JPH05197242A - 階調画像記録装置 - Google Patents
階調画像記録装置Info
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- JPH05197242A JPH05197242A JP925992A JP925992A JPH05197242A JP H05197242 A JPH05197242 A JP H05197242A JP 925992 A JP925992 A JP 925992A JP 925992 A JP925992 A JP 925992A JP H05197242 A JPH05197242 A JP H05197242A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 交流駆動の固体放電型アパーチャ制御方式の
画像記録装置において、パルス幅に対する記録体の表面
電位の変化を滑らかにする。 【構成】 記録ヘッドに印加するパルス幅変調信号の立
ち上がり、または立ち下がりの少なくとも一方に時定数
をもたせる。 【効果】 記録ヘッドに印加される交流周波数に応じた
イオン流の離散的な発生の影響が無くなり、記録体上に
形成される表面電位がパルス幅に応じて滑らかに変化
し、質のよい階調再現を行うことが可能となる。
画像記録装置において、パルス幅に対する記録体の表面
電位の変化を滑らかにする。 【構成】 記録ヘッドに印加するパルス幅変調信号の立
ち上がり、または立ち下がりの少なくとも一方に時定数
をもたせる。 【効果】 記録ヘッドに印加される交流周波数に応じた
イオン流の離散的な発生の影響が無くなり、記録体上に
形成される表面電位がパルス幅に応じて滑らかに変化
し、質のよい階調再現を行うことが可能となる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン等の電荷流を制
御して階調画像記録を行う階調画像記録装置に関する。
御して階調画像記録を行う階調画像記録装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、コロトロン放電によって生成され
たイオンをスリット部に導入し、スリット壁内の電界を
変えてイオン流を制御し、記録媒体上に電荷パターンを
形成するコロトロン放電型スリット制御方式の画像記録
装置、コロトロンによって生成されたイオンを、開孔部
を有する２枚の制御電極間の電界を制御して開孔部を通
して記録媒体へ向かうイオン流をＯＮ／ＯＦＦ制御し、
記録媒体上に電荷パターンを形成するコロトロン放電型
アパーチャ制御方式の画像記録装置、絶縁体を介して配
置された電極間に高周波電圧を印加して放電を生じさ
せ、放電により生じたイオンを電界制御により選択的に
引き出し、記録媒体上に電荷パターンを形成する固体放
電型アパーチャ制御方式の画像記録装置が提案されてい
る。
たイオンをスリット部に導入し、スリット壁内の電界を
変えてイオン流を制御し、記録媒体上に電荷パターンを
形成するコロトロン放電型スリット制御方式の画像記録
装置、コロトロンによって生成されたイオンを、開孔部
を有する２枚の制御電極間の電界を制御して開孔部を通
して記録媒体へ向かうイオン流をＯＮ／ＯＦＦ制御し、
記録媒体上に電荷パターンを形成するコロトロン放電型
アパーチャ制御方式の画像記録装置、絶縁体を介して配
置された電極間に高周波電圧を印加して放電を生じさ
せ、放電により生じたイオンを電界制御により選択的に
引き出し、記録媒体上に電荷パターンを形成する固体放
電型アパーチャ制御方式の画像記録装置が提案されてい
る。
【０００３】このようなイオン流を用いた画像記録装置
においては、イオン流を制御する電極間の電界の大きさ
が小さいとイオン流が絞られて形成されるドット径が小
さくなり、またイオン流を制御する電極間の電界が大き
いとイオン流の径が大きくなってドット径が大きくな
り、電極間の電界制御により階調画像を形成することが
できる。また、イオン流を制御する電極間の電界の大き
さは一定にしておき、電界を加えている時間を変化させ
ると、記録媒体上に形成される電荷量が変化し、この電
荷によって電界の歪曲される度合が変わるため、その結
