JPH05201016A - インクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録ヘッドと圧力ダンパ接続方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録ヘッドと圧力ダンパ接続方法

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JPH05201016A
JPH05201016A JP1283592A JP1283592A JPH05201016A JP H05201016 A JPH05201016 A JP H05201016A JP 1283592 A JP1283592 A JP 1283592A JP 1283592 A JP1283592 A JP 1283592A JP H05201016 A JPH05201016 A JP H05201016A
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JP
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ring
recording head
ink
jet recording
ink jet
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JP1283592A
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Inventor
Hideaki Suzuki
秀昭 鈴木
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドと圧力ダンパの接
続に於て、その接続部のシールに用いるOリングを摩擦
挿入する際、Oリング外周面のゴム組織(バリ)の脱落
を防ぎ、ヘッド組立時、及び、プリンタ装着後も異物の
侵入の無い、信頼製の高いインクジェット記録ヘッドを
提供する。 【構成】 圧力ダンパ4の圧力変動吸収室41にメッシ
ュフィルタ6が固着され、インク経路として、メッシュ
フィルタ6を介する構造となっている。インク供給部材
2の、圧力ダンパ4の接続部42が挿入される円柱状の
空間の入口全周には、緩やかなOリング導入用テーパ2
4が設けられている。接続部42の外径に対し、円柱状
の空間の内径は、僅かだけ大きい寸法関係となってい
る。Oリング5の表面にはラッテクスコーティングが施
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインク滴を飛翔させ、紙
面に、文字、グラフィック等を記録するインクジェット
記録ヘッド、並びに、インクジェット記録ヘッドと、イ
ンクジェット記録ヘッドに流入するインクの圧力変動を
吸収する圧力ダンパの接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクを濾過するメッシュフィル
ターを備えた圧力ダンパを用いたインクジェット記録ヘ
ッドは、公開特許公報、平2ー215538のように、
インクジェット記録ヘッドと、圧力ダンパは、短くて、
ヘッドキャリッジの移動により変動しないインク供給用
チューブにより接続されていた。
【0003】又、メッシュフィルターを備えない圧力ダ
ンパではあるが、インクジェット記録ヘッドとの接続に
Oリングを半径方向に圧縮することによりシール接続
し、且つ、該Oリングはその中心軸方向に摩擦挿入する
インクジェット記録ヘッドの従来例としては、インクジ
ェットプリンタ EPSON HG−4000(セイコ
ーエプソン社製)に搭載されているインクジェット記録
ヘッドがある。
【0004】ここで、EPSON HG−4000(セ
イコーエプソン社製)に搭載されているインクジェット
記録ヘッドの構造について、図7、図8を用いて詳細に
説明する。尚、インクジェット記録ヘッドと、圧力ダン
パの接続部、及び、圧力ダンパ内のメッシュフィルタの
有無を除く基本構造については、後述する本発明の実施
例と同等である。
【0005】図7は、圧力ダンパ4の接続された前記従
来例のインクジェット記録ヘッドの概略基本構造であ
り、図8は、図7中で示すa部の拡大詳細図である。図
7に示すごとく、インクを吐出するインク噴射ノズル1
1、インク噴出圧を発生させる領域である圧力室12、
共通インク室13、直接インクの入口となる共通インク
