JPH0519495B2 - - Google Patents
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- JPH0519495B2 JPH0519495B2 JP29169085A JP29169085A JPH0519495B2 JP H0519495 B2 JPH0519495 B2 JP H0519495B2 JP 29169085 A JP29169085 A JP 29169085A JP 29169085 A JP29169085 A JP 29169085A JP H0519495 B2 JPH0519495 B2 JP H0519495B2
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Landscapes
- Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
- Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は溶融炉に溶融スラグを装入し、これに
成分調整材を添加混合し一定温度に加熱保持しな
がら実質的に一定量ずつ溶融物を流出させてロツ
クウールを製造する溶融炉の操業方法に関する。
更に詳しくは高炉スラグを電気炉に入れ、珪石な
どの成分調整材を添加混合しこの電気炉より、一
定量ずつ流出させて製綿し、ロツクウールを製造
する炉の操業方法に関する。
成分調整材を添加混合し一定温度に加熱保持しな
がら実質的に一定量ずつ溶融物を流出させてロツ
クウールを製造する溶融炉の操業方法に関する。
更に詳しくは高炉スラグを電気炉に入れ、珪石な
どの成分調整材を添加混合しこの電気炉より、一
定量ずつ流出させて製綿し、ロツクウールを製造
する炉の操業方法に関する。
高炉スラグを一旦冷却し塊状としてからキユポ
ラ等に運び、再溶融、成分調整してロツクウール
を製造する方法に代り、高炉スラグを溶融状態で
電気炉等の溶融炉に移し、成分調整した後加熱し
て温度を最適温度に保持しながら溶融物を排出
し、ロツクウールを製造する方法は従来より知ら
れている。例えば、特公昭37−4559号公報、特開
昭51−84929号公報及び特開昭59−131534号公報
等により知られている。
ラ等に運び、再溶融、成分調整してロツクウール
を製造する方法に代り、高炉スラグを溶融状態で
電気炉等の溶融炉に移し、成分調整した後加熱し
て温度を最適温度に保持しながら溶融物を排出
し、ロツクウールを製造する方法は従来より知ら
れている。例えば、特公昭37−4559号公報、特開
昭51−84929号公報及び特開昭59−131534号公報
等により知られている。
しかし従来、これらの溶融炉から時間当り一定
量の溶湯を流出させるための方法としては、炉を
傾動せずに下方の孔より流出させ、その流出口径
を調節したり(実公昭40−5767号公報)、炉は正
立させたまま炉を密閉状態とし、液面上の圧力を
調整して排出量を制御していた(特開昭56−
113335号公報)。炉を傾動させる方式のものでは、
特公昭53−37929号公報で、スラグ溶融物の流出
のための傾斜操作は、単位時間に流出するスラグ
溶融物が十分に一定に維持されるように調節され
ると希望条件は記載されているが、具体的手段の
記載はない。またこの公報では、傾斜炉を2つ以
上もち、一方の傾斜炉でスラグの組成と温度を実
質的に均一にされている内に、他方の傾斜炉より
均一化炉へ注ぎ込み、ここで更に組成と温度を十
分に調節して均一化炉より紡糸装置へ供給され
る。一方の傾斜炉が空になると他方の傾斜炉から
均一化炉に供給される。即ち傾斜炉からは直接紡
糸装置へ供給されていない。また傾斜炉の操業方
法の記載もない。特開昭51−88728号公報におい
ても溶融炉を傾けて排出しているが、この溶湯は
2段のタンデイシユに受け、ここで液面を一定に
するように溶融炉を傾動させるが、重量による操
業管理は行つていない。
量の溶湯を流出させるための方法としては、炉を
傾動せずに下方の孔より流出させ、その流出口径
を調節したり(実公昭40−5767号公報)、炉は正
立させたまま炉を密閉状態とし、液面上の圧力を
調整して排出量を制御していた(特開昭56−
113335号公報)。炉を傾動させる方式のものでは、
特公昭53−37929号公報で、スラグ溶融物の流出
のための傾斜操作は、単位時間に流出するスラグ
溶融物が十分に一定に維持されるように調節され
ると希望条件は記載されているが、具体的手段の
記載はない。またこの公報では、傾斜炉を2つ以
上もち、一方の傾斜炉でスラグの組成と温度を実
質的に均一にされている内に、他方の傾斜炉より
均一化炉へ注ぎ込み、ここで更に組成と温度を十
分に調節して均一化炉より紡糸装置へ供給され
る。一方の傾斜炉が空になると他方の傾斜炉から
均一化炉に供給される。即ち傾斜炉からは直接紡
糸装置へ供給されていない。また傾斜炉の操業方
法の記載もない。特開昭51−88728号公報におい
ても溶融炉を傾けて排出しているが、この溶湯は
2段のタンデイシユに受け、ここで液面を一定に
するように溶融炉を傾動させるが、重量による操
業管理は行つていない。
炉を傾動させずに下方の孔より流出口径を調節
する方法では、流出口径を絞ると孔のまわりに原