果、形成された潜像電位が高くなるとドット径が拡大す
ることを利用して階調画像を形成することができる。
においては、イオン流を制御する電極間の電界の大きさ
が小さいとイオン流が絞られて形成されるドット径が小
さくなり、またイオン流を制御する電極間の電界が大き
いとイオン流の径が大きくなってドット径が大きくな
り、電極間の電界制御により階調画像を形成することが
できる。また、イオン流を制御する電極間の電界の大き
さは一定にしておき、電界を加えている時間を変化させ
ると、記録媒体上に形成される電荷量が変化し、この電
荷によって電界の歪曲される度合が変わるため、その結
果、形成された潜像電位が高くなるとドット径が拡大す
ることを利用して階調画像を形成することができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】イオン流を制御して階
調画像を形成する場合、イオン流を制御する電極への印
加電圧は数百Ｖと高いため、制御電極間の電界強度を変
えるために印加電圧を制御することは装置構成上極めて
困難である。これに対して、制御電極への印加電圧を一
定にしておき、電圧印加時間を制御することはパルス幅
変調技術を使用すればよく、装置構成上容易であるの
で、このような階調再現法を用いた画像記録装置が提案
されている（特開昭６０ー１７５０６２号公報、特開昭
６１ー２２８７７１号公報）。
調画像を形成する場合、イオン流を制御する電極への印
加電圧は数百Ｖと高いため、制御電極間の電界強度を変
えるために印加電圧を制御することは装置構成上極めて
困難である。これに対して、制御電極への印加電圧を一
定にしておき、電圧印加時間を制御することはパルス幅
変調技術を使用すればよく、装置構成上容易であるの
で、このような階調再現法を用いた画像記録装置が提案
されている（特開昭６０ー１７５０６２号公報、特開昭
６１ー２２８７７１号公報）。
【０００５】ところで、固体放電型アパーチャ制御方式
の画像記録装置において、パルス幅変調制御により階調
再現を行おうとすると、パルス幅の変化に対して潜像電
位の大きさが直線的に変化せず階段状に変化する。この
現象を図１０〜図１２により説明する。
の画像記録装置において、パルス幅変調制御により階調
再現を行おうとすると、パルス幅の変化に対して潜像電
位の大きさが直線的に変化せず階段状に変化する。この
現象を図１０〜図１２により説明する。
【０００６】図１０は交流駆動される固体放電型アパー
チャ制御方式の画像記録装置を説明する図である。記録
ヘッド１は、絶縁体１ａ上にライン電極１ｂ、絶縁体１
ｃが順次積層され、さらに中心部に開孔が形成されるよ
うにフィンガ電極１ｄ、絶縁体１ｅ、スクリーン電極１
ｆが形成され、ライン電極１ｂとフィンガ電極１ｄ間に
高周波電源５が接続され、フィンガ電極１ｄとスクリー
ン電極１ｆ間に信号源６が接続されて信号電圧が印加さ
れる構造になっている。記録ヘッド１に対向して電極３
が形成された絶縁性の記録体２が形成され、記録ヘッド
１と記録体間には直流電源Ｅが接続されてイオン流を加
速できるようになっている。
チャ制御方式の画像記録装置を説明する図である。記録
ヘッド１は、絶縁体１ａ上にライン電極１ｂ、絶縁体１
ｃが順次積層され、さらに中心部に開孔が形成されるよ
うにフィンガ電極１ｄ、絶縁体１ｅ、スクリーン電極１
ｆが形成され、ライン電極１ｂとフィンガ電極１ｄ間に
高周波電源５が接続され、フィンガ電極１ｄとスクリー
ン電極１ｆ間に信号源６が接続されて信号電圧が印加さ
れる構造になっている。記録ヘッド１に対向して電極３
が形成された絶縁性の記録体２が形成され、記録ヘッド
１と記録体間には直流電源Ｅが接続されてイオン流を加
速できるようになっている。
【０００７】次に、動作を説明すると、イオンの発生
は、ライン電極１ｂとフィンガ電極１ｄ間に数ＫＶ、数
ＭＨｚの高周波高電圧を印加することによりヘッドの内
部で放電を生じさせることにより行う。放電により生じ
たイオンは、フィンガ電極１ｄとスクリーン電極１ｆ間
の信号電圧に応じてその流れが制御される。この信号電
圧を図１１に示すように、パルス幅変調信号、例えば最
大パルス幅Ｔ０とし、信号強度に応じて幅ｔを変化させ
ることにより、記録体上に階調を有する静電潜像が形成
