JPH05197923A - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

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JPH05197923A
JPH05197923A JP4009260A JP926092A JPH05197923A JP H05197923 A JPH05197923 A JP H05197923A JP 4009260 A JP4009260 A JP 4009260A JP 926092 A JP926092 A JP 926092A JP H05197923 A JPH05197923 A JP H05197923A
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博 佐藤
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久博 原田
Shoichi Tsutsumi
昭一 堤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヘッド素子部が薄膜技術によって積層構成され
た薄膜磁気ヘッドにおけるギャップ深さを短小化するこ
とで電磁変換特性を改善する技術に関し、ギャップ深さ
GD=0に限り無く接近させても樹脂製の絶縁層が露出す
ることのない構造を実現することで、電磁変換特性をさ
らに改善することを目的とする。 【構成】基板上に、少なくとも下部磁極7、ギャップ絶
縁層8、下部絶縁層10a、コイル層9、上部絶縁層10b
および上部磁極11を有する薄膜磁気ヘッドを製造する際
に、下部磁極7の先端絞り部7a上の部分M1が、先端絞り
部7aの両側の部分M2よりも突出した形状のマスクMを、
絶縁膜上に配置してパターニングすることで、下部磁極
7の先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、該先端
絞り部7a両側の絶縁層r1の先端aを相対的に後退させて
なる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘッド素子部が薄膜技
術によって積層構成された薄膜磁気ヘッドにおけるギャ
ップ深さを短小化することで電磁変換特性を改善する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】
〔薄膜磁気ヘッドの構成〕図4は薄膜磁気ヘッドの全容
を示す斜視図、図5は同薄膜磁気ヘッドによって情報の
記録/再生を行なっている状態を示す断面図(図4にお
けるV−V断面図)である。
【0003】薄膜磁気ヘッドは、スライダ部1とヘッド
素子部2とで構成され、スライダ部1の後端1rにヘッド
素子部2が成膜技術とリソグラフィ技術によって積層形
成されている。3は薄膜コイルの端子である。浮上レー
ル4やスライダ部1前端1fの流入斜面5は、ヘッド素子
部2の形成後に、スライダ部1を研削することによって
形成される。
【0004】図5に示すように、ヘッド素子部2は、磁
路を構成する下部磁極7と上部磁極11との間に薄膜コイ
ル9を巻いた構成になっている。そして、ギャップ絶縁
層8の厚さで、下部磁極7と上部磁極11間のギャップG
の寸法が規定され、このギャップGの先端を磁気記録媒
体Dに対向させることで、情報の記録/再生が行われ
る。
【0005】薄膜コイル9は、コイル絶縁層10で絶縁さ
れており、また下部保護膜6と上部保護膜12でヘッド全
体が覆われている。GDはギャップ深さ(ギャップ・ディ
プス)であり、下部磁極7と上部磁極11とのギャップG
の広がり始める点すなわち下部絶縁層10aの先端Aから
磁極先端面までの寸法である。
【0006】コイル9に情報信号を通電したときに、下
部磁極7と上部磁極11間に発生する磁界で磁気記録媒体
Dに情報を記録するため、S/N特性およびオーバーラ
イト特性などにすぐれ、効率的に情報を記録/再生可能