料が固結し、排出量を一定に調節しにくい問題点
があつた。炉を密閉状態とし、液面上の圧力を調
整して排出量を調節する方法では、加圧装置及び
その制御装置を別途装備しなければならないた
め、全体システムが大型化し且つ複雑化し、また
電気炉を気密且つ耐圧構造にしなければならな
い。炉全体を傾動させて炉内の液面と流出口との
ヘツドを一定にするように調節する方法は、流出
口を大きく絞る必要もなく、加圧方式に伴う前記
の難点もない。しかし重量の大きい炉全体を傾動
するため、従来精密な調節は出来ないものと考え
られていた。従来技術に記載した特公昭53−
37929号公報でも、2つの傾斜炉を交互に使用し
て均一化炉へ導き、最終的には均一化炉より流出
させている。特開昭51−88278号公報でも、溶解
炉は傾動するが、2段のタンデイシユに受けて、
これより一定量を流出させている。タンデイシユ
等の中継炉を経ることは、溶融物が空気に接触す
る機会が増大し好ましくない。特にこの溶融物は
通常の耐火物を甚だしく浸触することが知られて
おり、通常黒鉛質耐火材が使用されることが多い
のでなお好ましくない。実質的に空気と遮断した
雰囲気の電気炉を傾動して、直接に製綿機へ原料
を一定の割合で供給することが本発明の課題であ
る。
する方法では、流出口径を絞ると孔のまわりに原
料が固結し、排出量を一定に調節しにくい問題点
があつた。炉を密閉状態とし、液面上の圧力を調
整して排出量を調節する方法では、加圧装置及び
その制御装置を別途装備しなければならないた
め、全体システムが大型化し且つ複雑化し、また
電気炉を気密且つ耐圧構造にしなければならな
い。炉全体を傾動させて炉内の液面と流出口との
ヘツドを一定にするように調節する方法は、流出
口を大きく絞る必要もなく、加圧方式に伴う前記
の難点もない。しかし重量の大きい炉全体を傾動
するため、従来精密な調節は出来ないものと考え
られていた。従来技術に記載した特公昭53−
37929号公報でも、2つの傾斜炉を交互に使用し
て均一化炉へ導き、最終的には均一化炉より流出
させている。特開昭51−88278号公報でも、溶解
炉は傾動するが、2段のタンデイシユに受けて、
これより一定量を流出させている。タンデイシユ
等の中継炉を経ることは、溶融物が空気に接触す
る機会が増大し好ましくない。特にこの溶融物は
通常の耐火物を甚だしく浸触することが知られて
おり、通常黒鉛質耐火材が使用されることが多い
のでなお好ましくない。実質的に空気と遮断した
雰囲気の電気炉を傾動して、直接に製綿機へ原料
を一定の割合で供給することが本発明の課題であ
る。
本発明が目的とするこの方法では、中継炉やタ
ンデイシユを経由しないので、炉内の組成や温度
の変動を極力小さくする必要がある。一方、高炉
スラグや成分調整材の組成の変動、鍋車で冷却し
かけた高炉スラグ装入による温度の変動の影響を
直接うけ易いので、これらの影響を最も少なくす
る操業方法を開発する必要がある。また炉は実質
的に空気と遮断されているので内部を監視するこ
とができず、炉内への高炉スラグ及び成分調整材
の装入、傾動による排出を目視によらない操業方
法とする必要がある。本発明はこれらの課題を解
決するためになされたものである。
ンデイシユを経由しないので、炉内の組成や温度
の変動を極力小さくする必要がある。一方、高炉
スラグや成分調整材の組成の変動、鍋車で冷却し
かけた高炉スラグ装入による温度の変動の影響を
直接うけ易いので、これらの影響を最も少なくす
る操業方法を開発する必要がある。また炉は実質
的に空気と遮断されているので内部を監視するこ
とができず、炉内への高炉スラグ及び成分調整材
の装入、傾動による排出を目視によらない操業方
法とする必要がある。本発明はこれらの課題を解
決するためになされたものである。
本発明は電気炉等の溶融炉に溶融スラグおよび
成分調整材を装入して成分調整を行い、加熱用電
力レベルの調整によつて炉内溶融物を一定温度範
囲に加熱保持しながら炉体を傾動し、実質的に一
定流量で溶融物を流出させてロツクウールを製造
するための溶融炉において、 内容物を含めた溶融炉全体の測定重量から溶融
炉自体の重量を差引くことにより炉内原料重量を
求め、予め定められた炉内残量となるまで炉体を
傾動させ、炉内溶融物が前記予め定められた炉内
残量となる少し前より、溶融炉の加熱を、前記炉
内溶融物が昇温による流出量の変動を来さない限
度で温度上昇する加熱水準に高め、溶融物が流出
して前記予め予め定められた炉内残量になると炉
体を起し、その炉体の起立中または起立後に溶融
スラグおよび成分調整材を追加装入し、測定重量
より装入完了を検知してから炉体を傾動させ、装
入物による温度低下が予め定められた基準温度ま
で戻つた時点で、加熱を放散熱量のみを補充し前
記炉内溶融物の温度を一定に保つ保温水準に戻
し、前記予め定められた炉内残量になるまで溶融
物を流出させることを特徴とする溶融炉の操業方
法である。
成分調整材を装入して成分調整を行い、加熱用電
力レベルの調整によつて炉内溶融物を一定温度範
囲に加熱保持しながら炉体を傾動し、実質的に一
定流量で溶融物を流出させてロツクウールを製造
するための溶融炉において、 内容物を含めた溶融炉全体の測定重量から溶融
炉自体の重量を差引くことにより炉内原料重量を
求め、予め定められた炉内残量となるまで炉体を
