JPH05194987A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

液体洗浄剤組成物

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JPH05194987A
JPH05194987A JP937592A JP937592A JPH05194987A JP H05194987 A JPH05194987 A JP H05194987A JP 937592 A JP937592 A JP 937592A JP 937592 A JP937592 A JP 937592A JP H05194987 A JPH05194987 A JP H05194987A
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八千代 鈴木
Tetsuya Nagashima
徹哉 長島
Kyoken Usuba
恭謙 薄羽
Yuichi Maeda
裕一 前田
Hitoshi Furuta
均 古田
Hiroyuki Mori
弘之 森
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Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Fuji Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衣料用液体洗浄剤組成物の再汚染防止力を向
上させる。 【構成】 基剤として、アニオン、非イオンおよび両性
界面活性剤の1種以上を用い、これに再汚染防止剤とし
て、水不溶性植物繊維材料から分解・抽出により製造さ
れた水溶性ヘミセルロースを配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再汚染防止力の優れた
衣料用液体洗浄剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】衣類の洗浄の際、その基質から脱離し、
洗浄液に分散している汚れの一部が再び基質に沈着して
洗浄効率を下げたり、衣類の黄バミや黒ずみの原因にな
ることが多い。これを防止する方法として当業者間にお
いて最も一般的に行われている方法は、繊維素グリコー
ル酸ナトリウム〔一般名、カルボキシメチルセルロース
(以下CMCと略記)〕を再汚染防止剤として用いるこ
とである。CMCは、再汚染防止力において優れている
が、それを衣料用液体洗浄剤に用いる場合、洗浄剤中
に、無機、又は有機ビルダーなどが配合されている処方
では、溶解しにくいことが多いため、液体衣料用洗浄剤
には、CMCはほとんど使用出来ないとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、再汚染防止
力の優れた衣料用液体洗浄剤組成物を提供しようとする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の液体洗浄剤組成
物は、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、およ
び両性界面活性剤から選ばれた1種以上からなる基剤
と、水不溶性植物繊維材料を分離し、抽出して製造され
た水溶性ヘミセルロースからなる再汚染防止剤とを含有
することを特徴とするものである。
【0005】
【作用】本発明において、基剤として用いられるアニオ
ン界面活性剤は、例えばアルキルベンゼンスルホン酸
塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ラウリル硫酸エステ
ルナトリウム、ラウリル硫酸エステルトリエタノールア
ミン、ラウリル硫酸エステルアンモニウム、およびラウ
リルエーテル硫酸エステルナトリウム等の高級アルコー
ル硫酸エステル塩、高級アルコールリン酸エステル類、
ココイルサルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシン
ナトリウム、ココイルサルコシントリエタノールアミ
ン、およびラウロイルサルコシントリエタノールアミン
等のアシルサルコシン塩、ココイルメチル−β−アラニ
ンナトリウム、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリ
ウム、ココイルメチル−β−アラニントリエタノールア
ミン、およびラウロイルメチル−β−アラニントリエタ
ノールアミン等のアシルメチル−β−アラニン塩、N−
ココイル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−ラウ
ロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−ミリス
トイル−L−グルタミン酸モノナトリウム、およびN−
ココイル−L−グルタミン酸モノトリエタノールアミン
等のアシルグルタミン酸塩、ココイルメチルタウリンナ
トリウム、および、ラウロイルメチルタウリンナトリウ
ム等のアシルメチルタウリン酸、並びにスルホコハク酸
ラウリル二ナトリウム、POE(1〜4)スルホコハク
酸ラウリル二ナトリウム、スルホコハク酸POE(5)
ラウロイルエタノールアミド二ナトリウム、およびオレ
イン酸アミドスルホコハク酸二ナトリウム等のスルホコ
ハク酸界面活性剤等から選ぶことができる。
【0006】本発明において基剤として用いられる両性
