JPH05194709A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

Info

Publication number
JPH05194709A
JPH05194709A JP943592A JP943592A JPH05194709A JP H05194709 A JPH05194709 A JP H05194709A JP 943592 A JP943592 A JP 943592A JP 943592 A JP943592 A JP 943592A JP H05194709 A JPH05194709 A JP H05194709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
phenol
polyglycidyl ether
novolak resin
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP943592A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3318871B2 (ja
Inventor
Yoshiaki Nakamura
義明 中村
Naritsuyo Takuwa
成剛 宅和
Michio Aritomi
道夫 有冨
Hitoshi Sato
仁志 佐藤
Keisuu Han
慶崇 潘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohto Kasei Co Ltd
Original Assignee
Tohto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohto Kasei Co Ltd filed Critical Tohto Kasei Co Ltd
Priority to JP00943592A priority Critical patent/JP3318871B2/ja
Publication of JPH05194709A publication Critical patent/JPH05194709A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3318871B2 publication Critical patent/JP3318871B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、その成形物が低吸水率及び低応力化
を図ることができるようなエポキシ樹脂組成物に関す
る。 【構成】式(1)で示される共縮合ノボラック樹脂のポ
リグリシジルエーテルを少なくとも10重量%以上含有
するエポキシ樹脂成分とエポキシ硬化剤を必須構成成分
とするエポキシ樹脂組成物である。 【化1】 但し、Gは 【化2】 または 【化3】 の基を表し、R1は水素原子またはハロゲン原子で置換
されていてもよい炭素原子数10以下の炭化水素基を表
す。さらに、R1が芳香族炭化水素基を表す場合、その
R1中の水素原子が更にOGなる基、または(及び)ハ
ロゲン原子で置換されていてもよい。Xはフェノールと
芳香族ビニール化合物の等モル付加反応物のフェノール
残基,Yは1価または(及び)2価フェノールの残基を
表す。式(1)の末端残基はX,XおよびY,Yまたは
X,Yのいずれであっても良い。n、mは0または1〜
9の整数を表し、n+mは10以下の整数である。さら
に共縮合の結合様式はランダムでもブロックであっても
良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として電気、電子産
業用に好適な新規エポキシ樹脂組成物に関する。さらに
詳しくは、新規樹脂である共縮合ノボラック樹脂のポリ
グリシジルエーテルを含有する組成物に関し、該組成物
より成形した成形物が低吸水率、低応力化を図る事がで
きるエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂はLSI、積層板などに代
表される電子機器あるいは電子部品を構成する為の基材
として使用されており、特に近年では技術革新の激しい
エレクトロニクスの分野に於けるIC用封止材料として
注目されている。一般にこれらエポキシ樹脂成形材料に
使用されるエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化
剤、硬化促進剤、充填材、難燃剤、カップリング剤、離
型剤、着色剤を配合し、これらを混練して組成物とな
し、成形材料として使用されている。
【0003】従来、これらの成形材料用エポキシ樹脂と
して、耐熱性、成形性、電気特性に優れるところからオ
ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が多く用いら
れている。しかしながら、近年、半導体素子の高集積
