることを示している。また、周囲温度の変動や負荷変動
による圧力変動などの場合、容器1内の圧力上昇は非常
に緩慢であり、マイクロスイッチ32は動作せず、図2
2で示したものにあっては、最低圧力上昇率は0.00
3kg/cm2/secであり、圧力上昇率がこれ以下
ではマイクロスイッチ32が動作しないことを示してい
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記図25
に示した従来例のものにあっては、感温筒7の容積に対
して第2の連通管9及び第2のガス室11の容積が無視
できないほど大きいため、容器1内におけるガス温度が
上昇するに従って感温筒7の温度と第1のガス室11の
温度との間に差が生じて誤検出をきたす恐れがあり、し
かも、第1及び第2のガス室6、11は密閉構造にする
必要があり、確実に密閉構造にするのが難しくガス漏れ
に対する信頼性が高いと言えず、さらに、第1及び第2
のベローズ5、10が連結棒12及びカム13の重量を
支持しているため、容器1の運転中における振動が伝達
されて振動の方向によっては連結棒12が振動して誤動
作を生じる恐れがあるという問題点を有していた。
【0019】また、上記図26に示した従来例のものに
あっては、2つの圧力計17、18及び温度計19を有
し、それらの測定信号に基づいて所定の式に基づいて演
算しているため、密度低下量検出部20における演算部
が複雑になり、かつ、実際の圧力差と演算による圧力差
による誤差が生じやすいものであり、2つの圧力計1
7、18の取り付けに対して高価になりがちであるとい
う問題点を有しているものであった。
【0020】さらに、上記図27に示した従来例のもの
にあっては、構造が複雑で大きさ及び重量が大きく、耐
振強度が充分でなく、輸送時及び据付時には容器1から
取り外す等取り扱いに細心の注意を必要とするとともに
地震による誤動作も心配され、機械的動作のために感度
に限界及び取り付け方に制約を受けるという問題点を有
しているものであった。
【0021】この発明は、上記した点に鑑みてなされた
ものであり、容器1内の流体が高温であっても精度良く
流体密度を管理できるとともに、容器1に対して取り付
けが容易であり、結果として安価にして高い信頼性を有
した流体密度検出装置を得ることを目的とするものであ
る。
【0022】また、構造が簡単で大きさ及び重量が小さ
く、耐振強度に優れ、高感度で取り付けに裕度が高い、
容器内の圧力の急激な異常上昇を検出できる圧力異常検
出装置を得ることを第2の目的とするものである。
【0023】さらに、容器内の流体密度の検出及び流体
圧力の急激な異常上昇の検出両者を行える圧力異常検出
装置を得ることを第3の目的とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明に
係わる流体密度検出装置は、大気圧より高い圧力にて流
体が封入された容器内の流体密度を検出するものにおい
て、容器内に封入された流体と同じ流体が、初期状態に
おける容器内の流体圧力と同じ圧力にて封入され、容器
内に配設された密閉容器と、この密閉容器に取り付けら
れ、容器内の流体圧力と密閉容器内の流体圧力との差圧
を検知する圧力差検知手段と、この圧力差検知手段から
の差圧に基づく情報を受け、この情報が規定値以上にな
ると出力する検出手段とを設けたものである。
【0025】この発明の第2の発明に係わる圧力異常検
出装置は、大気圧より高い圧力にて流体が封入された容
器内の圧力異常を検出するものにおいて、容器内に封入
された流体と同じ流体が、初期状態における容器内の流
体圧力と同じ圧力にて封入され、容器に配設された圧力
検出用容器と、この圧力検出用容器内の流体圧力と容器
内の流体圧力との差圧を検知する圧力差検知手段と、こ
の圧力差検知手段からの差圧に基づく情報を受け、この
情報が圧力検出用容器内の流体圧力が容器内の流体圧力
より高く、且つその差圧が第1の規定値以上になると第
1の出力を出力し、上記情報が容器内の流体圧力が圧力
検出用容器内の流体圧力より高く、且つその差圧が第2
の規定値以上になると第2の出力を出力する検出手段と
を設けたものである。
【0026】この発明の第3の発明に係わる圧力異常検
出装置は、大気圧より高い圧力にて流体が封入された容
器内の圧力異常を検出するものにおいて、容器内の流体
圧力を検知する圧力検知手段と、時間を計測する時間計
測手段と、圧力検知手段からの圧力に基づく圧力情報及
び時間計測手段からの時間に基づく時間情報とを受け、
これら両情報から所定時間当たりの圧力上昇率を演算
し、この演算結果が規定値以上になると出力する検出手
段とを設けたものである。
【0027】この発明の第4の発明に係わる圧力異常検
出装置は、大気圧より高い圧力にて流体が封入された容
器内の圧力異常を検出するものにおいて、容器内に封入
された流体と同じ流体が封入され、容器内に配設された
圧力検出用容器と、この圧力検出用容器内の流体圧力と
容器内の流体圧力との差圧を検知する圧力差検知手段
と、時間を計測する時間計測手段と、圧力差検知手段か
らの差圧に基づく差圧情報と時間計測手段からの時間に
基づく時間情報を受け、これら両情報から所定時間当た
りの差圧力上昇率を演算し、この演算結果が規定値以上
になると出力する検出手段とを設けたものである。
【0028】この発明の第5の発明に係わる流体状態監
視装置は、大気圧より高い圧力にて流体が封入された容
器内の流体圧力を検知する第1の圧力検知手段と、容器
内に封入された流体と同じ流体が、初期状態における容
器内の流体圧力と同じ圧力にて封入され、容器内に配設
された密閉容器と、この密閉容器に取り付けられ、この
密閉容器内の流体圧力を検知する第2の圧力検知手段
と、第1及び第2の圧力検知手段からの圧力に基づく圧
力情報を受け、第1の圧力検知手段からの圧力情報によ
り容器内の流体圧力及び単位時間当たりの流体圧力上昇
率を算出し、第2の圧力検知手段からの圧力情報により
容器内の流体温度を算出し、第1及び第2の圧力検知手
段からの圧力情報により容器内の流体圧力と密閉容器内
の流体圧力との差圧を算出し、これら算出された容器内
の流体圧力、単位時間当たりの流体圧力上昇率及び流体
温度並びに容器内の流体圧力と密閉容器内の流体圧力と
の差圧を出力する検出手段とを設けたものである。
【0029】
【作用】この発明の第1の発明においては、圧力差検知
手段が、容器内に配設された密閉容器内のガス圧力と容
器内のガス圧力との差圧を検知し、容器内におけるガス
の温度が上昇しても温度による影響がなく、精度良く差
圧を検知せしめる。
【0030】この発明の第2の発明においては、圧力差
検知手段が、容器に配設された圧力検出用容器内のガス
圧力と容器内のガス圧力との差圧を検知し、容器内にお
けるガスの温度が上昇しても温度による影響がなく、精
度良く差圧を検知せしめ、かつ、検出手段が、検知手段
からの情報を受けて容器内の流体の規定値以上の漏れ及
び容器内の流体圧力の急激な異常上昇を精度良く検出せ
しめる。
【0031】この発明の第3の発明においては、検出手
段が、圧力検知手段からの圧力情報と時間計測手段から
の時間情報によって所定時間当たりの圧力上昇率を演算
して、この圧力上昇率によって容器内の圧力の急激な異
常上昇を精度良く検出せしめる。
【0032】この発明の第4の発明においては、検出手
段が、圧力差検知手段からの差圧情報と時間計測手段か
らの時間情報によって所定時間当たりの差圧力上昇率を
演算して、この差圧力上昇率によって容器内の圧力の急
激な異常上昇を精度良く検出せしめる。
【0033】この発明の第5の発明においては、検出手
段が、第1及び第2の圧力検知手段からの圧力に基づく
圧力情報によって、容器内の流体圧力及び単位時間当た
りの流体圧力上昇率を算出するとともに、容器内の流体
温度を算出し、かつ、容器内の流体圧力と密閉容器内の
流体圧力との差圧を算出し、これら算出された容器内の
流体圧力、単位時間当たりの流体圧力上昇率及び流体温
度並びに容器内の流体圧力と密閉容器内の流体圧力との
差圧を出力し、構造簡単にして精度良く容器内の流体状
態を監視せしめる。
【0034】
【実施例】
実施例1.以下に、この発明の実施例1を図1に基づい
て説明すると、図1において1はガス絶縁電気機器にお
ける本体が収納され、かつ大気圧より高い圧力である適
正圧力にして絶縁性ガスが封入された容器で、一壁面に
取り付け開口1aが形成されている。39はこの容器内
に封入されたガスと同じガスが、初期状態における上記
容器1内のガス圧力、つまり設定圧力と同じ圧力にて封
入され、上記容器1内に配設された密閉容器で、ガスを