傾動させ、炉内溶融物が前記予め定められた炉内
残量となる少し前より、溶融炉の加熱を、前記炉
内溶融物が昇温による流出量の変動を来さない限
度で温度上昇する加熱水準に高め、溶融物が流出
して前記予め予め定められた炉内残量になると炉
体を起し、その炉体の起立中または起立後に溶融
スラグおよび成分調整材を追加装入し、測定重量
より装入完了を検知してから炉体を傾動させ、装
入物による温度低下が予め定められた基準温度ま
で戻つた時点で、加熱を放散熱量のみを補充し前
記炉内溶融物の温度を一定に保つ保温水準に戻
し、前記予め定められた炉内残量になるまで溶融
物を流出させることを特徴とする溶融炉の操業方
法である。
この場合において、炉体傾動を終結させる前記
予め定められた炉内残量は、溶融スラグと成分調
整材とを追加装入した場合の組成および温度の変
動が、溶融スラグおよび成分調整材の成分変動幅
より定まる製綿作業に好適な範囲内に納まる、最
小炉内残量より多くすることが望ましい。
予め定められた炉内残量は、溶融スラグと成分調
整材とを追加装入した場合の組成および温度の変
動が、溶融スラグおよび成分調整材の成分変動幅
より定まる製綿作業に好適な範囲内に納まる、最
小炉内残量より多くすることが望ましい。
また、この場合において、保温水準としては、
予め定められた基準温度に対して±20℃以内にす
ることが望ましい。
予め定められた基準温度に対して±20℃以内にす
ることが望ましい。
炉内溶融原料には、SiO2、Al2O3、CaO、
MgO組成成分について許容される変動巾がある。
また、温度についても許容される変動巾がある。
装入する溶融スラグ、成分調整材も当然組成成分
が変動する。また溶融スラグの温度も、成分調整
材の予熱後の温度も当然変動する。炉内残量が多
ければ装入物の成分変動、温度変動が大きくて
も、炉内原料の成分、温度は許容範囲に入る。残
量を少なくしていくと装入原料の成分変動巾、温
度変動巾によつて炉内原料の成分、温度は許容限
界ぎりぎりになる。この残量を限界の炉内残量と
する。製綿作業に好適な炉内残量は、この限界残
量より若干多い値に設定される。この炉体傾動を
終結させる溶融炉内残量は、通常の溶融スラグ、
成分調整材の組成、温度の変動巾より炉内装入定
量の70〜80重量%が好適である。
MgO組成成分について許容される変動巾がある。
また、温度についても許容される変動巾がある。
装入する溶融スラグ、成分調整材も当然組成成分
が変動する。また溶融スラグの温度も、成分調整
材の予熱後の温度も当然変動する。炉内残量が多
ければ装入物の成分変動、温度変動が大きくて
も、炉内原料の成分、温度は許容範囲に入る。残
量を少なくしていくと装入原料の成分変動巾、温
度変動巾によつて炉内原料の成分、温度は許容限
界ぎりぎりになる。この残量を限界の炉内残量と
する。製綿作業に好適な炉内残量は、この限界残
量より若干多い値に設定される。この炉体傾動を
終結させる溶融炉内残量は、通常の溶融スラグ、
成分調整材の組成、温度の変動巾より炉内装入定
量の70〜80重量%が好適である。
溶融スラグおよび成分調整材の挿入時に、炉内
溶融物の温度を許容される変動範囲内に入るよう
にするためには、操業中における溶融炉の温度制
御を、炉内溶融物を一定流量で流出させている時
に、前記予め定められた炉内残量となる少し前よ
り、前記炉内溶融物が昇温による流出量の変動を
来さない限度で温度上昇する加熱水準に変更し、
その後、装入物を追加装入したことによる温度低
下が基準温度まで戻つた時点で、放熱熱量のみを
補充し前記炉内溶融物の温度を一定に保つ保温水
準に戻すように制御することによつて達成され
る。
溶融物の温度を許容される変動範囲内に入るよう
にするためには、操業中における溶融炉の温度制
御を、炉内溶融物を一定流量で流出させている時
に、前記予め定められた炉内残量となる少し前よ
り、前記炉内溶融物が昇温による流出量の変動を
来さない限度で温度上昇する加熱水準に変更し、
その後、装入物を追加装入したことによる温度低
下が基準温度まで戻つた時点で、放熱熱量のみを
補充し前記炉内溶融物の温度を一定に保つ保温水
準に戻すように制御することによつて達成され
る。
炉内原料重量が所定残量となつたとき、炉体を
起し、溶融スラグと成分調整材を装入する方法と
しては、残量となつたとき迅速に炉体を立直し、
垂直にしてから装入を開始してもよいし、またこ
の炉の立直し及び装入の期間も、排出流量を一定
に保ちたい時は、残量となつたとき直ちに装入を
開始し、装入に伴つて炉体を徐々に立直し(マイ
ナス傾動)、装入完了時に炉体を垂直に立てるよ
うにしてもよい。前者の場合も炉の立直し、装入
に要する時間は、1サイクルの10〜15%と短時間
であるので、品質に対する影響は少ない。なお溶
融炉全体の重量測定は、溶融炉と架台との間に設
置されたロードセルによつて行なうのが好適であ
る。
起し、溶融スラグと成分調整材を装入する方法と
しては、残量となつたとき迅速に炉体を立直し、
垂直にしてから装入を開始してもよいし、またこ
の炉の立直し及び装入の期間も、排出流量を一定
に保ちたい時は、残量となつたとき直ちに装入を
開始し、装入に伴つて炉体を徐々に立直し(マイ
ナス傾動)、装入完了時に炉体を垂直に立てるよ
うにしてもよい。前者の場合も炉の立直し、装入
