JPH05190377A - セラミックコンデンサ - Google Patents

セラミックコンデンサ

Info

Publication number
JPH05190377A
JPH05190377A JP2342192A JP2342192A JPH05190377A JP H05190377 A JPH05190377 A JP H05190377A JP 2342192 A JP2342192 A JP 2342192A JP 2342192 A JP2342192 A JP 2342192A JP H05190377 A JPH05190377 A JP H05190377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine powder
ceramic capacitor
mold resin
dielectric material
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2342192A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiya Inoue
俊哉 井上
Kenji Itakura
健司 板倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP2342192A priority Critical patent/JPH05190377A/ja
Publication of JPH05190377A publication Critical patent/JPH05190377A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Capacitors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 −55℃〜150℃の温度範囲の大きい環境
下であっても絶縁抵抗及び耐電圧の初期値を維持できる
ようにする。 【構成】 誘電体材料Pb(Zn1/3 Nb2/3 )O3
SrTiO3 系からなる焼結体の面に電極を配置し、電
極にリード線を設け、誘電体材料で構成した焼結体と電
極をモールド樹脂で被覆したセラミックコンデンサにお
いて、上記モールド樹脂に上記誘電体材料と同質の微粉
末を含有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は−55℃〜150℃とい
う広い温度範囲で使用される高圧用のセラミックコンデ
ンサに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の高圧用セラミックコンデン
サを示す断面図である。高圧用セラミックコンデンサ
は、たとえばパルス電力回路(PPC)、レーザ装置、
X線装置などの高圧電源回路に用いられている。
【0003】図2に示す符号1は、誘電体材料から成る
セラミックコンデンサの本体である。この本体1に電極
2,3が形成されている。電極2,3には半田4,5に
よりリード線6,7が接続されている。
【0004】本体1、電極2,3および半田4,5全体
がモールド樹脂8により被覆されている。
【0005】このモールド樹脂8としては、フェノール
系樹脂やエポキシ系樹脂が使われている。フィラー材と
しては、通常、酸化鉄、アルミニウム、シリカ、炭酸カ
ルシウム、硅砂、チタン酸バリウム等の微粉末9が入れ
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この高
圧用セラミックコンデンサが、−55℃〜150℃とい
う広い温度範囲で使用されると、たとえセラミックコン
デンサ本体に誘電体損失tanδの初期値と温度係数が
小さいPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 −SrTiO3
の焼結体を用いただけでは上記のような通常のフィラー
材では絶縁抵抗及び耐電圧が低下してしまう。
【0007】高圧用セラミックコンデンサの耐電圧不良
によって、主にセラミックコンデンサの本体1とモール
ド樹脂8との密着が失なわれ、両者の間にギャップが生
じる。したがって、絶縁抵抗が低下し低電圧で沿面放電
を開始し、絶縁破壊へとつながる。一般にモールド樹脂
8は、硬化時及び冷却時の収縮による応力と、セラミッ
クスと樹脂の熱膨張係数の差による熱応力とを発生す
る。
【0008】これらを樹脂内部の残留応力(Pt)とし
て次のように表わすことができる。
【0009】Pt=Et×Δα×(Tt−Tg) ここで、Etは樹脂の環境温度Ttにおけるヤング率、
ΔαはTtにおけるセラミックスと樹脂との熱膨張係数
の差、そしてTgは樹脂の2次転移点である。
【0010】そこで広い温度範囲での使用に耐えるよう
にするには、Ptができるだけ小さくなるようにしなけ
ればならない。それにはフィラー材の種類及びその添加
量による効果によって、Δαを小さくしたり、Tgを高
くする樹脂が必要である。
【0011】本発明の目的は、−55℃〜150℃の広
い温度範囲でも絶縁抵抗と耐電圧を維持することができ
るセラミックコンデンサを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、誘電体材料
Pb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 −SrTiO3 系からな
る焼結体の面に電極を配置し、電極にリード線を設け、
誘電体材料で構成した焼結体と電極をモールド樹脂で被
覆したセラミックコンデンサにおいて、上記モールド樹
脂に上記誘電体材料と同質の微粉末を含有していること
を特徴とするセラミックコンデンサである。
【0013】
【作用】この発明のセラミックコンデンサを、−55℃
〜150℃の広い範囲で使用しても、絶縁抵抗および耐
電圧の初期値を維持する。
【0014】
【実施例】セラミックコンデンサを被覆したモールド樹
脂の全量に対して誘電体材料と同質のPb(Zn1/3
2/3 )O3 −SrTiO3 系材料の微粉末を好ましく
は5〜8重量%添加する。微粉末が5重量%より少ない
と、絶縁抵抗と絶縁破壊電圧が小さくなるので好ましく
ない。また微粉末が8重量%より多いと、ヤング率が上
昇し、収縮応力が増して、破壊し易くなり好ましくな
い。
【0015】図1を参照する。
【0016】図1はこの発明のセラミックコンデンサの
好適な実施例を示している。この実施例のセラミックコ
ンデンサはたとえば高圧用セラミックコンデンサであ
る。
【0017】高圧用セラミックコンデンサの本体21
は、好ましくは誘電体損失tanδの初期値と温度係数
が小さいPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 −SrTiO3
系の誘電体材料の焼結体から成る。
【0018】この本体21の相対向する面40,41に
電極22,23をそれぞれ形成する。この電極22,2
3には半田24,25によりリード線26,27を接続
する。
【0019】そしてこれら本体21、電極22,23、
半田24,25は、好ましくはエポキシ系のモールド樹
脂28で被覆されている。
【0020】セラミックコンデンサを被覆したモールド