とするには、ギャップ深さGDを浅くして、コイル9から
の距離を短くすることが必要であり、望ましくはギャッ
プ深さGD=0が良い。
【0007】しかしながら、ギャップ深さGD=0にする
と、内部の樹脂製のコイル絶縁層10が磁気記録媒体Dと
の摺動面sに露出し、ヘッドクラッシュなどを引き起こ
す恐れがある。
【0008】〔薄膜磁気ヘッドの製造プロセス〕図6
は、薄膜磁気ヘッドにおけるヘッド素子部2の成膜プロ
セスを工程順に示す断面図であり、この図によって、成
膜プロセスの概略を説明する。なお、各膜の形状は、成
膜後にリソグラフィ技術とエッチングによって所定パタ
ーンに形成される。
【0009】a.下部磁極の成膜 研削後にスライダ部となるAl2 O3・TiCの基板(ウェ
ハ)13上に、Al2O3 をスパッタし、下部保護膜6とす
る。その上に、NiFeをメッキで成膜し、下部磁極7とす
る。
【0010】b.ギャップ絶縁層の成膜 下部磁極7上にAl2O3 をスパッタで成膜し、ギャップ絶
縁層8を形成する。
【0011】c.コイル絶縁層の成膜 ギャップ絶縁層8上にフォトレジストをスピンコートし
て熱硬化させ、コイル絶縁層10aを形成する。ただし、
1回のコーティングと熱硬化では膜厚が足りないため、
数回繰り返して成膜を行ない、必要とする膜厚のコイル
絶縁層10aとする。
【0012】なお、絶縁膜を繰り返し成膜する際に、リ
ソグラフィ技術とエッチングによって、絶縁膜各層の先
端を徐々に後退させ、傾斜部14aを形成するとともに、
傾斜部14aの先端Aをギャップ深さの起点とする。
【0013】d.薄膜コイルの成膜 コイル絶縁層10a上にCuをメッキで成膜してパターニン
グし、上部磁極11の後端11bを中心とする渦巻き状の薄
膜コイル9を形成する。
【0014】e.コイル絶縁層の成膜 薄膜コイル9上にフォトレジストをスピンコートし、熱
硬化させてコイル絶縁層10bを形成する。この場合も、
1回のコーティングと熱硬化では膜厚が足りないため、
数回繰り返して成膜を行ない、必要とする膜厚のコイル
絶縁層10bとする。また、繰り返し行なう成膜の際に、
リソグラフィ技術とエッチング技術によって、絶縁膜各
層の先端を徐々に後退させ、傾斜部14bとする。
【0015】f.上部磁極の成膜 コイル絶縁層10bの上にNiFeをメッキで成膜し、パター
ニングして上部磁極11を形成する。
【0016】g.上部保護膜の成膜 上部磁極11上にAl2O3 をスパッタで成膜し、上部保護膜
12を形成する。その後、前記ヘッド素子部2の対が数個
〜10個単位のスライダブロックに分離し、スライダブロ
ックの状態で、15で示す研削位置まで研削して、ギャッ
プ深さGDを決定する。
【0017】〔ギャップ深さの研削〕図7は、スライダ
ブロックの切断分離の仕方とギャップ深さ加工を示す図
で、(a)はウェハの平面図、(b)は1個のスライダブロッ
クの平面図、(c)は1個のスライダブロックの拡大斜視
図、である。
【0018】前記のプロセスによって、(a)に示すよう
に1枚のウェハ16上に同時に多数のヘッド素子部2を配
列形成した後、鎖線L上を切断して、ヘッド素子部2の
対が数個ないし10個単位のスライダブロック17に分離
し、各スライダブロック17ごとに、ギャップ深さが所定
の寸法となるように研削する。すなわち、(c)図に示す
ギャップ深さ加工面19を、図6(g)に示す研削位置15ま
で、基板13と成膜各層を研削する。
【0019】ところで、ギャップ深さは、スライダブロ
ック17の外側から直接測定することはできない。そのた
め、ヘッド素子部2の成膜工程の途中で、ギャップ深さ
の目安となる加工基準パターン18a、18bを、スライダ
ブロック17の両端位置に形成しておき、該加工基準パタ
ーン18a、18bの幅Wが所定の値となるまで研削する。
【0020】すなわち、スライダブロック17の両端位置
には、図6における下部磁極7〜上部磁極11の成膜は行
なわず、下部絶縁層10aを成膜した後に、下部保護膜6
上に下部絶縁層10aの先端Aに合わせて加工基準パター