に要する時間は、1サイクルの10〜15%と短時間
であるので、品質に対する影響は少ない。なお溶
融炉全体の重量測定は、溶融炉と架台との間に設
置されたロードセルによつて行なうのが好適であ
る。
本発明の方法による時は、溶融炉から直接に製
綿機へ原料が供給されるので、作業期間中はすべ
ての時期において、原料の組成、温度の変動が小
さいことが必要要件となる。そこで、溶融炉への
溶融スラグと成分調整材の装入に当たつては、溶
融スラグの流れが炉内の液面に突入する場所に、
少なくとも成分調整材の一部、好ましくは全部の
装入流が合流するように成分調整材を装入する。
成分調整材は、装入前に燃焼ガス等により予熱し
て、装入後の炉内原料の温度低下を最小限とする
ようにする。このようにして、溶融スラグの滝壷
に成分調整材の装入流を落し込むと溶融スラグの
乱流に巻き込まれ、短時間に混合がなされて炉内
原料成分の組成、温度の均一化が達成できるもの
である。原料装入時は当然装入物の温度は下つて
いるので炉内温度が下る。この影響を少なくする
ため、炉内原料が所定残量に達する少し前より、
炉内温度が次第に昇温する加熱水準に高める。こ
れは電気炉加熱のタイムラグがあり、加熱水準に
入れて一定時間経過しないと実際に昇温せず、ま
た基準温度+20℃迄は流出量に影響しないためで
ある。傾動中に基準温度+20℃以上に昇温する
と、粘度が低下して流出量増加となるので、昇温
による流出量の変動を来たさない限度で、該残量
となる前より加熱水準とするものである。これは
おそくても装入開始前より加熱水準とし、装入に
よる炉内原料温度低下の影響を小さくする。残量
となる前より加熱水準とする方が好ましく、残量
となる前に昇温を始めても基準温度+20℃の範囲
なら問題がない。
綿機へ原料が供給されるので、作業期間中はすべ
ての時期において、原料の組成、温度の変動が小
さいことが必要要件となる。そこで、溶融炉への
溶融スラグと成分調整材の装入に当たつては、溶
融スラグの流れが炉内の液面に突入する場所に、
少なくとも成分調整材の一部、好ましくは全部の
装入流が合流するように成分調整材を装入する。
成分調整材は、装入前に燃焼ガス等により予熱し
て、装入後の炉内原料の温度低下を最小限とする
ようにする。このようにして、溶融スラグの滝壷
に成分調整材の装入流を落し込むと溶融スラグの
乱流に巻き込まれ、短時間に混合がなされて炉内
原料成分の組成、温度の均一化が達成できるもの
である。原料装入時は当然装入物の温度は下つて
いるので炉内温度が下る。この影響を少なくする
ため、炉内原料が所定残量に達する少し前より、
炉内温度が次第に昇温する加熱水準に高める。こ
れは電気炉加熱のタイムラグがあり、加熱水準に
入れて一定時間経過しないと実際に昇温せず、ま
た基準温度+20℃迄は流出量に影響しないためで
ある。傾動中に基準温度+20℃以上に昇温する
と、粘度が低下して流出量増加となるので、昇温
による流出量の変動を来たさない限度で、該残量
となる前より加熱水準とするものである。これは
おそくても装入開始前より加熱水準とし、装入に
よる炉内原料温度低下の影響を小さくする。残量
となる前より加熱水準とする方が好ましく、残量
となる前に昇温を始めても基準温度+20℃の範囲
なら問題がない。
以下図面について説明する。第1図は本発明の
方法を適用するに適した電気炉1とその付属機器
の正面図であり、符号2は高炉より高炉スラグを
運搬する鍋車である。この鍋車2より装入装置3
を介して、電気炉1に高炉スラグを装入する。符
号15は予熱された成分調整材(通常は珪石)を
装入するパイプ、4は内部原料の排出口、5は製
綿機である。また電気炉1の下面13は湾曲状に
形成されており、この下面13が基台10の上面
に配設されたガイドローラ14に沿つて摺動し、
電気炉1の傾動操作を滑らかにする。またガイド
ローラ14を使用せず、傾動機構作動の際のズレ
を防ぐように、転動可能なかみ合せロツカ方式を
採用してもよい。なお基台10は基礎の上に下部
四隅に配設したロードセル9を介して支えられて
いる。
方法を適用するに適した電気炉1とその付属機器
の正面図であり、符号2は高炉より高炉スラグを
運搬する鍋車である。この鍋車2より装入装置3
を介して、電気炉1に高炉スラグを装入する。符
号15は予熱された成分調整材(通常は珪石)を
装入するパイプ、4は内部原料の排出口、5は製
綿機である。また電気炉1の下面13は湾曲状に
形成されており、この下面13が基台10の上面
に配設されたガイドローラ14に沿つて摺動し、
電気炉1の傾動操作を滑らかにする。またガイド
ローラ14を使用せず、傾動機構作動の際のズレ
を防ぐように、転動可能なかみ合せロツカ方式を
採用してもよい。なお基台10は基礎の上に下部
四隅に配設したロードセル9を介して支えられて
いる。
また上記下面13に沿う方向の一端部には基台
10と電気炉1の上淵部とを結合する流体圧シリ
ンダ11とピストン12とが設けられ、シリンダ
11に流体圧を加えることにより炉体を傾動させ
ることができる構造となつている。炉体の重量を
測るにはロードセル9に限定されることはなく、
重量物を測定し得るものであればよい。また傾動
装置も流体圧シリンダ11に限定されることはな
く、炉体下部と基台10を互いに回転し得るギア
で噛み合せ、基台10側のギアを回転させること
