JPH05200633A - コネクチングロッドの製造方法およびその装置 - Google Patents

コネクチングロッドの製造方法およびその装置

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JPH05200633A
JPH05200633A JP1189992A JP1189992A JPH05200633A JP H05200633 A JPH05200633 A JP H05200633A JP 1189992 A JP1189992 A JP 1189992A JP 1189992 A JP1189992 A JP 1189992A JP H05200633 A JPH05200633 A JP H05200633A
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pressing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コネクチングロッド一体部材を本体とキャッ
プとに分割するに際し、分割をスムースに行わせて両部
品の変形や分割面の歪みの発生を抑制する。 【構成】 コネクチングロッドの一体部材Wを本体Wb
とキャップWcとに分割するに際して、上記一体部材W
の軸受用開口部Whの内周面にノッチ部Wv,Wvを設ける
とともに、上記開口部Whの内側に、各ノッチ部Wvに係
合し得る第1押圧部材11,11と、開口部Whの内周面
に当接し得る第2押圧部材12,12とを配設し、これ
ら各押圧部材11,12を上記開口部Whの内側から外側
に向かってそれぞれ移動させることにより、少なくとも
上記各ノッチ部Wvに上記第1押圧部材11を係合させ
た状態で、上記開口部Whの内周面に対して内側から外
側に向かって押圧荷重を加えることを特徴とし、また、
この押圧状態で一体部材Wの外方から上記ノッチ部Wv
に向かって衝撃荷重Fを加えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンのクランク
軸とピストンとを連結するコネクチングロッドの製造方
法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンのコネクチングロッ
ドの製造方法として、まず、本体とキャップとを一体部
材として形成し、その後、この一体部材をその軸受用開
口部の内周側から荷重を加えて本体とキャップとに分割
するようにした方法が知られている(例えば、特開昭6
4−64729号公報参照)。
【0003】かかる製造方法を採用する場合、通常、分
割前に一体部材の状態で軸受用開口部を含む加工必要箇
所に所定の機械加工が施され、その後に、所定の材料分
割用の装置を用いて本体とキャップとに分割される。そ
して、得られた両部品をペアにして組み合わせ、その分
割面どうしをマッチングさせて相互に組み付けることに
より、比較的容易に、高精度に位置決めされた状態で両
者を組み付けることが可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記製
造方法では、二つの部品に分割される際、その分割部分
の一部に曲げが作用する結果、分割面の一部に歪みが生
じたり、部品精度に悪影響を及ぼす場合が生じ得る。す
なわち、上記両部品は分割によってそれぞれ二股状の脚
部を有することとなるが、分割時には、両脚部での分割
が全く同時に進行する訳ではなく、通常、いずれか一方
の脚部での分割が先行し、他方の脚部ではこれに対して
多少の時間遅れを伴って分割が進行することになる。従
って、上記一方の脚部の分割が終了した時点では、他方
の脚部での分割がまだ進行中であり、この他方の脚部の
分割の遅くとも終期には、先行して分割された上記一方
の脚部側では両部品の離間が始まる。
【0005】このため、遅れて分割が進行する上記他方
の脚部側では、少なくともその分割の終期には本体側と
キャップ側とが相対的にある程度回転し、曲げ力が作用
た状態で分割されることとなり、スムースな分割の進行
が阻害される。この結果、各部品の縁部において素材の
変形を来し、分割後に両部品を正しく組み合わせること
が困難になったり、再組立後における軸受用開口部の形
状精度を維持することができなくなるなどの問題が生じ
る場合がある。
【0006】この問題に関して、例えば上記特開昭64
−64729号公報では、2段階式で割断・分離させ
る、あるいは、本体側とキャップ側との相対的な回転を