化、パッケージの小形・薄肉化、積層板に於ける多層化
が進んでおり、これら両用途用のエポキシ樹脂において
は、より一層の高耐熱化、低吸水率化、低応力化が要求
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは低吸水率
化、低応力化した成形物を与えるエポキシ樹脂組成物に
ついて種々検討した結果、本発明を完成したもので、本
発明の目的は、高耐熱化、低吸水率化、低応力化した成
形物が得られるエポキシ樹脂組成物を提供するに或る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、式
(1)で示される共縮合ノボラック樹脂のポリグリシジ
ルエーテルを少なくとも10重量%以上含有するエポキ
シ樹脂成分とエポキシ硬化剤を必須構成成分とするエポ
キシ樹脂組成物。
【0006】
【化4】
【0007】但し、Gは
【0008】
【化5】
【0009】または
【0010】
【化6】
【0011】の基を表し、R1は水素原子またはハロゲ
ン原子で置換されていてもよい炭素原子数10以下の炭
化水素基を表す。さらに、R1が芳香族炭化水素基を表
す場合、そのR1中の水素原子が更にOGなる基、また
は(及び)ハロゲン原子で置換されていてもよい。Xは
フェノールと芳香族ビニール化合物の等モル付加反応物
のフェノール残基,Yは1価または(及び)2価フェノ
ールの残基を表す。式(1)の末端残基はX,Xおよび
Y,YまたはX,Yのいずれであっても良い。n、mは
0または1〜9の整数を表し、n+mは10以下の整数
である。さらに共縮合の結合様式はランダムでもブロッ
クであっても良い。
【0012】そして、本発明の共縮合ノボラック樹脂の
ポリグリシジルエーテルがモノスチレン化フェノール及
びオルソクレゾールとホルマリンまたはパラホルムアル
デヒドの反応により得られる共縮合ノボラック樹脂のポ
リグリシジルエーテルであることが好ましい。
【0013】前記共縮合ノボラック樹脂のポリグリシジ
ルエーテルとは式(2)
【0014】
【化7】
【0015】で表されるフェノールと芳香族ビニール化
合物の等モル付加反応物、すなわち、スチレン化フェノ
ール類と1価または(及び)2価フェノール及び式
(3) R1−CHO (3) (但し、式中R1は水素原子、低級アルキル基、フェニ
ル基、ヒドロキシフェニル基またはハロゲン置換フェニ
ル基を表す。)で表されるアルデヒドを酸性触媒の存在
下に縮合反応させて、スチレン化フェノール骨格とフェ
ノール骨格をランダムまたはブロックに結合させたスチ
レン化フェノール骨格を1〜10個及びフェノール骨格
を1〜10個(但し、両者合わせた骨格数が12個以下
である)を含むノボラック樹脂を前駆体とし、これを常
法によりエポキシ化してポリグリシジルエーテルとした
ものである。
【0016】本発明において、式(2)で表せるフェノ
ールと芳香族ビニール化合物の等モル付加反応物、すな
わちスチレン化フェノール類の具体例としては、特開昭
58ー115185号、特開平2ー11533号公報等
により開示されている製造方法、すなわち、フェノール
とスチレンとを、ALCL3、SbCL3、H2SO4、H
3PO4、活性白土、スルホン酸型陽イオン交換樹脂等を
触媒として反応させて得ることができる。
【0017】本発明に適するスチレン化フェノールはフ
ェノールに1モルのスチレンまたはアルキルスチレン、
ハロゲン化スチレン等の芳香族ビニル炭化水素類を付加
させたモノスチレン化フェノール類(以下、スチレン化
フェノールと称す。)で予め減圧蒸留等により純度をた
かめて置くほうが好ましい。
【0018】本発明の1価または(及び)2価フェノー
ル類の具体例としてはフェノール、クレゾール、キシレ
ノール、パラターシャリブチルフェノール、ノニルフェ
ノール、パラクロルフェノール、パラブロムフェノー
ル、オルソフェニルフェノール、パラーイソプロペニル
フェノール等の単環モノフェノール、またはαーナフト
ール、βーナフトール等の縮合環モノフェノール、また
はレゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、テ
トラブロムビスフェノールA、ビスフェノールF、ビス
フェノールS、ビスフェノールAD、4,4’ージヒド
ロキシビフェニール、9,9’ービス(4ーヒドロキシ
フェニール)フルオレン等の2官能フェノール等を例示
することができる。通常はこれらのフェノール類から選
ばれた1種が用いられるが、必要により、2種以上を組
合せて用いる事も可能である。
【0019】本発明において、式(3)で表せるアルデ
ヒドは具体的にはホルムアルデヒド、パラホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチル
アルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、クロル