供給口14がインク吐出基板ユニット1に形成されてい
る。このインク吐出基板ユニット1はパターンエッチン
グで流路溝が形成された基板ガラスに、薄い振動板ガラ
スを熱融着して流路が形成されている。又、流路形状を
くり抜いたステンレス等の金属板を積層して流路空間を
形成することも可能である。そして、前記インク吐出基
板ユニット1と圧力ダンパ4とのインク経路の接続部材
としてインク供給部材2が装着され、インク吐出基板ユ
ニット1とのシールはパッキン3により成されている。
【0006】圧力ダンパ4は、図に示すような形状の彫
り込まれたベース部材に、可どう性フィルムを貼着ける
ことにより、圧力変動吸収室41と、その他のインク経
路が形成されている。この圧力変動吸収室41に貼られ
た可どう性フィルムのダンパ効果により、印字時のヘッ
ドの移動等で発生するインクの圧力変動を吸収する。
又、圧力ダンパ4内のインク経路の両端には、インクタ
ンクに連通するチューブとの接続部43、及びインク供
給部材2との接続部42を有する。
【0007】この接続部42近傍(図7中のa部)の詳
細拡大図が図8であり、この構造に付いて、図8を用い
説明する。インク供給部材2には、圧力ダンパ4の接続
部42を収納する円柱状の空間が形成されており、その
円柱状の空間にはインク吐出基板ユニット1に通ずるイ
ンク経路21が形成されている。又、前記円柱状の空間
の入口全周には滑らかなアール形状23が形成されてい
る。続いて、接続部42は、円筒(パイプ)形状であ
り、内部はインク経路46が形成されている。このイン
ク経路46は、前記インク供給部材2のインク経路21
に通ずる。又、接続部42の外周面にはOリング5を嵌
入させる溝44があり、Oリング5が装着される。この
状態で、Oリング5の内径は、溝44の底面を弾性力に
より押圧しており、Oリング5の両側面(図に於てOリ
ング5の左右の面)は、溝44により、ある程度規定さ
れている。そして、前記インク供給部材2の円柱状の空
間に対し、圧力ダンパ4の接続部42を、Oリング5を
介し嵌合した状態が、図8である。この状態は、インク
供給部材2の円柱状の空間に対し、溝44にOリング5
を装着した接続部42を、Oリング5の中心軸方向(図
に於て水平方向)に挿入したものであり、Oリング5の
外周面はインク供給部材2の円柱状空間の内面22を擦
りながら、即ち、摩擦挿入することとなる。又、嵌合状
態に於ては、Oリング5のゴム弾性により、Oリング5
の内径は、溝44の底面を押圧し、Oリング5の外径
は、円柱状空間の内周面22を押圧しており、結果とし
て、Oリング5を半径方向に圧縮した状態となって、こ
の接続部でのシールを確保している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の従来技
術の構造では、以下のような課題を有する。まず、図
7、図8で示した構造に於ては、第1に、圧力ダンパ4
内のインク経路を介するように、メッシュフィルターが
装着されていないために、インクタンクから流れてくる
インク中の異物がインク吐出基板ユニット1に進入して
しまう。第2に、インク供給部材2の円柱状の空間に対
し、溝44にOリング5を装着した接続部42を、Oリ
ング5の中心軸方向(図に於て水平方向)に挿入する
際、Oリング5の外周面をインク供給部材2の円柱状空
間の内面22と擦らすため、Oリング5の外周面の表面
組織が削られ、異物としてインク経路21、46に進入
する可能性が大きい。加えて、内面22の内径寸法と接
続部42の外形寸法は、かなり余裕のある寸法関係とな
っているため、Oリング5の中心軸方向一直線に、強引
に挿入すると、Oリング5が異常変形し、内面22と、
接続部42の外面の隙間にかじり込んでしまい、挿入不
能となる。そのため、挿入時には、Oリング5の中心軸
方向ではあるが、Oリング5の円周方向にねじりなが
ら、だましだまし挿入しており、Oリング5の外周面を
擦らす量が増大し、益々、Oリング5の外周面の表面組
織が削られ、異物としてインク経路21、46に進入す
る可能性が大きくなる。又、この接続時に、その他の異
物(空気中のほこり、ゴミなど)も、インク経路21、
46に侵入する可能性が高い。
【0009】これらの異物は、インク吐出基板ユニット
1に侵入してゆき、ひいては、共通インク供給口14
や、インク噴射ノズル11等を詰まらせ、インク吐出不
良、ドット抜け等を引き起す原因となる。
【0010】ここで、Oリング5の外周面に付いて、図
