JPH0519308Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、板ガラス切断機に於けるカツタ付
スタイダの停止装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の板ガラス切断機に於けるカツタ付所要数
のスライダは、往復移動する水平バー材にスライ
ド自在に設けられており、テーブル上の板ガラス
切断線の位置迄それぞれのスライダをスライドさ
せたのち、水平バー材に対しスライダを締付具の
締め付けにより停止させている。

〔考案が解決しようとする問題点〕 スライダの移動に際し締付具を締め、スライダ
の移動終了後に締付具を締め付けるので、著しく
手数がかかると共に、段取り替えに際し切断機の
運転停止時間が長くなつて切断機の稼動率が著し
く低下する課題があつた。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するために、この考案は板ガ
ラスを載置するテーブルと、この板ガラスの上方
を通過して往復走行するよう設けた水平バー材
と、この水平バー材に長手方向に沿つてスライド
自在に設けた所要数のスライダと、このスライダ
に水平バー材の前進時降下し、後退時上昇するよ
う設けたカツタとから成り、バー材の所定位置に
スライダを停止させるようにした板ガラス切断機
に於いて、水平バー材の表面長手方向の全長に突
出条を設け、又スライダに作用時突出条に押し付
けるストツパ部材を設けて構成したものである。

〔作用〕

水平バー材の所要位置にスライダをスライドさ
せるとき、突出条に対するストツパ部材の押し付
け（圧接）を解除する。

そしてスライダを所定の位置スライドさせたの
ち、突出条にストツパ部材を押し付けて水平バー
材に対するスライダのスライドを止める。

〔実施例〕 図示の板ガラス切断機Ａは、板ガラスａを載置
するテーブル１と、このテーブル１の対向する二
辺の外側に敷設したレール２と、板ガラスａの上
方を通過するよう両端の滑走部材３をレール２に
嵌装した水平バー材４と、この水平バー材４に長
手方向に沿つてスライド自在に設けた所要数のス
ライダ５と、このスライダ５に水平バー材４の前
進時降下し、後退時上昇するよう設けたカツタ６
と、水平バー材４を往復走行させるドライブ装置
７とで構成されている。

上記のドライブ装置７は、モーター８の可逆運
転によりプーリと、プーリにかけ渡したベルトと
から成る伝達機構９を介してシヤフト１０をドラ
イブし、そしてシヤフト１０によりチエンコンベ
ヤ（図示省略）を運転して、上記チエンコンベヤ
に取付けてある滑走部材３を滑走させるように構
成したが、その他の方法で水平バー材４を往復走
行させるようにしてもよい。

上記のスライダ５は、第３図で示したように水
平バー材上記の上面両端間に第１レール１１を設
けて、この第１レール１１の両側面をスライダ５
に軸承してある対の回転子１２により抱込み、又
水平バー材４の前面両端間に設けてある第２レー
ルの突出条１３とスライダ５に設けてある蟻溝１
４とを嵌め合わせてガイドするようになつてい
る。

又カツタ６の昇降方法は、図示の場合スライダ
５にシリンダ１５を据え付けて、このシリンダ１
５のピストン軸１６に昇降体１７を取付けると共
に、この昇降体１７から垂設した軸材１８の下端
にカツタ６を設けて、シリンダ１５の伸長作用に
よりピストン軸１６と共に昇降体１７、軸材１
８、カツタ６を降下させて板ガラスａを切断し、
切断後にシリンダ１５の収縮作用によりピストン
軸１６と共に昇降体１７、軸材１８、カツタ６を
上昇させるようになつている。

なお、図示のように昇降体１７から垂設した筒
体１９内にキー２０とキー溝２１とにより回転し
ないよう軸材１８を嵌挿すると共に、昇降体１７
に定位置で回転するよう設けてある揃み２２付回
転軸２３の下端のネジ軸２４を軸材１８の上端面
から下方に向け設けてあるネジ孔２５にねじ込ん
でおくと、回転軸２３の回転操作によりカツタ６
の高さを自由に調整することができる。

又それぞれのスライダ５には、作用時突出条１
３に押し付けてスライダ５のスライドをストツプ
するストツパ部材２６が設けられている。

上記のストツパ部材２６は、図示の場合ピスト
ン軸１６に二又片２７，２７の上端連結部２８を
取付けると共に、上記二又片２７，２７の裏面上
下に設けてある係合部２９の上側係合部２９をカ
ツタ６の降下終了時突出条１３の上面に、下側係
合部２９をカツタ６の上昇終了時突出条１３の下
面に圧接させるようにしたが、ストツパ部材２６
を単独に、しかもソレノイド等で作用させるよう
にしてもよい。

なお、各スライダ５は、手動でスライドさせる
場合と、第５図で示したように水平バー材４の上
面及び後面の両端間に第３レール３１、第４レー
ル３２を設けて、この第３レール３１の両側面を
補助スライダ３３に軸支してある対の回転子３４
により抱込み、かつ第４レール３２に上記補助ス
ライダ３３に取付けてある滑走部材３５を嵌め合
わせ、又補助スライダ３３に数値制御によつて運
転される可逆モーター３６を据え付けて、このモ
ーター３６によりドライブされるピニオン３７
を、水平バー材４の後面両端間に設けてあるラツ
ク３８に噛み合わせ、補助スライダ３３に据え付
けてあるシリンダ３９の作用によりＶ字状の突起
４０を前進させて、この突起４０をスライダ５の
Ｖ字状の溝４１に嵌入させて係合し、そして補助
スライダ３３と共にスライダ５を所定の位置迄走
行させたのち、シリンダ３９の作用により突起４
０を後退させて、スライダ５と補助スライダ３３
との係合を解除させる方式により各スライダ５を
定位置にスライドさせるようにしてもよい。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案に係る板ガラス切断機
に於けるカツタ付スタイダの停止装置によれば、
スライダのスライドに際し突出条に対するストツ
パ部材の押し付けを解除し、スライダのスライド
後に突出条にストツパ部材を押し付けて上記スラ
イダのスライドをストツプするようにしてあるの
で、手間のかかる締付具の緩め、締め付け作業が
不要になる。

このため、スライダの位置決め作業間において
板ガラス切断機の運転を長時間停止させなければ
ならないような不都合をなくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る板ガラス切断機の平面
図、第２図は同上の正面図、第３図は第２図Ｘ−
Ｘ線に沿う断面図、第４図は第３図Ｙ−Ｙ線に沿
う断面図、第５図はスライダの移動方法を示す縦
断側面図である。 Ａ……板ガラス切断機、ａ……板ガラス、１…
…テーブル、２……レール、３……滑走部材、４
……水平バー材、５……スライダ、６……カツ
タ、１３……突出条、１５……シリンダ、１６…
…ピストン軸、２６……ストツパ部材、２７……
二又片、２９……係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板ガラスを載置するテーブルと、この板ガラス
   の上方を通過して往復走行するよう設けた水平バ
   ー材と、この水平バー材に長手方向に沿つてスラ
   イド自在に設けた所要数のスライダと、このスラ
   イダに水平バー材の前進時降下し、後退時上昇す
   るよう設けたカツタとから成り、バー材の所定位
   置にスライダを停止させるようにした板ガラス切
   断機に於いて、水平バー材の表面長手方向の全長
   に突出条を設け、又スライダに作用時突出条に押
   し付けるストツパ部材を設けたことを特徴とする
   板ガラス切断機に於けるカツタ付スタイダの停止
   装置。