JPH05204952A - オークションシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】多種多様な市場のニーズに柔軟に対応できるオ
ークションシステムを提供することにある。 【構成】セリを同時に複数の箇所で行えるように、複数
レーン設け、全てのレーン毎に対応できる携帯可能な入
札ターミナルを各入札者に配布し、入札者は入札ターミ
ナルを持ち歩き、各レーンで行われている入札に素早く
参加できるように構成されたオークションシステムにあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、競売、入札システム
（オークションシステム）に関するものである。特に、
複数の商品も同時に競売にかけられるシステムに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】多品目、多数量の商品に対して、セリの
処理をコンピュータで行う装置がある。しかし、このセ
リの手続きは手ゼリで行われ、セリの処理はオペレータ
によるコンピュータへの入力作業を経るかたちで行われ
ている。（特公平３−２５８２１号公報参照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする問題点】従来のオークション
システムにあっては、次のような問題点が存在する。 ＜イ＞セリの処理が遅く、多品種、多数量に対して迅速
で正確な処理が困難である。 ＜ロ＞入札者の技量に左右され、公平さに欠け、また、
買い難い問題がある。 ＜ハ＞セリ人が入札者を間違えたり、オペレータに伝え
間違え、また、オペレータが聞き間違えたり、入力間違
えなどを犯し易い。

【０００４】

【本発明の目的】本発明は、セリの処理速度が上がり、
操作が簡単に行えるセリのシステムを提供することにあ
る。更に、複数の商品を同時に進行させることが可能な
システムを提供することにある。更に、多品種、多品
目、分割販売、及び、数量販売に対応できるシステムを
提供することにある。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】本発明は、同時に複数
の商品が競売可能な複数のレーンに対応できるオークシ
ョンシステムにおいて、該各レーンに対応してキーが設
けられ、これらキーによりレーンの特定と入札価格とを
入力できる複数の携帯可能なコードレス入札ターミナル
と、該入札ターミナルの信号を受信可能な受信機と、該
受信機からの信号によって、レーン、入札ターミナルと
入札金額とを特定する処理装置と、該処理装置からの信
号によって、各レーン毎に対応し、入札商品と入札金額
とを表示する表示装置と、該処理装置に入札者の情報と
競売商品の情報とを入力する入力装置と、該処理装置か
ら取引結果を出力する出力装置とを有することを特徴と
するオークションシステムにある。

【０００６】

【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する。以下、図１乃至３を用いてシステムの構
成を記載する。 ＜イ＞ホストコンピュータ１ 主に、セリの集計システムの管理を行う。例えば、入札
者情報のマスター登録、セリの上場品情報（品名、産
地、希望価格など）の登録、各種伝票の発行、経営分
析、情報サービスなどに必要なデータの保管、セリを管
理するシステムとのデータ交換などを行う。 ＜ロ＞ワークステーション２ ホストコンピュータ１の端末として利用し、入札者情報
や上場品情報などの入力を行う。また、ホストコンピュ
ータ１にあるデータを利用し、各種伝票の発行や情報サ
ービスの提供などの操作を行う。 ＜ハ＞高速ラインプリンタ３ セリの結果などの各種伝票や情報サービスなどの資料を
出力する。

【０００７】＜ニ＞入札者登録機４ 当日、受付で入札者の会員番号（ホストコンピュータに
既にマスター登録されている番号）と入札ターミナル８
（後で示すように、各入札者が操作して、入札を行う装
置）の番号とをバーコードを利用してマザーコンピュー
タ５に登録して、両者をリンクする。 ＜ホ＞マザーコンピュータ５ セリ（オークション）処理の管理を行う。例えば、入札
ターミナル８との信号の授受、各表示装置７への表示、
入札者登録機４やオペレータ操作機６の制御とテスト、
ホストコンピュータ１とのデータのやり取りなどを行
い、または、ホストコンピュータがダウンした時でも、
マザーコンピュータだけでオークションを続行すること
ができ、回復後は、その情報をホストコンピュータに送
ることができる。 ＜ヘ＞オペレータ操作機６ 複数の上場品を同時にセリにかけるために、複数のレー
ン（１レーン、・・・、５レーン）が設けられている。
各レーン毎にオペレータ操作機６が設けられ、これによ
りオペレータが上場品情報を表示装置７に表示したり、
セリのスタートを行う。また、一時的にセリの進行を保
留することも出来る。

