JPH05199071A - フィルタ設計方法および音声フィルタ - Google Patents

フィルタ設計方法および音声フィルタ

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JPH05199071A
JPH05199071A JP4026231A JP2623192A JPH05199071A JP H05199071 A JPH05199071 A JP H05199071A JP 4026231 A JP4026231 A JP 4026231A JP 2623192 A JP2623192 A JP 2623192A JP H05199071 A JPH05199071 A JP H05199071A
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JP
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matrix
vector
filter
transformation matrix
signal
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JP4026231A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Kato
靖彦 加藤
Masao Watari
雅男 渡
Makoto Akaha
誠 赤羽
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精度の高いフィルタを容易に設計する。 【構成】 ステップS2において、ステップS1でサン
プリングされた音声信号がベクトル化され、64次元の
ベクトルが順次出力される。ステップS3において、そ
のベクトルが主成分分析され、ステップS4でベクトル
を主成分軸上へ射影する変換行列Aが作成され、ステッ
プS5において、変換行列Aが、その寄与率の低い成分
をすべて0にした行列A'に変換され、さらに変換行列
Aの逆行列A-1が計算される。ステップS6において、
逆行列A-1と行列A'との積が計算され、所定の行の成
分がFIRフィルタの係数とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば音声信号などの
特定の周波数帯域に存在する信号をフィルタリングする
ディジタルフィルタに用いて好適なフィルタ設計方法、
並びに音声フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のFIR(有限インパルス応答)型
ディジタルローパスフィルタ(LPF)においては、こ
のLPFに入力する信号の周波数特性をあらかじめ調
べ、その周波数特性に対応してカットオフ周波数を決定
し、フィルタのタップ数や係数などが決められる、即ち
フィルタの設計が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、ディジタ
ルフィルタの設計を行う場合、入力する信号の周波数特
性をあらかじめ調べなければならず、時間がかかる課題
があった。
【0004】そこで、信号が存在する周波数帯域が過去
の経験からあらかじめ判っている、例えば音声信号など
を通過するディジタルフィルタの設計を行う場合、カッ
トオフ周波数は、一般的に用いられている例えば5kH
zなどの値が使用される。しかしながら、音声信号が存
在する周波数帯域は、例えばその音声を発声した話者な
どにより違いがあり、一般的に用いられているカットオ
フ周波数でディジタルフィルタの設計を行うと、例えば
ノイズなどの不要な信号が通過したり、または有効な信
号が存在する帯域がカットされ、フィルタの精度が劣化
する課題があった。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、精度の良いフィルタの設計を短時間に行
うことができるようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のフィル
タ設計方法は、入力信号をサンプリングし、時系列にサ
ンプル値を出力する工程としてのステップS1と、時系
