JPH05192778A - 長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置 - Google Patents

長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置

Info

Publication number
JPH05192778A
JPH05192778A JP3344722A JP34472291A JPH05192778A JP H05192778 A JPH05192778 A JP H05192778A JP 3344722 A JP3344722 A JP 3344722A JP 34472291 A JP34472291 A JP 34472291A JP H05192778 A JPH05192778 A JP H05192778A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
defect
gas
metal material
long metal
fusing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3344722A
Other languages
English (en)
Inventor
Osami Ichiko
修身 市古
Kozo Ozaki
巧三 小崎
Mitsuo Yoshida
三男 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP3344722A priority Critical patent/JPH05192778A/ja
Publication of JPH05192778A publication Critical patent/JPH05192778A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/36Removing material
    • B23K26/361Removing material for deburring or mechanical trimming

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料歩留りおよび溶削エネルギー有効利用率
の向上ならびに省力化を図ることができ、また高精度か
つ高速度で欠陥部を溶削することができる長尺金属材料
の欠陥部溶削方法およびその装置を提供する。 【構成】 長尺金属材料1の欠陥部3を溶融除去する欠
陥部溶削方法において、欠陥を含む周辺領域を予熱した
のちに、欠陥部3にレーザービーム5を照射するととも
に、その照射点に酸素ガスまたは酸素を含んだ混合ガス
を吹き付ける。欠陥を含む周辺領域は予熱されているの
で、出力の小さなレーザービームにより欠陥部3を溶削
することができる。また、レーザービーム5は欠陥部3
の狭い範囲に集光されるので、欠陥部以外の不要な部分
まで溶削することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉄鋼、非鉄金属等の長尺
材(ビレット、ブルーム、スラブその他)の表面に存在
する割れ等の欠陥を溶削処理により除去するための方法
およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】材料表面の欠陥を溶削処理により除去す
る工程は、鉄鋼製造工程において、最もよく見られる。
鉄鉱石から鋼材製品ができるまでの工程をおおまかに分
けると、製銑、製鋼、圧延の三つの部門になる。製銑工
程でできた溶銑を、次の製鋼工程で成分調整をして溶鋼
とし、それを固めて鋼片とする。鋼片は次の圧延工程に
送られてレールや丸棒、板あるいはパイプに加工されて
最終成品となる。
【0003】溶鋼から鋼片が作られる工程では、鋼片に
さまざまな外力が加えられるし、また熱ひずみ等による
内部応力が作用する。これらの力が原因となり鋼片表面
には小さな割れが生じやすい。鋼片表面に異物をかみ込
んでいることもある。凝固する時に溶鋼から排出される
ガス成分が抜けきれずに表面近くに留まって気孔を作っ
ていることもある。このような割れや穴、異物がある状
態をそのまま放置して鋼片を圧延工程に送ると、表面欠
陥のある最終成品ができてしまう。最終成品の品質水準
を保つためには、半成品である鋼片段階での品質管理が
きわめて大事である。したがって、上に述べたような鋼
片の表面欠陥は手入れをして傷を除去したうえで次工程
へ送らねばならない。
【0004】この鋼片の手入れ方法として、従来より一