ン18a、18bを形成し、その上に透明な上部保護膜12を
成膜する。
【0021】そして、ギャップ深さ研削時に、X−Yテ
ーブルによってスライダブロック17を一方向例えばX軸
方向に送りながら、ギャップ深さ加工面19に砥石を突き
当てて、両方の加工基準パターン18a、18bの寸法Wが
所定の値となるまで平面研削する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は薄
膜磁気ヘッドの製造の段階において、ギャップ深さを可
能な限り小さくし、かつギャップ深さの設定を厳密に行
なうことで、電磁変換特性の改善を行なっているが、記
録密度の向上にともない、電磁変換特性をさらに向上さ
せることが要求されており、ギャップ深さGDをさらに短
くし、可能な限りゼロに近づけることが求められてい
る。
【0023】しかしながら、そのために図6(g)のA
位置までギャップ深さ加工しようとすると、図8(b)
に示すように、ギャップ深さGD=0の位置、すなわち絶
縁層先端位置Aが現れる前に、下部磁極7の先端絞り部
7aの両側の下部絶縁層10aが現れる。このように強度の
弱い樹脂系の絶縁層10aが薄膜磁気ヘッドの浮上面sに
露出すると、ヘッドクラッシュなどの原因となる。
【0024】このように、下部磁極7上の絶縁層先端位
置Aよりも先に、下部磁極の先端絞り部7aの両側の下部
絶縁層10aが現れるのは、次のような理由による。図9
は、下部絶縁層が形成されるまでの工程を示す図であ
る。図9(a)(b)は、図6(b)のように、下部磁極7上
にギャップ絶縁層8を積層した状態であり、(a) は斜視
図、(b) は正面図である。図示のように、下部磁極7お
よびギャップ絶縁層8は、前記ギャップGに磁束が集中
するように、先端を絞って細くしている。
【0025】このようにギャップ絶縁層8が形成された
下部磁極7の上に、図6の工程(c)以降の処理が行わ
れるが、下部磁極7の先端絞り部7a上には、ギャップ
絶縁層8を挟んで上部磁極11を積層する必要がある。
【0026】そのため、全体にフォトレジストを塗布
し、露光・現像を行なうことで、図9(c)〜(e)の
ように、下部磁極先端絞り部7a以外のみに下部絶縁層が
残るようにしている。図9(c)は下部絶縁層10aを形
成した後の状態を示す斜視図、(d)は同状態の正面
図、(e)は同状態の側面図である。図(d)(e)か
ら明らかなように、下部保護膜6上のフォトレジストr1
表面と、下部磁極7およびギャップ絶縁層8の先端絞り
部7a上のフォトレジストr2表面とでは高さが異なり、光
源からの距離が異なるため、図8(a)に示すように、
下部磁極先端絞り部7aの上のフォトレジストr2が、下部
磁極先端絞り部7aの両側のフォトレジストr1よりも後退
した状態で現像される。
【0027】すなわち、図9(a)(b)のギャップ絶縁層8
の上一面にフォトレジストを塗布しプリベークした後、
その上に図10(a) に示すように先端m1が一直線のマスク
mを重ねて露光し、現像すると、図10(b)(c)に示すよう
に、下部磁極先端絞り部7aの上のフォトレジストr2が、
下部磁極先端絞り部7aの両側のフォトレジストr1よりも
後退する。
【0028】その結果、図8に示すように、ギャップ深
さGD=0とするべく、ギャップ深さ加工しようとして
も、絶縁層先端位置Aに達する前のd位置で、下部磁極
の先端絞り部7aの両側の下部絶縁層r1が露出してく
る。また、フォトマスクの形状を工夫したりして、図9
(e)に示すように、下部磁極の先端絞り部の上のフォ
トレジストr2が、先端絞り部の両側のフォトレジスト
r1と同じ位置にそろうように形成したとしても、ギャ
ップ深さGD=0まで加工すると同時に、先端絞り部の両
側のフォトレジストr1が露出して来る。結局、ギャッ
プ深さGD=0に限り無く近くすることは不可能である。
【0029】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、ギャップ深さGD=0に限り無く接近させても樹