封入し、その後閉止される口金39aを有している。4
0はこの密閉容器39に取り付けられ、上記容器1内の
ガス圧力と密閉容器39内のガス圧力との差圧を検知す
る圧力差検知手段で、一端が上記密閉容器39内に位置
し、他端が上記容器1内に位置し、金属や半導体を使っ
たストレンジゲージ式の圧力センサ或は圧力によるダイ
ヤフラムの変位を静電容量式センサなどからなる電子式
圧力センサにて構成され、この電子式圧力センサからな
る圧力差検知手段40からの差圧に基づく情報が検出手
段(図示せず)に出力されて検出手段にてこの情報が規
定値以上になった時に警報信号や負荷遮断信号としての
出力が発生されるものである。
【0035】41は上記容器1の取り付け開口1aの周
囲に溶接接合された取付座で、上面に形成された溝内に
ガスケット42が挿入されている。43はこの取付座に
ガスケット42を介して取付ボルト44によって取り付
けられた取付フランジで、上記容器1内を密閉構造とし
ている。45は一端がこの取付フランジ43に固定さ
れ、他端が上記密閉容器39にナット46によって固定
された取付ボルトで、上記密閉容器39を上記容器1内
に支持するものである。47は上記圧力差検知手段40
に接続されたリード、48は上記取付フランジ43に絶
縁体49を介して密閉的に装着された口出し端子で、一
端が上記リード線47に接続されている。50はこの口
出し端子の他端に接続され、上記検出手段に上記圧力差
検知手段40からの差圧に基づく情報を伝達するための
制御用電線である。
【0036】なお、ガス温度とガス圧力との関係は図2
に示す関係になっており、図2において実線Aは標準封
入ガス圧力における温度と圧力との関係を示しているも
のであり、容器1内の封入ガスが初期に封入された状態
を維持していればこの実線Aに示した特性を示し、密閉
容器39内に封入されたガスもこの実線Aの特性を示
す。点線Bは容器1内に封入されたガスの温度に対する
最低ガス圧力を示すものであり、ガス絶縁電気機器とし
て最低限要求される容器1内に封入されたガスの圧力を
示すものである。斜線Cは圧力差検知手段40からの差
圧に基づく情報を受けた検出手段が警報信号等の出力を
出力するときの容器1内に封入されたガスの温度に対す
る圧力範囲を示しているものである。
【0037】また、図示していない検出手段は、図3に
示すフローに基づいて出力するものである。
【0038】次に、上記のように構成されたガス密度検
出装置の動作について説明する。ガス絶縁電気機器が正
常時には、容器1内におけるガスのガス密度が適正、つ
まり設定ガス密度になっているため、容器1内のガスに
おける温度に対する圧力は図2に示す実線Aの特性を示
している。一方、密閉容器39内のガスにおける温度に
対する圧力も図2に示す実線Aの特性を示し、かつ密閉
容器39は容器1内に全てが配設されているため、密閉
容器39内のガスの温度は容器1内のガスの温度と同じ
になっている。従って、容器1内のガスの圧力と密閉容
器39内のガスの圧力とは温度の状態にかかわらず同じ
である。その結果、圧力差検知手段40にて検知された
差圧力は零であり、検出手段からは何等出力されないも
のである。
【0039】何等かの原因で容器1内に封入されたガス
が漏れ、容器1内におけるガスのガス密度が低下する
と、容器1内のガスにおける温度に対する圧力の特性は
図2に示す実線Aより図示下方に移動する。そして、容
器1内におけるガスのガス密度が所定値以下になると、
つまり、容器1内のガスにおける温度に対する圧力の特
性が図2に示す斜線Cに示す範囲に入ると、圧力差検知
手段40からはその差圧力に相当する情報が検出手段に
出力され、検出手段からは規定値以上になったことを検
出して警報信号等の出力を発生することになる。
【0040】この様に構成されたガス密度検出装置にお
いては、密閉容器39全体が容器1の内部にあり、容器
1内のガスの温度変化に対して正確に応答し、正確なガ
ス漏れ情報が得られるとともに、構造が簡単にして応答
部分の質量が小さく、電子式圧力センサからなる圧力差
検知手段40が密閉容器39に固定されているため、容
器1が振動しても誤動作を起こし難いものである。
【0041】しかも、圧力差検知手段40が容器1内の
ガスの圧力と密閉容器39内のガスの圧力との差圧力を
直接測定しているため、正確に差圧力を測定できるもの
である。
【0042】次に、圧力差検知手段40の具体的一例を
図4に基づいて説明する。図4において401は密閉容
器39に設けられた貫通ねじ穴39bに螺合される取付
ねじ部402を有した検知用本体で、内部に圧力を受け
ることによって変位するダイヤフラム403によって仕
切られた第1及び第2のガス室404、405が設けら
れており、第1のガス室404と密閉容器39との間を
連通する連通孔406と第2のガス室405と容器1と
を連通する連通孔407とが形成されているものであ
る。408は上記ダイヤフラムにおける上記第2のガス
室405側の面に接着された歪ゲージで、半導体歪ゲー
ジまたは金属歪ゲージが使用される。409は上記検知
用本体401の第2のガス室405側に設けられたブラ
ッシング、410はこのブラッシングに取り付けられた
ブラッシング端子で、一端がリード線411を介して上
記歪ゲージ408に接続され、他端がリード47に接続
されているものである。
【0043】この様に構成された圧力差検出手段40に
あっては、軽量、小型化が図れ、かつ構成が簡単にして
密閉容器39内のガス圧と容器1内のガス圧との差圧を
精度良く測定でき、図1に示した流体密度検出装置にお
ける圧力差検知手段39として適しているものである。
【0044】実施例2.図5及び図6はこの発明の実施
例2を示すものであり、図5及び6において1はガス絶
縁電気機器における本体、例えば変圧器コイル1b及び
鉄心1cなどが収納され、かつ大気圧より高い圧力であ
る適正圧力にして絶縁性ガスが封入された容器で、一壁
面に取り付け開口1aが形成されているとともにこの取
り付け開口1aの周辺にフランジ部1dを有している。
51は一端に上記容器1のフランジ部1dに取付ボルト
52によって取り付けられるフランジ部51aを有する
とともに他端に容器1内と連通する第1の連通孔51b
を有した筒状の検出用本体で、上記フランジ部51aに
第2の連通孔51cが形成されている。53はこの検出
用本体のフランジ部51aと上記容器1のフランジ部1
dとの間に装着されて容器1内の密閉状態を保つための
パッキン、54は上記検出用本体51の連通孔51bに
一端が装着されたベローズで、内部に容器1内のガスが
上記連通孔51bを介して封入されており、容器1内の
ガス圧力によって伸縮自在にされている。55はこのベ
ローズ54の他端に取り付けられた上部金具、56はこ
の上部金具に取り付けられた可動体で、一端が上記上部
金具55に取り付けられる取付部56aを有したねじか
らなる棒状体とこの棒状体の他端にねじこまれ、所定間
隔をもって配置されたナットからなる第1及び第2の動
作部56b、56cとを有したものである。57は上記
検出用本体51内部に取り付けられたマイクロスイッチ
で、上記可動体56の第1及び第2の動作部56b、5
6cに対向配置されて動作させられる可動接片57a、
57bを有しているものである。58はこのマイクロス
イッチに接続されたリード線、59は上記検出用本体5
1のフランジ部51aに取付ボルト60によって取り付
けられ、検出用本体51内部を密閉状態とするための蓋
体、61は上記検出用本体のフランジ部51aと上記蓋
体59との間に装着されて検出用本体51内の密閉状態
を保つためのパッキン、62は上記蓋体59に貫通して
取り付けられた口出し端子で、一端が上記リード線58
に接続されている。63はこの口出し端子の他端に接続
され、上記マイクロスイッチ57からの情報を伝達する
ための制御用電線、64は上記検出用本体51の第2の
連通孔51cに取り付けられたバルブである。65は上
記検出用本体51の内部に取り付けられ、上記ベローズ
54に過大な圧力が加わったときの伸び過ぎを拘束する
とともに、上記ベローズ54の伸縮を正しく上下動させ
るためのガイドを兼ねたガイド板である。
【0045】そして、上記検出用本体51、ベローズ5
4及び蓋体59によって、上記容器1内に封入されたガ
スと同じガスが、初期状態における上記容器1内のガス
圧力、つまり設定圧力と同じ圧力にて封入される圧力検
出用容器66を構成しているものであり、上記バルブ6
4によってガスが封入され、その後上記バルブ64が閉
じられる。
【0046】また、上記ベローズ54は上記圧力検出用