般に用いられているのは実開平1−159964号公報
に記載のような酸素溶削法である。
【0005】これは、鋼片表面に酸素を吹き付けて、表
面を溶かし、溶けた部分を吹き飛ばしてえぐりとってし
まう方法である。鉄と酸素で激しい酸化反応を起させ、
そのとき発生する反応熱で鋼片表面を溶融する。溶融す
ると同時に吹き付けている酸素ジェットの圧力で溶融部
分を吹き飛ばす。鋼片表面を溶融する程に多量の酸化発
熱が起こるためには、反応前の温度が鉄融点に近い高温
でなければならず、通常LPGを使って予熱し、表面が
溶融状態になった時点で、溶削をスタートしている。L
PGのかわりに、レーザーを用いて溶削をスタートさせ
る方法が特開昭53−4750号公報に開示されてい
る。
【0006】酸素溶削法の問題点は、過剰溶削による材
料歩留りの低下と、エネルギーの有効利用率の低さであ
る。その最大の原因は溶削量、溶削すべき部位、面積の
精度の高いコントロールが難しいために、傷の長さ×幅
の数倍から数十倍の面積を溶削せざるを得ないためであ
る。場合によっては、鋼片の表面全面を溶削することも
珍しくない。
【0007】鋼片として線材用ビレット等の比較的表面
積の小さいものについては、人手によるグラインダー手
入れも行われている。これは、鋼片表面に予めマークさ
れた欠陥を、作業者が研削グラインダーを用いて除去す
るもので、材料歩留りの観点からは有利であるが、人手
が多くかかることから、常に問題とされている作業であ
る。
【0008】さらに、本発明者らはレーザーエネルギー
を主体に、酸素ガスまたは酸素を含んだ混合ガスを吹き
付けて、溶削する方法を提案している(特願平2−93
130号参照)。この方法は表面傷の除去を最少の溶削
量で行うことが可能となり、極めて効果が大きいが、レ
ーザー出力容量に制約があって、鉄鋼ビレットの走行速
度が速くなると溶削能力が追いつかなくなる。例えば、
鉄鋼ビレットの圧延工程において加熱炉からの抽出後、
第一段圧延スタンドにかかる前または圧延スタンドの間
等の圧延途中で、傷除去ができれば極めて効果が大きい
が、圧延速度に見合うだけの速さで傷除去を行うために
は、現在入手し得る最大出力のレーザーを用いても3台
も4台も並べる必要があり、現実的でない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来技
術には過剰溶削による材料歩留りおよびエネルギー有効
利用率が低い、あるいは多くの人手を要するという問題
があった。
【0010】また、例えば鉄鋼の圧延時におけるよう
な、高速走行する金属ビレットの除去すべき表面欠陥に
対し、必要最小限の面積のみを高速で溶削でき、溶削
量、溶削すべき部位・面積の精度の高いコントロールが
可能な部分溶削法の開発も課題となっている。すなわ
ち、長尺金属材料の表面欠陥の発生部位は不規則に分布
しているので、欠陥除去のための溶削面積を最小限にす
るためには、欠陥の位置および大きさに応じて精度の高
い溶削を行うことが不可欠である。しかも長尺金属材料
は高速で走行しているので早い応答速度、早い溶削速度
も要求される。また、レーザーの出力制約からくる溶削
能力の低さを克服する必要がある。
【0011】本発明は、材料歩留りおよび溶削エネルギ
ー有効利用率の向上ならびに省力化を図ることができ、
また高精度かつ高速度で欠陥部を溶削することができる
長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置を提供す
るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者達は、上記課題
を解決するために溶削速度が早く、精密な照射位置設定
が瞬時に可能で、自動化にも適したレーザーに着目し、
さらに誘導加熱などによる予熱との組合せを着想した。
【0013】本発明の長尺金属材料の欠陥部溶削方法
は、欠陥を含む周辺領域を予熱したのちに、前記欠陥部
にレーザービームを照射するとともに、その照射点に酸
素ガスまたは酸素を含んだ混合ガスを吹き付ける。
【0014】予熱手段として、誘導加熱コイルやガス加
熱が利用される。ガス加熱にはLPGその他の燃料ガス
が用いられる。予熱温度は、例えば材料の融点マイナス
100〜500℃程度である。
【0015】また、本発明の長尺金属材料の欠陥部溶削
装置は、欠陥センサー、速度センサー、予熱装置、加熱
源、溶削ヘッド、レーザー発振器、ガス吹付けノズル、
ガス供給装置、溶削ヘッド駆動装置、演算処理装置、お
よび制御装置を備えている。欠陥センサーは長尺金属材