9、図10を用い説明する。図9は通常のOリングの成
形方法を表わした模式図であり、7a、7bは、Oリン
グ成形型であり、図中の矢印は、離型方向を表わす。こ
の構造に於て形成されるOリングは、外周部、内周部に
型7a、7bの合わせによる半径方向のバリが生じ、そ
のバリを可能な限り脱離する事により製品となる。但
し、Oリング5の外周部cを拡大した図10に示すよう
に、バリを脱離した領域51は(図中の斜線部)、まわ
りの表面が非常に滑らかなのに対して、ゴム組織がむき
出しで、非常にざらざらした状態である。故に、前記の
ごとく表面状態の荒いゴム面を、擦り付けるように摩擦
挿入するため、ゴム組織が脱落する可能性が非常に高い
のである。この様に、図7、図8に示す構造に於ては、
インクジェット記録ヘッドと、圧力ダンパ4の接続時
に、異物がインク経路21、46に侵入する可能性が高
い。
【0011】しかしながら、前記構造に於ては、製造時
に、インク経路21、46に進入した異物を、インクタ
ンクに連通するチューブとの接続部43から吸引し、吸
い出すことが可能である。(以後、インク経路に於て、
インク噴射ノズル11から圧力ダンパ4方向の流れを生
じさす吸引を、逆吸引、もしくは逆洗浄と呼ぶ。)但
し、逆洗浄後に進入する異物に対して、課題は解決され
ない。
【0012】この逆洗浄後に侵入する異物の課題に対し
て、非常に有効であるのが、公開特許公報、平2ー21
5538のような、圧力ダンパ4内のインク経路に於
て、上流からの異物をトラップするメッシュフィルター
を介する構造のインクジェット記録ヘッドである。但
し、この構造であると、圧力ダンパ4内のインク経路
に、メッシュフィルターを介するが故に、圧力ダンパ4
装着時に侵入した異物を、インクジェット記録ヘッドの
外に、逆洗浄で排除することは、不可能となる。
【0013】そこで、本発明はこの様な課題を解決する
ものであって、インクジェット記録ヘッドと圧力ダンパ
接続時のOリング外周組織の脱落を防止する事により、
圧力ダンパ内のメッシュフィルタの装着を可能とし、ヘ
ッド組立時、及び、プリンタ装着後も異物の侵入の無
い、信頼性の高いインクジェット記録ヘッドを提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の請求項1のインクジェット記録ヘッドは、
メッシュフィルターを備えた圧力ダンパと、インクジェ
ット記録ヘッドとを、Oリングを半径方向に圧縮するこ
とによりシール接続し、且つ、該Oリングはその中心軸
方向に摩擦挿入するインクジェット記録ヘッドであっ
て、前記Oリングの外径を規定する円柱状の空間の内径
寸法が、該Oリングの内径と両側面を規定する溝を有
し、内部にインク経路を形成するパイプ状部材の外径寸
法より僅かだけ大きく、且つ、前記円柱状の空間の入口
全周には、緩やかなOリング導入用テーパが設けられた
ことを特徴とする。
【0015】又、請求項2記載のインクジェット記録ヘ
ッドは、請求項1記載の構成であって、表面にラテック
スコーティングを施したOリングを用いることを特徴と
する。
【0016】請求項3記載のインクジェット記録ヘッド
と圧力ダンパの接続方法は、請求項1もしくは請求項2
のインクジェット記録ヘッドの構造であって、前記Oリ
ングを低温冷却し、且つ、外周表面に潤滑剤を塗布し、
装着することを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の請求項1記載のインクジェット記録ヘ
ッドによれば、前記Oリングの装着されたパイプ状部材
を、該Oリングの外径を規定する円柱状の空間に挿入す
る際、前記円柱状の空間の入口全周には、緩やかなOリ
ング導入用テーパが設けられていることにより、Oリン
グの最終圧縮状態に至るまでの過程が緩やかとなる。
又、該Oリングの外形を規定する円柱状の空間の内周
と、外周面に刻まれた円柱状の溝にOリングを装着する
パイプ状部材の外周との隙間が非常に小さいため、変形
したOリングが前記隙間にかじり込むこと無くストレー
トに挿入できる。
【0018】又、請求項2記載のインクジェット記録ヘ
ッドによれば、Oリングの表面にラテックスコーティン
グが施されていることにより、Oリング外周の荒れた面
を滑らかに被覆でき、挿入時の摩擦力が低減される。
【0019】請求項3記載のインクジェット記録ヘッド
と圧力ダンパの接続方法によれば、前記Oリングを低温
冷却し、且つ、外周表面に潤滑剤を塗布し、装着するこ
とにより、Oリング外形の収縮、並びに潤滑効果によ