容器66内の流体圧力と容器1内の流体圧力との差圧を
検知する圧力差検知手段を構成しているものである。
【0047】さらに、上記マイクロスイッチ57は、上
記ベローズ54から構成される圧力検知手段からの差圧
に基づく情報を受け、この情報が上記圧力検出用容器6
6内の流体圧力が容器1内の流体圧力より高く、且つそ
の差圧が第1の規定値以上になると第1の出力を出力
し、上記情報が容器1内の流体圧力が上記圧力検出用容
器66内の流体圧力より高く、且つその差圧が第2の規
定値以上になると第2の出力を出力する検出手段を構成
しているものである。
【0048】次に、上記のように構成された圧力異常検
出装置の動作について説明する。ガス絶縁電気機器が正
常時には、容器1内におけるガスのガス密度が適正、つ
まり設定ガス密度になっているため、容器1内のガスに
おける温度に対する圧力は図2に示す実線Aの特性を示
している。一方、圧力検出用容器66内のガスにおける
温度に対する圧力も図2に示す実線Aの特性を示し、か
つ圧力検出用容器66は容器1内に配設されているた
め、周囲温度の変動及び負荷変動による温度の変動のよ
うな緩慢な変動があっても、圧力検出用容器66内のガ
スの温度は容器1内のガスの温度とほぼ同じになってい
る。従って、容器1内のガス圧力と圧力検出用容器66
内のガス圧力とは温度の状態にかかわらずほぼ同じであ
る。その結果、ベローズ54の内壁及び外壁に加わる圧
力はほぼ同じであり、ベローズ66の伸縮はほとんどな
く、可動体56の第1及び第2の動作部56b、56c
はほとんど移動しないため、マイクロスイッチ57は動
作しない。
【0049】何等かの原因で容器1内に封入されたガス
が漏れ、容器1内におけるガスのガス密度が低下する
と、容器1内のガスにおける温度に対する圧力の特性は
図2に示す実線Aより図示下方に移動する。そして、容
器1内におけるガスのガス密度が第1の所定値以下にな
ると、つまり、容器1内のガスにおける温度に対する圧
力の特性が図2に示す範囲に入ると、ベローズ54は圧
力検出用容器66内のガス圧力が容器1内のガス圧力よ
り高くなって収縮し、可動体56もベローズ54の収縮
に伴って図示下方に移動し、第1の動作部56bがマイ
クロスイッチ57の第1の可動接片57aを押圧してス
イッチを閉じる。このマイクロスイッチ57のスイッチ
が閉じたという情報がリード線58、口出し端子62及
び制御用電線63を介して伝達され、警報信号等の出力
を発生することになる。
【0050】また、変圧器コイル1bなどがセン絡や短
絡などの事故が起こった場合、容器1内部で大量のエネ
ルギーが短時間に消費されるため、容器1のガス圧力は
急激に圧力上昇する。この圧力上昇はベローズ54の内
壁に瞬時に伝わる。一方、上記大量のエネルギーの消費
による圧力検出用容器66内のガスへの熱伝導には時間
的に遅れが生じるとともに、容器1内のガスが受ける熱
量に比べ圧力検出用容器66内のガスが受ける熱量は単
位体積当たりに換算比較しても、非常に小さいため、圧
力検出用容器66内のガスの圧力は瞬時に上昇しない。
従って、容器1内のガス圧力と圧力検出用容器66内の
ガス圧力との間には差が生じ、この差が第2の規定値以
上になる。その結果、ベローズ54は容器1内のガス圧
力が圧力検出用容器66内のガス圧力より高くなって伸
び、可動体56もベローズ54の伸びに伴って図示上方
に移動し、第2の動作部56cがマイクロスイッチ57
の第2の可動接片57bを押圧してスイッチを閉じる。
このマイクロスイッチ57のスイッチが閉じたという情
報がリード線58、口出し端子62及び制御用電線63
を介して伝達され、警報信号等の出力を発生することに
なる。
【0051】この様に構成された圧力異常検出装置にお
いては、圧力検出用容器66が容器1の内部にあり、容
器1内の温度変化に対して正確に応答し、正確なガス漏
れ情報が得られるとともに、変圧器コイル1bなどの事
故によって急激な圧力の異常上昇に対しても、精度良く
応答できるものである。
【0052】実施例3.図7はこの発明の実施例3を示
すものであり、図6に示した実施例2に対して圧力検出
用容器51の側面下端部に金属板からなるフィン67を
溶接によって固着したものである。
【0053】この様に構成された圧力異常検出装置にあ
っても、上記図6に示した実施例2と同様の動作をし、
かつ同様の効果を奏するものである。しかも、検出用本
体51の側面下端部にフィン67が取り付けられている
ため、容器1内のガスの温度変化を圧力検出用容器66
内のガスに伝達し易く、周囲温度の変動や負荷変動によ
る温度の変動の様な緩慢な温度変化に対しては、容器1
内のガス温度と圧力検出用容器66内のガス温度とが一
致し易く、温度補償精度が向上し、容器1内のガス密度
低下の検出精度が向上するという効果もある。
【0054】実施例4.図8はこの発明の実施例4を示
すものであり、図6に示した実施例2のものが検出用本
体51を容器1のフランジ部1dに直接取り付けられた
ものであるのに対し、この実施例4のものにあっては圧
力検出用容器66全体を容器1内部に配設される構成に
したものである。
【0055】図8において68は容器1のフランジ部1
dにパッキン69を介して取付ボルト70によって取り
付けられたドーナツ状の取付座、71は一端がこの取付
座に固定され、他端が検出用本体51のフランジ部51
aに固定された吊り下げ金具で、圧力検出用容器66全
体を容器1内に吊り下げ配置するためのものである。7
2は上記取付座68の開口部を塞ぐように上記取付座6
8にパッキン73を介して取付ボルト74によって取り
付けられた蓋体で、上記容器1内部を密閉状態とするも
のである。75はこの蓋体72に貫通して取り付けられ
た口出し端子で、一端がリード線76を介して口出し端
子62の他端に接続され、他端が制御用電線63に接続
されている。77は検出用本体51に形成されたガス封
入口51dに装着され、ガスを圧力検出用容器66内に
ガスを封入し、その後閉止される口金である。
【0056】この様に構成された圧力異常検出装置にあ
っても、上記図6に示した実施例2と同様の動作をし、
かつ同様の効果を奏するものである。しかも、圧力検出
用容器66全体が容器1内に配置される構成になってお
り、しかも容器1に接している部分が少ないため、容器
1内のガスの温度変化が圧力検出用容器66内のガスの
温度変化に伝達し易く、周囲温度の変動や負荷変動によ
る温度の変動の様な緩慢な温度変化に対しては、容器1
内のガス温度と圧力検出用容器66内のガス温度とが一
致し易く、温度補償精度が向上し、容器1内のガス密度
低下の検出精度が向上するという効果もある。
【0057】実施例5.図9はこの発明の実施例5を示
すものであり、図6に示した実施例2のものに対して圧
力検出用容器66をベローズ54の内側に構成したもの
である。
【0058】図9において78はベローズ54の下部開
口部に取り付けられ、ベローズ54内部を密閉状態とな
して容器1内に封入されたガスと同じガスが、初期状態
における容器内のガス圧力と同じ圧力にて封入される圧
力検出用容器66を構成する端板で、ガス封入口78a
が形成されており、このガス封入口78aに、ガスを圧
力検出用容器66内に封入し、その後閉止される口金7
9が装着されている。80は容器1のフランジ部1dに
パッキン81を介して取付ボルト82によって取り付け
られたドーナツ状の取付座で、その開口部を塞ぐように
パッキン83を介して口出し端子62が取り付けられた
蓋体59が装着されているものである。84は一端がこ
の取付座80に固定され、他端に上記端板78が固定さ
れた吊り下げ金具で、中途にガイド板65が取り付けら
れているとともにマイクロスイッチ57が取り付けられ
ているものである。
【0059】次に、このように構成された圧力異常検出
装置の動作について説明する。ガス絶縁電気機器が正常
時には、容器1内におけるガスのガス密度が適正、つま
り設定ガス密度になっており、圧力検出用容器66内に
おけるガスのガス密度も、圧力検出用容器66が容器1
内に配設されているため、周囲温度の変動及び負荷変動
による温度の変動のような緩慢な変動があっても、容器
1内のガス密度とは温度の状態にかかわらずほぼ同じで
ある。その結果、ベローズ54の内壁及び外壁に加わる
圧力はほぼ同じであり、ベローズ66の伸縮はほとんど
なく、可動体56の第1及び第2の動作部56b、56
cはほとんど移動しないため、マイクロスイッチ57は
動作しない。
【0060】何等かの原因で容器1内に封入されたガス
が漏れ、容器1内におけるガスのガス密度が低下し、第
1の所定値以下になると、ベローズ54は圧力検出用容