ベンズアルデヒド、ブロムベンズアルデヒドなどが有る
が、これらの中ではホルムアルデヒド、パラホルムアル
デヒドが好ましい。
【0020】本発明のポリグリシジジールエーテルの前
駆体である共縮合ノボラック樹脂は、スチレン化フェノ
ールとフェノール類の混合物に上記アルデヒド成分を
0.5〜1.1倍モル加え、酸性触媒の存在下に縮合さ
せて造られる。
【0021】酸性触媒としては、具体的には、塩酸、燐
酸、硫酸、硝酸、トルエンスルホン酸、などのプロトン
酸、三弗化ホウ素、塩化アルミニュウム、塩化錫、塩化
亜鉛、塩化鉄などのルイス酸、シュウ酸、モノクロル酢
酸などを用いることが出来る。これらの中でもトルエン
スルホン酸、シュウ酸を用いる事が好ましい。これらの
触媒の使用量は原料アルデヒド類に対して0.001〜
0.03モル倍が良い。
【0022】反応方法としてはスチレン化フェノールと
フェノール類の混合物及び触媒を反応容器に仕込、アル
デヒド類を1〜3時間かけて滴下していく方法と、スチ
レン化フェノールとフェノール類の混合物及びアルデヒ
ド類を反応容器に仕込、触媒を1〜3時間かけて滴下し
ていく方法が有るが、いずれの方法によっても目的とす
る共縮合ノボラック樹脂(一段反応法でランダム構造)
を得る事が出来る。
【0023】または、スチレン化フェノールのみにアル
デヒド成分を加えて酸性触媒の存在下に縮合させ、さら
にフェノール類とアルデヒド成分を加えて縮合させる方
法(2段反応法でブロック構造)によってもよい。この
場合、スチレン化フェノールとフェノール類の仕込みモ
ル比は10〜90対90〜10の範囲で任意に選ぶこと
ができる。更に前記したようにフェノール類を2種以上
の混合で使用することも差し支えない。
【0024】反応温度は50〜200℃であり、反応時
間は1〜10時間である。反応に際し、必要に応じてベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールジメチルエーテルなどの反応溶媒を
用いてもよい。
【0025】本発明の共縮合ノボラック樹脂のポリグリ
シジルエーテルは上記方法で合成された共縮合ノボラッ
ク樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることによって
得られる。この反応は従来公知のフェノールノボラック
型樹脂にエピクロルヒドリンからポリグリシジルエーテ
ルを得る方法に従って行われる。例えば、ノボラック型
樹脂のフェノール性水酸基に対して過剰モルのエピクロ
ルヒドリンの混合物に苛性ソーダ等のアルカリ金属水酸
化物を固形または濃厚水溶液として加え、30〜120
℃の温度で0.5〜10時間反応させるか或はノボラッ
ク樹脂と過剰のエピクロルヒドリンにテトラエチルアン
モニュウムクロライド等の第四級アンモニュウム塩を触
媒として加え、50〜150℃の温度で1〜5時間反応
させて得られるポリハロヒドリンエーテルに苛性ソーダ
などのアルカリ金属水酸化物を固形(粉末または微小粒
状)または濃厚水溶液として加え30〜120℃の温度
で1〜10時間反応させてポリグリシジルエーテルを得
る方法がある。
【0026】上記反応に於て、エピクロルヒドリンの使
用量は共縮合ノボラック樹脂中の水酸基に対して3〜2
0倍モル、好ましくは5〜10倍モルの範囲であり、ま
た、苛性ソーダなどのアルカリ金属水酸化物の使用量は
共縮合ノボラック樹脂中の水酸基に対して0.85〜
1.1倍モルの範囲である。
【0027】これらの反応で得られたスチレン化フェノ
ール共縮合ノボラック樹脂のポリグリシジルエーテルは
未反応のエピクロルヒドリンとアルカリ金属のハロゲン
化物を含んでいるので、反応混合物より未反応のエピク
ロルヒドリンを蒸発除去し、さらにアルカリ金属のハロ
ゲン化物を水による抽出、濾別などの方法により除去し
て、目的とするポリグリシジルエーテルを得ることが出
来る。
【0028】本発明においては、スチレン化フェノール
共縮合ノボラック樹脂のポリグリシジルエーテルに適当
な割合で他のエポキシ樹脂を混合して使用することが出
来る。混合するエポキシ樹脂としてはビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テ
トラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラ
ックエポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂、N,Nージグリシジルアミノフェニルグリシ
ジルエーテル、N,N,N,Nーテトラグリシジルジア
ミノジフェニルメタン、1,1,2,2ーテトラキス
(グリシジルオキシフェニル)エタン、ビフェニール型
エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂などが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。これらのエ