により炉体を傾動させてもよく、また流体圧シリ
ンダ11の代りにラツク・ピニオン機構を使用し
てもよい。流体圧シリンダ11やラツク・ピニオ
ン機構を用いて炉体の一端を押上げる方式の場合
にも、炉体の滑りを防ぐため炉体の下部の摺動面
に沿つて設けたギアと基台10に設けた自動回転
力をもたないギアとを噛み合わせた方式を採用す
ることが好ましい。第2図は上記電気炉1の傾動
状態を示す断面図である。
10と電気炉1の上淵部とを結合する流体圧シリ
ンダ11とピストン12とが設けられ、シリンダ
11に流体圧を加えることにより炉体を傾動させ
ることができる構造となつている。炉体の重量を
測るにはロードセル9に限定されることはなく、
重量物を測定し得るものであればよい。また傾動
装置も流体圧シリンダ11に限定されることはな
く、炉体下部と基台10を互いに回転し得るギア
で噛み合せ、基台10側のギアを回転させること
により炉体を傾動させてもよく、また流体圧シリ
ンダ11の代りにラツク・ピニオン機構を使用し
てもよい。流体圧シリンダ11やラツク・ピニオ
ン機構を用いて炉体の一端を押上げる方式の場合
にも、炉体の滑りを防ぐため炉体の下部の摺動面
に沿つて設けたギアと基台10に設けた自動回転
力をもたないギアとを噛み合わせた方式を採用す
ることが好ましい。第2図は上記電気炉1の傾動
状態を示す断面図である。
第3図は炉内原料重量が所定残量となつたと
き、炉体を迅速に垂直に戻し、垂直炉体に溶融ス
ラグと成分調整材を装入し、装入が終了した時点
で、炉体の傾動を開始する場合について横軸を時
間軸とし、縦軸に夫々溶融物量、炉体を傾動させ
る時所定時間毎に炉体の傾き角度につき予め決め
られた所定角ずつ段階的に傾動させていく場合の
傾動角度、単位時間当りの傾動角度の変化割合を
所定の値にして連続的に傾動させていく場合の傾
動角度、排出口4からの流量、炉内原料の温度と
電気炉の電力レベルを示したものである。各記入
数値は夫々一実施例を示したものである。
き、炉体を迅速に垂直に戻し、垂直炉体に溶融ス
ラグと成分調整材を装入し、装入が終了した時点
で、炉体の傾動を開始する場合について横軸を時
間軸とし、縦軸に夫々溶融物量、炉体を傾動させ
る時所定時間毎に炉体の傾き角度につき予め決め
られた所定角ずつ段階的に傾動させていく場合の
傾動角度、単位時間当りの傾動角度の変化割合を
所定の値にして連続的に傾動させていく場合の傾
動角度、排出口4からの流量、炉内原料の温度と
電気炉の電力レベルを示したものである。各記入
数値は夫々一実施例を示したものである。
本発明では、電気炉の容量、形状により定まる
満湯量(炉内装入定量)と残湯量(炉内残量)を
予め定めることが重要である。炉内装入定量は電
気炉としての適当な空間を上方に残し、気体吹込
による溶融物撹拌を効率的にする点より定められ
る。装入後の炉内溶融物重量は残湯量に装入量を
加えた値であり、この値が炉内装入定量より少な
ければよい。効率の点より装入後炉内重量は炉内
装入定量に近い値になるよう装入する。装入完了
は、スラグ輸送鍋車の重量又は炉内原料重量の測
定により検知される。基準炉内残量は前記した基
準により定められる。
満湯量(炉内装入定量)と残湯量(炉内残量)を
予め定めることが重要である。炉内装入定量は電
気炉としての適当な空間を上方に残し、気体吹込
による溶融物撹拌を効率的にする点より定められ
る。装入後の炉内溶融物重量は残湯量に装入量を
加えた値であり、この値が炉内装入定量より少な
ければよい。効率の点より装入後炉内重量は炉内
装入定量に近い値になるよう装入する。装入完了
は、スラグ輸送鍋車の重量又は炉内原料重量の測
定により検知される。基準炉内残量は前記した基
準により定められる。
高炉からのスラグの装入が間欠的であるので、
溶融炉の操業も間欠的となるが、炉内原料重量測
定により炉内残量が所定値に近づくと、電気炉加
熱を加熱水準の電力レベル(加熱電力レベル)に
上げ、残量が所定値となつた時、炉体を立直す。
傾動角度は急激に0度(正立)に戻り、排出口4
からの流量は、液面と排出口4とのヘツドが減少
したことで一時的に低下する。温度は少ない残量
に対して加熱水準の電力レベルで加熱するので、
所定残量到達時より上昇する。次いで、高炉スラ
グの装入と成分調整材の装入を開始する。溶融物
量は急激に残量から装入完了時重量に上昇し、こ
の間炉体の傾動角度は0度を保つ。流量は装入に
よる液面の上昇でヘツドが大きくなるので標準流
量まで増加する。温度は、冷却しはじめた高炉ス
ラグを予熱したとはいえ炉内原料温度より低温の
成分調整材の添加により急激に低下する。但し、
温度が余り大きく低下すると原料の粘度が高くな
り、同一排出口径及び同一ヘツドを維持しても流
量が減少するので、温度は基準温度に対し±20℃
以内に保つ必要がある。残量が或る程度大であれ
ば、この温度低下を押えることができるので、残
量の決定にはこの温度低下も考慮される。重量測
定により装入完了を検知すると、引続きガス吹込
による撹拌を続けながら炉体傾動定量排出に移
る。傾動は前記したように短時間毎の段階的傾動
でも、時間当たりの傾動角の変化割合(微分値)
を所定にする連続的傾動でもよいが、この炉体の
斜き角度により定まる所定時間に予め決められた
微小傾動角度は炉体の形状より計算してもよい