列に出力されるサンプル値を例えば64次元などの所定
の次元数のベクトルに変換する工程としてのステップS
2と、ベクトルの集合を主成分分析し、ベクトルを主成
分軸上へ射影する変換行列を算出する工程としてのステ
ップS3,S4と、変換行列によりベクトルが射影され
る主成分の寄与率に対応して、変換行列の一部の成分を
0に変更する工程としてのステップS5と、変換行列の
逆行列と一部の成分が0に変更された変換行列との積を
計算する工程としてのステップS6とを備えることを特
徴とする。
【0007】請求項2に記載の音声フィルタは、サンプ
リングされた音声信号と係数との積和演算を行う音声フ
ィルタにおいて、サンプリングされた音声信号を例えば
64次元などの所定の次元数のベクトルに変換するベク
トル変換手段としてのステップS1と、ベクトルの集合
を主成分分析し、ベクトルを主成分軸上へ射影する変換
行列を算出する変換行列算出手段としてのステップS3
およびS4と、変換行列によりベクトルが射影される主
成分の寄与率に対応して、変換行列の一部の成分を0に
変更する成分変更手段としてのステップS5と、変換行
列の逆行列と一部の成分が0に変更された変換行列との
積を計算する乗算手段としてのステップS6と、その積
の所定の行または列の成分をフィルタの係数とし、音声
信号との積和を計算する積和演算手段としての乗算器2
1乃至264および加算器31乃至363とを備えることを特
徴とする。
【0008】
【作用】請求項1に記載のフィルタ設計方法において
は、入力信号をサンプリングし、時系列にサンプル値を
出力し、そのサンプル値を64次元のベクトルに変換
し、ベクトルの集合を主成分分析し、そのベクトルを主
成分軸上へ射影する変換行列を算出し、その変換行列に
よりベクトルが射影される主成分の寄与率に対応して、
変換行列の一部の成分を0に変更し、変換行列の逆行列
と一部の成分が0に変更された変換行列との積を計算す
る。従って、入力信号に含まれる例えば雑音などの寄与
率の低い信号成分を取り除き、所望する信号成分のみを
取り出すフィルタを容易に設計することができる。
【0009】請求項2に記載の音声フィルタにおいて
は、サンプリングされた音声信号を64次元のベクトル
に変換し、ベクトルの集合を主成分分析し、ベクトルを
主成分軸上へ射影する変換行列を算出し、変換行列によ
りベクトルが射影される主成分の寄与率に対応して、変
換行列の一部の成分を0に変更し、変換行列の逆行列と
一部の成分が0に変更された変換行列との積を計算し、
その積の所定の行または列の成分をフィルタの係数とし
て、音声信号との積和を計算する。従って、寄与率の高
い音声信号成分のみを精度良く取り出すことができる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明のフィルタ設計方法を説明す
るためのフローチャートである。まず最初に、ステップ
S1において、所定の分析区間内の、例えば音声信号が
サンプリング周波数20kHzでサンプリングされ、サ
ンプル値x0,x1,x2,・・・,x63,x64,x65
・・・,xnが時系列に出力される。ステップS2にお
いて、ステップS1で時系列に出力されたサンプル値
が、例えば64点ずつ順次ベクトル化される。即ち、ス
テップS1より出力されたサンプル値x0,x1,x2
・・・,x63,x64,x65,・・・が、ステップS2に
おいて、 X0=(x0,x1,・・・,x63) X1=(x1,x2,・・・,x64) ・ ・ ・ XM=(xM,xM+1,・・・,xM+63) のように、64次元のベクトルXn(0≦n≦M)に、
順次ベクトル化される。ステップS2において、ステッ
プS1より出力されたサンプル値のベクトル化が終了し
た後、主成分分析のステップS3に進む。
【0011】主成分分析のステップS3の詳細な処理
は、図2に示されている。まず最初に、ステップS11
において、ステップS2でベクトル化されたベクトルX
0乃至XMより平均ベクトルXが、次式により計算され
る。
【数1】
【0012】次に、ステップS12において、ステップ
S11で求められた平均ベクトルXを用いて、ベクトル
0乃至XMの共分散行列Vが、式(2)により計算され
る。
【数2】
【0013】ステップS13において、ステップS12