規制するために一体部材を治具でクランプした状態で分
割するなどして、各部品の分割面における歪みや分割部
分の縁部における変形の発生を防止することが提案され
ているが、本来、破壊現象の一種である分割を安定して
スムースに行わせることは、実際にはなかなか容易では
なかった。
【0007】また、同じく上記特開昭64−64729
号公報では、軸受用開口部の内周面に応力集中源となる
ノッチ部を設け、このノッチ部を始点として分割を行わ
せることにより、比較的スムースに分割を進行させ、部
品の変形や分割面の歪み発生を抑制する方法が提案され
ている。しかしながら、この従来の方法は、上記ノッチ
部に対して直接に分割力を作用させることなく、ノッチ
部の両側部分に荷重を加えて該ノッチ部を押し広げる力
を作用させるものであり、一定の効果は得られるもの
の、やはり、分割を安定してスムースに行わせることは
難しく、上記の問題を十分に解消するには至っていない
のが実状である。
【0008】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
もので、一体部材を本体とキャップとに分割するに際し
て、分割をスムースに行わせて両部品の変形や分割面の
歪みの発生を抑制することができるコネクチングロッド
の製造方法およびその装置を提供することをを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明は、コネクチングロッドの本体とキャップとを一体
に形成し、この一体部材を、その軸受用開口部の少なく
とも内周側から荷重を加えて本体とキャップとに分割す
るようにしたコネクチングロッドの製造方法において、
上記軸受用開口部の内周面に該開口部の中心を通る一の
直線方向に切り欠いたノッチ部を設けるとともに、上記
軸受用開口部の内側に、上記一の直線方向に移動可能で
上記ノッチ部に係合し得るノッチ押圧部材と、上記軸受
用開口部の中心を通る他の直線方向に移動可能で該開口
部の内周面に当接し得る他の押圧部材とを配設し、上記
各押圧部材を上記軸受用開口部の内側から外側に向かっ
てそれぞれ移動させることにより、少なくとも上記ノッ
チ部に上記ノッチ押圧部材を係合させた状態で、上記各
押圧部材によって上記軸受用開口部の内周面を内側から
外側に向かって押圧させて荷重を加え、上記一体部材を
本体とキャップとに分割するようにしたものである。
【0010】また、本願の第2の発明は、上記第1の発
明において、上記各押圧部材で上記軸受用開口部の内周
面を内側から外側に向かって押圧した状態で、上記一の
直線方向において一体部材の外方から上記ノッチ部に向
かって衝撃荷重を加えることにより、上記一体部材を本
体とキャップとに分割するようにしたものである。
【0011】更に、本願の第3の発明は、本体とキャッ
プとが一体に形成されたコネクチングロッドの一体部材
を、その軸受用開口部の少なくとも内周側から荷重を加
えて本体とキャップとに分割するコネクチングロッドの
製造装置において、上記軸受用開口部の内側において該
開口部の中心を通る一の直線方向に移動可能に設けら
れ、該一の直線方向において上記軸受用開口部の内周面
に形成されたノッチ部に係合し得るノッチ押圧部材と、
上記軸受用開口部の内側において該開口部の中心を通る
他の直線方向に移動可能に設けられ、該他の直線方向に
おいて上記軸受用開口部の内周面に当接し得る他の押圧
部材と、上記各押圧部材を上記一の直線方向および他の
直線方向においてそれぞれ移動させ、少なくとも上記ノ
ッチ部に上記ノッチ押圧部材を係合させた状態で、上記
軸受用開口部の内周面を内側から外側に向かって押圧さ
せて荷重を加える荷重付加手段とを備えたものである。
【0012】また、更に、本願の第4の発明は、上記第
3の発明において、上記各押圧部材で上記軸受用開口部
の内周面を内側から外側に向かって押圧した状態で、上
記一の直線方向において一体部材の外方から上記ノッチ
部に向かって衝撃荷重を加える衝撃荷重付加手段を設け
たものである。
【0013】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、少なくとも
上記ノッチ部に上記ノッチ押圧部材を係合させた状態
で、上記各押圧部材によって上記軸受用開口部の内周面
を内側から外側に向かって押圧させて荷重を加えるよう
にしたので、上記ノッチ部に積極的に分割力を作用さ
せ、更に、上記他の押圧部材で上記ノッチ部を押し広げ