し、また予め実際の溶融物を用いて実験的に所定
時間の傾動角度と流出量の関係を求めておいても
よい。これによつて温度とヘツドと流出口径が定
まるので、実質的に、一定量ずつの排出流量をと
なる。温度は装入終了と共に加熱水準の電力レベ
ルにおける加熱により上昇し、基準温度に到達し
たならば、電気炉加熱を保温水準の電力レベル
(保温電力レベル)に切替える。
溶融炉の操業も間欠的となるが、炉内原料重量測
定により炉内残量が所定値に近づくと、電気炉加
熱を加熱水準の電力レベル(加熱電力レベル)に
上げ、残量が所定値となつた時、炉体を立直す。
傾動角度は急激に0度(正立)に戻り、排出口4
からの流量は、液面と排出口4とのヘツドが減少
したことで一時的に低下する。温度は少ない残量
に対して加熱水準の電力レベルで加熱するので、
所定残量到達時より上昇する。次いで、高炉スラ
グの装入と成分調整材の装入を開始する。溶融物
量は急激に残量から装入完了時重量に上昇し、こ
の間炉体の傾動角度は0度を保つ。流量は装入に
よる液面の上昇でヘツドが大きくなるので標準流
量まで増加する。温度は、冷却しはじめた高炉ス
ラグを予熱したとはいえ炉内原料温度より低温の
成分調整材の添加により急激に低下する。但し、
温度が余り大きく低下すると原料の粘度が高くな
り、同一排出口径及び同一ヘツドを維持しても流
量が減少するので、温度は基準温度に対し±20℃
以内に保つ必要がある。残量が或る程度大であれ
ば、この温度低下を押えることができるので、残
量の決定にはこの温度低下も考慮される。重量測
定により装入完了を検知すると、引続きガス吹込
による撹拌を続けながら炉体傾動定量排出に移
る。傾動は前記したように短時間毎の段階的傾動
でも、時間当たりの傾動角の変化割合(微分値)
を所定にする連続的傾動でもよいが、この炉体の
斜き角度により定まる所定時間に予め決められた
微小傾動角度は炉体の形状より計算してもよい
し、また予め実際の溶融物を用いて実験的に所定
時間の傾動角度と流出量の関係を求めておいても
よい。これによつて温度とヘツドと流出口径が定
まるので、実質的に、一定量ずつの排出流量をと
なる。温度は装入終了と共に加熱水準の電力レベ
ルにおける加熱により上昇し、基準温度に到達し
たならば、電気炉加熱を保温水準の電力レベル
(保温電力レベル)に切替える。
第4図は炉内が所定残量に達したとき直ちに装
入を開始すると同時に、炉体をマイナスの傾動即
ち炉体を起こす方向への傾動を段階的又は連続的
に行い、炉が正立して装入が完了した時に傾動を
開始する場合について、第3図と同様の関係を示
した図である。この場合には、炉の立直し及び装
入中も排出流量を一定に保つことができる利点が
ある。
入を開始すると同時に、炉体をマイナスの傾動即
ち炉体を起こす方向への傾動を段階的又は連続的
に行い、炉が正立して装入が完了した時に傾動を
開始する場合について、第3図と同様の関係を示
した図である。この場合には、炉の立直し及び装
入中も排出流量を一定に保つことができる利点が
ある。
本発明の方法による時は、実質的に空気と遮断
して内部を直視できない電気炉等の溶融炉に対し
て、炉の全重量から炉自体の重量を差引いた炉内
原料重量の測定により、予め炉内装入後重量と炉
内残量を定めると共に、炉内原料の温度測定と炉
内原料基準温度とを定めておくことによつて、こ
の溶融炉から中継炉やタンデイシユを経由しない
で直接に製綿機へ組成、温度の変動の少ない原料
を供給できるので、装置も簡単となり、原料を空
気にさらす機会も少なくなる。また炉内残量を充
分な水準に維持することにより、高炉スラグや成
分調整材の組成の変動、温度の変動の影響を製綿
に支障のない水準に保持できる。さらに炉内原料
が残量となる前より溶融炉の加熱を加熱水準とす
るので、高炉スラグ装入時の温度低下を最小のも
のとすることができ、粘土変化を流出量に影響の
ないようにできた。
して内部を直視できない電気炉等の溶融炉に対し
て、炉の全重量から炉自体の重量を差引いた炉内
原料重量の測定により、予め炉内装入後重量と炉
内残量を定めると共に、炉内原料の温度測定と炉
内原料基準温度とを定めておくことによつて、こ
の溶融炉から中継炉やタンデイシユを経由しない
で直接に製綿機へ組成、温度の変動の少ない原料
を供給できるので、装置も簡単となり、原料を空
気にさらす機会も少なくなる。また炉内残量を充
分な水準に維持することにより、高炉スラグや成
分調整材の組成の変動、温度の変動の影響を製綿
に支障のない水準に保持できる。さらに炉内原料
が残量となる前より溶融炉の加熱を加熱水準とす
るので、高炉スラグ装入時の温度低下を最小のも
のとすることができ、粘土変化を流出量に影響の
ないようにできた。
炉内装入定量100重量部の電気炉において、電
気炉の下方の基台を4個のロードセルで支持し、
全体重量を測定し、これより予め測定した炉自体
の重量を差引いて内部原料重量を測定する。炉の
下方排出口より原料溶融物を排出し、炉内残量が
75重量部となる5分前より電気炉の温度制御を加
熱水準の電力レベルに高め、炉内溶融物の温度を
上昇させるようにする。丁度残量が75重量部とな
つた時点で炉を急速に立直す。実質的に正立した
時点より、鍋車から高炉スラグを25重量部装入装
置を通じて炉に装入する。この時、炉内残液への
流入滝壷に向かつて予熱した珪石を投入し、ガス
