JPH05201470A - スキンパック包装体 - Google Patents

スキンパック包装体

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JPH05201470A
JPH05201470A JP4006862A JP686292A JPH05201470A JP H05201470 A JPH05201470 A JP H05201470A JP 4006862 A JP4006862 A JP 4006862A JP 686292 A JP686292 A JP 686292A JP H05201470 A JPH05201470 A JP H05201470A
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skin pack
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康晴 杉山
Satoshi Osone
聡 大曽根
Hirotaka Tsuchiya
博隆 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部から内容物が容易に視認可能であるとと
もに内容物が汚染されることがなく、しかも安定した非
帯電性を有していて内容物が静電気の影響を受けること
がないスキンパック包装体を提供する。 【構成】 台材1上に載置された被包装体2の外形に沿
って伸展されたスキンフィルム3により被覆され、スキ
ンフィルム3が台材1との接触面で接着されているとと
もに被覆空間内が真空脱気されてなるスキンパック包装
体であって、このスキンフィルム3は非帯電性アイオノ
マー樹脂を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスキンパック包装体に関
し、さらに詳しくは安定した非帯電性を有していて例え
ばIC、LSI等の電子部品の包装体の分野に特に好適
に用いられるスキンパック包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばIC、LSIなどの電子部品あ
るいは電子回路基板等を密封包装する方法の一つとし
て、被包装体であるIC、LSIなどの電子部品あるい
は電子回路等を台材上に載置し、予め加熱盤等で加熱し
たスキンフィルムを被包装体の上部から被せ、内部の真
空脱気を行なうことによりスキンフィルムを被包装体の
外形に沿って密着させるいわゆるスキンパック法が知ら
れている。
【0003】そして、電子部品や電子回路等のスキンパ
ック包装体を形成するスキンフィルムとしては、従来よ
り軟質塩化ビニルフィルムが広く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来よ
り電子部品等のスキンパック包装体の形成に用いられて
いる軟質塩化ビニルフィルムは、絶縁性に優れ、静電気
を帯び易いため、この軟質塩化ビニルフィルムが用いら
れてなるスキンパック包装体においては輸送中の振動等
により静電気が発生し、被包装体が例えばICやLSI
等の電子部品である場合にはこのような電子部品にいわ
ゆる静電破壊を招く恐れがある。
【0005】一方、スキンフィルムの帯電防止法として
は、例えばカーボンや界面活性剤をフィルム中に練り込
み非帯電性を付与する方法が知られている。しかしなが
ら、フィルム中にカーボンを練り混んだ場合には、スキ
ンフィルムの透明性が失われるため、このようなスキン
フィルムを用いて形成されたスキンパック包装体におい
ては内容物を外部から視認することができなくなるとい
う問題が生じる。また、フィルム中に界面活性剤を練り
混んだ場合、このようなスキンフィルムを用いて形成さ
れたスキンパック包装体においては界面活性剤のブリー
ドアウトにより内容物が汚染されてしまうことがあると
いう問題がある。
【0006】本発明はかかる事情に基づいてなされたも
のであり、本発明の目的は、外部から内容物が容易に視
認可能であるとともに内容物が汚染されることがなく、
しかも安定した非帯電性を有していて内容物が静電気の
影響を受けることがないスキンパック包装体を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の構成は、台材上に載置された被包装体が該
被包装体の外形に沿って伸展されたスキンフィルムによ
り被覆され、該スキンフィルムが上記台材との接触面で
該台材と接着されているとともに被覆空間内が真空脱気
されてなるスキンパック包装体において、上記スキンフ
ィルムが非帯電性アイオノマー樹脂を含有することを特
徴とするスキンパック包装体であり、前記非帯電性アイ
オノマー樹脂にエチレン・α−オレフィン共重合体が添
加されている請求項1記載のスキンパック包装体であ
る。
【0008】
【作用】本発明のスキンパック包装体は、台材上に載置
された被包装体が該被包装体の外形に沿って伸展された
スキンフィルムにより被覆され、該スキンフィルムが上
記台材との接触面で該台材と接着されているとともに被
覆空間内が真空脱気されてなり、このスキンフィルムは
非帯電性アイオノマー樹脂を含有している。
【0009】このスキンパック包装体においては、スキ
ンフィルムを形成する非帯電性アイオノマー樹脂自体が
安定した非帯電性を有していて静電気の影響を受けるこ
とがなく、したがって被包装体がIC、LSI等の電子
部品である場合にこのような電子部品はいわゆる静電破
壊を生じることがない。
【0010】また、このスキンパック包装体は、スキン
フィルムを形成する非帯電性アイオノマー樹脂自体が安
定した非常帯性を有しており、このスキンフィルムは帯
電防止剤であるカーボンを含有するものではない。した
がって、このスキンパック包装体においては、スキンフ
ィルムの透明性が損なわれることがない。さらに、この
スキンパック包装体を形成するスキンフィルムは、帯電
防止剤である界面活性剤を含有するものではないことか
ら界面活性剤のブリードアウトにより被包装体が汚染さ
れる恐れもない。
【0011】
【実施例】図1に示すように、このスキンパック包装体
は、台材1上に被包装体2が載置され、この被包装体2
にスキンフィルム3が被せられて該スキンフィルム3と