ポキシ樹脂の混合量としては、ノボラック樹脂のポリグ
リシジルエーテルとこれらのエポキシ樹脂の比率が重量
比で100:0〜10:90の割合である。
【0029】本発明の新規エポキシ樹脂組成物は従来公
知のエポキシ硬化剤によって硬化できる。これに使用出
きるエポキシ硬化剤はアミン類、酸無水物、アミノポリ
アミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、フェノールノボラッ
ク樹脂、三弗化ホウ素アミンコンプレックス、ジシアン
ジアマイドなどを挙げることが出来る。具体例として
は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
イソホロンジアミン、メタキシリレンジアミン、メタフ
ェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4’
ージアミノジフェニルメタン、4,4’ージアミノジフ
ェニルスルホン、4,4’ージアミノジフェニルエーテ
ル、アニリンーホルマリン樹脂などのアミン類。無水フ
タル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、ナジック酸無水
物、メチルナジック酸無水物、トリメリット酸無水物、
ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン
酸無水物などの酸無水物。ダイマー酸とジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン等との縮合物であるア
ミノポリアミド樹脂。メルカプタン基を末端に持つポリ
スルフィド樹脂。三弗化ホウ素とアニリン、ベンジルア
ミン、エチルアミンなどとの三弗化ホウ素アミンコンプ
レックス。フェノール、クレゾール、キシレノール、レ
ゾルシンなどとホルマリンの縮合反応により得られるノ
ボラック樹脂。ポリフェノール、ジシアンジアマイド、
アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ヒドラジド等の潜
在性硬化剤を含む。
【0030】これらの中で、封止用成形材料の用途では
ノボラック樹脂で硬化することが好ましく、中でもフェ
ノールノボラック樹脂が特に好ましい。一方、印刷回路
用積層板の用途ではジシアンジアマイドで硬化すること
が多い。 本発明の新規エポキシ樹脂組成物に用いられ
るこれら硬化剤の使用量はアミン類、ポリアミド樹脂、
ポリスルフィド樹脂、三弗化ホウ素アミンコンプレック
ス、ノボラック樹脂、ポリフェノールの場合において
は、当該エポキシ樹脂成分中のエポキシ基量に対して、
これら硬化剤中の活性水素量が0.5〜1.5当量、好
ましくは0.8〜1.2当量になるように、酸無水物の
場合においては当該エポキシ樹脂成分中のエポキシ基量
に対して0.5〜1.0無水酸当量、好ましくは0.7
〜0.9当量になるように、また、ジシアンジアマイド
の場合においては活性水素量が0.3〜0.7当量が好
ましい。
【0031】本発明の新規エポキシ樹脂組成物において
は必要に応じて硬化促進剤を用いる事が出来る。硬化促
進剤の具体例としては、トリエチルアミン、トリブチル
アミン、ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルア
ミンなどの第3級アミン、ベンジルトリメチルアンモニ
ュウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニュウム
クロライドなどの4級アンモニュウム塩、トリエチルホ
スフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン
類、n−ブチルトリフェニルホスホニュウムブロマイド
などのホスホニュム塩、2ーメチルイミダゾール、2ー
エチルー4ーメチルイミダゾール、などのイミダゾール
類、またはこれらの酢酸などの有機酸塩類を挙げる事が
出来る。これらの中で好ましい硬化促進剤はイミダゾー
ル類、ホスフィン類である。
【0032】本発明のエポキシ樹脂組成物は前記硬化剤
と必要に応じて硬化促進剤を加え、そのまま硬化できる
が、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジ
オキサン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル類、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類に溶解させ、これに硬化剤及び必要に応じて硬
化促進剤を加えて、均一に分散または溶解させてから溶
媒を除去して硬化する事もできる。
【0033】また、本発明のエポキシ樹脂組成物を封止
用樹脂として使用する場合は硬化剤、必要に応じて硬化
促進剤、他に、シリカ粉末、アルミナ、三酸化アンチモ
ン、タルク、炭酸カルシュウム、などの無機質充填材、