で計算された64×64の共分散行列Vの固有値λが算
出される。即ち、行列Eを対角線上の成分が1で、他の
成分はすべて0の単位行列とすると、行列V−λEの行
列式|V−λE|を0にする64個の固有値λ(=
λ0,λ1,・・・,λ63)が算出される。
【0014】ここで、共分散行列の固有値は、正の実数
または0になることが知られており、ステップS13で
算出された64個の固有値λ0,λ1,・・・,λ63は、 λ0≧λ1≧・・・≧λ63≧0 の関係にあるものとする。
【0015】ステップS13で共分散行列Vの固有値λ
0,λ1,・・・,λ63が求められた後、共分散行列Vに
よる一次変換によって、方向が変わらず、それぞれ固有
値λ 0,λ1,・・・,λ63倍される64個の0でないベ
クトル、即ち次式を満たす64次元のベクトルα0
α1,・・・,α63が、ステップS14において算出さ
れる。 Vα0=λ0α0 Vα1=λ1α1 ・ ・ ・ Vα63=λ63α63 ベクトルαiは、固有値λiの固有ベクトルと呼ばれる
(0≦i≦63)。
【0016】以上図2に示すステップS11乃至S14
の処理(主成分分析)を行うことにより固有値λ0乃至
λ63の大きい順に求められた固有ベクトルα0乃至α63
は、ステップS2でベクトル化されたベクトルX0乃至
Mが存在している64次元の線形空間の基底ベクトル
0,e1,・・・,e63を、互いに直交し(無相関
で)、且つベクトルX0乃至XMの分散が大きくなる方向
順に変換したものである。即ち、最も大きい固有値λ0
の固有ベクトルα0(第1主成分)は、ベクトルX0乃至
Mの分散が最も大きい方向を向いており、2番目に大
きい固有値λ1の固有ベクトルα1(第2主成分)は、固
有ベクトルα0に直交し(無相関で)、ベクトルX0乃至
Mの分散が2番目に大きい方向を向いており、以下同
様に、i番目に大きい固有値λi-1の固有ベクトルαi-1
(第i主成分)は、固有ベクトルα0乃至αi -2に直交し
(無相関で)、ベクトルX0乃至XMの分散がi番目に大
きい方向を向いている。
【0017】次に、図1に戻り、ステップS4におい
て、主成分への変換行列Aが作成される。即ち、ベクト
ルX0乃至XMが存在していた線形空間の基底ベクトルe
0乃至e63を、ステップS3で求められた固有ベクトル
α0乃至α63(主成分)に変換する変換行列が作成され
る。従って、 Aei t=αi t (0≦i≦63、tは転置を表す) (3) を満たす行列Aを求めることになるが、説明を簡単にす
るために、 e0=(1,0,・・・,0) e1=(0,1,・・・,0) ・ ・ ・ e63=(0,0,・・・,1) とし、固有ベクトルα0乃至α63の成分を、 α0=(a0 0,a0 1,・・・,a0 63) α1=(a1 0,a1 1,・・・,a1 63) ・ ・ ・ α63=(a63 0,a63 1,・・・,a63 63) とすると、行列(変換行列)Aは次のように、固有ベク
トルα0乃至α63を縦に並べた行列になる。即ち、式
(3)を、 eiA=αi とすれば、変換行列Aは、固有ベクトルα0乃至α63
転置して横に並べた行列になる。
【数3】
【0018】ここで、任意の区間における音声信号の6
4点のサンプル値xp,xp+1,・・・,xp+63をベクト
ル化したベクトルXp(=(xp,xp+1,・・・,x
p+63))を、主成分への変換行列Aにより一次変換する
と、 X'p=(AXp tt =(x'p,x'p+1,・・・,x'p+63) (5) となる。式(5)において、ベクトルX'pの第i+1列
(0≦i≦63)の成分x'p+iが有する元の音声(xp
乃至xp+63)の情報量は、変換行列Aの第i+1主成分
(0≦i≦63)(固有値λiの固有ベクトルαi、即ち
変換行列Aの第i+1行の成分からなるベクトル)の寄
与率に対応する。第i+1主成分(0≦i≦63)の分
散は固有値λiに等しく、その寄与率は、総分散(固有
値λ0乃至λ63の和)に対する、その主成分の分散λi
割合であるから、次式により各主成分の寄与率を計算す
ることができる。
【数4】
【0019】実際の音声を使った実験では、64の主成
分のうち、その寄与率の高い順に半分の主成分、即ち寄
与率の高い32の主成分の寄与率の合計が0.99を越