り、挿入時の摩擦力が非常に低減される。
【0020】
【実施例】本発明を図面に基づき説明する。尚、本発明
のインクジェット記録ヘッドの、インクを吐出するため
の基本的な構造、構成に付いては、図7、図8を用いて
説明した従来例と同様であり、内容が重複する点は説明
を省略する。
【0021】又、本発明の実施例の図は、インク吐出基
板ユニットの端面にノズルを配し、該端面の放線方向に
インクを吐出するエッジイジェクトタイプのインクジェ
ット記録ヘッドを表わすが、本発明の適用範囲は、イン
ク吐出基板ユニットの板厚方向にインクを吐出するフェ
イスイジェクトタイプのインクジェット記録ヘッドにも
及ぶ。
【0022】図1は本発明のインクジェット記録ヘッド
の第1の実施例を示す概略基本構造図である。基本的な
構造は図7と同様であって、圧力ダンパ4の圧力変動吸
収室41にメッシュフィルタ6が熱溶着、溶剤溶着等に
より固着され、インク経路として、該メッシュフィルタ
6を介する構造となっている。又、インク供給部材2
の、圧力ダンパ4の接続部42が挿入される円柱状の空
間の入口全周には、緩やかなOリング導入用テーパ24
が設けられている。且つ、接続部42の外径に対し、前
記円柱状の空間の内径は、僅かだけ大きい寸法関係とな
っている。
【0023】図2は、図1のb部の詳細拡大図である。
Oリング5の外周は、インク供給部材2の、圧力ダンパ
4の接続部42が挿入される円柱状の空間の内周面22
を、その弾性力により押圧し、同様に、接続部材42の
Oリング嵌入用溝44の底面を、全周に渡り押圧してお
り、Oリング5が半径方向に圧縮される状態となって、
この接続部でのシールを確保している。即ち、内径Aは
Oリング5の外径より小さく、底面径BはOリング5の
内径より大きい。この時のOリング5の圧縮率は、通常
8%〜30%に設定される。その他、Oリング5の装着
方法及び、接続部42の挿入方法等は図8の従来例と同
様である。ここで、本発明の特徴となる構造に付いて、
図2を用い詳細に説明する。
【0024】図に示すように、Oリング導入用テーパ2
4は非常に緩やかである。寸法的には、入口径Dは、O
リング5の外径より僅かだけ大きく、テーパ長さEは、
穴深さFから、ある程度、余裕を持って、Oリング収納
長(Oリング5の最終圧縮領域)を差し引いた値であ
り、出来る限り穴深さFを長く、Oリング収納長を短く
し、テーパ長さEを長くすることが望ましい。ちなみ
に、我々の試作したインクジェット記録ヘッドは、この
テーパ24を角度として片側5°(図中に於て、水平線
からの角度)に設定した。この様な寸法関係の構造に於
て、Oリング5の装着された接続部42を、前記円柱状
の空間に挿入する際、Oリング導入用テーパ24が非常
に緩やかであるがゆえに、Oリング5の最終圧縮状態に
至るまでの過程が緩やかである。これは、前記挿入時の
Oリング5外周にかかる摩擦力が緩やかに増加する事を
意味する。通常、表面状態の荒いゴム表面に摩擦力を加
え、表面組織が脱離するか否かは、その摩擦力の大きさ
と、その動的変化速度(衝撃性)に依存する。従って、
摩擦力の増加速度が緩やかであることにより、Oリング
5表面組織が脱離する可能性は非常に僅かなものとな
る。
【0025】次に、円柱状の空間の内周22と接続部4
2の外周との隙間を、非常に狭く設定している。寸法的
には、空間の内面22の径Aと、接続部42の外径Cと
は、寸法公差の最悪時(内径A最小、外径C最大)で、
ぎりぎり内径Aの方が大きくなるぐらいにまで隙間を詰
めている。ちなみに、我々の試作したインクジェット記
録ヘッドはこの隙間を、公差中心で片側0.1に設定し
た。この様な寸法関係の構造に於ては、前記隙間が小さ
いが故に、Oリングを円周方向にねじりながら、だまし
だまし挿入し無くても良く、変形したOリングが隙間に
かじり込むこと無くストレートに挿入できる。従って、
Oリングの外周面を擦らす量が最小となり、Oリング5
外周面の荒れた表面組織が脱落する可能性が著しく減少
する。
【0026】以上の2つの構造的特徴の相乗効果によ
り、Oリング5の装着された接続部42(パイプ状部
材)を、該Oリング5の外径を規定する円柱状の空間に
挿入する際、Oリング5の荒れた外周表面組織が脱落し
て、異物としてインク経路21、46に進入する危険性
は、殆ど無視出来るものとなる。従って、インクジェッ
ト記録ヘッド組立後に逆洗浄する必要がなくなり、圧力
ダンパ4内のインク経路にメッシュフィルタ6を装着す
