JPH0519670B2 - - Google Patents
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- JPH0519670B2 JPH0519670B2 JP58138852A JP13885283A JPH0519670B2 JP H0519670 B2 JPH0519670 B2 JP H0519670B2 JP 58138852 A JP58138852 A JP 58138852A JP 13885283 A JP13885283 A JP 13885283A JP H0519670 B2 JPH0519670 B2 JP H0519670B2
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- nuclear fuel
- tube
- zirconium
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- cladding tube
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
本発明は、核燃料ペレツトを装填する被覆管構
造に係り、特に内面に純ジルコニウムのライナー
層を設けた核燃料複合被覆管の改良に関するもの
である。
造に係り、特に内面に純ジルコニウムのライナー
層を設けた核燃料複合被覆管の改良に関するもの
である。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
従来、酸化ウランあるいは酸化プルトニウムを
含有した核燃料ペレツトを、ジルコニウム合金で
被覆した核燃料要素において、被覆管の破損事故
は主に水素が原因であると考えられていた。この
水素は核燃料ペレツトを製造する際に除去されず
に潜在していた水分が分解して生成されるものと
考えられ、従来は水素ゲツターを被覆管内に装填
することにより水素の発生を軽減させる方策が採
られていた。しかし核燃料開発の研究が進むにつ
れて、水素脆化による破損の他に、燃料の核分裂
生成物である沃素ガスあるいはセシウムガスによ
る被覆管の応力腐蝕割れも、被覆管破損の大きな
原因であることが分つてきた。
含有した核燃料ペレツトを、ジルコニウム合金で
被覆した核燃料要素において、被覆管の破損事故
は主に水素が原因であると考えられていた。この
水素は核燃料ペレツトを製造する際に除去されず
に潜在していた水分が分解して生成されるものと
考えられ、従来は水素ゲツターを被覆管内に装填
することにより水素の発生を軽減させる方策が採
られていた。しかし核燃料開発の研究が進むにつ
れて、水素脆化による破損の他に、燃料の核分裂
生成物である沃素ガスあるいはセシウムガスによ
る被覆管の応力腐蝕割れも、被覆管破損の大きな
原因であることが分つてきた。
このような応力腐蝕割れの防止策として、従来
は原子炉運転初期に出力上昇速度を落して運転
し、被覆管に急激な応力が加わらない様に運転し
ている。
は原子炉運転初期に出力上昇速度を落して運転
し、被覆管に急激な応力が加わらない様に運転し
ている。
しかしながら、近年、原子力発電の比重が高ま
るにつれて、原子炉の経済的高率運転が切望さ
れ、急速立上り、負荷変動の追従など過酷な運転
条件下でも、核燃料ペレツトと、被覆管との機械
的な相互作用を低減させ、核分裂生成物による被
覆管の応力腐蝕割れを低減させる構造が研究され
ている。
るにつれて、原子炉の経済的高率運転が切望さ
れ、急速立上り、負荷変動の追従など過酷な運転
条件下でも、核燃料ペレツトと、被覆管との機械
的な相互作用を低減させ、核分裂生成物による被
覆管の応力腐蝕割れを低減させる構造が研究され
ている。
例えばベルギー特許第835481号明細書中には、
外管の内側にクツシヨン作用をなす純ジルコニウ
ムをライナー層として設けて、核燃料ペレツトと
の機械的な相互作用を緩和させる構造が示されて
いる。またベルギー特許第870342号明細書中に
は、ライナー層をスポンジジルコニウムの如き酸
素濃度の高い純ジルコニウム層で形成することが
記載されている。