料表面の欠陥の位置および大きさ(幅および長さ)を検
出するものであって、CCDカメラ、熱画像カメラ、フ
ァイバスコープなどが用いられる。速度センサーは、長
尺金属材料の走行速度を検出するものであり、例えばタ
ッチロールセンサーなど周知のセンサーが用いられる。
予熱装置は材料搬送方向について欠陥センサーおよび速
度センサーよりも下流側に配置され、欠陥部を含む周辺
領域を所定の温度に予熱する。予熱装置として上述のよ
うに、誘導加熱コイルや加熱バーナーを備えたガス加熱
装置が用いられる。加熱源は予熱装置に加熱エネルギー
を供給する装置であり、誘導加熱コイルに接続された電
源あるいは加熱バーナーに接続された燃料ガス供給装置
などからなっている。溶削ヘッドは予熱装置出側に配置
され、長尺金属材料の走行方向に対し直角方向に移動可
能である。レーザー発振器は溶削ヘッドに方向変換ミラ
ーなどを介してレーザービームを出射する。レーザー発
振器として、炭酸ガスレーザー発振器などが用いられ
る。ガス吹付け用ノズルは溶削ヘッドに一体に組み込ま
れており、酸素ガスまたは酸素ガスを含んだ混合ガスを
供給するガス供給装置が接続されている。溶削ヘッド駆
動装置は、ガス吹付け用ノズルとともに溶削ヘッドを長
尺金属材料の走行方向に対し直角方向に移動させる。溶
削ヘッド駆動装置は、例えばモーター、ねじ伝動機構な
どから構成される。演算処理装置は、欠陥センサーおよ
び速度センサーからの計測情報の処理手段および画像処
理手段を含んでいる。演算処理装置は、計測信号のノイ
ズ除去、2値化を行い、欠陥の幅、長さおよび位置を演
算する。制御装置は、演算処理装置からの出力に従って
加熱源、溶削ヘッド駆動装置、レーザー発振器およびガ
ス供給装置のそれぞれに操作信号を出力する。加熱源、
レーザー発振器およびガス供給装置は、あらかじめ出力
を設定しておいてオンオフ制御するが、制御方式はオン
オフ制御に限られるものではない。また、制御装置は溶
削ヘッド駆動装置に指令して溶削ヘッドを材料幅方向に
移動させ、欠陥部の直上にもって来る。
【0016】
【作用】本発明の長尺金属材料の溶削方法では、欠陥部
は照射されたレーザービームにより加熱・溶融される。
吹き付けられた酸素ガスまたは酸素ガスを含む混合ガス
によりレーザー照射部は酸化発熱し、溶融が促進される
とともに、吹付けガスの動圧で欠陥部もろとも溶融部は
吹き飛ばされる。欠陥を含む周辺領域は予熱されている
ので、それだけ出力の小さなレーザービームにより欠陥
部を溶削することができる。また、レーザービームは欠
陥部の狭い範囲に集光されるので、欠陥部以外の不要な
部分まで溶削することはない。
【0017】また、本発明の長尺金属材料の溶削装置で
は、欠陥センサーおよび速度センサーからの計測信号に
基づいて、演算処理装置により欠陥の位置、幅および長
さが求められる。演算結果に基づいて制御装置により加
熱源、ガス供給装置、レーザー発振器および溶削ヘッド
駆動装置が制御される。また、欠陥部の溶削に先立って
欠陥を含む周辺領域が予熱される。これらのことによ
り、欠陥部のみが高精度かつ高速度で自動的に溶削され
る。
【0018】
【実施例】以下、鋼ビレットの溶削を実施例として図1
に従って詳細に説明する。
【0019】欠陥部溶削装置10は、ビレット搬送ライ
ン7に沿って搬送用ローラー11が配列されている。搬
送用ローラー11は伝動機構を介してモーター(いずれ
も図示しない)により駆動され、ローラー11上のビレ
ット1は一定速度で搬送される。
【0020】欠陥部溶削装置10の入口寄りに計測スタ
ンド13が設けられており、計測スタンド13には、C
CDカメラ14およびタッチロールセンサー15が取り
付けられている。CCDカメラ14はビレット表面を撮
像し、ビレット表面の欠陥3の位置、形状および大きさ
を検出する。タッチロールセンサー15はタッチロール
がビレット側面に接触して、タッチロールの回転速度に
よりビレット1の走行速度を検出する。CCDカメラ1
4からの映像信号およびタッチロールセンサー15から
の速度信号はそれぞれ、演算処理装置41に入力され
る。
【0021】計測スタンド13の下流側に誘導加熱コイ
ル17が配置されており、誘導加熱コイル17には電源
18が接続されている。
【0022】ビレット搬送ライン7の側方に、ビーム変
換ポスト21が設けられている。ビーム変換ポスト21
の上端寄りにガイドアーム22がビレット搬送ライン7
と交差するようにして水平に延びており、ガイドアーム
22に横行フレーム24が移動可能にはめ合っている。
モーター、伝動機構、ナット(いずれも図示しない)な
どを含む駆動部25が、横行フレーム24に設けられて