される。
は、ライン電極１ｂとフィンガ電極１ｄ間に数ＫＶ、数
ＭＨｚの高周波高電圧を印加することによりヘッドの内
部で放電を生じさせることにより行う。放電により生じ
たイオンは、フィンガ電極１ｄとスクリーン電極１ｆ間
の信号電圧に応じてその流れが制御される。この信号電
圧を図１１に示すように、パルス幅変調信号、例えば最
大パルス幅Ｔ０とし、信号強度に応じて幅ｔを変化させ
ることにより、記録体上に階調を有する静電潜像が形成
される。
【０００８】このようなパルス幅変調した信号を記録ヘ
ッド１に印加する場合、パルス幅の変化に対して、記録
体上の表面電位は図１２に示すように階段状に変化し、
パルス幅に応じてリニアで滑らかな変化は得られない。
これは、記録ヘッドへの高周波電圧として、図１３
（ａ）に示すような正弦波を用いてそのときのイオン流
を測定したところ、図１３（ｂ）に示すように、イオン
流は高周波電圧のピーク時にしか検出されず、このよう
な離散的なイオン流の発生に対して、図１３（ｃ）に示
すように、パルス幅がイオン流の発生位置であるｔ１と
ｔ２間で変化してもその間ではイオン流は発生せず、パ
ルス幅を変化させても記録体の表面電位は変化しない。
そして、ｔ２を僅かに越えたとたんにイオン流が増加す
るので、表面電位が階段状に変化してしまい滑らかな階
調再現を行うことは困難であった。
ッド１に印加する場合、パルス幅の変化に対して、記録
体上の表面電位は図１２に示すように階段状に変化し、
パルス幅に応じてリニアで滑らかな変化は得られない。
これは、記録ヘッドへの高周波電圧として、図１３
（ａ）に示すような正弦波を用いてそのときのイオン流
を測定したところ、図１３（ｂ）に示すように、イオン
流は高周波電圧のピーク時にしか検出されず、このよう
な離散的なイオン流の発生に対して、図１３（ｃ）に示
すように、パルス幅がイオン流の発生位置であるｔ１と
ｔ２間で変化してもその間ではイオン流は発生せず、パ
ルス幅を変化させても記録体の表面電位は変化しない。
そして、ｔ２を僅かに越えたとたんにイオン流が増加す
るので、表面電位が階段状に変化してしまい滑らかな階
調再現を行うことは困難であった。
【０００９】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、交流駆動の固体放電型アパーチャ制御方式の画像記
録装置において、パルス幅に対する記録体の表面電位の
変化を滑らかにして質のよい階調再現を行うことができ
る階調画像記録装置を提供することを目的とする。
で、交流駆動の固体放電型アパーチャ制御方式の画像記
録装置において、パルス幅に対する記録体の表面電位の
変化を滑らかにして質のよい階調再現を行うことができ
る階調画像記録装置を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明の階調画像記録装
置は、記録媒体に電荷流による電荷パターンを形成する
交流駆動の記録ヘッドと、被記録画像の濃度レベルに応
じて記録ヘッドに印加する信号電圧のパルス幅を変調す
る波形変換回路とを備え、記録ヘッドに印加する信号電
圧のパルス幅を変調して形成される電荷パターンのドッ
ト径を制御する画像記録装置において、前記波形変換回
路は、パルス幅変調信号の立ち上がり、または立ち下が
りの少なくとも一方に時定数を持たせた波形に変換する
ことを特徴とする。
置は、記録媒体に電荷流による電荷パターンを形成する
交流駆動の記録ヘッドと、被記録画像の濃度レベルに応
じて記録ヘッドに印加する信号電圧のパルス幅を変調す
る波形変換回路とを備え、記録ヘッドに印加する信号電
圧のパルス幅を変調して形成される電荷パターンのドッ
ト径を制御する画像記録装置において、前記波形変換回
路は、パルス幅変調信号の立ち上がり、または立ち下が
りの少なくとも一方に時定数を持たせた波形に変換する
ことを特徴とする。
【００１１】
【作用】本発明は、記録ヘッドに印加するパルス幅変調
信号の立ち上がり、または立ち下がりの少なくとも一方
に時定数をもたせることにより、記録ヘッドに印加され
る交流周波数に応じたイオン流の離散な発生の影響を無
くして、記録体上に形成される表面電位をパルス幅に応
じて滑らかに変化させ、質のよい階調再現を行うことが