外管の内側にクツシヨン作用をなす純ジルコニウ
ムをライナー層として設けて、核燃料ペレツトと
の機械的な相互作用を緩和させる構造が示されて
いる。またベルギー特許第870342号明細書中に
は、ライナー層をスポンジジルコニウムの如き酸
素濃度の高い純ジルコニウム層で形成することが
記載されている。
このような複合被覆管1の構造は、第1図およ
び第2図に示すように、ジルコニウム合金で形成
された外管2の内側の純ジルコニウムで形成され
たライナー層3が一体に接合されている。この複
合被覆管1の内部には、ペレツト状に形成され
た、例えば酸化ウラン、あるいは酸化プルトニウ
ムなどの核燃料ペレツト4が複数個積層充填さ
れ、更にこの核燃料ペレツト4は、前記複合被覆
管1の上部端栓5に一端が当接したスプリング6
により固定されている。
び第2図に示すように、ジルコニウム合金で形成
された外管2の内側の純ジルコニウムで形成され
たライナー層3が一体に接合されている。この複
合被覆管1の内部には、ペレツト状に形成され
た、例えば酸化ウラン、あるいは酸化プルトニウ
ムなどの核燃料ペレツト4が複数個積層充填さ
れ、更にこの核燃料ペレツト4は、前記複合被覆
管1の上部端栓5に一端が当接したスプリング6
により固定されている。
このようなライナー層を設けた核燃料複合被覆
管の製造方法としては、例えばジルコニウム合金
製の中空ビレツトに、ライナー層用の純ジルコニ
ウム製スリーブを挿着した後、これを熱間押出し
等により同時に押出し成型して複合管を製造す
る。更にこの複合管をピルガー管絞り機などの装
置により複数回のパスを施す冷間加工により所定
の内径および肉厚まで縮小して複合被覆管を製造
する。この冷間加工の各パスの合間において通常
はジルコニウム合金をほぼ完全に再結晶化させる
のに十分な温度と時間、例えば580℃で2時間、
熱処理して複合管の焼なましが行われる。
管の製造方法としては、例えばジルコニウム合金
製の中空ビレツトに、ライナー層用の純ジルコニ
ウム製スリーブを挿着した後、これを熱間押出し
等により同時に押出し成型して複合管を製造す
る。更にこの複合管をピルガー管絞り機などの装
置により複数回のパスを施す冷間加工により所定
の内径および肉厚まで縮小して複合被覆管を製造
する。この冷間加工の各パスの合間において通常
はジルコニウム合金をほぼ完全に再結晶化させる
のに十分な温度と時間、例えば580℃で2時間、
熱処理して複合管の焼なましが行われる。
ところが、本発明者等は、複合被覆管の純ジル
コニウムよりなるライナー層を透過電子顕微鏡に
より観察したところ、その内部に水素化物が局在
していることを確認した。また引張試験後の破面
を走査電子顕微鏡により観察したところ、全体は
延性破面でありながら直径約20μmの大きさの脆
性破面が散見された。これは最終焼鈍の冷却時に
含有していた水素が水素化物となつて局在したた
めと考えられる。これは外管となるジルコニウム
合金には観られなかつた現象で、特にライナー層
の純ジルコニウム部で大きな水素化物が生成され
易く、この水素化物の局在が脆化の原因となり、
応力腐蝕割れを発生する虞れがある。
コニウムよりなるライナー層を透過電子顕微鏡に
より観察したところ、その内部に水素化物が局在
していることを確認した。また引張試験後の破面
を走査電子顕微鏡により観察したところ、全体は
延性破面でありながら直径約20μmの大きさの脆
性破面が散見された。これは最終焼鈍の冷却時に
含有していた水素が水素化物となつて局在したた
めと考えられる。これは外管となるジルコニウム
合金には観られなかつた現象で、特にライナー層
の純ジルコニウム部で大きな水素化物が生成され
易く、この水素化物の局在が脆化の原因となり、
応力腐蝕割れを発生する虞れがある。
本発明は、かかる点に鑑み、水素化物の発生メ
カニズムを研究した結果、最終の熱処理における
冷却速度を規定することにより水素化物を微細に
分散させて脆化の原因を取り除き、応力腐蝕割れ
を低減させた核燃料複合被覆管を提供するもので
ある。
カニズムを研究した結果、最終の熱処理における
冷却速度を規定することにより水素化物を微細に
分散させて脆化の原因を取り除き、応力腐蝕割れ
