JPH05202085A - ペプチド骨格を有する分枝鎖型糖複合体及び微粒子キャリヤー - Google Patents

ペプチド骨格を有する分枝鎖型糖複合体及び微粒子キャリヤー

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JPH05202085A
JPH05202085A JP4232879A JP23287992A JPH05202085A JP H05202085 A JPH05202085 A JP H05202085A JP 4232879 A JP4232879 A JP 4232879A JP 23287992 A JP23287992 A JP 23287992A JP H05202085 A JPH05202085 A JP H05202085A
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邦雄 東
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曉 中林
Hitoshi Yamauchi
仁史 山内
Hiroshi Watanabe
宏 渡辺
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I)によって示されるペプチド骨格
を有する分枝鎖型糖複合体及びこれを配合してなる微粒
子キャリヤー。 (X1 ,…,Xn+1 )(AA)n Y ………………………………(I) ここに、n=0,1又は2であり、(AA)は単結合、
アミノ酸残基又はジペプチド残基であり、X1 ,…,X
n+1 は、それぞれ、(AA)n の中のカルボニル基に結
合している−OR1 基又は−NHR2 基或いは(AA)
n 中のオキシ基に結合している−R基を表わし、Yは
(AA)n 中のアミノ基に結合している水素原子、t−
Bocなどを表わす。 【効果】 微小循環性が改善され、臓器指向性が顕著に
優れた薬物送達系が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペプチド骨格を有する
新規な物質である分枝鎖型糖複合体及び該複合体を原材
料として使用した微粒子キャリヤーに関する。この微粒
子キャリヤーは優れた臓器指向性を有する。
【0002】
【従来の技術】生体に投与された薬物を必要な組織に必
要な時に必要な量だけ送達し、有効な薬物治療を行なう
ドラッグデリバリーシステムの1つの手段として、リポ
ソームやリピッドマイクロスフェアーなどの微粒子キャ
リヤーを利用することは一般にすでに公知である。しか
しながら、これら微粒子キャリヤーが血管内に投与され
た場合には、肝臓、ひ臓等に代表される細網内皮系に捕
捉され易く、従って薬物放出をコントロールする徐放性
製剤や標的組織への薬物送達を目指すターゲティング型
製剤への利用においてはなお問題があることもよく知ら
れているところである。
【0003】従来からリポソームの微小循環性の改善、
すなわちリポソームを末梢毛細血管に循環しやすくする
ための工夫については種々の試みがなされてきた。例え
ば、下記文献1)〜9)に示されるごとくである。
【0004】 1) Biochem.Pharmacol.,32,609(1983) 2) Biochim.Biophys.Acta.,839,1(1985) 3) J.Pharmacol.Exp.Therap.,226,539(1983) 4) Biochim.Biophys.Acta.,981,27(1989) 5) 「第9回生体膜と薬物の相互作用シンポジウム講
演集」p.193(東京1986) 6) Chem.Pharm.Bull.,36,4187(1988) 7) Chem.Lett.,pp.1781(1988) 8) J.Appl.Biochem.,121-125(1982) 9) 「脳神経」39(8):783-788(1987) 文献1)及び2)にはリポソームにそれぞれコレステロ
ールおよび相転移温度の高い脂質を添加することが記載
されており、また文献3)にはリポソームのサイズを小
さくすることにより微小循環性を増加した例が示されて
いる。文献4)には細胞膜由来の糖脂質であるガングリ
オシドGM1 を、また文献5)にはヒト赤血球由来の糖
蛋白質であるグリコホリンを、更に文献6)には血清蛋
白質であるフェツイン由来の糖蛋白質をそれぞれリポソ
ーム膜内に再構成したことが記載されており、4)及び
5)では微小循環性を改善したと述べられている。文献
7)にはプルランやアミロペクチン等の多糖体にコレス
テロール残基と共にシアル酸を結合してリポソーム膜成
分として使用したことが述べられている。文献8)及び
9)にはリポソーム膜にスルファチドを挿入してそれぞ
れ血液脳関門の通過及びヒトGlioma細胞への取込みに成
功したことが述べられている。
【0005】他方、臓器には固有の蛋白レクチンの存在
することが知られており、この蛋白は糖との結合サイト
を有し、しかも結合する糖の種類は臓器毎に異なること
から、糖を末端に持つリガンドに対するレセプターとし
て機能することが期待される。即ち、薬物運搬技術にお
いて特定の臓器の認識のための手がかりとなることが期
待される。
【0006】レセプターとこれに対する糖を末端に持つ
リガンドとの関係については例えば下記文献10)〜12)
があり、また技術的な応用の例としては例えば下記文献
13)〜14)がある。
【0007】 10) Biochemistry,23,4255-4261(1981) 11) 1989 Carbohydrate recognition in cellular ju
nction. Wiley,Chichester (Ciba Foundation Symposium 145)
p.80-95 12) Carbohydrate Research,198,235-246(1990) 13) 特開昭57-181095 14) 特開平2-288891 10)〜12)ではペプチドを骨格としてこれに糖を末端に
クラスター化した合成リガンドを用意し、これとレセプ
ターとの親和性から所謂クラスター効果の存在を認めて
いる。13)では合成リガンド、すなわち糖ペプチドに薬
物を結合し、薬物の選択的な運搬を意図する技術が示さ
れている。14)も同様な技術を開示しているが、特に糖
をトリス基に結合することによって糖密度を高める点に
特徴がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、微小
循環性が改善され、臓器指向性において顕著に優れた微
粒子キャリヤーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、糖を末端にクラスター化し
た合成リガンドを微粒子キャリヤーに被覆し、これを薬
物運搬のための担体として使用すると顕著な臓器指向性
の示されることを見出し、換言すれば、合成リガンドを
微粒子キャリヤーに被覆するためには合成リガンドに適
切な化学修飾を加えることが必要であり、具体的にはペ
プチド骨格を有する分枝鎖型糖脂質複合体新規物質を得
て、かつこれを被覆した微粒子キャリヤーはこれを被覆
しない微粒子キャリヤーそれ自体とは異なり、優れた臓
器指向性を示すことを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の物質は下記(I)によって示され
るペプチド骨格を有する分枝鎖型糖複合体である。
【0012】 (X1 ,…,Xn+1 )(AA)n Y (I) 式(I)においてはnは0,1,2のいずれかの整数を
表す。
【0013】(AA)n は、nが0のときは単結合であ
り、nが1のときはアミノ酸残基であり、nが2のとき
はジペプチド残基であるが、本発明においてはこれらを
総称してペプチド骨格と呼ぶことにする。
【0014】これを化学構造式をもって具体的に示せ
ば、以下のごとくである。
【0015】まず、nが0のときは1個の単結合を示
す。
【0016】nが1のときは下記式(II)、(III)、
(IV)のいずれかを示す。(II)はグルタミン酸、(II
I)はアスパラギン酸、(IV)はセリンにそれぞれ由来す
るアミノ酸残基である。
【0017】
【化3】 また、nが2のときは下記式(V)〜(XIV)のいずれか
を示す。いずれも2個のアミノ酸が以下のごとく結合し
たジペプチド残基である。
【0018】
【化4】 ジペプチド残基について付言すると、(V)及び(VI)
は2個のグルタミン酸に由来し、(V)はα−アミノ基
とγ−カルボキシル基との酸アミド結合により、(VI)
はα−アミノ基とα−カルボキシル基との酸アミド結合
によりそれぞれ構成される;(VII)及び(VIII) は2個
のアスパラギン酸に由来し、(VII)はα−アミノ基とβ
−カルボキシル基との酸アミド結合により、(VIII) は
α−アミノ基とα−カルボキシル基との酸アミド結合に
よりそれぞれ構成される;(IX)はグルタミン酸とセリ
ンに由来し、また(X)はアスパラギン酸とセリンに由
来し、それぞれグルタミン酸およびアスパラギン酸のα
−アミノ基とセリンのα−カルボキシル基との酸アミド
結合により構成される;(XI)及び(XII)はアスパラギ
ン酸とグルタミン酸に由来し、(XI)はアスパラギン酸
のα−アミノ基とグルタミン酸のα−カルボキシル基と
の、また(XII)は同じくグルタミン酸のγ−カルボキシ
ル基とのそれぞれ酸アミド結合により構成される;(XI
II) 及び及び(XIV)はグルタミン酸とアスパラギン酸に
由来し、(XIII) はグルタミン酸のα−アミノ基とアス
パラギン酸のα−カルボキシル基との、また(XIV)は同
じくアスパラギン酸のβ−カルボキシル基とのそれぞれ
酸アミド結合により構成される。
【0019】これらの残基(AA)n の中で、(II)、
(IV)、(V)及び(IX)はこれらへの糖鎖の導入が容
易である点で特に好ましいペプチド骨格である。
【0020】式(I)中のX1 ,…,Xn+1 及びYはペ
プチド骨格(AA)n に結合する結合基を表しており、
式(I)における(X1 ,…,Xn+1 )の部分は結合基
の個数がnの数に応じて定まり、その結合基は( )内
に示されるものであることを意味している。なお、
( )内に示される結合基の中の少なくとも1つは下記
に定義されるような−R基または−NHR2 基でなけれ
ばならず、−NHR2 基である場合にはそのR2 は下記
の式(XV)又は式(XVI)のいずれかでなければならな
い。
【0021】詳述すれば、nが0のときは式(I)は1
個の結合基X1 が単結合を介して結合基Yに結合してい
ることを示しており、この場合にX1 は−NHR2 基で
ある。
【0022】nが1又は2のときの(AA)n は結合手
としてカルボニル基、オキシド基、アミド基を持ってい
るが、式(I)中の結合基X1 ,…,Xn+1 は(AA)
n 中のカルボニル基又はオキシド基にのみ結合し、ただ
しカルボニル基に結合するときは−OR1 基又は−NH
2 基であり、またオキシド基に結合するときは−R基
でなければならない。ここで、R1 は水素原子、アルカ
リ金属、炭素数1〜3のアルキル基、ベンジル基を表
し、R2 は水素原子又は下記の式(XV)又は式(XVI)を
表し、Rはアセチル基で保護された又は保護されていな
いグリコシル基を表している。
【0023】 (CH2 a OR (XV) (CH2 CH2 O)b R (XVI) 式(XV)においてaは1〜10の整数、好ましくは1〜6
の整数、そして式(XVI)においてbは1〜8の整数、好
ましくは1〜4の整数を表している。また、グリコシル
基の例としてはD−マンノシル、D−ガラクトシル、N
−アセチル−D−ガラクトサミニル、L−フコシル、ラ
クトシル、D−リボシル等を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0024】他方、結合基Yは(AA)n 中のアミド基
にのみ結合し、水素原子、ベンジルオキシカルボニル
基、t−ブトキシカルボニル基又は直鎖若しくは分枝鎖
のアルキルカルボニル基(アルキル鎖中にエーテル結合
および/または酸アミド結合を含んでもよい)を表して
いる。直鎖のアルキルカルボニル基としては例えばパル
ミトイル基を、アルキル鎖中にエーテル結合を含む直鎖
のアルキルカルボキニル基としては例えば下記式(XVI
I) を、分枝鎖のアルキルカルボキニル基としては例え
ば下記式(XVIII)を、アルキル鎖中にエーテル結合を含
む分枝鎖のアルキルカルボキニル基としては例えば下記
式(XIX)を、同じくアルキル鎖中にエーテル結合および
酸アミド結合を含む分枝鎖のアルキルカルボキニル基と
して下記式(XX)を、それぞれ、挙げることができる。
【0025】
【化5】 本発明物質の製造は、後記実施例によって知られるごと
く目標物質の化学構造式に応じて適宜に合成工程をアレ
ンジして行なえばよいが、一般的な例を示せば次のごと
くである。
【0026】前記式(I)において(AA)n がアミノ酸
残基の場合は、まず、本発明に係るアミノ酸のアミノ基
を保護しておいて該アミノ酸の遊離カルボン酸にヒドロ
キシサクシンイミドと脱水縮合剤の存在下で結合基Xの
糖鎖アミンを反応させる。なお、糖鎖アミンの糖の水酸
基は予めアセチル基で保護して使用する。次に、例えば
還元してアミノ基の保護基を除去し、その結果生成する
遊離アミンにヒドロキシサクシンイミドと脱水縮合剤の
存在下で結合基Yに対応する脂質カルボン酸を反応させ
る。
【0027】前記式(I)において(AA)n がジペプチ
ド残基の場合は、前記遊離アミンに、アミノ基の保護さ
れた遊離カルボキシル基を1個持つ別の本発明に係るア
ミノ酸を反応させ、その後に還元してアミノ基の保護基
を除去し、その結果生成する遊離アミンに前記と同様に
して結合基Yに対応する所定の脂質カルボン酸を反応さ
せる。又は、本発明に係るジペプチドのアミノ基を保護
しておいて該ジペプチドの遊離カルボキシル基にヒドロ
キシサクシンイミドと脱水縮合剤の存在下で結合基Xに
対応する糖鎖アミンを反応させ、その後に還元してアミ
ノ基の保護基を除去し、その結果生成する遊離アミンに
前記と同様にして結合基Yに対応する脂質カルボン酸を
反応させてもよい。
【0028】いずれの場合も、最後に必要に応じてメタ
ノール中でナトリウムメチラートを反応せしめて糖の水
酸基からアセチル基を除去すればよい。
【0029】糖鎖アミンは、ヒドロキシアルキルハライ
ド又はヒドロキシポリオキシエチレンハライドを出発物
質としてそのヒドロキシ基をグリコシル化し、他方ナト
リウムアジドを反応せしめてハライドをアジドに換え、
最後に還元して用意することができる。
【0030】このようにして製造される本発明物質はR
F 値、[α]D 値、NMR値、IR値等の物性値を適宜
に組合せて同定することができる。
【0031】本発明の微粒子キャリヤーは前記式(I)
によって示される新規物質の、ペプチド骨格を有する分
枝鎖型糖複合体を配合して得られる微粒子キャリヤーで
あって、該物質の特定の性質を専ら利用する物である。
【0032】本発明微粒子キャリヤーは具体的にはリポ
ソーム、リピッドマイクロスフェアー、ミセル、エマル
ジョンを挙げることができる。これらキャリヤーの調製
はそれぞれ従来公知の方法に従って行えばよく、基本的
には本発明物質を両親媒性物質である他の膜成分と共に
溶媒に溶解または分散して混合する。
【0033】例えばリポソームの場合には、ホスファジ
ルコリン、スフィンゴミエリン、ホスファチジルエタノ
ールアミン等のリン脂質やジアルキル型合成界面活性剤
等の膜成分物質と本発明物質とを予め混合し、これを公
知の方法(Ann.Rev.Biophys.Bioeng.,9,467(1980))に従
いリポソームの水分散液を調製する。かかるリポソーム
は膜安定化剤としてコレステロール等のステロール類、
ジアルキルリン酸、ステアリルアミン等の荷電物質およ
びトコフェロール等の酸化防止剤を含んでいてもよい。
【0034】リピッドマイクロフェアーの場合には、ホ
スファチジルコリンと本発明物質とを予め混合し、これ
に大豆油を加えて公知のリピッドマイクロスフェアーの
調製方法に従い処理することにより目的のリピッドマイ
クロスフェアーを得ることができる。
【0035】ミセルの場合には、ポリオキシソルビタン
脂肪酸エステル、脂肪酸ナトリウム、ポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油等の界面活性剤と本発明物質とを予め混
合し、公知のミセルの調製方法に従い処理することによ
り目的のミセルを製造することができる。
【0036】エマルジョンの場合には、ポリオキシソル
ビタン脂肪酸エステル、脂肪酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤と本発明物質とを
予め混合し、これに大豆油等の油脂を加えて公知のエマ
ルジョンの調製方法に従い処理することにより目的のエ
マルジョンを製造することができる。
【0037】上記のようにして製造される微粒子キャリ
ヤーにおいて本発明物質が全脂質膜成分に対して占める
割合は約1/40モル比以上、好ましくは1/20モル比以上と
するのが望ましい。
【0038】かかる微粒子キャリヤーが保持しうる薬物
には特に制限はなく、水溶性薬物でも脂溶性薬物でもよ
く、例えばシトシンアラビノシド、ダウノルビシン、メ
トトレキセートに代表される制癌剤、ペニシリンGに代
表される抗生物質、インシュリン、インターフェロン、
組織プラスミノーゲンアクチベータに代表される生理活
性物質などを挙げることができる。
【0039】
【作用】後記実験例によって示される如く、全部又は一
部の構成成分として本発明物質を配合して調製される微
粒子キャリヤーは微小循環性が改善され、臓器指向性が
優れたものとなる。すなわち、本発明物質を配合した本
発明微粒子キャリヤーは標的細胞に良好に取込まれる性
質があり、従って優れた薬物運搬担体としての作用を有
する。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0041】なお、実施例中の略記として、p−TsO
Hはp−トルエンスルホン酸を、NEt3 はトリエチル
アミンを、Bocはブトキシカルボニルを、HO−Su
はヒドロキシコハク酸イミドを、Palはパルミトイル
を、Bnはベンジルを、DCCはジシクロヘキシルカル
ボジイミドを、そしてTFAはトリフルオロ酢酸を表
す。
【0042】実施例1(アセチルガラクトサミン系誘導
体の合成) 本実施例における反応式を図1a乃至図1cに示す。
【0043】なお、本実施例において、旋光度はすべて
Perkin-Elmer Model 241 MC polarimeter を使用し、23
℃で測定した。シリカゲルカルムクロマトグラフィー
は、半井Silica gel 60 を、そしてTLCプレートはSi
lica Gel F254 (Merck, Darmstadt)を使用した。IRス
ペクトルは270-30 Hitachi IR Spectrometerにて測定
し、 1H−NMR はJNM-GSX270を、そして質量分析はHita
chi M-80A を使用して測定した。
【0044】(a) 化合物102 及び103 の合成 ガラクトサミン塩酸塩101 (Σ社)30gをMeOH 560
ml及びNEt3 38mlの混合溶媒に溶解し、室温にてAc
2 O 250mlを滴下した。室温にて一晩反応後、溶媒を減
圧留去した。ついで、ピリジン 300ml及びAc2 O 100
mlを加え、室温にて一晩攪拌した。再び溶媒を減圧留去
後、残渣を酢酸エチル溶液とし、水洗をし、さらに濃縮
をした。
【0045】析出した結晶を濾取して、β−アセテート
体102 を5.76g得た。RF =0.40(CHCl3 −MeO
H 20:1)。
【0046】さらに濃縮をして析出したα−アセテート
体103 を濾取して 19.33g得ることができた。RF =0.
43(CHCl3 −MeOH 20:1)。
【0047】また、母液はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(50:1 CHCl3 −MeOH)にて精製し
てα−アセテート体を更に 2.4g得た。
【0048】β−アセテート体102 [α]D +7.0°(C=0.2,CHCl 3 )。
【0049】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 5.69(d,1H,J=8.8
Hz),5.38(bd,1H,J=3.2Hz) ,5.36(d,1H,J=9.6Hz),5.0
8(dd,1H,J=3.4,11.2Hz),4.46(dt,1H,J=9.6,11.2Hz),
4.18(dd,1H,J=5.96,11.5Hz) ,4.11(dd,1H,J=5.96,11.5
Hz) ,4.02(bt,1H,J=6.42Hz)。
【0050】α−アセテート体103 [α]D +87.70℃(C=0.2,CHCl3 )。
【0051】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 6.22(d,1H,J=3.6
6Hz) ,5.43(bd,1H,J=3.2Hz) ,5.39(d,1H,J=9.5Hz),
5.23(dd,1H,J=3.2,11.5Hz),4.73(ddd,1H,J=11.5,9.5,
3.66Hz),4.24(bt,1H,J=6.6Hz) ,4.12(dd,J=6.84,11.2
Hz),4.07(dd,1H,J=6.6,11.2Hz)。
【0052】(b) オキサゾリン化合物104 の合成 1) β−アセテート体102 を 3.768g、 1,2−dichloro
etane 49mlに溶解し、室温にてTMSOTf(トリメチルシリ
ルトリフレート) 1.87ml を滴下した。同温度にて 2.5
時間反応後、NEt3 を2倍当量加えたあと溶媒を留去
してオキサゾリン104 を定量的に得た。RF =0.56(C
HCl3 −MeOH 20:1)。
【0053】2) α−アセテート体103 を7.97g、 1,2
−dichloroethane 100mlに溶解し、室温にてTMSOTf 3.8
9ml を滴下した。同温度にて一晩、ついで50℃にて 9.5
時間反応後、NEt3 を2倍当量加えたあと溶媒を留去
した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(2000:
5:20 CHCl3 −MeOH−NEt3 )にて精製し
て同じくオキサゾリン104 を 5.4g得た。
【0054】[α]D +101.2°(C=0.5, CHCl3 )。
【0055】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 6.00(d,1H,J=6.8
Hz),5.47(t,1H,J=3.0Hz),4.91(dd,1H,J=3.4, 7.6H
z),4.25(dt,1H,J=2.7, 6.8Hz),4.20(dd,1H,J=6.84, 1
1.2Hz),4.11(dd,1H,J=5.8, 11.2Hz),4.00(bt,1H,J=
6.4Hz) 。
【0056】(c) グリコシド体105 の合成 前項(b) の1)で得られたオキサゾリン3.16gおよび 6−
chlorohexanol 2.2mlを 1,2−dichloroethane 30ml に
溶解し、M.S.4A(Molecular Sieves 4A) 存在下、50℃に
てTMSOTf 1.9mlを滴下した。室温にて一晩攪拌して反応
させたあと、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(P
hCH3 −AcOEt 1:1)にて精製してクロルグ
リコシド体を4.01g得た。RF =0.34(CHCl3 −M
eOH20:1)。
【0057】[α]D -14.9°(C=0.95,CHCl3 )。
【0058】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 5.33(m,1H),5.0
5(dd,1H,J=3.4, 11.2Hz) ,4.55(d,1H,J=8.5Hz),3.55
(t,2H,J=6.8Hz),2.14,2.02,1.95,1.92。
【0059】ついで、前記クロルグリコシド体をDMF
溶液とし、NaN3 を2倍当量加え、50℃にて一晩攪拌
した。酢酸エチルを加え、水洗を4度したあと、溶媒を
留去してグリコシド体105 を3.44g得た。RF 値はクロ
ルグリコシト体と同一(CHCl3 −MeOH 20:
1)であった。
【0060】[α]D -15.8°(C=0.97,CHCl3 )。
【0061】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 5.33(m,1H),5.0
5(dd,1H,J=3.4, 11.2Hz) ,4.54(d,1H,J=8.3Hz),4.16
(dd,1H,J=6.6, 11.0Hz) ,4.11(dd,1H,J=6.6, 11.0Hz)
,4.07(dd,1H,J=8.31, 11.2Hz),4.00(dt,1H,J=0.98,
6.4Hz) ,3.85(dt,1H,J=6.1,9.8Hz),3.51(dt,1H,J=6.
4, 9.5Hz),2.14,2.02,1.65,1.92。
【0062】(d) アミン体106 の合成 アジト体105 を1.90g及びTsOH・H2 O 836mgをE
tOH 20ml に溶解し、Lindlar 触媒(N.E.CHEMCAT)
2.0gを加え、1時間水添した。
【0063】触媒を濾去後、溶媒を留去してアミン体10
6 を得た。
【0064】(e) 化合物107 の合成 Carbobenzoxy-L-glutamic acid 1.45 g、 HOSu 1.38g
及びDCC 2.30gをCH3 CNに溶解し、室温で30分間攪
拌した。析出したウレアを濾去後、溶媒を留去して活性
エステル体を2.80g得た。このうちの460mg とアミン体
106 (2mmol相当)をCH3 CN中で混合し、NEt3 0.
7ml を加え、室温で 0.5時間反応させた。
【0065】CH3 CNを留去後、CHCl3 溶液と
し、水洗した。次に、AcOEtを加え、析出した寒天
様沈殿物を濾取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにかけ精製した。RF 0.59(CHCl3 −MeOH
10:1)。
【0066】[α]D -11.5°(C=0.75,CHCl3 )。
【0067】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.35(m,5H),5.3
3(m,2H),4.55(d,1H,J=8.31Hz) ,4.15(dd,2H) ,4.11
(dd,2H) ,4.00(bt,2H,J=6.6Hz) ,3.84(dt,2H,J=5.7,
6.2Hz),3.50(dt,2H,J=6.6, 6.4Hz),2.13,2.02,1.9
4,1.91。
【0068】ついで、脱ベンジル化してp−トルエンス
ルホン酸塩107 を得た。
【0069】(f) 化合物113 の合成 L-Glutamic acid α,γ-di-benzyl ester p-toluenesu
lfonate およびt-Butoxycarbonyl-L-glutamic acid α
-benzyl ester を常法により縮合したあと、脱ベンジル
化してトリカルボン酸113 を得た。
【0070】NMR: 1H ,δ(CD3 OD) 4.41(m,1H),4.1
0(m,1H),1.40(s,9H)。
【0071】(g) 化合物115 の合成 トリカルボン酸113 およびアミン体106 を常法により縮
合後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(20:1
CHCl3 −MeOH)にかけて精製して化合物114 を
得た。RF =0.93(CHCl3 −MeOH 10:1)。
【0072】[α]D -6.90°(C=1.13,CHCl3 )。
【0073】NMR: 1H δ(CD3 OD) 5.32(m,3H), 5.06
(dd×2),4.56(d×3,3H,J=8.5Hzほか),4.25(m,1H),
2.14,2.02,1.95,1.93,1.44(s,9H)。
【0074】ついで、脱アセチル化して化合物115 を得
た。RF 0.68(CHCl3 −MeOH−H2 O 10:1
0:3)。
【0075】NMR: 1H ,δ(DMSO) 4.23(d,1H,J=8.3H
z),1.81(s,9H),1.38(s,9H)。
【0076】(h) 化合物116 の合成 化合物114 を脱Boc後、パルミチン酸活性エステルと
反応させ、プレパラチブ薄層クロマトグラフィー(10:
1 CHCl3 −MeOH)にて精製して縮合体を得
た。RF =0.56(CHCl3 −MeOH 10:1)。
【0077】[α]D -5.3° (C=0.3,CHCl3 )。
【0078】NMR: 1H ,δ(CD3 OD) 5.33(m,3H),5.0
7(dd,3H,J=2.9, 11.2Hzほか),4.55(d,3H,J=8.3Hz),
4.28(m,2H),4.16(dd,3H,J=6.8, 11.0Hz) ,4.11(dd,3
H,J=6.4, 11.2Hz) ,4.07(m,3H),4.01(bt,3H,J=6.6Hz)
,2.14,2.02,1.94,1.93,0.90(t,3H,J=7.5Hz)。
【0079】この縮合体を脱アセチル化して化合物116
を得た。RF =0.81(CHCl3 −MeOH−H2
10:10:3)。
【0080】NMR: 1H ,δ (DMSO) 4.22(d,3H,J=8.6H
z) ,1.79(s,9H),0.87(t,9H)。
【0081】実施例2(ガラクトース系誘導体の合成) 本実施例における反応式を図2a乃至図2qに示す。
【0082】なお、本実施例における旋光度、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー、TLCプレート、IRス
ペクトル、 1H−NMR及び質量分析に関する使用機
器、測定条件などは実施例1におけると同じである。
【0083】(a) 化合物203 の合成 β-D-Galactose pentaacetate 201 を 100g及び 2-bro
moethanol 38.4gを乾燥塩化メチレン 900mlに溶かし、
氷冷下BF3 ・Et2 O 260mlを滴下した。室温で2時
間半攪拌後、重曹水にあけ、水洗を2度したあと溶媒を
留去した。イソプロピルエーテルにて結晶化してグリコ
シド体を63g(収率54%)得た。RF =0.49(PhCH
3 −AcOEt 2:1)。
【0084】ブロモエチルグリコシド体60gをN,N-ジメ
チルホルムアミド 200mlに溶かし、NaN3 32gを加
え、室温にて一晩攪拌した。ついで、80℃で2時間攪拌
後、酢酸エチル200ml 加えたあと固形物を濾去した。N,
N-ジメチルホルムアミドを留去後残渣を酢酸エチル溶液
とし、水洗を4度してアジドエチルグリコシド体202 を
定量的に得た。RF =0.4 (PhCH3 −AcOEt
2:1)。
【0085】アシド体4.17gとp−TsOH・H2
2.28gのエタノール溶液をリンドラー触媒 4.0gの存在
下水添(45psi,1.5h)して、アミン体203 をえた。RF
0.18(CHCl3 −MeOH 20:1)。
【0086】(b) 化合物206 の合成 L-Glutamyl-L-glutamic acid 440mg及びNEt3 0.52ml
のメタノール(8ml)溶液にN-(benzyloxycarbonyloxy)
succinimide 440mg の乾燥塩化メチレン溶液を加え、室
温にて3時間攪拌した。溶媒を留去後、残渣をアセトニ
トリル溶液とし、これに化合物203 の2.82g(5mmol)
のアセトニトリル(30ml)溶液、DCC 1.07g、NEt3
1.0ml 及びHOSu 575mgを加え、室温にて一晩攪拌し
た。酢酸1.0mlを加えたあと溶媒を酢酸エチルに替え、
水洗したのち、溶媒を留去してオイルを得た。シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(50:1 CHCl3 −M
eOH)にかけて化合物206 を 269mg(収率11%)得
た。
【0087】[α]D -8.6°(C=1.0, CHCl3 )。
【0088】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.76,7.12,6.5
6,6.41,6.25,7.35(5H),5.39(m,3H),2.16,2.15×2
,2.09,2.07,2.06,2.048 ,2.046 ,2.043 ,1.9
9,1.989 ,1.986 。
【0089】(c) 化合物207 の合成 化合物206 を64mg、10%Pd/C 60mg及びp-TsOH 20mg の
エタノール(3ml)溶液を一晩水添(45psi) してアミン
体を定量的に得た。
【0090】このアミン体のテトラヒドロフラン(2m
l)溶液に3-(4-hydroxyphenyl)-propionic acid N-hydr
oxysuccinimide ester 26mg及びNEt3 0.023ml を加
え、室温にて一晩攪拌した。濃縮し、水洗後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(15:1 CHCl3 −M
eOH)にかけてアミド体を57mg得た。RF =0.48(C
HCl3 −MeOH 10:1)。
【0091】ついで、常法により脱アセチル化して化合
物207 を得た。RF =0.31(CHCl3 −MeOH−H
2 O 10:10:3)。
【0092】[α]D -10.9°(C=0.34, MeOH)。
【0093】NMR: 1H ,δ(CD3 OD) 7.02(d,2H),6.7
0(d,2H),4.30(m,1H),4.25(m,1H),4.26(d,1H,J=7.6H
z),4.25(d,1H,J=7.3Hz),4.24(d,1H,J=7.6Hz)。
【0094】(d) 化合物209 の合成 化合物208 のジ−活性エステル体(-OSu体)0.9mmol と
アミン体203(1.85mmol) をテトラヒドロフラン中、NE
3 存在下、室温で一晩反応させた。溶媒を酢酸エチル
に替え、重曹水で洗浄後シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(20:1CHCl3 −MeOH)にかけて化合物
209 を843mg 得た。収率91%。RF =0.61(CHCl3
−MeOH 10:1)。
【0095】[α]D +0.21°(C=0.94,CDCl3 )。
【0096】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.35(5H),6.9
6,6.25,6.05,4.50(d,2H,J=7.6Hz)。
【0097】(e) 化合物210 の合成 化合物209 (515mg,0.5mmol) をエタノール(6ml)溶液
とし、10%Pd/C 及びp-TsOH存在下水添(45psi,3.5h)し
てアミン体とした後、溶媒をテトラヒドロフランに替え
た。これに3-(4-hydroxyphenyl)-propionic acid N-hyd
roxysuccinimide ester 0.8mmol を加え、NEt3 2mm
ol存在下室温で一晩攪拌反応させた。ついで溶媒を酢酸
エチルに替え、水洗したのちシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(30:1 CHCl3 −MeOH)にかけて
380mgのオクタアセテート体を得た。収率73%。
【0098】このオクタアセテート体 300mgをNaOM
eで処理して化合物210 を 183mg得た。RF =0.59(C
HCl3 −MeOH−H2 O 10:10:3)。
【0099】[α]D -12.6°(C=0.66, MeOH)。
【0100】NMR: 1H ,δ(MeOH) 7.03(d,2H) ,6.70
(d,2H),4.25(d,1H,J=7.6Hz),4.24(d,1H,J=7.6Hz)。
【0101】(f) 化合物212 の合成 化合物209 と同様にして、化合物208 のD体(化合物21
1)を得(収率98%)、ついで水添してアミン体のトシレ
ート塩である化合物212 を得た。
【0102】(g) 化合物214 の合成 1.69gの化合物213 をDCC/HOSu法により2.82gの化合物
203 と縮合し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(50:1 CHCl3 −MeOH)で精製するとベンジ
ルエステル体が2.775 g得られた。収率78%。RF =0.