える結果が得られた。これは、式(5)において、ベク
トルX'pの成分x'p,x'p+1,・・・,x'p+31が、元
の音声(xp乃至xp+63)の99%を越える情報量を有
することを意味する。そこで、ベクトルX'pの成分x'p
乃至x'p+63のうち、寄与率の低い(元の音声の情報の
ほとんどない)主成分に対応する成分x'p+32乃至x'
p+63を0にし、即ち、 X'p=(x'p,x'p+1,・・・,x'p+63) (6) ↓ X'p=(x'p,x'p+1,・・・,x'p+31,0,・・・,0) (7) とし、式(8)により、寄与率の低い成分を0にしたベ
クトルX'pを、変換行列Aの逆行列A-1で、主成分の座
標軸から元の座標軸へのベクトルYp(=(yp
p+1,・・・,yp+63))に戻すと、元の音声信号の
サンプル値xp,xp+1,・・・,xp+63に含まれる、寄
与率の低い音声信号以外の信号成分(雑音)を除いたサ
ンプル値yp,yp+1,・・・,yp+63が得られることに
なる。 Yp t=A-1X'p t (8)
【0020】式(6)から式(7)にベクトルX'pを変
換するには、即ち、ベクトルX'pの成分x'p+32乃至x'
p+63を0にするには、式(5)において、ベクトルX'p
の成分x'p,x'p+1,・・・,x'p+63との積和が計算
される変換行列Aの第1行乃至64行のうち、第33行
乃至64行の成分を0にすれば良い。従って、式(5)
において、変換行列Aを、
【数5】 のように行列A'に置き換え、式(8)に代入すると、
次のようになる。 Yp t=A-1A'Xp t (9) 式(9)において、行列A-1と行列A'との積は、あら
かじめ計算することができるから、A''=A-1A'と
し、式(9)を置き換えると、 Yp t=A''Xp t (10) となり、音声信号Xp(=(xp,xp+1,・・・,x
p+63))に行列A''を乗ずることにより、その信号Xp
に含まれる音声信号以外の信号成分(雑音)を除いた、
信号Yp(=(yp,yp+1,・・・,yp+63))、即ち
音声信号のみが得られる。
【0021】従って、ステップS5において、主成分へ
の変換行列Aの逆行列A-1が計算されるとともに、その
変換行列Aが、寄与率の低い第33行乃至64行を0に
した行列A'に変換され、ステップS6において、行列
A''、即ち行列A-1と行列A'との積が計算される。
【0022】ここで、式(10)から、64次元のベク
トルにベクトル化された時系列の音声信号 ・ ・ ・ Xp =(xp,xp+1,・・・,xp+63) Xp+1= (xp+1,xp+2,・・・,xp+64) Xp+2= (xp+2,xp+3,・・・,xp+65) ・ ・ ・ Xp+63= (xp+63,xp+64,・・・,xp+126) ・ ・ ・ に対して、次のように時系列の出力が得られることが判
る。 ・ ・ ・ Yp =(yp,yp+1,・・・,yp+63) Yp+1= (yp+1,yp+2,・・・,yp+64) Yp+2= (yp+2,yp+3,・・・,yp+65) ・ ・ ・ Yp+63= (yp+63,yp+64,・・・,yp+126) ・ ・ ・
【0023】すると、例えばベクトルYp乃至Y
p+63(p=・・・,−1,0,1,・・・)において、
成分yp+63は64個存在するので、64個存在する成分
p+63のうち、例えば時間的に中点付近で得られる成分
p+63を採用する。即ち、64個存在するベクトルYp
乃至Yp+63の成分yp+63のうち、そのサフィックスが中
点(平均)に近いベクトルYp+31の成分であるyp+63
採用する。
【0024】従って、ベクトルYp+31は、式(10)よ
り、 Yp+31 t=A''Xp+31 (11) で求めることができ、行列A''を、
【数6】 として、式(11)を成分表示すると、式(12)のよ
うになる。
【数7】 式(12)において、成分yp+63は、 yp+63=a''32 0p+31+a''32 1p+32+・・・+a''32 63p+94 (13) で計算することができる。
【0025】式(13)より明らかなように、行列A''
の第32行目の成分a''32 0,a''32 1,・・・,a''
32 63は、FIRフィルタの係数に対応し、この係数