る力を作用させることにより、このノッチ部を始点とし
て上記一体部材を容易かつスムースに分割させ、本体お
よびキャップの縁部における変形や分割面の歪みの発生
を抑制することができる。
【0014】また、本願の第2の発明によれば、上記第
1の発明において、上記各押圧部材で上記軸受開口部の
内周面を内側から外側に向かって押圧した状態で、上記
一の直線方向において一体部材の外方から上記ノッチ部
に向かって衝撃荷重を加えるようにしたので、上記ノッ
チ部に対してより効果的に分割力を作用させることがで
き、より一層スムースに上記一体部材を分割し、本体お
よびキャップの縁部における変形や分割面の歪みの発生
をより効果的に抑制することができる。
【0015】更に、本願の第3の発明によれば、上記ノ
ッチ押圧部材と他の押圧部材と荷重付加手段とを設けた
ので、少なくとも上記ノッチ部に上記ノッチ押圧部材を
係合させた状態で、上記各押圧部材によって上記軸受用
開口部の内周面を内側から外側に向かって押圧させて荷
重を加えることができ、上記ノッチ部に積極的に分割力
を作用させ、更に、上記他の押圧部材で上記ノッチ部を
押し広げる力を作用させることにより、このノッチ部を
始点として上記一体部材を容易かつスムースに分割さ
せ、本体およびキャップの縁部における変形や分割面の
歪みの発生を抑制することができる。
【0016】また、更に、本願の第4の発明によれば、
上記第3の発明において、上記衝撃荷重付加手段を設け
たので、上記各押圧部材で上記軸受開口部の内周面を内
側から外側に向かって押圧した状態で、上記一の直線方
向において一体部材の外方から上記ノッチ部に向かって
衝撃荷重を加えることができ、上記ノッチ部に対してよ
り効果的に分割力を作用させることによって、より一層
スムースに上記一体部材を分割し、本体およびキャップ
の縁部における変形や分割面の歪みの発生をより効果的
に抑制することができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は、本実施例に係る例えば自
動車用エンジンのコネクチングロッドの大端部を、本体
とキャップとが一体に形成された一体部材の状態におい
て示した平面説明図であるが、この図に示すように、上
記大端部Waには、クランクピン(不図示)を挿通させる
開口部Wh(軸受用開口部)が設けられており、該開口部
Whの内周面などの機械加工部は、一体部材の状態で所
定寸法に仕上げられている。
【0018】本実施例では、上記コネクチングロッドの
一体部材Wは、より好ましくは、焼結金属で形成されて
おり、上記一体部材Wに成形して焼成後、本体Wbとキ
ャップWcとに分割する前に、所定箇所に対して必要な
機械加工が施される。尚、上記軸受用開口部Whの内周
面については、成形時の寸法精度と要求される寸法精度
のレベルによっては、特に機械加工で仕上げる必要なし
に焼結で成形された状態のままで用いることも可能であ
る。また、具体的には図示しなかったが、上記大端部W
aには、本体WbとキャップWcとに分割後、両者を再び
組み付けて結合させる際にボルト部材を螺着させる(あ
るいは挿通させる)ボルト孔が、上記一体部材Wの長手
軸Lwと平行な方向に設けられている。
【0019】上記一体部材Wは、その軸受用開口部Wh
の中心を通りその長手軸Lwと略直交する方向に沿って
二分割(分割面S,S)することにより、ピストンピン(不
図示)に連結される小端部(不図示)を備えた本体Wbと、
該本体Wbの端部と組み合わされて大端部Waを構成する
キャップWcとに分割されるようになっている。尚、こ
の大端部Waの軸受用開口部Whには、例えば、分割後の
再組立時に、クランクピン(不図示)を回転自在に軸支す
る軸受メタル(不図示)が嵌装される。
【0020】本実施例では、上記軸受用開口部Whの内
周部に、該開口部Whの中心を通りその長手軸Lwと略直
交する方向に切り欠かれた一対のV字状ノッチ部Wvが
180度対向位置に設けられており、一体部材Wを二分
割する際には、このノッチ部Wvに対して積極的に分割
力を作用させることにより、安定してスムースに分割を
進行させることができるようにしている。以下、上記一
体部材Wを本体WbとキャップWcとに分割するための装
置および分割方法について説明する。図2および図3に
示すように、本実施例に係る分割装置1は、上記一体部
材Wの大端部Waを載置するテーブル4を支持する基台
2と、該基台2の側部に設置されて一体部材Wの側面側
を支持するサイド受け台3と、上記基台2およびテーブ