52(CHCl3 −MeOH 40:1)。
【0103】[α]D +2.4°(C=1.65,CH3 COCH3 )。
【0104】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.37(5H),6.46
(1H),4.49(d,1H,J=7.8Hz),1.44(s,9H)。
【0105】ついで、このベンジルエステル体を水添
(10%Pd/C,EtOH,45psi,2h) して化合物214 を定量的に
得た。RF =0.34(CHCl3 −MeOH 10:1)。
【0106】(h) 化合物215 の合成 1.07gの化合物212 と 620mgの化合物214 とをDCC/HOSu
法で縮合してシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5
0:1 CHCl3 −MeOH)で精製すると化合物215
が 867mg得られた。収率58%。RF =0.54(CHCl
3 −MeOH 10:1)。
【0107】[α]D +2.8°(C=1.22,CH2 Cl2 )。
【0108】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.72,7.45,7.3
1,6.32,5.55,4.55(d,1H,J=8.1Hz),4.51(d,1H,J=7.8
Hz),1.43(s,9H)。
【0109】(i) 化合物216 の合成 化合物215 を 150mg、NaOMeで処理して化合物216
を定量的に得た。RF =0.41(CHCl3 −MeOH−
2 O 10:10:3)。
【0110】[α]D +5.9°(C=0.17, MeOH)。
【0111】NMR: 1H ,δ(CD3 OD) 4.30および4.26
(m,1H),4.26(d,1H,J=7.6Hz),4.255(d,1H,J=7.1Hz) 。
【0112】(j) 化合物217 の合成 化合物215 (200mg) をトリフルオロ酢酸2mlに溶解し、
室温で1時間攪拌した。トリフルオロ酢酸を留去後、残
渣をアセトニトリル溶液とし、これに3-(4-hydroxyphen
yl)-propionic acid N-hydroxysuccinimide ester 46mg
及びNEt3 0.14mlを加え、室温で2時間攪拌した。溶
媒をクロロホルムに置換後、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(30:1 CHCl3 −MeOH)にかけて
アミド体200mgを得た(収率97%)。RF 0.68(CHC
3 −MeOH 10:1)。
【0113】ついでNaOMe処理をして化合物217 を
得た。RF =0.36(CHCl3 −MeOH−H2 O 1
0:10:3)。
【0114】[α]D +1.1°(C=0.64, MeOH)。
【0115】NMR: 1H ,δ(CD3 OD) 7.04および6.70
(d,2H),4.30×2(m,2H) ,4.254(d,1H,J=7.6Hz) , 4.2
49×2(d,2H,J=7.3Hz) 。
【0116】(k) 化合物218 の合成 化合物215 を前項(i) におけると同様にして処理して
(ただし、3-(4-hydroxyphenyl)-propionic acid N-hyd
roxysuccinimide ester に替え、palmitic acidN-hydro
xysuccinimide esterを用いた。)化合物218 を得た
(収率96%)。RF =0.74(CHCl3 −MeOH−H
2 O 10:10:3),RF =0.10(CHCl3 −MeO
H−H2 O 65:30:4)。
【0117】[α]D -4.34°(C=0.99,CHCl3 )。
【0118】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.80,7.41×2
,6.62,6.37,5.39(m,3H), 5.16(dd×3, 3H),5.03
(dd ×3, 3H),4.70(m,1H),5.56, 4.51, 4.51(d,1H,J=
8.1Hz),3.95(m,3H)。
【0119】(l) 化合物220 の合成 化合物219 を、化合物213 の場合(前出(g) 項)と全く
同様に処理して化合物220 を得た。RF 値は化合物213
と同じであった。収率86%。
【0120】なお、ベンジルエステル体の測定値は次の
通りであった。
【0121】[α]D +3.1°(C=0.91,CH3 COCH3 )。
【0122】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.35(m,5H),6.4
9(1H),5.49(d,1H,J=7.8Hz),2.15,2.06,2.04,1.9
8,1.43(s,9H)。
【0123】(m) 化合物221 の合成 化合物212 と化合物220 とから、化合物215 の合成(前
出(h) 項)と同じようにして、化合物221 を得た(収率
60%)。
【0124】[α]D -2.2°(C=0.94,CH2 Cl2 )。
【0125】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.42,7.26,7.1
8,6.88,5.59,4.53(d×3, 3H,J=7.8Hz)。
【0126】(n) 化合物222 の合成 化合物221 を、化合物217 の合成(前出(j) 項)におけ
ると同様に処理してアセチル体化合物222 を得た(収率
98%)。
【0127】その測定値は次の通りであった。
【0128】[α]D +2.6°(C=0.98,CHCl3 )。
【0129】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.08 and 6.82
(d,2H) ,7.05,6.98,6.68,6.60,6.42,5.40(m,3
H), 2×4.53(d,2H,J=8.1Hz),4.51(d,1H,J=7.8Hz)。
【0130】また、化合物222 の測定値は、次の通りで
あった。
【0131】[α]D +10.6°(C=0.5, MeOH)。
【0132】NMR: 1H ,δ(CD3 OD) 7.04 and 6.70
(d,2H,J=8.6Hz) ,4.28(m,2H),4.252(d,1H,J=7.8Hz)
,4.249(d,1H,J=7.1Hz) ,4.245(d,1H,J=7.3Hz) 。
【0133】(o) 化合物223 の合成 化合物221 を、化合物215 からの化合物218 の合成(前
出(k) 項)におけると同様の処理に付してアセチル体化
合物223 を得た(収率85%)。
【0134】その測定値は次の通りであった。
【0135】[α]D -5.5°(C=1.01,CHCl3 )。
【0136】NMR: 1H ,δ(CDCl3 ) 7.70,7.22,7.0
1,6.94,6.64,4.54(d,1H,J=7.8Hz),4.53(d,1H,J=8.1
Hz),4.52(d,1H,J=7.8Hz)。
【0137】また化合物223 の測定値は次の通りであっ
た。
【0138】[α]D +3.1°(C=0.49,CHCl3 - MeOH-H2
O=10:10:3)。
【0139】NMR: 1H ,δ(DMSO-D6) 7.9-7.7(4H),
4.1(3H) ,0.86(t,3H)。
【0140】(p) 化合物224 の合成 化合物212 (1mmol) に、アセトニトリル8ml及びトル
エン8mlの混合溶媒中、palmitic acid N-hydroxysucci
nimide ester 1.2mmol及びNEt3 3mmolを室温で一晩
作用させてオクタアセテート体を1.058 g得た。収率93
%。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(40:1 C
HCl3 −MeOH)にかけて精製。RF =0.47(CH
Cl3 −MeOH 20:1)。
【0141】ついで、NaOMe処理することにより化
合物224 を定量的に得た。RF =0.15(CHCl3 −M
eOH−H2 O 65:30:4)。
【0142】NMR: 1H ,δ(C5 H5 N) 4.79 and 4.78
(d,1H,J=7.6Hz),0.87(t,3H)。
【0143】(q) 化合物228 の合成(図2f) 1) 化合物225 の合成 β−D−ガラクトースペンタアセテート化合物201 、5.
254 g及び2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキ
シ]エタノール3.066 gを塩化メチレン50mlに溶かし、
氷冷下撹拌した。ここに三フッ化硼素ジエチルエーテル
錯体6.62mlを塩化メチレン10mlに溶かして10分間で滴下
した。室温で14時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を
分離した。3回水洗した後(水層は中性となった)、飽
和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を
減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル
1:1)、目的物を無色油状物として2.62g得た。
【0144】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :1.99(s,3H),2.05
(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.40(t,2H,J=5.0H
z),3.64-3.69(m,8H) ,3.73-3.78(m,1H) ,3.90-3.93
(m,1H),3.94-3.98(m,1H) ,4.12(dd,1H,J=6.8Hz,11.2H
z),4.18(dd,1H,J=6.3Hz,11.2Hz),4.57(d,1H,J=8.1H
z),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.1H
z,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=1.0Hz,3.4Hz) 。
【0145】[α]D 20= -8.1゜(c=1.03 ,CHCl3 ) 。
【0146】2)化合物226 の合成 化合物225 、0.928 gに酢酸エチル70mlを加えて溶かし
た。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.350 g及
びリンドラー触媒0.506 gを加え、50psiで4時間接
触還元した。さらにリンドラー触媒0.509 gを加え、50
psiで6時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物を
淡褐色油状物として1.001 g得た。これ以上の精製はせ
ずに、以下の反応に用いた。
【0147】3)化合物227 の合成 化合物226 、1.001 gに塩化メチレン20mlを加え、ここ
にトリエチルアミン214 μlを加えて均一溶液とし、氷
冷下撹拌した。ここに(N−パルミトイルオキシ)スク
シンイミド0.815 gを塩化メチレン6mlに溶かして加
え、室温まで昇温させながら3日間撹拌した。減圧下溶
媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精
製して(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:
1)、目的物を0.38g得た。
【0148】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.87(t,3H,J=7.0H
z),1.16-1.32(m,24H),1.59-1.65(m,2H) ,1.99(s,3
H),2.05(s,3H) 2.06(s,3H) ,2.15(s,3H),2.18(t,2H,
J=7.6Hz),3.44-3.48(m,2H) ,3.55(t,2H,J=5.3Hz),3.
59-3.67(m,6H) ,3.72-3.76(m,1H) ,3.90-3.93(m,1H)
,3.97-4.00(m,1H) ,4.13(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz),
4.18(dd,1H,J=6.3Hz,11.2Hz),4.55(d,1H,J=7.8Hz),5.
02(dd,1H,J=3.3Hz,10.3Hz),5.21(dd,1H,J=7.8Hz,10.3H
z),5.39(dd,1H,J=0.5Hz,3.3Hz) ,6.04(bs,1H) 。
【0149】[α]D 23=-7.1 ゜(c=1.02 ,CHCl3 ) 。
【0150】4)化合物228 の合成 化合物227 、1.42gにメタノール20mlを加えて、氷冷下
撹拌した。ここに28%ナトリウムメトキシドメタノール
溶液を6滴加えてpH=12とし、室温で12.5時間撹拌し
た。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交換樹脂
(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒を減圧
下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で精製し
(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール 1:1)、目
的化合物を1.11g得た。
【0151】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.87
(t,3H,J=7.0Hz),1.23-1.38(m,24H),1.80(quintet,2H,
J=7.6Hz),2.40(t,1H,J=7.6Hz),3.55-3.57(m,2H) ,3.
58-3.60(m,6H) ,3.63-3.71(m,6H) ,3.89(dt,1H,J=5.3
Hz,10.6Hz),4.02-4.05(m,1H),4.13(dd,1H,J=3.4Hz,9.
5Hz) ,4.25(dt,1H,J=5.3Hz,10.6Hz),4.41-4.44(m,3H)
,4.54(bd,1H) ,4.78(d,1H,J=7.6Hz),8.54(bt,1H)
【0152】[α]D 25=-1.7 ゜(c=1.00 ,CHCl3 -MeO
H 1:1)。
【0153】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=550。
【0154】(r) 化合物230 の合成(図2g) 1)化合物229 の合成 β−ガラクトースペンタアセテート(化合物201 )1.14
1 g及びN−パルミトイルエタノールアミン1.137 gを
塩化メチレン15mlに溶かし、氷冷下撹拌した。ここに三
フッ化硼素ジエチルエーテル錯体1.44mlを加えた。室温
で21時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離した。
4回水洗した後(水層は中性となった)、飽和食塩水で
洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し(溶出溶媒:トルエン−酢酸エチル 3:2)、目
的物を1.43g得た。
【0155】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,3H,J=7.0H
z),1.18-1.33(m,24H),1.59-1.65(m,2H) ,1.99(s,3
H),2.05(s,3H),2.07(s,3H),2.16(s,3H),2.16(m,1
H),3.39-3.45(m,1H) ,3.48-3.54(m,1H) ,3.66-3.70
(m,1H) ,3.85-3.89(m,1H) ,3.90-3.93(m,1H) ,4.14
(dd,1H,J=5.6Hz,10.4Hz),4.18(dd,1H,J=5.9Hz,10.4H
z),4.47(d,1H,J=7.9Hz),5.02(dd,1H,J=5.6Hz,10.4H
z),5.19(dd,1H,J=7.9Hz,10.5Hz),5.40(dd,1H,J=1.0H
z) ,6.04(bt,1H) 。
【0156】[α]D 23=+0.1 ゜(c=1.01 ,CHCl3 -MeO
H 1:1)。
【0157】2)化合物230 の合成 化合物229 、1.10gにメタノール15mlを加えて溶かし、
氷冷下撹拌した。ここに28%ナトリウムメトキシドメタ
ノール溶液を6滴加えてpH=13とし、室温で30分間撹
拌した。沈殿が生じたため、ベンゼン10mlを加え、さら
に室温で7.5 時間撹拌した。ここにクロロホルムを加え
て沈殿を溶かし、「ダウエックス50X−8」イオン交換
樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒を
減圧下留去し、残渣を塩化メチレン−n−ヘキサンから
再沈殿させて、目的化合物を0.72g得た。
【0158】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88
(t,3H,J=7.0Hz),1.18-1.33(m,24H),1.78(quintet,2H,
J=7.6Hz),2.40(t,1H,J=7.6Hz),3.71-3.82(m,1H) ,3.
97-4.01(m,1H) ,4.03(bt,1H) ,4.13(dd,1H,J=3.3Hz,
9.6Hz) ,4.20-4.25(m,1H) ,4.37(dd,1H,J=5.5Hz,11.1
Hz),4.41(dd,1H,J=6.7Hz,11.1Hz),4.43(bt,1H) ,4.5
0(d,1H,J=3.3Hz),4.77(d,1H,J=7.8Hz),8.61(bt,1H)
【0159】[α]D 25=+2.6 ゜(c=1.01 ,CHCl3 -MeO
H- H2 O 10:10:3)。
【0160】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=462。
【0161】(s) 化合物235 の合成(図2h) 1)化合物231 の合成 β−D−ガラクトースペンタアセテート5.030 g及び2
−(2−クロロエトキシ)エタノール2.179 g塩化メチ
レン50mlに溶かし、氷冷下撹拌した。ここに三フッ化硼
素ジエチルエーテル錯体6.34mlを塩化メチレン10mlに溶
かして10分間で滴下した。室温で11時間撹拌した後、氷
水にあけ、有機層を分離した。3回水洗した後(水層は
中性となった)、飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム
上乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘ
キサン−酢酸エチル 3:2)、目的物を無償油状物と
して3.81g得た。
【0162】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :1.99(s,3H),2.05
(s,3H),2.07(s,3H),2.15(s,3H),3.61-3.63(m,2H) ,
3.67-3.70(m,2H) ,3.73-3.79(m,3H) ,3.90-3.93(m,1
H) ,3.95-3.99(m,1H) ,4.13(dd,1H,J=6.8Hz,11.2H
z),4.18(dd,1H,J=6.6Hz,11.2Hz),4.58(d,1H,J=8.0H
z),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.22(dd,1H,J=8.0H
z,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=1.0Hz,3.4Hz) ,。
【0163】[α]D 20=-10.6゜(c=1.03 ,CHCl3 ) 。
【0164】2)化合物232 の合成 化合物231 、3.619 gをN,N−ジメチルホルムアミド
50mlに溶かし、アジ化ナトリウム1.035 gを加え、窒素
雰囲気下60℃で16時間撹拌した。酢酸エチル約150ml を
加え、沈殿を濾去し、溶媒を減圧下留去した。l残渣を
酢酸エチルに溶かし、水洗し、硫酸マグネシウム上乾燥
させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン
−酢酸エチル 2:3)、目的物を無色油状物として3.
479 g得た。
【0165】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :1.99(s,3H),2.05
(s,3H),2.07(s,3H),2.15(s,3H),3.33-3.42(m,2H) ,
3.65-3.68(m,4H) ,3.75-3.79(m,1H) ,3.90-3.93(m,1
H) ,3.97(dt,1H,J=4.0Hz,7.2Hz) ,4.13(dd,1H,J=6.8H
z,11.2Hz),4.18(dd,1H,J=6.3Hz,11.2Hz),4.59(d,1H,J
=7.8Hz),5.03(dd,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.22(dd,1H,J=
7.8Hz,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=1.0Hz,3.4Hz) 。
【0166】[α]D 27=-11.5゜(c=1.00 ,CHCl3 ) 。
【0167】3)化合物233 の合成 化合物232 、0.961 gに酢酸エチル90mlを加えて溶かし
た。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.363 g及
びリンドラー触媒0.483 gを加え、50psiで3時間接
触還元した。さらにリンドラー触媒0.480 gを加え、50
psiで5.5 時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物
を淡褐色油状物として0.083 g得た。これ以上の精製は
せずに、以下の反応に用いた。
【0168】4)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸0.965 gに塩
化チオニル4mlを加え、3時間加熱還流させた。塩化チ
オニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶か
し、減圧下留去した(2回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【0169】5)化合物234 の合成 化合物233 、0.887 gに塩化メチレン10ml及びトリエチ
ルアミン465 μlを加えて溶かし、ここに上記反応で得
た化合物1103全量を塩化メチレン5mlに溶かして加え、
室温に昇温させつつ12時間撹拌した。塩化メチレンで希
釈し、水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上乾
燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキサ
ン−酢酸エチル 1:1)、目的物を無色油状物として
0.935 g得た。
【0170】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.21-1.34(m,56H),1.35-1.44(m,2H) ,1.53-1.63
(m,2H) ,2.04-2.08(m,1H) ,1.99(s,3H),2.05(s,3
H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.36-3.43(m,1H) ,3.48
-3.54(m,3H) ,3.60(bt,2H) ,3.70(dt,1H,J=5.3Hz,10.
6Hz),3.90-3.93(m,1H) ,3.98(dt,1H,J=4.2Hz,10.6H
z),4.13(dd,1H,J=7.0Hz,11.2Hz),4.19(Gal C6-H,dd,1
H,J=6.3Hz,11.2Hz) ,4.53(d,1H,J=8.0Hz),5.04(dd,1
H,J=3.3Hz,10.5Hz),5.22(dd,1H,J=8.0Hz,10.5Hz),5.4
0(dd,1H,J=0.7Hz,3.3Hz) ,5.97(t,1H,J=5.2Hz)。
【0171】[α]D 26=-10.0゜(c=1.01 ,CHCl3 ) 。
【0172】6)化合物235 の合成 化合物234 、0.865 gにメタノール7.5ml 及びベンゼン
15mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシ
ドメタノール溶液を5滴加えてpH=11とし、室温で75
分間撹拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン
交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶
媒を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」
で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール 1:
1)、目的化合物を0.672 g得た。
【0173】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88
(t,6H,J=6.8Hz),1.20-1.38(m,52H),1.42-1.60(m,6H)
,1.90-1.98(m,2H) ,2.51-2.57(m,1H) ,3.68-3.78
(m,6H) ,3.92(dt,1H,J=5.3Hz,10.8Hz),4.01-4.04(m,1
H) ,4.13(dd,1H,J=3.4Hz,9.5Hz),4.24(dt,1H,J=4.8H
z,10.8Hz),4.39-4.43(m,3H) ,4.53(bd,1H) ,4.78(d,
1H,J=7.8Hz,) ,8.76(bt,1H) 。
【0174】[α]D 28= -1.9゜(c=0.99 ,CHCl3 -MeO
H 1:1)。
【0175】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=758。
【0176】(t) 化合物237 の合成(図2i) 1)化合物236 の合成 化合物233 、0.757 gに塩化メチレン10mlを加えて氷冷
下撹拌した。ここにトリエチルアミン174 μlを加え、
氷冷下撹拌した。ここに(N−パルミトイルオキシ)ス
クシンイミド0.882 gを塩化メチレン5mlに溶かして加
え、室温まで昇温させながら21時間撹拌した。減圧下溶
媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精
製して(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:
3)、目的物を0.70g得た。
【0177】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,3H,J=7.0H
z),1.22-1.33(m,24H),1.61-1.67(m,2H) ,2.00(s,3
H),2.05(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),2.11(t,2H,
J=7.6Hz),3.34-3.40(m,1H) ,3.47-3.57(m,3H) ,3.58
-3.65(m,4H) ,3.68-3.72(m,1H) ,3.90-3.93(m,1H) ,
3.96-4.00(m,1H) ,4.13(dd,1H,J=7.1Hz,11.3Hz),4.19
(dd,1H,J=6.5Hz,11.3Hz),4.52(d,1H,J=7.8Hz),5.04(d
d,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.22(dd,1H,J=7.8Hz,10.5Hz),
5.39(dd,1H,J=1.0Hz,3.4Hz) ,6.06(bs,1H) 。
【0178】[α]D 27=-14.9゜(c=1.00 ,CHCl3 ) 。
【0179】2)化合物237 の合成 化合物236 、1.42gにメタノール20mlを加えて溶かし、
氷冷下撹拌した。ここに28%ナトリウムメトキシドメタ
ノール溶液を6滴加えてpH=12とし、室温で12.5時間
撹拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交換
樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒を
減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で精
製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール 1:
1)、目的化合物を1.11g得た。
【0180】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.87
(t,3H,J=7.0Hz),1.21-1.36(m,24H),1.79(quintet,2H,
J=7.6Hz),2.41(t,1H,J=7.6Hz),3.59-3.71(m,6H) ,3.
88(dt,1H,J=5.3Hz,10.8Hz),4.00-4.03(m,1H) ,4.11(d
d,1H,J=3.4Hz,9.5Hz) ,4.20(dt,1H,J=4.6Hz,10.8Hz),
4.39-4.42(m,3H) ,4.52(bd,1H) ,4.77(d,1H,J=7.6H
z,) ,8.54(bs,1H) 。
【0181】[α]D 27=-2.9 ゜(c=1.01 ,CHCl3 -MeO
H 1:1)。
【0182】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=506。
【0183】(u) 化合物239 の合成(図2j) 1)化合物238 の合成 化合物226 、 0.429gに塩化メチレン10mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここにトリエチルアミン 193μl
を加えた。さらにクロロギ酸コレステリル 0.325gを加
え、室温まで昇温させながら2日半攪拌した。塩化メチ
レンで希釈し、水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウム上乾燥させた。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィーで精製して(溶出溶媒:n−
ヘキサン−酢酸エチル1:2)、目的物を 0.536gを得
た。
【0184】 1H=NMR(δ, CDCl3 ) :0.67(s,3H),0.86
(d,3H,J=2.0Hz),0.86(d,3H,J=6.5Hz),0.87(d,3H,J=7.
Hz) ,0.91(d,3H,J=6.5Hz),0.91-2.38(m,31H),3.34-
3.39(m,2H) ,3.55(t,2H,J=5.3Hz),3.58-3.69(m,6H)
,3.75(ddd,1H,J=4.3Hz,6.8Hz,11.0Hz) ,3.90-3.92
(m,1H) ,3.97(dt,1H,J=4.3Hz,11.0Hz),4.13(dd,1H,J=
7.0Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J=6.6Hz,11.2Hz),4.50(b
s,1H) ,4.56(d,1H,J=8.0Hz),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.
4Hz),5.10(bs,1H) ,5.21(dd,1H,J=8.0Hz,10.4Hz),5.
37-5.38(m,1H) ,5.39(dd,1H,J=0.7Hz,3.4Hz) 。
【0185】[α]D 27=-17.4゜(c=1.01,CHCl3 )。
【0186】2)化合物239 の合成 化合物238 、 0.470gにメタノール5ml及びベンゼン10
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を7滴加えてpH=11とし、室温で 1.5
時間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン
交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶
媒を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」
で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール2:
1)、目的化合物を 0.297g得た。
【0187】 1H=NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.67
(s,3H),0.86(d,3H,J=2.0Hz),0.90(d,3H,J=6.6Hz),0.
91(d,3H,J=6.8Hz),0.98(d,3H,J=6.3Hz),0.86-2.06(m,
29H),2.43(bt,1H) ,2.55-2.60(m,1H) ,3.58-3.67(m,
8H) ,3.72(t,2H,J=5.2Hz),3.91(dt,1H,J=5.2Hz,10.4H
z),4.03(bt,1H) ,4.13(dd,1H,J=3.3Hz,9.5Hz) ,4.25
(dt,1H,J=5.2Hz,10.4Hz),4.39-4.43(m,3H) ,4.52(d,1
H,J=3.3Hz),4.77(d,1H,J=7.8Hz),4.78-4.85(m,1H) ,
5.38-5.39(m,1H) ,7.87(t,1H,J=5.2Hz)。
【0188】[α]D 28=-14.3゜(c=1.01,CHCl3 -MeOH
1 : 1)。
【0189】FAB-MS:[M+H] + ;m/z=724 。
【0190】(v) 化合物243 の合成(図2k) 1)化合物240 の合成 J.Org,Chem.,56,4326(1991)に記載の方法
で合成した2−{2−[2−(2−アジドエキトキ)エ
トキシ]エトキシ}エタノール 1,980g及びβ−D−ガ
ラクト−スペンタアセート 3.525gを塩化メチレン50ml
に溶かし、氷冷下攪拌した。ここに三フッ化硼素ジエチ
ルエーテル錯体4.44mlを滴下した。室温で17.5時間攪拌
した後、氷水にあけ、有機層を分離した。飽和食塩水で
5回洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル1:
5)、目的物を無色油状物として 1.238g得た。
【0191】 1H-MNR(δ, CDCl3 ) :1.99(s,3H),2.05
(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.40(t,2H,J=5.0H
z),3.62-3.69(m,12H),3.75(ddd,1H,J=3.7Hz,7.4Hz,1
1.1Hz),3.90-3.93(m,1H) ,3.94-9.98(dt,1H,J=4.3Hz,
11.1Hz) ,4.13(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J
=6.6Hz,11.2Hz),4.57(d,1H,J=8.1Hz),5.02(dd,1H,J=
3.4Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),5.39(d
d,1H,J=1.0Hz,3.4Hz) 。
【0192】[α]D 23=-5.4 ゜(c=1.02, CHCl 3 )。
【0193】2)化合物241 の合成 化合物240 、1.129 gに酢酸エチル120ml を加えて溶か
した。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物 0.391g
及びリンドラー触媒 0.570gを加え、50psiで 5.5時
間触媒還元した。さらにリンドラー触媒 0.564gを加
え、50psiで5時間触媒還元した。触媒を濾去し、目
的物を淡褐色油状物として 1.172g得た。これ以上の精
製はせず、以下の反応に用いた。
【0194】3)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸 0.525gに塩
化チオニル2mlを加え、6時間熱還流させた。塩化チオ
ニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶か
し、減圧下濾去した(3回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【0195】4)化合物242 の合成 化合物241 、0.618 gに塩化メチレン10mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここにトリエチルアミン 268μl
を加え、さらに上記反応で得た化合物1103全量を塩化メ
チレン4mlに溶かして加え、室温に昇温させつつ14時間
攪拌した。塩化メチレンで希釈し、水及び飽和食塩水で
洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル2:3)、
目的物を 0.550g得た。
【0196】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.19-1.33(m,56H),1.35-1.42(m,2H) ,1.53-1.62
(m,2H) ,1.97-2.03(m,1H) ,1.99(s,3H),2.05(s,3
H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.45-3.48(m,1H) ,3.48
-3.54(t,2H,J=5.0Hz) ,3.61-3.68(m,10H),3.75(ddd,1
H,J=3.7Hz,7.3Hz,11.0Hz) ,3.90-3.94(m,1H) ,3.96(d
t,1H,J=4.4Hz) ,4.13(dd,1H,J=7.1Hz,11.2Hz),4.17(d
d,1H,J=6.6Hz,11.2Hz),4.56(d,1H,J=8.1Hz),5.02(dd,
1H,J=3.5Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),5.
39(dd,1H,J=1.0Hz,3.5Hz),5.96(t,1H,J=5.6Hz)。
【0197】[α]D 23=-2.5 ゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH
1:1)。
【0198】5)化合物243 の合成 化合物242 、0.518 gにメタノール5ml及びベンゼン10
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を6滴加えてpH=10とし、室温で19時
間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交
換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒
を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で
精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール1:
1)、目的化合物を 0.403g得た。
【0199】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88
(t,6H,J=7.0Hz),1.02-1.39(m,52H),1.44-1.62(m,6H)
,1.92-2.00(m,2H) ,2.51-2.57(m,1H) ,3.63-3.77
(m,14H),3.93(dt,1H,J=5.3Hz,10.7Hz),4.02-4.05(m,1
H) ,4.14(dd,1H,J=3.4Hz,9.5Hz),4.26(dt,1H,J=4.9H
z,10.7Hz),4.40-4.44(m,3H) ,4.54(bd,1H) ,4.78(d,
1H,J1 , 2 =7.6Hz) , 8.776(bt,1H) 。
【0200】[α]D 28=-3.6 ゜(c=1.00, CHCl 3 -MeO
H 1:1)。
【0201】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=846 。
【0202】(w) 化合物245 の合成(図2l) 1)化合物244 の合成 化合物241 、 0.545gに塩化メチレン10mlを加えて氷冷
下攪拌した。ここにトリエチルアミン 109μlを加え、
氷冷下攪拌した。ここに(N−パルモトイルオキシ)ス
クシンイミド 0.554gを塩化メチレン4mlに溶かして加
え、室温まで昇温させながら14.5時間攪拌した。減圧下
溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで
精製して(溶出溶媒:塩化メチレン−メタノール50:
1)、目的物を0.39g得た。
【0203】 1H-MNR(δ, CDCl3 ):0.88(t,3H,J=7.0H
z),1.21-1.32(m,24H),1.59-1.65(m,2H) ,1.99(s,3
H),2.05(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),2.17(t,2H,
J=7.6Hz),3.44-3.47(m,1H) ,3.56(t,2H,J=5.1Hz),3.
60-3.68(m,10H),3.75(ddd,1H,J =4.3Hz,6.7Hz,11.0H
z) ,3.90-3.93(m,1H) ,3.97(dt,1H,J=4.3Hz,11.0H
z),4.13(dd,1H,J=7.1Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J=6.6H
z,11.2Hz),4.57(d,1H,J=8.1Hz),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,
10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=
1.0Hz,3.4Hz) ,6.5(bs,1H)。
【0204】[α]D 24=-1.9 ゜(c=0.99, CHCl 3 -MeO
H 1:1)。
【0205】2)化合物245 の合成 化合物244 、0.359 gにベンゼン6ml及びメタノール3
mlを加えて溶かし、氷冷下攪拌した。ここに28%ナトリ
ウムメトキシドメタノール溶液を8滴加えてpH=11と
し、室温で11.5時間攪拌した。ここに「ダエエックス50
X−8」イオン交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂
を濾去した。溶媒を減圧下留去し、残渣を「セファデッ
クスLH−20」で精製し(溶出溶媒:クロロフォルム−
メタノール1:1)、目的化合物を無色粉末として 0.2
50g得た。
【0206】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.87
(t,3H,J=7.0Hz),1.19-1.38(m,24H),1.81(quintet,2H,
J=7.6Hz),2.42(t,1H,J=7.6Hz),3.59-3.73(m,14H),3.
91(dt,1H,J=5.3Hz,10.5Hz),4.02-4.04(m,1H) ,4.13(d
d,1H,J=3.4Hz,9.5Hz) ,4.24(dt,1H,J=4.7Hz,10.5Hz),
4.40-4.44(m,3H) ,4.53(bd,1H) ,4.77(d,1H,J=7.6H
z),8.62(bt,1H) 。
【0207】[α]D 26=-2.3 ゜(c=0.99, CHCl 3 -MeO
H 1:1)。
【0208】FAB-MS:[M+H] + ;m/z=594 。
【0209】(x) 化合物247 の合成(図2m) 1)化合物246 の合成 化合物226 、 0.634gに塩化メチレン10ml及びテトラヒ
ドロフラン5mlを加えて溶かし、ここにアラキジン酸0.
395 g及びN−ヒドロキシスクシンイミド 0.157gを加
え、氷冷下攪拌した。ここに、4−ジメチルアミノピリ
ジン 0.119g及びN,N′−ジシクロヘキシカルボジイ
ミド 0.261gを加え、室温で34時間攪拌した。不溶物を
濾去し、溶媒を減圧下留去した。酢酸エチルを加え、不
溶物を濾去した。10%クエン酸及び10%炭酸ナトリウム
で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製し(溶出溶媒:酢酸エチル)、目的物を無色非晶質
として 0.365g得た。
【0210】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,3H,J=7.0H
z),1.17-1.33(m,32H),1.62(br quintet),1.99(s,3
H),2.05(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),2.18(t,2H,
J=7.7Hz),3.42-3.49(m,2H) ,3.55(t,2H,J=5.1Hz),3.
59-3.67(m,6H) ,3.74(ddd,1H,J=4.6Hz,6.3Hz,10.9Hz)
,3.91(br t, 1H),3.98(dt,1H,J=4.3Hz,10.9Hz),4.1
3(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J=6.3Hz,11.2H
z),4.55(d,1H,J=8.1Hz),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.5H
z),5.21(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=0.7H
z,3.4Hz) ,6.03(br t,1H) 。
【0211】[α]D 27=-7.3 ゜(c=1.00, CHCl 3 )。
【0212】2)化合物247 の合成 化合物246 、 0.334gにメタノール10mlを加えて溶かし
た。ここに28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液を
5滴加えてpH=10とし、室温で15.5時間攪拌した。
ここに「ダウエックス50X−8」イオン交換樹脂(H
型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒を減圧下留
去し、残渣を「セファデックスLH−20」で精製し(溶
出溶媒:クロロホルム−メタノール1:1)、目的化合
物を無色粉末として 0.238g得た。
【0213】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 ,D2 O):0.87(3
H,t,J=7.0Hz),1.22-1.38(m,32H),1.81(quintet,2H,J=
7.5Hz),2.42(t,2H,J=7.5Hz),3.56-3.62(m,4H) ,3.64-
3.72(m,6H) ,3.91(dt,1H,J=5.3Hz,10.6Hz),4.04(dt,1
H,J=0.9Hz,6.0Hz) ,4.14(dd,1H,J=3.4Hz,9.5Hz) ,4.2
5(dt,1H,J=4.9Hz,10.9Hz),4.42(d,sH,J=6.0Hz),4.44
(dd,1H,J=7.6Hz,9.5Hz) ,4.55(brd,1H),4.79(d,1H,J=
7.7Hz),8.57(brt,1H)。
【0214】[α]D 26=-1.8゜(c=1.22,CHCl3 -MeOH
1:1)。
【0215】FAB-MS: [M+H]+ ;m/z=606 。
【0216】(y) 化合物249 の合成(図2n) 1) メリシン酸クロリドの合成 メリシン酸 0.634gに塩化チオニル3mlを加え、80℃で
5.5時間攪拌した。塩化チオニルを減圧下留去し、残渣
にベンゼンを加えて溶かし、ベンゼンを減圧下留去した
(2回)。このまま以下の反応に用いた。
【0217】2)化合物248 の合成 化合物226 、 0.715gに塩化メチレン5mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここに、トリエチルアミン 381μ
lを加え、さらに1)で得たメリシン酸クロリド全量を塩
化メチレン5mlに溶かして加え、室温に昇温させつつ3
日間攪拌した。水を加えて不溶物を濾去し、有機層を分
離した。10%クエン酸及び10%炭酸ナトリウムで洗い、
硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
(溶出溶媒:酢酸エチル)、目的物を無色粉末として
0.669g得た。
【0218】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,3H,J=7.0H
z),1.17-1.32(m,52H),1.62(br quintet),1.99(s,3
H),2.05(s,3H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),2.18(t,2H,
J=7.7Hz),3.42-3.49(m,2H) ,3.55(t,2H,J=5.1Hz),3.
59-3.67(m,6H) ,3.74(ddd,1H,J=4.5Hz,6.3Hz,10.8Hz)
,3.91(br t,1H) ,3.98(dt,1H,J=4.3Hz,10.8Hz),4.1
3(dd,1H,J=7.1Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J=6.3Hz,11.2H
z),4.55(d,1H,J=8.1Hz),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.5H
z),5.21(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=0.7H
z,3.4Hz) ,6.05(br t,1H) 。
【0219】[α]D 26=-5.8 ゜(c=1.03, CHCl 3 ) 。
【0220】2)化合物249 の合成 化合物248 、 0.639gにベンゼン10ml及びメタノール5
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を5滴加えてpH=10とし、室温で2時
間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交
換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒
を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で
精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール3:
1)、目的化合物を無色粉末として 0.483g得た。
【0221】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88(3
H,t,J=7.0Hz),1.21-1.38(m,52H),1.81(quintet,2H,J=
7.6z) ,2.42(t,2H,J=7.6Hz),3.56-3.62(m,4H) ,3.64
-3.72(m,6H) ,3.91(dt,1H,J=5.3Hz,10.6Hz),4.04(dt,
1H,J=0.7Hz,6.1Hz) ,4.13(dd,1H,J=3.4Hz,9.5Hz) ,4.
25(dt 1H,J=4.9Hz,10.7Hz),4.41(d,2H,J=6.1Hz),4.43
(dd,1H,J=7.8Hz,9.5Hz) ,4.54(brd,1H),4.78(d,1H,J=
7.8Hz),8.57(brt,1H)。
【0222】[α]D 26=-1.8゜(c=1.01,CHCl3 -MeOH
3:1)。
【0223】FAB-MS: [M+H]+ ;m/z=746 。
【0224】(z) 化合物251 の合成(図2o) 1)化合物HHHの合成 水素化ナトリウム1.55g(60%分散液)をn−ヘキサン
で洗い、N,N−ジメチルホルムアミド40mlに懸濁さ
せ、氷冷下攪拌した。ここにマロン酸ジベンジルエステ
ル4.47mlをN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶かし
て滴下し、室温で30分間攪拌した。再び氷冷してn−オ
クチルブロミド7.29mlを加え、60℃で18時間攪拌した。
溶媒を減圧下濾去した。残渣に酢酸エチルと水を加え、
有機層を分離した。飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウ
ム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−
ヘキサン−酢酸エチル20:1)、目的物を無色油状物と
して 7.227g得た。
【0225】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.87(t,6H,J=7.1H
z),1.02-1.09(m,4H) ,1.15-1.30(m,20H),1.86-1.89
(m,4H) ,5.10(s,4H),5.10(s,4H),7.25-7.32(m,10
H)。
【0226】2)化合物JJJの合成 化合物HHH 6.967gに酢酸エチル70mlを加えて溶か
し、10%Pd-C 0.105g(乾物)を加え、11.5時間常圧接
触還元した。触媒を濾去し、溶媒を減圧下留去した。化
合物IIIを無色粉末として得た。これをアルゴン雰囲
気下 140℃で 2.5時間加熱した。放冷して化合物JJJ
を無色結晶として 3.824g得た。
【0227】化合物III 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.
87(t,6H,J=7.1Hz),1.20-1.32(m,24H),1.94-1.97(m,4
H) 。
【0228】化合物JJJ 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.
88(t,6H,J=7.0Hz),1.21-1.34(m,24H),1.43-1.51(m,2
H) ,1.58-1.64(m,2H) ,2.33-2.38(m,1H) 。
【0229】3)化合物KKKの合成 化合物JJJ 0.336gに塩化チオニル 1.5mlを加え、80
℃で 2.5時間加熱した。塩化チオニルを減圧下留去し
た。残渣にベンゼンを加えて溶かし、減圧下留去した
(3回)。これ以上の精製はせずに、以下の反応に用い
た。
【0230】4)化合物250 の合成 化合物226 、 0.442gに塩化メチレン5mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここにトリエチルアミン 259μl
を加え、さらに上記反応で得た化合物KKK全量を塩化
メチレン5mlを溶かして加え、室温に昇温させつつ12時
間攪拌した。クロロホルムで希釈し、水及び飽和食塩水
で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し
(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル1:2)、目的
物を無色非晶質として 0.357g得た。
【0231】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88 (t,6H,J=7.0
Hz),1.17-1.32(m,24H),1.36-1.43(m,2H) ,1.53-1.62
(m,2H) ,1.97-2.03(m,1H) ,1.99(s,3H),2.05(s,3
H),2.06(s,3H),2.15(s,3H),3.46-3.49(m,2H) ,3.54
(t,2H,J=5.0Hz),3.58-3.69(m,6H) ,3.74(ddd,1H,J=4.