【０００８】＜ト＞表示装置７ 現在上場されている品物などセリに必要なデータを表示
する。図２には花き市場における表示装置の一例を示
す。状況欄はセリの状況、即ち、セリ中、マリ中、準備
中のいずれかの状況を表示する。ここで、マリとは、同
様な品質の品物が多数ある商品について、ある数量が落
札後、残りの数量について同一の価格で買手を見つける
手続きを言う。上場品番号欄は上場される品物の番号を
表示する。品名欄は上場される品名を表示する。産地欄
は産地を表示する。等階級欄は上場品の等階級を表示す
る。色欄は上場される品物の色を表示する。特記事項欄
は上場品に特記すべき事項がある場合に表示する。上場
口数欄は基本的な販売単位である口数が何口あるか表示
する。個欄は上場された箱数が口数で割り切れない場合
の端数を表示する。単位欄は一口当たりの箱数を表示す
る。

【０００９】入数欄は一箱の中に入っている商品の数を
表示する。購買者欄はセリ及びマリの購買者の番号を表
示する。購買者口数欄は購買された口数を表示する。参
加人数欄は入札に参加している人数を表示している。参
加人数ランプは、縦一列に多数のランプを配列し、入札
に参加している人数に比例してランプを点灯させる。セ
リ値欄は購買者が購買した価格を表示する。スタートラ
ンプは３個設けられており、セリ下げ式のセリ開始のタ
イミングを取るために使用される。アナログメータ欄は
価格をアナログ的に示し、価格のセリ下がり状態を視覚
的に示すため全灯から順次消灯するように制御される。
セリ上げのときは、セリ値欄で正確な価格が表示される
ので、メータはセリ値の概算をアナログ的に示すために
使用される。始値欄はセリ下げの場合にセリの始値を表
示する。中間値欄はセリ下げの場合、セリ値の目安を示
すもので、最高値から０までの中間値を表示するもの
で、これにより、アナログメータによる値の読み取りを
より分かり易くする効果を狙っている。次回上場品欄は
次に上場される情報を表示する。

【００１０】＜チ＞入札ターミナル８ 携帯が可能な充電式の小型のもので、赤外線等の光によ
り通信を行う。入札者の操作を光信号に変換して送受光
機９に送る。図３に入札ターミナル８の一例を示す。入
札ターミナル８には、各レーン（１レーン、２レーン、
・・、５レーン）を選択するボタン（Ａ、Ｂ、・・、
Ｅ）を有し、このボタン（キー）は入札を指示するボタ
ン（キー）と兼用になっている。このボタン（キー）は
入札中は外側が点灯し、落札されると中が点灯する。落
札すると同時にブザーも鳴る仕組みになっている。口数
ボタンは上側が増加で下側が減少に対応している。落札
後、またはマリのモード時に、このボタンを押して、入
札を希望する口数を入力する。この口数は液晶表示部に
表示される。この口数ボタンの代わりに、レーン選択ボ
タンを利用することも可能である。充電は専用の収納架
に入れると自動的に行われる。

【００１１】＜リ＞送受光機９ 送受光機９は会場の天井など広く会場全体を見渡せる場
所に設置され、時分割で赤外線を各入札ターミナル８に
送り、各入札ターミナル８の信号発信可能時間のタイミ
ングを図っている。それ故、各ターミナルは時分割で信
号を送受光機に送れることになる。入札ターミナル８と
送受光機の信号の送受について、光以外に、電波や、音
波等の伝達媒体も使用可能である。 ＜ヌ＞光分配機１０ 多数の送受光機９からの光信号を電気信号に変換し、マ
ザーコンピュータ５と送受光機９との中継の役割をす
る。