器66内のガス圧力が容器1内のガス圧力より高くなっ
て伸び、可動体56もベローズ54の伸びに伴って図示
上方に移動し、第1の動作部56bがマイクロスイッチ
57の第1の可動接片57aを押圧してスイッチを閉じ
る。このマイクロスイッチ57のスイッチが閉じたとい
う情報がリード線58、口出し端子62及び制御用電線
63を介して伝達され、警報信号等の出力を発生するこ
とになる。
【0061】また、変圧器コイル1bなどがセン絡や短
絡などの事故が起こった場合、容器1内部で大量のエネ
ルギーが短時間に消費されるため、容器1のガス圧力は
急激に圧力上昇する。この圧力上昇はベローズ54の外
壁に瞬時に伝わる。一方、上記大量のエネルギーの消費
による圧力検出用容器66内のガスへの熱伝導には時間
的に遅れが生じるとともに、容器1内のガスが受ける熱
量に比べ圧力検出用容器66内のガスが受ける熱量は単
位体積当たりに換算比較しても、非常に小さいため、圧
力検出用容器66内のガスの圧力は瞬時に上昇しない。
従って、容器1内のガス圧力と圧力検出用容器66内の
ガス圧力との間には差が生じ、この差が第2の規定値以
上になる。その結果、ベローズ54は容器1内のガス圧
力が圧力検出用容器66内のガス圧力より高くなって収
縮し、可動体56もベローズ54の収縮に伴って図示下
方に移動し、第2の動作部56cがマイクロスイッチ5
7の第2の可動接片57bを押圧してスイッチを閉じ
る。このマイクロスイッチ57のスイッチが閉じたとい
う情報がリード線58、口出し端子62及び制御用電線
63を介して伝達され、警報信号等の出力を発生するこ
とになる。
【0062】この様に構成された圧力異常検出装置にお
いては、圧力検出用容器66が容器1の内部にあり、容
器1内の温度変化に対して正確に応答し、正確なガス漏
れ情報が得られるとともに、変圧器コイル1bなどの事
故によって急激な圧力の異常上昇に対しても、精度良く
応答できるものである。
【0063】実施例6.図10はこの発明の実施例6を
示すものであり、図10において80は球形の収納ケー
スで、第1の連通管81を介して容器1内に連通する連
通室82を有しているものである。83はこの収納ケー
スに取り付けられたベローズで、上記連通室82に内部
が連通しており、伸縮自在に構成されているものであ
る。84はこのベローズの周囲を囲うように上記収納ケ
ース80に固着され、上記ベローズ83の外壁との間に
密閉空間を形成するケース体、85はこの密閉空間と第
2の連通管86を介して連通され、容器1内部に配設さ
れた感温筒で、容器1内に封入されたガスと同じガス
が、初期状態における容器1のガス圧力と同じ圧力にて
封入されているものである。56は上記ベローズ83の
内壁に一端が固定された可動体で、他端に第1及び第2
の動作部56b、56cを有している。57は上記収納
ケース80の連通室82に設けられたマイクロスイッチ
で、上記可動体56の第1及び第2の動作部56b、5
6cに対向配置されて動作させられる可動接片57a、
57bを有している。87は上記収納ケース80に設け
られた端子台で、口出し端子62が貫通装着されてい
る。
【0064】そして、上記感温筒85、第2の連通管8
6、及びベローズ83の外壁とケース体84によって圧
力検出用容器66を構成し、ベローズ83が圧力差検知
手段を、マイクロスイッチ57が検出手段をそれぞれ構
成しているものである。
【0065】次に、このように構成された圧力異常検出
装置の動作について説明する。ガス絶縁電気機器が正常
時には、容器1内におけるガスのガス密度が適正、つま
り設定ガス密度になっており、感温筒85内におけるガ
スのガス密度も、感温筒85が容器1内に配設されてい
るため、周囲温度の変動及び負荷変動による温度の変動
のような緩慢な変動があっても、容器1内のガス密度と
は温度の状態にかかわらずほぼ同じである。その結果、
ベローズ83の内壁及び外壁に加わる圧力はほぼ同じで
あり、ベローズ83の伸縮はほとんどなく、可動体56
の第1及び第2の動作部56b、56cはほとんど移動
しないため、マイクロスイッチ57は動作しない。
【0066】何等かの原因で容器1内に封入されたガス
が漏れ、容器1内におけるガスのガス密度が低下し、第
1の所定値以下になると、ベローズ83は感温筒85を
含む圧力検出用容器66内のガス圧力が容器1内のガス
圧力より高くなって収縮し、可動体56もベローズ54
の伸びに伴って図示下方に移動し、第1の動作部56b
がマイクロスイッチ57の第1の可動接片57aを押圧
してスイッチを閉じる。このマイクロスイッチ57のス
イッチが閉じたという情報がリード線58、口出し端子
62及び制御用電線63を介して伝達され、警報信号等
の出力を発生することになる。
【0067】また、変圧器コイル1bなどがセン絡や短
絡などの事故が起こった場合、容器1内部で大量のエネ
ルギーが短時間に消費されるため、容器1のガス圧力は
急激に圧力上昇する。この圧力上昇はベローズ54の内
壁に瞬時に伝わる。一方、上記大量のエネルギーの消費
による感温筒85を含む圧力検出用容器66内のガスへ
の熱伝導には時間的に遅れが生じるとともに、容器1内
のガスが受ける熱量に比べ圧力検出用容器66内のガス
が受ける熱量は単位体積当たりに換算比較しても、非常
に小さいため、圧力検出用容器66内のガスの圧力は瞬
時に上昇しない。従って、容器1内のガス圧力と圧力検
出用容器66内のガス圧力との間には差が生じ、この差
が第2の規定値以上になる。その結果、ベローズ83は
容器1内のガス圧力が圧力検出用容器66内のガス圧力
より高くなって伸び、可動体56もベローズ83の収縮
に伴って図示上方に移動し、第2の動作部56cがマイ
クロスイッチ57の第2の可動接片57bを押圧してス
イッチを閉じる。このマイクロスイッチ57のスイッチ
が閉じたという情報がリード線58、口出し端子62及
び制御用電線63を介して伝達され、警報信号等の出力
を発生することになる。
【0068】この様に構成された圧力異常検出装置にお
いては、容器1内のガス漏れを周囲温度などの温度変化
のように緩慢な温度変化があっても精度良く検出できる
とともに、急激な圧力の異常上昇に対しても簡単な構成
にて検出できるものである。
【0069】実施例7.図11はこの発明の実施例7を
示すものであり、図において88は一端が連結棒に回動
自在に取り付けられ、他端が可動体56の一端に回動自
在に取り付けられたL字状のレバーで、収納ケース2に
固定された支点軸89を中心に回動自在にされており、
連結棒12の図示上下方向の移動を可動体56の図示左
右方向の移動に変更伝達するものである。
【0070】そして、感温筒7、連通管9及び第2のガ
ス室11によって圧力検出用容器を、第1及び第2のベ
ローズ5、10が圧力差検知手段を、マイクロスイッチ
57が検出手段をそれぞれ構成しているものである。
【0071】次に、このように構成された圧力異常検出
装置の動作について説明する。ガス絶縁電気機器が正常
時には、容器1内におけるガスのガス密度が適正、つま
り設定ガス密度になっており、感温筒7内におけるガス
のガス密度も、感温筒7が容器1内に配設されているた
め、周囲温度の変動及び負荷変動による温度の変動のよ
うな緩慢な変動があっても、容器1内のガス密度とは温
度の状態にかかわらずほぼ同じである。その結果、第1
及び第2のベローズ5、10に加わる圧力はほぼ同じで
あり、第1及び第2のベローズ5、10の伸縮はほとん
どなく、連結棒12の図示上下方向への移動がほとんど
なく、レバー88を介して接続された可動体56の第1
及び第2の動作部56b、56cはほとんど図示左右方
向に移動しないため、マイクロスイッチ57は動作しな
い。
【0072】何等かの原因で容器1内に封入されたガス
が漏れ、容器1内におけるガスのガス密度が低下し、第
1の所定値以下になると、感温筒7を含む圧力検出用容
器66内のガス圧力が容器1内のガス圧力より高くなっ
て第1のベローズ5が伸びて第2のベローズ10が収縮
して、連結棒12は図示下方に移動し、レバー88によ
って接続された可動体56も図示左方に移動し、第1の
動作部56bがマイクロスイッチ57の第1の可動接片
57aを押圧してスイッチを閉じる。このマイクロスイ
ッチ57のスイッチが閉じたという情報がリード線5
8、口出し端子62及び制御用電線63を介して伝達さ
れ、警報信号等の出力を発生することになる。
【0073】また、変圧器コイル1bなどがセン絡や短
絡などの事故が起こった場合、容器1内部で大量のエネ
ルギーが短時間に消費されるため、容器1のガス圧力は
急激に圧力上昇する。この圧力上昇は第1のベローズ5