0Hz,6.7Hz,10.7Hz) ,3.91(brt,1H),3.98(dt,1H,J=4.4
Hz,10.7Hz),4.13(dd,1H,J=7.0Hz,11.3Hz),4.18(dd,1
H,J=6.6Hz,11.3Hz),4.55(d,1H,J=8.0Hz),5.02(dd,1H,
J=3.4Hz,10.5Hz),5.21(dd,1H,J=8.0Hz,10.5Hz),5.39
(dd,1H,J=1.0Hz) ,5.96(t,1H,J=5.5Hz)。
【0232】[α]D 25=-5.6 ゜(c=0.98, CHCl 3 ) 。
【0233】5)化合物251 の合成 化合物250 、 0.325gにメタノール10ml及びベンゼン5
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を4滴加えてpH=11とし、室温で14時
間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交
換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒
を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で
精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール1:
1)、目的化合物を無色非晶質として 0.235g得た。
【0234】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.85
(t,6H,J=7.0Hz),1.16-1.38(m,20H),1.40-1.58(m,6H)
,1.89-1.98(m,2H) ,2.49-2.55(m,1H) ,3.60-3.65
(m,4H) ,3.69-3.77(m,6H) ,3.93(dt,1H,J=5.3Hz,10.7
Hz),405(brt,1H) ,4.15(dd,1H,J=3.4Hz) ,4.27(dt,1
H,J=5.0Hz,10.7Hz),4.42(d,2H,J=6.1Hz),4.44(dd,1H,
J=7.6Hz,9.5Hz) ,4.55(br d,1H) ,4.79(d,1H,J=7.6H
z),8.75(brt,1H)。
【0235】[α]D 25=-2.0 ゜(c=0.98, CHCl 3 -MeO
H 1:1 )。
【0236】FAB-MS: [M+H]+ ;m/z=578 。
【0237】(a′) 化合物253 の合成(図2p) 1) 化合物202 の合成 2′−ブロモエチル−2,3,4,6−テトラ−O−ア
セチル−β−D−ガラクトピラノシド(60g)(J.Dahme
n et al., Carbohydrate Research, 114(1983)328-330
の方法によって合成した)をDMF(200ml) に溶解し、
ナトリウムアジド(32g)を加え、80℃で2時間攪拌し
た。溶液を室温まで冷却し、酢酸エチル(200ml)を加
え、濾過した。溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル
(1000ml)に溶解し、4回水洗した。有機層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶液を濾過し、残渣をジイソプロ
ピルエーテルより結晶化し、目的物を得た。(44g、80
%)。
【0238】m.p.66.5-657.5℃。
【0239】[α]D 24=-33.6゜(c 1.1, CHCl3 )。
【0240】 1H-NMR(CDCl3 , δ) ;1.990,2.005,2.07
0,2.160(4s,3H ×4),3.29-3.33(m,1H) ,3.49-3.54(m,
1H) ,3.67-3.72(m,1H) ,3.929(dt,1H),4.03-4.07(m,
1H),4.133(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz) ,4.191(dd,1H,J=
6.6Hz),4.565(d,1H,J=7.8Hz) ,5.030(dd,1H,J=3.4H
z),5.247(dd,1H,J=10.2Hz) ,5.402(dd,1H,J=1.0Hz)。
【0241】2)化合物252 の合成 化合物202(0.931 g)及びパラトルエンスルホン酸1水
和物(0.350g) のエタノール(50ml)溶液にリンドラー
触媒(0.5g)を加え、50psiの水素雰囲気下5時間攪
拌した。触媒を濾過し、減圧下溶媒を留去した。(1.200
g)。残渣からその650mg を取り、塩化メチレン(80ml)
及びヘキサン(40ml)に溶解し、2−パルミチルステア
リン酸(0.662g)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(0.1
50g)、トリエチルアミン(0.181ml)及びジシクロヘキ
シルカルボジイミド(0.268g)を加え、一晩攪拌した。
溶液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸エチルを加え不溶物を
濾去した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1.5
)、目的物を得た(0.429g、50.7%)。
【0242】[α]D 22=+0.3゜(c 1.01,クロロホル
ム)。
【0243】 1H-NMR(CDCl3 , δ);0.880(t,6H) ,1.
18-1.32(m,56H),1.35-1.43(m,4H),1.54-1.61(m,2H)
,1.987 ,2.050 ,2.057 ,2.151(4s,12H) ,3.45-3.
66(m,H),3.67-3.74(m,1H) ,3.897(dt,1H),3.93-3.99
(m,1H) ,4.131(dd,1H,J=7.1,11.2Hz) ,4.179(dd,1H,
J=6.3,11.2Hz) ,4.548(d,1H,J=7.8Hz) ,5.023(dd,1H,
J=10.5,3.4Hz),5.213(dd,1H,J=7.8 ,10.5Hz) ,5.39
3(dd,1H,J=3.4,1.0Hz),5.955(brt,1H) 。
【0244】3)化合物253 の合成 化合物252(463mg )をベンゼン(9ml)及びメタノール
(1ml)に溶解し、5M/1のナトリウムメチラートメ
タノール溶液を8滴加え、一晩攪拌した。溶液にH型強
酸性イオン交換樹脂「Dowex 50w×8」を加えて
中和した。溶液を濾過し、減圧下濃縮し、残渣を「セフ
ァデックスLH−20」(クロロホルム:メタノール=
9:1、22mmφ×45cm)にて精製し、目的化合物を得た
(341mg、91%)。
【0245】[α]D 21=+1.5 ゜(c 1.06,クロロフォル
ム:メタノール=9:1)。
【0246】 1H-NMR(pyridine-d5 -D2 O,δ) ;0.88
(t,6H,J=7.0Hz),.1.19-1.24(m,52H),1.36-1.55(m,6H)
,1.84-1.92(m,2H) ,2.46-2.53(m,1H) ,3.69-3.76
(m,1H),3.79-3.85(m,1H) ,3.94-4.00(m,2H) ,4.04(d
d,J=3.4Hz,9.5Hz),4.17-4.21(m,1H) ,4.28-4.36(m,3
H) ,4.43(dd,1H,J=3.4Hz,0.9Hz),4.71(d,1H,J=7.6H
z),8.63(bt,1H) 。
【0247】(b′) 化合物256 の合成(図2q) 1)化合物254 の合成 ガラクトースパーアセテート(10.0g,25.62mmol )及
びモノクロトリエチレングリコール(5.616g,33.3mmo
l,1.3 eq)の塩化メチレン(150ml)溶液にボロント
リフルオライドエーテル錯体(12.6ml,4.0 eq)の塩
化メチレン(30ml)溶液を氷冷下加え、一晩室温にて攪
拌した。得られた溶液を氷水に加え、クロロフォルム(1
50ml)に加えて抽出した。有機槽を2回水洗し、無水硫
酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣
を1000mlのシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分
離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)、目的
物を得た(6.51g、50.9%)。
【0248】[α]D 20=-0.4 ゜(c 1.098、クロロフォ
ルム)。
【0249】 1H-NMR(CDCl3 , δ) ;1.986 ,2.051 ,
2.063 ,2.152(4s,3H ×4),3.63-3.78(m,11H),3.95-
3.98(m,1H) ,3.917(brt,1H) ,4.131(dd,1H,J=6.8Hz,1
1.2Hz) ,4.178(dd,1H,J=6.6Hz),4.576(d,1H,J=8.1Hz)
,5.023(dd,1H,J=3.4Hz),5.212(dd,1H,J=10.5Hz) ,
5.390(brd,1H) 。
【0250】2)化合物225 の合成 化合物254(3.445 g,12.91mmol)及びナトリウムアジド
(1.26g,19.4mmol,1.5 eq)にDMF(50ml)を加
え、60℃にて17時間加熱攪拌した。得られた溶液に水
(100ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗
し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。溶媒を減圧下留
去し、残渣を 500mlのシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにて分離し(ヘキサン:酢酸エチル=2:1.5 −
1:1)目的物を得た(5.30g、81.2%)。
【0251】[α]D 17=-3.2 ゜(c 1.04 、CHCl3 ) 。
【0252】 1H-NMR(CDCl3 , δ) ;1.984 ,2.048 ,
2.060 ,2.148(4s,3H ×4),3.398(t,2H,J=5.0Hz) ,3.
63-3.69(m,8H) ,3.73-3.78(m,1H) ,3.95-3.98(m,1H)
,3.910(brt,1H) ,4.131(dd,1H,J=6.8Hz,11.2Hz) ,
4.176(dd,1H,J=6.3Hz),4.571(d,1H,J=7.8Hz) ,5.023
(dd,1H,J=3.4Hz),5.210(dd,1H,J=10.5Hz) ,5.387(dd,
1H,J=1.0Hz)。
【0253】3)化合物225 (0.417g)及びパラトルス
ルホン酸1水和物(0.190g)にメタノール(20ml)及び
酢酸エチル(40ml)を加えて溶解した。溶液にリンドラ
ー触媒(0.2g)を加え、50psiの水素雰囲気下で8時
間攪拌した。触媒を濾去し、減圧下溶媒を留去した。残
渣を塩化メチレン(20ml)及びヘキサン(10ml)に溶解
し、2−パルミチルステアリン酸(0.662g) 、N−ヒド
ロキシコハク酸(0.150g)、トリエチルアミン(0.181m
l)及びジシクロヘキシルカルボジイミド(0.268g)を
加え、一晩攪拌した。溶液を減圧下濃縮し、残渣に酢酸
エチルを加え、不溶物を濾去した。濾液を濃縮し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて分離し(ヘキサ
ン:酢酸エチル=2:1)、目的物を得た(0.504g、5
7.1%)。
【0254】[α]D 18=-0.4 ゜(c 1.04 ,クロロフォ
ルム)。
【0255】 1H-NMR(CDCl3 , δ) ;0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.18-1.26(m,56H),1.34-1.43(m,2H) ,1.52-1.62
(m,2H) ,1.99(bs,4H) ,2.05(s,3H),2.06(s,3H),2.1
5(s,3H),3.46-3.49(m,2H) ,3.54(t,2H,J=5.0Hz),3.5
9-3.67(m,6H) ,3.74(ddd,1H,J=3.6Hz,7.2Hz,10.8Hz)
,3.90-3.93(m,1H) ,3.98(dt,1H,J=4.4Hz) ,4.13(d
d,1H,J=6.8Hz,11.2Hz),4.18(dd,1H,J=6.6Hz,11.2Hz),
4.55(d,1H,J=7.9Hz),5.02(dd,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.
21(dd,1H,J=7.9Hz,10.5Hz),5.39(dd,1H,J=3.4Hz,1.0H
z) ,5.92(t,1H,J=5.6Hz)。
【0256】4)化合物256 の合成 化合物225(341mg )をベンゼン(10ml)に溶解し、5M
/1のナトリウムメチラートメタノール溶液を8滴加
え、一晩攪拌した。溶液に強酸性イオン交換樹脂「Do
wex 50w×8」のH型を加えて中和した。溶液を濾
過し、減圧下濃縮し、残渣を「セファデックスLH−2
0」(クロロフォルム:メタノール=9:1、22mmφ×4
5cm)にて精製し、目的化合物を得た(252mg、90%)。
【0257】[α]D 20=-1.1 ゜(c 1.12,クロロフォル
ム:メタノール=9:1)。
【0258】 1H-NMR(pyridine-d5 -D2 O,δ) ;0.88
(t,6H,J=7.0Hz),1.21-1.39(m,52H),1.43-1.62(m,6H)
,1.91-1.99(m,6H) ,2.51-2.57(m,1H) ,3.61-3.66(4
H,m) ,3.70-3.78(6H,m) ,3.93(dt,1H,J=5.3Hz,10.7H
z),4.02-4.04(m,1H) ,4.13(dd,J=3.3Hz,9.4Hz),4.26
(dt,1H,J=10.7Hz,4.8Hz),4.40-4.44(m,3H) ,4.54(bd,
1H) ,4.78(d,1H,J=7.8Hz),8.76(bt,1H) 。
【0259】実施例3(マンノース系誘導体の合成) 本実施例における反応式を図3a乃至図3kに示す。
【0260】本実施例における旋光度は全て25℃での測
定値である。
【0261】(a) Benzyloxycarbonylanomoethyl 2,3,4,
6-tetra-O-acetyl- α-and- β-D-man-nopyranoside (3
05α及び 305β)の合成 減圧下 150℃で2時間乾燥した粉末「MS4A」(Molec
ular Sieves 4A、2.00g)、塩化亜鉛(0.88g,6.4m
mol)及びアルコール体304 (1.25g,6.4mmol)を塩化メ
チレン(20ml)中室温で1時間攪拌した。混合物に、ブロ
ム体303 (1.32g,3.2mmol)と「MS4A」(1.00g)
を塩化メチレン(30ml)中室温で1時間攪拌した混合物を
滴下し、室温で4日間攪拌した。
【0262】その後不溶物をセライト濾過し、濾液を5
%NaHCO3 水、ついで水で洗浄、乾燥後溶媒を減圧
下留去した。残渣をシリカゲル(80g)を用いるカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム)にて分離し、α−
グリコシド体305 α(0.99g,59%)およびβ−グリコ
シド体 305β(20mg,1%)をそれぞれ無色油状物質と
して得た。
【0263】化合物 305α [α]D +31.1°(c 1.02,CHCl3 )。
【0264】 1H-NMR (CDCl3 ) δ:2.00,2.04,2.0
9,2.16(each 3H, each s),3.37-3.45(1H,m) ,3.45-
3.52(1H,m) ,3.56-3.62(1H,m) ,3.76-3.82(1H,m) ,
3.96(1H,ddd, J5,4 =10.02Hz,J5,6 =5.62Hz, J 5,6′=
2.44Hz),4.08(1H,dd,J 6,6′=12.21Hz,J 5,6′=2.44H
z),4.26(1H,dd,J 6,6′=12.21Hz,J6,5 =5.62Hz),4.82
(1H,d, J1,2 =1.47Hz),5.12(2H,s),5.25(1H,dd,J2,3
=3.42Hz, J2,1 =1.47Hz),5.26(1H,t, J4,3 =10.02Hz,J
4,5 =10.02Hz) ,5.31(1H,dd,J3,4 =10.02Hz,J3,2 =3.4
2Hz),7.3-7.4(5H,m) 。
【0265】化合物 305β [α]D -19.7°(c 0.89,CHCl3 )。
【0266】 1H-NMR (CDCl3 ) δ:2.00,2.05,2.0
7,2.18(each 3H, each s) ,3.3-3.4(1H,m) ,3.4-3.5
(1H,m) ,3.64(1H,ddd, J5,4 =10.01Hz,J5,6 =5.86Hz,
J 5,6′=2.44Hz),3.67-3.73(1H,m) ,3.88-3.94(1H,m)
,4.15(1H,dd,J 6,6′=12.21Hz,J 5,6′=2.44Hz),4.2
7(1H,dd,J 6,6′=2.21Hz,J 6,5 =5.86Hz),4.63(1H,
s),5.03(1H,dd,J3,4 =10.10Hz,J3,2 =3.18Hz),5.11(2
H,s),5.24(1H,t, J4,3 =10.01Hz,J4,5 =10.01Hz) ,5.
47(1H,d, J2,3 =3.18Hz),7.3-7.4(5H,m) 。
【0267】(b) 2-Benzyloxycarbonyl-2-palmitoylami
noethyl-2,3,4,6-tetra-0-acetyl- α-and- β-D-manno
pyranoside(307α及び 307β)の合成 減圧下 150℃で3時間乾燥した粉末「MS4A」(2.00
g)、塩化亜鉛(0.81g,5.9mmol)及びアルコール体30
6 (2.57g,5.9mmol)を塩化メチレン(20ml)中室温で2
時間攪拌した混合物に、ブロム体303 (1.22g,3.0mmo
l)と「MS4A」(1.00g)を塩化メチレン(20ml)中室
温で4時間攪拌した混合物を滴下し、室温で7日間攪拌
した。
【0268】その後不溶物をセライト濾過し、濾液を5
%NaHCO3 水、ついで水で洗浄、乾燥後溶媒を減圧
下留去した。残渣をシリカゲル(30g)を用いるカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル3:1)に
て分離し、α−グリコシド体307α(1.32g,58%)お
よびβ−グリコシド体 307β(54mg,2%)をそれぞれ
無色油状物質として得た。
【0269】化合物 307α [α]D +33.2°(c 1.10,CHCl3 )。
【0270】 1H-NMR (CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.33
Hz) ,1.2-1.4(24H,m),1.60-1.68(2H,m) ,2.00,2.0
5,2.10,2.15(each 3H,each s),2.28(2H,t,J=7.57Hz)
,3.86(1H,ddd, J5,4 =10.02Hz,J5,6 5.62Hz,J 5,6′=
2.45Hz),3.95(1H,dd,J=10.50Hz,J=2.69Hz),4.02(1H,d
d,J=10.50Hz,J=3.18Hz),4.14(1H,dd,J 6,6′=12.21Hz,
J 5,6′=2.45Hz),4.19(1H,dd,J 6,6′=12.21Hz,J6,5 =
5.62Hz),4.69(1H,d, J1,2 =1.47Hz),4.85(1H,ddd,J=
7.82Hz,J=3.18Hz,J=2.69Hz) ,5.14(1H,dd,J2,3 =3.18H
z, J2,1 =1.47Hz),5.20 and 5.26(2H,ABq,J=12.21Hz)
,5.21(1H,t, J4,3 =10.02Hz,J4,5 =10.02Hz) ,5.22
(1H,dd,J3,4 =10.02Hz,J3,2 =3.18Hz),6.47(1H,d,J=7.
82Hz) ,7.3-7.4(5H,m) 。
【0271】化合物 307β [α]D -10.2°(c 0.50,CHCl3 )。
【0272】 1H-NMR (CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08
Hz) ,1.2-1.4(24H,m),1.60-1.68(2H,m) ,2.01,2.0
2,2.06,2.07(each 3H,each s),2.26(2H,t,J=7.58Hz)
,3.59(1H,ddd, J5,4 =10.02Hz,J5,6 =5.62Hz,
J 5,6′=2.69Hz),3.80(1H,dd,J=9.77Hz,J=3.42Hz) ,
4.13(1H,dd,J 6,6′=12.21Hz,J 5,6′=2.69Hz),4.27(1
H,dd,J6,6′=12.21Hz,J6,5 5.62Hz) ,4.37(1H,dd,J=9.
77Hz,J=2.93Hz) ,4.60(1H,d,J=1.22Hz) ,4.84(1H,dd
d,J=8.06Hz,J=3.42Hz,J=2.93Hz) ,5.02(1H,dd,J3,4 =1
0.02Hz,J3,2 =3.42Hz),5.16 and 5.22(2H,ABq,J=12.46
Hz) ,5.25(1H,t, J4,3 =10.02Hz,J4,5 =10.02Hz) ,5.
44(1H,d, J2,3 =3.42Hz, J2,1 =1.22Hz),6.34(1H,d,J=
8.06Hz) ,7.3-7.4(5H,m) 。
【0273】(c) 2-Aminoethyl-3,3,4,6-tetra-O-acety
l-α-D-mannopyranoside p-toluene-sulfonate (308)の
合成 化合物 305α(3.70g,7.0mmol)とトシル酸1水和物
(1.33g,7.0mmol)をメタノール(80ml)に溶解し、10
%Pd−C(0.70g)を加え室温、40psi で6時間接触
還元を行った。
【0274】触媒を濾去後、濾液を減圧下濃縮して目的
物308(4.00g,quant)を無色泡状物質として得た。
【0275】(d) 2-Palmitoylaminoethyl-2,3,4,6-tetr
a-O-acetyl- α-D-mannopyranoside (310)の合成 アミン体308(564mg ,1.00mmol) と活性エステル体309
(385mg ,1.09mmol) を塩化メチレン(50ml)に溶解
し、DMAP(ジメチルアミノピリジン,224mg ,2.00
mmol) を加え、室温で20時間攪拌して反応させた。
【0276】反応液を水、10%クエン酸水、水で順次洗
浄、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル
(30g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム−アセトン50:1)で精製し、目的化合物310 を無
色粉末として得た(535mg,85%)。
【0277】[α]D +26.5°(c 0.98,CHCl3 ) 。
【0278】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.64(2H,m),2.01,2.05,2.1
0,2.16(each 3H,each s),2.21(2H,t,J=7.32Hz) ,3.3
8-3.46(1H,m) ,3.52-3.62(2H,m) ,3.76-3.82(1H,m)
,3.97(1H,ddd, J5,4 =10.01Hz,J5,6 =5.86Hz,
J 5,6′=2.44Hz),4.12(1H,dd,J 6,6′ =12.21Hz, J
5,6′ =2.44Hz) ,4.26(1H,dd,J 6,6′=12.21Hz, J
6,5 =5.86Hz),4.82(1H,s) ,5.26(1H,d,J2,3 =3.42H
z),5.26(1H,t, J4,3 =10.01Hz,J4,5 =10.01Hz) ,5.33
(1H,dd,J3,4 =10.01Hz,J3,2 =3.42Hz)。
【0279】(e) 2-Palmitoylaminoethyl α-D-mannopy
ranoside (311)の合成 化合物310 (307mg,0.49mmol) をメタノール(5ml)に
溶解し、28%MeNain MeOH(20μl)を加え室
温で6時間攪拌した。
【0280】反応液に「アンバーライトIRC−50」を
加えて中和後、溶媒を減圧下留去した。析出した粉末を
エーテルで洗浄し目的化合物311 を無色粉末として得た
(215mg,96%)。
【0281】[α]D +36.3°(c 0.96,MeOH) 。
【0282】 1H-NMR(CD3 OD) δ:0.90(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.60(2H,m),2.19(2H,t,J=7.57H
z) ,4.74(1H,s)。
【0283】(f) 化合物 313Lの合成 アミン体308(4.19g,7.4mmol)と活性エステル体 312L
(3.23g,7.4mmol)を塩化メチレン(80ml)に溶解し、
DMAP(1.00g,8.1mmol)を加え室温で3日間攪拌し
た。
【0284】反応液を塩化メチレンで希釈後、水、10%
クエン酸水、水で順次洗浄、乾燥後溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲル(100g)を用いるカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム→クロロホルム−アセトン5
0:1)で精製し、目的化合物313Lを無色泡状物質とし
て得た(4.43g,84%)。
【0285】[α]D +21.6°(c 0.92,CHCl3 ) 。
【0286】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.43(9H,s),1.90-
2.00(1H,m) ,1.99,2.04,2.10,2.15(each 3H,each
s),2.42-2.52(1H,m) ,2.54-2.62(1H,m) ,3.48-3.58
(3H,m),3.76-3.82(1H,m) ,4.02(1H,ddd),4.09(1H,d
d) ,4.15-4.23(1H,m) ,4.83(1H,d),5.13(2H,s),5.2
5(1H,dd) ,5.27(1H,t),5.34(1H,dd) ,6.81(1H,br
s),7.3-7.4(5H,m) 。
【0287】(g) 化合物 313Dの合成 化合物 313Lの合成(前項(f))に準じて化合物 313Dを
合成した(6.38g,90%)。
【0288】[α]D +24.7°(c 0.86,CHCl3 ) 。
【0289】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.43(9H,s),1.86-
1.96(1H,m) ,1.99,2.03,2.10,2.15(each 3H,each
s),2.12-2.22(1H,m) ,2.40-2.50(1H,m) ,2.52-2.62
(1H,m),3.40-3.48(1H,m) ,3.50-3.60(2H,m) ,3.74-
3.80(1H,m) ,4.00(1H,ddd, J5,4 =10.02Hz,J5,6 =5.62
Hz, J 5,6′=2.44Hz),4.11(1H,dd,J 6,6′ =12.21Hz,
J 5,6′=2.44Hz),4.12-4.20(1H,m) ,4.28(1H,dd,J
6,6′=12.21Hz,J6,5 =5.62Hz),4.83(1H,d, J1,2 =0.9
8Hz),5.13(2H,s),5.27(1H,dd,J2,3 =3.42Hz, J2,1 =
0.98Hz),5.27(1H,t, J4,3 =J4,5 =10.02Hz) ,5.32(1
H,dd,J3,4 =10.02Hz,J3,2 =3.42Hz),7.3-7.4(5H,m) 。
【0290】(h) 化合物 314Lの合成 ベンジルエステル体 313L(4.43g,6.2mmol)をエタノ
ール(100ml) に溶解し、10%Pd−C(1.00g)を加
え、室温、40psi で3時間接触還元を行った。
【0291】触媒を濾過後、濾液を減圧下濃縮して目的
化合物 314Lを無色泡状物質として得た(3.84g,quan
t)。
【0292】(i) 化合物 314Dの合成 化合物 313Dを出発原料として、化合物 314Lの合成
(前項(h))に準じて化合物 314D(quant) を得た。
【0293】(j) 化合物 315Lの合成 カルボン酸 314L(1.94g,3.14mmol) を塩化メチレン
(70ml)に溶解し、HOSu(361mg,3.31mmol) とDC
C(648mg,3.14mmol) を加え、室温で20時間攪拌して反
応させた。反応液にアミン体308 (1.77g,3.14mmol)
とDMAP(0.77g,6.30mmol) を加え、室温で4日間
攪拌を続けた。
【0294】この反応混合物を塩化メチレンで稀釈後、
水、10%クエン酸水、水、5%NaHCO3 水、水で順
次洗浄、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲ
ル(100g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム→クロロホルム:メタノール 100:1)で精製し
て目的化合物 315Lを無色泡状物質として得た(2.06
g,66%)。
【0295】[α]D +34.5°(c 0.76,CHCl3 ) 。
【0296】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.43(9H,s),1.99(3
H,s),1.99(3H,s),2.06(6H,s),2.10(3H,s),2.11(3H,
s),2.15(6H,s),4.85(2H,s)。
【0297】(k) 化合物 315Dの合成 化合物 314D(3.0g) を出発原料として、化合物315 L
の合成に準じて化合物315Dを得た(2.33g,49%)。
【0298】[α]D +26.4°(c 1.01,CHCl3 ) 。
【0299】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.43(9H,s),1.99(3
H,s),2.00(3H,s),2.05(3H,s),2.10(6H,s),2.15(3H,
s),4.85(2H,d,J=1.47Hz) 。
【0300】(l) 化合物 316Lの合成 Boc体 315L(2.81g,2.83mmol) に氷冷下TFA
(30ml) を加え、同温にて1時間半攪拌して反応させ
た。
【0301】反応液を減圧下濃縮し、目的物 316Lを無
色油状物質として得た。
【0302】(m) 化合物 316Dの合成 化合物 315Dを出発原料として、化合物316 Lの合成
(前項(l))に準じて化合物 316Dを得た。
【0303】(n) 化合物 317Lの合成 アミン体 316L(642mg,0.64mmol) と活性エステル体30
9 (225mg,0.64mmol)を塩化メチレン(30ml)に溶解し、
TEAを加えて中和した。室温で20時間攪拌して反応さ
せた。
【0304】この反応液を塩化メチレンで希釈し、水、
10%クエン酸水、水、5%NaHCO3 水、水で順次洗
浄、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル
(50g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム→クロロホルム−メタノール50:1)で精製して目
的化合物 317Lを得た(339mg,47%)。
【0305】[α]D +29.3°(c 0.99,CHCl3 ) 。
【0306】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.6-1.7(2H,m) ,1.99(6H,s),
2.05(3H,s),2.06(3H,s),2.11(3H,s),2.15(6H,s),2.
21(2H,t,J=7.57Hz) ,2.32-2.40(1H,m) ,2.40-2.48(1
H,m) ,4.84(1H,d,J=1.47Hz) ,4.86(1H,d,J=1.23Hz)
【0307】(o) 化合物 317Dの合成 化合物 316Dを出発原料として、化合物 317Lの合成
(前項(n))に準じて化合物 317Dを得た(21%)。
【0308】[α]D +29.4°(c 0.99,CHCl3 ) 。
【0309】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.6-1.7(2H,m) ,1.99(6H,s),
2.05(3H,s),2.06(3H,s),2.11(6H,s),2.15(3H,s),2.
15(3H,s),2.22(2H,t,J=7.09Hz) ,2.32-2.40(1H,m) ,
2.40-2.48(1H,m) ,4.86(1H,s),4.88(1H,s)。
【0310】(p) 化合物 318Lの合成 化合物 317L(272mg,0.27mmol) をメタノール(4ml)
に溶解し、28%MeONa in MeOH(20μl)を
加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0311】反応液に「アンバーライトIRC−50」を
加えて中和後、溶媒を減圧下留去した。析出した粉末を
エーテルで洗浄して目的化合物 318Lを無色粉末として
得た(172mg,90%)。
【0312】[α]D +36.1°(c 0.99,MeOH) 。
【0313】 1H-NMR(CD3 OD) δ:0.90(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.61(2H,m),1.86-1.95(1H,m)
,2.03-2.10(1H,m) ,2.25(2H,t,J=7.82Hz) ,2.29(2
H,t,J=7.58Hz) ,4.76(2H,s)。
【0314】(q) 化合物 318Dの合成 化合物 317D(83mg)を出発原料として、化合物 318L
の合成(前項(p))に準じて化合物 318Dを得た(53mg,
92%)。
【0315】[α]D +40.8°(c 0.98,MeOH) 。
【0316】 1H-NMR(CD3 OD) δ:0.90(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.62(2H,m),1.86-1.95(1H,m)
,2.02-2.10(1H,m) ,2.22-2.31(4H,m) ,4.30(1H,dd,
J=8.55Hz,J=5.62Hz) ,4.75(1H,d,J=1.71Hz) ,4.76(1
H,d,J=1.47Hz) 。
【0317】(r) 合成 319Lの合成 カルボン酸 314L(496mg,0.80mmol) を塩化メチレン
(20ml)に溶解し、HOSu(92mg,0.80mmol) とDC
C(165mg,0.80mmolを加え、室温で20時間攪拌した。つ
いで、アミン体 316L(800mg,0.80mmol) とDMAP(5
30mg,4.33mol)を加え、室温で24時間攪拌して反応させ
た。
【0318】反応液を塩化メチレンで希釈し、水、10%
クエン酸水、水5%NaHCO3 水、水で順次洗浄、乾
燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(40g)
を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→ク
ロロホルム−メタノール50:1)で精製して目的化合物
319Lを得た(495mg,41%)。
【0319】[α]D +32.3°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0320】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.43(9H,s),1.99(3
H,s),2.00(3H,s),2.05(3H,s),2.06(3H,s),2.10(3H,
s),2.11(6H,s),2.15(6H,s),2.16(3H,s),4.85(3H,d,
J=1.71Hz) 。
【0321】(s) 化合物 319Dの合成 化合物 314D(430mg) を出発原料として、化合物 319L
の合成(前項(r))に準じて化合物 319Dを得た(384mg,
27%)。
【0322】[α]D +36.6°(c 1.08,CHCl3 ) 。
【0323】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.43(9H,s),1.98(3
H,s),1.99(3H,s),2.04(3H,s),2.05(3H,s),2.06(3H,
s),2.10(9H,s),2.15(9H,s),4.85(2H,s),4.89(1H,
s)。
【0324】(t) 化合物 320Lの合成 Boc体 319L(415mg,0.28mmol) に氷冷下TFA(5
ml)を加え、同温度で1時間攪拌して反応させた。反応
液を減圧下濃縮し、残渣に塩化メチレン(10ml)を加
え、さらにに活性エステル体309 (98mg,0.28mmol) と
DMAP(169mg,1.38mmol)を加えて室温で16時間攪拌
して反応させた。
【0325】この反応液を塩化メチレンで希釈し、水、
10%クエン酸水、水、5%NaHCO3 水、水で順次洗
浄、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル
(30g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホ
ルム→クロロホルム−メタノール50:1)で精製し、目
的化合物 320Lを得た(331mg,73%)。
【0326】[α]D +32.5°(c 1.06,CHCl3 ) 。
【0327】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.98(3H,s),1.99(3H,s),2.00
(3H,s),2.05(3H,s),2.06(3H,s),2.10(3H,s),2.11(6
H,s),2.15(6H,s),2.16(3H,s),4.83(1H,s),4.85(2H,
s)。
【0328】(u) 化合物 220Dの合成 化合物 319D(250mg) を出発原料として、化合物320 L
の合成(前項(t))に準じて化合物 320Dを得た(102mg,
37%)。
【0329】[α]D +38.1°(c 0.93,CHCl3 ) 。
【0330】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.55-1.65(2H,m) ,1.98(3H,
s),1.99(3H,s),2.04(6H,s),2.06(3H,s),2.11(9H,
s),2.15(9H,s),4.83(1H,d,J=0.73Hz) ,4.87(1H,s),
4.88(1H,s)。
【0331】(v) 化合物 321Lの合成 化合物 320L(273mg,0.17mmol)をメタノール(4ml)
に溶解し、28%MeONa in MeOH(20μl)を
加え、室温で4時間攪拌して反応させた。
【0332】反応液に「アンバーライトIRC−50」を
加えて中和後、溶媒を減圧下留去した。析出した粉末を
エーテルで洗浄して目的物 321Lを無色粉末として得た
(154mg,82%)。
【0333】[α]D +36.1°(c 0.71,MeOH)。
【0334】 1H-NMR(CD3 OD) δ:0.90(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.61(2H,m),1.89(2H,m),2.08
(2H,m),2.26(2H,t,J=7.33Hz) ,2.30(2H,t,J=7.57Hz)
,2.35(2H,t,J=7.33Hz) ,4.77-4.78(3H,m) 。
【0335】(w) 化合物 321Dの合成 化合物 320D(90mg)を出発原料として、化合物 321L
の合成(前項(v))に準じて化合物 321Dを得た(56mg,
90%)。
【0336】[α]D +37.9°(c 0.92,MeOH)。
【0337】 1H-NMR(CD3 OD) δ:0.90(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.61(2H,m),1.85-1.96(2H,m)
,2.03-2.14(2H,m) ,2.24-2.38(6H,m) ,4.76(1H,d,J
=1.71Hz) ,4.77(2H,d,J=1.22Hz) 。
【0338】(x) 化合物 322の合成 ベンジルエステル体 307α(6.44g,8.4mmol)をエタノ
ール(130ml)に溶解し、10%Pd−C(0.32g)を加
え、室温、40psi で3時間半接触還元を行った。
【0339】触媒を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、目的
物322 を無色泡状物質として得た(5.65g,quant)。
【0340】(y) 化合物323 の合成 カルボン酸322 (693mg,1.03mmol) を塩化メチレン(20
ml)に溶解し、HOSu(119mg,1.03mmol) とDCC(2
13mg,1.03mmol) を加え室温で19時間攪拌した。つい
で、アミン体308 (580mg,1.03mmol) とDMAP(252m
g,2.06mmol) を加え、室温で2日間攪拌して反応させ
た。
【0341】反応液を塩化メチレンで希釈し、水、10%
クエン酸水、水、5%NaHCO3 水、水で順次洗浄、
乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(50
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(トルエン−酢
酸エチル2:3)で精製し、目的化合物323 を無色泡状
物質として得た(771mg,71%)。
【0342】[α]D +41.2°(c 1.05,CHCl3 ) 。
【0343】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.63(2H,m),1.98(3H,s),2.00
(3H,s),2.04(3H,s),2.06(3H,s),2.10(3H,s),2.11(3
H,s),2.15(3H,s),2.26(2H,t,J=7.08Hz) ,4.86(1H,d,
J=1.47Hz) ,4.90(1H,d,J=0.98Hz) 。
【0344】(z) 化合物324 の合成 化合物323 (369mg,0.35mmol) をメタール(5ml)に溶
解し、28%MeONain MeOH(20μl)を加え、
室温で4時間攪拌して反応させた。
【0345】反応液に「アンバーライトIRC−50」を
加えて中和後、溶媒を減圧下留去した。析出した粉末を
エーテルで洗浄し、目的物324 を無色粉末として得た(2
27mg,91%)。
【0346】[α]D +45.1°(c 0.98,MeOH) 。
【0347】 1H-NMR(CD3 CD) δ:0.90(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.61(2H,m),2.27(2H,t,J=7.33H
z) ,4.78(2H,s)。(a′) 化合物325 の合成 カルボン酸322 (539mg,0.80mmol) を塩化メチレン(20
ml)に溶解し、HOSu(92mg,0.80mmol)とDCC(1
65mg,0.80mmol) を加え、室温で20時間攪拌した。つい
で、アミン体 316L(800mg,0.80mmol) とDMAP(530
mg,4.33mmol)を加え、室温で2日間攪拌して反応させ
た。
【0348】反応液を塩化メチレンで希釈し、水、10%
クエン酸水、水、5%NaHCO3 水、水で順次洗浄、
乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(40
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
→クロロホルム−メタノール 100:1)で精製し、目的
化合物325 を無色泡状物質として得た(715mg,58%)。
【0349】[α]D +30.8°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0350】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.98(3H,s),1.99(3H,s),2.04
(3H,s),2.05(3H,s),2.05(3H,s),2.11(9H,s),2.14(3
H,s),2.15(3H,s),2.32(2H,t,J=7.82Hz) ,2.44(2H,
m),4.83(1H,d,J=0.98Hz) ,4.83(1H,d,J=1.47Hz) ,4.