おり、上記ナットがビーム変換ポスト21に設けられた
ねじ軸26にはめ合っている。また、横行フレーム24
の先端部に昇降フレーム28が昇降可能に取り付けられ
ている。昇降フレーム28は伝動機構(図示しない)を
介して上記駆動部25に連結されおり、駆動部25によ
って昇降される。昇降フレーム28の下端に溶削ヘッド
29が取り付けられている。溶削ヘッド29は誘導加熱
コイル17のすぐ出側に位置している。
【0023】ビーム変換ポスト21に隣接してレーザー
発振器31が配置されており、レーザー発振器31から
のレーザービーム5は方向変換ミラー32、33、34
により方向変換されたのち、集光レンズ35を経てビレ
ット表面に照射される。
【0024】上記溶削ヘッド29にはまた、ガス吹付け
ノズル37がビレット表面に向かうようにして取り付け
られている。ガス吹付けノズル37には配管38を介し
て酸素ガス供給装置39が接続されている。酸素ガス供
給装置39は、酸素ガスボンベ、圧力調節弁、電磁弁
(いずれも図示しない)などから構成されている。
【0025】以下、上記欠陥部溶削装置により欠陥部を
溶削する方法について説明する。
【0026】走行するビレット1の表面をCCDカメラ
14で走査し、欠陥3の画像を捕らえる。また、ビレッ
ト1の走行速度をタッチロールセンサー15で計測す
る。つぎに、これら画像データおよび速度データを演算
処理装置41によってデータ処理して、欠陥3の先端が
加熱コイル17に入る時刻t1 、欠陥3の後端がコイル
を出る時刻t2 、欠陥3の先端が溶削ヘッド29の直下
に到達する時刻t3 、および欠陥3の後端が溶削ヘッド
29の直下を通過する時刻t4 、ならびに欠陥3の幅方
向位置、欠陥の幅および長さを算出する。その結果を信
号として出力し、中央制御装置43へ伝える。中央制御
装置43は、時刻t1 からt2 の間、あらかじめ決めら
れた電流を誘導加熱コイル17へ通電するよう電源18
に指令を出す。通電された誘導加熱コイル17中を通過
するビレット1は所定の温度まで予熱される。さらに、
中央制御装置43は欠陥3のある幅方向位置まで溶削ヘ
ッド29を移動させる指令を溶削ヘッド29の駆動部2
5へ出すと共に、欠陥3の先端が溶削ヘッド29の直下
に到達する時刻t3 に、あらかじめ決められたレーザー
出力、吹付けガス流量でレーザー溶削を開始し、欠陥3
の後端が通過する時刻t4 に停止するよう、レーザー発
振器31、ガス供給装置39に指令を出す。なお、溶削
深さはあらかじめ一定深さに設定されている。その結
果、欠陥3を含む周辺領域は、照射されたレーザービー
ム5により加熱・溶融される。吹付けガスは酸素ガスな
のでレーザー照射部において酸化発熱を生じ、溶融を促
進するとともに、噴出ガスの圧力で欠陥部もろとも溶融
部を吹き飛ばす。表面欠陥の出現ごとに上記手順を繰り
返すことにより、ビレット表面の欠陥3をすべて除去す
る。欠陥3が側面、裏面にもある場合にはビレット1を
転回させ、欠陥3のある面を上面にして、上記手順を繰
り返す。
【0027】ここで、図1に示す欠陥部溶削装置によ
り、実際に圧延途中の鋼ビレットの表面傷除去を行った
結果について説明する。
【0028】ビレットの断面サイズは80mm×80mm、
走行速度は30m/min で誘導加熱コイル入側でのビレ
ット温度は1000℃であった。ビレットの上面にある
幅5mm、長さ50mmの表面割れを本発明の方法で除去す
る。割れの先端が誘導加熱コイルに入る直前から、後端
がコイルを出る直後まで10kHz 、750kWの電力を誘
導加熱コイルに投入して誘導加熱したところ、ビレット
温度は100℃上昇し、1100℃となって、割れの先
端が溶削ヘッド直下に到達した。溶削ヘッドからは断面
が3mm×10mmのレーザービームが出射できるよう、集
光系としてインテグレーションミラーを用いた。また、
溶削ヘッドに一体化したアシストガス吹付けノズルか
ら、酸素ガスを噴射するようにした。割れの先端が溶削
ヘッド直下に到達した時点から、割れの後端が溶削ヘッ
ド直下を通過するまでの時間、レーザー出力25kW、酸
素ガス200l/min を、上記割れを含む領域に照射、
噴射を行った結果、ビレット表面が幅10mm、長さ50
mmにわたって約1mm深さで溶削されて、傷が除去されて
いた。
【0029】このように溶削ヘッド直下に到達した割れ
部は、既に誘導加熱コイルにより1100℃の高温に達
しているため、その温度から更に融点以上の温度に昇温
させるためのレーザーエネルギーは少なくて済むため、
現在実用化されている出力容量のレーザーにより本発明