に瞬時に伝わる。一方、上記大量のエネルギーの消費に
よる感温筒7を含む圧力検出用容器66内のガスへの熱
伝導には時間的に遅れが生じるとともに、容器1内のガ
スが受ける熱量に比べ圧力検出用容器66内のガスが受
ける熱量は単位体積当たりに換算比較しても、非常に小
さいため、圧力検出用容器66内のガスの圧力は瞬時に
上昇しない。従って、容器1内のガス圧力と圧力検出用
容器66内のガス圧力との間には差が生じ、この差が第
2の規定値以上になる。その結果、容器1内のガス圧力
が圧力検出用容器66内のガス圧力より高くなって第1
のベローズ5が収縮して第2のベローズ10が伸び、連
結棒12が図示上方に移動し、レバー88にて接続され
た可動体56も図示右方に移動し、第2の動作部56c
がマイクロスイッチ57の第2の可動接片57bを押圧
してスイッチを閉じる。このマイクロスイッチ57のス
イッチが閉じたという情報がリード線58、口出し端子
62及び制御用電線63を介して伝達され、警報信号等
の出力を発生することになる。
【0074】この様に構成された圧力異常検出装置にお
いては、容器1内のガス漏れを周囲温度などの温度変化
のように緩慢な温度変化があっても精度良く検出できる
とともに、急激な圧力の異常上昇に対しても簡単な構成
にて検出できるものである。
【0075】実施例8.図12ないし図15はこの発明
の実施例8を示すものであり、図12はこの実施例8の
全体構成を示し、図13は概略構成を示す図であり、図
12及び図13において90は容器1内のガス圧力を検
知する圧力検知手段で、この実施例においては電子式圧
力センサを用いている。91はこの圧力検知手段にて検
知されたガス圧力を計測する圧力計測手段、92は時間
を計測する時間計測手段、93は上記圧力計測手段91
からのガス圧力を示す情報と上記時間計測手段92から
の計測時間に基づく時間情報から所定時間(単位時間)
当たりの圧力上昇率を演算する圧力上昇率計算手段、9
4はこの圧力上昇率計算手段からの所定時間当たりの圧
力上昇率と規定値とを比較し、規定値以上であると警報
装置等を動作させる出力を出力する異常圧力判定手段
で、上記圧力上昇率計算手段93とで検出手段95を構
成しているものである。96は容器1の取り付け開口1
aを密閉して塞ぐようにパッキン97を介して取付ボル
ト98によって容器1のフランジ部1dに固定された取
付座で、上記圧力検知手段90が取り付けられている。
【0076】また、図14は上記圧力検知手段90の具
体的一例を示しているものであり、図14において90
1は上記取付座96に設けられた貫通ねじ穴96aに螺
合される取付ねじ部902を有した検知用本体で、内部
に圧力を受けることによって変位するダイヤフラム90
3によって仕切られた第1及び第2のガス室904、9
05が設けられており、容器1と第1のガス室904と
連通する連通孔906が形成されており、第2のガス室
905には不活性ガスが大気圧にて封入されるものであ
る。907は上記ダイヤフラム903における上記第2
のガス室905側の面に装着された歪ゲージで、半導体
歪ゲージまたは金属歪ゲージが使用される。908は上
記検知用本体901の第2のガス室905側に設けられ
たブラッシング、909はこのブラッシングに取り付け
られたブラッシング端子で、一端がリード線910を介
して上記歪ゲージ907に接続され、他端がリード91
1を介して上記圧力計測手段91に接続されているもの
である。
【0077】次に、このように構成された圧力異常検出
装置の動作について図15の動作フローに基づいて説明
する。動作がスタートすると、ステップS1にて示すよ
うに時間計測手段91が時間を計測し始める。つまり、
時間増分を△t、計測を始めた時刻をt0として時間計
測を始めるとともに、時刻t0の情報を圧力上昇率計算
手段93に出力する。ステップS2にて圧力計測手段9
1が時間計測手段92からの信号を受けて時刻t0にお
ける容器1内の圧力P0を計測する。つまり、時刻t0
おいて圧力検知手段90にて検知した容器1内の圧力を
圧力計測手段91が計測し、圧力上昇率計算手段93に
出力するものである。ステップS3にて圧力計測手段9
1が時間計測手段92からの信号を受けて時刻t1にお
ける容器1内の圧力P1を計測する。つまり、時刻t1
おいて圧力検知手段90にて検知した容器1内の圧力を
圧力計測手段91が計測し、圧力上昇率計算手段93に
出力するものである。この時、時間計測手段92から圧
力上昇率計算手段93に時刻t1の情報が出力されてい
る。
【0078】ステップS4にて時間計測手段92にて計
測された圧力P1を表示手段(図示せず)に表示させ
る。ステップS5にてこの圧力P1が許容最小圧力Pmin
より大きいか否かの判定をする。この判定結果が許容最
小圧力Pminより小さいとなると容器1内のガス漏れ等
が生じたものとしてステップS6に進み、圧力低下警報
を出力させる。また、許容最小圧力Pminより大きいと
判定されるとステップS7に進み、ステップS7にて許
容最大圧力Pmaxより大きいか否かの判定を行う。この
判定結果が許容最大圧力Pmaxより大きいとステップS
8に進んで圧力上昇警報を出力し、小さいと判定される
とステップS9に進む。
【0079】ステップS9にて圧力計測手段91からの
時刻t0及びt1と、圧力計測手段91からの時刻t0
びt1での圧力P0及びP1とが入力された圧力上昇率計
算手段93が所定時間(単位時間)当たりの圧力上昇率
△PT{=(P1−P0)/(t1−t0)}を計算して異常圧力
判定手段94にその計算結果を出力する。ステップS1
0にてこの計算結果を受けた異常圧力判定手段94が、
この計算結果である所定時間当たりの圧力上昇率△PT
が所定の許容圧力上昇率PTmax(規定値)より大きい
か否かを判定する。この判定結果が規定値より大きいと
判定されると、変圧器コイル1bなどが短絡などの事故
が生じて急激な異常圧力上昇をきたしたと判定してステ
ップS12に進み、衝撃圧力警報を出力させる。また、
規定値より小さいと判定されると、ステップS11に進
み、時間計測手段92における時刻t1を時刻t0に変更
し、かつ圧力計測手段91の圧力P1を圧力P0としてス
テップS1に戻り、上記と同様な動作を繰り返すもので
ある。
【0080】この様に構成された圧力異常検出装置にあ
っては、圧力検知手段91と時間計測手段92によって
容器1内の急激な圧力異常上昇を検出できるため、構造
が簡単にして精度の良い情報が得られ、しかも、圧力検
知手段91を電子式圧力センサを用いているため、振動
等による誤動作も起こし難いものである。
【0081】また、上記実施例8のものにおいて、ステ
ップS10にて所定時間当たりの圧力上昇率△PTが1
度規定値PTmax以上になると衝撃圧力警報を出力する
ものとしたが、ある時間内に複数回規定値以上になった
時に衝撃圧力警報を出力するようにしても良いものであ
る。
【0082】また、ステップS11での処理を、時間幅
を変えて、△PT1=(P1−P0)/(t1−t0)、△PT2
=(P2−P0)/(t2−t0)のように複数回の圧力上昇率
を計算して全ての計算結果が規定値PTmax以上になっ
た時に衝撃圧力警報を出力するようにしたものであって
も良い。
【0083】さらに、ステップS11において、所定時
間当たりの圧力上昇率△PTが規定値PTmax以上にな
った時、その後の圧力上昇値△Pmaxを規定しておき、
時間Ta=△P/△PTを計算し、時間Taを経過する間
の圧力上昇値が△Pmax以上になったか否かを判定して
衝撃圧力警報を出力するようにしても良いものである。
この時、△Pmax=0.0245kg/cm2、PTmax=
0.003kg/cm2/secと設定すれば、図24に
て示した動作特性と同一動作特性を示すものである。
【0084】なお、上記図12ないし図15にて示した
実施例8のものにおいて、図15に示した動作フローの
うち点線で囲んだステップS4からステップS8を省略
したもの、つまりステップS3から直接ステップS9に
進むものとしても良いものである。この場合において
も、容器1内の急激な圧力異常上昇の検出を、構造が簡
単にして精度の良く検出できるものである。
【0085】実施例9.図16はこの発明の実施例9を
示すものであり、図12ないし図15に示した実施例8
のものに対して圧力検知手段90にて検知される圧力値
の高調波成分を緩和するための高調波成分緩和手段99
を設けたものである。この高調波緩和手段99は容器1
の取り付け開口1aに挿入される有底筒状の本体部分9
9aと、この本体部分99aから連続して形成されて容