a''32 0,a''32 1,・・・,a''32 63を有するFI
Rフィルタは、上述したように、元の音声信号に含まれ
る、音声信号以外の寄与率の低い信号成分(雑音)を除
去し、音声信号のみを通過する特性(図3)を有するフ
ィルタになる。
【0026】次に、図4は、本発明の音声フィルタを応
用したFIRフィルタの一実施例の構成を示すブロック
図である。入力端子4は、遅延回路11に接続し、その
接続点は乗算器21に接続している。遅延回路11乃至1
63は、順次シリアルに接続し、遅延回路1iと遅延回路
i+1との接続点は、乗算器2i+1に接続している(但
し、1≦i≦62)。遅延回路163の出力端子は乗算器
64の入力端子に接続している。
【0027】乗算器21の出力端子は加算器31の一方の
入力端子に、乗算器22の出力端子は加算器31の他方の
入力端子にそれぞれ接続している。乗算器23乃至264
の出力端子は、加算器32乃至363の一方の入力端子に
それぞれ接続し、加算器31乃至362の出力端子は、加
算器32乃至363の他方の入力端子にそれぞれ接続して
いる。加算器63の出力端子は、出力端子5に接続して
いる。乗算器21乃至26 4は、入力された信号を、それ
ぞれ式(13)の右辺の係数(行列A''の第32行の成
分)a''32 63乃至a''32 0倍して出力する。
【0028】さらに、その動作について説明する。例え
ばサンプリング周波数20kHzでサンプリングされた
音声信号x0,x1,x2,・・・,xn,・・・が時系列
に入力端子4に入力され、遅延回路11および乗算器21
に出力される。遅延回路11において、入力端子4より
入力された音声信号は、所定の周期を有するクロック信
号にしたがってラッチされ、遅延回路12および乗算器
2に出力される。遅延回路11より出力された音声信号
は、遅延回路12においてラッチされ、遅延回路13およ
び乗算器23に出力され、以下同様にして、前段の遅延
回路1jより出力された音声信号は順次後段の遅延回路
j+1にラッチされ、遅延回路1jによりラッチされた音
声信号は、乗算器2j+1に出力される(但し、1≦j≦
63)。
【0029】従って、現在入力端子4に入力されている
音声信号がxnである場合、遅延回路1jには、xn-j
ラッチされ、乗算器2j+1に出力される。但し、xのサ
フィックスは時間(サンプリングの順番)を表してい
る。
【0030】一方、入力端子4に入力された音声信号x
nは、乗算器21に供給され、乗算器21においてa''
32 63倍され、加算器31に出力される。また、遅延回路
1にラッチされた音声信号xn-1は、乗算器22に供給
され、乗算器22においてa''32 62倍され、加算器31
に出力される。加算器31において、乗算器21より供給
される信号a''32 63nと、乗算器22より供給される
信号a''32 62n-1とが加算され(a''32 63n+a''
32 62n-1)、加算器32に供給される。以下同様にし
て、ラッチ回路1iでラッチされた音声信号xn-iは、乗
算器2i+1においてa''32 63 -i倍され、加算器3iに供
給され、加算器3iにおいて、乗算器2i+1の出力(a''
32 63-in-i)と、加算器3i-1の出力(a''32 63n
+a''32 62 n-1+・・・+a''32 63-i+1n-i+1)と
が加算され、加算器3i+1に出力される。但し、初段の
加算器31においては、上述したように、乗算器21の出
力(a''32 63n)と、乗算器22の出力(a''32 62
n-1)とが加算される。
【0031】加算器363において、乗算器264の出力
(a''32 0n-63)と、加算器362の出力(a''32 63
n+a''32 62n-1+・・・+a''32 1n-62)とが
加算され、出力端子5に音声信号xをフィルタリングし
た信号x'として、 x'=a''32 63n+a''32 62n-1+・・・ +a''32 1n-62+a''32 0n-63 (14) が出力される。
【0032】式(14)のxのサフィックスnを、 n=p+94 とすると、式(13)および(14)の右辺は同一のも
のとなり、図3に示す周波数特性を有する(音声信号の
みを通過する)フィルタを容易に実現することができる
ことが判る。
【0033】以上本発明を、音声信号のみを通過するフ
ィルタに適用した場合について説明したが、本発明は音
声のような周波数特性を有する信号だけでなく、例えば
画像信号など、周波数特性に特徴のある信号を通過また
は阻止するフィルタに応用することができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載のフィルタ設計方法によ
れば、入力信号をサンプリングし、時系列にサンプル値
を出力し、そのサンプル値をベクトルに変換し、ベクト
ルの集合を主成分分析し、そのベクトルを主成分軸上へ
射影する変換行列を算出し、その変換行列によりベクト
ルが射影される主成分の寄与率に対応して、変換行列の
一部の成分を0に変更し、変換行列の逆行列と一部の成
分が0に変更された変換行列との積を計算する。従っ
て、入力信号に含まれる例えば雑音などの寄与率の低い
信号成分を取り除き、所望する信号成分のみを取り出す
フィルタを容易に設計することができる。
【0035】請求項2に記載の音声フィルタによれば、
サンプリングされた音声信号をベクトルに変換し、ベク
トルの集合を主成分分析し、ベクトルを主成分軸上へ射
影する変換行列を算出し、変換行列によりベクトルが射
影される主成分の寄与率に対応して、変換行列の一部の
成分を0に変更し、変換行列の逆行列と一部の成分が0
に変更された変換行列との積を計算し、その積の所定の
行または列の成分をフィルタの係数とし、音声信号との
積和を計算する。従って、寄与率の高い音声信号成分の
みを精度良く取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルタ設計方法を説明するためのフ
ローチャートである。
【図2】図1のフローチャートの主成分分析のステップ
S3のより詳細な処理を説明するためのフローチャート
である。
【図3】図4のFIRフィルタの周波数特性の例を示す
図である。
【図4】本発明の音声フィルタを応用したFIRフィル
タの一実施例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1乃至163 遅延回路 21乃至264 乗算器 31乃至363 加算器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号をサンプリングし、時系列にサ
    ンプル値を出力する工程と、 前記時系列に出力されるサンプル値を所定の次元数のベ
    クトルに変換する工程と、 前記ベクトルの集合を主成分分析し、前記ベクトルを主
    成分軸上へ射影する変換行列を算出する工程と、 前記変換行列により前記ベクトルが射影される主成分の
    寄与率に対応して、前記変換行列の一部の成分を0に変
    更する工程と、 前記変換行列の逆行列と前記一部の成分が0に変更され
    た変換行列との積を計算する工程とを備えることを特徴
    とするフィルタ設計方法。
  2. 【請求項2】 サンプリングされた音声信号と係数との
    積和演算を行う音声フィルタにおいて、 前記サンプリングされた音声信号を所定の次元数のベク
    トルに変換するベクトル変換手段と、 前記ベクトル変換手段により変換されたベクトルの集合
    を主成分分析し、前記ベクトルを主成分軸上へ射影する
    変換行列を算出する変換行列算出手段と、 前記変換行列算出手段により算出された変換行列により
    前記ベクトルが射影される主成分の寄与率に対応して、
    前記変換行列の一部の成分を0に変更する成分変更手段
    と、 前記変換行列の逆行列と前記成分変更手段により一部の
    成分が0に変更された変換行列との積を計算する乗算手
    段と、 前記乗算手段により計算された積の所定の行または列の
    成分を前記係数とし、前記音声信号との積和を計算する
    積和演算手段とを備えることを特徴とする音声フィル
    タ。
JP4026231A 1992-01-17 1992-01-17 フィルタ設計方法および音声フィルタ Withdrawn JPH05199071A (ja)

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