88(1H,d,J=1.23Hz) 。
【0351】(b′) 化合物326 の合成 化合物325 (183mg,0.12mmol) をメタノール(5ml)と
水(0.5ml) の混合溶媒に溶解し、TEA(50μl)を加
え、室温で2日間攪拌して反応させた。
【0352】反応液に「アンバーライトIRC−50」を
加えて中和後、溶媒を減圧下留去した。析出した粉末を
エーテルで洗浄して目的物326 を無色粉末として得た(1
22mg,99%)。
【0353】[α]D +36.5°(c 0.98,MeOH) 。
【0354】 1H-NMR(CD3 CD) δ:0.90(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.62(2H,m),1.88-1.98(1H,m)
,2.06-2.18(1H,m) ,2.27-2.36(4H,m) ,4.77(2H,d,J
=1.47Hz) 。
【0355】(c′) 化合物329 の合成 カルボン酸328 (405mg,0.50mmol)を塩化メチレン(10
ml) に溶解し、HOSu(63mg,0.55mmol) とDCC(1
13mg,0.55mmol) を加え、室温で19時間攪拌した。つい
でアミン体308 (280mg,0.50mmol) とDMAP(122mg,
1.00mmol) を加え、室温で20時間攪拌して反応させた。
【0356】反応液を塩化メチレンで希釈し、水、10%
クエン酸水、水、5%NaHCO3 水、水で順次洗浄、
乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(60
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
→クロロホルム−メタノール 100:1)で精製した。再
度、シリカゲル(60g)を用いるカラムクラモトグラフ
ィー(アセトニトリル−ジイソプロピルエーテル3:
2)で精製して目的化合物329 を得た(186mg,32%)。
【0357】[α]D +12.7°(c 1.01,CHCl3 ) 。
【0358】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=7.08H
z) ,1.2-1.4(24H,m),1.89(3H,s),1.99(3H,s),2.02
(3H,s),2.04(3H,s),2.06(3H,s),2.10(3H,s),2.14(3
H,s),2.15(6H,s),2.26(2H,t,J=6.84Hz) ,2.59(1H,d
d,J3e,3a =12.94Hz,J3e,4=4.64Hz),3.84(3H,s),4.84
(1H,d,J=1.47Hz) 。
【0359】(d′) 化合物330 の合成 化合物329 (170mg,0.14mmol) をメタノール(4ml)と
水(1ml)の混合溶媒に溶解し、TEA(50μl)を加
え、室温で2日間攪拌した。保護基が完全には除去され
ないため、 0.1N水酸化ナトリウム水(5ml)を追加し
さらに室温で3日間攪拌を続けて反応させた。
【0360】反応液に「アンバーライトIRC−50」を
加えて中和後、溶媒を減圧留去した。析出した粉末をエ
ーテルで洗浄し目的物330 を無色粉末として得た(88m
g,73%)。
【0361】(e′) 化合物331 の合成(図3f) α−セチル−ステアリン酸(335mg) に塩化チオニル (3
ml) を加え、2時間加熱還流した。過剰の塩化チオニル
を留去し、ベンゼンを加え、溶媒を留去した。この操作
を3回繰り返したのち、残渣を塩化メチレン (3ml) に
溶解した。この溶液をマンノース誘導体308(0.6mmol 相
当) およびトリエチルアミン(0.18ml)の塩化メチレン(1
5ml)溶液に氷冷下滴下した後、室温にて終夜撹拌した。
反応液を水及び半飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシ
ウムにて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィー(シリカゲル 40 g、トルエン:酢酸
エチルエステル=88:12)にて精製してアミド体(464m
g) を得た。
【0362】[α]D 27+16.5 ゜(c 1.2,クロロホル
ム) 。
【0363】IR(KBr) :3450,3360,1755,1640,1550
cm-1
【0364】 1H-NMR(CDCl3 ) :0.88(3H,t,J=7Hz),1.
22-1.25(56H,m),2.01(3H,s),2.05(3H,s),2.10(3H,
s),2.16(3H,s),3.97(1H,ddd,J=2,5.5,8Hz),4.10(1H,
dd,J=2.5,12Hz),4.28(1H,dd,J=5.5,12Hz),4.81(1H,d,
J=1.5Hz),5.26(1H,dd,J=1.5,3.5Hz) ,5.27(1H,dd,J=
8,10Hz),5.32(1H,dd,J=3.5,10Hz),5.85(1H,t,J=6H
z)。
【0365】Rf =0.24 (トルエン:酢酸エチルエステ
ル=4:1)。
【0366】上記で得たアミド体(360mg)のメタノール
(30ml)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶
液80μl)を加え、室温にて終夜撹拌した。塩化メチレ
ンを加えて析出した粉末を溶解した後「アンバーリスト
15E」を液性が中性になるまで加えた後樹脂を濾去し、
濾液を濃縮し、残渣を「セファデックスLH−20」(メ
タノール:クロロホルム=1:1)にて精製し、目的化
合物331(256mg)を得た。
【0367】[α]D 28+22.2 ゜(c 1.2,クロロホル
ム:メタノール=1:1 )。
【0368】IR(KBr) :3440,3430,1650,1545cm-1
【0369】 1H-NMR(CD3 OD) :0.89(3H,t,J=7Hz),1.
27(56H,m) ,1.4(2H,m) ,1.55(2H,m),2.15(1H,m)。
【0370】Rf =0.51 (クロロホルム:メタノール=
9:1)。
【0371】(f′) 化合物331 の合成(図3g) 1)化合物327 の合成 α−D−マンノースペンタアセテート(化合物302 )
(3.90g)と2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキ
シ]エタノール(3.37g)を塩化メチレン(200ml)に溶
解し、BF3 ・Et2 O(5.68g)を加え、室温で5日
間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈し、水、5%
NaHCO3 水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減圧
下留去した。残渣をシリカゲル(200g)を用いるカラム
クロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、α−グ
リコシド化合物327 (4.13g)を無色油状物として得
た。
【0372】[α]D +38.7 °(c 1.51,CHCl3 ) 。
【0373】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:2.04(3H,s),2.05(3
H,s),2.10(3H,s),2.16(3H,s),3.63-3.70(9H,m) ,3.
75-3.85(3H,m) ,4.07(1H,ddd,J=2.4Hz,5.1Hz,10.0Hz)
,4.11(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.29(1H,dd,J=4.9Hz,
12.2Hz),4.88(1H,d,J=1.5Hz),5.27(1H,dd,J=1.5Hz,3.
4Hz) ,5.29(1H,t,J=10.0Hz) ,5.36(1H,dd,J=3.4Hz,1
0.0Hz)。
【0374】2)化合物328 の合成 クロル体化合物327(3.68g)をDMF(50ml)に溶解し、
アジ化ナトリウム(0.72 g) を加え、60℃で24時間撹拌
した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水洗し、乾燥後溶
媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(150g) を用い
るカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−アセトン
10:1)で精製し、アジド体化合物328(3.05g) を無色
油状物として得た。
【0375】[α]D +35.6 °(c 2.54,CHCl3 ) 。
【0376】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.99(3H,s),2.04(3
H,s),2.11(3H,s),2.16(3H,s),3.40(2H,t,J=5.1Hz),
3.62-3.86(10H,m),4.06(1H,ddd,J=2.4Hz,4.9Hz,10.0H
z) ,4.10(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.29(1H,dd,J=4.9H
z,12.2Hz),4.88(1H,d,J=1.5Hz),5.27(1H,dd,J=1.5Hz,
3.4Hz) ,5.29(1H,t,J=10.0Hz) ,5.36(1H,dd,J=3.4Hz,
10.0Hz)。
【0377】3)化合物329 の合成 アジド体化合物328(386mg )とp−トルエンスルホン酸
(145mg)をエタノール(20ml)に溶解し、リンドラー触
媒(770mg)を加え、室温50psiで 7.5時間接触還元を
行った。触媒を濾去後、濾液を減圧下濃縮し、アミン体
化合物329 を得た。
【0378】4)化合物330 の合成 2−(1−ヘキサデシル)オクタデカン酸(153mg)をヘ
キサン(15ml)と塩化メチレン(20ml)の混合溶媒に溶
解し、N−ヒドロキシスクシンイミド(35mg)とN,
N′−ジンクロヘキシルカルボジイミド(62mg)を加
え、室温で24時間攪拌した。反応混合物にアセトニトリ
ル(15ml)に溶解したアミン体化合物329(235mg )を加
え、ついでトルエチルアミン(67mg)を加えた後、室温
で23時間攪拌した。不溶物を濾去し、濾液をクロロホル
ムで希釈し、水洗し、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残
渣をシリカゲル(60g)を用いるカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム−メタノール 150:1)で精製し
た。再度、シリカゲル(60g)を用いるカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−酢酸エチル5:4)で精製し、
目的化合物(130mg)を無色油状物として得た。
【0379】[α]D +18.2 °(c 1.02,CHCl3 ) 。
【0380】 1H-NMR(CDCl3 ) δ;0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.20-1.33(56H,m),1.34-1.43(2H,m) ,1.53-1.62
(2H,m) ,2.00(3H,s),2.04(3H,s),2.11(3H,s),2.16
(3H,s),3.47(2H,q),3.55(2H,t),3.60-3.73(7H,m) ,
3.80-3.85(1H,m) ,4.07(1H,ddd,J=2.4Hz,4.9Hz,10.0H
z) ,4.12(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.29(1H,dd,J=4.9H
z),4.89(1H,d,J=1.7Hz),5.27(1H,dd,J=1.7Hz,3.4Hz)
,5.30(1H,t,J=10.0Hz) ,5.36(1H,dd,J=3.4Hz,10.0H
z),6.00(1H,m)。
【0381】5)化合物331 の合成 化合物330(123mg )をメタノール(10ml)に溶解し、28
%NaOME inMeOH(20μl)を加え、室温で
4時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC−5
0」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムを加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣を氷冷下ヘキサンで洗浄して目
的化合物231(101mg )を無色粉末として得た。
【0382】[α]D +19.5 °(c 0.59,CHCl3 ) 。
【0383】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.20-1.33(56H,m),1.34-1.44(2H,m) ,1.52-1.61
(2H,m) ,2.00(1H,m),3.42-3.96(18H,m),4.89(1H,
s(,6.10(1H,m)。
【0384】(g′) 化合物333 の合成(図3h) 1)化合物332 の合成 アミン体化合物329(210mg )とパルミチン酸N−ヒドロ
キシスクシンイミドエステル(113mg)を塩化メチレン
(20ml)に溶解し、トリエチルアミン(65mg)を加え、
室温で4時間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈
し、水、10%クエン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶
媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(50g)を用い
るカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル 100:1)で精製し、目的化合物332(194mg )を得
た。
【0385】[α]D +23.7 °(c 1.07,CHCl3 ) 。
【0386】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.8H
z),1.23-1.33(24H,m),1.63(2H,m),2.00(3H,s),2.04
(3H,s),2.11(3H,s),2.16(3H,s),2.17(2H,t,J=7.8H
z),3.45(2H,q),3.56(2H,t),3.60-3.73(7H,m) ,3.80
-3.85(1H,m) ,4.07(1H,ddd,J=2.4Hz,4.9Hz,10.0Hz) ,
4.11(1H,dd,J=2.4Hz,12.2Hz),4.28(1H,dd,J=4.9Hz,12.
2Hz),4.89(1H,d,J=1.5Hz),5.27(1H,dd,J=1.5Hz,3.4H
z) ,5.30(1H,t,J=10.0Hz),5.36(1H,dd,J=3.4Hz,10.0H
z),6.06(1H,m)。
【0387】2)化合物333 の合成 化合物332(185mg )をメタノール(5ml)に溶解し、28
%NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温で
4時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC−5
0」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムを加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗浄して目的化合
物333(128mg )を無色粉末として得た。
【0388】[α]D +28.2 °(c 1.02,CHCl3 ) 。
【0389】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.6H
z),1.20-1.34(24H,m),1.62(2H,m),2.18(2H,t,J=7.6H
z),3.42-3.93(18H,m),4.88(1H,s),6.31(1H,m)。
【0390】(h′) 化合物339 の合成(図3i) 1)化合物336 の合成 減圧下 150℃で1時間乾燥した粉末「モレキュラーシー
ブ4A」(20.0g)、塩化亜鉛(12.1g)および6−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ−1−ヘキサノール(3
0.0g)を塩化メチレン(100ml)中室温で2時間攪拌し
た。一方、ブロム体化合物303 (24.5g)と「モレキュ
ラーシーブ4A」(15.0g)を塩化メチレン(400ml)中
室温で2時間攪拌後、上記反応混合液に滴下した。室温
で10日間攪拌後不溶物をセライト濾去し、濾液を5%N
aHCO3 水、ついで水で洗浄し、乾燥後溶媒を減圧下
留去した。残渣をシリカゲル(800g)を用いるカラムク
ロマトグラフィー(クロロホルム)で分離し、α−グリ
コシド体化合物336(9.3 g)を無色油状物質として得
た。
【0391】[α]D +34.0 °(c 1.27,CHCl3 ) 。
【0392】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.32-1.40(2H,m) ,
1.49-1.55(2H,m) ,1.56-1.64(2H,m) ,1.99,2.04,2.
10,2.15(each 3H,each s),3.15-3.25(2H,m) ,3.40-
3.47(1H,m) ,3.64-3.70(1H,m) ,3.97(1H,ddd,J=10.01
Hz,5.37Hz,2.44Hz),4.11(1H,dd,J=12.21Hz,2.44Hz),
4.28(1H,dd,J=12.21Hz,5.37Hz),4.79(1H,d,J=1.47H
z),4.82(1H,br,NH),5.09(2H,s),5.22(1H,dd,J=3.42H
z,1.47Hz) ,5.27(1H,t,J=10.01Hz),5.34(1H,dd,J=10.
01Hz,3.42Hz),7.3-7.4(5H,m) 。
【0393】2)化合物337 の合成 化合物336 (3.03g)とp−トルエンスルホン酸1水和
物(0.66g)をメタノール(40ml)に溶解し、10%Pd
−C(0.20g)を加え室温50psiで3時間接触還元を
行った。触媒を濾去後、濾液を減圧下濃縮して目的物
(2.10g)を得た。
【0394】3)化合物338 の合成 N−t−ブトキシカルボニル−L−グルタミン酸(58m
g)をアセトニトリル(10ml)に溶解し、N−ヒドロイ
シスクシンイミド(60mg)とN,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボイミド(107mg)を加え、室温で3時間撹拌し
た。反応液にアミン体化合物337(321mg)とトリエチルア
ミン(105mg) を加え、室温で16時間攪拌を続けた。不溶
物を濾去し、濾液を酢酸エチルで希釈後、水、10%クエ
ン酸水、水、5%NaCO3 水及び水で順次洗浄し、乾
燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(40g)
を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム→ク
ロロホルム:メタノール 100 :1)で精製し、目的化
合物(218mg)を無色泡状物質として得た。
【0395】[α]D +34.0 °(c 0.90,CHCl3 ) 。
【0396】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.44(9H,s),2.00(6
H,s),2.05(6H,s),2.16(6H,s),4.80(2H,s)。
【0397】4)化合物339 の合成 化合物338 (43mg)をメタノール(3ml)に溶解し、28
%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(20μl)を加
え、室温で 1.5時間攪拌した。反応液「アンバーライト
IRC−50」を加えて中和後、溶媒を減圧下留去した。
析出した粉末をエーテルで洗浄し目的化合物(24mg)を
無色粉末として得た。
【0398】 1H-NMR(CD3 OD) δ:1.44(9H,s),4.72(2
H,d,J=1.47Hz) 。
【0399】(i′) 化合物341 の合成(図3j) 1)化合物340 の合成 Nα−t−ブトキシカルボニル−γ−グルタミルグルタ
ミン酸(化合物840 )(61mg)をアセトニトリル(10m
l)に溶解し、N−ヒドロキシスクシンイミド(61mg)
とN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(110mg)
を加え、室温で1時間攪拌した。ついで、アミン体化合
物337(330mg )とトリエチルアミン(108mg)を加え、室
温で 1.5時間攪拌した。不溶物を濾去し、濾液を酢酸エ
チルで希釈し、水、10%クエン酸水、水、5%NaHC
3 水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲル(50g)を用いるカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム→クロロホルム−メタノール
50:1)で精製し、目的化合物(220mg)を得た。
【0400】[α]D +35.4 °(c 0.92,CHCl3 ) 。
【0401】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.44(9H,s),1.99(6
H,s),2.00(6H,s),2.05(3H,s),2.11(9H,s),2.16(9H,
s),4.80(3H,d,J=1.47Hz) 。
【0402】2)化合物341 の合成 化合物340 (95mg)をメタノール(3ml)に溶解し、28
%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(20μl)を加
え、室温で5時間攪拌した。反応液に「アンバーライト
IRC−50」を加えて中和後、溶媒を減圧下留去した。
析出した粉末エーテルで洗浄し、目的化合物(54mg)を
無色粉末として得た。
【0403】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.45(9H,s),4.73(3
H,s)。
【0404】(j′) 化合物335 の合成(図3k) 1)化合物334 の合成 トリカルボン酸体化合物840(80mg) をアセトニトリル(1
0ml)に溶解し、HOSu(81mg)とDCC(144mg) を加
え、室温で3時間撹拌した。反応混合物にアミン体化合
物329(495mg)とトリエチルアミン(154mg) を加え、室温
で5時間撹拌した。不溶物を濾去し、濾液をクロロホル
ムで希釈し、水洗し、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残
渣をシリカゲル(50 g) を用いるカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム−メタノール 20:1)で精製し、
目的化合物334(307mg)を無色油状物として得た。
【0405】2)化合物335 の合成 化合物334(73mg) をメタノール(3ml)に溶解し、28%
NaOMe in MeOH(20 μl) を加え、室温で
2時間撹拌した。反応液に「アンバーライトIRC−5
0」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し、
残渣をエーテルで洗浄して目的化合物335 を無色粉末と
して得た。
【0406】 1H-NMR(CD3 OD) δ:1.44(9H,s),1.82-
1.96(2H,m) ,1.96-2.12(2H,m) ,2.31(2H,t,J=7.6H
z),2.35(2H,t,J=7.6Hz)。
【0407】実施例4(アセチルガラクトサミン系誘導
体の合成) 本実施例における反応式を図4a乃至図4bに示す。
【0408】本実施例における旋光度は全て25℃での測
定値である。
【0409】(a) 1,3,4,6-Tetra-O-acetyl-2-deoxy-2-
(2,2,2-trichloroethoxycarbonylamino)-D-galactopyra
nose (403) の合成 ガラクトサミン401(5.00g,23.2mmol) を水(70ml) に
溶解し、氷冷攪拌下、NaHCO3 (5.00g,59.5mmo
l) とtrichloroethoxycarbonyl chloride (7.35g,34.
7mmol) を加え、ついで室温にて2日間攪拌した。析出
した結晶を濾取し、氷水で洗浄した。濾液と洗液を合わ
せて減圧下濃縮し、析出した結晶を濾取し、氷水で洗浄
した。得られた結晶(6.45g)をピリジン(26ml)に溶
解し、無水酢酸(20ml)を加え、室温で1夜攪拌して反
応させた。
【0410】反応液を酢酸エチルで希釈し、水、クエン
酸水、水、NaHCO3 水、水で順次洗浄、乾燥後溶媒
を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(250g)を用いる
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル3:
1)で精製し、目的化合物403 を無色油状物として得た
(9.27g,76%)。
【0411】(b) 3,4,6-Tri-O-acetyl -2-deoxy-2-(2,
2,2-trichloroethoxycarbonylamino)- α-D-galactopyr
anosyl bromide (404) の合成 化合物403 (8.72 g,16.7mmol) を25%HBr−AcO
H(21ml) に溶解し、室温で19時間攪拌して反応させ
た。
【0412】反応液を酢酸エチルで希釈し、水で3回、
NaHCO3 水で2回洗浄し、乾燥後溶媒を減圧下留去
し、目的化合物404 を黒褐色泡状物として得た(7.99
g,88%)。この物は精製することなく次の反応に用い
た。
【0413】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:2.02(3H,s),2.07(3
H,s),2.18(3H,s),4.12(1H,dd,J5,6 =6.35Hz, J 6,6
=11.48Hz) ,4.21(1H,dd,J 5,6′=6.35Hz, J 6,6′=11.
48Hz) ,4.37(1H,ddd, J1,2 =3.67Hz, J2,NH=9.53Hz, J
2,3 =11.24Hz) ,4.48(1H,t,J5,6 =J 5,6′=6.35Hz),
4.67(1H,d,J=11.97Hz),4.83(1H,d,J=11.97Hz),5.16(1
H,d, J2,NH=9.53Hz),5.28(1H,dd,J3,4 =3.18Hz, J2,3
=11.24Hz) ,5.49(1H,d, J3,4 =3.18Hz),6.62(1H,d, J
1,2 =3.67Hz)。
【0414】(c) 6-Chlorohexyl 3,4,6-tri-O-acetyl-2
-deoxy-2-(2,2,2-trichloroethoxycarbonylamino)-α-D
-galactopyranoside (406)の合成 ブロム体404(3.75g,6.9mol) とアルコール体405(1.88
g,13.8mmol) を塩化メチレン(100ml) に溶解し、臭化
亜鉛(3.11g,13.8mmol)を加え、室温で2日間攪拌し
て反応させた。
【0415】反応混合物を塩化メチレンで希釈し、水、
5%NaHCO3 水、水で洗浄、乾燥後溶媒を減圧下留
去した。残渣をシリカゲル(150g)を用いるカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル5:1)にて精
製し、目的化合物406 を無色油状物質として得た(2.90
g,70%)。
【0416】[α]D +74.0°(c 1.11,CHCl3 ) 。
【0417】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.36-1.43(2H,m) ,
1.46-1.52(2H,m) ,1.60-1.68(2H,m) ,1.77-1.83(2H,
m) ,1.98(3H,s),2.05(3H,s),2.17(3H,s),3.45-3.50
(1H,m) ,3.55(2H,t,J=6.59Hz) ,3.69-3.74(1H,m) ,
4.08-4.13(2H,m) ,4.17(1H,t,J5,6 = 5,6 ′=6.59H
z),4.29-(1H,ddd,J1,2 =3.42Hz, J2,NH=10.02Hz,J2,3
=11.24Hz) ,4.65(1H,d,J=11.97Hz),4.82(1H,d,J=11.9
7Hz),4.92(1H,d, J1,2 =3.42Hz),5.10(1H,d, J2,NH=1
0.02Hz) ,5.16(1H,dd,J3,4 =3.18Hz, J2,3 =11.24Hz)
,5.40(1H,d, J3,4 =3.18Hz)。
【0418】(d) 6-Cholorohexyl 3,4,6-tri-O-acetyl-
2-deoxy-2-acetamido-α-D-galactopyranoside (407)の
合成 化合物406(1.95g,3.25mmol) と無水酢酸(4ml)を酢
酸(20ml)溶解し、亜鉛末(2.00g)を少しずつ加え、
その後室温で4時間半攪拌を続けた。
【0419】不溶物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮
した。残渣を酢酸エチルと水に分配し、有機層を水、N
aHCO3 水および水で洗浄、乾燥後溶媒を減圧下留去
した。残渣をシリカゲル(60g)を用いるカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム)にて精製し、目的化合物
407 無色油状物質として得た(1.42g,94%)。
【0420】[α]D +82.8°(c 1.04,CHCl3 ) 。
【0421】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.36-1.42(2H,m) ,
1.46-1.54(2H,m) ,1.60-1.67(2H,m) ,1.77-1.83(2H,
m) ,1.97(3H,s),2.00(3H,s),2.05(3H,s),2.17(3H,s)
,3.42-3.47(1H,m) ,3.56(2H,t,J=6.59Hz) ,3.66-3.
72(1H,m) ,4.06-4.17(3H,m),4.58(1H,ddd, J1,2 =3.6
7Hz, J2,NH=9.77Hz, J2,3 =11.24Hz) ,4.88(1H,d, J
1,2 =3.67Hz),5.16(1H,dd,J3,4 =3.18Hz , J2,3 =11.
24Hz) ,5.37(1H,d, J3,4 =3.18Hz),5.54(1H,d, J2,NH
=9.77Hz)。
【0422】(e) 6-Azidohexyl 3,4,6-tri-O-acetyl-2-
deoxy-2-acetamido-α-D-galactopyranoside (408)の合
化合物407(1.41g,3.03mmol) をDMF(25ml) に溶解
し、アジ化ナトリウム(0.29g,4.46mmol) を加え、浴
温50〜60℃で18時間攪拌して反応させた。
【0423】反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水洗、
乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(60
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム)にて精製し、目的化合物408 を無色油状物質として
得た(1.40g,98%)。
【0424】[α]D +84.9°(c 1.72,CHCl3 ) 。
【0425】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.36-1.46(4H,m) ,
1.58-1.66(4H,m) ,1.97(3H,s),2.00(3H,s),2.05(3H,
s),2.17(3H,s),3.30(2H,t,J=6.84Hz) ,3.42-3.47(1
H,m),3.68-3.72(1H,m) ,4.06-4.18(3H,m) ,4.57(1H,
ddd, J1,2 =3.67Hz, J2,NH=9.77Hz, J2,3 =11.24Hz) ,
4.87(1H,d, J1,2 =3.67Hz),5.16(1H,dd,J3,4 =3.18Hz,
J2,3 =11.24Hz) ,5.37(1H,d, J3,4 =3.18Hz),5.86(1
H,d, J2,NH=9.77Hz)。
【0426】(f) 6-Aminohexyl 3,4,6-tri-O-acetyl-2-
deoxy-2-acetamido-α-D-galactopyranoside p-toluens
ulfonate (409)の合成 化合物408 (820mg,1.74mmol) とトシル酸1水和物(330
mg,1.74mmol) をエタノール(30ml) に溶解し、リンド
ラー触媒(430mg) を加え、室温、50psi で1時間半接触
還元を行った。
【0427】触媒を濾過後、濾過を減圧下濃縮し、目的
化合物409 を無色泡状物質として得た(1.00g,93
%)。
【0428】(g) 化合物411 の合成 カルボン酸410(64mg,0.17mmol) をアセトニトリル(10
ml)に溶解し、HO−Su(65mg,0.56mmol) とDCC
(116mg,0.56mmol) を加え、室温で1時間半攪拌した。
ついで、アミン体409 (347mg,0.56mmol) とトリエチル
アミン(114mg,1.12mmol) を加え、室温で18時間攪拌し
て反応させた。
【0429】反応液を酢酸エチルで希釈し、水、10%ク
エン酸水、水、5%NaHCO3 水、水で順次洗浄、乾
燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(50
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
−メタノール25:1)で精製し、目的化合物411 を無色
泡状物質として得た(217mg,77%)。
【0430】[α]D +73.7°(c 0.98,CHCl3 ) 。
【0431】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.45(9H),1.95(18
H,s) ,2.03(9H,s),2.14(9H,s)。
【0432】(h) 化合物412 の合成 化合物411(78mg,0.047mmol)をメタノール(4ml)に溶
解し、28% MeONa in MeOH(20μl)を加
え、室温で20時間攪拌して反応させた。
【0433】反応液に水を加えて析出結晶を溶解し、
「アンバーライトIRC−50」を加えて中和後、溶媒を
減圧下留去した。析出した粉末をエーテルで洗浄して目
的化合物412 を無色粉末として得た(47mg,78%)。
【0434】[α]D +63.9°(c 1.02, H2 O)。
【0435】実施例5(フコース系及びフコースガラク
トース混合系誘導体の合成) 本実施例における反応式を図5a乃至図5nに示す。
【0436】また、本実施例において使用した測定機器
及び実験条件は次の通りであった。
【0437】(測定機器) NMR :Varian VXR-500S (Cosy and J spectral) IR :Shimadzu FTIR-4300 MS :JEOL JMS HX-110/HX-110 旋光計:PERKIN-ELMER 241 Polarimeter (実験条件) TLC :MERCK Kieselgel 60 F254 (Art.5729) Column:Nacalai Tesque Silicagel 60 (230〜400mesh) Merck silica gel 60 (230〜400mesh) YMC YMC・GEL SIL-60-350/250 乾燥 :無水硫酸マグネシウムを使用、モレキュラーシ
ーブス(4A.AW-300) は粉末を 150度で12時間以上減圧乾
燥したものを使用 溶媒 :特級をモレキュラーシーブスで乾燥して使用(a) 化合物501aの合成 Fischer 法により得られた化合物をアセチル化した2-br
omethyl 2,3,4-tri-acetyl- α-L-fucopyranoside 512
(14.46g)のDMF(120ml) 溶液に、NaN3 (7.09
g)を加え、室温で19時間攪拌して反応させた。
【0438】AcOEtと水を加え分液後有機層を乾燥
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHC
3 )で精製し、化合物513 を 12.54g(収率96%)取
得した。
【0439】RF 0.51 (Toluene-AcOEt 2:1)。
【0440】[α]D 20− 135°(c 1.17 CHCl3 )。
【0441】1H-NMR(CDCl3 ) :δppm,J in Hz 1.16(d,3H,J=6.6),1.99,2.09,2.17(s) ,3.28,3.4
7,3.62, 3.87(m,1H×4),4.19(q,1H,J=6.6),5.12(d,
1H),5.14(dd,1H,J=3.9,10.5) ,5.32(dd,1H,J=1.2,3.
4) ,5.38(dd,1H,J=3.4,10.5)。
【0442】IR(Neat):cm-1 2120,1750,1228。
【0443】化合物513(4.50g)のEtOH(70ml)溶
液に、p−TsOH・H2 O(2.37g)とリンドラー触
媒(5.00g)を加えParrで2時間反応後、更にリン
ドラー触媒(1.00g)を追加し、2時間反応させた。
【0444】触媒を濾過後、減圧下溶媒を留去して化合
物501aを5.84g(収率92.3%)取得した。
【0445】(b) 化合物502aの合成 化合物501a(300mg) のCH2 Cl2 (10ml) 溶液に、N
Et3 (72mg)、Palmitoyl chloride(180mg) を加え、
室温で 1.5時間攪拌して反応させた。
【0446】反応液を水洗し、乾燥後減圧下溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Merck CHCl
3 ) で精製し化合物502aを 194mg(収率57%)取得し
た。
【0447】RF 0.30 (Toluene-MeOH 10:1)。
【0448】[α]D 21−88.4°(c 1.01 CHCl3 )。
【0449】m.p.67.5〜68.5℃。
【0450】1H-NMR(CDCl3 ) :δppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.6),1.15(d,3H,J=6.6),2.01,2.08,
2.18(s,3H×3),4.13(q,1H,J=6.6),5.30(d,1H,J=3.
4)。
【0451】IR(KBr) :cm-1 1747,1639,1373,1251,1232,1074。
【0452】(c) 化合物502a′の合成 化合物502a(173.4mg) のMeOH(3ml)溶液に、28%
NaOMe inMeOH (10μl)を加え、室温で
1.5時間攪拌して反応させた。
【0453】反応液から減圧下溶媒を留去し、ゲル濾過
(LH−20,CHCl3 −MeOH1:1)で精製して
化合物502a′を120.0mg (収率88.8%)取得した。
【0454】RF 0.28 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0455】[α]D 27 -76.7°(c 0.49,CHCl3 -MeOH-
H2 O 10:10:3)。
【0456】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8),1.24(d,3H,J=6.8),4.80(d,1H,J=2.
7)。
【0457】IR(KBr) :cm-1 1645,1076,1034。
【0458】(d) 化合物504aL 及び504aD の合成 化合物501a(4.29g)及びNEt3 (1.03g)のCH2
Cl2 (20ml)の溶液に、Boc-L-Glutamic acid 503 (1.
00g)のCH2 Cl2 (50ml)溶液にHO-Su(1.02g)とD
CC(1.83g)を加え室温で 2.7時間攪拌後の濾液を加
え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0459】反応液を水洗し、乾燥後減圧下溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナカライ,
CHCl3 −MeOH 100:1)で精製し、化合物504a
L を2.84g(収率80%)取得した。
【0460】RF 0.72 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0461】[α]D 23-106°(c 0.98,CHCl3 )。
【0462】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.14, 1.15(d,3H×2,J=6.4),1.43(s,9H),1.99,2.0
0,2.09,2.10, 2.17(s,3H×6),5.05,5.06(d,1H,J=
3.8)。
【0463】IR(KBr) :cm-1 1747,1674,1528,1372,1252,1230,1067。
【0464】Z−D−Glutamic acid 503
(1.14g)を用いた以外は上記と同様にして化合物504a
D を3.04g(収率82%)取得した。
【0465】RF 0.74 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0466】[α]D 26-116°(c 1.01,CHCl3 )。
【0467】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.13(d,3H×2,J=6.4),1.98,1.99,2.07,2.16, 2.17
(s,3H×6),5.27, 5.30(d,1H×2,J=2.4),5.30(s,2
H)。
【0468】IR(KBr) :cm-1 1747,1660,1373,1255,1231,1067。
【0469】(e) 化合物509aL 及び509aD の合成 化合物504aL(300.0mg)にTFA(1.5ml) を加え、室温で
1時間攪拌後、減圧下TFAを留去し、CH2 Cl
2 (3ml)、NEt3 (700μl)及びPal−OSu(1
33mg) を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0470】反応液を水洗後乾燥した後減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 −MeOH 100:1)で精製して化合物
509aL を290.3mg (収率83.6%)取得した。
【0471】RF 0.70 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0472】[α]D 24-103°(c 1.00,CHCl3 )。
【0473】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.14,1.15(d,3H,J=6.6),1.99,2.
09, 2.17(s,3H×6),5.28, 5.29(d,1H×2,J=3.4),6.
99(d,1H,J=6.8)。
【0474】IR(KBr) :cm-1 1749,1641,1373,1250,1231,1069。
【0475】化合物504aD(2.230 g)のEtOH(50ml)
溶液にp−TsOH・H2 O(0.465g)と10% Pd/
C (223mg)を加え、Parrで1時間接触還元を行なっ
た。触媒を濾去して脱保護体 2.323g(収率 100%)を
取得した。その一部(400.0mg) のCH2 Cl2 (3ml)
溶液にNEt3 (52mg)、続いてPal−OSu(164mg)
を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0476】反応液を水洗し、乾燥後減圧下溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製し、化合物
509aDを346.8mg (収率81.0%)取得した。
【0477】RF 0.66 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0478】[α]D 25-103°(c 1.01,CHCl3 )。
【0479】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.139 ,1.145(d,3H×2,J=6.6),1.