樹脂の全量に対して誘電体材料と同質のPb(Zn1/3
Nb2/3 )O3 −SrTiO3 系材料の微粉末29が、
5〜8重量%含まれている。このPb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 −SrTiO3 系の誘電体材料は本体1と同
じ材料である。微粉末29が5重量%より少ないと、絶
縁抵抗と絶縁破壊電圧が小さくなるので好ましくない。
また微粉末29が8重量%より多いと、ヤング率が上昇
し、収縮応力が増して、破壊し易くなり好ましくない。
【0021】セラミックコンデンサの本体1の大きさを
例示すれば、たとえば直径が12.5mmで厚さが1
0.0mmの円柱体である。またモールド樹脂28の大
きさはたとえば直径が15.0mmで、厚さが20.0
mmである。
【0022】上述のようにして構成されたこの発明によ
る高圧用セラミックコンデンサと、比較のために作られ
た高圧用セラミックコンデンサについて冷熱サイクル試
験を実施した。この冷熱サイクル試験の各種測定結果を
表1に示す。
【0023】
【表1】 この発明のセラミックコンデンサの実施例はNo.3で
示す。
【0024】No.1,No.2,No.4,No.5
は比較例である。
【0025】No.1の比較例のセラミックコンデンサ
では、モールド樹脂に対しフィラー材が無添加である。
【0026】No.2の比較例のセラミックコンデンサ
では、セラミックコンデンサの本体と同じPb(Zn
1/3 Nb2/3 )O3 −SrTiO3 系から成る焼結体の
微粉末をモールド樹脂に4重量%添加している。
【0027】 No.4の比較例のセラミックコンデンサ
では、セラミックコンデンサの本体と同じPb(Zn
1/3 Nb2/3 )O3 −SrTiO3 系から成る焼結体の
微粉末をモールド樹脂に9重量%添加している。
【0028】No.5の比較例のセラミックコンデンサ
では、一般的にフィラー材として用いられるBaTiO
3 の微粉末をモールド樹脂に添加している。
【0029】No.3の本発明によるセラミックコンデ
ンサは、セラミックコンデンサを被覆したモールド樹脂
の全量に対して誘電体材料と同質のPb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 −SrTiO3 系材料の微粉末29を5〜8
重量%添加したものである。なお5重量%、6重量%、
7重量%、8重量%それぞれの場合において、ほぼ同じ
試験データが得られた。No.1〜5のセラミックコン
デンサの本体は全てPb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 −S
rTiO3 系の誘電体材料の焼結体である。
【0030】冷熱サイクル試験の条件は2層の恒温槽の
うち一方を−55℃、他方を150℃にし、交互に1.
5時間ずつ保持する。この低温部と高温部での保持を夫
々1回終えた時点を1サイクルとして、全部で1000
サイクル実施した。
【0031】表中のCは静電容量〔pF〕、tanδは
誘電体損失〔%〕、IRは絶縁抵抗〔Ωcm〕である。
所定のサイクルである10,20,40,80,16
0,320,640,1000の各サイクル終了後30
分に25℃、AC100kHz、1VrmsでLCRメ
ータを用いて測定した。
【0032】BDVは絶縁破壊電圧〔kV〕であり、各
サイクル終了後1時間にトランス油中にリード線を含め
たサンプル全体を浸漬させて、25℃、昇圧速度2kV
/secで印加して測定した。
【0033】なお、表1中のNo.1〜No.5の各特
性値は5個の平均値である。
【0034】表1から明らかなように、No.3の本発
明によるセラミックコンデンサは、Pb(Zn1/3 Nb
2/3 )O3 −SrTiO3 系から成る焼結体の微粉末を
フィラー材とし、それを適量添加することにより、N
o.1のようにフィラー材を添加しないものと、No.
5のように一般的なフィラー材を添加するものに比べて
良好な結果を得た。
【0035】つまり、No.3の本発明によるセラミッ
クコンデンサの実施例は、No.1,No.2,No.
4,No.5の各比較例と比べて、絶縁抵抗IRと絶縁
破壊電圧BDVが著しく初期値に近いものであり、しか
も静電容量Cと誘電体損失tanδも安定している。
【0036】一方、No.4の比較例のように、Pb
(Zn1/3 Nb2/3 )O3 −SrTiO3 系から成る焼
結体の微粉末をフィラー材としても、微粉末を添加しす
ぎるとヤング率が上昇し、収縮応力が増し、破壊してし
まう。
【0037】本発明によるセラミックコンデンサは−5
5℃〜150℃の広い温度範囲で使用されても、上述の
ような各電気特性が安定している。特に、絶縁抵抗と耐
電圧の初期値を維持していくという利点を有している。
【0038】ところで、この発明のモールド樹脂は、エ
ポキシ系に限らずたとえばフェノール系でもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明のセラミックコンデンサによれば、誘電体材料の
焼結体と同質の微粉末を、モールド樹脂に対して添加し
たので、−55℃〜150℃の温度範囲の大きい環境下
でも電気特性が安定しており、特に絶縁抵抗及び耐電圧
の初期値を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックコンデンサの実施例を示す
断面図。
【図2】従来の高圧用セラミックコンデンサを示す断面
図。
【符号の説明】
1 従来の高圧用セラミックコンデンサの本体 2 電極 3 電極 4 半田 5 半田 6 リード線 7 リード線 8 モールド樹脂 9 微粉末 21 本発明の高圧用セラミックコンデンサの本体 22 電極 23 電極 24 半田 25 半田 26 リード線 27 リード線 28 モールド樹脂 29 微粉末 40 面 41 面 ◆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体材料Pb(Zn1/3 Nb2/3 )O
    3 −SrTiO3 系からなる焼結体の面に電極を配置
    し、電極にリード線を設け、誘電体材料で構成した焼結
    体と電極をモールド樹脂で被覆したセラミックコンデン
    サにおいて、上記モールド樹脂に上記誘電体材料と同質
    の微粉末を含有していることを特徴とするセラミックコ
    ンデンサ。
JP2342192A 1992-01-14 1992-01-14 セラミックコンデンサ Pending JPH05190377A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2342192A JPH05190377A (ja) 1992-01-14 1992-01-14 セラミックコンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2342192A JPH05190377A (ja) 1992-01-14 1992-01-14 セラミックコンデンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05190377A true JPH05190377A (ja) 1993-07-30

Family

ID=12110042

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2342192A Pending JPH05190377A (ja) 1992-01-14 1992-01-14 セラミックコンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05190377A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010123865A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品および部品内蔵基板

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010123865A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Murata Mfg Co Ltd セラミック電子部品および部品内蔵基板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100313232B1 (ko) 유전체 세라믹 조성물 및 적층 세라믹 커패시터
Nomura et al. Aging behavior of Ni-electrode multilayer ceramic capacitors with X7R characteristics
US20190300437A1 (en) Dielectric composition and electronic component
Takamizawa et al. Large capacitance multilayer ceramic capacitor
JP3327045B2 (ja) 誘電体ペースト及びそれを用いた厚膜コンデンサ
JPWO2004063119A1 (ja) 誘電体磁器組成物、電子部品およびこれらの製造方法
US10752552B2 (en) Dielectric composition and electronic component
JPH05190377A (ja) セラミックコンデンサ
US3243315A (en) Method of making a ceramic capacitor
JPS6228747Y2 (ja)
KR0145121B1 (ko) 고유전율계 세라믹 유전체 조성물
JP2000302544A (ja) 誘電体セラミックスおよび誘電体セラミックスコンデンサ
JPH0684691A (ja) 誘電体磁器及び磁器コンデンサ
KR100242930B1 (ko) 유전체 페이스트와 이것을 이용한 후막 커패시터
JPH0815005B2 (ja) 誘電体磁器組成物
JP3011589B2 (ja) 高電圧セラミックコンデンサ
KR0145122B1 (ko) 고유전율계 세라믹 유전체 조성물
KR940003971B1 (ko) 입도가 작고 치밀한 고유전율 세라믹 유전체 조성물
JP2937024B2 (ja) 半導体磁器組成物とその製造方法
JP2002338332A (ja) 焼結助剤
Pitt Capacitors
JPS6234708B2 (ja)
WO1983003028A1 (en) Voltage sensitive current limiting element
JPS59127826A (ja) 粒界絶縁形半導体磁器コンデンサ
JPH06302467A (ja) 誘電体磁器組成物及び誘電体磁器組成物を用いた積層セラミックコンデンサ