ることが出来る。
【0027】図3は本発明のインクジェット記録ヘッド
の第2の実施例を示す概略基本構造図であり、基本的な
構造は図1と同様である。ここでは、インク吐出基板ユ
ニット1の基板がプラスチック成形によって形成されて
いる例であり、同材質のインク供給部材2aと溶剤、も
しくは、接着剤による接合、もしくは、異材質であるが
接着剤を介して接続シールが成されている。この接続に
於て、インク経路は確保されており、共通インク供給口
15に通ずる。この構造に於て、インク吐出基板ユニッ
ト1の基板がプラスチック成形品で、且つインク供給部
材2aとのシールにパッキンが不必要である為、部品コ
ストが低く抑えられる。当然、インク供給部材2aの、
Oリング5の外径を規定する円柱状の空間の断面形状
は、図で示す如く、第1の実施例と同様であり、本発明
の本質的な効果は実現できる。
【0028】図4は本発明のインクジェット記録ヘッド
の第3の実施例を示す概略基本構造図であり、基本的な
構造は図3と同様である。ここでは、インク吐出基板ユ
ニット1の基板と、図3でのインク供給部材2aが、プ
ラスチックの一体成形によって形成された例である。こ
の構造によれば、第2の実施例と同等の効果が得られ、
且つ、より一層のコストダウンが達成される。
【0029】図5は本発明のインクジェット記録ヘッド
の第4の実施例を示す概略基本構造図であり、本質的な
構造は図3と同様である。ただし、今まで説明した第
1、第2、第3の実施例はすべて、Oリング5を嵌入す
る溝を有するパイプ状部材は、圧力ダンパ4の一体部材
であったが、この第4の実施例は、このパイプ状部材2
b自体が、図3でのインク供給部材としてインク吐出基
板ユニット1に、接着、溶着等により接続されている。
従って、パイプ状部材2bを収納し、入口全周に緩やか
なOリング導入用テーパ24aを設けた円柱状の空間
は、圧力ダンパ4側に設けられ、ここでは、この円柱状
の空間を形成する部材45が、圧力ダンパ4と一体で作
られている。この構造に於て得られる効果は、第2の実
施例と同等である。
【0030】図6は本発明のインクジェット記録ヘッド
の第5の実施例を示す概略基本構造図であり、基本的な
構造は図5と同様である。ここでは、第5図のパイプ状
部材2bが、インク吐出基板ユニット1のプラスチック
基板と一体で成形されており、効果としても、第3の実
施例と同等なものが望める。
【0031】以上の実施例は、インク吐出基板ユニット
1の材質の絡みを除いて、ここで説明した以外の部品と
の構成上の関係、全体寸法等によって、最適な形態を選
択すれば良い。
【0032】次に、本発明の請求項2の実施例は、請求
項1の実施例のそれぞれ構造に於て、Oリング5の外周
表面全周、もしくは全表面に高分子ラテックスをコーテ
ィングしてある。このラテックスコーティング剤は使用
するOリング5の材質等により、各種異なるが、図9、
図10で示す、外周のゴム組織がむき出しの荒れた面を
覆いかぶし、円滑な面を形成することが出来る。これに
より、ラテックスコーティングされたOリング5を装着
した接続部材を、円柱状の空間に挿入する際(圧力ダン
パとインクジェット記録ヘッドの接続時)、Oリング5
の摩擦面は円滑であり、ゴム組織が脱離することはな
い。又、ラテックスコート面自体が、Oリング表面の摩
擦係数より小さいため、挿入力、摩擦力が小さく、ゴム
組織の脱離防止に、より有利に働く。即ち、Oリング5
の表面にラテックスコートを施す請求項2の実施例は、
請求項1の実施例の効果を、より増長させることが出来
る。続いて、本発明の請求項3のインクジェット記録ヘ
ッドと圧力ダンパの接続方法の実施例を説明する。図1
〜図6で示した請求項1及び、請求項2の実施例の各々
の構造において、インクジェット記録ヘッドと圧力ダン
パを接続する際、Oリング嵌入用溝44にOリング5を
装着した状態で冷却し、内心方向に収縮を導き、Oリン
グ5の外形寸法を縮小させる。その状態に於て、Oリン
グ5の外周に潤滑剤を塗布し、円柱状の空間に挿入す
る。この冷却によるOリング5の外形寸法の縮小、並び
に潤滑剤の塗布は、挿入時の摩擦力の低減を図るもので
あり、両者の効果により飛躍的に挿入性は向上する。
【0033】尚、Oリング5を単体で冷却するのではな
く、Oリング5を溝44に装着した後冷却する理由は、
冷えたOリング5を溝44に装着する際のハンドリング
により、Oリング5の温度上昇を招くため、前持って溝
44に装着しておくのである。又、ここでの冷却温度