【００１２】

【作用】以下、本システムの作用を記載する。 ＜イ＞装置の設定 会場の天井部など、光の広く届く範囲に送受光機９を展
開して配置する。送受光機９から有線によってマザーコ
ンピュータ５に信号を伝達する。ホストコンピュータ１
から出品物、入札者等の情報（例、出品内容、出品物の
希望価格）をマザーコンピュータ５に引き出す。 ＜ロ＞入札ターミナル８の配布 予めホストコンピュータにコード番号が登録されている
会員で、当日入札に参加する入札者に入札ターミナル８
を配布する。この数は例えば数百人に及ぶ。配布に際し
ては入札者のコード番号と入札ターミナル８との対応を
行い、その情報はマザーコンピュータ５に入力される。

【００１３】＜ハ＞競売 各レーン毎に実際の商品が運び込まれ、あるいはモニタ
ー装置にその映像が写し出されるとともに、商品に関す
る情報が表示される。競売には主にセリ上げとセリ下げ
の２通りの方法がある。セリ上げの時は、市場側が任意
に設定した最低値を表示装置７の「セリ値」欄に表示す
る。入札者が希望するレーンボタンを押す毎に「セリ
値」欄の価格が単位価格（十円、百円など）だけ増し、
その価格で入札することになる。この様にして、入札者
が応札を重ねて最後にセリ勝った者が落札者になる。ア
ナログメータはセリ上がりの目安として機能し、場の盛
り上げを行う役割を果たす。また、セリ開始ランプ、始
値、中間値の各欄は必要がないので、機能しない。セリ
下げの時は、市場側が任意に設定した最高値を「始値」
欄に最初表示し、その値からコンピュータが一定速度で
自動的に値を下げる。アナログメータは全部のランプの
点灯から（単位価格に相当するアナログメータの目盛り
に従って）順次消灯して行く。セリ値は「セリ値」欄に
表示され、「始値」から予め設定された単位価格で減少
して行く。入札者は主にアナログメータの動きを見て、
自分が買いたい値まで下がって来たタイミングを見計ら
って、入札のレーンスイッチを押す。それによりアナロ
グメータが停止し、その値で入札されたことになる。つ
まり、セリ開始後、最初に入札した者が最高値を付ける
こととなり、落札者（購買者）になる。入札者が入札タ
ーミナル８のレーンボタンを押すと、その信号は光によ
り天井の送受光機９に送られる。そして、送受光機９は
送信した入札ターミナル８の番号を識別する。

【００１４】こうした情報は、直ちにマザーコンピュー
タに入力され、現在の最高値が表示装置７の『セリ値』
の欄に表示される。その購買者の番号は表示装置７の
『購買者』欄の最上位に表示される。こうして、入力さ
れた価格の最高値が落札価格となる。落札され、商品の
残量がない場合は、ここで、セリが終了する。残量があ
る場合は、システムはマリのモードになり、落札価格に
よる追加入札が行われる。これは早いもの順に決定さ
れ、残量がなくなるまで行われる。マリのプロセスを経
ても残量がなくならない場合は、残量分について再セリ
が行われる。残量が無くなるとセリが終了する。一つの
セリが終わった後、購買者のターミナル番号は会員番号
に置き換えられ、金額と一緒にホストコンピュータに送
られる。これら情報は記録されて伝票などの形で打ち出
される。