を低減させた核燃料複合被覆管を提供するもので
ある。
本発明は、ジルコニウム合金からなる外管の内
側に、純ジルコニウムをライナー層として設け、
両者が冶金的に接合された核燃料複合被覆管にお
いて、不可避的に混入した水素が水素化物として
存在する際に、前記外管となるジルコニウム合金
と、ライナー層となる純ジルコニウムとも、水素
化物が微細に分散していることを特徴とする核燃
料複合被覆管を要旨とするものである。
側に、純ジルコニウムをライナー層として設け、
両者が冶金的に接合された核燃料複合被覆管にお
いて、不可避的に混入した水素が水素化物として
存在する際に、前記外管となるジルコニウム合金
と、ライナー層となる純ジルコニウムとも、水素
化物が微細に分散していることを特徴とする核燃
料複合被覆管を要旨とするものである。
本発明において外管として用いるジルコニウム
合金としては、例えばジルカロイ−2、ジルカロ
イ−4などが挙げられる。
合金としては、例えばジルカロイ−2、ジルカロ
イ−4などが挙げられる。
本発明に係わる核燃料複合被覆管は、例えば次
のような方法により製造される。まず、外管とな
るジルコニウム合金の中空ビレツト内にライナー
層となる純ジルコニウムスリーブを挿着して複合
した後、この複合管を熱間押出しして一体に接合
する。
のような方法により製造される。まず、外管とな
るジルコニウム合金の中空ビレツト内にライナー
層となる純ジルコニウムスリーブを挿着して複合
した後、この複合管を熱間押出しして一体に接合
する。
次にこの複合管を、管絞り工程による複数回の
パスを経て冷間加工を行い、所定の内径および肉
厚に成型する。この冷間加工の各パスの合間に熱
処理を行つて外管とライナー層とを冶金的に接合
すると共に、焼なましを行う。この場合の熱処理
条件としては、例えば538〜704℃で1〜15時間の
加熱を行う。
パスを経て冷間加工を行い、所定の内径および肉
厚に成型する。この冷間加工の各パスの合間に熱
処理を行つて外管とライナー層とを冶金的に接合
すると共に、焼なましを行う。この場合の熱処理
条件としては、例えば538〜704℃で1〜15時間の
加熱を行う。
このように最終の管絞り工程を行つて、仕上り
寸法となつた複合管に最終の熱処理を行なう。こ
の熱処理工程における降温の際に、ジルコニウム
合金や純ジルコニウム中に高温で固溶している水
素が急冷することにより微細に分散した水素化物
として析出する。
寸法となつた複合管に最終の熱処理を行なう。こ
の熱処理工程における降温の際に、ジルコニウム
合金や純ジルコニウム中に高温で固溶している水
素が急冷することにより微細に分散した水素化物
として析出する。
この最終の熱処理工程における冷却速度は、焼
なまし温度から200℃まで、20℃/秒の急冷を行
うと良い。
なまし温度から200℃まで、20℃/秒の急冷を行
うと良い。
通常、ジルコニウム合金および純ジルコニウム
中には、不純物として水素が25ppm以下、殆んど
の場合、数ppmから十数ppm混入しているが、焼
なまし温度である例えば600℃から急冷した場合
の冷却速度と、析出する水素化物の最大長径との
関係を示すと第3図のグラフに示す様になる。こ
のグラフから明らかなように冷却速度が速くなる
程、析出する水素化物の大きさは小さくなり、一
様に分散することが分る。冷却速度が20℃/秒未
満では水素化物が10μm以上となり、この大きさ
の水素化物が局部的に集合すると、ここが脆化の
発生点となる虞れがある。
中には、不純物として水素が25ppm以下、殆んど
の場合、数ppmから十数ppm混入しているが、焼
なまし温度である例えば600℃から急冷した場合
の冷却速度と、析出する水素化物の最大長径との
関係を示すと第3図のグラフに示す様になる。こ
のグラフから明らかなように冷却速度が速くなる
程、析出する水素化物の大きさは小さくなり、一
様に分散することが分る。冷却速度が20℃/秒未
満では水素化物が10μm以上となり、この大きさ
の水素化物が局部的に集合すると、ここが脆化の
発生点となる虞れがある。
また本発明において急冷する温度範囲を焼なま
し温度から200℃までに限定した理由は、200℃未