98,2.00,2.08,2.10,2.17(s,3H×6),5.28, 5.30
(d,1H×2,J=3.4),6.87(d,1H,J=7.1)。
【0480】IR(KBr) :cm-1 1749,1639,1373,1250,1229,1069。
【0481】(f) 化合物509a′L 及び509a′D の合成 化合物509aL(254.7mg)のMeOH(6ml)溶液に、28%
NaOMe inMeOH (20μl)を加え、室温で
2時間攪拌して反応させた。
【0482】反応液から減圧下溶媒を留去し、ゲル濾過
(LH−20,CHCl3 −MeOH1:1)で精製し、
化合物509a′L を165.7mg (収率86.5%)取得した。
【0483】RF 0.62 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0484】[α]D 27 -85.5°(c 1.01,CHCl3 -MeOH-
H2 O 10:10:3)。
【0485】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1):δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8), 1.25(d,3H×2,J=6.6),4.80, 4.8
2(d,1H×2,J=2.7)。
【0486】IR(KBr) :cm-1 3400,1637,1559,1082。
【0487】同様にして、化合物509aD(305.9mg)から化
合物509a′D を222.7mg (収率96.9%)取得した。
【0488】RF 0.59 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0489】[α]D 25 -74.5°(c 1.01,CHCl3 -MeOH
1:1)。
【0490】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1):δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8), 1.25(d,3H×2,J=6.6),4.80, 4.8
2(d,1H×2,J=2.4)。
【0491】IR(KBr) :cm-1 3389,1639,1545,1076。
【0492】(g) 化合物506aL 及び506aD の合成 化合物 505′Boc−(γ−benzyl)−succ
inyl L−glutamate(Boc−L−Gl
u(OBzl)−OSu)(473mg) のCH2 Cl2 (10m
l)溶液にNEt3 (120mg) 、続いて化合物501a(500.0m
g) を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0493】反応液を水洗し、乾燥後減圧下溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 )で精製して化合物506aL を522.8mg
(収率81.0%)取得した。
【0494】RF 0.20 (Toluene-MeOH 10:1)。
【0495】[α]D 18 -76.8°(c 0.94,CHCl3 ) 。
【0496】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.14(d,3H,J=6.6),1.43(s,9H),1.99,2.10, 2.17(s,
3H×3),5.14(s,2H),5.35(d,1H,J=3.2)。
【0497】IR(KBr) :cm-1 1747,1678,1369,1248,1229,1167,1067,1053。
【0498】化合物501a(1.362g)及びNEt3 (327m
g) のCH2 Cl2 (10ml)の溶液に、化合物505 Boc
−γ−benzyl D−Glutamate(Boc
−D−Glu(OBzl)−OH)(1.00g)のCH2
Cl2 (10ml)溶液にHO−Su375mgとDCC 673mgを
加え、室温で2時間攪拌後の濾液を加え、室温で4時間
攪拌して反応させた。
【0499】反応液を水洗し、乾燥後減圧下溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 )で精製し、化合物506aD を 1.403g
(収率79.8%)取得した。
【0500】RF 0.21 (Toluene-MeOH 10:1)。
【0501】[α]D 20 -77.7°(c 0.74,CHCl3 ) 。
【0502】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.14(d,3H,J=6.4),1.43(s,9H),1.99,2.08, 2.17(s,
3H×3),5.13(s,2H),5.30(d,1H,J=3.4)。
【0503】IR(KBr) :cm-1 1747,1678,1369,1250,1231,1167,1067,1053。
【0504】(h) 化合物507aL 及び507aD の合成 化合物506aL (1.875g)のEtOH(50ml)溶液に、10%
Pd/C 187mgを加え、Parrで2時間接触還元し
た。
【0505】触媒を濾去後減圧下溶媒を留去して化合物
507aL を 1.675g(収率 100%)取得した。
【0506】化合物506aD (0.900g)を用いた以外は上
記と同様にして化合物507aD を775.0mg (収率99.9%)
取得した。
【0507】(i) 化合物510aLL、510aDD及び510aDLの合
化合物504aL(250.0mg)にTFA(1.5ml) を加え、室温で
1時間攪拌後減圧下TFAを留去し、CH2 Cl2 (2
ml)及びNEt3 (316μl)を加えた溶液に、化合物50
7aL(160.0mg)にCH2 Cl2 (5ml)、HO−Su(36
mg)及びDCC(64.5mg)を加え、室温で 2.5時間攪拌し
た後濾過して得られた濾液を加え、室温で3時間攪拌し
て反応させた。
【0508】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
510aLLを319.8mg (収率85.0%)取得した。
【0509】RF 0.62 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0510】[α]D 23-107°(c 1.02,CHCl3 ) 。
【0511】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.10,1.12, 1.12(d,3H×3,J=6.6),1.43(s,9H),1.9
8,1.99,2.06,2.08,2.14, 2.15(s,3H×9),5.24,
5.27, 5.28(d,1H×3,J=3.2)。
【0512】IR(KBr) :cm-1 1749,1654,1371,1250,1231,1069。
【0513】化合物504aD (2.23g)のEtOH(50ml)
溶液にp−TsOH・H2 O(0.465g)及び10% Pd
/C(223mg) を加え、Parrで1時間接触還元し、触
媒を濾去後減圧下で溶媒を留去して脱ベンジルオキシカ
ルボニル体を 2.323g(収率100%)得、その一部(422.
0mg) を分取し、これとNEt3 (54mg)のCH2 Cl2
(5ml)溶液に、化合物507aD(250.7mg)にCH2 Cl2
(8ml)、HO−Su(56mg)とDCC(101mg) を加え、
室温で2時間攪拌した後濾過して得られた濾液を加え、
室温で2時間攪拌して反応させた。
【0514】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製し、化合物
510aDDを451.3mg (収率76.5%)取得した。
【0515】RF 0.71 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0516】[α]D 26-111°(c 0.80,CHCl3 ) 。
【0517】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.12, 1.14(d,3H×3,J=6.4),1.42(s,9H),1.98,2.0
8,2.09, 2.16(s,3H×9),5.27, 5.28(d,1H×3,J=3.
4)。
【0518】IR(KBr) :cm-1 1747,1657,1371,1250,1231,1069。
【0519】上記化合物510aDDの合成の中で、化合物50
7aD の代わりに化合物507aL(250mg)を用いた以外は同様
に行なって化合物510aDLを452.7mg (収率77.0%)取得
した。
【0520】RF 0.57 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0521】[α]D 26-102°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0522】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.12, 1.13(d,3H×3,J=6.6),1.43(s,9H),1.98,1.9
9,2.00,2.08,2.16, 2.17(s,3H×9),5.27,5.28,
5.29(d,1H×3,J=3.2)。
【0523】IR(KBr) :cm-1 1749,1655,1373,1250,1231,1067。
【0524】(j) 化合物511aLL、511aDD及び511aDLの合
化合物510aLL(208.2mg) にTFA(81.5ml)を加え、室温
で1時間攪拌後減圧下TFAを留去した後CH2 Cl2
(2ml)、NEt3 (300μl)及びPal−OSu(62m
g)を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0525】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
511aLLを193.6mg (収率84.2%)取得した。
【0526】RF 0.59 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0527】[α]D 25-111°(c 1.01,CHCl3 ) 。
【0528】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.5),1.11,1.13, 1.14(d,3H×3,J=6.
6),1.98,1.99,2.01,2.07,2.09,2.15, 2.16(s,3H
×9),5.24, 5.29(d,1H×3,J=3.2)。
【0529】IR(KBr) :cm-1 1749,1641,1373,1250,1229,1067。
【0530】化合物510aDD(201.8mg) を用いて上記と同
様に行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Me
rck,CHCl3 −MeOH 75:1)で精製して化
合物511aDDを153.4mg (収率68.8%)取得した。
【0531】RF 0.75 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0532】[α]D 24-116°(c 0.81,CHCl3 ) 。
【0533】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.12,1.13,1.14(d,J=6.6) ,1.9
8,1.99,2.08,2.09,2.10, 2.16(s,3H×9),5.26,
5.28(d,1H×3,J=3.4)。
【0534】IR(KBr) :cm-1 1747,1637,1373,1250,1230,1070。
【0535】化合物510aDL(202.6mg) を用いて上記と同
様に行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Me
rck,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化
合物511aDLを176.3mg (収率78.8%)取得した。
【0536】RF 0.69 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0537】[α]D 26-101°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0538】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.12, 1.15(d,3H×3,J=6.8),1.9
8,1.99,2.00,2.07,2.08,2.16, 2.17(s,3H×9),
5.26,5.28, 5.30(d,1H×3,J=3.5)。
【0539】IR(KBr) :cm-1 1747,1641,1373,1250,1229,1070。
【0540】(k) 化合物511a′LL、511a′DD及び511a′
DLの合成 化合物510aLL(168.2mg) のMeOH(3ml)溶液に、28
% NaOMe inMeOH(10μl)を加え、室温
で2時間攪拌して反応させた。
【0541】反応液から減圧下溶媒を留去し、ゲル濾過
(LH−20,CHCl3 −MeOH1:1)で精製して
化合物511a′LLを114.0mg (収率91.5%)取得した。
【0542】RF 0.54 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0543】[α]D 26 -88.3°(c 1.00,CHCl3 -MeOH
-H2 O 10:10:3)。
【0544】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8), 1.25(d,3H×3,J=6.6),4.81,4.8
2, 4.83(1H×3)。
【0545】IR(KBr) :cm-1 3449,1637,1076。
【0546】化合物510aDD(141.6mg) のMeOH(6m
l)溶液に、28% NaOMe inMeOH(20μ
l)を加え、室温で 3.5時間攪拌して反応させた。
【0547】反応液から減圧下溶媒を留去し、白色粉末
として化合物511a′DDを104.5mg (収率99.6%)取得し
た。
【0548】RF 0.47 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0549】[α]D 27 -80.0°(c 0.99,CHCl3 -MeOH
-H2 O 10:10:3)。
【0550】 1H-NMR (C5 D5 N):δ ppm,J in Hz 0.87(t,3H,J=6.6),1.48-1.53(m,3H×3),5.25,5.26,
5.27(d,1H×3,J=3.7)。
【0551】IR(KBr) :cm-1 3450,1639,1076。
【0552】化合物510aDL(167.3mg) のMeOH(7.5m
l) 溶液に、28% NaOMe inMeOH(20μ
l)を加え、室温で 3.5時間攪拌して反応させた。
【0553】反応液から減圧下溶媒を留去し、白色粉末
として化合物511a′DLを122.8mg (収率99.0%)取得し
た。
【0554】RF 0.47 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0555】[α]D 27 -78.8°(c 1.00,CHCl3 -MeOH
-H2 O 10:10:3)。
【0556】 1H-NMR (C5 D5 N):δ ppm,J in Hz 0.87(t,3H,J=6.8),1.48-1.53(m,3H×3),5.24, 5.27
(d,1H×3,J=3.7)。
【0557】IR(KBr) :cm-1 3443,1639,1076。
【0558】(l) 化合物501bの合成 化合物514 β−D−Galactose pentaa
cetate(20.00g)のCH2 Cl2 (100ml) 溶液に
2−(benzyloxycarbonyl)ethy
l alcohol(15g)とBF3 ・Et2 O(39.8m
l)を加え、室温で21時間攪拌して反応させた。
【0559】反応液を炭酸水素ナトリウム水で中和後分
液し、有機層を乾燥後減圧下に溶媒を留去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ナカライ,CHCl3
で精製して化合物515 を18.164g(収率67.5%)取得し
た。
【0560】RF 0.29 (Toluene-MeOH 10:1)。
【0561】[α]D 23 -1.57°(c 1.02,CHCl3 ) 。
【0562】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.99,2.00,2.03, 2.15(s,3H×4),3.34-3.48(m,2H)
,3.66-3.72(m,1H) ,3.89(t,2H,J=6.6),4.14(dd,2H)
,4.45(d,1H,J=8.1),5.00(dd,1H,J=3.4, 10.5),5.10
(s,2H),5.18(dd,1H) ,5.39(d,1H,J=3.4),7.36(5H)。
【0563】IR(KBr) :cm-1 1747,1720,1525,1371,1232,1060。
【0564】化合物515 (8.50g)のEtOH(150ml)
溶液に、p−TsOH・H2 O(3.079g)及び10% P
d/C (850mg)を加えParrで4時間接触還元した。
【0565】反応液から触媒を濾去後、減圧下で溶媒を
留去して化合物501bを 9.217g(収率 100%)取得し
た。
【0566】(m) 化合物504bL 及び504bD の合成 化合物501b(2.39g)及びNEt3 (0.515g)のCH2
Cl2 (10ml)の溶液に、化合物503 Boc−L−Glu
tamic acid(0.50g)のCH2 Cl2 (25ml)
の溶液にHO−Su(0.51g)とDCC(0.92g)を加
え、室温で2時間攪拌した後濾過して得られた濾液を加
え、室温で2時間攪拌して反応させた。
【0567】反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YMC,
CHCl3 −MeOH 100:1)で精製して化合物504b
L を1.262g(収率62.8%)取得した。
【0568】RF 0.64 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0569】[α]D 25 -0.71°(c 0.99,CHCl3 ) 。
【0570】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.44(s,9H),1.99,2.05,2.08,2.09, 2.16(s,3H×
8),4.50, 4.51(d,1H×2,J=8.0)。
【0571】IR(KBr) :cm-1 1753,1670,1360,1230,1076,1059。
【0572】化合物501b(2.95g)及びNEt3 (0.64
g)のCH2 Cl2 (10ml)の溶液に、化合物503 Z−D
−Glutamic acid(0.70g)のCH2 Cl
2 (20ml)の溶液にHO−Su(0.63g)とDCC(1.13
g)を加え、室温で2時間攪拌した後濾過して得られた
濾液を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0573】反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YMC,
CHCl3 −MeOH 75:1)で精製して化合物504b
D を1.781g(収率69.6%)取得した。
【0574】RF 0.77 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0575】[α]D 26 -5.73°(c 0.82,CHCl3 ) 。
【0576】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.99,2.05,2.06,2.07,2.15, 2.16(s,3H×8), 4.4
5(d,1H×2,J=7.8)。
【0577】IR(KBr) :cm-1 1751,1668,1371,1231,1078,1059。
【0578】(n) 化合物506bL 及び506bD の合成 化合物505 Boc−(γ−benzyl)−succi
nyl L−glutamate(Boc−L−Glu
(OBzl)−OSu)(1.70g)のCH2 Cl2 (40m
l)溶液にNEt3 (431mg) 、続いて化合物501b(2.00
g)を加え、室温で2時間攪拌して反応させた。
【0579】反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 )で精製して化合物506bL を 1.901g
(収率75.4%)取得した。
【0580】RF 0.31 (Toluene-MeOH 10:1)。
【0581】[α]D 27 +1.10°(c 0.82,CHCl3 ) 。
【0582】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.43(s,9H),1.99,2.05,2.08, 2.15(s,3H×4),4.49
(d,1H,J=7.8),5.13(s,2H)。
【0583】IR(KBr) :cm-1 1753,1674,1369,1225,1171,1076,1065。
【0584】化合物501b(1.678g)及びNEt3 (362m
g) のCH2 Cl2 (10ml)の溶液に、化合物505 Boc
−γ−benzyl D−Glutamate(Boc
−D−Glu(OBzl)−OH)(1.14g)のCH2
Cl2 (10ml)溶液にHO−Su(428mg) 及びDCC(767
mg) を加え室温で2時間攪拌した後濾過して得られた濾
液を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0585】反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフイー(Merc
k,CHCl3 )で精製し、化合物506bD を 1.555g
(収率73.5%)取得した。
【0586】RF 0.31 (Toluene-MeOH 10:1)。
【0587】[α]D 27 -3.75°(c 1.04,CHCl3 ) 。
【0588】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.44(s,9H),1.99,2.05,2.06, 2.16(s,3H×4),4.50
(d,1H,J=8.1),5.13(s,2H)。
【0589】IR(KBr) :cm-1 1753,1676,1369,1225,1171,1078,1055。
【0590】(o) 化合物507bL の合成 化合物506bL (1.403g)のEtOH(50ml)溶液に、10%
Pd/C 140mgを加え、Parrで1時間接触還元し
た。
【0591】触媒を濾去後、減圧下で溶媒を留去し、化
合物507bL を 1.096g(収率89.5%)取得した。
【0592】(p) 化合物508ab の合成 化合物501b (300mg)及びNEt3 (64.7mg)のCH2 Cl
2 (2ml)の溶液に、化合物507a (300mg)のCH2 Cl
2 (8ml)の溶液にHO−Su(67.5mg)とDCC (13
2mg)を加え、室温で2時間攪拌した後濾過して得られた
濾液を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0593】反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YMC,
CHCl3 −MeOH 150:1)で精製し、化合物508a
b を392.9mg (収率78.7%)取得した。
【0594】RF 0.70 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0595】[α]D 27 -53.4°(c 0.79,CHCl3 ) 。
【0596】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.14(d,3H,J=6.4),1.43(s,9H),1.99,2.00,2.05,2.
09,2.10, 2.17(s,3H×7),4.50(d,1H,J=8.1),5.28(d
d,1H,J=1.0, 3.4)。
【0597】IR(KBr) :cm-1 1740,1371,1231,1067。
【0598】(q) 化合物509ab の合成 化合物508ab(227.7mg)にTFA(2ml)を加え室温で2
時間攪拌後、減圧下TFAを留去し、CH2 Cl2 (3
ml)、NEt3 (300μl)及びPal−OSu(94.6mg)
を加え室温で3時間攪拌して反応させた。
【0599】反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、CH2 Cl2 (10ml)、HO−Su(97mg)とDCC
(190mg) を加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0600】この反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒
を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YM
C,CHCl3 −MeOH 100:1)で精製し、化合物
509ab を201.4mg (収率77.1%)取得した。
【0601】RF 0.84 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0602】[α]D 28 -49.2°(c 0.71,CHCl3 ) 。
【0603】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.14(d,3H,J=6.6),1.99,2.00,2.
05,2.09, 2.16(s,3H×7),4.53(d,1H,J=7.8),5.28(d
d,1H,J=1.0, 3.4)。
【0604】IR(KBr) :cm-1 1751,1639,1371,1227,1072,1060。
【0605】(r) 化合物509a′ b′の合成 化合物509ab(170.0mg)のMeOH(3ml)溶液に、28%
NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温で
1時間攪拌して反応させた。
【0606】反応液から減圧下で溶媒を留去し、ゲル濾
過(LH−20,CHCl3 −MeOH 1:1)で精製
して白色粉末として化合物509a′ b′を118.7mg (収率
96.2%)取得した。
【0607】RF 0.64 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0608】[α]D 24 -40.6°(c 1.00,CHCl3 -MeOH
1:1)。
【0609】 1H-NMR(CDCl3 -CD3 OD 1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=7.0),1.25(d,3H,J=6.6),4.25(d,1H,J=7.
8),4.80(d,1H,J=2.9)。
【0610】IR(KBr) :cm-1 3400,1637,1074。
【0611】(s) 化合物510c、510d及び510eの合成 化合物504bL(441.7mg)にTFA(2ml)を加え室温で1
時間攪拌後、減圧下でTFAを留去した後の残渣のCH
2 Cl2 (2ml)及びNEt3 (500μl)の溶液に、化
合物507aL(250mg)のCH2 Cl2 (8ml)溶液にHO−
Su(56mg)及びDCC(101mg) を加え室温で 1.5時間攪
拌した後濾過して得られた濾液を加え、室温で17間攪拌
して反応させた。
【0612】反応液を水洗し、乾燥後減圧下で溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YMC,
CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物510c
を549.8mg (収率86.0%)取得した。
【0613】RF 0.60 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0614】[α]D 28 -39.2°(c 1.20,CHCl3 ) 。
【0615】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.11(d,3H,J=6.6),1.42(s,9H),1.98,1.99,2.05,2.
06, 2.08(s,3H×11) ,4.50, 4.51(d,1H×2,J=7.8),
5.34(d,1H,J=3.4)。
【0616】IR(KBr) :cm-1 1750,1657,1371,1230,1061。
【0617】化合物508ab(377.0mg)にTFA(4ml)を
加え、室温で2時間攪拌後、減圧下でTFAを留去した
後の残渣のCH2 Cl2 (2ml)及びNEt3 (500μ
l)の溶液に、化合物507bL(250.0mg)のCH2 Cl
2 (8ml)溶液にHO−Su(51mg)及びDCC(100mg)
を加え、室温で3時間攪拌した後濾過して得られた濾液
を加え、室温で3間攪拌して反応させた。
【0618】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下で溶媒を
留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YM
C,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
510dを470.5mg (収率81.2%)取得した。
【0619】RF 0.63 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0620】[α]D 28 -37.4°(c 1.03,CHCl3 ) 。
【0621】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.13(d,3H,J=6.6),1.42(s,9H),1.98,1.99,2.05,2.
06,2.07,2.08,2.15,2.16(s,3H×11) ,4.51, 4.53
(d,1H×2,J=8.0),5.28(d,1H,J=3.4)。
【0622】IR(KBr) :cm-1 1749,1655,1371,1229,1061。
【0623】化合物508ab(306.4mg)にTFA(3ml)を
加え、室温で2時間攪拌後、減圧下TFAを留去した残
渣のCH2 Cl2 (3ml)及びNEt3 (300μl) の溶
液に、化合物507aL(184.2mg)のCH2 Cl2 (8ml)溶
液にHO−Su(41.4mg)及びDCC(81mg)を加え、室温
で3時間攪拌した後濾過して得られた濾液を加え、室温
で4時間攪拌して反応させた。
【0624】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナカラ
イ,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
510eを319.1mg (収率70.6%)取得した。
【0625】RF 0.78 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0626】[α]D 28 -71.3°(c 0.77,CHCl3 ) 。
【0627】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.12, 1.14(d,3H×2,J=6.6),1.43(s,9H),1.99,2.0
0,2.05,2.07,2.08,2.09, 2.16(s,3H×10) ,4.52
(d,1H,J=8.1),5.26, 5.29(d,1H×2,J=3.4)。
【0628】IR(KBr) :cm-1 1749,1657,1371,1229,1061。
【0629】(t) 化合物511c、511d及び511eの合成 化合物510c(250.0mg) にTFA(3ml)を加え室温で1
時間攪拌後、減圧下TFAを留去し、残渣にCH2 Cl
2 (2ml)、NEt3 (300μl)及びPal−OSu
(67.6mg)を加え室温で5時間攪拌して反応させた。
【0630】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
511cを204.6mg (収率74.7%)取得した。
【0631】RF 0.77 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0632】[α]D 28 -40.5°(c 0.97,CHCl3 ) 。
【0633】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.11(d,3H,J=6.6),1.98,1.99,2.
02,2.05,2.06,2.08,2.15, 2.16(s,3H×11) , 4.5
2(d,1H×2,J=7.8),5.25(d,1H,J=3.2)。
【0634】IR(KBr) :cm-1 1751,1639,1371,1229,1068。
【0635】化合物510d(202.5mg) にTFA(1.5ml) を
加え室温で 1.5時間攪拌後、減圧下TFAを留去し、残
渣にCH2 Cl2 (3ml)、NEt3 (500μl)及びP
al−OSu(54mg)を加え、室温で4時間攪拌して反応
させた。
【0636】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトクラフィー(ナカラ
イ,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
511dを188.4mg (収率84.9%)取得した。
【0637】RF 0.90 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0638】[α]D 25 -37.5°(c 0.77,CHCl3 ) 。
【0639】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.13(d,3H,J=6.6),1.99,2.05,2.
07,2.09, 2.16(s,3H×11) ,4.51,4.52(d,1AH×2,J=
7.8),5.28(d,1H,J=3.2)。
【0640】IR(KBr) :cm-1 1751,1641,1371,1230,1061。
【0641】化合部510e(198.9mg) にTFA(1.5ml) を
加え室温で1時間攪拌後、減圧下TFAを留去し、残渣
にCH2 Cl2 (2ml)、NEt3 (400μl)及びPa
l−OSu(56mg)を加え、室温で3時間攪拌して反応さ
せた。
【0642】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナカラ
イ,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
511eを177.6mg (収率81.2%)取得した。
【0643】RF 0.74 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0644】[α]D 27 -77.5°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0645】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.12, 1.14(d,3H×2,J=6.6),1.9
9,2.00,2.05,2.06,2.07,2.09,2.15, 2.16(s,3H
×10) ,4.53(d,1H,J=8.1),5.25, 5.29(d,1H×2,J=3.
4)。
【0646】IR(KBr) :cm-1 1751,1643,1371,1229,1069。
【0647】(u) 化合物511c′、511d′及び511e′の合
化合物511c (195.2mg)のMeOH(3ml)及びCHCl
3 (2ml)の混合溶媒溶液に、28% NaOMe in
MeOH(20μl)を加え、室温で 1.5時間攪拌して
反応させた。
【0648】反応液から減圧下溶媒を留去し、白色粉末
として化合物511c′を137.3mg (収率99.5%)取得し
た。
【0649】RF 0.25 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0650】[α]D 27 -29.4°(c 1.01,CHCl3 -MeOH
-H2 O 10:10:3)。
【0651】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8),1.25(d,3H,J=6.6),4.26, 4.27(d,
1H×2,J=7.8),4.28(1H)。
【0652】IR(KBr) :cm-1 3431,1637,1074。
【0653】上記合成反応を化合物511cの代わりに化合
物511d (178.3mg)を用いて同様に行い、白色粉末として
化合物511d′を116.9mg (収率92.8%)取得した。
【0654】RF 0.47 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0655】[α]D 26 -27.0°(c 0.99,CHCl3 -MeOH
-H2 O 10:10:3)。
【0656】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8),1.25(d,3H,J=6.6),4.26, 4.28(d,
1H×2,J=7.6),4.81(d,1H,J=2.0) 。
【0657】IR(KBr) :cm-1 3435,1636,1076。
【0658】前記合成反応を化合物511cの代わりに化合
物511e (169.4mg)を用いて同様に行い、白色粉末として
化合物511e′を119.5mg (収率97.5%)取得した。
【0659】RF 0.64 (CHCl3 -MeOH -H2 O 10:5:1) 。
【0660】[α]D 26 -57.8°(c 1.00,CHCl3 -MeOH
-H2 O 10:10:3)。
【0661】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8), 1.23(d,3H×2,J=6.6),4.26(d,1H,
J=7.6),4.81, 4.82(d,1H×2,J=1.5)。
【0662】IR(KBr) :cm-1 3450,1639,1076。
【0663】(v) 化合物517a及び517bの合成 化合物501a(1.362g)及びNEt3 (327mg) のCH2
2 (10ml)溶液に、化合物516 Boc−α−benzy
l D−Glutamate(1.00g)のCH2 Cl2
(10ml)溶液にHO−Su (375mg)及びDCC (673mg)を
加え、室温で2時間攪拌下後濾過して得られた濾液を加
え、室温で3時間攪拌して反応させた。
【0664】反応液を水洗し、乾燥後減圧下溶媒を留去
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナカライ,
CHCl3 −MeOH 100:1)で精製して化合物517a
を 1.157g(収率59.8%)取得した。
【0665】RF 0.58 (CHCl3 -MeOH 25:1) 。
【0666】[α]D 25 -75.2°(c 0.90,CHCl3 ) 。
【0667】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.12(d,3H,J=6.6),1.43(s,9H),1.99,2.06, 2.17(s,
3H×3),5.29(dd,1H,J=1.0,3.4) ,7.36(5H)。
【0668】IR(KBr) :cm-1 1749,1716,1660,1371,1254,1229,1166,1065,10
53。
【0669】化合物501aの代りに化合物501b(1.518g)
を用いた以外上記と同様に行い、化合物517bを 1.252g
(収率59.4%)取得した。
【0670】RF 0.51 (CHCl3 -MeOH 25:1) 。
【0671】[α]D 26 +1.20°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0672】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.43(s,9H),1.99,2.04,2.05, 2.16(s,3H×4),4.48
(dd,1H,J=8.1) ,7.36(5H)。
【0673】IR(KBr) :cm-1 1753,1715,1664,1369,1227,1169,1076,1057。
【0674】(w) 化合物518a及び518bの合成 化合物517a(522.0mg) にTFA(4ml)を加え、室温で
1時間攪拌後、減圧下TFAを留去した残渣のCH2
2 (5ml)及びNEt3 (700μl)の混合溶媒溶液
に、化合物507aL(450.0mg)のCH2 Cl2 (15ml)溶液に
HO−Su(101mg) 及びDCC(198mg) を加え、室温で
2時間攪拌した後濾過して得られた濾液を加え、室温で
3時間攪拌して反応させた。
【0675】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナカラ
イ,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
518aを794.9mg (収率90.6%)取得した。
【0676】RF 0.74 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0677】[α]D 27 -77.9°(c 0.99,CHCl3 ) 。
【0678】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.11, 1.14(d,3H×2,J=6.6),1.44(s,9H),1.99,2.0
5,2.08, 2.16(s,3H×6),5.27, 5.29(d,1H×2,J=3.
4),7.36(5H)。
【0679】IR(KBr) :cm-1 1747,1653,1371,1231,1166,1067。
【0680】化合物517b(1.084g)にTFA(6ml)を
加え室温で1時間攪拌後、減圧下TFAを留去した残渣
のCH2 Cl2 (15ml)及びNEt3 (1ml)の混合溶媒
溶液に、化合物507aL(858.0mg)のCH2 Cl2 (20ml)溶
液にHO−Su(193mg) 及びDCC(377mg)を加え、室
温で2時間攪拌した後濾過して得られた濾液を加え、室
温で時間攪拌して反応させた。
【0681】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナカラ
イ,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
518bを1.437g(収率81.6%)取得した。
【0682】RF 0.34 (CHCl3 -MeOH 25:1) 。
【0683】[α]D 27 -34.4°(c 0.99,CHCl3 ) 。
【0684】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 1.13(d,3H,J=6.6),1.44(s,9H),1.96,1.99,2.04,2.
05,2.07,2.15, 2.16(s,3H×7),4.48(d,1H,J=8.1),
5.33(d,1H,J=3.4),7.37(5H)。
【0685】IR(KBr) :cm-1 1749,1670,1371,1229,1169,1063。
【0686】(x) 化合物519a及び519bの合成 化合物518a(466.9mg) にTFA(4ml)を加え、室温で
1.5時間攪拌後、減圧下TFAを留去した後の残渣にC
2 Cl2 (6ml)、NEt3 (600μl)及びPal−
OSu(165mg) を加え、室温で 2.5時間攪拌して反応さ
せた。
【0687】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ナカラ
イ,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
519aを364.1mg(収率69.3%)取得した。
【0688】RF 0.38 (CHCl3 -MeOH 25:1) 。
【0689】[α]D 24 -83.3°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0690】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.12, 1.13(d,3H×2,J=6.8),1.9
6,1.99,2.05,2.06, 2.16(s,3H×6),5.27, 5.28
(d,1H×2,J=3.4),7.36(5H)。
【0691】IR(KBr) :cm-1 1749,1639,1371,1229,1069。
【0692】化合物518b(1.004g)にTFA(7ml)を
加え、室温で 1.5時間攪拌後、減圧下TFAを留去した
後の残渣にCH2 Cl2 (10ml)、NEt3 (1,2ml) 及び
Pal−OSu(330mg) を加え、室温で16時間攪拌して
反応させた。
【0693】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YMC,
CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物519b
を966.2mg (収率85.9%)取得した。
【0694】RF 0.59 (CHCl3 -MeOH 20:1) 。
【0695】[α]D 28 -36.3°(c 1.01,CHCl3 ) 。
【0696】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.13(d,3H,J=6.6),1.96,1.99,2.
03,2.04,2.05,2.14,2.16(s,3H×7),4.48(d,1H,J=
8.1),5.29(d,1H,J=3.4),7.36(5H)。
【0697】IR(KBr) :cm-1 1751,1637,1371,1227,1169,1065。
【0698】(y) 化合物520a及び520bの合成 化合物519a(363.8mg) のEtOH(50ml)及びTHF(4
ml)の混合溶媒溶液に10% Pd/C36mgを加えPar
rで1時間接触還元した後触媒を濾別し、濾液から減圧
下溶媒を留去して脱ベンジル体を337.1mg (収率 100
%)取得した。
【0699】この化合物のMeOH(10ml)溶液に、氷冷
下トリメチルシリルジアゾメタンの10%ヘキサン溶液
(4ml)を加え、20分間攪拌して反応させた。
【0700】反応液から減圧下溶媒を留去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(YMC,CHCl3 −M
eOH 50:1)で精製して化合物520aを302.4mg (収
率88.6%)取得した。
【0701】RF 0.35 (CHCl3 -MeOH 25:1) 。
【0702】[α]D 26 -83.4°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0703】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.13, 1.14(d,3H×2,J=6.6),1.9
8,1.99,2.05,2.06, 2.16(s,3H×6),3.76(s,3H),
5.28(d,1H×2,J=3.4)。
【0704】IR(KBr) :cm-1 1749,1647,1373,1229,1067。
【0705】化合物519b(937.9mg) のEtOH(100ml)
及びTHF(10ml)の混合溶媒溶液に10% Pd/C(94m
g)を加えParrで1時間接触還元した後触媒を濾去
後、濾液から減圧下溶媒を留去して脱ベンジル体を873.
1mg (収率 100%)取得した。
【0706】この化合物の一部(420.8mg) のMeOH
(6ml)溶液に、氷冷下10% TMS−CH2 2
n Hexane(3.5ml) を加え、20分間攪拌して反応
させた。
【0707】反応液から減圧下溶媒を留去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(YMC,CHCl3 −M
eOH 75:1)で精製して化合物520bを373.5mg (収
率87.7%)取得した。
【0708】RF 0.34 (CHCl3 -MeOH 25:1) 。
【0709】[α]D 26 -38.2°(c 0.99,CHCl3 ) 。
【0710】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.14(d,3H,J=6.6),1.98,1.99,2.
05,2.06, 2.16(s,3H×7),3.75(s,3H),4.49(d,1H,J=
7.8),5.28(d,1H,J=3.4)。
【0711】IR(KBr) :cm-1 1751,1647,1371,1229,1070。
【0712】(z) 化合物521a及び521bの合成 化合物519a(240.8mg) のEtOH(33ml)及びTHF(2.6
ml) の混合溶媒溶液に10% Pd/C(24mg)を加えPa
rrで1時間接触還元した後触媒を濾別し、濾液から減
圧下溶媒を留去し、取得した残渣のCH2 Cl2 (5m
l)溶液に、HO−Su(24,7mg)及びDCC(48.3mg)を
加え、室温で2時間攪拌後、 2.0M NH3 in M
eOH(0.5ml) を加え室温で2時間攪拌して反応させ
た。
【0713】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下に溶媒を
留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YM
C,CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物
521aを171.8mg (収率77.0%)取得した。
【0714】RF 0.60 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0715】[α]D 27 -93.4°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0716】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.14, 1.15(d,3H×2,J=6.6),1.9
9,2.07,2.16, 2.17(s,3H×6),5.26, 5.29(d,1H×
2,J=3.2)。
【0717】IR(KBr) :cm-1 1749,1641,1371,1248,1229,1069。
【0718】化合物519b(937.9mg) のEtOH(100ml)
及びTHF(10ml)の混合溶媒溶液に、10% Pd/C(9
4mg)を加えParrで1時間接触還元した後触媒を濾別
し、濾液から減圧下溶媒を留去し脱ベンジル体を873.1m
g (収率 100%)取得した。
【0719】この化合物の一部(452.3mg) のCH2 Cl
2 (5ml)溶液に、HO−Su(146.3mg) 及びDCC(9
3.0mg)を加え、室温で2時間攪拌後、 2.0M NH3
inMeOH(1ml)を加え、室温で17時間撹拌して反
応させた。
【0720】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(YMC,
CHCl3 −MeOH 50:1)で精製して化合物521b
を335.2mg (収率74.1%)取得した。
【0721】RF 0.56 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0722】[α]D 26 -45.2°(c 1.00,CHCl3 ) 。
【0723】 1H-NMR(CDCl3 ):δ ppm,J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8),1.15(d,3H,J=6.6),1.99,2.05,2.
06,2.07,2.16, 2.17(s,3H×7),4.49(d,1H,J=7.8),
5.26(d,1H,J=3.4)。
【0724】IR(KBr) :cm-1 1751,1643,1371,1229,1070。
【0725】(a′) 化合物521a′及び521b′の合成 化合物521a(169.3mg) のMeOH(3ml)溶液に28%
NaOMe in MeOH(10μl)を加え、室温で1
時間撹拌して反応させた。
【0726】減圧下溶媒を留去し、白色粉末として化合
物521a′を118.3mg(収率89.6%)取得した。
【0727】RF 0.64 (CHCl3 -MeOH- H2 O 10:5:1) 。
【0728】[α]D 27−70.6°(c 0.51,CHCl3 -MeOH-
H2 O 10:10:3)。
【0729】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8), 1.25(d,3H×2,J=6.6),4.81,4.82
(d,1H,J=3.4)。
【0730】IR(KBr) :cm-1 3398,1639,1076。
【0731】化合物521b(308.1mg) のMeOH(7ml)
溶液に28% NaOMe in MeOH(10μl)を加
え、室温で1.5時間撹拌して反応させた。
【0732】反応液から減圧下溶媒を留去し、白色粉末
として化合物521b′を232.2mg(収率99.8%)取得した。
【0733】RF 0.61 (CHCl3 -MeOH- H2 O 10:5:1) 。
【0734】[α]D 27−32.9°(c 0.556, CHCl3 -MeO
H- H2 O 10:10:3)。
【0735】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.6),1.24(d,3H,J=6.6),4.26(d,1H,J=7.