は、使用するOリング材質のガラス転移温度以上で、出
来る限り低温が望ましが、冷却装置の能力と、挿入性の
具合いを考慮し決定すればよい。ちなみに、我々の試作
品では、0℃に設定した。又、ここでの潤滑剤は、イン
ク経路に浸入しインクと混ざり合うため、インクに含ま
れる湿潤剤が望ましい。例えば、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリ
セリン、1ー3プロパンジオール、チオジグリコール等
が潤滑剤としてふさわしい。又、インクそのものを潤滑
剤として使用することも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明に於ては、構
造的に、パイプ状部材とそれを内包する空間との隙間を
極力小さくし、且つ、Oリング導入用テーパを設け、あ
るいは、Oリング表面にラテックスコーティングを施す
ことにより、インクジェット記録ヘッドと圧力ダンパ接
続時のOリング外周組織(バリ)の脱落を防止すること
が出来る。又、接続方法として、Oリングを低温冷却
し、外周面に潤滑剤を塗布し挿入することにより、Oリ
ング外周組織の脱落防止はより確実なものとなる。これ
により、インクジェット記録ヘッドと圧力ダンパ装着後
の逆洗浄は不要となり、圧力ダンパ内のメッシュフィル
タの装着が可能となる。従って、ヘッド組立時、及び、
プリンタ装着後も異物の浸入の無い、信頼性の高いイン
クジェット記録ヘッドを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッドの概略基本
構造図である。
【図2】図1のb部の詳細拡大図である。
【図3】本発明のインクジェット記録ヘッドの概略基本
構造図である。
【図4】本発明のインクジェット記録ヘッドの概略基本
構造図である。
【図5】本発明のインクジェット記録ヘッドの概略基本
構造図である。
【図6】本発明のインクジェット記録ヘッドの概略基本
構造図である。
【図7】従来例のインクジェット記録ヘッドの概略基本
構造図である。
【図8】図7のa部の詳細拡大図である。
【図9】通常のOリングの成形方法を表わす模式図であ
る。
【図10】図9のc部の拡大図である。
【符号の説明】
1 インク吐出基板ユニット 11 インク噴射ノズル 12 圧力室 13 共通インク室 14 共通インク供給口 15 共通インク供給口 2 インク供給部材 2a インク供給部材 2b パイプ状部材 21 インク経路 22 円柱状空間の内面 23 アール形状 24 Oリング導入用テーパ 24a Oリング導入用テーパ 3 パッキン 4 圧力ダンパ 41 圧力変動吸収室 42 接続部 43 接続部 44 Oリング嵌入用溝 45 円柱状空間形成部材 46 インク経路 5 Oリング 51 Oリングのバリ脱落領域 6 メッシュフィルタ 7a Oリング成形型 7b Oリング成形型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録ヘッドとインクタン
    クとの間に設けられ、インクジェット記録ヘッドに流入
    するインクの圧力変動を吸収し、インクを濾過するメッ
    シュフィルターを備えた圧力ダンパと、インクジェット
    記録ヘッドとを、Oリングを半径方向に圧縮することに
    よりシール接続し、且つ、該Oリングはその中心軸方向
    に摩擦挿入するインクジェット記録ヘッドに於て、前記
    Oリングの外径を規定する円柱状の空間の内径寸法は、
    該Oリングの内径と両側面を規定する溝を有し、内部に
    インク経路を形成するパイプ状部材の外径寸法より僅か
    だけ大きく、且つ、前記円柱状の空間の入口全周には、
    緩やかなOリング導入用テーパが設けられたことを特徴
    とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 表面にラテックスコーティングを施した
    Oリングを用いることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2のインクジェ
    ット記録ヘッドの構造であって、前記Oリングを低温冷
    却し、且つ、外周表面に潤滑剤を塗布し、装着すること
    を特徴とするインクジェット記録ヘッドと圧力ダンパ接
    続方法。
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