界面活性剤は、例えば2−アルキル−N−カルボキシメ
チル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、および2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−
ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン酸のアルキ
ルイミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤、ヤシ油
脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、お
よびラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタ
イン等のアミドプロピルベタイン型両性界面活性剤、並
びにラウリルベタイン等のアルキルベタイン型両性界面
活性剤から選ぶことができる。
【0007】本発明において、基剤として用いられる非
イオン界面活性剤は、例えば脂肪酸ジエタノールアミ
ド、脂肪酸モノエタノールアミド、およびPOE脂肪酸
モノエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアマイド
型非イオン界面活性剤、並びにアミンオキサイド、PO
E高級アルコールエーテル、POEアルキルフェニルエ
ーテル等から選ぶことができる。
【0008】本発明において、再汚染防止剤として使用
される水溶性ヘミセルロースは、水不溶の植物繊維材料
を分解し、抽出して得た水溶性の植物由来のヘミセルロ
ースであり、好ましくは、平均分子量5万〜100万
(より好ましくは、10万〜40万)を有するものであ
る。
【0009】本発明に用いられる水溶性ヘミセルロース
は、植物由来、特に油糧種子や穀類由来であり、好まし
くは、大豆、特に大豆子葉由来のものが好ましい。従っ
て、水不溶性植物繊維材料は蛋白を含有している物でも
よく、その中でもオカラが最も好ましい。
【0010】本発明に用いられる水溶性ヘミセルロース
の主要な構成糖は、ラムノース、フコース、アラビノー
ス、キシロース、ガラクトース、グルコース及びウロン
酸からなるものが適当である。水溶性ヘミセルロース
は、その平均分子量によっては、ラムノース、フコー
ス、グルコースの何れかを含まないもの、或いは植物の
種類によってはラムノースやフコースの一方または両方
を含まないものでもよい。なお、本発明の水溶性ヘミセ
ルロースの平均分子量は、標準プルラン〔昭和電工
(株)販〕を標準物質として0.1MのNaNO3 溶液
中の粘度を測定する極限粘度法で求めることができる。
又、糖類の組成は次の分析法によった。 ウロン酸の測定:Blumenkrantz法 中性糖測定:アルジトールアセテート法
【0011】本発明に用いられる水溶性ヘミセルロース
の製造法の一例を記す。油糧種子(大豆、パーム、ヤ
シ、コーン、綿実等)(通常油脂や蛋白質を除いた穀)、
穀類(米、小麦等)(通常澱粉等を除いた粕)等の植物繊
維材料を原料とし、酸性〜アルカリ性条件下、好ましく
は、各々の蛋白質の等電点付近のpH(通常酸性)下で加
熱(好ましくは、80〜130℃)分解し、水溶性画分
を分画し、好ましくは活性炭処理あるいは樹脂吸着処
理、あるいはエタノール沈澱処理して疎水性物質や低分
子物質を除去して、水溶性ヘミセルロースを得る。この
製造法におていは単なる加熱分解(例えば熱水等)より
も酸性下やアルカリ性下で加熱分解したほうが収率が高
く好ましい。又、アルカリ性下の加熱分解に比べ、酸性
下の加熱分解において、原料植物繊維材料の蛋白質の等
電点付近(通常酸性)で加熱分解することがより好まし
い。この場合、アルカリ分解に比べ蛋白質が分解画分に
溶け出すことも少なく、後で除タンパクする工程も必ず
しも必要でない。
【0012】本発明の液体洗浄剤組成物中に含まれる水
溶性ヘミセルロースの含有量は、前記組成物の含有量に
対し、0.01〜10%であることが好ましく、より好
ましくは0.05〜8%である。その含有量が0.01
未満では効果が少なく、しかし、それを10%より多く
する必要はない。
【0013】本発明の液体洗浄剤組成物には、必要に応
じて、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウ
ム、硫酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、および炭酸ナ
トリウム等の無機ビルダー類、クエン酸ナトリウム、お
よびリンゴ酸ナトリウム等の有機ビルダー類、キシレン
スルホン酸ナトリウム、グリコール、エタノール等の可
溶化剤、エデト酸塩等のキレート剤、酵素類、蛍光剤、
香料、並びに色素等の少なくとも1種を加えることがで
きる。
【0014】本発明の液体洗浄剤組成物の製造法には格
別の制限はなく、当業界で行われている常法を用いるこ
とができる。
【0015】なお、本発明に用いられている水溶性ヘミ
セルロースの適用は、液体品に限らず、固形品にも応用
することができる。
【0016】以下実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0017】
【実施例】製造例 1 (大豆ヘミセルロースの製造例)分離大豆蛋白製造工程
で得られた生オカラに2倍重量部の水を加え、そのpHを
塩酸にて4.5に調整し、これを120℃で1.5時間