6),4.81(d,1H,J=2.9)。
【0736】IR(KBr) :cm-1 3400,1661,1637,1070。
【0737】(b′) 化合物520a′及び520b′の合成 化合物520a(298.0mg) のMeOH(5ml)溶液に28%
NaOMe in MeOH(20μl)を加え、室温で1
時間撹拌して反応させた。
【0738】反応液から減圧下溶媒を留去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(YMC,CHCl3 −M
eOH 5:1)で精製して白色粉末として化合物520
a′を137.6mg(収率59.6%)取得した。
【0739】RF 0.86 (CHCl3 -MeOH 2:1)。
【0740】[α]D 28−71.3°(c 1.01,MeOH) 。
【0741】 1H-NMR(CD3 OD) :δ ppm,J in Hz 0.90(t,3H,J=6.8),1.20, 1.21(d,3H×2,J=6.6),4.7
6, 4.78(d,1H×2,J=2.2)。
【0742】IR(KBr) :cm-1 3400,1643,1078。
【0743】化合物520b(348.2mg) のMeOH(7ml)
溶液に、28% NaOMe inMeOH(10μl)を加
え、室温で2時間撹拌して反応させた。
【0744】反応液から減圧下溶媒を留去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(YMC,CHCl3 −M
eOH 25:10)で精製して白色粉末として化合物520
b′を187.5mg(収率71.0%)取得した。
【0745】RF 0.70 (CHCl3 -MeOH 2:1)。
【0746】[α]D 27−30.7°(c 0.505, CHCl3 -MeO
H- H2 O 10:10:3)。
【0747】 1H-NMR(CD3 OD) :δ ppm,J in Hz 0.90(t,3H,J=6.8),1.21(d,3H,J=6.6),3.67(s,3H),4.
24(d,1H,J=7.3)。
【0748】IR(KBr) :cm-1 3422,1637,1074。
【0749】(c′) 化合物522a′及び522b′の合成 化合物520a′(104.0mg) のMeOH(3ml)溶液に 0.1
N NaOH(1.15ml)を加え、室温で24時間撹拌して
反応させた。
【0750】反応液から減圧下溶媒を留去し、ゲル濾過
(LH−20,MeOH)で精製し、白色粉末として化合
物522a′を98.2mg(収率93.6%)取得した。
【0751】RF 0.49 (CHCl3 -MeOH- H2 O 10:5:1) 。
【0752】[α]D 27−68.5°(c 1.05,CHCl3 -MeOH-
H2 O 10:10:3)。
【0753】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.88(t,3H,J=6.8),1.24(d,3H,J=6.6)。
【0754】IR(KBr) :cm-1 3400,1639,1558,1078,1038。
【0755】化合物520b′(138,8mg) のMeOH(3m
l)溶液に、 0.1N NaOH(1.504ml) を加え、室温
で68時間撹拌して反応させた。
【0756】反応液から減圧下溶媒を留去し、ゲル濾過
(LH−20,MeOH)で精製し、白色粉末としとて化
合物522b′を135.1mg(収率96.5%)取得した。
【0757】RF 0.39 (CHCl3 -MeOH- H2 O 10:5:1) 。
【0758】[α]D 27−28.2°(c 1.02,CHCl3 -MeOH-
H2 O 10:10:3)。
【0759】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD=1:1) :δ ppm,
J in Hz 0.89(t,3H,J=6.8),1.24(d,3H,J=6.6)。
【0760】IR(KBr) :cm-1 3400,1637,1560,1076,1041。
【0761】(d′) 化合物523 の合成(図5j) 2−セチル−ステアリン酸(304mg) に塩化チオニル (3
ml) を加え、3時間加熱還流した。過剰の塩化チオニル
を留去し、ベンゼンを加え、溶媒を留去した。この操作
を3回繰り返したのち、残渣を塩化メチレン (3ml) に
溶解した。この溶液をフコース誘導体501 a(276mg) お
よびトリエチルアミン(0.18ml)の塩化メチレン(15ml)溶
液に氷冷下滴下した後、室温にて終夜撹拌した。反応液
を水及び半飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムに
て乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル 50 g、クロロホルム)
にて精製してアミド体(450mg)を得た。
【0762】[α]D 27-60.3 ゜(c 1.0,クロロホル
ム) 。
【0763】IR(KBr) :3450,3300,1750,1640,1550
cm-1
【0764】 1H-NMR(CD3 OD) :0.88(3H,t,J=7Hz),1.
14(3H,d,J=6.5Hz),2.00(3H,s),2.07(3H,s),2.17(3H,
s),4.13(1H,q,J=6.5Hz),5.04(1H,d,J=4Hz),5.16(1H,
dd,J=4,11Hz),5.29(1H,brd,J=3Hz),5.36(1H,dd,J=3,1
1Hz),5.81(1H,t,J=5Hz)。
【0765】m/z(FAB)846 。
【0766】Rf =0.53 (クロロホルム:メタノール=
99:1)。
【0767】上記で得たアミド体(235mg) のメタノール
(30ml)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶
液55μl)を加え、室温にて6時間撹拌した。「アンバ
ーリスト15E」を液性が中性になるまで加えた後樹脂を
濾去し、濾液を濃縮し、残渣を「セファデックスLH−
20」(メタノール:クロロホルム =1:1)にて精製
し、目的化合物523(183mg)を得た。
【0768】[α]D 26-44.6 ゜(c 1.0,クロロホル
ム:メタノール=1:1) 。
【0769】IR(KBr) :3450,3300,1640,1550cm-1
【0770】 1H-NMR(CD3 OD) :0.89(3H,t,J=7Hz),1.
22(3H,d,J=6.5Hz),1.4 (2H,m),1.55(2H,m),3.93(1H,
q,J=6.5Hz)。
【0771】Rf =0.45 (クロロホルム:メタノール=9
3:7 )。
【0772】(e′) 化合物529 の合成(図5k) 1)化合物524 の合成 L−フコーステトラアセテート(化合物523 )(10.16
g)と2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキシ]エ
タノール(10.31g)を塩化メチレン(300ml)に溶解し、
BF3 ・Et2 O(17.36g)を加え、室温で25時間攪拌
した。反応液を塩化メチレンで希釈し、水、5%NaH
CO3 水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減圧下留去
した。残渣をピリジン(26ml)に溶解し、無水酢酸(20
ml)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物を酢酸
エチルで希釈し、水、5%NaHCO3 水、水、10%ク
エン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減圧下留去
した。残渣シリカゲル(250g)を用いるカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム)で精製し、α−グリコシド
体化合物524 (4.40g,33%)とβ−グリコシド体化合
物525 (1.79g)を無色油状物として得た。
【0773】α−グリコシド体化合物524 :[α]D -1
12.3°(c 0.96,CHCl3 ) 。
【0774】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.14(3H,d,J=6.6H
z),1.99(3H,s),2.08(3H,s),2.17(3H,s),3.62-3.84
(12H,m),4.23(1H,q,J=6.6Hz),5.11(1H,d,J=3.7Hz),
5.12(1H,dd,J=3.7Hz,10.0Hz),5.30(1H,d,J=3.4Hz),5.
37(1H,dd,J=3.4Hz,10.0Hz)。
【0775】2)化合物526 の合成 クロル体化合物524 (3.56g)をDMF(50ml)に溶解
し、アジ化ナトリウム(1.05g)を加え、70℃で2日間
攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水洗し、乾燥
後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(100g)を
用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精
製し、アジド体化合物526 (2.98g)を無色油状物とし
て得た。
【0776】[α]D -113.7°(c 0.96,CHCl3 ) 。
【0777】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.14(3H,d,J=6.6H
z),1.99(3H,s),2.07(3H,s),2.16(3H,s),3.40(2H,t,
J=5.0Hz),3.62-3.70(9H,m) ,3.78-3.84(1H,m) ,4.23
(1H,dq,J=1.2Hz,6.6Hz) ,5.10(1H,d,J=3.7Hz),5.12(1
H,dd,J=3.7Hz,10.3Hz),5.30(1H,dd,J=1.2Hz,3.4Hz) ,
5.37(1H,dd,J=3.4Hz,10.3Hz)。
【0778】3)化合物527 の合成 アジド体化合物526 (2.21g)とp−トルエンスルホン
酸(0.94g)をエタノール(100ml) に溶解し、リンドラ
ー触媒(4.40g)を加え、室温50psiで7時間接触還
元を行った。触媒を濾去後、濾液を減圧下濃縮し、アミ
ン体化合物527(2.84g)を無色油状物質として得た。
【0779】4)化合物528 の合成 アミン体化合物527(240mg )とパルチミン酸N−ヒドロ
キシスクシンイミドエステル(143mg)を塩化メチレン
(20ml)に溶解し、トリエチルアミン(82mg)を加え、
室温で3時間攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈
し、水、10%クエン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶
媒を減圧下留去した。残渣をシリガゲル(50g)を用い
るカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノー
ル 100:1)で精製し、目的化合物(241mg)を得た。
【0780】[α]D -65.0 °(c 1.01,CHCl3 ) 。
【0781】1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.8H
z),1.14(3H,d,J=6.6Hz),1.20-1.34(24H,m),1.63(2H,
m),1.99(3H,s),2.07(3H,s),2.17(3H,s),2.18(2H,
m),3.46(2H,m),3.56(2H,m),3.58-3.68(7H,m) ,3.80
(1H,m),4.23(1H,dq,J=1.2Hz,6.6Hz) ,5.12(1H,dd,J=
3.7Hz,10.3Hz),5.13(1H,d,J=3.7Hz),5.29(1H,dd,J=1.
2Hz,3.4Hz) ,5.37(1H,dd,J=3.4Hz,0.3Hz) ,6.10(1H,
m)。
【0782】5)化合物529 の合成 化合物528(208mg )をメタノール(5ml)に溶解し、28
%NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温で
2.5時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC−
50」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムを加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗浄して目的化合
物529(151mg )を無色粉末として得た。
【0783】[α]D -55.2 °(c 0.56, CHCl3 ) 。
【0784】 1H-NMR (CDCl 3 ) δ:0.88(3H,t,J=6.8H
z),1.20-1.34(24H,m),1.30(3H,d,J=6.6Hz),1.62(2H,
m),2.18(2H,m),3.40-3.72(11H,m),3.74-3.84(3H,m)
,3.90-3.94(1H,m) ,4.04(1H,q,J=3.3Hz),4.92(1H,
d,J=3.4Hz),6.43(1H,m)。
【0785】(f′) 化合物531 の合成(図5l) 1)化合物530 の合成 2−(1−ヘキサデシル)オクタデカン酸(153mg)をヘ
キサン(15ml)と塩化メチレン(20ml)の混合溶液に溶
解し、N−ヒドロキシスクシンイミド(35mg)とN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(62mg)を加
え、室温で24時間攪拌した。反応混合物にアセトニトリ
ル(15ml)を溶解したアミン体化合物527(214mg )を加
え、ついでトリエチルアミン(67mg)を加えた後、室温
で24時間攪拌した。不溶物を濾去し、濾液をクロロホル
ムで希釈し、水洗し、乾燥後溶媒を減圧下留去した。残
渣をシリカゲル(60g)を用いるカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム−メタノール 150:1)で精製し
た。再度、シリカゲル(60g)を用いるカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1)で精製し、
目的化合物530(165mg )を無色油状物として得た。
【0786】[α]D -51.4 °(c 0.84, CHCl3 ) 。
【0787】 1H-NMR (CDCl 3 ) δ:0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.14(3H,d,J=6.4Hz),1.20-1.33(56H,m),1.34-1.4
3(2H,m) ,1.56-1.62(2H,m) ,1.99(3H,s),2.07(3H,
s),2.17(3H,s),3.47(2H,m),3.54(2H,m),3.58-3.70
(7H,m) ,3.76-3.83(1H,m) ,4.22(1H,dq,J=1.2Hz,6.4
Hz),5.12(1H,dd,J=3.7Hz,10.0Hz),5.13(1H,d,J=3.7H
z),5.29(1H,dd,J=1.2Hz,3.4Hz),5.37(1H,dd,J=3.4Hz,1
0.0Hz),6.02(1H,m)。
【0788】2)化合物531 の合成 化合物530(138mg )をメタノール(10ml)に溶解し、28
%NaOMe inMeOH(20μl)を加え、室温で
2.5時間攪拌した。反応液に「アンバーライトIRC−
50」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し
た。残渣にクロロホルムに加え、不溶物を濾去後濾液を
減圧下濃縮乾固し、残渣をエーテルで洗浄して目的化合
物(101mg)を無色粉末として得た。
【0789】[α]D -36.7 ゜(c 0.69, CHCl 3 ) 。
【0790】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:0.88(6H,t,J=6.8H
z),1.20-1.30(56H,m),1.30(3H,d,J=6.8Hz),1.34-1.4
3(2H,m) ,3.37-3.72(11H,m),3.74-3.85(3H,m) ,3.88
-3.94(1H,m) ,4.03(1H,q,J=6.8Hz),4.92(1H,d,J=3.4H
z),6.37(1H,m)。
【0791】(g′) 化合物540 の合成(図5m) 1)化合物535 の合成 化合物534(340mg )、Zn(OTf)2 (318mg)及び6
−クロロヘキサノール(151mg)をアセトニトリル(15m
l)に溶解し、氷冷攪拌下TMSCl(95mg)を加え
た。同温で 1.5時間攪拌後、反応混合物を酢酸エチルで
希釈し、水、5%NaHCO3 水及び水で順次洗浄し、
乾燥後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(25
g)を用いるカラムクロマトグラフィー(クロロホルム
−ヘキサン2:1)で精製し、目的化合物(319mg)を無
色油状物として得た。
【0792】[α]D -42.4 °(c 0.88,CHCl3 ) 。
【0793】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.11(3H,d,J=6.6H
z),1.32-1.40(2H,m) ,1.40-1.48(2H,m) ,1.56-1.68
(2H,m) ,1.76(2H,m),3.43(1H,m),3.51(2H,t,J=6.6H
z),3.60(1H,m),3.66(1H,d,J=2.9Hz),3.86(1H,q,J=6.
6Hz),3.93(1H,dd,J=2.9Hz,10.0Hz),4.02(1H,dd,J=3.7
Hz,10.0Hz),4.65(1H,d,J=11.7Hz) ,4.67(1H,d,J=12.0
Hz) ,4.74(1H,d,J=11.7Hz) ,4.78(1H,d,J=3.7Hz),4.
81(1H,d,J=12.1Hz) ,4.88(1H,d,J=11.7Hz) ,4.98(1H,
d,J=11.7Hz) ,7.24-7.41(15H,m)。
【0794】2)化合物537 の合成 クロル体化合物535 (1.03g)をDMF(15ml)に溶解
し、アジ化ナトリウム(0.24g)を加え、60℃で6日間
攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水洗し、乾燥
後溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲル(100g)を
用いるカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチ
ル15:1)で精製し、アジト体化合物537 (0.94g)を
無色油状物として得た。
【0795】[α]D -39.4 °(c 1.08,CHCl3 ) 。
【0796】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.10(3H,d,J=6.6H
z),1.34-1.42(4H,m) ,1.54-1.68(4H,m) ,3.24(2H,t,
J=7.0Hz),3.40-3.46(1H,m) ,3.58-3.64(1H,m) ,3.66
(1H,d,J=2.9Hz),3.86(1H,q,J=3.3Hz),3.93(1H,dd,J=
2.9Hz,10.0Hz),4.03(1H,dd,J=3.7Hz,10.0Hz),4.66(1
H,d,J=11.5Hz) ,4.67(1H,d,J=12.0Hz) ,4.74(1H,d,J=
12.0Hz) ,4.78(1H,d,J=3.7Hz),4.81(1H,d,J=12.0Hz)
,4.87(1H,d,J=12.0Hz) ,4.98(1H,d,J=11.5Hz) ,7.2
4-7.41(15H,m)。
【0797】3)化合物538 の合成 アジト体化合物537 (0.90g)とp−トルエンスルホン
酸(0.31g)をエタノール(30ml)に溶解し、リンドラ
ー触媒(1.80g)を加え、室温50psiで5時間接触還
元を行った。触媒を濾去後、濾液減圧下濃縮し、アミン
体化合物538 (1.12g)を無色泡状物質として得た。
【0798】4)化合物539 の合成 N−t−2ブトキシカルボニル−L−グルタミン酸(74
mg)をアセトニトリル(20ml)に溶解し、N−ヒドロキ
シスクシンイミド(76mg)とN,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(136mg)を加え、室温で4時間攪拌し
た。反応混合物にアミン体化合物538(466mg )とトリエ
チルアミン(134mg)を加え、室温で2時間攪拌した。析
出晶を濾過し、シリカゲル(60g)を用いるカラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム−メタノール 100:1)
で精製し、目的化合物(288mg)を無色粉末として得た。
【0799】[α]D -34.0 °(c 1.45,CHCl3 ) 。
【0800】 1H-NMR(CDCl3 ) δ:1.10(6H,d,J=6.6H
z),1.28-1.37(8H,m) ,1.43(9H,m),1.45-1.52(4H,m)
,1.55-1.62(4H,m) ,1.85-1.95(1H,m) ,2.02-2.10(1
H,m) ,2.21-2.39(2H,m) ,3.16-3.29(4H,m) ,3.38-3.
46(2H,m) ,3.54-3.61(2H,m) ,3.66(2H,d,J=2.9Hz),
3.86(2H,q,J=6.6Hz),3.90-3.96(2H,m) ,4.00-4.05(2
H,m) ,4.65(2H,d,J=11.7Hz) ,4.67(2H,d,J=12.0Hz)
,4.74(2H,d,J=11.7Hz) ,4.77(1H,d,J=3.4Hz),4.78
(1H,d,J=3.4Hz),4.81(2H,d,J=12.0Hz) ,4.87(1H,d,J=
11.7Hz) ,4.88(1H,d,J=11.7Hz) ,4.98(2H,d,J=11.7H
z) ,7.24-7.41(30H,m)。
【0801】5)化合物540 の合成 ベンジルエーテル体化合物539(230mg )を酢酸エチル
(20ml)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合溶媒に溶
解し、10%Pd−C(460mg)を加え、室温60psiで3
日間接触還元を行った。触媒を濾去後、濾液を減圧下濃
縮し、残渣をエーテルで洗浄して目的化合物(113mg)を
無色粉末として得た。
【0802】[α]D -80.9 ゜(c 0.78,MeOH) 。
【0803】 1H-NMR(CD3 OD) δ:1.21(6H,d,J=6.6H
z),1.34-1.44(8H,m) ,1.44(9H,s),1.47-1.57(4H,m)
,1.57-1.68(4H,m) ,1.80-1.88(1H,m) ,1.95-2.04(1
H,m) ,2.25(2H,m),3.94(2H,q,J=6.6Hz),4.73(2H,d,J=
2.7Hz) 。
【0804】(h′) 化合物533 の合成(図5m) 1)化合物532 の合成 t−Boc−L−グルタミン酸(74mg)をアセトニトリル
(20ml)に溶解し、HOSu(76mg)とDCC(136mg) を加
え、室温で18時間撹拌した。反応混合物にアミン体化合
物527 (392mg) とトリエチルアミン(134mg) を加え、室
温で24時間撹拌した。不溶物を濾去し、濾液をクロロホ
ルムで希釈し、水、5%NaHCO3 水、水、10%クエ
ン酸水及び水で順次洗浄し、乾燥後溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲル(50 g) を用いるカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム−メタノール50:1)で精製
し、目的化合物532(207mg)を無色泡状物として得た。
【0805】2)化合物533 の合成 化合物532(180mg)をメタノール(3ml)に溶解し、28%
NaOMe in MeOH(20 μl) を加え、室温で
4時間撹拌した。反応液に「アンバーライトIRC−5
0」を加え、不溶物を濾去後濾液を減圧下濃縮乾固し、
目的化合物533(114mg)を無色泡状物として得た。
【0806】[α]D -67.2 ゜(c 0.62,MeOH) 。
【0807】 1H-NMR(CD3 OD) δ:1.21(6H,d,J=6.6H
z),1.44(9H,s),1.82-1.92(1H,m) ,1.98-2.06(1H,m)
,2.29(2H,m),4.00(2H,q,J=6.6Hz)。
【0808】実施例6(アセチルガラクトサミン系誘導
体の合成) 本実施例における反応式を図6に示す。
【0809】(a) 化合物607 の合成 化合物114(129.9mg)にTFA(2ml)を加え、室温で1
時間撹拌後、減圧下TFAを留去した後の残渣にCH2
Cl2 (2ml)及びNEt3 (200μl)を加えた溶液に、
化合物606(43mg) にCH2 Cl2 (5ml)、HO−Su
(12mg)及びDCC(21mg)を加え、室温で1時間撹拌
した後濾過した濾液を加え、室温で24時間撹拌して反応
させた。
【0810】反応液を水洗し、乾燥後、減圧下溶媒を留
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merc
k,CHCl3 −MeOH 20:1)で精製して化合物
607を36.7mg(収率23.4%)取得した。
【0811】RF 0.53 (CHCl3 -MeOH 10:1) 。
【0812】[α]D 22−16.8°(c 0.98,MeOH) 。
【0813】 1H-NMR(CD3 OD) :δ ppm,J in Hz 0.90(t,3H), 1.92(s,3H×3),1.95,2.02, 2.14(s,3H
×9),3.55-3.76(m,12H),4.05(s,2H), 4.56(d,1H×3,
J=8.5),5.07(dd,1H×3,J=3.5,11.2) , 5.33(d,1H×3,
J=3.5)。
【0814】(b) 化合物608 の合成 化合物607 (36.0mg) のMeOH(3ml)溶液に、28%
NaOMe inMeOH(5μl)を加え、室温で23
時間撹拌して反応させた。
【0815】反応液から減圧下溶媒を留去し、MeOH
で洗浄し、化合物608 を21.6mg(収率74.0%)取得し
た。
【0816】RF 0.34 (CHCl3 -MeOH- H2 O 10:5:1) 。
【0817】[α]D 25− 4.0°(c 0.177, CHCl3 -MeO
H- H2 O 10:10:3)。
【0818】 1H-NMR(CDCl3 :CD3 OD: D2 O=3:6:1):
δ ppm,J in Hz 0.89(t,3H), 2.01(s,3H×3)。
【0819】実施例7(ラクトース系誘導体の合成) 本実施例における反応式を図7a乃至図7dに示す。
【0820】また、本実施例における旋光度は全て25℃
で測定した値である。
【0821】(a) 化合物702 の合成 アルゴン雰囲気下、β−アセチル体701 (15.04g)、6
−ブロモヘキサノール(4.82g)及び「モレキュラーシ
ーブス4A」(25g、減圧下 150℃にて終夜乾燥)の
1,2−ジクロルエタン(200ml) 溶液に室温にてトリフ
ルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(5.1ml) を滴
下し、20分間撹拌して反応させた。
【0822】反応液からモレキュラーシーブスを濾去
し、濾液を希重曹水−氷にあけてクロロホルム抽出し
た。抽出液を重曹水、水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥し
た。溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン−酢酸エチル7:3−6:4)にて
精製してβ−グリコシド体化合物702 を3.12g(収率18
%)得た。
【0823】RF 0.59(ベンゼン−酢酸エチル 1:1)。
【0824】[α]D + 3.9°(c 1.0,クロロホル
ム)。
【0825】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm)in 500MHz :1.
969(d,3H) ,2.039(s,3H) ,2.063(s,3H) ,2.124(s,3
H) ,2.155(s,3H) ,2.047(s,6H) ,4.45(d,1H),4.48
(d,1H),4.88(dd,1H) ,4.95(dd,1H) ,5.11(dd,1H) ,
5.20(t,1H),5.35(dd,1H) 。
【0826】IR(KBr) :1753,1236cm-1
【0827】MS(FAB)(m/z):799(MH+)。
【0828】(b) 化合物703 の合成 β−グリコシド体化合物702 (3.84g)のジメチルホル
ムアミド(25ml)溶液にアジ化ナトリウム(0.78g)を
加え、室温にて3日間、さらに50℃にて2時間加熱撹拌
して反応させた。
【0829】反応液を水にあけて酢酸エチルにて抽出
し、抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒
を留去して、アジド体化合物703 を3.61g(収率99%)
得た。
【0830】RF 0.59(ベンゼン−酢酸エチル 1:1)。
【0831】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz :
1.966(s,3H) ,2.035(s,3H) ,2.062(s,3H) ,2.120(s,
3H) ,2.152(s,3H) ,2.046(s,6H) ,4.45(d,1H),4.48
(d,1H),4.88(dd,1H) ,4.96(dd,1H) ,5.11(dd,1H) ,
5.19(t,1H),5.35(brd,1H)。
【0832】IR(KBr) :1757cm-1
【0833】MS(FAB)(m/z):762(MH+ ) 。
【0834】(c) 化合物704 の合成 アジド体化合物703 (3.60g)及びトルエンスルホン酸
(0.45g)のエタノール(55ml)溶液にリンドラー触媒
(1.51g)を加え、水素加圧下(50psi) 2時間振とう撹
拌して反応させた。
【0835】反応液から触媒をセライトにて濾去し、濾
液を濃縮してアミノ体化合物704 の粗生成物を4.16g得
た。
【0836】(d) 化合物706 の合成 氷冷下、前項(c) で得たアミノ体化合物704 (1.39g)
及び化合物705 の(L)−Boc−Glu(OBzl)
−OSu(0.82g)のジメチルホルムアミド(15ml)溶
液にトリエチルアミン(0.26ml)を加え、そのまま20分
間、さらに室温にて40分間撹拌して反応させた。
【0837】反応液を酢酸エチルにて抽出し、抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン−
酢酸エチル 7:3−6:4)にて精製してベンジル体
化合物706 を1.32g(収率82%)得た。
【0838】RF 0.27(ベンゼン−酢酸エチル 1:1)。
【0839】[α]D −11.1°(c 1.0,クロロホル
ム)。
【0840】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:1.
40(s,9H),1.965(s,3H) ,2.031(s,3H) ,2.044(s,6H)
,2.059(s,3H) ,2.117(s,3H) ,2.151(s,3H) ,2.43
(dt,1H) ,2.55(dt,1H) ,4.44(d,1H),4.49(d,1H),4.
48-4.52(m,1H) ,4.88(dd,1H),4.96(dd,1H) ,5.11(d
d,1H) ,5.13(s,2H),5.19(t,1H),5.35(dd,1H) 。
【0841】IR(KBr) :3400,1753,1670,1520cm-1
【0842】MS(FAB)(m/z): 1055(MH+ ) 。
【0843】(e) 化合物708 の合成 氷冷下、前出項(c) で得たアミノ体化合物704 (2.78
g)、化合物707 の(L)−Boc−Glutamic
acid(390mg) 及びN−ヒドロキシスクシンイミド
(436mg) のジメチルホルムアミド(30ml)溶液にトリエ
チルアミン(0.53ml)を加え、次いでN,N′−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(782mg) のジメチルホルムア
ミド(5ml)溶液を滴下した。そのまま氷冷下で20分
間、室温にて17時間撹拌して反応させた。
【0844】反応液から不溶物を濾去し、濾液を半飽和
食塩水にあけて、酢酸エチルにて抽出し、抽出液を水、
飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、残渣を
アセトニトリルに溶解後不溶物を濾去した。濾液を濃縮
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸
エチルートルエン 7:3−95:5)にて精製しBoc
体化合物708 を1.55g(収率60%)得た。
【0845】RF 0.33(クロロホルム−メタノール 9
5:5) 。
【0846】[α]D −11.0°(c 0.99 ,クロロホル
ム)。
【0847】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:1.
43(s,9H),1.966(s,6H) ,2.036(s,6H) ,2.046(s,12
H),2.061(s,6H) ,2.121(s,6H) ,2.152(s,6H) ,4.44
6(d,1H) ,4.450(d,1H) ,4.48(d,1H),4.49(d,1H),4.
88(dd,2H) ,4.958(dd,1H),4.96(dd,1H) ,5.11(dd,2
H) ,5.19(t,2H),5.35(brd,2H),5.7(brs,1H) ,6.1(b
rs,1H) ,6.5(brs,1H) 。
【0848】IR(KBr) :3400,1755,1670,1540cm-1
【0849】MS(FAB)(m/z): 1682(MH+ ) 。
【0850】(f) 化合物709 の合成 i) Boc体化合物708 (0.53g)にトリフルオロ酢
酸(5ml)を加え室温下1時間撹拌した。トリフルオロ
酢酸を留去し、得られたアミノ体のジメチルホルムアミ
ド溶液に、液性が弱塩基性になるまでトリエチルアミン
を加えた。
【0851】ii) ベンジル体化合物706(320mg)のエタ
ノール(10ml)溶液に10%パラジウムカーボン(289mg)
を加え、水素加圧下(50psi) 1時間振とう撹拌した。触
媒を濾去後、溶媒を留去し、残渣(308mg) のジメチルホ
ルムアミド(15ml)溶液にi)で得たアミノ体のジメチ
ルホルムアミド溶液及びN−ヒドロキシスクシンイミド
(43mg)を加えた。次いで、氷冷下N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(77mg)のジメチルホルムアミ
ド溶液を滴下し、室温にて20時間撹拌し反応させた。
【0852】反応液から不溶物を濾去し、濾液を食塩水
にあけて、酢酸エチルにて抽出し、抽出液を水、飽和食
塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、残渣にアセト
ニトリルを加え、不溶物を濾去した。濾液を濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム−メタノール 99:1−98:2)にて精製してBoc
体化合物709 を 530mg(収率70%)得た。
【0853】RF 0.38(クロロホルム−メタノール 9
5:5) 。
【0854】[α]D −11.0°(c 1.00 ,クロロホル
ム)。
【0855】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:1.
42(s,9H),1.97(s,9H),2.03(s,9H),2.05(s,18H) ,2.
06(s,9H),2.12(s,9H),2.15(s,9H),4.87(t,3H),4.96
(dd,3H) ,5.11(dd,3H) ,5.19(t,3H),5.35(brd,3H),
5.59(brd,1H),6.75(brs,1H),6.89(brs,1H),7.09(br
d,1H),7.40(brs,1H)。
【0856】IR(KBr) :3480,1755,1650,1540,1520
cm-1
【0857】MS(FAB)(m/z): 2350(MH+ ) 。
【0858】(g) 化合物710 の合成 Boc体化合物709 (52mg)のメタノール溶液にナトリ
ウムメトキシド(20μl in 28%メタノール溶液)を
加えて、氷冷下1時間撹拌して反応させた。
【0859】反応液に「Amberlyst 15E」を
液性が中性になるまで加えた後、反応液より析出し、浮
遊している粉末をデカンテーションして取り出し、溶媒
を留去して、ラクトース誘導体である化合物710 を26mg
(収率77%)得た。
【0860】RF 0.62(酢酸エチル−ピリジン−酢酸−
水 5:5:1:3)。
【0861】[α]D − 7.2°(c 0.5,メタノール−水
1:1)。
【0862】 1H-NMR(CD3 OD+D2 O)δ (ppm) in 500MH
z:1.45(s,9H),4.31(d,3H),4.38(d,3H)。
【0863】IR(KBr) :3400,1650,1560,1540cm-1
【0864】MS(FAB)(m/z): 1668 (MH+Na+ ) 。
【0865】(h) 化合物711 の合成 Boc体化合物709(200mg)にトリフルオロ酢酸(4ml)
を加え、室温下1時間撹拌した。トリフルオロ酢酸を留
去し、残渣のジメチルホルムアミド溶液に液性が弱塩基
性になるまでトリエチルアミンを加えた。この溶液にN
−パルミトイルオキシサクシンイミド(33mg)のトルエ
ン(2ml)溶液を加え室温にて7時間撹拌して反応させ
た。
【0866】反応液から目的物を酢酸エチルにて抽出
し、抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒
を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール 50:1)にて精製しパル
ミトイル体 化合物711 を235mg(quant)得た。
【0867】RF 0.26(クロロホルム−メタノール 9
5:5) 。
【0868】[α]D −10.7°(c 1.0,クロロホル
ム)。
【0869】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:0.
88(t,3H),1.965(s,9H) ,2.032(s,6H) ,2.038(s,3H)
,2.046(s,9H) ,2.060(s,9H) ,2.119(s,6H) ,2.123
(s,3H) ,2.152(s,9H) ,4.869(t,1H) ,4.872(t,1H)
,4.875(t,1H) ,4.962(dd,1H),4.964(d,2H) ,5.11
(dd,3H) ,5.19(t,3H),5.35(brd,3H)。
【0870】IR(KBr) :3430,1755,1640,1540cm-1
【0871】MS(FAB)(m/z): 2668(MH+ ) 。
【0872】(i) 化合物712 の合成 パルミトイル体化合物711(214mg)をメタノール(5ml)
−テトラヒドロフラン(1.5ml) の混合液に溶解し、氷冷
下ナトリウムメトキシド(50μl 、28% メタノール溶
液)を滴下し、そのまま氷冷下で4時間、さらに室温に
て 1.5時間撹拌して反応させた。
【0873】反応液に氷冷下、水、塩化メチレンを加え
て析出した粉末を溶解し、これに液性が中性になるまで
「Amberlyst 15E」を加えた。加えた樹脂を
濾去し、濾液を濃縮した。残渣にアセトニトリルを加え
て析出したラクトース誘導体(化合物712)を103mg(収率
69%)得た。
【0874】RF 0.76(酢酸エチル−ピリジン−酢酸−
水 5:5:1:3)。
【0875】[α]D − 4.6°(c 0.35 ,ジメチルスル
ホキシド)。
【0876】 1H-NMR(DMSO) δ (ppm) in 500MHz:0.86
(t,3H),4.17(d,3H),4.20(d,3H),7.74(brt,1H),7.78
(brt,1H),7.84(brt,1H),7.86(brd,1H),7.90(brd,1
H)。
【0877】IR(KBr) :3400,1700,1640,1540cm-1
【0878】MS(FAB)(m/z): 1786(MH+ ) 。
【0879】(j) 化合物714 の合成(図7c) 1)化合物713 の合成 β−ラクトースオクタアセテート化合物701(1.36g,2mm
ol) 、トリエチレングリコールモノn−オクタデシルエ
ーテル(1.21 g,3mmol) 及び塩化メチレン28mlの混合物
を氷冷し、3弗化ホウ素エーテル(1.42 g,10mmol)を滴
下し、次いで室温で1晩反応した。反応液を10%重曹水
中に注加し、有機層をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル−塩化メチレン、1:1)により精製
して化合物713(0.87g,43 %) を得た。
【0880】元素分析値は、 C50 H84 O21としての計算
値:C,58.77 ;H,8.29に対し実測値:C,58.53 ;H,8.3
1。
【0881】[α]D 11.2゜(c 1.0, CHCl3 ) 。
【0882】 1H-NMR(500 MHz,CDCl3 ) :δ=0.88(3H,
t,7.0Hz) ,1.25(30H,s) ,1.56(2H,m),1.96,2.03,
2.041 ,2.043 ,2.06,2.12,2.15(each 3H) ,3.44(2
H,t,7.OHz),3.62,3.71,3.91(10H,1H,1H,respectvel
y,m) ,〜3.6(1H) ,3.79(1H,t,9.5Hz),3.87(1H,ddd,
7.3Hz,6.3Hz,1.0Hz),4.08(1H,dd,11.2Hz,7.3Hz),4.09
(1H,dd,12.0OHz,5.6Hz) ,4.13(1H,dd,11.2Hz,6.3Hz),
4.48(2H,d,8.0Hz and dd,12.0Hz,2.0Hz),4.56(1H,d,8.