を吹込み撹拌する。炉内原料温度は装入開始時
1490℃であつたが、高炉スラグと珪石の装入で
1454℃迄下がつた。高炉スラグの装入が完了した
時点で、所定時間に炉体の傾き角度により予め決
められた微小傾動角度ずつ炉体の傾動を開始す
る。温度は電気炉の温度制御が加熱水準の電力レ
ベルとなつているので、やがて、内部基準温度
1470℃に戻り、この時点で温度制御を保温水準の
電力レベルに戻した。以後は10分毎の内部原料重
量の測定により、予定した時間当りの排出がなさ
れているかどうかチエツクし、排出量が予定量を
下まわつていれば時間当たりの傾動角度を大きく
し、一方、上まわつていれば小さくすることによ
り微修正を行なつた。このようにして内部の見え
ない電気炉に対して、重量測定と温度制御とによ
り、中継炉やタンデイシユを用いることなく、間
欠的な高炉スラグの受入に対して、短時間の炉の
立直し、スラグ装入時に若干流量変動はあるもの
の、連続的かつ定量的に温度、組成の一定した溶
融原料を製綿機に供給することができた。
気炉の下方の基台を4個のロードセルで支持し、
全体重量を測定し、これより予め測定した炉自体
の重量を差引いて内部原料重量を測定する。炉の
下方排出口より原料溶融物を排出し、炉内残量が
75重量部となる5分前より電気炉の温度制御を加
熱水準の電力レベルに高め、炉内溶融物の温度を
上昇させるようにする。丁度残量が75重量部とな
つた時点で炉を急速に立直す。実質的に正立した
時点より、鍋車から高炉スラグを25重量部装入装
置を通じて炉に装入する。この時、炉内残液への
流入滝壷に向かつて予熱した珪石を投入し、ガス
を吹込み撹拌する。炉内原料温度は装入開始時
1490℃であつたが、高炉スラグと珪石の装入で
1454℃迄下がつた。高炉スラグの装入が完了した
時点で、所定時間に炉体の傾き角度により予め決
められた微小傾動角度ずつ炉体の傾動を開始す
る。温度は電気炉の温度制御が加熱水準の電力レ
ベルとなつているので、やがて、内部基準温度
1470℃に戻り、この時点で温度制御を保温水準の
電力レベルに戻した。以後は10分毎の内部原料重
量の測定により、予定した時間当りの排出がなさ
れているかどうかチエツクし、排出量が予定量を
下まわつていれば時間当たりの傾動角度を大きく
し、一方、上まわつていれば小さくすることによ
り微修正を行なつた。このようにして内部の見え
ない電気炉に対して、重量測定と温度制御とによ
り、中継炉やタンデイシユを用いることなく、間
欠的な高炉スラグの受入に対して、短時間の炉の
立直し、スラグ装入時に若干流量変動はあるもの
の、連続的かつ定量的に温度、組成の一定した溶
融原料を製綿機に供給することができた。
溶融スラグを溶融炉に受け入れ、成分調整し
て、時間当り一定量ずつ製綿機へ排出する方法
で、閉塞し易い流出口径調節法や、炉内圧力によ
る流出量の調節を行わず傾動法により、しかも後
に中継炉やタンデイシユを用いることなく、直接
電気炉等の溶融炉から流出させる操業方法を本発
明によつて確立することができた。また炉内は黒
鉛質の炉材保護のため、通常窒素などの不活性ガ
スでパージしており内部は直視できないが、これ
に対し、本発明は炉体全体の重量測定と炉内溶融
物の温度制御により管理操業する方法としたの
で、溶融炉から直接製綿機へ供給でき、炉内のテ
レビ等の間接視察による監視を要しないばかりで
なく、装置を非常に簡単なものにすることができ
た。さらに炉内残量を高炉スラグや成分調整材の
組成の変動、温度の変動を考慮に入れて定めるの
で、炉より直接製綿する方法であり乍ら流出原料
の組成、温度の変動を極めて小さくすることがで
きた。
て、時間当り一定量ずつ製綿機へ排出する方法
で、閉塞し易い流出口径調節法や、炉内圧力によ
る流出量の調節を行わず傾動法により、しかも後
に中継炉やタンデイシユを用いることなく、直接
電気炉等の溶融炉から流出させる操業方法を本発
明によつて確立することができた。また炉内は黒
鉛質の炉材保護のため、通常窒素などの不活性ガ
スでパージしており内部は直視できないが、これ
に対し、本発明は炉体全体の重量測定と炉内溶融
物の温度制御により管理操業する方法としたの
で、溶融炉から直接製綿機へ供給でき、炉内のテ
レビ等の間接視察による監視を要しないばかりで
なく、装置を非常に簡単なものにすることができ
た。さらに炉内残量を高炉スラグや成分調整材の
組成の変動、温度の変動を考慮に入れて定めるの
で、炉より直接製綿する方法であり乍ら流出原料
の組成、温度の変動を極めて小さくすることがで
きた。
第1図は本発明の操業方法を実施するための装
置の正面図、第2図は電気炉の傾動状態を示す断
面説明図、第3図は排出時間と溶融物量、傾動角
度、排出流量及び温度との関係を示す図、第4図
は炉の立直しと原料装入とを同時に行うようにし
た場合の第3図と同様の関係を示した図である。
置の正面図、第2図は電気炉の傾動状態を示す断
面説明図、第3図は排出時間と溶融物量、傾動角
度、排出流量及び温度との関係を示す図、第4図
は炉の立直しと原料装入とを同時に行うようにし
た場合の第3図と同様の関係を示した図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電気炉等の溶融炉に溶融スラグおよび成分調