可能となる。
信号の立ち上がり、または立ち下がりの少なくとも一方
に時定数をもたせることにより、記録ヘッドに印加され
る交流周波数に応じたイオン流の離散な発生の影響を無
くして、記録体上に形成される表面電位をパルス幅に応
じて滑らかに変化させ、質のよい階調再現を行うことが
可能となる。
【００１２】
【実施例】図１〜図３は本発明において使用される画像
情報に応じてパルス幅変調された信号波形を示す図、図
４は波形変換回路の実施例を示す図、図５は階調表現の
原理説明図、図６は立ち上がりに時定数をもたせた波形
と、これを用いたときの表面電位を示す図、図７は立ち
上がり、立ち下がりに時定数をもたせた波形と、これを
用いたときの表面電位を示す図、図８は三角波、方形波
を用いたときのパルス幅と表面電位の関係を示す図、図
９は三角波のパルス幅変調信号を示す図である。
情報に応じてパルス幅変調された信号波形を示す図、図
４は波形変換回路の実施例を示す図、図５は階調表現の
原理説明図、図６は立ち上がりに時定数をもたせた波形
と、これを用いたときの表面電位を示す図、図７は立ち
上がり、立ち下がりに時定数をもたせた波形と、これを
用いたときの表面電位を示す図、図８は三角波、方形波
を用いたときのパルス幅と表面電位の関係を示す図、図
９は三角波のパルス幅変調信号を示す図である。
【００１３】本発明は、記録ヘッドに印加するパルス幅
変調信号の立ち上がり、または立ち下がりの少なくとも
一方に時定数をもたせることを特徴としており、例え
ば、図１に示すような画像信号に応じてパルス幅変調さ
れた信号１０、１１を後述する波形変換回路で立ち下が
り部分に時定数をもたせた波形の信号１２、１３とす
る。
変調信号の立ち上がり、または立ち下がりの少なくとも
一方に時定数をもたせることを特徴としており、例え
ば、図１に示すような画像信号に応じてパルス幅変調さ
れた信号１０、１１を後述する波形変換回路で立ち下が
り部分に時定数をもたせた波形の信号１２、１３とす
る。
【００１４】図２は画像信号に応じてパルス幅変調され
た信号１０、１１を、立ち上がり部分に時定数をもたせ
た波形の信号１４、１５としたものであり、図３は画像
信号に応じてパルス幅変調された信号１０、１１を、立
ち上がり、立ち下がり部分に時定数をもたせた波形の信
号１６、１７としたものである。
た信号１０、１１を、立ち上がり部分に時定数をもたせ
た波形の信号１４、１５としたものであり、図３は画像
信号に応じてパルス幅変調された信号１０、１１を、立
ち上がり、立ち下がり部分に時定数をもたせた波形の信
号１６、１７としたものである。
【００１５】図１の波形信号１２、１３は、図４（ａ）
に示すように、パルス幅変調した信号を発生する信号電
源６の出力を波形変換回路２０で波形変換するものであ
る。波形変換回路２０は、スイッチＳ１、Ｓ２、抵抗Ｒ
１、コンデンサＣからなり、パルスの立ち上がり時にス
イッチＳ１を閉、Ｓ２を開としてコンデンサＣにパルス
電圧を印加し、立ち下がり時にスイッチＳ１を開、Ｓ２
を閉としてコンデンサＣと抵抗Ｒ１による時定数回路で
放電させることにより実現できる。なお、コンデンサＣ
は記録ヘッド自体が容量をもっているので、単にスイッ
チＳ１と抵抗Ｒ１の接続点を記録ヘッドの電極に印加す
ればよい。
に示すように、パルス幅変調した信号を発生する信号電
源６の出力を波形変換回路２０で波形変換するものであ
る。波形変換回路２０は、スイッチＳ１、Ｓ２、抵抗Ｒ
１、コンデンサＣからなり、パルスの立ち上がり時にス
イッチＳ１を閉、Ｓ２を開としてコンデンサＣにパルス
電圧を印加し、立ち下がり時にスイッチＳ１を開、Ｓ２
を閉としてコンデンサＣと抵抗Ｒ１による時定数回路で
放電させることにより実現できる。なお、コンデンサＣ
は記録ヘッド自体が容量をもっているので、単にスイッ
チＳ１と抵抗Ｒ１の接続点を記録ヘッドの電極に印加す
ればよい。
【００１６】図２の波形信号１４、１５は、図４（ｂ）
に示す波形変換回路２１により得られる。波形変換回路
２１においては、パルスの立ち上がりでスイッチＳ１を
閉、スイッチＳ２を開として、抵抗Ｒ１とコンデンサＣ
からなる時定数回路による充電カーブで時定数が与えら
れ、パルスの立ち下がり時にはスイッチＳ１を開、スイ