【００１５】＜ニ＞その他の制御 入札の最高値が、一定時間内に出品者の希望価格に達し
ない場合には、マザーコンピュータ５を保留モードにし
て人為的に制御することこともできる。これによって時
間を延長したり、希望価格を下げたり、あるいは入札時
間を短縮して早めに切り上げるなど、実際の人手による
セリの状況に近い状況で操作することができる。また、
それまでの雰囲気から始値も制御することができる。そ
の他、現在の入札状況や落札価格をアナウンスしたり、
単位時間当たりの入札者の数を表示し、あるいは落札時
にはファンファーレを鳴らすなど音声、映像を適宜組み
合わせて、従来のせりに近い雰囲気を作ることもでき
る。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから次
のような格別な効果を得ることができる。 ＜イ＞複数レーンで同時にセリが行え、入札者は携帯用
入札ターミナルを自由に持ち運べ、上場品に応じて各レ
ーンを渡り歩くことができる。それ故、従来に増して、
多くの入札ができ、処理スピードも速くなる。 ＜ロ＞携帯用入札ターミナルのキーの操作のみで、価格
や数量を簡単に入札できるので、多品種、分割販売や販
売数量などの対応が容易に成される。 ＜ハ＞状況がすべて表示装置７に表示され、その後の処
理が自動的になされるので、入札の見落としがなく、帳
票処理の手間を省くことができ、しかも、正確で迅速な
オークションを進行させることができる。 ＜ニ＞入札者は自由に移動しながら入札できて、入札席
に拘束されることがない。したがって、商品に接近して
観察しながら入札することもでき、入札者が等しい条件
で参加することができる。 ＜ホ＞応答は手元のスイッチを押すだけであるから、他
の参加者から意図的な妨害や干渉を受けることがなく、
プライバシーを保ったまま競売に参加することができ
る。さらに、入札ターミナル８と登録者の関係は自由に
変更できることから、会場内で競売の途中で入札ターミ
ナル８を変更することも可能であり、より高い秘密性を
保持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例のシステム構成図

【図２】本発明の実施例の表示装置の外形図

【図３】本発明の実施例の入札ターミナルの外形図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】同時に複数の商品が競売可能な複数のレー
   ンに対応できるオークションシステムにおいて、 該各レーンに対応してキーが設けられ、これらキーによ
   りレーンの特定と入札価格とを入力できる複数の携帯可
   能なコードレス入札ターミナルと、 該入札ターミナルの信号を受信可能な受信機と、 該受信機からの信号によって、レーン、入札ターミナル
   と入札金額とを特定する処理装置と、 該処理装置からの信号によって、各レーン毎に対応し、
   入札商品と入札金額とを表示する表示装置と、 該処理装置に入札者の情報と競売商品の情報とを入力す
   る入力装置と、 該処理装置から取引結果を出力する出力装置と、 を有することを特徴とするオークションシステム。
2. 【請求項２】同時に複数の商品が競売可能な複数のレー
   ンに対応できるオークションシステムにおいて、 該各レーンに対応したキー、商品の個数を入力するキー
   と商品の個数を表示する表示装置が設けられ、これらキ
   ーによりレーンの特定、入札価格と入札商品の個数とを
   入力できる複数の携帯可能なコードレス入札ターミナル
   と、 該入札ターミナルの信号を受信可能な受信機と、 該受信機からの信号によって、レーン、入札ターミナ
   ル、入札金額と入札商品の個数とを特定する処理装置
   と、 該処理装置からの信号によって、各レーン毎に対応し、
   入札商品、入札金額と入札商品の個数とを表示する表示
   装置と、 該処理装置に入札者の情報と競売商品の情報とを入力す
   る入力装置と、 該処理装置から取引結果を出力する出力装置と、 を有することを特徴とするオークションシステム。
3. 【請求項３】同時に複数の商品が競売可能な複数のレー
   ンに対応できるオークションシステムにおいて、 該各レーンに対応したキーと商品の個数を表示する表示
   装置とが設けられ、これらキーによりレーンの特定、入
   札価格と商品の個数とを入力できる複数の携帯可能なコ
   ードレス入札ターミナルと、 該入札ターミナルの信号を受信可能な受信機と、 該受信機からの信号によって、レーン、入札ターミナ
   ル、入札金額と商品の個数とを特定するマザーコンピュ
   ータと、 該マザーコンピュータに接続され、各レーン毎に対応し
   て競売の管理をするオペレータ操作機と、 該マザーコンピュータからの信号によって、入札商品、
   入札商品の個数と入札金額を表示する各レーン毎に対応
   する表示装置と、 該マザーコンピュータとデータの交換をするホストコン
   ピュータと、 該ホストコンピュータに入札者の情報と競売商品の情報
   とを入力する入力装置と、 該ホストコンピュータから取引結果を出力する出力装置
   と、 を有することを特徴とするオークションシステム。