整材を装入して成分調整を行い、加熱用電力レベ
ルの調整によつて炉内溶融物を一定温度範囲に加
熱保持しながら炉体を傾動し、実質的に一定流量
で溶融物を流出させてロツクウールを製造するた
めの溶融炉において、 内容物を含めた溶融炉全体の測定重量から溶融
炉自体の重量を差引くことにより炉内原料重量を
求め、予め定められた炉内残量となるまで炉体を
傾動させ、 炉内溶融物が前記予め定められた炉内残量とな
る少し前より、溶融炉の加熱を、前記炉内溶融物
が昇温による流出量の変動を来さない限度で温度
上昇する加熱水準に高め、 溶融物が流出して前記予め定められた炉内残量
になると炉体を起し、その炉体の起立中または起
立後に溶融スラグおよび成分調整材を追加装入
し、測定重量より装入完了を検知してから炉体を
傾動させ、 装入物による温度低下が予め定められた基準温
度まで戻つた時点で、加熱を放散熱量のみを補充
し前記炉内溶融物の温度を一定に保つ保温水準に
戻し、 前記予め定められた炉内残量になるまで溶融物
を流出させることを特徴とする溶融炉の操業方
法。 2 炉体傾動を終結させる前記予め定めた炉内残
量は、溶融スラグと成分調整材とを追加装入した
場合の組成および温度の変動が、溶融スラグおよ
び成分調整材の成分変動幅より定まる製綿作業に
好適な範囲内におさまる、最小炉内残量より多く
したことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の溶融炉の操業方法。 3 前記保温水準としては前記予め定められた基
準温度に対して±20℃以内であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載の溶融炉の操業方
法。 4 炉体傾動を終結させる炉内残量が、炉内装入
定量の70〜80重量%であることを特徴とする特許
請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載の
溶融炉の操業方法。 5 溶融炉全体の重量測定が、溶融炉と架台との
間に設置されたロードセルによつて行われること
を特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項の
いずれかに記載の溶融炉の操業方法。 6 溶融炉への溶融スラグと成分調整材の装入に
は、炉体を垂直に戻してから前記溶融スラグを装
入し、該溶融スラグの流れが炉内の液面に突入す
る場所に前記成分調整材の少なくとも一部の装入
流が合流するように前記成分調整材を装入させる
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第5
項のいずれかに記載の溶融炉の操業方法。 7 溶融炉への溶融スラグと成分調整材の装入に
は、炉体起立開始時点より開始し、前記炉体を
徐々に起して前記炉体が垂直に戻る時までに前記
溶融スラグおよび前記成分調整材の装入を完了さ
せることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至
第5項のいずれかに記載の溶融炉の操業方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29169085A JPS62153139A (ja) | 1985-12-24 | 1985-12-24 | 溶融炉の操業方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29169085A JPS62153139A (ja) | 1985-12-24 | 1985-12-24 | 溶融炉の操業方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62153139A JPS62153139A (ja) | 1987-07-08 |
JPH0519495B2 true JPH0519495B2 (ja) | 1993-03-16 |
Family
ID=17772144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29169085A Granted JPS62153139A (ja) | 1985-12-24 | 1985-12-24 | 溶融炉の操業方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62153139A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2700992B2 (ja) * | 1993-10-28 | 1998-01-21 | 日本メクトロン株式会社 | 平面マイクロアクチュエ−タ− |
KR20020052396A (ko) * | 2000-12-26 | 2002-07-04 | 이구택 | 경동장치 및 레일교체 방법 |
-
1985
- 1985-12-24 JP JP29169085A patent/JPS62153139A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62153139A (ja) | 1987-07-08 |
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