JPH0518942A - V(z)特性による超音波音速測定装置およびこれを用いた超音波顕微鏡 - Google Patents

V(z)特性による超音波音速測定装置およびこれを用いた超音波顕微鏡

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JPH0518942A
JPH0518942A JP3331308A JP33130891A JPH0518942A JP H0518942 A JPH0518942 A JP H0518942A JP 3331308 A JP3331308 A JP 3331308A JP 33130891 A JP33130891 A JP 33130891A JP H0518942 A JPH0518942 A JP H0518942A
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 Z方向の移動距離を少なくでき、また、材料
の構造分析における分解能を向上させることができ、あ
るいは解像度の高い測定映像を得ることができる超音波
顕微鏡を提供することにある。 【構成】 漏洩弾性表面波成分と音響プローブの中心部
付近の反射波成分とのそれぞれの受信信号についてその
強度のほか、位相差をZ方向の位置の関数として検出す
しているので、漏洩弾性表面波成分のデフォーカス方向
の位置に対するベクトル関数のデータを算出するとがで
き、これにより材料の弾性表面波の音速を得ることがで
きる。したがって、前記の速度の測定に当たってはZ方
向の移動距離に対して複数点で強度と位相差の測定デー
タを採取する測定だけで済み、その移動距離は、周期Δ
zの1周期以下でもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、V(z)特性による
超音波音速測定装置および超音波顕微鏡に関するもので
あり、詳しくは、いわゆるV(z)特性を利用して被検
体の漏洩弾性表面波の速度を得る超音波顕微鏡におい
て、Z方向(超音波顕微鏡の高さ方向に一致する軸)で
の被検体の相対移動量をV(z)特性1周期以下にまで
低減させることができ、より分解能の高い測定結果を得
ることができるような超音波顕微鏡に関する。なお、V
(z)特性は、音響プローブにより集束され、被検体に
照射された集束超音波ビームのうちZ軸近傍からの反射
波と、被検体表面での漏洩弾性表面波の再放射波との干
渉による干渉波についての受信強度の周期的な特性を言
う。また、前記の再放射波は、集束超音波ビームのうち
レーリー臨界角近傍から被検体に照射された超音波ビー
ムによって励起されたものであり、V(z)特性は、集
束超音波ビームの集束点を原点として音響プローブに被
検体が近づく方向(−Z方向)に被検体を相対的に移動
させた場合に得られるものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、超音波顕微鏡における音響プロ
ーブの部分拡大断面図である。音響プローブ17は、超
音波顕微鏡の測定機構系のZ走査軸(高さ軸)に固定さ
れ、通常、トランスジューサ(圧電薄膜)とレンズから
なる。トランスジューサは、測定部からのバースト信号
で間欠的に一定時間間隔で駆動される。これにより試料
(被検体)11の表面へとバースト波(超音波)が射出
される。射出されたバースト波のうち、経路Gを経てA
からBへ至り、試料11の表面へ臨界角(θLsaw)で入
射したものは、漏洩弾性表面波に変換される。漏洩弾性
表面波は、入射点Bから試料表面を伝搬する間、レーリ
ー臨界角で再放射波を放射し、試料11の表面Cにおい
て放射されたものが音響プローブ17のDに向かって射
出される。これがプローブ内の往路と平行な復路をたど
り、圧電素子の他端に戻る。この経路GABCDHと進
む音波は、実際には、この経路をプローブ軸回りに回転
した位置にある経路を進むすべての音波である。この受
信波が先に述べた漏洩弾性表面波の再放射波に相当す
る。このような波とは別に試料11の表面に垂直に射出
されたバースト波24は、経路EFEと進み、圧電素子
に戻る。これが先の述べたZ軸近傍からの反射波にな
る。これらの波の間には、行程差に基づく位相差があ
る。そこで、これらが干渉し、プローブ17においては
この干渉波の受信信号が得られる。なお、Wは液体音場
媒体である。
【0003】したがって、経路EFの距離を変化させる
とそれに応じて行程差に基づく位相差が2つのバースト
波23,24の間で変化し、受信信号上に相互干渉の変
動として現れ、図8に示すような、いわゆるV(z)特
性を得ることができる。また、この曲線のディップ周期
Δz(以下周期Δz)によって試料表面BC間の漏洩弾
性表面波の速度を算出することができる。これにより被
検体表面の状態を知ることが可能である。以上の技術に
関しては、例えば、1979年2月1日発行の応用物理
レター(APPLIED PHYSICS LETTERS )34巻3号の17
9頁から181頁のウェグライン(WEGIEIN)の論文等で
すでに知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8のV
(z)特性から明らかなように、周期Δzを正確に得る
には、実際上、ノイズや精度の関係で数周期に亙って干
渉波の強度を測定することが必要である。したがって、
音響プローブ17に対して被検体11を測定に必要な距
離だけ相対的に−Z方向に移動させることが必要にな
る。しかし、この移動には問題がある。それは、図7か
ら理解できるように、Z方向の移動量を多くすればする
ほど経路BCの距離が長くなることである。周期Δzを
得るために経路BCの距離を長く採ると、それだけ集束
ビームを太くしたときのデータを採っていることにな
る。これにより算出される漏洩弾性表面波の速度は、長
くなった経路BCに対応して得られる。そこで、漏洩弾
性表面波の速度の相違に応じて得られる材料の材質や結
晶構造等についての分解能や、速度の相違に応じて描き
出される測定映像の解像度は、経路BCの長さに対応
し、それ以上小さなのものとはならなず、分解能や解像
度が落ちる。材料の構造分析における分解能あるいは測
定映像の解像度を上げるためには、経路BCの距離が長
くならないようにするか、Z方向の移動距離を小さなも
のに制限すればよい。しかし、前者は、臨界角が制限さ
れることになり、測定できる材料が限られてします。ま
た、後者は、V(z)特性を利用して周期Δzを測定す
る関係から理論上、周期Δzの1周期を得る距離より少
し大きな移動距離が必要になる。これに対する経路BC
よりも短くすることはできない。
【0005】この発明の目的は、このような従来技術の
問題点を解決するものであって、材料の弾性表面波の音
速測定において、Z方向の移動距離を少なくでき、ま
た、材料の構造分析における分解能を向上させることが
でき、あるいは解像度の高い測定映像を得ることができ
るV(z)特性による超音波音速測定装置あるいは超音
波顕微鏡を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためのこの発明のV(z)特性による超音波音速測定
装置あるいは超音波顕微鏡の特徴は、集束型音響プロー
ブの焦点位置から音響プローブ側のデフォーカス位置に
被検体を相対的移動させ、この移動に応じて音響プロー
ブから得られるそのトランスジューサの周辺付近におけ
る第1の受信信号の強度と、音響プローブを駆動した信
号あるいはこれに対応する基準信号に対する第1の受信
信号の位相差と、移動に応じて前記音響プローブから得
られるそのトランスジューサの中心部における第2の受
信信号の強度と、音響プローブを駆動した信号あるいは
これに対応する基準信号に対する第2の受信信号の位相
差とをそれぞれデフォーカス方向の位置に対応して複数
個サンプリングし、このサンプリングにより得られた複
数の第1の受信信号の強度及び位相差と複数の第2の受
信信号の強度及び位相差とのデータを漏洩弾性表面波成
分と音響プローブの中心軸近傍の反射波成分との干渉波
のデフォーカス方向の位置に対するベクトル関数のデー
タとして得て漏洩弾性表面波成分の速度を算出するもの
である。
【0007】
【作用】このように、漏洩弾性表面波成分と音響プロー
ブの中心部付近の反射波成分とのそれぞれの受信信号に
ついてその強度のほか、位相差をZ方向の位置の関数と
して検出すれば、漏洩弾性表面波成分のデフォーカス方
向の位置に対するベクトル関数のデータを算出するとが
でき、これにより材料の弾性表面波の音速を得ることが
できる。したがって、前記の速度の測定に当たってはZ
方向の移動距離に対して複数点で強度と位相差の測定デ
ータを採取する測定だけで済み、その移動距離は、周期
Δzの1周期以下でもよい。
【0008】
【実施例】図1は、この発明の超音波顕微鏡の一実施例
のブロック図、図2は、その音響プローブの電極の平面
図およびプローブの断面図、図3は、その漏洩弾性表面
波成分と音響プローブの中心軸近傍の反射波成分との干
渉波ベクトル関数の位相角の説明図、図4は、超音波顕
微鏡の音速算出処理を中心とするフローチャート、図5
は、測定時のZ方向の移動と音響プローブとの関係の説
明図、図6は、材料についての構造分析を行う場合に適
する音響プローブのトランスジューサ構造の説明図であ
る。
【0009】図1において、20は、超音波顕微鏡であ
って、1は、バースト波信号を発生する発信回路であ
る。発信回路1は、送受信状態の切換回路2,3を介し
て同じ波形の2つのバースト波信号を音響プローブ8に
送出する。音響プローブ8は、図2に示すように、その
軸の中心位置と周囲とに分割されたトランスジューサを
有する分割トランスジューサプローブである。このプロ
ーブ8のそれぞれのトランスジューサ8a(中心部の圧
電薄膜),8b(周辺圧電薄膜)は、それぞれ同時に同
位相,同振幅のバースト波信号を受け、これにより同時
に駆動される。その結果発生した超音波バースト波は、
高さ調整機能付き試料台10(以下試料台10)に載置
された試料11の表面に照射される。なお、トランスジ
ューサ8aは、その中心が音響プローブ8の中心軸(z
軸)にほぼ一致するように配置され、トランスジューサ
8bは、リンク状をしていて、これに対して一定の間隔
をおいてこれの外側に配置されている。そして、8c
は、これらトランスジューサ8a,8bが一方の面に設
けられた音響レンズである。
【0010】ここで、トランスジューサ8aにより電気
信号に変換された受信信号は、漏洩弾性表面波成分と音
響プローブ8の中心軸付近の反射波成分との干渉波であ
り、特に、後者が主体となる信号である。この信号は、
切換器2を介して受信回路4(図1参照)に送出され
る。また、トランスジューサ8bにより電気信号に変換
された受信信号も漏洩弾性表面波成分と音響プローブ8
の中心軸付近の反射波成分との干渉波であるが、これ
は、前者を主体とする信号である。この信号は、切換器
3を介して受信回路5に送出される。
【0011】受信回路4,5は、同じ構成の高周波増幅
回路であって、入力信号を所定のレベルまで増幅する。
受信回路4の出力は、検波回路12aと位相比較回路1
3aにそれぞれ入力される。受信回路5の出力は、検波
回路12bと位相比較回路13bにそれぞれ入力され
る。検波回路12a,12bは、それぞれの受信信号を
包絡線検波する。これらの検波出力は、A/D変換回路
(A/D)14に出力される。その結果、それぞれの受
信波形の振幅の絶対値がA/D変換のサンプルタイミン
グに合わせてA/D14によりデジタル値で出力され
る。なお、検波回路12a,12bの出力は、オシロコ
ープ16にも入力されていて、これにより受信波形が観
測できるようになっている。また、位相比較回路13
a,13bは、他方の入力に発信回路1からのバースト
信号を比較基準信号として受けている。これは、受信回
路4,5の出力信号と音響プローブ8の駆動時のバース
ト信号との位相を比較し、これらの位相差を出力する。
それぞれの位相差出力は、A/D14にそれぞれ入力さ
れる。その結果、A/D14では、A/D変換のサンプ
ルタイミングに合わせてトランスジューサ8a,8bで
受信したそれぞれの干渉波の振幅とバースト信号に対す
る位相差とが同時にデジタル値として検出される。
【0012】A/D14のサンプルタイミングは、画像
処理装置6により制御されている。A/D14により変
換されたデータは、順次測定データメモリ15に送出さ
れて記憶される。測定データメモリ15は、そのアドレ
スがA/D変換のサンプルごとに更新されていく。これ
により音響プローブ8が試料11をXY平面走査したと
きには、その平面走査に応じて各測定点対応のデータが
各アドレスに順次記憶される。なお、測定データメモリ
15は、n個(nは2以上の整数)のデータメモリ15
a,15b,・・・15nを有していて、各データメモ
リは1回のXY平面走査に対応し、その測定データを記
憶する。これらデータメモリは、Z方向の測定点である
z座標の更新に応じて別の1つが選択され、これも更新
される。このような測定データメモリ15は、そのデー
タのうち演算に必要なデータがデータ画像処理装置6の
MPU61により参照されて読込まれ、メモリ62の所
定の領域に記憶される。
【0013】ここで、焦点位置を原点とし、プローブ8
を−Z方向の位置にデフォーカスさせ、あるZ座標にお
いてA/D14から得られる、トランスジューサ8aで
変換された電気信号の振幅値の絶対値と位相差を、Z座
標の複数の点において採取すると、トランスジューサ8
aで変換された電気信号の振幅値の絶対値と、この絶対
値に対応した得られる位相差との対が複数得られる。こ
れらの値は、あるベクトル関数上のものとなる。そのベ
クトル関数をここではベクトルVa(z) とする。同様に
トランスジューサ8bで変換された電気信号の振幅値の
絶対値と、この絶対値に対応した得られる位相差との対
の複数の値もあるベクトル関数上のものとなる。そのベ
クトル関数をここではベクトルVb(z) とする。さら
に、漏洩弾性表面波成分のベクトル関数をベクトルVI
(z)とし、音響プローブの中心軸近傍の反射波成分の
それをベクトルVL(z)とする。ベクトルVa(z) とベ
クトルVb(z) とは、それぞれのベクトルVL(z)とベ
クトルVI(z)との干渉波であるので、これらの間には
次の関係式が成立する。 ベクトルVa(z) =CLa・ベクトルVL(z) +CIa・ベクトルVI(z) ベクトルVb(z) =CLb・ベクトルVL(z)+CIb・ベクトルVI(z) …………(1) なお、CLa,CIa,CLb,CIbは、それぞれ複素数にな
っている定数(複素定数)であり、zは、フォーカス点
を原点とするZ座標(高さ方向の座標)である。また、
Z方向の変位量が微少である場合には、これら複素定数
は、zの値にほとんど依存しない。
【0014】ここで、ベクトルVL(z),ベクトルVI
(z)の位相と振幅は、それぞれ、図7の伝搬経路から
幾何学的に次のように表すことができる。 ∠ベクトルVL(z)=2kw z+∠CL …………(2) ∠ベクトルVI(z)=2(kw /COS θLsaw −kLsaw・tan θLsaw)z+∠CI =2kw z・cos θLsaw+∠CI …………(3) |ベクトルVL(z)|=|CL |exp (−2αw z) …………(4) |ベクトルVI(z)|=|CI |exp (−2γz・tan θLsaw −2αw z/cos θLsaw)…(5) ここで、kw は液体音場媒体W中の単位距離当たりの波
数、kLsawは漏洩弾性表面波の単位距離当たりの波数、
θLsawは液体媒質Wと被検体11との境界における漏洩
弾性表面波の臨界角である。さらに、αw ,γは、液体
音場媒質中の減衰定数、漏洩弾性表面波の減衰定数であ
り、CL,CI は、各成分のz=0の位置(焦点位置z0
)における振幅,位相を表す複素定数である。なお、
(3) 式の展開においてはスネルの法則,kLsaw/sin θ
Lsaw=kw を用いる。
【0015】そこで、(1) 式の右辺のベクトルVL
(z),ベクトルVI(z)について、(2)式〜(5) 式を適
用すると、 ベクトルVL(z)=CL ・ZL -Z …………(6) ベクトルVI(z)=CL ・ZI -Z …………(7) ただし、ZL = exp{−2(−αw +jkw )} ZL = exp[{−2(γ−jkLsaw)tan θLsaw +(−αw +jkLsaw)/cos θLsaw}] これら(6) ,(7) 式を(1) 式に代入すると、 ベクトルVa(z) =CLa′・ZL -Z+CIa′・ZI -Z ベクトルVb(z) =CLb′・ZL -Z+CIb′・ZI -Z …………(8) ただし、CLa′=CLa・CL ,CLb′=CLb・CL ,C
Ia′=CIa・CI ,CIb′=CIb・CI である。
【0016】この(8) 式から、周期Δzのデフォーカス
点の範囲内のN個(Nは2以上の整数)の測定点zi に
ついてのベクトルVa(zi)の値,ベクトルVb(zi)
の値に対してPronyの方法(J.D.マーケル他
著,鈴木久喜訳)を適用して線形方程式を複数回解くこ
と、例えば2回解くことによって、複素定数CLa′,C
Lb′,CIa′,CIb′を決定できる。ただし、zi は、
測定点をN個採り、i=1,2,・・・,NとしたZ方
向の各座標値である。なお、これにより決定された複素
定数CLa′,CLb′,CIa′,CIb′は、後述するメモ
リ62のパラメータ記憶領域62eに記憶される。次
に、これらパラメータCLa′,CLb′,CIa′,CIb′
から次の式によりベクトルVL(z) ,ベクトルVI(z)
を求める。 CL ′ベクトルVL(z) =CIb′ベクトルVa(z) −CIa′ベクトルVb(z) CI ′ベクトルVI(z) =−CLb′ベクトルVa(z) +CLa′ベクトルVb(z) …………(9) ただし、CL ′=CLa・CLb′−CLb・CIa′ CI ′=CLa′・CLa−CLb′・CIa この(9) 式を利用することで、測定されたベクトルVa
(z),ベクトルVb(z) からベクトルVL(z) ,ベクト
ルVI(z) を演算処理により算出できる。そのために画
像処理制御装置6のメモリ62に各種プログラムが記憶
されている。なお、ベクトルVa(z) ,ベクトルVb
(z) からベクトルVL(z),ベクトルVI(z) の演算処
理においては、適宜、最小二乗法によるベクトル変換を
用いる。もちろん、これらのベクトル演算においては、
ノイズ等を除去するために各測定データ等についてフー
リエ変換処理を施し、そのデータに対して演算処理をし
てもよい。
【0017】さて、画像処理制御装置6は、マイクロプ
ロセッサ(MPU)61とメモリ62、操作パネル6
3,ディスプレイ64、インタフェース65等から構成
され、これらが相互にバス66を介して接続されてい
る。A/D14からA/D変換された測定データのデジ
タル値は、インタフェース65を介して内部に取込ま
れ、メモリ62に記憶される。そこで、試料11を音響
プローブ8でZ方向に走査して各測定点(zi )ごとに
ベクトルVa(z) ,ベクトルVb(z) の振幅値とそのと
きの位相差とを得る。すなわち、ベクトルVa(z) ,ベ
クトルVb(z) のそれぞれのデータとなる、検出された
各受信信号の振幅値とそのときの位相差は、A/D1
4,測定データメモリ15を介してMPU61に渡さ
れ、MPU61がこれらを各測定点対応に順次メモリ6
2に記憶していくことでなされる。なお、この場合の測
定点zi の範囲は、周期Δzの1周期を得る移動距離よ
り小さな距離の範囲でよい。
【0018】メモリ62には、初期設定/Z走査プログ
ラム62aと、ベクトル関数算出プログラム62b、位
相角変化量算出プログラム62c、音速算出プログラム
62d,表示処理プログラム等とが格納されている。ま