脂製の絶縁層が露出することのない構造を実現すること
で、電磁変換特性をさらに改善することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】図1は本発明による薄膜
磁気ヘッドの基本原理を説明する図である。請求項1の
発明は、基板上に、少なくとも下部磁極層7、ギャップ
絶縁層8、下部絶縁層10a、コイル層9、上部絶縁層10
bおよび上部磁極層11を有する薄膜磁気ヘッドにおい
て、下部磁極7の先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端Aに
対し、下部磁極7の先端絞り部7a両側の絶縁層r1の先端
aを相対的に後退させてなる構成である。
【0031】請求項2の発明は、前記のように、基板上
に、少なくとも下部磁極層7、ギャップ絶縁層8、下部
絶縁層10a、コイル層9、上部絶縁層10bおよび上部磁
極層11を有する薄膜磁気ヘッドにおいて、下部磁極7の
先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、下部磁極7
の先端絞り部7a両側の絶縁層r1の先端aを相対的に後退
させるとともに、下部磁極7の先端絞り部7a上の絶縁層
r2の先端位置Aに対し0.5μm以内までギャップ深さ加
工してなる構成である。
【0032】請求項3の発明は、図3(a) のように下部
磁極7の先端絞り部7a上の部分M1が先端絞り部7aの両側
の部分M2よりも突出した形状のマスクMを、絶縁膜の上
に配設して、絶縁層をパターニングすることで、下部磁
極7の先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、先端
絞り部7a両側の絶縁層r1の先端aを相対的に後退させる
方法である。
【0033】
【作用】請求項1のように、下部磁極7の先端絞り部7a
上の絶縁層r2の先端Aに対し、下部磁極7の先端絞り部
7a両側の絶縁層r1の先端aを相対的に後退させた構成と
するため、ギャップ深さGD=0に限り無く接近させて
も、先端絞り部7a両側の絶縁層r1が露出してくるような
ことはない。したがって、本発明によれば、ギャップ深
さをゼロに限り無く接近させることが可能となる。
【0034】また、請求項2のように、下部磁極7の先
端絞り部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、下部磁極7の
先端絞り部7a両側の絶縁層r1の先端aを相対的に後退さ
せるとともに、先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端位置A
に対し0.5μm以内までギャップ深さ加工することによ
り、ギャップ深さを0.5μm〜ゼロとすることができ、
薄膜磁気ヘッドにおける電磁変換特性を格段と向上でき
る。
【0035】請求項3のように、絶縁層をパターニング
するためのマスクMの形状が、下部磁極7の先端絞り部
7a上の部分M1が先端絞り部7aの両側の部分M2よりも突出
しているため、パターニング後の絶縁層は、下部磁極7
の先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、先端絞り
部7a両側の絶縁層r1の先端aが相対的に後退した形状と
なる。このようにマスク形状を変えるだけで容易に、絶
縁層の先端を、先端絞り部7a上に対し先端絞り部7a両側
が相対的に後退した形状にできる。
【0036】
【実施例】次に本発明による薄膜磁気ヘッドおよびその
製造方法が実際上どのように具体化されるかを実施例で
説明する。図2は本発明による薄膜磁気ヘッドの各種実
施例を示す縦断面図である。薄膜磁気ヘッドの完成状態
を示す図2において、Aは下部磁極7の先端絞り部7a上
の絶縁層r2の先端位置であり、aは該先端絞り部7a両側
の絶縁層r1の先端位置である。
【0037】図2の(a)と(b)とでは、ギャップ絶
縁層8の位置が異なる。(a)図は下部磁極7と下部絶
縁層10aとの間にギャップ絶縁層8が配置されているの
に対し、(b)図は上部磁極11と上部絶縁層10bとの間
にギャップ絶縁層8が形成されている。また、下部絶縁
層10aと上部絶縁層10bとの間にギャップ絶縁層8を配
置することも可能である。
【0038】いずれの場合も、浮上面sに最も近い絶縁
層は、下部絶縁層10aの先端であり、下部絶縁層10aの
先端位置Aでギャップ深さが決まる。そして、下部磁極
先端絞り部7a上の下部絶縁層10aの先端位置Aよりも、
下部磁極先端絞り部7a両側の絶縁層r1の先端位置aが寸
法bだけ後退しているため、A位置の間近までギャップ
深さ加工しても、先端絞り部7a両側の絶縁層r1が先に露
出するようなことはない。
【0039】したがって、本発明において、“下部磁極
の先端絞り部7a上の絶縁層r2”とは、(b)図のように
下部磁極7の先端絞り部7aの上に直接積層されている絶
縁層も、(a)図のようにギャップ絶縁層8を介して下
部磁極先端絞り部7aの上に積層されている絶縁層も含ま
れるものとする。
【0040】(a)図、(b)図とも、下部絶縁層10a
の先端が浮上面sに最も近いのに対し、(c)図の場合
は、上部絶縁層10bの先端が浮上面sに最も近い。すな
わち、上部絶縁層10bが下部絶縁層10aおよび中間絶縁
層10cの全面を覆うように積層し、上部絶縁層10bの先
端位置Aでギャップ深さが決まるようにしている。
【0041】したがって、この構成では、上部絶縁層10
bで下部磁極7の先端絞り部7a上の絶縁層r2が形成さ
れ、この上部絶縁層10bにおいて、先端位置Aよりも下
部磁極先端絞り部7a両側の絶縁層r1の先端位置aが寸法
bだけ後退している。なお、中間絶縁層10cの先端が浮
上面sに最も接近するように形成することも可能であ
る。
【0042】図3は、このように下部磁極7の先端絞り
部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、該先端絞り部7aの両
側の絶縁層r1の先端aを相対的に後退させる方法を例示
する図であり、下部絶縁層10aのパターニングに実施し
た例である。
【0043】この図で (a)はマスクMの平面図、 (b)は
このマスクMで下部絶縁層10aをパターニングした後の
平面図、 (c)は (b)図におけるc−c断面図である。本
発明の場合、マスクMの形状が、(a) 図のように下部磁
極7の先端絞り部7a上の部分M1のみ、先端絞り部7aの両
側の部分M2よりも突出している。
【0044】そのため、このマスクMを下部絶縁層10a
用のフォトレジスト膜上に重ねて露光・現像すると、
(b)図に示すように、下部磁極7の先端絞り部7a上の絶
縁層r2の先端Aに対し、該先端絞り部7aの両側の絶縁層
r1の先端aが相対的に後退した形状となる。
【0045】下部絶縁層10aのパターニング後は、マス
クMを除去し、一面にCuメッキを行なった後パターニン
グして、図6(d) の薄膜コイル9を形成する。
【0046】
【発明の効果】以上のように、請求項1によれば、下部
磁極7の先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、下
部磁極7の先端絞り部7a両側の絶縁層r1の先端aが相対
的に後退しているため、ギャップ深さGD=0に限り無く
接近させても、強度の弱い絶縁層r1が露出してきて、ヘ
ッドクラッシュを招くような恐れはなく、ギャップ深さ
をゼロに限り無く接近させることが可能となる。
【0047】また、請求項1のように、下部磁極先端絞
り部7a上の絶縁層r2の先端Aに対し、該先端絞り部7a両
側の絶縁層r1の先端aを相対的に後退させるとともに、
請求項2のように、該先端絞り部7a上の絶縁層r2の先端
位置Aに対し0.5μm以内までギャップ深さ加工するこ
とにより、ギャップ深さを0.5μm〜ゼロとすることが
でき、薄膜磁気ヘッドにおける電磁変換特性が格段と向
上する。
【0048】このように絶縁層先端を、先端絞り部7a上