の実現が可能となった。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る複合溶削法を用いれば、鉄鋼製造工程でできる鋼片ビ
レットの表面傷の除去を、圧延途中で行うことが可能と
なるので、傷を除去するためにビレットを常温まで冷却
する必要がなくなり、製鋼工程から圧延工程まで連続的
に処理することができる。その結果、処理速度の向上に
よる生産性の向上、製鋼工程での熱を圧延工程で使える
ことによるエネルギーの大幅な節約等極めて大きい効果
が得られる。また、表面傷の除去を最少の溶削量で、し
かも人手を介さずに行うことができるので、材料歩留向
上、および自動化・無人化の観点からも効果が大きい。
一例として、鉄鋼の線材用ビレットの表面欠陥の、人手
によるグラインダー手入れの場合、1工場で1交代当り
2名の傷手入れ要員が必要である。この要員コストの製
造原価に占める割合もさることながら、今後益々深刻さ
が予想される労働力不足に対して極めて有効である。ま
た、一方、グラインダー手入れでなく、酸素溶削法によ
る全面手入れの場合は、それによる材料ロスは、トン当
り数10kgにものぼり、1工場当り、月産数10万トン
規模の工場が多い現在、莫大なロス量となっている。然
るに本発明によれば、傷の部分のみ、選択的に、しかも
過剰溶削なしに除去することができるので、表面に存在
する傷の量にもよるが、数10分の1から100分の1
程度のロス量に激減させることができる。
【0031】また、本発明に係る溶削装置によれば、上
記の方法を効果的に実施することができると共に、設備
面でも不都合はない。
【0032】なお、本発明の適用は鉄鋼製造分野にのみ
限られるものではない。銅、チタン、アルミ等の非鉄材
料の表面傷の手入れにも当然適用可能の技術である。
【0033】以上述べたように、本発明の産業社会へお
よぼす効果は極めて大きいものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、鋼ビレット欠
陥部溶削装置の全体を示す概要図である。
【符号の説明】
1 ビレット 25 駆動部 3 欠陥 28 昇降フレー
ム 5 レーザービーム 29 溶削ヘッド 10 欠陥部溶削装置 31 レーザー
発振器 11 搬送ローラー 32 方向転換
ミラー 13 計測スタンド 33 方向転換
ミラー 14 CCDカメラ 34 方向転換
ミラー 15 タッチロールセンサー 35 集光レン
ズ 17 誘導加熱コイル 37 ガス吹付
けノズル 18 電源 39 ガス供給
装置 21 ビーム変換ポスト 41 演算処理
装置 22 ガイドフレーム 43 中央制御
装置 24 横行フレーム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺金属材料の欠陥部を溶融除去する欠
    陥部溶削方法において、欠陥を含む周辺領域を予熱した
    のちに、前記欠陥部にレーザービームを照射するととも
    に、その照射点に酸素ガスまたは酸素を含んだ混合ガス
    を吹き付けることを特徴とする長尺金属材料の欠陥部溶
    削方法。
  2. 【請求項2】 長尺金属材料をこれの長手方向に送る搬
    送装置および欠陥部を溶削する装置を備えた長尺金属材
    料の欠陥部溶削装置において、長尺金属材料表面の欠陥
    の位置および大きさを検出する欠陥センサーと、長尺金
    属材料の走行速度を検出する速度センサーと、材料搬送
    方向について欠陥センサーおよび速度センサーよりも下
    流側に配置され、欠陥を含む周辺領域を所定の温度に予
    熱する予熱装置と、予熱装置に加熱エネルギーを供給す
    る加熱源と、前記予熱装置出側に配置され、長尺金属材
    料の走行方向に対し直角方向に移動可能な溶削ヘッド
    と、溶削ヘッドにレーザービームを出射するレーザー発
    振器と、前記溶削ヘッドに一体に組み込まれたガス吹付
    け用ノズルと、ガス吹付け用ノズルに酸素ガスまたは酸
    素ガスを含んだ混合ガスを供給するガス供給装置と、前
    記ガス吹付け用ノズルとともに前記溶削ヘッドを長尺金
    属材料の走行方向に対し直角方向に移動させる溶削ヘッ
    ド駆動装置と、前記欠陥センサーおよび速度センサーか
    らの計測情報を処理する画像処理を含んだ演算処理装置
    と、演算処理装置からの出力に従って前記加熱源、溶削
    ヘッド駆動装置、レーザー発振器およびガス供給装置の
    それぞれに操作信号を出力する制御装置とを備えたこと