天然ワックス類、パラフィン類、直鎖脂肪酸の金属塩な
どの離型剤、塩化パラフィン、ヘキサブロムベンゼンな
どの難燃剤、チタンホワイト、カーボンブラック、ベン
ガラなどの着色剤、シランカップリング剤などを適宜添
加配合してもよい。本発明の新規エポキシ樹脂組成物の
硬化物は吸水率が小さく、低応力化に優れているところ
から、封止用成形材料、印刷回路用積層材料に好適であ
る。
【0034】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明する
が、実施例に限定されるものではない。
【0035】参考例1 共縮合ノボラック樹脂の合成ー
(1) スチレン化フェノール(モノスチレン化フェノール含量
96.5重量%、フェノール性水酸基当量200g/当
量)200部、オルソクレゾール108部、92重量%
パラホルムアルデヒド60部及び蒸留水12部をガラス
製セパラブルフラスコに仕込、攪拌しながら80℃に加
温した。同温度に維持しながら10重量%パラトルエン
スルホン酸水溶液14部を60分間で滴下した。さらに
95〜100℃の温度で4時間反応し、10重量%苛性
ソーダ3.1部を加えた。さらに10重量%のシュウ酸
1.8部を添加した。その後、165℃まで加温して脱
水した。5mmHgの減圧下180℃に加温して乾固
し、共縮合ノボラック樹脂325部を得た。このものは
淡黄色透明の脆い固体で、その水酸基当量は168、6
g/当量、軟化点は97℃であった。
【0036】参考例2 共縮合ノボラック樹脂の合成ー
(2) 参考例1と同様のスチレン化フェノール200部、92
重量%パラホルムアルデヒド29、3部及び蒸留水6部
をガラス製セパラブルフラスコに仕込、攪拌しながら8
0℃に加温した。同温度に維持しながら、10重量%パ
ラトルエンスルホン酸水溶液11、4部を30分で滴下
した。さらに95〜100℃の温度で3時間反応した。
反応終了後、オルソクレゾール72、4部を加え、95
〜100℃の温度に維持しながら、37%ホルマリン4
8、9部を1時間で滴下した。さらに同温度にて3時間
反応し、10重量%苛性ソーダ水溶液2、5部を加え
た。さらに10重量%シュウ酸水溶液1、8部を添加し
た。以下参考例1と同様の処理を行って共縮合ノボラッ
ク樹脂299部を得た。このものは淡黄色透明の脆い固
体で、その水酸基当量は178、7g/当量、軟化点9
4℃であった。
【0037】参考例3 共縮合ノボラック樹脂のポリグ
リシジルエーテルの合成ー(1) ガラス製セパラブルフラスコに参考例1で得られた共縮
合ノボラック樹脂150部にエピクロルヒドリン494
部及びジエチレングリコールジメチルエーテル98、8
部を加えて溶解した。その後、系内を150mmHgの
減圧とし、65〜70℃の温度に保ちながら、49重量
%苛性ソーダ72、6部を6時間で滴下した。この間エ
ピクロルヒドリンは水と共沸させて、留出してくる水は
系外へ分離除去した。反応終了後、未反応のエピクロル
ヒドリンを減圧下に蒸発回収し、メチルイソブチルケト
ン460部を加え、生成したポリグリシジルエーテルを
溶解した。水175部を加えて副生した食塩を溶解し、
静置して下層の食塩水を分液除去した。その後、10重
量%の苛性ソーダ15部を加えて、85℃にて2時間反
応させ、リン酸水溶液にて中和したのち、水洗液が中性
になるまで樹脂溶液を水洗した。5mmHgの減圧下、
190℃に加温してメチルイソブチルケトンを留去し、
目的とするポリグリシジルエーテル196部を得た。こ
のものは淡黄色透明の脆い固体で、エポキシ当量273
g/当量、全塩素含有量540ppm,軟化点74℃で
あった。
【0038】参考例4 共縮合ノボラック樹脂のポリグ
リシジルエーテルの合成ー(2) ガラス製セパラブルフラスコに参考例2で得られた共縮
合ノボラック樹脂150部にエピクロルヒドリン466
部、ジエチレングリコールジメチルエーテル93部、ベ
ンジルトリメチルアンモニュウムクロライド1、5部を
加え、100〜110℃にて3時間反応させた。その
後、150mmHgの減圧とし、65〜70℃の温度に
保ちながら、49重量%苛性ソーダ水溶液64、4部を
4時間で滴下した。この間エピクロルヒドリンは水と共
沸させて、溜出してくる水は系外へ分離除去した。反応
終了後、水145部を加えて副生した食塩を溶解し、静
置して下層の食塩水を除去した。
【0039】未反応のエピクロルヒドリンを減圧下に蒸
発回収し、メチルイソブチルケトン460部を加え、生
成したポリグリシジルエーテルを溶解した。その後、1
0重量%の苛性ソーダ水溶液24部を加えて、85℃に
て2時間反応させた。以下、参考例3と同様の処理を行
って、目的とするポリグリシジルエーテル192部を得
た。このものは淡黄色透明の脆い固体であり、エポキシ
当量276g/当量、全塩素含有量840ppm、軟化
点73℃であった。
【0040】[実施例1〜4、比較例1〜2]封止用成
形材料としての評価 参考例3で得られたエポキシ樹脂、参考4で得られたエ
ポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラックエポキシYD
CNー702P(東都化成株式会社製、エポキシ当量2
03g/当量、軟化点75℃)、フェノールノボラック
樹脂BRG−557(昭和高分子株式会社製、水酸基当
量105g/当量、軟化点86℃)、臭素化エポキシ樹
脂YDB−400(東都化成株式会社製、エポキシ当量
400g/当量、臭素含有量49.3重量%、軟化点6
6℃)、トリフェニルホスフィン(キシダ化学株式会社
製、試薬特級)、溶融シリカ(株式会社龍森製、ヒュー
レックスRD−8)、三酸化アンチモン(日本精鉱株式
会社製、ATOXーS)、ステアリン酸カルシュウム
(正同化学株式会社製)、カーボンブラック(三菱化成
株式会社製、MA−100)及びシランカップリング剤
(日本ユニカー株式会社製、A−187)を表1に示す
配合割合で、2軸混練機S1KRCニーダー(栗本鉄工
株式会社製)を用いて80〜100℃で溶融混合し、急
冷後粉砕して成形材料を得た。次に金型を用い、65K
g/cm2、120℃、10分間の条件で圧縮成形し予
備硬化させた。その後180℃、8時間なる条件で硬化
させ、物性測定用の試験片とした。物性測定の結果を表
1に示す。
【0041】尚、物性値は以下の方法により測定した。 ガラス転移温度(Tg):熱機械測定装置(TMA)島
津製作所製TMC−30型にて測定。 曲げ強度、曲げ弾性率 :JIS K6911に準拠。 吸水率 :直径50mm厚み2mm円盤
状成型品をプレシャークッカーテスターを用い、4.8
気圧、150℃、100%RHで40時間後の重量変
化。
【0042】
【発明の効果】本発明によるエポキシ組成物は表1に示
す様に成形材料とした場合、吸水率が低く、曲げ弾性率
が低い(低応力化)と言う効果がある。
【0043】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示される共縮合ノボラック樹
    脂のポリグリシジルエーテルを少なくとも10重量%以
    上含有するエポキシ樹脂成分とエポキシ硬化剤を必須構
    成成分とするエポキシ樹脂組成物。 【化1】 但し、Gは 【化2】 または 【化3】 の基を表し、R1は水素原子またはハロゲン原子で置換
    されていてもよい炭素原子数10以下の炭化水素基を表
    す。さらに、R1が芳香族炭化水素基を表す場合、その
    R1中の水素原子が更にOGなる基、または(及び)ハ
    ロゲン原子で置換されていてもよい。Xはフェノールと
    芳香族ビニール化合物の等モル付加反応物のフェノール
    残基,Yは1価または(及び)2価フェノールの残基を
    表す。式(1)の末端残基はX,XおよびY,Yまたは
    X,Yのいずれであっても良い。n、mは0または1〜
    9の整数を表し、n+mは10以下の整数である。さら
    に共縮合の結合様式はランダムでもブロックであっても
    良い。
  2. 【請求項2】 共縮合ノボラック樹脂のポリグリシジル
    エーテルがモノスチレン化フェノール及びオルソクレゾ
    ールとホルマリンまたはパラホルムアルデヒドの反応に
    より得られる共縮合ノボラック樹脂のポリグリシジルエ
    ーテルである請求項1項記載の組成物
JP00943592A 1992-01-22 1992-01-22 エポキシ樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3318871B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00943592A JP3318871B2 (ja) 1992-01-22 1992-01-22 エポキシ樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00943592A JP3318871B2 (ja) 1992-01-22 1992-01-22 エポキシ樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05194709A true JPH05194709A (ja) 1993-08-03
JP3318871B2 JP3318871B2 (ja) 2002-08-26

Family

ID=11720246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00943592A Expired - Fee Related JP3318871B2 (ja) 1992-01-22 1992-01-22 エポキシ樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3318871B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012043414A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 新日鐵化学株式会社 エポキシ樹脂組成物及び硬化物