0Hz),4.89(1H,dd,9.5Hz,8.0Hz) ,4.95(1H,dd,10.4Hz,
3.4Hz),5.11(1H,dd,10.4Hz,8.0Hz),5.19(1H,t,9.5H
z),5.34(1H,dd,3.4Hz,1.0Hz) 。
【0883】2)化合物714 の合成 化合物713(0.6 g,0.587mmol) 、28%ナトリウムメチラ
ート0.2ml 及びメタノール18mlの混合物を室温で4時間
撹拌し、中和後溶媒を留去し、残固体を塩化メチレン−
メタノールで再結晶して化合物714(0.37g,87 %) を得
た。
【0884】m.p.:159-160 ℃。
【0885】元素分析値は、 C36 H70 O14としての計算
値:C ,59.48 ;H ,9.71に対し実測値:C ,58.81 ;
H ,9.51。
【0886】[α]D -4.1゜(c 1.0, CHCl3 -CH3 OH、
1:1)。
【0887】 1H-NMR(500 MHz,CDCl3 -CD3 OD、9:1):
δ=0.87(3H,t,7.0Hz) ,1.28(30H,s),1.57(2H,m),3.1
〜4.0(26H,m),4.33(1H,d,7.5Hz),4.39(1H,d,8.0H
z)。
【0888】(k) 化合物718 の合成(図7d) 1)化合物715 の合成 β−D−ラクト−スオクタアセテート(化合物701 )6.
99g及び2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]
エタノール2.35gを塩化メチレン40mlに溶かし、氷冷下
撹拌した。ここに三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体5.
1ml を塩化メチレン15mlに溶かして15分間で滴下した。
室温で15時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離し
た。3回水洗した後(水層は中性となった)、飽和食塩
水で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下
留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:
2)、目的物を無色油状物として2.87g得た。
【0889】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :1.97(s,3H),2.04
(s,9H),2.06(s,3H),2.12(s,3H),2.15(s,3H),3.40
(t,2H,J=5.0Hz),3.58-3.75(m,10H),3.79(t,1H,J=9.4H
z),3.85-3.88(m,1H) ,3.89-3.93(m,1H) ,4.06-4.15
(m,2H) ,4.47-4.50(m,2H) ,4.57(d,1H,J=8.0Hz),4.9
0(dd,1H,J=8.0Hz, 9.5Hz),4.95(dd,1H,J=3.5Hz,10.3H
z),5.11(dd,1H,J=8.0Hz,10.3Hz),5.20(t,1H,J=9.4H
z),5.35(bd,1H,J=3.5Hz) 。
【0890】[α]D 24= -9.8゜(c=1.03 ,CHCl3 ) 。
【0891】2)化合物716 の合成 化合物715 、2.69gに酢酸エチル150ml を加えて溶かし
た。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.65g及び
リンドラー触媒1.32gを加え、50psiで4.5時間接触
還元した。さらにリンドラー触媒1.31gを加え、50ps
iで2.5 時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物を淡
褐色油状物として3.11g得た。これ以上の精製はせず
に、以下の反応を用いた。
【0892】4)化合物717 の合成 化合物716 、1.51gに塩化メチレン20ml及びトリエチル
アミン220 μlを加えて溶かし、ここに上記反応で得た
化合物1103全量を塩化メチレン5mlに溶かして加え、さ
らに19.5時間撹拌した。塩化メチレンで希釈し、10%ク
エン酸、水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上
乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキ
サン−酢酸エチル 1:2)、目的物を無色油状物とし
て1.62g得た。
【0893】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.19-1.43(m,58H),1.54-1.61(m,2H) ,1.97(s,3
H),1.97-2.11(m,1H) ,2.04(s,3H),2.05(s,6H),2.06
(s,3H),2.12(s,3H),2.15(s,3H),3.44-3.73(m,12H),
3.79(t,1H,J=9.4Hz)) ,3.86-3.89(m,1H) ,3.91-3.95
(m,1H) ,4.06-4.15(m,3H) ,4.48-4.51(m,2H) ,4.55
(d,1H,J=8.0Hz),4.90(dd,1H,J=8.0Hz, 9.4Hz),4.96(d
d,1H,J=3.4Hz,10.5Hz),5.11(dd,1H,J=8.1Hz,10.5Hz),
5.20(t,1H,J=9.4Hz),5.34(dd,1H,J=0.9Hz,3.4Hz), 5.
95(t,1H,J=5.5Hz) 。
【0894】[α]D 24=-6.6 ゜(c=1.05 ,CHCl3 ) 。
【0895】5)化合物718 の合成 化合物717 、0.79gにメタノール5ml及びベンゼン10ml
を加えて溶かし、氷冷下撹拌した。ここに28%ナトリウ
ムメトキシドメタノール溶液を5滴加えてpH=12と
し、室温で3時間撹拌した。ここに「ダウエックス50X
−8」イオン交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を
濾去した。溶媒を減圧下留去し、残渣を「セファデック
スLH−20」で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタ
ノール 2:1)、目的化合物を0.60g得た。
【0896】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88
(t,6H,J=6.8Hz),1.20-1.61(m,58H),1.90-2.00(m,2H)
,2.50-2.58(m,1H) ,3.59-3.82(m,11H),3.84-3.91
(m,2H) ,3.99(bt,1H) ,4.10-4.14(m,2H) ,4.18-4.26
(m,3H) ,4.34(dd,1H,J=5.0Hz,11.0Hz),4.40-4.50(m,5
H) ,4.77(d,1H,J=7.5Hz),5.06(d,1H,J=8.0Hz),8.82
(bt,1H) 。
【0897】[α]D 22= -3.0゜(c=1.01 ,CHCl3 -MeO
H 2:1)。
【0898】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=964。
【0899】実施例8(アセチルガラクトサミン系誘導
体の合成) 本実施例における反応式を図8a乃至図8kに示す。
【0900】また、旋光度は特に指示のない限り全て25
℃での測定値である。
【0901】(a) 化合物816 の合成 室温でα−アセチル体化合物813(10.0g)の1,2−ジ
クロロエタン(100ml)溶液にトリフルオロメタンスルホ
ン酸トリメチルシリル(5.5ml) を加え、50〜55℃にて
5.5時間加熱撹拌して反応させた。反応液に氷冷下トリ
エチルアミン(7.9ml) を加え、溶媒を留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メ
タノール−トリエチルアミン 99:0.5:0.5) にて精製し
た。
【0902】得られたオキサゾリン誘導体(8.12g)及
び「モレキュラーシーブス4A」(10g)の1,2−ジ
クロロエタン(100ml) 溶液に、室温下、トリフルオロメ
タンスルホン酸トリメチルシリル(5.2ml) を加え、つい
で2−[2−(2−クロルエトキシ)エトキシ]エタノ
ール(7.2ml) を加え、16時間撹拌して反応させた。
【0903】反応液にトリエチルアミン(7.9ml) を加え
た後、水にあけ、塩化メチレンにて抽出し、抽出液を
水、食塩水で順次洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、残
渣(17.04g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(トルエン−酢酸エチル 3:7→クロロホルム−メタ
ノール 97:3)にて精製しグリコシド体 化合物816
を8.53g(収率67%)を得た。
【0904】RF 0.35(クロロホルム−メタノール 9
5:5) 。
【0905】[α]D −29.6°(c 1.13 ,クロロホル
ム)。
【0906】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:1.
99(s,6H),2.05(s,3H),2.16(s,3H),4.10(dd,1H) ,4.
80(d,1H),5.02(dd,1H) ,5.3(brd,1H) ,6.21(d,1H)。
【0907】IR(neat):3300,1740,1670,1560cm-1
【0908】(b) 化合物817 の合成 グリコシド体化合物816 (8.53g)のジメチルホルムア
ミド(50ml)溶液にアジ化ナトリウム(5.6g)を加え、
60℃にて15時間加熱撹拌して反応させた。
【0909】反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、
抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留
去してアジト体化合物817 を8.22g(収率96%)得た。
【0910】RF 0.35(クロロホルム−メタノール 9
5:5) 。
【0911】[α]D −33.4°(c 1.73 ,クロロホル
ム)。
【0912】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:1.
94(s,3H),1.95(s,3H),2.03(s,3H),2.14(s,3H),4.65
(d,1H),5.06(dd,1H) ,5.33(brd,1H)。
【0913】IR(KBr) :3300,1740,1670,1550cm-1
【0914】(c) 化合物819 の合成 i) アジド体化合物817 (8.22g)のエタノール(80
ml) 溶液にトルエンスルホン酸(3.25g,17.1mmol) お
よびリンドラー触媒(4g)を加え、水素加圧下(50ps
i) 1時間振とう撹拌した。リンドラー触媒(3g)を
追加し、更に1時間振とう撹拌した後、触媒をセライト
にて濾去し、溶媒を留去してアミノ体化合物818 を10.5
g得た。
【0915】ii) 上で得たアミノ体化合物818 の一部
(3.05g)のアセトニトリル(20ml)溶液にトリエチル
アミン(1.5ml) を加え、これを化合物805 Boc−Gl
u(OBzl)OSu(2.15g)のアセトニトリル(60
ml)溶液に滴下し、室温にて14時間撹拌して反応させ
た。
【0916】反応液から溶媒を留去し、残渣を塩化メチ
レンに溶解し水、食塩水にて洗浄後、乾燥した。溶媒を
留去後、残渣(3.76g)をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム:メタノール 99:1−98:
2)にて精製してベンジル体化合物819 を3.29g(収率
88%)を得た。
【0917】RF 0.40(クロロホルム−メタノール 9
5:5) 。
【0918】[α]D −12.3°(c 1.0,CHCl3 )。
【0919】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:1.
43(s,9H),1.93(s,3H),1.94(s,3H),2.02(s,3H),2.13
(s,3H),4.65(d,1H),5.08(dd,1H) ,5.13(s,2H),5.33
(brd,1H),7.2-7.4(m,5H) 。
【0920】IR (CHCl3 ) :3400,1740,1670,1520cm
-1
【0921】(d) 化合物820 の合成 化合物807 のBoc−Glu(1.33g)及びN−ヒドロ
キシスクシンイミド(1.37g)の塩化メチレン(80ml)
溶液に、室温にてN,N′−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド(2.45g)の塩化メチレン(40ml)溶液を加え1
時間撹拌して反応させた。先に得たアミノ体化合物818
(7.37g)の塩化メチレン(20ml)溶液にトリエチルア
ミン(3.5ml) を加え、これを上記の反応混合物に滴下し
た。室温で14時間撹拌して反応させた。
【0922】反応液を水にあけて塩化メチレンにて抽出
し、抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒
を留去後、残渣(6.93g)をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール 97:3−95:
5)にて精製してジアミド体化合物820 を4.43g(収率
68%)得た。
【0923】RF 0.59(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【0924】[α]D −16.3°(c 1.0,メタノール)。
【0925】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:1.
44(s,9H),1.93(s,6H),1.95(s,6H),2.03(s,6H),2.14
(s,6H),4.64(d,1H),4.65(d,1H),5.07(dd,1H) ,5.08
(dd,1H) ,5.33(brd,2H)。
【0926】IR(KBr) :3400,1750,1650,1245cm-1
【0927】(e) 化合物821 の合成 i) ベンジル体化合物819 (1.27g)のエタノール
(60ml)溶液に10%パラジウムカーボン(200mg) を加
え、室温にて水素加圧下(50psi)1.5時間振とう撹拌し
た。触媒を濾去し、濾液を濃縮し得られた残渣(1.22g)
およびN−ヒドロキシスクシンイミド(219mg) の塩化メ
チレン(85ml)溶液にN,N′−ジシクロホキシルカル
ボジイミド(394mg) を加え、1時間撹拌した。
【0928】ii) ジアミド体化合物820 (1.7g)にト
リフロロ酢酸(15ml)を加え、室温にて1時間撹拌し
た。トリフロロ酢酸を留去し、得られた残渣の塩化メチ
レン(40ml)溶液に、液性が弱塩基性になるまでトリエ
チルアミンを加えた。
【0929】この溶液を、上記i)の反応混合物に滴下
した。室温で終夜撹拌して反応させた。
【0930】反応液を水にあけ、塩化メチレンにて抽出
し、抽出液を水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留
去後、残渣にアセトニトリルを加え、不溶物を濾去し、
濾液を濃縮し、残渣(3.4g)をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(クロロホルム:メタノール 93:7−9
2:8)にて精製してトリアミド体化合物821 を1.44g
(収率68%)得た。
【0931】RF 0.41(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【0932】[α]D −16.6°(c 1.22 ,メタノー
ル)。
【0933】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:1.
44(s,9H),1.94(s,9H),1.95(s,9H),2.03(s,9H),2.15
(s,9H),4.64(d,1H),4.65(d,2H),5.08(m,3H),5.34(b
rd,3H)。
【0934】IR(KBr) :3400,1750,1660,1550cm-1
【0935】(f) 化合物822 の合成 トリアミド体化合物821 (30mg)のメタノール(1ml)
溶液にナトリウムメトキシド(6μl 、28%メタノール
溶液)を加え、室温にて3時間撹拌して反応させた。
【0936】反応液に「Amberlyst 15E」を
加え、液性をほぼ中性とし、加えた樹脂を濾去後、濾液
を濃縮し、Boc体化合物822 を14mg(収率59%)得
た。
【0937】RF 0.37(酢酸エチル−ピリジン−酢酸−
水 5:5:1:3)。
【0938】[α]D − 7.3°(c 0.78 ,メタノー
ル)。
【0939】 1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 50
0MHz:1.44(s,9H),1.99(s,9H),4.4-4.45(m,3H)。
【0940】IR(KBr) :3450,1650,1560,1120,1070
cm-1
【0941】(g) 化合物823 の合成 トリアミド体化合物821(176mg)にトリフルオロ酢酸(4
ml)を加え、室温にて1時間撹拌した。シリフルオロ酢
酸を留去し、残渣の塩化メチレン(6ml)溶液にトリエ
チルアミンを加えて、液性を弱塩基性としてた。この溶
液にN−パルミトイルオキシスクシンイミド(43mg)の
トルエン(4ml)溶液を加え、室温にて18時間撹拌して
反応させた。
【0942】反応液を食塩水にあけて、塩化メチレンに
て抽出し、抽出液を水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶
媒を留去後、残渣(185mg) をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール 95:5−93:
7)にて精製し、パルミトイル体化合物823 を132mg(収
率70%)得た。
【0943】RF 0.38(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【0944】[α]D −18.3°(c 0.9,メタノール)。
【0945】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:0.
90(t,3H),1.93(s,3H),1.94(s,6H),1.95(s,9H),2.03
(s,9H),2.14(s,9H),4.64(d,1H),4.65(d,2H),5.06(d
d,2H) ,5.07(dd,1H) ,5.34(brd,3H)。
【0946】IR(KBr) :3480,1750,1650,1245cm-1
【0947】(h) 化合物824 の合成 パルミトイル体化合物823 (19mg) のメタノール(1m
l)溶液にナトリウムメトキシド(3μl 、28%メタノ
ール溶液)を加え、氷冷下2時間撹拌した。
【0948】析出した粉末を濾取して、GalNAc誘
導体化合物824 を10mg(収率65%)得た。
【0949】RF 0.14(クロロホルム−メタノール−水
10:6:1) 。
【0950】[α]D − 3.7°(c 0.54 ,クロロホルム
−メタノール−水 10:10:3)。
【0951】 1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 50
0MHz:0.89(t,3H),2.01(s,9H),4.456(d,1H) ,4.463
(d,1H) ,4.47(d,1H)。
【0952】IR(KBr) :3440,3300,1640,1550cm-1
【0953】(i) 化合物826 の合成 i) カルボン酸化合物825 (55mg)およびN−ヒドロ
キシスクシンイミド(14mg)のアセトニトリル(4ml)
溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(25
mg)を加え室温にて 1.5時間撹拌した。
【0954】ii) トリアミド体化合物821(176mg)にト
リフルオロ酢酸(4ml)を加え、室温にて1時間撹拌し
た。トリフルオロ酢酸を留去し、残渣のアセトニトリル
溶液にトリエチルアミンを加えて液性を弱塩基性とし
た。この溶液をi)の反応液に滴下し、室温にて18時間
撹拌して反応させた。
【0955】反応液を濃縮し、残渣を塩化メチレンに溶
解し、水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、
残渣(195mg) をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(クロロホルム−メタノール 95:5−93:7)にて精
製し、アミド体化合物826 を138mg(収率66%)得た。
【0956】RF 0.53(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【0957】[α]D −13.8°(c 0.91 ,メタノー
ル)。
【0958】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:0.
90(t,3H),1.94(s,9H),1.95(s,9H),2.03(s,9H),2.15
(s,9H ),4.55(s,2H),4.648(d,1H) ,4.653(d,1H) ,
4.657(d,1H) ,5.07(m,3H),5.34(brd,3H)。
【0959】IR(KBr) :3480,1750,1660cm-1
【0960】(j) 化合物827 の合成 アミド体化合物826(136mg)のメタノール(3ml)溶液に
ナトリウムメトキシド(12μl 、28%メタノール溶液)
を加え、氷冷下2時間撹拌して反応させた。
【0961】反応後に「Amberlyst 15E」を
加え、液性をほぼ中和とし、加えた樹脂を濾去後、濾液
を濃縮し、GalNAc誘導体化合物827 を80mg(収率
65%)得た。
【0962】RF 0.21(クロロホルム−メタノール−水
10:6:1) 。
【0963】[α]D − 6.5°(c 1.3,メタノール)。
【0964】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:0.
90(t,3H),1.99(s,9H),4.44-4.46(m,3H) 。
【0965】IR(KBr) :3440,1650,1555cm-1
【0966】(k) 化合物829 の合成 i) カルボン酸化合物828 (47mg)及びN−ヒドロキ
シスクシンイミド(12mg)の塩化メチレン(4ml)溶液
にN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(21mg)
を加え室温にて1時間撹拌した。
【0967】ii) トリアミド体化合物821(100mg)にト
リフルオロ酢酸(3ml)を加え、室温にて1時間撹拌し
た。トリフルオロ酢酸を留去し、残渣の塩化メチレン溶
液にトリエチルアミンを加えて、液性を弱塩基性とし
た。この溶液をi)の反応液に滴下し、室温にて18時間
撹拌し反応させた。
【0968】反応液を水にあけ、塩化メチレンで抽出
し、抽出液を水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留
去後、残渣(195mg) をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム−メタノール 95:5−93:7)に
て精製してアミド体化合物829を89mg(収率71%)得
た。
【0969】RF 0.52(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【0970】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:0.
90(s,6H),1.934(s,3H) ,1.937(s,6H) ,1.95(s,9H),
2.03(s,9H),2.15(s,9H),4.63-4.67(m,3H) ,5.05-5.1
2(m,3H) ,5.34(brd,3H)。
【0971】IR(KBr) :3450,1750,1660,1550cm-1
【0972】(l) 化合物830 の合成 アミド体化合物829 (87mg)のメタノール(4ml)溶液
にナトリウムメトキシド(8μl 、28%メタノール溶
液)を加え、室温下 1.5時間撹拌して反応させた。
【0973】反応液を遠心分離に付し、得られた不溶物
にメタノールを加えて再び遠心分離に付し、GalNA
c誘導体化合物830 を49mg(収率67%)得た。
【0974】RF 0.37(クロロホルム−メタノール−水
10:6:1) 。
【0975】 1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 50
0MHz:0.89(s,6H),2.01(brs,9H),4.45-4.50(m,3H) 。
【0976】IR(KBr) :3400,3300,1650,1560cm-1
【0977】(m) 化合物832 の合成 i) カルボン酸化合物831 (64mg)及びN−ヒドロキ
シスクシンイミド(9mg)の塩化メチレン(4ml)溶液
にN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(16mg)
を加え、室温にて1時間撹拌した。
【0978】ii) トリアミド体化合物821(120mg)にト
リフルオロ酢酸(3ml)を加え、室温にて1時間撹拌し
た。トリフルオロ酢酸を留去し、残渣の塩化メチレン溶
液にトリエチルアミンを加えて液性を弱塩基性とした。
この溶液をi)の反応液に滴下し、室温にて18時間撹拌
して反応させた。
【0979】反応液を水にあけ、塩化メチレンで抽出
し、抽出液を水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留
去後、残渣(200mg) をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(クロロホルム−メタノール 95:5−93:7)に
て精製して粗生成物(96mg)を得た。これをさらにLH
−20(メタノール)にて精製し、アミド体化合物832 を
71mg(収率48%)得た。
【0980】RF 0.42(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【0981】[α]D −12.9°(c 0.86 ,メタノー
ル)。
【0982】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:0.
90(t,6H),1.934(s,9H) ,1.953(s,9H) ,2.03(s,9H),
2.15(s,9H),4.65-4.66(m,3H) ,5.05-5.1(m,3H),5.34
(brd,3H)。
【0983】IR(KBr) :3465,1750,1660,1550cm-1
【0984】(n) 化合物833 の合成 アミド体化合物832 (69mg)のメタノール(3ml)溶液
にナトリウムメトキシド(6μl 、28%メタノール溶
液)を加え、室温下3時間撹拌して反応させた。
【0985】反応液を遠心分離に付し、得られた不溶物
にメタノールを加えて再び遠心分離に付し、GalNA
c誘導体化合物833 を42mg(収率73%)得た。
【0986】RF 0.35(クロロホルム−メタノール−水
10:6:1) 。
【0987】[α]D − 2.6°(c 0.58 ,クロロホルム
−メタノール−水 10:10:3)。
【0988】 1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 50
0MHz:0.89(t,3H),2.02(s,9H),4.4-4.5(m,3H) 。
【0989】IR(KBr) :3400,3300,1650,1550cm-1
【0990】(o) 化合物834 の合成 ジアミド体化合物820 (80mg)のメタノール(3ml)溶
液にナトリウムメトキシド(13μl 、28%メタノール溶
液)を加え、室温にて4時間撹拌して反応させた。
【0991】反応液に「Amberlyst 15E」を
加え、液性をほぼ中性とし、加えた樹脂を濾去後、濾液
を濃縮し、Boc体化合物834 を34mg(収率56%)得
た。
【0992】RF 0.60(酢酸エチル−ピリジン−酢酸−
水 5:5:1:3)。
【0993】[α]D − 8.2°(c 0.5,メタノール)。
【0994】 1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 50
0MHz:1.44(s,9H),2.04(s,6H),4.51(d,2H)。
【0995】IR(KBr) :3430,1650,1560cm-1
【0996】(p) 化合物835 の合成 ジアミド体化合物820 (51mg)にトリフルオロ酢酸(2
ml)を加え、室温にて1時間撹拌した。トリフルオロ酢
酸を留去し、残渣の塩化メチレン(4ml)溶液にトリエ
チルアミンを加えて、液性を弱塩基性とした。この溶液
にN−パルミトイルオキシスクシンイミド(27mg)のト
ルエン(2ml)溶液を加え、室温にて18時間撹拌して反
応させた。
【0997】反応液を食塩水にあけ、塩化メチレンにて
抽出し、抽出液を水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒
を留去後、残渣(70mg)をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(クロロホルム:メタノール 94:6−93:
7)にて精製してパルミトイル体化合物835 を41mg(収
率71%)得た。
【0998】RF 0.45(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【0999】[α]D −16.8°(c 0.81 ,メタノー
ル)。
【1000】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:0.
90(t,3H),1.933(s,3H) ,1.937(s,3H) ,1.953(s,6H)
,2.03(s,6H),2.14(s,6H),4.645(d,1H) ,4.654(d,1
H) ,5.08(dd,1H) ,5.09(dd,1H) ,5.34(d,2H)。
【1001】IR(KBr) :3450,1750,1660,1560cm-1
【1002】(q) 化合物836 の合成 パルミトイル体化合物835 (38mg)のメタノール(3m
l)溶液にナトリウムメトキシド(6μl 、28%メタノ
ール溶液)を加え、室温にて4時間撹拌した。
【1003】析出した粉末を濾取して、GalNAc誘
導体化合物836 を27mg(収率90%)得た。
【1004】RF 0.69(クロロホルム−メタノール−水
10:6:1) 。
【1005】[α]D − 9.4°(c 0.5,クロロホルム−
メタノール 1:1)。
【1006】 1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 ) δ (ppm) in 50
0MHz:0.90(t,3H),1.995(s,3H) ,1.996(s,3H) ,4.44
(d,1H),4.45(d,1H)。
【1007】IR(KBr) :3440,3300,1640,1560cm-1
【1008】(r) 化合物837 の合成 室温下、α−アセチル体化合物813 (2.0g)の1,2−
ジクロロエタン(30ml)溶液トリフルオロメタンスルホ
ン酸トリメチルシリル(1.05ml)を加え、50〜55℃にて
5.5時間加熱して反応させた。反応液に氷冷下トリエチ
ルアミン(1.4ml) を加え、溶媒を留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノ
ール−トリエチルアミン 99:0.5:0.5) にて精製した。
得られたオキサゾリン誘導体(1.68g)及び「モレキュ
ラーシーブス4A」(2g)の1,2−ジクロロエタン
(40ml)溶液に、室温下、トリフルオロメタンスルホン
酸トリメチルシリル(1.05ml)を加え、ついで2−ブロ
モエタノール(0.73ml)を加えて、16時間撹拌して反応
させた。
【1009】反応液にトリエチルアミン(1.4ml) を加え
た後、水にあけ、塩化メチレンにて抽出し、抽出液を
水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、残渣
(1.77g)にトルエン−酢酸エチルの混合液(1:1)
を加え、析出した粉末を濾取し、グリコシド体化合物83
7 を1.04g(収率45%)得た。
【1010】RF 0.37(クロロホルム−メタノール 9
6:4) 。
【1011】[α]D −13.1°(c 1.10 ,クロロホル
ム)。
【1012】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:1.
938(s,3H) ,1.951(s,3H) ,2.027(s,3H) ,2.144(s,3
H) ,4.64(d,1H),5.08(dd,1H) ,5.34(brd,1H)。
【1013】IR(KBr) :3450,1755,1745,1650cm-1
【1014】(s) 化合物838 の合成 グリコシド体化合物837(910mg)のジメチルホルムアミド
(5ml)溶液にアジ化ナトリウム(650mg) を加え、室温
にて14時間、さらに50℃にて2時間加熱撹拌して反応さ
せた。
【1015】反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、
抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留
去してアジド体化合物838 を783mg(収率94%)得た。
【1016】RF 0.37(クロロホルム−メタノール 9
6:4) 。
【1017】[α]D −34.9°(c 1.06 ,クロロホル
ム)。
【1018】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:1.
992(s,3H) ,1.948(s,3H) ,2.025(s,3H) ,2.144(s,3
H) ,4.65(d,1H),5.07(dd,1H) ,5.34(brd,1H)。
【1019】IR(KBr) :3400,2110,1750,1740,1650
cm-1
【1020】(t) 化合物841 の合成 i) アジド体化合物838(202mg)のエタノール(10ml)
溶液にトルエンスルホン酸(100mg) 及びリンドラー触媒
(100mg) を加え、水素加圧下(50psi) 1時間振とう撹拌
した。リンドラー触媒(100mg) を追加した後、更に1時
間振とう撹拌した。触媒をセライトにて濾去し、溶媒を
留去した。得られたアミノ体化合物839 のアセトニトリ
ル(2ml)溶液にトリエチルアミン(0.14ml)を加え
た。
【1021】ii) 化合物840 Boc−Glu(Gl
u)OH(55mg)及びN−ヒドロキシサクシンイミド
(61mg)のアセトニトリル(5ml)溶液にN,N′−ジ
シクロヘキシルカルボジイミド(108mg) を加え室温にて
2時間撹拌した。析出した不溶物を濾去し、濾液にi)
で得たアミノ体化合物839 のアセトニトリル溶液を加
え、室温にて29時間撹拌して反応させた。
【1022】反応液を濃縮し、塩化メチレンに溶解し、
水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、残渣(2
24mg) をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム−メタノール 95:5−93:7)にて精製してト
リアミド体化合物841 を133mg(収率59%)得た。
【1023】RF 0.50(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【1024】[α]D −19.3°(c 1.1,メタノール)。
【1025】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:1.
45(s,9H),1.94(s,3H),1.95(s,15H) ,2.03(s,9H),2.
14(s,9H),4.5-4.6(m,3H) ,5.0-5.1(m,3H) ,5.3(m,3
H) 。
【1026】IR(KBr) :3320,1750,1660cm-1
【1027】(u) 化合物842 の合成 トリアミド体化合物841 (36mg)のメタノール(2ml)
溶液にナトリウムメトキシド(5μl 、28%メタノール
溶液)を加え、氷冷下2時間、室温にてさらに4時間撹
拌して反応させた。
【1028】反応液に「Amberlyst 15E」を
加え、液性をほぼ中性とし、加えた樹脂を濾去後、濾液
を濃縮してBoc体化合物842 を24mg(収率87%)得
た。
【1029】RF 0.46(酢酸エチル−ピリジン−酢酸−
水 5:5:1:3)。
【1030】[α]D 22− 4.1°(c 1.41 ,メタノール
−水 1:1)。
【1031】 1H-NMR (D2 O)δ (ppm) in 500MHz:1.44
(s,9H),2.04(s,3H),2.05(s,6H),4.46(d,1H),4.47
(d,2H)。
【1032】IR(KBr) :3430,1650,1560,1540cm-1
【1033】(v) 化合物843 の合成 i) カルボン酸体化合物825 (33mg)及びN−ヒドロ
キシスクシンイミド(9mg)のアセトニトリル(3ml)
溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルジイミド(16m
g)を加え室温にて3時間撹拌した。
【1034】ii) トリアミド体化合物841 (90mg)に
トリフルオロ酢酸(2ml)を加え、室温にて1時間撹拌
した。トリフルオロ酢酸を留去し、残渣のアセトニトリ
ル溶液にトリエチルアミンを加えて、液性を弱塩基性と
した。この溶液をi)の反応液に滴下し、室温にて18時
間撹拌して反応させた。
【1035】反応液を濃縮し、残渣を塩化メチレンに溶
解し、水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留去後、
残渣(111mg) をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロ
ホルム−メタノール 95:5−92:8)にて精製してア
ミド体化合物843 を93mg(収率84%)得た。
【1036】RF 0.45(クロロホルム−メタノール 9:
1)。
【1037】[α]D −15.3°(c 1.05 ,メタノー
ル)。
【1038】 1H-NMR(CD3 OD) δ (ppm) in 500MHz:0.
90(t,3H),1.936(s,3H) ,1.945(s,3H) ,1.950(s,3H)
,1.953(s,6H) ,1.958(s,3H) ,2.028(s,9H) ,2.144
(s,9H) ,4.6(m,3H) ,5.02-5.08(m,3H) ,5.33(brd,3
H)。
【1039】IR(KBr) :3300,1750,1660,1550cm-1
【1040】(w) 化合物844 の合成 アミド体化合物843 (91mg)のメタノール(3ml)溶液
にナトリウムメトキシド(10μl 、28%メタノール溶
液)を加え、氷冷下4時間撹拌して反応させた。
【1041】反応液に「Amberlyst 15E」を
加え、液性をほぼ中性とし、加えた樹脂を濾去後、濾液
を濃縮し、粗精製物(72mg)を得た。メタノールを加
え、不溶物を濾取してGalNAc誘導体化合物844 を
52mg(収率72%)得た。
【1042】RF 0.16(クロロホルム−メタノール−水
10:6:1) 。
【1043】 1H-NMR(CD3 OD+CDCl3 + D2 O)δ (ppm)
in 500MHz:0.89(s,3H),2.015(s,3H) ,2.022(s,3H)
,2.029(s,3H) 。
【1044】IR(KBr) :3430,3300,1640,1560cm-1
【1045】(x) 化合物846 の合成 水素化ナトリウム(580mg、60% dispersion
in mineral oil)をヘキサンにて洗浄
後テトラヒドロフラン(50ml)に懸濁し、室温にて化合
物845 の2−[2−(2−オクタデシルオキシエトキ
シ)エトキシ]エタノール(4.86g)のテトラヒドロフ
ラン(15ml)溶液を滴下した。反応混合物を60℃にて1
時間加熱撹拌した後、氷冷下ブロモ酢酸エチル(1.9ml)
のテトラヒドロフラン(3ml)溶液を加えて、室温に放
置し、18時間撹拌して反応させた。
【1046】反応液を水にあけ、酢酸エチルにて抽出
し、抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒
を留去後、残渣(6.15g)をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 4:1)にて精製して
エステル体化合物846 を4.66g(収率85%)得た。
【1047】RF 0.49(ヘキサン−酢酸エチル 1:1)。
【1048】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:0.
88(t,3H),1.29(t,3H),3.44(t,2H),4.15(s,2H),4.21
(q,2H)。
【1049】IR (CHCl3 ) :1750cm-1
【1050】(y) 化合物825 の合成 エステル体化合物846(4.6 g)をメタノール(10ml)お
よびテトラヒドロフラン(5ml)の混合溶媒に溶解し、
苛性カリ(1.09g)の水溶液(15ml)を滴下後、室温に
て 2.5時間撹拌して反応させた。
【1051】反応液を食塩水にあけ、塩化メチレンにて
抽出した後、水層をクエン酸酸性とし、塩化メチレンに
て抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥し
た。溶媒を留去してカルボン酸化合物825 を3.63g(収
率89%)得た。
【1052】RF 0.54(ブタノール−酢酸−水 4:1:
1)。
【1053】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:0.
88(t,3H),3.47(t,2H),3.6-3.8(m,12H),4.15(s,2H)。
【1054】IR(KBr) :3500,1730,1700cm-1
【1055】(z) 化合物847 の合成 化合物815 の2−[2−(2−クロロエトキシ)エトキ
シ]エタノール(8.4mg,50mmol)のジメチルホルムアミ
ド(20ml)溶液にアジ化ナトリウム(24.3g,0.37mol)
を加え、50℃にて3日間撹拌して反応させた。
【1056】「HP−20」(150ml、水)にて精製し、2
−[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]エタノール
(化合物847)を3.28g(収率37%)得た。
【1057】RF 0.58(酢酸エチル)。
【1058】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:3.
41(t,2H),3.62-3.63(m,2H) ,3.68-3.70(m,6H) ,3.73
-3.76(m,2H) 。
【1059】IR(neat):3450,2100cm-1
【1060】(a′) 化合物848 の合成 i) あらかじめヘキサンにて洗浄した水素化ナトリウ
ム(900mg,60% dispersion in min
eral oil)をジメチルホルムアミド(10ml)に
懸濁し、氷冷下アジド体化合物847(3.28g)のジメチル
ホルムアミド(10ml)溶液を滴下後、室温に戻して1時
間撹拌した。
【1061】ii) Bu4 NOH(30ml、in 1M
メタノール)にクロル酢酸(2.82g)を加えた後、溶媒
を留去し、さらにトルエンを加え、溶媒を留去した。残
渣をジメチルホルムアミド(17ml)に溶解し、i)の反
応混合物に滴下し、終夜撹拌して反応させた。反応混合
物に臭化ベンジル(5.3ml) を加え更に5日間撹拌して反
応させた。
【1062】反応液を食塩水にあけ、酢酸エチルにて抽
出し、抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥した。溶
媒を留去後、残渣(8.5g)をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−酢酸エチル 9:1−酢酸エチル)
にて精製してベンジル体化合物848 を1.60g(収率39
%)得た。
【1063】RF 0.46(ヘキサン−酢酸エチル 1:1)。
【1064】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:3.
37(t,2H),3.66(m,6H),3.71-3.74(m,2H) ,4.21(s,2
H),5.20(s,2H)。
【1065】IR(KBr) :1755,2100cm-1
【1066】(b′) 化合物850 の合成 i) ベンジル体化合物848(150mg)のエタノール(8m
l)溶液にトルエンスルホン酸(106mg) 及びリンドラー
触媒(75mg)を加え、水素加圧下(50psi) 1時間、振と
う撹拌した。触媒をセライトにて濾去し、溶媒を留去
し、得られたアミノ体化合物849 の塩化メチレン(4m
l)溶媒にトリエチルアミン(0.13ml)を加えた。
【1067】ii) ジセチル酢酸(234mg) およびN−ヒ
ドロキシスクシンイミド(58mg)の塩化メチレン(10m
l)溶液に、室温にてN,N′−ジシクロヘキシルカル
ボジイミド(104mg) を加え、1時間撹拌した。これに
i)で得られたアミノ体化合物849の塩化メチレン溶液
を滴下し、室温で14時間撹拌して反応させた。
【1068】反応液を水にあけ、塩化メチレンにて抽出
し、抽出液を水、食塩水で洗浄後、乾燥した。溶媒を留
去後、残渣にアセトニトリルを加え、可溶部(137mg) を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−
トルエン 9:1)にて精製してアミド体化合物850 を 125
mg(収率34%)得た。
【1069】RF 0.35(ヘキサン−酢酸エチル 6:4)。
【1070】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:0.