ッチＳ２を閉として、コンデンサＣが短絡され、瞬時に
放電してアース電位となる。
に示す波形変換回路２１により得られる。波形変換回路
２１においては、パルスの立ち上がりでスイッチＳ１を
閉、スイッチＳ２を開として、抵抗Ｒ１とコンデンサＣ
からなる時定数回路による充電カーブで時定数が与えら
れ、パルスの立ち下がり時にはスイッチＳ１を開、スイ
ッチＳ２を閉として、コンデンサＣが短絡され、瞬時に
放電してアース電位となる。
【００１７】図３の波形信号１６、１７は、図４（ｃ）
に示す波形変換回路２２により得られる。波形変換回路
２２においては、パルスの立ち上がりでスイッチＳ１を
閉、スイッチＳ２を開として、抵抗Ｒ２とコンデンサＣ
からなる時定数回路による充電カーブで時定数が与えら
れ、パルスの立ち下がり時にはスイッチＳ１を開、スイ
ッチＳ２を閉としてコンデンサＣ、抵抗Ｒ１、Ｒ２から
なる時定数回路による放電カーブで時定数が与えられ
る。
に示す波形変換回路２２により得られる。波形変換回路
２２においては、パルスの立ち上がりでスイッチＳ１を
閉、スイッチＳ２を開として、抵抗Ｒ２とコンデンサＣ
からなる時定数回路による充電カーブで時定数が与えら
れ、パルスの立ち下がり時にはスイッチＳ１を開、スイ
ッチＳ２を閉としてコンデンサＣ、抵抗Ｒ１、Ｒ２から
なる時定数回路による放電カーブで時定数が与えられ
る。
【００１８】なお、図２（ｂ）、図３（ｂ）において立
ち上がり部分に時定数を持たせた場合、所定時間で近似
的にパルス波高値になるとして説明したが、厳密には一
定電圧となるまでには十分な時間を要する。したがっ
て、図示のように所定時間で一定電圧にするためには、
その時点でスイッチＳ１を開き（このときスイッチＳ２
は開いている）、コンデンサＣによりピークホールドす
ることにより達成される。これらスイッチＳ１、Ｓ２の
開閉制御は予めプログラム化しておき、マイクロコンピ
ュータ等を利用して制御するようにすればよい。
ち上がり部分に時定数を持たせた場合、所定時間で近似
的にパルス波高値になるとして説明したが、厳密には一
定電圧となるまでには十分な時間を要する。したがっ
て、図示のように所定時間で一定電圧にするためには、
その時点でスイッチＳ１を開き（このときスイッチＳ２
は開いている）、コンデンサＣによりピークホールドす
ることにより達成される。これらスイッチＳ１、Ｓ２の
開閉制御は予めプログラム化しておき、マイクロコンピ
ュータ等を利用して制御するようにすればよい。
【００１９】このように、画像信号に応じてパルス幅変
調された信号を、波形変換して立ち上がり、立ち下がり
に時定数をもたせると、図５（ａ）に示すような高周波
電圧によって図５（ｂ）に示すように離散的にイオン流
が発生しても、図５（ｃ）に示す時定数部分の存在によ
り、図５（ｂ）に示す期間Ｔ１、あるいは期間Ｔ２に離
散的に発生するイオン流も取り込まれるので、パルス幅
がｔ１、ｔ２の間で変化した場合にも寄与するイオン電
流に変化が生ずるため、表面電位が階段的に変化するこ
とはなく、パルス幅に応じて近似的にリニアに（滑らか
に）変化することになる。
調された信号を、波形変換して立ち上がり、立ち下がり
に時定数をもたせると、図５（ａ）に示すような高周波
電圧によって図５（ｂ）に示すように離散的にイオン流
が発生しても、図５（ｃ）に示す時定数部分の存在によ
り、図５（ｂ）に示す期間Ｔ１、あるいは期間Ｔ２に離
散的に発生するイオン流も取り込まれるので、パルス幅
がｔ１、ｔ２の間で変化した場合にも寄与するイオン電
流に変化が生ずるため、表面電位が階段的に変化するこ
とはなく、パルス幅に応じて近似的にリニアに（滑らか
に）変化することになる。
【００２０】例えば、図６（ａ）に示すように矩形波の
立ち下がり部分にいろいろな値の時定数をもたせて表面
電位を検出したところ、図６（ｂ）に示すような結果が
得られた。図６（ａ）において立ち下がり部分の時定数
を大きくしていくと、図６（ｂ）において得られる表面
電位は階段状のものから、順次滑らかに変化する曲線に
なる。したがって、時定数を適当な値に選ぶことにより
パルス幅に対して表面電位を滑らかに変化させて質のよ
い階調再現性を得ることができる。
立ち下がり部分にいろいろな値の時定数をもたせて表面
電位を検出したところ、図６（ｂ）に示すような結果が
得られた。図６（ａ）において立ち下がり部分の時定数
を大きくしていくと、図６（ｂ）において得られる表面
電位は階段状のものから、順次滑らかに変化する曲線に
なる。したがって、時定数を適当な値に選ぶことにより
パルス幅に対して表面電位を滑らかに変化させて質のよ
い階調再現性を得ることができる。
【００２１】図７（ａ）は矩形波の立ち上がり部分と立
ち下がり部分に時定数を持たせた場合を示し、波形Ｐの
場合は時定数を大きくして電圧一定部分を無くした三角
波であり、図７（ｂ）に示すように、時定数が小さい間
はパルス幅に対する表面電位には階段状変化が見られる
が、立ち上がり、立ち下がりの時定数を大きくして三角
波に近づくにつれて滑らかに変化する特性が得られる。
ち下がり部分に時定数を持たせた場合を示し、波形Ｐの
場合は時定数を大きくして電圧一定部分を無くした三角
波であり、図７（ｂ）に示すように、時定数が小さい間
はパルス幅に対する表面電位には階段状変化が見られる
が、立ち上がり、立ち下がりの時定数を大きくして三角
波に近づくにつれて滑らかに変化する特性が得られる。
【００２２】パルス幅に対する表面電位の変化を三角波
（特性Ａ）、方形波（特性Ｂ）を用いて測定したとこ
ろ、図８に示すような結果が得られた。なお、三角波と
しては図９に示すような充電カーブと放電カーブとから
なる波形を使用した。図８から分かるように、三角波の
場合には方形波に比して、パルス幅の変化に対する表面
電位の変化が滑らかになることが分かる。
（特性Ａ）、方形波（特性Ｂ）を用いて測定したとこ
ろ、図８に示すような結果が得られた。なお、三角波と
しては図９に示すような充電カーブと放電カーブとから
なる波形を使用した。図８から分かるように、三角波の
場合には方形波に比して、パルス幅の変化に対する表面
電位の変化が滑らかになることが分かる。
【００２３】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、記録ヘッ
ドに印加される交流周波数に応じたイオン流の離散的な
発生の影響が無くなり、記録体上に形成される表面電位
がパルス幅に応じて滑らかに変化し、質のよい階調再現
を行うことが可能となる。
ドに印加される交流周波数に応じたイオン流の離散的な
発生の影響が無くなり、記録体上に形成される表面電位
がパルス幅に応じて滑らかに変化し、質のよい階調再現
を行うことが可能となる。
【図１】 立ち下がりに時定数をもたせたパルス幅変調
された信号波形を示す図である。
された信号波形を示す図である。
【図２】 立ち上がりに時定数をもたせたパルス幅変調
された信号波形を示す図である。
された信号波形を示す図である。
【図３】 立ち上がり、立ち下がりに時定数をもたせた
パルス幅変調された信号波形を示す図である。
パルス幅変調された信号波形を示す図である。
【図４】 波形変換回路の実施例を示す図である。
【図５】 本発明の階調表現の原理説明図である。
【図６】 立ち上がりに時定数をもたせた波形と、これ
を用いたときの表面電位を示す図である。
を用いたときの表面電位を示す図である。
【図７】 立ち上がり、立ち下がりに時定数をもたせた
波形と、これを用いたときの表面電位を示す図である。
波形と、これを用いたときの表面電位を示す図である。
【図８】 三角波、方形波を用いたときのパルス幅と表
面電位の関係を示す図である。
面電位の関係を示す図である。
【図９】 立ち上がり、立ち下がりに時定数をもたせた
三角波を示す図である。
三角波を示す図である。
【図１０】 交流駆動される固体放電型アパーチャ制御
方式の画像記録装置を説明する図である。
方式の画像記録装置を説明する図である。
【図１１】 矩形波パルス幅変調信号を示す図である。
【図１２】 パルス幅と表面電位との関係を示す図であ
る。
る。
【図１３】 高周波電圧と矩形波パルス幅変調信号との
位相関係を説明する図である。
位相関係を説明する図である。
１…記録ヘッド１、１ａ，１ｃ，１ｅ…絶縁体、１ｂ…
ライン電極、１ｄ…フィンガ電極、１ｆ…スクリーン電
極、２…記録体、３…電極、５…高周波電源、６…信号
源、１０，１１…パルス幅変調された信号、１２〜１７
…波形変換された信号。
ライン電極、１ｄ…フィンガ電極、１ｆ…スクリーン電
極、２…記録体、３…電極、５…高周波電源、６…信号
源、１０，１１…パルス幅変調された信号、１２〜１７
…波形変換された信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯嶋正行 東京都新宿区市谷加賀町一丁目１番１号大 日本印刷株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 記録媒体に電荷流による電荷パターンを
形成する交流駆動の記録ヘッドと、被記録画像の濃度レ
ベルに応じて記録ヘッドに印加する信号電圧のパルス幅
を変調する波形変換回路とを備え、記録ヘッドに印加す
る信号電圧のパルス幅を変調して形成される電荷パター
ンのドット径を制御する画像記録装置において、前記波
形変換回路は、パルス幅変調信号の立ち上がり、または
立ち下がりの少なくとも一方に時定数を持たせた波形に
変換することを特徴とする階調画像記録装置。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP925992A JPH05197242A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 階調画像記録装置 |
| US08/007,143 US5687001A (en) | 1992-01-22 | 1993-01-21 | Halftone image ion printer |
| EP99120972A EP0982928A3 (en) | 1992-01-22 | 1993-01-22 | Halftone image device and its driving circuit |
| CA002417125A CA2417125C (en) | 1992-01-22 | 1993-01-22 | Halftone image device and its driving circuit |
| EP93100998A EP0552803B1 (en) | 1992-01-22 | 1993-01-22 | Halftone image recording device |
| CA002087885A CA2087885C (en) | 1992-01-22 | 1993-01-22 | Halftone image device and its driving circuit |
| DE69329350T DE69329350T2 (de) | 1992-01-22 | 1993-01-22 | Halbtonbildaufnahmegerät |
| US08/420,308 US5541542A (en) | 1992-01-22 | 1995-04-11 | Halftone image device and its driving circuit |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP925992A JPH05197242A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 階調画像記録装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05197242A true JPH05197242A (ja) | 1993-08-06 |
Family
ID=11715431
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP925992A Pending JPH05197242A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 階調画像記録装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05197242A (ja) |
-
1992
- 1992-01-22 JP JP925992A patent/JPH05197242A/ja active Pending
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