WO2013157061A1 (ja) * 2012-04-16 2013-10-24 新日鉄住金化学株式会社 エポキシ樹脂組成物及び硬化物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012043414A1 (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 新日鐵化学株式会社 エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP5841947B2 (ja) * 2010-09-27 2016-01-13 新日鉄住金化学株式会社 エポキシ樹脂組成物及び硬化物
WO2013157061A1 (ja) * 2012-04-16 2013-10-24 新日鉄住金化学株式会社 エポキシ樹脂組成物及び硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3318871B2 (ja) 2002-08-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3146320B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH06298902A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2769590B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
US4529790A (en) Epoxy resin composition
JP3196141B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
KR20010023189A (ko) 다가 페놀류 화합물, 에폭시 수지, 에폭시 수지 조성물 및그의 경화물
JP3318870B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3944765B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2000103941A (ja) エポキシ樹脂組成物及び半導体封止材料
JP3318871B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3482566B2 (ja) 新規な共縮合樹脂、該共縮合樹脂をエポキシ化したエポキシ樹脂及び該エポキシ樹脂組成物
JPH093162A (ja) エポキシ樹脂混合物、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物
JPH08239454A (ja) ノボラック型樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3446165B2 (ja) フェノ−ル・ジシクロペンタジエン共縮合樹脂及びこれを含有するエポキシ樹脂
JP3636409B2 (ja) フェノール類樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH1180316A (ja) 変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP3446164B2 (ja) エポキシ樹脂及びその製造方法
JP3852789B2 (ja) エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2788927B2 (ja) 新規エポキシ化合物
JP3651702B2 (ja) 変性フェノール類ノボラック樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2004244526A (ja) 新規フェノール樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、及びエポキシ樹脂組成物
JPH11140162A (ja) 変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH08310985A (ja) ポリフェノール類、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP2022016887A (ja) エポキシ樹脂組成物及び硬化物
JP3938592B2 (ja) フェノール化合物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees