JPH05192227A - 歯ブラシ - Google Patents

歯ブラシ

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JPH05192227A
JPH05192227A JP31810991A JP31810991A JPH05192227A JP H05192227 A JPH05192227 A JP H05192227A JP 31810991 A JP31810991 A JP 31810991A JP 31810991 A JP31810991 A JP 31810991A JP H05192227 A JPH05192227 A JP H05192227A
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JP
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toothbrush
bristles
tooth
hollow fiber
hollow
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JP31810991A
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English (en)
Inventor
Shigeo Aoyanagi
重郎 青柳
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KOKI BUSSAN KK
Original Assignee
KOKI BUSSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラークを除去するのに十分な繊維強度およ
び耐久性を有し、かつ歯と歯の隙間に入り込める細い歯
ブラシの毛を有する歯ブラシを提供する。 【構成】 歯ブラシの毛が高分子膜よりなる外径が20
0〜1000μm、内径が150〜800μmの中空糸
を用いて構成されたことを特徴とする歯ブラシである。 【効果】 虫歯や歯周病の予防に効果的に作用でき、耐
久性も十分である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な歯ブラシの毛を
有してなる歯ブラシに関する。
【0002】さらに詳述すれば本発明は、歯ブラシの毛
が中空糸により構成され、用途に応じて該ブラシの毛の
中空部に予め歯磨剤の少なくとも1成分を入れてある歯
ブラシに関する。
【0003】
【従来の技術】現在の歯科医療技術の進歩にも拘らず、
一旦、虫歯にかかると患部を削りとり、そこに金属等の
詰物をしてさらに虫歯が広がらないように治療するしか
なく、永久歯の場合、決して治療により元の健康な歯の
状態に戻すことができないのが現状である。また虫歯同
様に歯肉炎および歯周炎による歯周病(いわゆる歯槽膿
漏)の場合にも、あまり放置すると治療により直せなく
なり、歯そのものが抜けてしまう。近年、虫歯および歯
周病の研究が進むにつれ、こうした原因は、歯の表面に
付着する食べ物のかす等が寝ている間に細菌の集団(プ
ラーク)により分解され腐食することで、酸性状態にな
り歯の表面のエナメル質が侵蝕されて脆くなったり、エ
ナメル質成分が分解されて虫歯になるか、あるいはプラ
ークが歯と歯茎の間に侵入し該プラークが出す様々な有
害な物質によって歯や歯茎が侵されて炎症を起こし歯周
病になるものである。
【0004】したがって、現在、虫歯や歯周病に対する
歯科医療技術の研究開発が盛んに行われており、例え
ば、抗生物質を歯や歯茎にぬったり、あるいは飲んだり
することである種の細菌を除けることが分かってきてい
る。しかしながら、こうした薬を口内で作用させ細菌を
効果的に除くには薬を長く口内にとどめておく必要があ
るが、唾液等で流されてしまい、長期間作用させること
は困難であると言う問題がある。また仮に頻繁に適用し
たとしても、今度はこうした過度による薬の副作用によ
る影響が問題となるなど、今だ十分な虫歯や歯周病に対
する効果的な治療薬は出来ていないのが現状である。
【0005】したがって歯の治療に関しては、完全な治
療技術は確立されておらず、こうした現状においては、
日頃から歯磨きにより上記虫歯や歯周病の原因とされる
細菌を歯の表面等から掻き落として取り除く予防手段を
講ずることが最も効果的な対策である。
【0006】こうした歯磨き用具としては、歯ブラシと
歯磨剤(練歯磨、水歯磨、潤製歯磨、粉歯磨または固形
歯磨等)が最も一般的に用いられている。該歯磨剤中に
は、歯の表面に付着した煙草のヤニや着色を等を落と