台材1との接触面が接着されているとともに被包装体2
が収納されている被覆空間内が真空脱気されている。
【0012】台材1としては多孔質なものが好ましく、
例えばボール紙、段ボールなどの多孔質の厚紙が好適に
用いられる。この台材1の厚さについては特に制限はな
く、用途に応じて適宜に決定することができる。また、
この台材1の表面には印刷層を設けることもできる。
【0013】台材1上に載置される被包装体2として
は、従来よりスキンパック包装が行われている例えば日
用雑貨品、文房具、洋食器、電気・電子部品などが挙げ
られるが、このスキンパック包装体を形成するスキンフ
ィルム3は安定した非帯電性を有していることから例え
ばIC、LSI、電子回路基板等の電子部品は特に適し
ている。
【0014】台材1上に載置された被包装体2を被覆す
るスキンフィルム3は非帯電性アイオノマー樹脂または
該非帯電性アイオノマー樹脂とエチレン・α−オレフィ
ン共重合体とのブレンド体により形成されている。
【0015】ここで、上記の非帯電性アイオノマー樹脂
としては、具体的にはエチレン・α,β−不飽和カルボ
ン酸共重合体カリウム架橋樹脂が挙げられる。さらに具
体的には、エチレンに例えばアクリル酸、メタクリル
酸、エタクリル酸、イタコン酸、フマル酸等の炭素数3
〜8の不飽和カルボン酸が約2〜35重量%、好ましく
は3〜21重量%の割合で共重合してなるエチレン・
α,β−不飽和カルボン酸共重合体中のカルボン酸基が
カリウムで約10モル%以上、好ましくは15モル%以
上の割合で中和されているものが好適に用いられる。
【0016】また、この非帯電性アイオノマー樹脂は、
良好なスキンパック適性を確保する点でそのメルトイン
デックスが0.1〜50g/分、好ましくは0.5〜2
0g/分の範囲にあることが望ましい。
【0017】上記の非帯電性アイオノマー樹脂にブレン
ドされることのあるエチレン・α−オレフィン共重合体
は、通常、その密度が0.85〜0.90g/cm3
範囲にあるとともに非結晶性または低結晶性(比溶法に
よる結晶化度が20%以下)のものであり、良好なスキ
ンパック適性を確保する点でそのメルトインデックスが
0.1〜100g/分、好ましくは0.5〜20g/分
の範囲にあることが望ましい。
【0018】非帯電性アイオノマー樹脂に対するエチレ
ン・α−オレフィン共重合体の添加割合は、非帯電性ア
イオノマー樹脂100重量部に対してエチレン・α−オ
レフィン共重合体が、通常、5〜200重量部、好まし
くは10〜100重量部である。このような割合で非帯
電性アイオノマー樹脂にエチレン・α−オレフィン共重
合体が添加されたスキンフィルム形成材料は、その押出
し加工適性がさらに向上したものとなる。
【0019】例えば押出加工法を好適に採用して製造さ
れるスキンフィルム3の厚さは、通常、20〜200μ
m、好ましくは50〜150μmである。スキンフィル
ム3は通常は予熱された状態で台材1上の被包装体2に
被せられ、被包装体2を収納する空間内が真空脱気され
て被包装体2の外形に沿って密着するとともに台材1と
の接触面で台材1と接着される。この接着は、通常、台
材1の表面に接着剤を予め塗布しておくことにより行わ
れる。
【0020】このような構成のスキンパック包装体は例
えば次のようにして製造される。すなわち、先ず、必要
に応じて適宜に印刷層が形成された台材1の表面に接着
剤を塗布する。このとき用いられる接着剤としては、た
とえばPVC系エマルジョン、酢ビ系エマルジョン、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、さらにはソ
ルベントタイプの接着剤などが挙げられる。
【0021】次いで、必要に応じて台材1における接着
剤の塗布面に細孔をあける。この細孔は、例えば接着剤
が形成された台材1を針付きロールへ通すことにより形
成することができる。細孔を形成する場合、この孔の直
径は、通常、0.15mm程度であり、1cm2 当たり
3〜4個程度設ければよい。なお、この細孔は台材1に
塗設されている接着剤層に形成されていれば足り、台材
1を貫通する必要はない。
【0022】次に、上記の台材1上に例えば電子部品等
の被包装体2を載置し、その後、この被包装体2上に予
備加熱されたスキンフィルム3をかぶせ、真空脱気を行
なう。これによりスキンフィルム3が被包装体2に密着
し、台材1に塗布されている接着剤により接着される。
【0023】たとえば以上のようにして製造されるスキ
ンパックフィルム包装体は、これを形成するスキンフィ
ルム3が安定した非帯電性を有していることから被包装
体2が例えばIC、LSI等の電子部品や電子回路のよ
うに静電気の影響を受けやすいものであっても静電気の
影響を排除することができる。
【0024】
【発明の効果】以上に詳述したとおり、本発明によれ
ば、優れたスキンパック適性を有し、かつカーボンや界
面活性剤を含有しないで安定した非帯電性を有するスキ
ンフィルムが用いられているので、外部からの内容物の
視認が容易であるとともに内容物が汚染されることがな
く、しかも内容物に静電気の影響が及ぶことがないスキ
ンパック包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスキンパック包装体の一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1…台材 2…被包装体 3…スキンフィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台材上に載置された被包装体が該被包装
    体の外形に沿って伸展されたスキンフィルムにより被覆
    され、該スキンフィルムが上記台材との接触面で該台材
    と接着されているとともに被覆空間内が真空脱気されて
    なるスキンパック包装体において、上記スキンフィルム
    が非帯電性アイオノマー樹脂を含有することを特徴とす
    るスキンパック包装体。
  2. 【請求項2】 前記非帯電性アイオノマー樹脂にエチレ
    ン・α−オレフィン共重合体が添加されている請求項1
    記載のスキンパック包装体。
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