ル4の中心部において上下方向に摺動自在に配置された
スライド軸6と、該スライド軸6を駆動する駆動軸7
と、該駆動軸7に駆動力を与える油圧装置8と、上記ス
ライド軸6の上部に装着されて、分割作業時に一体部材
Wの軸受用開口部Whの内側から外側に向かって該開口
部Whの内周部を押圧する第1および第2の押圧部材1
1,11および12,12とを主要部として構成されてい
る。
【0021】図4により詳しく示すように、上記第1の
押圧部材11,11は、上記スライド軸6の中心を通り
装置1の長手軸Lo方向において180度対向位置に対
をなして設けられ、その外側部には、一体部材Wの軸受
用開口部Whのノッチ部Wvに係合し得る係合部11vが
それぞれ形成されている。また、上記第2の押圧部材1
2,12は、上記スライド軸6の中心を通り装置1の長
手軸Loに直交する方向において180度対向位置に対
をなして設けられ、その外側部には、一体部材Wの軸受
用開口部Whに対してその内周面に沿って当接し得る当
接面12fがそれぞれ形成されている。
【0022】これら各押圧部材11,11,12,12の
内側はテーパ状に形成され、各々のテーパ面(図3に第
1押圧部材11のテーパ面11tのみ図示)がスライド軸
6の上端側に形成されたテーパ部6tに係合することに
より、各押圧部材11,12がスライド軸6の上端側で
水平に支持されている。更に、上記各押圧部材11,1
2の上部には、リターン装置13が取り付けられてお
り、該リターン装置13には、押圧部材11,11,1
2,12の上面に形成された溝部(図2および図3に第1
押圧部材の溝部11gのみ図示)にそれぞれ一端が係合さ
れ、他端が天井板14にそれぞれ係止されたリターンス
プリング15,…,15が装着され、該リターンスプリン
グ15,…,15によって各押圧部材11,11,12,1
2を中心側に付勢するようになっている。
【0023】そして、上記スライド軸6を上方にスライ
ドさせることにより、テーパ部6tを介して各押圧部材
11,12を拡開動作させ、両第1押圧部材11を装置
1の長手軸Lo方向において、また各第2押圧部材12
を装置1の長手軸Loに直交する方向において、それぞ
れ内側から外側に向かって同時に移動させることができ
る。一方、上記スライド軸6を下方にスライドさせた場
合には、各押圧部材11,12は各リターンスプリング
15の作用によって、スライド軸6のテーパ面6tの下
降動作に追従しながら中心側に復帰させられるようにな
っている。
【0024】上記スライド軸6の上下方向における途中
部には、該スライド軸6を下方に付勢するスプリング1
6が装着されるとともに、このスプリング16が装着さ
れた部分と下端ガイド部6bとの間に、上記駆動軸7の
先端テーパ部7pと係合するテーパ部6pが設けられてい
る。上記駆動軸7は水平方向に移動可能に配置され、そ
の端末側は、油圧装置8の左右の圧力室25,26を液
密に仕切るピストン部材17に結合されている。
【0025】上記左右の圧力室25,26にはそれぞれ
オイル給排管27,28が接続され、該給排管27,28
の上流側には例えば三方電磁弁(不図示)が介設されてお
り、この電磁弁の開閉切換動作を制御して左右の圧力室
25,26のオイルを給排させることにより、所定のタ
イミングで上記駆動軸7を左右動させることができるよ
うになっている。すなわち、例えば、右側の圧力室26
にオイルを供給して左側の圧力室25のオイルを排出さ
せた場合には、上記駆動軸7は左方に移動させられ、こ
のとき、スライド軸6は上方にスライドさせられる。一
方、該スライド軸6を下方にスライドさせる場合には、
左右の圧力室25,26のオイル給排条件を上記と逆に
すればよい。
【0026】また、特に、本実施例では、上記基台2上
のテーブル4の側方に、装置1の長手軸Lo方向に沿っ
て、一体部材Wの大端部Waの外方から上記ノッチ部Wv
に向かって衝撃荷重Fを加えるハンマ装置30が設けら
れている。該ハンマ装置30は、上記テーブル4上のセ
ット治具5を挟んでサイド受け台3に対向して設置され
るとともに、上記セット治具5上にセットされた一体部
材Wの高さ方向の略中心に対応した高さ位置において衝
撃荷重Fを加えることができるように設定されている。
【0027】以上のように構成された装置1を用いて上
記一体部材Wを本体WbとキャップWcとに分割する際に
は、まず、上記スライド軸6が下降位置にある状態にお
いて、一体部材Wの大端部Waを、その長手軸Lwが装置
1の長手軸Loと直交するようにテーブル4上に取り付