    を特徴とする長尺金属材料の欠陥部溶削装置。
JP3344722A 1991-12-26 1991-12-26 長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置 Withdrawn JPH05192778A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3344722A JPH05192778A (ja) 1991-12-26 1991-12-26 長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3344722A JPH05192778A (ja) 1991-12-26 1991-12-26 長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05192778A true JPH05192778A (ja) 1993-08-03

Family

ID=18371474

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3344722A Withdrawn JPH05192778A (ja) 1991-12-26 1991-12-26 長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05192778A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210147252A (ko) * 2020-05-28 2021-12-07 현대제철 주식회사 슬라브 측면 결함 방지 장치 및 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210147252A (ko) * 2020-05-28 2021-12-07 현대제철 주식회사 슬라브 측면 결함 방지 장치 및 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100960096B1 (ko) 중판 연속 주조 및 압연 방법
CN1589983A (zh) 短流程重轨的制造方法
KR102124091B1 (ko) 슬라브를 포함하는 강재의 버 제거 장치
CN1038661C (zh) 整体长钢轨的制造系统
JP4288552B2 (ja) 連続圧延方法およびその設備
US5205471A (en) Method and apparatus for joining steel pieces in a hot rolling mill
JPH05192778A (ja) 長尺金属材料の欠陥部溶削方法およびその装置
JPH10314908A (ja) 連続鋳造鋳片の表面清浄化方法および装置
JPS60244401A (ja) 熱間鋼片の連続熱間圧延方法及び装置
JPH04274892A (ja) レーザによる走行ビレットの部分表面溶削処理方法とその装置
JPS5819387B2 (ja) 鋳片溶断スラグ削除装置
JP2012016723A (ja) 連続鋳造スラブの表面手入れ方法および装置
JPH06238471A (ja) レーザーによる長尺金属材料の欠陥部溶削処理装置
JP2002263705A (ja) 金属材の連続圧延方法およびその設備
KR101751280B1 (ko) 주편처리장치
JPH06106376A (ja) レーザー溶削処理用加工ヘッド
JPH11170020A (ja) 薄スラブ連続鋳造鋳片の表面清浄化方法
JP2605329B2 (ja) 連続鋳造鋳片切断方法・鋳片切断機
JPH03294075A (ja) レーザによる部分表面溶削処理方法とその装置
JP3090496B2 (ja) 熱間圧延材の接合方法及び装置並びに連続熱間圧延設備
US20240009724A1 (en) Process and apparatus for producing metallurgical products, in particular of the merchant type, in particular in an endless mode
JP3485414B2 (ja) 熱間突合せ接合方法
KR0117599Y1 (ko) 스라브표면의 스케일제거장치
JPS5939456A (ja) ビ−ムブランクの連続鋳造方法
KR20020078434A (ko) 주편 용삭설 제거장치

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990311