満の温度では、急冷速度の変化により水素化物の
析出状態にあまり影響を及ぼさないからである。
し温度から200℃までに限定した理由は、200℃未
満の温度では、急冷速度の変化により水素化物の
析出状態にあまり影響を及ぼさないからである。
このようにして得られた本発明の核燃料複合被
覆管は、外管となるジルコニウム合金と、ライナ
ー層となる純ジルコニウムとも、析出している水
素化物が10μm以下で微細に分散しているので、
脆化の原因とならず、しかもライナー層のクツシ
ヨン作用により、核燃料ペレツトと被覆管との機
械的な相互作用を低減させ、核分裂生成物による
被覆管の応力腐蝕割れを低減させることができ
る。
覆管は、外管となるジルコニウム合金と、ライナ
ー層となる純ジルコニウムとも、析出している水
素化物が10μm以下で微細に分散しているので、
脆化の原因とならず、しかもライナー層のクツシ
ヨン作用により、核燃料ペレツトと被覆管との機
械的な相互作用を低減させ、核分裂生成物による
被覆管の応力腐蝕割れを低減させることができ
る。
外管となるジルコニウム合金中空ビレツトと、
ライナー層となる純ジルコニウムスリーブの表面
を清浄化した後、これを装着して組合せる。次に
組合せ後の複合管の境界線をエレクトロビーム溶
接により真空中で溶接する。
ライナー層となる純ジルコニウムスリーブの表面
を清浄化した後、これを装着して組合せる。次に
組合せ後の複合管の境界線をエレクトロビーム溶
接により真空中で溶接する。
次にこの複合管を熱間押出し加工した後、ピル
ガー管絞り機で冷間加工を繰り返し、複数回のパ
スを経て仕上り形状とした。この冷間加工の合間
には580℃で2時間の熱処理を行つて焼なましを
行つた。
ガー管絞り機で冷間加工を繰り返し、複数回のパ
スを経て仕上り形状とした。この冷間加工の合間
には580℃で2時間の熱処理を行つて焼なましを
行つた。
このようにして、最終の冷間加工を終つた複合
管を600℃で2時間、真空中で熱処理し、降温に
際し冷却速度50℃/秒で200℃まで急冷した。
管を600℃で2時間、真空中で熱処理し、降温に
際し冷却速度50℃/秒で200℃まで急冷した。
このようにして得られた複合被覆管のライナー
層の厚さは約70±20μmであり、またこのライナ
ー層の純ジルコニウムを電子顕微鏡および光学顕
微鏡で観察したところ、水素化物は微細に一様に
分散し、最長の水素化物でも2μmに至らなかつ
た。また引張試験を行い、その破面を走査電子顕
微鏡で観察したところ、脆性破面は認められなか
つた。
層の厚さは約70±20μmであり、またこのライナ
ー層の純ジルコニウムを電子顕微鏡および光学顕
微鏡で観察したところ、水素化物は微細に一様に
分散し、最長の水素化物でも2μmに至らなかつ
た。また引張試験を行い、その破面を走査電子顕
微鏡で観察したところ、脆性破面は認められなか
つた。
また本発明と比較するために、最終の熱処理に
おける冷却速度を10℃/秒とした複合被覆管を製
造し、このライナー層の水素化物を観察したとこ
ろ、約14μm長さの針状水素化物が局部的に集合
しているのが認められた。またこれを引張試験し
たところ、その破面に約20μmの範囲で脆性破面
を示す場所が数ケ所見つかつた。
おける冷却速度を10℃/秒とした複合被覆管を製
造し、このライナー層の水素化物を観察したとこ
ろ、約14μm長さの針状水素化物が局部的に集合
しているのが認められた。またこれを引張試験し
たところ、その破面に約20μmの範囲で脆性破面
を示す場所が数ケ所見つかつた。
なお被覆管の外管となるジルコニウム合金部分
での脆性破面は本発明の実施例品、比較品とも認
められなかつた。
での脆性破面は本発明の実施例品、比較品とも認
められなかつた。
以上説明した如く、本発明に係る核燃料複合被
覆管によれば、最終の熱処理における冷却速度を
規定することにより水素化物を微細に分散させて
脆化の原因を取り除き、応力腐蝕割れを低減して
被覆管の長寿命化を図ることができる。
覆管によれば、最終の熱処理における冷却速度を
規定することにより水素化物を微細に分散させて
脆化の原因を取り除き、応力腐蝕割れを低減して