ける。このとき、上記各押圧部材11,12は中心側に
移動させられた状態にあり、これら押圧部材11,11,
12,12を軸受用開口部Wh内に位置させて一体部材W
を装置1にセットすることができる。尚、上記テーブル
4はボルト部材21,…,21によって基台2の上面に締
結固定されており、該テーブル4上にはリング状のセッ
ト治具5がネジ部材22により締結固定され、一体部材
Wの大端部Waは、このセット治具5の上面側にセット
されるようになっている。
【0028】次に、油圧装置8を働かせて駆動軸7を左
方に移動させることにより、スライド軸6を上方にスラ
イドさせる。その結果、上記各押圧部材11,12が、
テーブル4上において水平面内で拡開動作させられ、内
側から外側に向かって移動させられる。このとき、上記
各押圧部材11,12は、その内側がスライド軸6の上
端テーパ部6tでガイドされているので、その外側が一
体部材Wのジャーナル用開口部Whの内周部と接触した
状態では、該開口部Whの中心とスライド軸6の中心と
を容易に一致させることができる。また、この接触状態
では、各第1押圧部材11の係合部11vは、上記開口
部Whの内周部に設けられたノッチ部Wvにそれぞれ係合
している。
【0029】本実施例では、より好ましくは、第2押圧
部材12,12の当接面12f,12fが上記開口部Whの
内周面に当接するよりもある程度先に、各第1押圧部材
11の係合部11vが上記ノッチ部Wvに係合するように
設定されており、上記開口部Whの内周面が上記各押圧
部材11,12で内側から押圧される際には、少なくと
も上記各ノッチ部Wvに第1押圧部材11の係合部11v
が係合した状態で、押圧荷重が加えられるようになって
いる。
【0030】そして、上記スライド軸6を更に上昇させ
ることにより、各押圧部材11,12を更に外側に移動
させ、開口部Whの内周部に押圧力を加えることができ
る。すなわち、各第1押圧部材11は、装置1の長手軸
方向Lo(つまり一体部材Wの長手軸Lwに直交する方向)
において更に外側に向かって移動させられ、その係合部
11vの先端が開口部Whのノッチ部Wvのノッチ底を割
断する。このノッチ部Wvに対して直接に分割力を作用
させることによって、このノッチ部Wvを始点として上
記一体部材Wを容易かつスムースに分割させることがで
きる。
【0031】更に、上記各第2押圧部材12は、装置1
の長手軸Loに直交する方向(つまり一体部材Wの長手軸
Lw方向)において更に外側に向かって移動させられ、開
口部Whの内周面を外側に向かって押圧する。この第2
押圧部材12,12の押圧力によって上記ノッチ部Wvに
は該ノッチ部Wvを両側に押し広げる力が作用し、この
ノッチ部Wvでの分割をよりスムースに進行させること
ができる。
【0032】また、特に、上記各押圧部材11,11,1
2,12で上記軸受開口部Whの内周面を内側から外側に
向かって押圧した状態で、上記ハンマ装置30を用い
て、分割装置1の長手軸Wo方向において一体部材Wの
外方から上記ノッチ部Wvに向かって衝撃荷重Fを加え
ることにより、上記ノッチ部Wvに対してより効果的に
分割力を作用させることができ、より一層スムースに上
記一体部材Wを分割することができる。
【0033】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、上記ノッチ部Wvに積極的に分割力を作用させると
ともに、上記ノッチ部Wvを押し広げる力を作用させる
ことにができ、このノッチ部Wvを始点として上記一体
部材Wを容易かつスムースに分割させ、本体Wbおよび
キャップWcの縁部における変形や分割面の歪みの発生
を抑制することができる。また、特に、上記軸受用開口
部Whの内周面を内側から外側に向かって押圧した状態
で、上記一体部材Wの外方から上記ノッチ部Wvに向か
って衝撃荷重Fを加えることにより、上記ノッチ部Wv
に対してより効果的に分割力を作用させることができ、
より一層スムースに上記一体部材Wを分割することがで
きるのである。
【0034】尚、上記実施例は、ノッチ部Wvに係合し
得る1組のノッチ押圧部材(第1押圧部材11,11)に
加えて、一体部材Wの軸受用開口部Whの内周面を押圧
する他の押圧部材として、1組の押圧部材(第2押圧部
材12,12)を上記開口部Wh内に配設したものであっ
たが、上記他の押圧部材を2組以上配置し、その各々
を、上記開口部Whの中心をそれぞれ通る直線方向に移
動させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るコネクチングロッド一
体部材の大端部の平面図である。
【図2】 上記実施例に係る分割装置の平面説明図であ
る。
【図3】 図2のA−A方向の断面説明図である。
【図4】 図3のB−B方向の断面説明図である。
【符号の説明】 1…分割装置 6…スライド軸 7…駆動軸 8…油圧装置 11…第1押圧部材 11v…係合部 12…第2押圧部材 12f…当接面 30…ハンマ装置 F…衝撃荷重 Lo…分割装置の長手軸 Lw…一体部材の長手軸 W…コネクチングロッド一体部材 Wb…本体 Wc…キャップ Wh…軸受用開口部 Wv…ノッチ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コネクチングロッドの本体とキャップと
    を一体に形成し、この一体部材を、その軸受用開口部の
    少なくとも内周側から荷重を加えて本体とキャップとに
    分割するようにしたコネクチングロッドの製造方法であ
    って、 上記軸受用開口部の内周面に該開口部の中心を通る一の
    直線方向に切り欠いたノッチ部を設けるとともに、上記
    軸受用開口部の内側に、上記一の直線方向に移動可能で
    上記ノッチ部に係合し得るノッチ押圧部材と、上記軸受
    用開口部の中心を通る他の直線方向に移動可能で該開口
    部の内周面に当接し得る他の押圧部材とを配設し、上記
    各押圧部材を上記軸受用開口部の内側から外側に向かっ
    てそれぞれ移動させることにより、少なくとも上記ノッ
    チ部に上記ノッチ押圧部材を係合させた状態で、上記各
    押圧部材によって上記軸受用開口部の内周面を内側から
    外側に向かって押圧させて荷重を加え、上記一体部材を
    本体とキャップとに分割することを特徴とするコネクチ
    ングロッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記各押圧部材で上記軸受用開口部の内
    周面を内側から外側に向かって押圧した状態で、上記一
    の直線方向において一体部材の外方から上記ノッチ部に
    向かって衝撃荷重を加えることにより、上記一体部材を
    本体とキャップとに分割することを特徴とする請求項1
    記載のコネクチングロッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 本体とキャップとが一体に形成されたコ
    ネクチングロッドの一体部材を、その軸受用開口部の少
    なくとも内周側から荷重を加えて本体とキャップとに分
    割するコネクチングロッドの製造装置であって、 上記軸受用開口部の内側において該開口部の中心を通る
    一の直線方向に移動可能に設けられ、該一の直線方向に
    おいて上記軸受用開口部の内周面に形成されたノッチ部
    に係合し得るノッチ押圧部材と、 上記軸受用開口部の内側において該開口部の中心を通る
    他の直線方向に移動可能に設けられ、該他の直線方向に
    おいて上記軸受用開口部の内周面に当接し得る他の押圧
    部材と、 上記各押圧部材を上記一の直線方向および他の直線方向
    においてそれぞれ移動させ、少なくとも上記ノッチ部に
    上記ノッチ押圧部材を係合させた状態で、上記軸受用開
    口部の内周面を内側から外側に向かって押圧させて荷重
    を加える荷重付加手段とを備えたことを特徴とするコネ
    クチングロッドの製造装置。
  4. 【請求項4】 上記各押圧部材で上記軸受用開口部の内
    周面を内側から外側に向かって押圧した状態で、上記一
    の直線方向において一体部材の外方から上記ノッチ部に
    向かって衝撃荷重を加える衝撃荷重付加手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項3記載のコネクチングロッドの製
    造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102013016352B4 (de) * 2013-10-01 2016-07-28 Alfing Kessler Sondermaschinen Gmbh Bruchtrennvorrichtung

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