器1に溶接固定されるとともに、取付座96がパッキン
97を介して固着されるフランジ部99bと、本体部分
99aの底に形成された微小穴99cとによって構成さ
れているものである。
【0086】この様に構成された圧力異常検出装置にあ
っても、図12ないし図15に示した実施例8と同様の
効果を奏する他に、圧力検知手段90が高調波成分の影
響を受けなくなるので、圧力の検知が精度良く行えると
いう効果も有するものである。
【0087】なお、この実施例9のものにあっては、実
施例8のものに対して容器1内のガスの圧力上昇の検知
が多少時間遅れをもって検知されることになるが、本体
部分99aにおける内容積と微小穴99cの直径を調整
することにより、必要な感度が得られるものである。つ
まり、本体部分99aの内容積を一定とした場合は微小
穴99cの直径を大きくすれば時間遅れは小さく、微小
穴99cの直径を一定とすれば本体部分99aの内容積
を小さくすれば時間遅れが小さくなるものである。
【0088】実施例10.図12ないし図15に示した
実施例8のものにおける圧力検出手段90を、図1に示
した密閉容器39及び圧力差検知手段40に置き換えて
も良いものである。
【0089】この実施例10の圧力異常検出装置の動作
について図17の動作フローに基づいて説明する。動作
がスタートすると、ステップS1にて示すように時間計
測手段91が時間を計測し始める。つまり、時間増分を
△t、計測を始めた時刻をt0として時間計測を始める
とともに、時刻t0の情報を圧力上昇率計算手段93に
出力する。ステップS2にて圧力計測手段91が時間計
測手段92からの信号を受けて時刻t0における容器1
内のガス圧力と密閉容器39内のガス圧力との差圧力P
0を計測する。つまり、時刻t0において圧力差検知手段
39にて検知手段39にて検知した差圧力を圧力計測手
段91が計測し、圧力上昇率計算手段93に出力するも
のである。ステップS3にて圧力計測手段91が時間計
測手段92からの信号を受けて時刻t1における容器1
内のガス圧力と密閉容器39内のガス圧力との差圧力P
1を計測する。つまり、時刻t1において圧力差検知手段
39にて検知した差圧力を圧力計測手段91が計測し、
圧力上昇率計算手段93に出力するものである。この
時、時間計測手段92から圧力上昇率計算手段93に時
刻t1の情報が出力されている。
【0090】ステップS4にて時間計測手段92からの
時刻t0及びt1と、圧力計測手段91からの時刻t0
びt1での差圧力P0及びP1とが入力された圧力上昇率
計算手段93が所定時間(単位時間)当たりの差圧力上
昇率△PT{=(P1−P0)/(t1−t0)}を計算して異常
圧力判定手段94にその計算結果を出力する。ステップ
S5にてこの計算結果を受けた異常圧力判定手段94
が、この計算結果である所定時間当たりの差圧力上昇率
△PTが所定の許容圧力上昇率PTmax(規定値)より
大きいか否かを判定する。この判定結果が規定値より大
きいと判定されると、変圧器コイル1bなどが短絡など
の事故が生じて急激な異常圧力上昇をきたしたと判定し
てステップS6に進み、衝撃圧力警報を出力させる。ま
た、規定値より小さいと判定されると、ステップS7に
進み、時間計測手段92における時刻t1を時刻t0に変
更し、かつ圧力計測手段91の圧力P1を圧力P0として
ステップS1に戻り、上記と同様な動作を繰り返すもの
である。この様に構成された圧力異常検出装置にあって
は、図12ないし図15にて示した実施例と同様の効果
を奏する他に、圧力差検知手段39は容器1内のガスが
漏れた場合でも、差圧力を検出するので、図17に示し
たステップ5においてもう1つガス漏れの際における規
定値を設けておけば、ガス漏れをも検出できるという効
果を有するものである。
【0091】実施例11.図18はこの発明の実施例1
1を示すものであり、図12ないし図15にて示した実
施例8のものにおける圧力検出手段90を密閉容器39
及び圧力差検知手段40に置き換えたものである。そし
て、この実施例11のものにあっては、密閉容器39の
一端を開口し、この開口を取付フランジ43にて密閉構
造としたものである。
【0092】この様に構成された実施例11のものにあ
っても、上記実施例10と同様に動作するものであり、
図17に示した動作フローに基づいて動作するものであ
る。従って、この実施例11のものにあっても上記実施
例10と同様の効果を奏するものである。
【0093】実施例12.図19及び図20はこの発明
の実施例12を示すものであり、上記した実施例11の
ものに対して密閉容器39に微小穴39bを設けたもの
であり、これによって時間計測手段92を不要としたも
のである。この微小穴39bは、周囲温度の変動や負荷
変動による容器1内の緩慢な圧力変動に対しては容器1
内のガス圧力と密閉容器39内のガス圧力とをほぼ同じ
圧力になさしめ、変圧器コイル1bなどの短絡事故など
によって容器1内のガスが急激な異常上昇をした時に密
閉容器39内のガス圧力の上昇を時間遅れをもって変動
させる役割を持っているものである。
【0094】この様に構成された圧力異常検出装置の動
作を図19に示した動作フローに従って説明する。動作
がスタートすると、ステップS1にて圧力差検知手段3
9にて検知した容器1内のガス圧力と密閉容器39内の
ガス圧力との差圧力を圧力計測手段91が計測し、異常
圧力判定手段94に出力する。ステップS2にてこの異
常圧力判定手段94が圧力計測手段91で計測された上
記差圧力と規定値とを比較する。正常時は容器1内のガ
ス圧力と密閉容器39内のガス圧力とはほぼ同じである
ので、ステップS1に戻り動作を繰り返す。また、変圧
器コイル1bなどの短絡事故などによって容器1内のガ
スが急激な異常上昇をすると、密閉容器39内のガス圧
力はすぐにその上昇に追随できないため、両ガス圧力と
の間に規定値以上の圧力の差を生じるため、ステップS
3に進み、衝撃圧力警報を発生する。
【0095】なお、この実施例12のものにおいて、容
器1内のガス圧力の変動に対する密閉容器39内のガス
圧力の変動の時間遅れは、密閉容器39の内容積と微小
穴39bの直径との関係によって決まるものであり、必
要な感度を得るように決定されているものである。
【0096】実施例13.図21ないし図23はこの発
明の実施例13を示すものであり、図21において10
1は容器1に取り付けられ、容器1内の流体圧力を検知
する圧力センサからなる第1の圧力検知手段で、102
は容器1内に封入された流体(絶縁性ガス)と同じ流体
が、初期状態における容器1内の流体圧力と同じ圧力に
て封入され、容器1内に配設された密閉容器、103は
この密閉容器に取り付けられ、この密閉容器102内の
流体圧力を検知する第2の圧力検知手段で、金属や半導
体を使ったストレンジゲージ式の圧力センサあるいは圧
力によるダイヤフラムの変位を静電容量の変化として検
出する静電容量式センサなどからなる電子式圧力センサ
からなるものである。
【0097】104は上記第1及び第2の圧力検知手段
101、103からの圧力に基づく圧力情報を受け、上
記第1の圧力検知手段101からの圧力情報により容器
1内の流体圧力及び単位時間当たりの流体圧力上昇率を
算出し、上記第2の圧力検知手段103からの圧力情報
により容器1内の流体温度を算出し、上記第1及び第2
の圧力検知手段101、103からの圧力情報により容
器1内の流体圧力と上記密閉容器102内の流体圧力と
の差圧を算出し、これら算出された容器1内の流体圧
力、単位時間当たりの流体圧力上昇率及び流体温度並び
に容器1内の流体圧力と上記密閉容器102内の流体圧
力との差圧を出力するとともに、さらに、上記算出され
た単位時間当たりの流体圧力上昇率と所定の単位時間当
たりの流体圧力上昇率とを比較して算出された単位時間
当たりの流体圧力上昇率が高いときに内部事故警報信号
(警報信号や負荷遮断信号)を伝送線路105に出力
し、上記算出された差圧と所定の差圧とを比較して算出
された差圧が大きいときに容器1内の流体密度が低下し
たことを示す流体密度低下信号(警報信号や負荷遮断信
号)を伝送線路105に出力する検出手段で、図23に
示したフローチャートに基づいた処理を行うものであ
り、マイクロコンピュータ等の演算装置によって構成さ
れているものである。
【0098】106はこの検出手段にて算出され、出力
された、容器1内の流体圧力、単位時間当たりの流体圧
力上昇率及び流体温度並びに容器1内の流体圧力と上記
密閉容器102内の流体圧力との差圧を受け、これら入
力された情報を表示する表示装置で、上記検出手段10
4と別体構成でも良く、一体構成でも良いものである。