被覆管の長寿命化を図ることができる。
第1図は核燃料複合被覆管内に核燃料ペレツト
を装着した核燃料要素を示す縦断面図、第2図は
第1図の拡大横断面図、第3図は冷却速度と析出
する水素化物の最大長径との関係を示すグラフで
ある。 1……複合被覆管、2……外管、3……ライナ
ー層、4……核燃料ペレツト、5……上部端栓、
6……スプリング。
を装着した核燃料要素を示す縦断面図、第2図は
第1図の拡大横断面図、第3図は冷却速度と析出
する水素化物の最大長径との関係を示すグラフで
ある。 1……複合被覆管、2……外管、3……ライナ
ー層、4……核燃料ペレツト、5……上部端栓、
6……スプリング。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ジルコニウム合金からなる外管の内側に、純
ジルコニウムをライナー層として設け、両者が冶
金的に接合された核燃料複合被覆管において、不
可避的に混入した水素が水素化物として存在する
際に、前記外管となるジルコニウム合金と、ライ
ナー層となる純ジルコニウムとも、水素化物が微
細に分散していることを特徴とする核燃料複合被
覆管。 2 前記ジルコニウム合金と純ジルコニウムに微
細に分散している水素化物の長さが、10μm以下
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の核燃料複合被覆管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58138852A JPS6031089A (ja) | 1983-07-29 | 1983-07-29 | 核燃料複合被覆管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58138852A JPS6031089A (ja) | 1983-07-29 | 1983-07-29 | 核燃料複合被覆管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6031089A JPS6031089A (ja) | 1985-02-16 |
JPH0519670B2 true JPH0519670B2 (ja) | 1993-03-17 |
Family
ID=15231664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58138852A Granted JPS6031089A (ja) | 1983-07-29 | 1983-07-29 | 核燃料複合被覆管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6031089A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6166184A (ja) * | 1984-09-10 | 1986-04-04 | 日本核燃料開発株式会社 | 核燃料被覆管 |
JPS6318030A (ja) * | 1986-07-11 | 1988-01-25 | Nippon Nuclear Fuel Dev Co Ltd | ジルコニウム及びジルコニウム合金並びにその製造方法 |
SE525455C2 (sv) * | 2002-06-07 | 2005-02-22 | Westinghouse Atom Ab | Förfarande, användning och anordning beträffande kapslingsrör för kärnbränsle samt bränslepatron för en nukleär kokarvattenreaktor |
-
1983
- 1983-07-29 JP JP58138852A patent/JPS6031089A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6031089A (ja) | 1985-02-16 |
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