加水分解し、冷却後遠心分離(10,000g×3分
間)し、上澄と沈澱物に分離した。この沈澱物を更に等
重量の水で水洗し遠心分離して得た上澄と、前記上澄と
を合体し、これに活性炭カラム処理を施して得られた液
を乾燥して水溶性ヘミセルロース(イ)を得た。更に、
この水溶性ヘミセルロースを0.5%食塩水に溶解し、
エタノール濃度が50%となるように再沈澱を3回繰り
返し、イオン交換樹脂〔オルガノ(株)製「アンバーラ
イト1R−120B」〕を用いて脱塩し、水溶性ヘミセ
ルロース(ロ)を得た。別に、前記方法において、活性
炭カラム処理をしないで同様に水溶性ヘミセルロース
(ハ)を製造した。得られた水溶性ヘミセルロース
(イ),(ロ)および(ハ)の組成、および平均分子量を
測定した。その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】次に、水溶性ヘミセルロース(イ),
(ロ)、および(ハ)の糖組成を次の方法で測定した。 ウロン酸の測定:Blumenkrantz法 中性糖の測定:アルジトールアセテート法 その結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】実施例 1〜7、および比較例1〜8 実施例1〜7、および比較例1〜8の各々において、下
記組成の液体洗浄剤組成物を調製した。 液体清浄剤の処方 成 分 重量% 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20 メタケイ酸ナトリウム・9水塩 5 トリポリリン酸ナトリウム 2 再汚染防止剤(表3,4に記載のもの) 表3,4に記載の量 水 残 各液体洗浄剤組成物について、下記条件による再汚染の
防止力テストを行った。再汚染防止力試験法 試験布:綿ブロード、1枚当りの重量 約3g 汚れ: カーボンブラック 0.2g/リットル 温度: 30℃ 濃度: 0.5% テスター:Terg−O−Tomerter(上島製作
所製) 100rpm 、10分間 浴比:試験布 5枚/リットル 再汚染防止率を下記式により算出した。 再汚染防止率(%)=R1 /R0 ×100 〔但し、R0 は試験前の布の反射率を表わし、R1 は試
験後の布の反射率を表わす。〕
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】表3,4の結果より、水溶性ヘミセルロー
スを用いることにより、透明、均一で再汚染防止力の優
れた液体洗浄剤が得られることがわかる。
【0025】実施例 8 下記組成の液体洗浄剤組成物を調製した。 成 分 重量% POE(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(25%) 40 POE(11)牛脂アルコールエーテル 5 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 5 クエン酸ナトリウム 10 水溶性ヘミセルロース「製造例(ロ)」 5 エデト酸塩 1 水 残
【0026】実施例 9 下記組成の液体洗浄剤組成物を調製した。 成 分 重量% POE(7)ラウリルエーテル 10 POE(5)脂肪酸モノエタノールアミド 5 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン 8 ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム(30%) 10 水溶性ヘミセルロース「製造例(ハ)」 2 ヤシ油脂肪酸アミドプロピルアミノ酢酸ベタインナトリウム 1 (30%) 蛍光剤 0.5 香料 0.3 色素 適量 水 残
【0027】実施例8、および9の液体洗浄剤組成物
は、いづれも均一透明で、実用試験において、再汚染が
少ないことが確認された。
【0028】
【発明の効果】アニオン界面活性剤、非イオン界面活性
剤、および両性界面活性剤の1種以上を基剤とし、再汚
染防止剤として水不溶性植物繊維材料が分解、または抽
出されて得られた水溶性ヘミセルロースを含有させるこ
とにより、透明、均一で再汚染防止力の優れた衣料用液
体洗浄剤組成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薄羽 恭謙 東京都葛飾区亀有3−39−8 (72)発明者 前田 裕一 茨城県北相馬郡守谷町松前台4−2−3 B−206 (72)発明者 古田 均 茨城県北相馬郡守谷町松前台4−2−3 B−105 (72)発明者 森 弘之 千葉県我孫子市つくし野1−15−20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン界面活性剤、非イオン界面活性
    剤、および両性界面活性剤から選ばれた1種以上からな
    る基剤と、水不溶性植物繊維材料を分離し、抽出して製
    造された水溶性ヘミセルロースからなる再汚染防止剤と
    を含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記水溶性ヘミセルロースの含有量が液
    体洗浄剤組成物の全重量に対して0.01〜10%であ
    る、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
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