【0099】また、上記密閉容器102は図22に示さ
れるようになっているものであり、図22において10
21は容器1の取り付開口1aに挿入される有底筒状の
本体部分、1022はこの本体部分の開口を塞ぎ、本体
部分1021内部を密閉構造とする蓋体で、取付座10
7を介して取付ボルト108によって容器1に固定さ
れ、かつ容器1内部を密閉構造とするために上記取付座
107との間にガスケット109が介在させられている
ものである。
【0100】次に、上記のように構成された流体状態監
視装置の動作について図23に基づいて説明する。ま
ず、ステップS1にて検出手段104における時間計測
手段により時間t1を設定する。ステップS2にて第1
の圧力検知手段101によって検知された容器1内の流
体圧力P1を検出手段104が取り込む。ステップS3
にて第2の圧力検知手段103によって検知された密閉
容器102内の流体圧力P0を検出手段104が取り込
む。なお、検出手段104における流体圧力P1、P0
取り込みは時間t1に行われている。
【0101】次に、ステップS4にて検出手段104は
入力された流体圧力P0に基づいて容器1内の温度θ0
算出する。つまり、流体温度と流体圧力の関係はボイル
・シャルルの法則に従い、PV/T=P00/T0の式
で表される。ここで、P、P0は初期時及び測定時の密
閉容器102内の流体圧力(絶対圧力)、T、T0は初
期時及び測定時の流体温度(絶対温度)、V、V0は流
体圧力P、P0、流体温度T、T0における初期時及び測
定時の密閉容器102の容積であり、密閉容器102は
金属で構成されているので、その耐圧力値は大きく、ま
た、温度変化に対して容積変化がほとんどなく、熱伝達
率が良いので密閉容器102内の流体温度と容器1内の
流体温度とはほぼ一致しているものである。従って、上
記式はP/T=P0/T0となり、絶対温度P、P0をガ
ス温度θ、θ0にて表すと、P/(273+θ)=P0
(273+θ0)となり、測定時の流体温度θ0は(27
3+θ0)×P/P0−273によって表せることにな
る。検出手段104は前もって初期時の温度θ及び流体
圧力Pを記憶しており、測定時の流体圧力P0が第2の
検知手段103によって検知された圧力に基づいて入力
されるので、上記式によって測定時の流体温度θ0を算
出することになるものである。
【0102】ステップS5にてこの検出手段104によ
って算出された流体温度θ0が表示手段106に出力さ
れ、表示手段106によって表示されることになる。こ
の時、第2の検知手段103、検出手段104及び表示
手段106によって流体温度計及び測温抵抗体の役割を
果たすものである。
【0103】ステップS6にて検出手段104における
時間計測手段により時間t2を計測し、この時間t2にお
いて、第1の圧力検知手段101によって検知された容
器1内の流体圧力P2を検出手段104が取り込み、ス
テップS8にてこの検出手段104に取り込まれた容器
1内の流体圧力P2を表示手段106により表示する。
この時、第1の圧力検知手段101、検出手段104及
び表示手段106によって連成計及び圧力変換器の役割
を果たしているものである。
【0104】次に、ステップS9にて検出手段104は
第1の圧力検知手段101からの時間t2における容器
1内の流体圧力P2と第2の圧力検知手段103からの
密閉容器102内の流体圧力P0によって容器1内の流
体密度γ2を算出し、ステップS10にてこの算出され
た流体密度γ2を表示手段106にて表示させる。
【0105】また、ステップS11にて検出手段104
は第1の圧力検知手段101からの時間t2における容
器1内の流体圧力P2と第2の圧力検知手段103から
の密閉容器102内の流体圧力P0とによってその差圧
(P0−P2)を算出し、この算出された差圧と予め定め
られた流体圧力差△Pとを比較し、この差圧が流体圧力
差より大きいと容器1内の流体の漏れが発生していると
判断してステップS12に進んで流体圧力低下警報を出
力させる。この時、第1及び第2の圧力検知手段10
1、103及び検出手段104によって容器1内の流体
漏れ警報装置及び温度補償圧力スイッチの役割を果たし
ているものである。
【0106】ステップS13にて検出手段104は第1
の圧力検知手段101からの時間t1、t2における容器
1内の流体圧力P1、P2によって流体圧力上昇率を算出
し、この流体圧力上昇率が予め定めた単位時間当たりの
流体圧力上昇率△SPと比較するものである。流体圧力
上昇率は(P2−P1)/(t2−t1)によって算出され
る。算出された流体圧力上昇率が予め定めた単位時間当
たりの流体圧力上昇率△SPより大きいと、容器1の内
部に事故が発生していると判断してステップS14に進
んで内部事故発生警報を出力する。この時、第1の圧力
検知手段101及び検出手段104によって衝撃圧力継
電器の役割を果たしているものである。
【0107】ステップS15にて時間t1のときに検出
した容器1内の流体圧力P1を時間t2のときに検出した
容器1内の流体圧力P2に置き換えるとともに、時間t1
を時間t2に置き換えてステップS3に戻り、上記と同
様の動作を繰り返すものである。
【0108】上記のように構成された流体状態監視装置
にあっては、流体温度、流体圧力、流体密度及び衝撃圧
力を適時に表示装置106にて表示しているとともに、
状態に応じて警報を発することになり、例えばガス絶縁
電気機器内のガス状態を常時監視できるものである。
【0109】実施例14.図24はこの発明の実施例1
4を示すものであり、上記実施例13のものに対して第
1の圧力検知手段101を容器1に取り付けられた区分
バルブ108を介して取り付け、密閉容袋102及び第
2の圧力検知手段103を容器1に取り付けられた保護
管109を介して取り付けられたものである。
【0110】このように構成されたものにおいても、上
記実施例13のものと同様の効果を奏する他、第1の圧
力検知手段101が故障した場合に区分バルブ108を
絞めることによって容器1内の流体を放出せずに取り替
え作業が行えるとともに、第2の圧力検知手段103も
保護管109によって容器1内の流体を放出せずに取り
替え作業が行えるものである。
【0111】
【発明の効果】以上に述べたように、この発明の第1の
発明は、大気圧より高い圧力にて流体が封入された容器
内の流体密度を検出するものにおいて、容器内に封入さ
れた流体と同じ流体が、初期状態における容器内の流体
圧力と同じ圧力にて封入され、容器内に配設された密閉
容器と、この密閉容器に取り付けられ、容器内の流体圧
力と密閉容器内の流体圧力との差圧を検知する圧力差検
知手段と、この圧力差検知手段からの差圧に基づく情報
を受け、この情報が規定値以上になると出力する検出手
段とを設けたものとしたので、流体漏れに対する信頼性
が高く、容器の振動に対しても誤動作を起こし難く、安
価にしてガス漏れに対する信頼性が高いという効果を有
するものである。
【0112】この発明の第2の発明は、大気圧より高い
圧力にて流体が封入された容器内の圧力異常を検出する
ものにおいて、容器内に封入された流体と同じ流体が、
初期状態における容器内の流体圧力と同じ圧力にて封入
され、容器内に配設された圧力検出用容器と、この圧力
検出用容器内の流体圧力と容器内の流体圧力との差圧を
検知する圧力差検知手段と、この圧力差検知手段からの
差圧に基づく情報を受け、この情報が圧力検出用容器内
の流体圧力が容器内の流体圧力より高く、且つその差圧
が第1の規定値以上になると第1の出力を出力し、上記
情報が容器内の流体圧力が圧力検出用容器内の流体圧力
より高く、且つその差圧が第2の規定値以上になると第
2の出力を出力する検出手段とを設けたものとしたの
で、容器内の流体漏れを精度良く検出できるとともに、
容器内の急激なガス圧力上昇を検出できるという効果を
有するものである。
【0113】この発明の第3の発明は、圧力異常検出装
置において、容器内の流体圧力を検知する圧力検知手段
と、時間を計測する時間計測手段と、圧力検知手段から
の圧力に基づく圧力情報及び時間計測手段からの時間に
基づく時間情報とを受け、これら両情報から所定時間当
たりの圧力上昇率を演算し、この演算結果が規定値以上
になると出力する検出手段とを設けたものとしたので、
容器内におけるガス圧力の変動の検出を機械的な部分を
なしで検出できるため、耐震強度に優れ、精度の高い検
出ができるという効果を有するものである。
【0114】この発明の第4の発明は、圧力異常検出装
置において、容器内に封入された流体と同じ流体が封入
され、容器内に配設された圧力検出用容器と、この圧力