す研磨剤(炭酸カルシウム等)、歯磨剤に湿り気を与
えるための湿潤剤(グリセリンなど)、口の中に歯磨
剤を拡散させるための発泡剤(ラウリル硫酸ナトリウム
など)、歯磨剤の中の粉と液体とを分離させないため
の粘結剤(アルギン酸ナトリウムなど)、口の中に爽
快感を与える香味剤(ペパーミントオイルなど)および
虫歯や歯周病を予防するための薬剤(フッ化物、酵素
剤、殺菌剤、消炎剤等)等が含まれていて、歯磨きの効
果を高めることができる。
【0007】歯磨きに際しては、通常、歯ブラシの毛の
部分に該歯磨剤をつけて歯および歯茎をブラッシングす
るものであるが、該歯磨剤中には研磨剤が含まれてお
り、例えば、歯磨剤を歯ブラシ一杯に山盛りつけて力一
杯にブラッシングすると歯の表面からプラークを取り除
く等の洗浄効果だけでなく、さらに歯の表面までも削り
取ってしまい、一度削り取られた歯は再生ができないた
め好ましくないものである。したがって、歯磨剤は適量
を用いることが重要であるが、好ましくはこうした研磨
剤を用いることなく、物理的に歯ブラシの毛でブラッシ
ングすることにより歯の表面からプラークを取り除くこ
とが歯科学的にみても優れているといわれている。
【0008】一般に歯ブラシの毛でのブラッシングで
は、歯ブラシの毛の脇腹の部分を使い歯茎のマッサージ
とプラークの除去をする働きと歯ブラシの毛先の部分を
使い歯の表面からプラークを取り除く働きがあり、虫歯
や歯周病の原因である歯の表面のプラークを除去するた
めには、歯ブラシの毛は強度のあるものが好ましい。一
方、歯と歯の隙間等はブラシの毛が入り難くブラッシン
グしにくいため、外径の小さくかつ一定の強度を有した
歯ブラシの毛が必要とされている。
【0009】現在の歯ブラシの毛の多くは硬質のナイロ
ン製の中実糸であり、歯の表面からプラークを取り除く
のに必要な強度は有しているが一定の毛の太さが必要で
あり、歯と歯の隙間等は十分にブラッシングでき難く、
反対に歯の隙間等に十分に入り込むような細い毛だとそ
の強度は低くなり、歯の表面のプラークがブラッシング
で十分に取り除けない等の問題があった。
【0010】また、最近では、こうした日常使用する歯
ブラシ以外に、ホテルや旅行用として、例えば使い捨て
用歯ブラシ等の比較的短期間にしか用いないようなもの
も実用化されている。こうした歯ブラシの主要目的は口
臭予防にあり、1日歯を磨かないと口臭も強くなり他人
に不快感を与える等公衆衛生上好ましくない点を考慮し
て作られたものである。したがって特に歯ブラシの耐久
性などは必要ないため強度も低くできるだけコストの掛
からないようなものとなっている。しかし口臭予防はで
きるように歯磨剤が歯ブラシの毛の先端部等に極めて少
量ではあるが付着させたものがあるが、ブラシの毛の強
度は低くプラークの除去も十分に得られず、さらに歯磨
剤の量も少なく口臭予防効果も長くは持たないものであ
った。また少なくとも口臭予防だけでも十分に得られる
ようにするため、わざわざ1回分だけの歯磨剤を小型の
チューブ等に入れたもの等も作られているが、あまり経
済的でなく、また虫歯や歯周病の予防効果までは(ブラ
シの毛の強度は低く)十分に得られるものではなかっ
た。
【0011】一方、中空糸としては、従来、微細孔を多
数有する高分子膜よりなるものが医療分野、特に人工臓
器用素材として用いるものとして、人工心肺、人工腎臓
等の透析機に利用する例が数多く報告され、それらの一
部はすでに実用化されている。さらに、IC等の電子部
品の洗浄に用いられる純水または超純水の精製のために
不純物を濾過するための濾過用素材として用いたものと
して濾過機に利用する例も数多く報告され、それらの一
部はすでに実用化されている。さらにこうした濾過技術
から一般家庭用の上水用浄水器にも該中空糸が不純物を
濾過するための濾過用素材として利用されるに至ってい
る。
【0012】これらの中空糸の利用は、いずれも所望物
質と不純物との粒子等の大きさの違いに着目し、所望物
質と不純物との大きさの中間の孔径を有する多孔性高分
子膜よりなる中空糸を用いて所望物質と不純物とを分
離、濾過するものであった。
【0013】しかしながら、本発明は、高分子膜よりな
る中空糸を従来の分離、濾過材に利用するのではなく、
歯科医療具の分野である歯ブラシの毛として利用するも
のであり、今日までに歯ブラシの毛に中空糸を使用する
例は報告されていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、歯ブラシの毛が歯の表面のプラークを除去するの
に十分な繊維強度および耐久性を有し、かつ歯と歯の隙
間に入り込める細いものであることを特徴とする歯ブラ
シを提供することにある。
【0015】さらに、本発明は、使い捨て用等の短期的
な用途に供する場合に、別途歯磨剤を用意することな
く、口臭予防が十分に得られ、さらにブラシの毛が歯の
表面のプラークを除去するのに必要なだけの繊維強度お
よび耐久性を有し、また歯と歯の隙間に入り込める細い
ものである歯ブラシを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、歯の表面
および歯と歯の隙間のプラークを効果的に除去でき、さ
らに使い捨て用として十分に口臭予防できる歯ブラシに
関して鋭意検討した結果、歯ブラシの毛に高分子膜より
なる中空糸を用いることで、該中空糸の持つ中空構造に
より繊維強度を高めることができ同一の繊維強度を有す
る中実糸繊維(例えばナイロン製繊維、尚ここで中実糸
とは、中空糸に対応するもので、糸の横断面、いわゆる
円形状の断面の中心内部まで高分子等の構成材料で充填
されているものである)に比して繊維の外径を小さくで
き、さらに中空糸内部空間を利用し、これに歯磨剤を挿
入できることに着目し、上記緒目的が達成できることを
知り、この知見に基づき本発明を完成させるに至った。
【0017】したがって、本発明の目的は、歯ブラシの
毛が高分子膜よりなる外径が200〜1000μm、内
径が150〜800μmの中空糸を用いて構成されたこ
とを特徴とする歯ブラシにより達成できるものである。
【0018】さらに、本発明は、歯ブラシの毛が高分子
膜よりなる外径が200〜1000μm、内径が150
〜800μmの中空糸を用いて構成され、該歯ブラシの
毛の先端部の中空部分が開口されているか、あるいは多
孔性高分子膜よりなる中空糸製で、該中空糸の中空内部
に歯磨剤の少なくとも1成分が予め挿入されてなること
を特徴とする歯ブラシにより達成できるものである。
【0019】
【作用】以下、本発明を詳しく説明する。
【0020】まず、本発明の歯ブラシの毛に用いられる
高分子膜よりなる中空糸の材料としては、特に限定され
るものではなく、例えば、芳香族ポリスルホン、芳香族
ポリアミド、カーボネート−エチレンオキシド共重合
体、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン66、ナイロン68、ナイロン610、ナイロン61
3、ナイロン7、ナイロン8、ナイロン9、ナイロン1
3またはナイロン13,13のようなポリアミド、アク
リルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アク
リルニトリル−スチレン共重合樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、メタアクリル樹脂、ポリアセタール、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、酢酸
セルロース、ポリジメチルシキロサン−ポリカーボネー
トブロック共重合体、アクリロニトリル共重合体、再生
セルロース、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロニ
トリル、ポリサルフォン、エチレン−ビニルアルコール
共重合体等が挙げられる。
【0021】また、本発明に用いられる前記中空糸の外
径は、歯の表面のプラークを除去するのに十分な繊維強
度および耐久性を有し、かつ歯と歯の隙間に入り込める
程度であればよく、通常200〜1000μm、好まし
くは300〜800μmである。
【0022】同様に、前記中空糸の内径は、通常150
〜800μm、好ましくは200〜500μmである。
【0023】さらに、本発明の歯ブラシの毛の先端の形
状は、直接歯の表面に接触して歯に付着した食べ滓等の
汚れやプラーク等を取り除くのに効果的な形状であるこ
とが好ましく、例えば図1に示すようなものが挙げられ
る。ここで図1(A)は、歯ブラシの毛の先端が断面く
さび形状をし、中空部を閉塞したものである。図1
(B)は、歯ブラシの毛の先端が錐形状をし、中空部を
閉塞したものである。図1(C)は、歯ブラシの毛の先
端が球形状をし、中空部を閉塞したものである。図1
(D)は、歯ブラシの毛の先端の断面が同図に示すよう
に中空糸の先端が中空内部に折り曲げられ、中空部が開
口した形状である。
【0024】上記中空糸の先端部の閉塞方法としては、
中空糸を形成した後に該中空糸の先端中空部に溶融状態
の別の高分子材料(例えばナイロン等)を付着させて閉
塞し、任意の形状に成型加工する方法、または中空糸を
形成後、該中空糸の先端中空部を熱溶着して閉塞する方
法等が挙げられる。
【0025】次に、本発明の歯ブラシの毛に用いられる
高分子膜よりなる中空糸は、使用用途に応じて、微細
孔を多数有する(多孔性)膜、または微細孔を有しな
い(無孔性)膜を用いることができる。なお膜に微細孔
を付与する方法としては、例えば、(1)延伸法:上記
材料を用いてなる高分子膜(無孔性)からなる中空糸を
高温で延伸し熱処理することで、微細孔を多数有する膜
とする方法、または(2)溶剤抽出法:上記材料を用い
てなる高分子膜(無孔性)からなる中空糸を成形する前
に予め充填剤を含有させておき、成形後に該充填剤のみ
を溶解しうる溶剤等を用いて抽出分離することにより多
孔性膜とする方法等が挙げられる。こうした方法によ
り、後述する孔径の多孔性高分子膜を任意に付与できる
ものである。
【0026】さらに多孔性高分子膜よりなる中空糸の微
細孔の孔径は、通常0.03〜1000μm、好ましく
は0.1〜500μmである。また、開孔率は、10〜
60%、好ましくは、15〜50%である。ここで開孔
率とは、前記多孔性高分子膜表面の単位面積当りの全体
の表面積に対する微細孔孔の面積の占めるの割合(百分
率、%)をいうものである。
【0027】こうして得られたはブラシの毛のうち、歯
ブラシの毛の先端部の中空部分が開口されているか、あ
るいは多孔性高分子膜よりなる中空糸のものでは、中空
糸の内部空間に予め歯磨剤の少なくとも1成分を充填ま
たは浸透等により適量を挿入することができる。好まし
くは、歯ブラシの毛の先端部の中空部分が開口され、か
つ多孔性高分子膜よりなる中空糸のものが、ブラッシン
グ中に毛の先端部および脇腹部の微細孔より歯磨剤の少
なくとも1成分が外部に拡散されるため、歯ブラシの毛
の脇腹の部分を使い歯茎のマッサージとプラークを取り
除く働き、および歯ブラシの毛先の部分を使い歯の表面
からプラークを取り除く働きの双方に効果的に歯磨剤が
作用できるため好ましいものである。
【0028】上記中空糸の内部空間に予めを挿入する歯
磨剤としては、下記表1に示すような成分を、その効能
を勘案して任意に組み合わせたものであり、好ましくは
その成分中に口臭予防成分が含まれているものであり、
さらに好ましくは、通常の歯磨剤と同程度の各種成分が
バランスよく配合されているものである。
【0029】
【表1】
【0030】なお上記表中の各成分による効能が有れば
○印を付し、効能が無ければブランクとした。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明は、これら実施例のみに限定されるもので
ない事は言うまでもない。
【0032】実施例1 図2は、本発明の中空糸を用いて構成された歯ブラシの
一実施態様を示す概略図である。
【0033】図2において、歯ブラシ1は、歯ブラシの
柄2と歯ブラシの毛3からなり、該歯ブラシの毛3は、
ポリプロピレン製の多孔性高分子膜(孔径1〜150μ
m、開孔率30%)よりなる中空糸からなり、該中空糸
の外径は500μm、内径は300μmおよび長さは1
5mmとした。さらに該歯ブラシの毛3の先端部は開口
されているものを用いた。また該歯ブラシの毛3は、歯
ブラシの柄2の各植毛用穴4に30本ずつ樹脂接着によ
り植毛してなるものである。そして、歯ブラシの柄2の
各植毛用穴4は、歯ブラシの柄2の長辺方向に8ないし
10列、短辺方向に4列づつ設けてなるものを使用し
た。
【0034】続いて歯医者等でよくみられる口の内部の
模型を用い、これの歯に当たる部分(人の歯と同一成分
である)にプラークを全面に付着させ、その後模型は、
人の口内と同じような環境下(温度約40℃、湿度80
%以上、さらに養分としてグルコース10mlおよび唾
液10mlをはけで歯の表面に塗布して供給した)、3
日間放置してプラークを培養し増殖させた。
【0035】上記プラークの増殖した歯を上記で得られ
た歯ブラシを水に濡らした後、市販されている歯磨剤
(ライオン株式会社製)を1gつけてから、約5分かけ
てブラッシングし、その後水洗した。ブラッシング後の
歯の表面のプラークの様子を観察するために、プラーク
や歯石を取り除くために使うスケーラーで歯の表面を掻
き、該成分を顕微鏡により観察し、プラークの残存状態
を調べた。これによると歯の表面、歯と歯の隙間部分共
に、ほぼ完全にプラークが除去できていた。
【0036】その後、同様の試験を継続し、歯ブラシの
毛がへたるまで(歯ブラシ先端部が使用前の直角の状態
に対し15°曲がるまで)使用して、耐久性を調べた結
果、約60回(サンプル数50個)であった。
【0037】比較例1 ポリプロピレン製の中空糸の代りに、ナイロン製の中実
糸(ただし外径1000μmであり、繊維強度は実施例
1と同等)を用いる以外は、実施例1と同様にして歯ブ