88(t,6H),1.99(sestet,1H) ,3.4-3.8(m,12H),4.20
(s,2H),5.19(s,2H),6.00(t,1H),7.2(m,5H) 。
【1071】IR(KBr) :3450,3300,1750,1645,163
0,1573,1550cm-1
【1072】(c′) 化合物831 の合成 i) アミド体化合物850 (50mg)のトルエン(10ml)
及び酢酸エチル(10ml)の混合溶媒溶液に10%パラジウ
ムカーボン(10mg)を加え、室温にて水素加圧下(50ps
i)1.5時間振とう撹拌して反応させた。
【1073】反応液から溶媒を留去し、カルボン酸化合
物831 を44mg(quant) 得た。
【1074】RF 0.80(クロロホルム−メタノール 4:
1)。
【1075】 1H-NMR(CDCl3 ) δ (ppm) in 500MHz:0.
88(t,6H),3.4-3.8(m,12H),4.17(s,2H),6.25(t,1H)。
【1076】IR(クロロホルム):3690,3620,3030,
1740,1660cm-1
【1077】(d′) 化合物851 の合成(図8j) アミノ体のパラトルエンスルホン酸塩818(167mg)の塩化
メチレン(10ml)溶液にN−パルミトイルオキシスクシン
イミド(115mg) のトルエン(5ml)溶液にトリエチルア
ミン(90μl)を加えたもの加え、終夜撹拌した。反応
液を水及び半飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシクム
にて乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーにて精製し、パルミトイル体(181m
g) を得た。
【1078】[α]D 23-20.6 ゜(c 1.2, クロロホル
ム) 。
【1079】IR(KBr) :3700,3600,2980,2435,152
0,1480,1420cm-1
【1080】 1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),1.
93(3H,s),1.95(3H,s),2.02(3H,s),2.14(3H,s),4.46
(1H,d,J=4.6Hz),5.06(1H,dd,J=3.5,11.5Hz),5.33(1H,
brs)。
【1081】Rf =0.4( クロロホルム:メタノール=93:
7)。
【1082】上記で得たパルミトイル体(141mg) のメタ
ノール(15ml)溶液にナトリウムメトキシド(28 %メタノ
ール溶液40μl) を加え、室温にて5.5 時間撹拌した。
陽イオン交換樹脂「アンバーリスト15E」(ローム・ア
ンド・ハース社製)を液性が中性になるまで加えた後樹
脂を濾去して、濾液を濃縮し、目的化合物851(104mg,90
%) を得た。
【1083】[α]D 26+43.9 ゜(c 1.0,メタノール)
【1084】IR(KBr) :3340,3330,1640,1560,1470
-1cm。
【1085】 1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),1.
98(3H,s),2.19(2Ht,J=7Hz,),3.83(1H,d,J=3Hz),3.90
(1H,t,J=8.5Hz),4.44(1H,d,J=8.5Hz)。
【1086】Rf =0.26(クロロホルム:メタノール= 9:
1)。
【1087】(e′) 化合物852 の合成(図8j) カルボン酸828(180mg)およびN−ヒドロキシスクシンイ
ミド(41mg)の塩化メチレン溶液(10ml)にN,N′−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(74mg)を加え、室温にて1
時間撹拌した。この溶液にアミノ体のパラトルエンスル
ホン酸塩818(190mg)およびトリエチルアミン(90 μl)
の塩化メチレン(5ml)溶液を加え、室温にて終夜撹拌
した。不溶物を濾去した後、濾液を水及び半飽和食塩水
にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル 40 g、クロロホルム:メタノール =98:2)
にて精製してアミド体(310mg,77%) を得た。
【1088】IR(KBr) :3700,3600,1745,1710,151
0,1480,1420cm-1
【1089】 1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),1.
93(3H,s),1.95(3H,s),2.03(3H,s),2.14(3H,s),4.65
(1H,d,J=8.5Hz),5.07(1H,dd,J=3.5,11.5Hz),5.33(1H,
d,J=3.5Hz)。
【1090】Rf =0.6(クロロホルム:メタノール=93:
7 )。
【1091】上記で得たアミド体(270mg) のメタノール
(20ml)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶
液55μl)を加え、室温にて5.5 時間撹拌した。「アン
バーリスト15E」を液性が中性になるまで加えた後樹脂
を濾去して、濾液を濃縮し、目的化合物852(215mg)を得
た。
【1092】[α]D 26+43.9 ゜(c 1.0,メタノール)
【1093】IR(KBr) :3340,3330,1655,1555,1470
cm-1
【1094】 1H-NMR(CD3 OD) :0.90(3H,t,J=7Hz),2.
00(3H,s),3.84(1H,d,J=3Hz),4.45(1H,dJ=8.3H)。
【1095】Rf =0.37 (クロロホルム:メタノール=
9:1)。
【1096】(f′) 化合物853 の合成(図8j) アミノ体のパラトルエンスルホン酸塩818(60mg) のジオ
キサン (4ml) 溶液にジ−tert−ブチルジカーボネ
ート(50mg)およびトリエチルアミン(8滴)を加え、室
温にて終夜撹拌した。反応液を水及び半飽和食塩水にて
洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル 10g、クロロホルム:メタノール=97:3)に
て精製しBoc体(43mg) を得た。
【1097】[α]D 27-20.3 ゜(c 2.86,クロロホル
ム) 。
【1098】IR(KBr) :3450,3350,2400,1745,171
0,1690,1520cm-1
【1099】 1H-NMR(CD3 OD) :1.44(9H,s),1.93(3H,
s),1.95(3H,s),2.03(3H,s),2.14(3H,s),4.66,4.67
(1H,d,J=8.5Hz),5.06,5.07(1H,dd,J=3.5,11.5Hz),5.
33(1H,brd,J=3.5Hz)。
【1100】Rf =0.32 (クロロホルム:メタノール=
35:5)。
【1101】上記で得たBoc体(40mg)のメタノール(1
0ml)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液
10μl)を加え、室温ににて2時間撹拌した。「アンバ
ーリスト15E」を液性が中性になるまで加えた後樹脂を
濾去して、濾液を濃縮し、目的化合物853 (32mg)を得
た。
【1102】[α]D 26-4.2゜(c 0.55,メタノール)
【1103】IR(KBr) :3400,1690,1650,1550cm-1
【1104】 1H-NMR(CD3 OD) :1.43(9H,s),1.99(3H,
s),3.83(1H,d,J=3Hz),3.92(1H,dd,J=8.5,11Hz),4.45
(1H,d,J=8.5Hz)。
【1105】Rf =0.68 (クロロホルム:メタノール=
4:1)。
【1106】(g′) 化合物854 の合成(図8j) アミノ体のパラトルエンスルホン酸塩818(240mg)の塩化
メチレン (8ml) 溶液にトリエチルアミン(0.1ml) を加
えた後、氷冷下コレステリルクロロフォルメイト(174m
g) を加え、室温に戻して終夜撹拌した。反応液を水及
び半飽和食塩水にて洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥
した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル 20g、酢酸エチルエステル)
にて精製してカルバメイト体(256mg ,90%)を得た。
【1107】[α]D 27-31.1 ゜(c 1.0,クロロホル
ム) 。
【1108】IR(KBr) :3340,1750,1720,1540cm-1
【1109】 1H-NMR(CD3 OD) :0.71(3H,s),0.86(3H,
d,J=6.5Hz),0.87(3H,d,J=6.5Hz),0.94(3H,d,J=6.5H
z),1.03(3H,s),1.92(3H,s),1.94(3H,s),2.02(3H,
s),2.13(3H,s),4.08(1H,dd,J=8.5,11Hz),4.36(1H,
m),4.65(1H,d,J=8.5Hz),5.06(1H,J=3,11Hz) ,5.32(1
H,d,J=3Hz),5.38(1H,m)。
【1110】Rf =0.53 (クロロホルム:メタノール=9
5:5 )。
【1111】上記で得たカルバメート体(240mg) のメタ
ノール(20ml)溶液にナトリウムメトキシド(28%メタノ
ール溶液20μl)を加え、室温にて2時間撹拌した。
「アンバーリスト15E」を液性が中性になるまで加えた
後樹脂を濾去し、濾液を濃縮し、残渣を「セファデック
スLH−20」(メタノール:クロロホルム1:1)にて
精製し、目的化合物854(199mg)を得た。
【1112】[α]D 26-19.8 ゜(c 1.34,クロロホル
ム:メタノール=1:1) 。
【1113】IR(KBr) :3340,1716,1655,1650,1550
cm-1
【1114】 1H-NMR(CD3 OD) :0.72(3H,s),0.85(3H,
d,J=6.5Hz),0.88(3H,d,J=6.5Hz),0.94(3H,d,J=6.5H
z),1.04(3H,s),1.99(3H,s),3.83(1H,d,J=3Hz),3.93
(1H,dd,J=9,10.5Hz),3.83(1H,m),4.52(1H,d,J=9Hz),
5.38(1H,m)。
【1115】Rf =0.38 (クロロホルム:メタノール=
9:1)。
【1116】(h′) 化合物852 の合成(図8k) 1)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸 0.291gに塩
化チオニル2mlを加え、6時間加熱還流した。塩化チオ
ニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶か
し、減圧下濾去した。(2回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【1117】2)化合物851 の合成 化合物818 、 0.278gに塩化メチレン5mlを加えて溶か
し、氷冷下攪拌した。ここにトリエチルアミン 139μl
を加え、さらに上記反応で得た化合物1103全量を塩化メ
チレン5mlに溶かして加え、室温に昇温させつつ3日間
攪拌した。塩化メチレンで希釈し、水及び飽和食塩水で
洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し(溶出溶媒:塩化メチレン−メタノール70:1)、
目的物を無色非晶質として 0.318g得た。
【1118】 1H-NMR で2種のconformer の約1:1の
混合物となっており、以下のNMRの水素数は、各々の
conformer の水素1つを1Hとして数えて示してある。
【1119】 1H-NMR(δ, CD3 OD) :0.90(t,12H,J=7.0
Hz) ,1.20-1.42(m,116H) ,1.51-1.59(m,4H) ,1.93
(s,3H),1.94(2,3H),1.95(s,6H),2.03(s,3H),2.14
(s,3H),2.15-2.21(m,2H) ,3.34-3.41(m,4H) ,3.36
(t,2H,J=5.6Hz),3.57-5.76(m,10H),3.90-3.96(m,2H)
,4.02(brt,2H),4.07-4.19(m,6H) ,4.64(d,1H,J=8.5
Hz),4.65(d,1H,J=8.5Hz),5.05(dd,1H,J=9.5Hz,3.4Hz)
,5.08(dd,1H,J=9.4Hz,3.3Hz) ,5.33(brd,1H),5.34(b
rd,1H) 。
【1120】[α]D 26=-12.2゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH
1:1 )。
【1121】3)化合物852 (GalNAc-t-pas) の合成 化合物851 、 0.300gにベンゼン4ml及びメタノール2
mlを加えて溶かし、氷冷下攪拌した。ここに28%ナトリ
ウムメトキシドメタノール溶液を3滴加えてpH=12と
し、室温で12時間攪拌した。ここに「ダウエックス50X
−8」イオン交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を
濾去した。溶媒を減圧下留去し、残渣を「セファデック
スLH−20」で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタ
ノール1:1)、目的化合物を無色粉末として 0.147g
得た。
【1122】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88
(t,3H,J=7.0Hz),1.19-1.41(m,52H),1.43-1.62(m,6H)
,1.92-2.00(m,2H) ,2.13(s,3H),2.52-2.59(m,1H)
,3.63-3.80(m,10H),3.91(dt,1H,J=5.4Hz) ,3.99-4.
01(br t,1H),4.19(dt,1H,H=4.6Hz,11.0Hz),4.33(dd,1
H,J=3.2Hz,10.6Hz),4.37-4.42(m,3H) ,4.49(dm1H,J=
3.2Hz),4.82(dd,1H,J=8.4Hz,10.6Hz),5.05(d,1H,J=8.
4Hz),8.84(br t,1H) 。
【1123】[α]D 25=-5.9 ゜(c=0.99, CHCl 3 -MeO
H 1:1)。
【1124】FAB-MS: [M+H]+ ;m/z=843 。
【1125】実施例9 L−α−ジパルミトイルホスファチジリコリン60μmol
、コレステロール60μmol 、ジセチルリン酸6μmol
及び実施例6で得られた化合物(化合物608)6μmol を
クロロホルムおよびメタノールの混液(容積比2:1)
に溶かした。次に、窒素ガス気流中で有機溶媒を除去し
て遠沈管のガラス壁にリピッドフィルムを生成させた。
【1126】ここに予め約45℃に加温した1mMイヌリン
のリン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4、以下PBSと略すこ
とがある)6mlを加えて振蘯し、更に軽く超音波処理し
てリピソームの懸濁液を調製した。これを45〜60℃に加
温し、次いで0.08μm の孔径を有するポリカーボネート
製メンブランフィルターに通過させ、粒径約0.08μmの
リポソームの懸濁液を調製した。
【1127】次にこれを超遠心分離し(105 ×g,1時
間,3回)、上澄液を除去することによりリポソームに
保持されなかったイヌリンを除去し、PBSを加えて、
全量4.9mlのリポソーム懸濁液を得た。
【1128】実施例10 L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリン70μmol
、コレステロール70μmol 、ジセチルリン酸7μmol
及び実施例7で得られた化合物(化合物827)7μmol を
クロロホルムおよびメタノールの混液(容積比2:1)
に溶かした。次に、窒素ガス気流中で有機溶媒を除去し
て遠沈管のガラス壁にリピッドフィルムを生成させた。
【1129】ここに予め約45℃に加温した1mMイヌリン
のリン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4)7mlを加えて振蘯
し、更に軽く超音波処理してリポソームの懸濁液を調製
した。これを45〜60℃に加温し、次いで0.08μm の孔径
を有するポリカーボネート製メンブランフィルターに通
過させ、粒径約0.08μm のリポソームの懸濁液を調製す
る。
【1130】次にこれを超遠心分離し(104 ×g,1時
間,3回)、上澄液を除去することによりリポソームに
保持されなかったイヌリンを除去してPBSを加え、全
量 5.8mlのリポソーム懸濁液を得た。
【1131】実施例11 実施例10において、実施例7で得られた化合物(化合物
827)7μmol の代わりに実施例7で得られた他の化合物
(化合物824)7μmol を使用した以外は実施例10におけ
ると同様に処理して、全量6mlのリポソーム懸濁液を得
た。
【1132】実施例12 実施例10において、実施例7で得られた化合物(化合物
827)7μmol の代わりに実施例7で得られた他の化合物
(化合物830)7μmol を使用した以外は実施例10におけ
ると同様に処理して、全量6mlのリポソーム懸濁液を得
た。
【1133】実施例13 実施例10において、実施例7で得られた化合物(化合物
827)7μmol の代わりに実施例7で得られた他の化合物
(化合物833)7μmol を使用した以外は実施例10におけ
ると同様に処理して、全量6mlのリポソーム懸濁液を得
た。
【1134】実施例14 大豆油500mg 、卵黄レシチン60mg及びグリセリン 125mg
を秤取し、注射用蒸留水5ml中に加えてホモジナイザー
を用いて粗乳化を行なった。これに実施例7で得られた
化合物(化合物833) 9.8mgを添加し、更に超音波処理し
て乳化を行い、目的のリピッドマイクロフェアー5mlを
得た。
【1135】試験例1 イ.試料 実施例12及び実施例13において、1mMイヌリンの代わり
3H−イヌリン 140μCiを含有する1mMイヌリンを
使用した以外は実施例12及び実施例13におけると同様に
処理して、全量 4.9ml及び6mlのリポソーム懸濁液を得
た。これらをそれぞれ検体試料1及び2として引用す
る。なお、L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリ
ンのコリン基をマーカーとして酸素法により1ml当りの
リン脂質を定量し、いずれの検体試料も10.0μmol を含
有するように調製した。
【1136】また、実施例9において、化合物608 を配
合せずかつ1mMイヌリンの代わりに3H−イヌリン 140
μCiを含有する1mMイヌリンを使用した以外は実施例
9におけると同様に処理して、全量6mlのリポソーム懸
濁液を得た。これを対照試料1(コントロールリポソー
ム)として引用する。なお、L−α−ジパルミトイルホ
スファチジルコリンのコリン基をマーカーとして酵素法
により1ml当りのリン脂質を定量し、10.0μmol を含有
するように調製した。
【1137】ロ.試験方法 用意した3種の試料をそれぞれSD系雄性ラット(体重
200〜250 g)の後肢静脈より体重 100g当たりL−α
−ジパルミトイルホスファチジルコリン及びコレステロ
ールの合計として5μmol を注入した。
【1138】投与後15分、30分、1時間、2時間、4時
間及び6時間目に頸静脈より血液を約 0.2ml採血し、遠
心後血漿約 100μlをろ紙に採り、乾燥後燃焼装置にて
燃焼し、液体シンチレーション法によりその放射活性を
求めた。また、6時間後にラットを屠殺し、肝臓を約 4
00mg採り、乾燥後燃焼装置にて燃焼し、液体シンチレー
ション法によりその放射活性を求め、肝臓1gあたりの
イヌリン濃度を求めた。
【1139】ハ.結果 結果を図9a及び図9bに示す。
【1140】図9aは血中濃度の経時的変化を表すグラ
フであり、図中の□、●及び△の各線はそれぞれ対照試
料、検体試料1及び検体試料2における結果を示す。図
9bは対照試料、検体試料1及び検体試料2におけるラ
ット一匹あたりの肝臓への集積度(組織1g中の投与量
に対する%×肝臓重量)の結果を示す。
【1141】両図より、本発明リポソームが、コントロ
ールリポソームに比較して血中から速やかに消失し、肝
臓に移行していることが判明した。
【1142】試験例2 イ.試料 実施例11において、1mMイヌリンの代わりに 3H−イヌ
リン 140μCiを含有する1mMイヌリンを使用した以外
は実施例11におけると同様に処理して、全量6mlのリポ
ソーム懸濁液を得た。これを検体試料として引用する。
なお、L−α−ジパルミトイルホスファチジルコリンの
コリン基をマーカーとして酵素法により1ml当りのリン
脂質を定量し、10.0μmol を含有するように調製した。
【1143】なお、試験例1で用意した対照試料をその
まま本試験例における対照試料として使用した。
【1144】ロ.試験方法 コラゲネース還流法によってラットより調製した肝実質
細胞と各試料とをそれぞれ37℃で1時間及び4℃で2時
間インキュベートし、その後にオイルチューブ遠心法に
より反応液中の遊離リポソームと肝実質細胞に結合した
結合リポソームとを分離した。
【1145】沈殿によって得られた結合リポソームをア
ルカリ液に溶かし、トルエンシンチレータを加え、液体
シンチレーションカウンターにより 3H−イヌリン取込
量を測定した。
【1146】ハ.結果 結果を図9cに示す。
【1147】この図は対照試料及び検体試料における取
込量を細胞106 個当たりの取込脂質量(nmol)をもって示
した棒グラフであり、図中のクロスハッチングおよびハ
ッチングの各カラムは37℃での取込量及び4℃での取込
量(細胞付着量)を示し、白抜きのカラムは37℃での取
込量4℃の取込量との差、すなわち細胞内取込量を示
す。対照試料での細胞内取込量を 100とすると検体試料
でのそれは 388であり、約4倍に増大する。従って、実
施例7で得られた化合物(化合物824)を用いて調製する
本発明リポソームは肝実質細胞への薬物送達のキャリヤ
ーとして有用であることが知られる。
【1148】実施例15(グルコース誘導体の合成) 本実施例における反応式を図10a乃至図10bに示す。
【1149】(a) 化合物1105の合成(図10a) 1)化合物1101の合成 β−D−グルコースペンタアセテート6.16g及び2−
[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]エタノール6.
59gを塩化メチレン50mlに溶かし、氷冷下撹拌した。こ
こに三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体8.7ml を塩化メ
チエン10mlに溶かして5分間で滴下した。室温で19時間
撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離した。4回水洗
いした後(水層は中性となった)、飽和食塩水で洗い、
硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 2:1)、目
的物を無色油状物として2.27g を得た。
【1150】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :2.01(s,3H),2.03
(s,3H),2.05(s,3H),2.09(s,3H),3.41(t,2H,J=5.0H
z),3.63-3.78(m,10H),3.93-3.97(m,1H) ,4.14(dd,1
H,J=2.0Hz,12.5Hz),4.26(dd,1H,5.0Hz,12.5Hz),4.62
(d,1H,J=7.9Hz),5.00(dd,1H,J=7.9Hz,9.8Hz) ,5.09
(t,J=9.8Hz) ,5.21(t,1H,J=9.8Hz)。
【1151】[α]D 20=-12.1゜(c=1.01 ,CHCl3 ) 。
【1152】2)化合物1102の合成 化合物1101、2.11gに酢酸エチル150ml を加えて溶かし
た。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.79g及び
リンドラー触媒1.04gを加え、50psiで6.5時間接触
還元した。さらにリンドラー触媒1.04gを加え、50ps
iで3時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物を淡褐
色油状物として2.49g得た。これ以上の精製はせずに、
以下の反応に用いた。
【1153】3)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸0.91gに塩化
チオニル5mlを加え、6時間加熱還流させた。塩化チオ
ニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶か
し、減圧下留去した(2回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【1154】4)化合物1104の合成 化合物1102、0.90gに塩化メチレン30ml及びトリエチル
アミン190 μlを加えて溶かし、ここに上記反応で得た
化合物1103全量を塩化メチレン5mlに溶かして加え、さ
らに2時間撹拌し、さらに室温で30分間撹拌した。塩化
メチレンで希釈し、1N塩酸、水及び飽和食塩水で洗
い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:1)、
目的物を無色油状物として0.67g得た。
【1155】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.22-1.43(m,58H),1.56-1.62(bs,2H),1.97-2.02
(m,1H) ,2.01(s,3H),2.03(s,3H),2.05(s,3H),2.09
(s,3H),3.44-3.76(m,12H),3.95-3.98(m,1H) ,4.10-
4.16(m,2H) ,4.26(dd,1H,J=4.8Hz,12.3Hz),4.60(d,1
H,J=8.1Hz),5.00(dd,1H,J=8.1Hz,9.5Hz) ,5.09(t,1H,
J=9.5Hz),5.21(t,1H,J=9.5Hz),5.99(t,1H,J=5.6Hz)。
【1156】[α]D 21= -8.3゜(c=1.02 ,CHCl3 ) 。
【1157】5)化合物1105の合成 化合物1104、0.62gにメタノール6ml及びベンゼン12ml
を加えて溶かし、氷冷下撹拌した。ここに28%ナトリウ
ムメトキシドメタノール溶液を5滴加えてpH=12と
し、室温で5時間撹拌した。ここに「ダウエックス50X
−8」イオン交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を
濾去した。溶媒を減圧下留去し、残渣を「セファデック
スLH−20」で精製し(溶出溶媒:塩化メチレン−メ
タノール1:1)、目的化合物を0.46g得た。
【1158】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88
(t,6H,J=6.8Hz),1.22-1.60(m,58H),1.92-1.99(m,2H)
,2.51-2.58(m,1H) ,3.59-3.67(m,4H) ,3.68-3.78
(m,6H) ,3.90-3.95(m,2H) ,4.00(t,1H,J=7.8Hz),4.1
5-4.27(m,3H) ,4.32(dd,1H,J=5.5Hz,11.7Hz),4.51(d,
1H,J=11.7Hz) ,4.85(d,1H,J=7.8Hz),8.78(t,1H,J=5.0
Hz)。
【1159】[α]D 21= -7.1゜c=1.02,CHCl3 ) 。
【1160】FAB-MS:[M+H] + ;m/z=802。
【1161】(b) 化合物1107の合成(図10b) 1)化合物1106の合成 β−D−グルコースペンタアセテート1.44g及びトリエ
チレングリコールモノオクタデシルエーテル1.93gを塩
化メチレン10mlに溶かし、氷冷下撹拌した。ここに三フ
ッ化硼素ジエチルエーテル錯体2.0ml を滴下した。室温
で14時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離した。
4回水洗した後(水層は中性となった)、飽和食塩水で
洗い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去
した。残渣にピリジン20mlを加えて溶かし、無水酢酸1.
74mlを加えて室温で4日間撹拌した。氷水にあけ、酢酸
エチルで希釈して有機層を分離した。2N塩酸(5
回)、水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上乾
燥させ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキサ
ン−酢酸エチル 2:1)、目的物を無色油状物として
0.77g得た。
【1162】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,3H,J=7.0H
z),1.18-1.33(m,30H),1.54-1.60(m,2H) ,2.00(s,3
H),2.02(s,3H),2.05(s,3H),2.09(s,3H),3.44(t,2H,
J=6.8Hz),3.57-3.77(m,12H),3.92-3.96(m,1H) ,4.14
(dd,1H,J=2.8Hz,12.0Hz),4.26(dd,1H,J=4.8Hz,12.0H
z),4.61(d,1H,J=8.0Hz),4.99(dd,1H,J=8.0Hz,9.8Hz)
,5.08(t,1H,J=9.8Hz),5.20(t,1H,J=9.8Hz)。
【1163】[α]D 26=-10.7゜(c=1.02 ,CHCl3 ) 。
【1164】2)化合物1107の合成 化合物1106、0.20gにメタノール5mlを加えて溶かし、
氷冷下撹拌した。ここに28%ナトリウムメトキシドメタ
ノール溶液を2滴加えてpH=12とし、室温で5時間撹
拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン交換樹
脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶媒を減
圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」で精製
し(溶出溶媒:メタノール)、目的化合物を0.13g得
た。
【1165】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.88
(t,3H,J=6.8Hz),1.22-1.38(m,30H),1.58-1.64(m,2H)
,3.45(t,2H,J=6.5Hz),3.59-3.76(m,10H),3.90-3.95
(m,2H),4.02(t,1H,J=8.3Hz),4.18-4.28(m,3H) ,4.34
(dd,1H,J=5.5Hz,12.0Hz),4.53(dd,1H,J=2.5Hz,12.0H
z),4.85(d,1H,J=8.0Hz)。
【1166】[α]D 26=-10.5゜(c=1.04 ,MeOH) 。
【1167】FAB-MS:[M+H] + ;m/z=565。
【1168】実施例16(リボース誘導体の合成)(a) 化合物1205の合成(図11) 1)化合物1202の合成 β−D−リボ−ステトラアセテート(化合物1201)4.29
9 g及び2−[2−(2−アジドエトキシ)エトキシ]
エタノール1.183 gを塩化メチレン40mlに溶かし、氷冷
下撹拌した。ここに三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体
3.32mlを塩化メチレン6ml に溶かして滴下した。室温で
1時間撹拌した後、氷水にあけ、有機層を分離した。6
回水洗した後(水層は中性となった)、飽和食塩水で洗
い、硫酸マグネシウム上乾燥させ、溶媒を減圧下留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し(溶出溶媒:n−ヘキサン−酢酸エチル 1:1)、
目的物を無色油状物として1.967 g得た。
【1169】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :2.06(s,3H),2.09
(s,3H),2.11(s,3H),3.40(t,2H,J=5.0Hz),3.64-3.69
(m,9H) ,3.85(ddd,1H,J=3.1Hz,5.1Hz,10.3Hz) ,4.14
(dd,1H,J=6.0Hz,11.4Hz),4.28-4.32(m,1H) ,4.34(dd,
1H,J=3.8Hz,11.4Hz),5.06(s,1H),5.28(d,1H,J=4.8H
z),5.35(dd,1H,J=4.8Hz,7.0Hz) 。
【1170】[α]D 20=-14.5゜(c=1.04 ,CHCl3 ) 。
【1171】2)化合物1203の合成 化合物1202、1.844 gに酢酸エチル100ml を加えて溶か
した。ここにp−トルエンスルホン酸1水和物0.809 g
及びリンドラー触媒0.944 gを加え、50psiで4時間
接触還元した。さらにリンドラー触媒0.855 gを加え、
50psiで3時間接触還元した。触媒を濾去し、目的物
を淡褐色油状物として2.422 g得た。これ以上の精製は
せずに、以下の反応に用いた。
【1172】3)化合物1103の合成 2−(n−ヘキサデシル)オクタデカン酸1.024 gに塩
化チオニル5mlを加え、2.5 時間加熱還流させた。塩化
チオニルを減圧下留去した。残渣にベンゼンを加えて溶
かし、減圧下留去した(3回)。これ以上の精製はせず
に、以下の反応に用いた。
【1173】4)化合物1204の合成 化合物1203に塩化メチレン20ml及びトリエチルアミン23
6 μlを加えて溶かし、氷冷下撹拌した。ここにトリエ
チルアミン283 μlを加え、さらに上記反応で得た化合
物1103全量を塩化メチレン5mlに溶かして加え、室温に
昇温させつつ17時間撹拌した。塩化メチレンで希釈し、
水及び飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウム上乾燥さ
せ、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し(溶出溶媒:n−ヘキサン−
酢酸エチル 3:2)、目的物を0.910 g得た。
【1174】 1H-NMR(δ, CDCl3 ) :0.88(t,6H,J=7.0H
z),1.21-1.34(m,56H),1.35-1.44(m,2H) ,1.56-1.63
(m,2H) ,1.96-2.02(m,1H) ,2.06(s,3H),2.09(s,3
H),2.11(s,3H),3.45-3.48(m,2H) ,3.54(t,2H,J=5.0H
z),3.59-3.66(m,7H) ,3.84-3.88(m,1H) ,4.15(dd,1
H,J=5.3Hz,10.9Hz),4.29-4.32(m,1H) ,4.33(dd,1H,J=
4.0Hz,10.9Hz),5.06(s,1H),5.28(d,1H ,J=5.0Hz),
5.35(dd,1H,J=5.0Hz,6.7Hz),6.01(t,1H,J=5.6Hz)。
【1175】[α]D 20=-6.9 ゜(c=1.03, CHCl 3 ) 。
【1176】5)化合物1205の合成 化合物1204、 0.477gにメタノール3ml及びベンゼン6
mlを加えて溶かした。ここに28%ナトリウムメトキシド
メタノール溶液を6滴加えてpH=12とし、室温で 1.5
時間攪拌した。ここに「ダウエックス50X−8」イオン
交換樹脂(H型)を加えて中和し、樹脂を濾去した。溶
媒を減圧下留去し、残渣を「セファデックスLH−20」
で精製し(溶出溶媒:クロロホルム−メタノール1:
1)、目的物を0.389 g得た。
【1177】 1H-NMR(δ, pyridine-d5 -D2 O):0.89
(t,6H,J=7.0Hz),1.20-1.39(m,52H),1.44-1.62(m,6H)
,1.92-2.01(m,2H) ,2.55-2.60(m,1H) ,3.65-3.78
(m,7H) ,4.09(ddd,1H,J=3.3Hz,6.0Hz,10.8Hz) ,4.14
(dd,1H,J=5.3Hz,11.8Hz),4.27(dd,1H,J=3.3Hz,11.8Hz)
4.55(d,1H,J=4.9Hz) ,4.72-4.75(m,1H) ,4.84-4.86
(m,1H) ,5.48(s,1H),8.84(bt,1H) 。
【1178】[α]D 20=-13.3゜(c=1.00,CHCl3 -MeOH
1 :1 ) 。
【1179】FAB-MS:[M+H]+ ;m/z=772 。
【1180】
【発明の効果】本発明により、微小循環性が改善され、
臓器指向性が顕著に優れた薬物送達系が提供されるとこ
ろとなった。
【図面の簡単な説明】
図1a乃至図1c、図2a乃至図2q、図3a乃至図3
k、図4a乃至図4b、図5a乃至図5n、図6、図7
a乃至図7d及び図8a乃至図8kは、それぞれ実施例
1,2,3,4,5,6,7及び8における反応式を示
す。図9a及び図9bは試験例1における試験結果を、
そして図9cは試験例2における試験結果を表す。図10
a乃至図10b及び図11は、それぞれ、実施例15及び16に
おける反応式を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 9/00 7306−4H (72)発明者 山内 仁史 東京都葛飾区奥戸2−32−12 (72)発明者 渡辺 宏 千葉県松戸市新松戸7−131 セブンピア 301 (72)発明者 田中 勲 茨城県つくば市二の宮2−5−16 (72)発明者 佐々木 淳 茨城県つくば市春日4−19−13 エーザイ 紫山寮307 (72)発明者 村橋 直一 茨城県北相馬郡守谷町松前台7−2−4 (72)発明者 青野 勝利 奈良県奈良市学園朝日元町2−529−4 エクセルハイツB−308 (72)発明者 森川 安理 静岡県富士市鮫島390−6 田子ノ浦ベイ ピア2−305

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)によって示されるペプ
    チド骨格を有する分枝鎖型糖複合体。 (X1 ,…,Xn+1 )(AA)n Y (I) 式(I)中、nは0,1及び2のいずれかの整数を表
    し、(AA)n は、n=0のときは1個の単結合を表
    し、n=1のときは下記式(II)、(III)及び(IV)の
    いずれかのアミノ酸残基を表し、そして 【化1】 n=2のときは下記式(V)〜(XIV)のいずれかのジペ
    プチド残基を表す。 【化2】 式(I)中、X1 ,…,及びXn+1 は、それぞれ、(A
    A)n 中のカルボニル基に結合している−OR1 基及び
    −NHR2 基のいずれかを又は(AA)n 中のオキシ基
    に結合している−R基を表し、ここでR1 は水素原子、
    アルカリ金属、炭素数1〜3のアルキル基、及びベンジ
    ル基のいずれかを表し、R2 は水素原子、下記式(XV)
    及び下記式(XVI)のいずれかを表し、そしてRはアセチ
    ル基で保護された又は保護されていないグリコシル基を
    表す。 (CH2 a OR (XV) (CH2 CH2 O)b R (XVI) 式(XV)においてaは1〜10の整数を、そして式(XVI)
    においてbは1〜8の整数を表す。式(I)中、
    (X1 ,…,Xn+1 )は、nの数に応じて結合基の個数
    が定まり、その結合基は( )内に示されるものである
    ことを意味する。なお、その結合基の中の少なくとも1
    つは−R基又は−NHR2 基であり、−NHR2 基であ
    る場合にはそのR2 は上記の式(XV)及び式(XVI)のい
    ずれかである。式(I)中、Yは(AA)n 中のアミノ
    基に結合している水素原子、ベンジルオキシカルボニル
    基、t−ブトキシカルボニル基及び直鎖又は分枝鎖のア
    ルキルカルボニル基(アルキル鎖中にエーテル結合及び
    /又は酸アミド結合を含んでもよい)のいずれかを表
    す。
  2. 【請求項2】 (AA)n が式(II)、(IV)、(V)
    及び(IX)のいずれかである請求項1記載のペプチド骨
    格を有する分枝鎖型糖複合体。
  3. 【請求項3】 RがD−マンノシル、D−ガラクトシ
    ル、N−アセチル−D−ガラクトサミニル、L−フコシ
    ル及びラクトシルのいずれかである請求項1又は2記載
    のペプチド骨格を有する分枝鎖型糖複合体。
  4. 【請求項4】 RがD−リボシルである請求項1又は2
    記載のペプチド骨格を有する分枝鎖型糖複合体。
  5. 【請求項5】 Yがパルミトイル基、ベンジルオキシカ
    ルボニル基及びt−ブトキシカルボニル基のいずれかで
    ある請求項1〜4のいずれかに記載のペプチド骨格を有
    する分枝鎖型糖複合体。
  6. 【請求項6】 Yが分子中に2個のアルキル基を有する
    化合物残基である請求項1〜4のいずれかに記載のペプ
    チド骨格を有する分枝鎖型糖複合体。
  7. 【請求項7】 aが1〜6の整数である請求項1〜6の
    いずれかに記載のペプチド骨格を有する分枝鎖型糖複合
    体。
  8. 【請求項8】 bが1〜4の整数である請求項1〜7の
    いずれかに記載のペプチド骨格を有する分枝鎖型糖複合
    体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のペプチ
    ド骨格を有する分枝鎖型糖複合体を構成成分として含有
    する微粒子キャリヤー。
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