検出用容器内の流体圧力と容器内の流体圧力との差圧を
検知する圧力差検知手段と、時間を計測する時間計測手
段と、圧力検知手段からの差圧に基づく差圧情報と時間
計測手段からの時間に基づく時間情報を受け、これら両
情報から所定時間当たりの差圧力上昇率を演算し、この
演算結果が規定値以上になると出力する検出手段とを設
けたものとしたので、容器内におけるガス圧力の変動の
検出を機械的な部分をなしで検出できるため、耐震強度
に優れ、精度の高い検出ができるという効果を有するも
のである。
【0115】この発明の第5の発明は、流体状態監視装
置において、容器内の流体圧力を検知する第1の圧力検
知手段と、容器内に封入された流体と同じ流体が、初期
状態における容器内の流体圧力と同じ圧力にて封入さ
れ、容器内に配設された密閉容器と、この密閉容器に取
り付けられ、この密閉容器内の流体圧力を検知する第2
の圧力検知手段と、第1及び第2の圧力検知手段からの
圧力に基づく圧力情報を受け、第1の圧力検知手段から
の圧力情報により容器内の流体圧力及び単位時間当たり
の流体圧力上昇率を算出し、第2の圧力検知手段からの
圧力情報により容器内の流体温度を算出し、第1及び第
2の圧力検知手段からの圧力情報により容器内の流体圧
力と密閉容器内の流体圧力との差圧を算出し、これら算
出された容器内の流体圧力、単位時間当たりの流体圧力
上昇率及び流体温度並びに容器内の流体圧力と密閉容器
内の流体圧力との差圧を出力する検出手段とを設けたも
のとしたので、容器内の流体の種々の状態を簡単にして
安価に、かつ高い信頼性をもって得られるという効果を
有するものである。また、検出手段からの出力は電気信
号であるため、簡単に遠隔地に送れるという効果をも有
しているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す要部縦断面図。
【図2】この発明の実施例1において、ガスにおける温
度に対する圧力の特性を示す図。
【図3】この発明の実施例1における検出手段の動作を
示すフローチャート図。
【図4】この発明の実施例1における圧力差検知手段4
0を示す縦断面図。
【図5】この発明の実施例2を示す要部縦断面図。
【図6】この発明の実施例2を示す要部詳細縦断面図。
【図7】この発明の実施例3を示す要部詳細縦断面図。
【図8】この発明の実施例4を示す要部詳細縦断面図。
【図9】この発明の実施例5を示す要部縦断面図。
【図10】この発明の実施例6を示す要部詳細縦断面
図。
【図11】この発明の実施例7を示す要部詳細縦断面
図。
【図12】この発明の実施例8を示す全体構成図。
【図13】この発明の実施例8を示す要部縦断面図。
【図14】この発明の実施例8における圧力検知手段9
0を示す詳細縦断面図。
【図15】この発明の実施例8における動作フローを示
すフローチャート図。
【図16】この発明の実施例9を示す要部縦断面図。
【図17】この発明の実施例10における動作フローを
示すフローチャート図。
【図18】この発明の実施例11を示す要部詳細縦断面
図。
【図19】この発明の実施例12を示す要部詳細縦断面
図。
【図20】この発明の実施例12における動作フローを
示すフローチャート図。
【図21】この発明の実施例13を示す要部縦断面図。
【図22】この発明の実施例13における密閉容器10
2部分の詳細を示す縦断面図。
【図23】この発明の実施例13における動作フローを
示すフローチャート図。
【図24】この発明の実施例14を示す要部縦断面図。
【図25】従来のガス密度検出装置の要部を示す図。
【図26】従来のガス密度検出装置の要部を示す図。
【図27】従来の衝撃圧力検出装置の要部縦断面図。
【図28】図23に示した従来のガス密度検出装置にお
ける動作特性曲線を示す図。
【符号の説明】 1 容器 39 密閉容器 40 圧力差検知手段 54 圧力差検知手段を構成するベローズ 57 検出手段を構成するマイクロスイッチ 90 圧力検知手段 95 検出手段 101 第1の圧力検知手段 102 密閉容器 103 第2の圧力検知手段 104 検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G01N 7/00 Z 7172−2J

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧より高い圧力にて流体が封入され
    た容器内の流体密度を検出するものにおいて、上記容器
    内に封入された流体と同じ流体が、初期状態における上
    記容器内の流体圧力と同じ圧力にて封入され、上記容器
    内に配設された密閉容器と、この密閉容器に取り付けら
    れ、上記容器内の流体圧力と上記密閉容器内の流体圧力
    との差圧を検知する圧力差検知手段と、この圧力差検知
    手段からの差圧に基づく情報を受け、この情報が規定値
    以上になると出力する検出手段とを設けたことを特徴と
    する流体密度検出装置。
  2. 【請求項2】 大気圧より高い圧力にて流体が封入され
    た容器内の圧力異常を検出するものにおいて、上記容器
    内に封入された流体と同じ流体が、初期状態における上
    記容器内の流体圧力と同じ圧力にて封入され、上記容器
    に配設された圧力検出用容器と、この圧力検出用容器内
    の流体圧力と上記容器内の流体圧力との差圧を検知する
    圧力差検知手段と、この圧力差検知手段からの差圧に基
    づく情報を受け、この情報が上記圧力検出用容器内の流
    体圧力が上記容器内の流体圧力より高く、かつその差圧
    が第1の規定値以上になると第1の出力を出力し、上記
    情報が上記容器内の流体圧力が上記圧力検出用容器内の
    流体圧力より高く、かつその差圧が第2の規定値以上に
    なると第2の出力を出力する検出手段とを設けたことを
    特徴とする圧力異常検出装置。
  3. 【請求項3】 大気圧より高い圧力にて流体が封入され
    た容器内の圧力異常を検出するものにおいて、上記容器
    内の流体圧力を検知する圧力検知手段と、時間を計測す
    る時間計測手段と、上記圧力検知手段からの圧力に基づ
    く圧力情報及び上記時間計測手段からの時間に基づく時
    間情報とを受け、これら両情報から所定時間当たりの圧
    力上昇率を演算し、この演算結果が規定値以上になると
    出力する検出手段とを設けたことを特徴とする異常圧力
    検出装置。
  4. 【請求項4】 大気圧より高い圧力にて流体が封入され
    た容器内の圧力異常を検出するものにおいて、上記容器
    内に封入された流体と同じ流体が封入され、上記容器内
    に配設された圧力検出用容器と、この圧力検出用容器内
    の流体圧力と上記容器内の流体圧力との差圧を検知する
    圧力差検知手段と、時間を計測する時間計測手段と、上
    記圧力差検知手段からの差圧に基づく差圧情報と上記時
    間計測手段からの時間に基づく時間情報を受け、これら
    両情報から所定時間当たりの差圧力上昇率を演算し、こ
    の演算結果が規定値以上になると出力する検出手段とを
    設けたことを特徴とする異常出力検出装置。
  5. 【請求項5】 大気圧より高い圧力にて流体が封入され
    た容器内の流体状態を監視するものにおいて、上記容器
    内の流体圧力を検知する第1の圧力検知手段と、上記容
    器内に封入された流体と同じ流体が、初期状態における
    上記容器内の流体圧力と同じ圧力にて封入され、上記容
    器内に配設された密閉容器と、この密閉容器に取り付け
    られ、この密閉容器内の流体圧力を検知する第2の圧力
    検知手段と、上記第1及び第2の圧力検知手段からの圧
    力に基づく圧力情報を受け、上記第1の圧力検知手段か
    らの圧力情報により上記容器内の流体圧力及び単位時間
    当たりの流体圧力上昇率を算出し、上記第2の圧力検知
    手段からの圧力情報により上記容器内の流体温度を算出
    し、上記第1及び第2の圧力検知手段からの圧力情報に
    より上記容器内の流体圧力と上記密閉容器内の流体圧力
    との差圧を算出し、これら算出された上記容器内の流体
    圧力、単位時間当たりの流体圧力上昇率及び流体温度並
    びに上記容器内の流体圧力と上記密閉容器内の流体圧力
    との差圧を出力する検出手段とを設けたことを特徴とす
    る流体状態監視装置。
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