ラシを作製し、同様の試験を行った。試験の結果、歯の
表面は、実施例1と同程度にプラークが除去できていた
が、歯と歯の隙間のように狭く、歯ブラシの毛が入り難
い部分は、プラークは、完全には除去できていなかっ
た。
【0038】その後、同様の試験を継続し、歯ブラシの
毛がへたるまで(歯ブラシ先端部が使用前の直角の状態
に対し15°曲がるまで)使用して、耐久性を調べた結
果、約30回(サンプル数50個)であった。
【0039】実施例2 実施例1で用いたポリプロピレン製の中空糸の内部をエ
タノールで処理した後該中空糸の内部に歯磨剤(実施例
1と同等品)を予め適量(1g)挿入してある以外は、
実施例1と同様にして歯ブラシを作製し、同様の試験を
行った(ただし、ブラッシングに際し、歯磨剤は用いな
かった)。試験の結果、歯の表面、歯と歯の隙間部分共
に、ほぼ完全にプラークが除去できていた。また、歯磨
後3時間経過した時点で息を嗅いで見たが悪臭はなく
(50例中該当なし)、口臭の除去も十分にできてお
り、使い捨て用歯ブラシとして十分に使用目的を達成で
きていることが確認された。
【0040】その後、同様の試験を継続し、歯ブラシの
毛がへたるまで(歯ブラシ先端部が使用前の直角の状態
に対し15°曲がるまで)使用して、耐久性を調べた結
果、約60回(サンプル数50個)であった。
【0041】比較例2 市販の使い捨て用のナイロン製の中実糸の歯ブラシ(予
め歯磨剤が塗布してあるもので、外径1000μmで繊
維強度は実施例2に比して約50%低いものである)を
用いて実施例1と同様の試験を行った。使用中、ブラシ
の毛は先の方が曲がった状態となってしまい、以後使用
するのは困難な状態であった。試験の結果、歯の表面に
も一部プラークが除去できていない部分がみられ、歯と
歯の隙間のように狭く、歯ブラシの毛が入り難い部分
は、プラークは余り除去できていなかった。また、歯磨
後3時間経過した時点で息を嗅いで見たが臭気があると
判断できる場合もあり(50例中38例が該当)、長期
間の口臭予防効果も十分でないことが確認された。
【0042】
【発明の効果】本発明により、歯ブラシの毛の繊維強度
および耐久性を維持したまま歯ブラシの毛を細くできる
ため、困難とされていた歯と歯の隙間のような狭い部分
でも十分にプラークを除去でき、虫歯や歯周病の予防に
効果的に作用できるものである。
【0043】また使い捨て用歯ブラシとして、予め歯ブ
ラシの毛である中空糸内部に歯磨剤を挿入することがで
きるため、口臭予防が十分に行なえ、付属の歯磨剤用チ
ューブ等も不要となり、また強度的にも中実糸に比して
優れているため、プラークの除去も十分にでき、耐久性
も十分にあり、短期的な利用用具としても優れた効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯ブラシの毛の先端の形状を示した断
面概略図である。
【図2】本発明の中空糸を用いて構成された歯ブラシの
一実施態様を示す概略図である。
【符号の説明】
1…歯ブラシ 2…歯ブラシの柄 3…歯ブラシの毛 4…植毛用穴
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【表1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯ブラシの毛が、高分子膜よりなる外径
    が200〜1000μm、内径が150〜800μmの
    中空糸を用いて構成されたことを特徴とする歯ブラシ。
  2. 【請求項2】 前記歯ブラシの毛の先端部の中空部分が
    開口されてなる請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 【請求項3】 前記歯ブラシの毛の先端部の中空部分が
    閉塞されてなる請求項1に記載の歯ブラシ。
  4. 【請求項4】 前記歯ブラシの毛が多孔性高分子膜より
    なる中空糸からなる請求項1ないし3に記載の歯ブラ
    シ。
  5. 【請求項5】 前記歯ブラシの毛が無孔性高分子膜より
    なる中空糸からなる請求項1ないし3に記載の歯ブラ
    シ。
  6. 【請求項6】 前記中空糸の中空内部に歯磨剤が予め挿
    入されてなる請求項1ないし5に記載の歯ブラシ。
  7. 【請求項7】 前記中空糸の中空内部に歯磨剤の少なく
    とも1成分が予め挿入されてなる請求項1ないし5に記
    載の歯ブラシ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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