の部分に対し両側を相対的に後退させるには、請求項3
のように先端絞り部7a上の部分が突出した形状のマスク
Mを用いることで容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による薄膜磁気ヘッドの基本原理を説明
する図である。
【図2】本発明による薄膜磁気ヘッドの各種実施例を示
す縦断面図である。
【図3】本発明による下部絶縁層のパターニング方法を
示す図である。
【図4】薄膜磁気ヘッドの全容を示す斜視図である。
【図5】薄膜磁気ヘッドで情報の記録/再生を行なって
いる状態を示す断面図である。
【図6】薄膜磁気ヘッドにおけるヘッド素子部の成膜プ
ロセスを工程順に示す断面図である。
【図7】スライダブロックの切断分離とギャップ深さの
加工方法を示す図である。
【図8】従来の薄膜磁気ヘッドにおいて、ギャップ深さ
GD=0に限り無く近づくようにギャップ深さ加工した場
合を示す図である。
【図9】従来の薄膜磁気ヘッドにおける下部絶縁層が形
成されるまでの様子を示す図である。
【図10】従来の薄膜磁気ヘッドにおける下部絶縁層のパ
ターニング方法を示す図である。
【符号の説明】
1 スライダ部 2 ヘッド素子部 3 薄膜コイルの端子 6 下部保護膜 7 下部磁極 7a 先端絞り部 8 ギャップ絶縁層 G 記録/再生ギャップ GD ギャップ深さ s 浮上面(摺動面) D 磁気記録媒体 9 薄膜コイル 10 コイル絶縁層 10a 下部絶縁層 10b 上部絶縁層 10c 中間絶縁層 r1 下部磁極先端絞り部の両側の絶縁層 a 下部磁極先端絞り部の両側の絶縁層の先端位置 r2 下部磁極先端絞り部上の絶縁層 A 下部磁極先端絞り部上の絶縁層の先端位置 d 従来の薄膜磁気ヘッドにおけるギャップ深さ加工位
置 m 従来のマスク M 本発明によるマスク M1 下部磁極の先端絞り部上の部分( 突出部 ) 11 上部磁極 12 上部保護膜 13 基板 15 研削位置 16 ウェハ 17 スライダブロック 19 ギャップ深さ加工面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、少なくとも下部磁極(7) 、ギ
    ャップ絶縁層(8) 、下部絶縁層(10a) 、コイル層(9) 、
    上部絶縁層(10b) および上部磁極(11)を有する薄膜磁気
    ヘッドにおいて、 下部磁極(7) の先端絞り部(7a)上の絶縁層(r2)の先端
    (A) に対し、下部磁極(7) の先端絞り部(7a)両側の絶縁
    層(r1)の先端(a) を相対的に後退させてなることを特徴
    とする薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 基板上に、少なくとも下部磁極(7) 、ギ
    ャップ絶縁層(8) 、下部絶縁層(10a) 、コイル層(9) 、
    上部絶縁層(10b) および上部磁極(11)を有する薄膜磁気
    ヘッドにおいて、 下部磁極(7) の先端絞り部(7a)上の絶縁層(r2)の先端
    (A) に対し、下部磁極(7) の先端絞り部(7a)両側の絶縁
    層(r1)の先端(a) を相対的に後退させるとともに、 下部磁極(7) の先端絞り部(7a)上の絶縁層(r2)の先端位
    置(A) に対し0.5μm以内までギャップ深さ加工してな
    ることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 下部磁極(7) の先端絞り部(7a)上の部分
    (M1)が先端絞り部(7a)の両側の部分(M2)よりも突出した
    形状のマスクMを、絶縁膜の上に設けて、絶縁層のパタ
    ーニングを行なうことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製
    造方法。
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