た、パラメータ記憶領域62eには、Z走査(プローブ
の高さ方向走査)のためのZ方向の測定ピッチのデータ
や先に述べた複素定数CLa′,CLb′,CIa′,CIb′
等の各種のパラメータが記憶されている。
【0019】初期設定/Z走査プログラム62aは、M
PU61により実行され、これを実行することでMPU
61は、まず、音響プローブ8の初期位置決めの処理を
する。この処理は、あらかじめ操作パネル63から入力
された音響プローブ8の焦点距離と試料11との位置関
係に応じて、試料11の表面直下に焦点が位置付けられ
るように音響プローブ8のZ座標(図5の高さz0
照)を算出して音響プローブ8がこの高さ(z0 )にな
るように位置決めする処理である。そしてこの位置が通
常のZ走査の初期位置となる。なお、この原点位置は、
最終的にはこの位置決め後に後述するキー入力に応じる
位置決め操作により、さらに正確な焦点合わせがなさ
れ、これにより微少調整された後の位置として決定され
る。さらに、MPU61によるXY平面走査処理プログ
ラムの実行によってスキャナ9が制御され、このXY平
面走査終了すると、この処理プログラムが実行されてZ
方向に1ピッチ移動する走査がなされる。ここでのこの
走査は、等間隔のピッチ送りである。
【0020】ベクトル関数算出プログラム62bは、測
定データメモリ15のベクトルVa(z) ,ベクトルVb
(z) の値(zi を変化させてA/D14から得られる
振幅値と位相差の値)とパラメータ記憶領域62eに記
憶されている複素定数CLa′,CLb′,CIa′,CIb′
とを参照してXY平面走査における各測定点に対して先
の(1) 式〜(9) 式に従ってベクトルVI(z) の値とベク
トルVL(z) の値、すなわち、その大きさと位相とをそ
れぞれziの値に対応して算出して、それをメモリ62
の所定の領域に記憶する。
【0021】位相角角変化量算出プログラム62cは、
メモリ62のzi に対するベクトルVI(z) の値、すな
わち、その位相のデータを参照して次の式により位相角
の変化量ξを算出する。 ξ=∂∠ベクトルVI(z) /∂z …………(10) 算出されたξは、パラメータ記憶領域62eに記憶され
る。なお、z座標に対する位相角∠ベクトルVI(z) の
関係は図3の(a)に示すようになる。
【0022】音速算出プログラム62dは、パラメータ
記憶領域62eに記憶されたξを参照して次の式に従っ
て漏洩弾性表面波の伝搬音速vLsawを算出する。まず、
位相角の変化量ξは、ξ=2kw cos θLsawである。液
体音場媒質/被検査体境界におけるスネルの法則によ
り、vLsaw=vw /sin θLsawが成立する。また、音響
プローブ8に加えた送信バースト波の周波数をfとする
と、kw =2πf/vw が成り立つ。以上の式から次の
式が成立する。 vLsaw=vw /〔1−(ξvw /4πf)21/2 …………(11) これにより音速vLsawを得ることができる。
【0023】そこで、まず、各測定点対応にあるZ方向
の座標zi においてXY平面走査してXY平面上の各測
定点に対して測定データメモリ15にベクトルVa
(z),ベクトルVb(z)の振幅及び位相差のデータ
を得る。次に、zi の座標を更新して同様なデータを複
数のZ座標の各測定点において得て測定データメモリ1
5に記憶する。この測定データメモリ15のデータを参
照することで、XY平面走査における各測定点対応に各
zi の値から(1) 式〜(11)式により速度vLsawを算出す
ることができる。このようにして算出したXY平面上の
各測定点の漏洩弾性表面波の速度vLsawに応じて表示処
理プログラムによりXY走査位置に対応して表示データ
を生成し、ディスプレイ64の画像メモリに転送する。
このことで測定表面映像をディスプレイ64の画面に表
示することができる。なお、以上の場合得XY平面走査
における測定ピッチは、漏洩弾性表面波の速度vLsawに
対応する解像度が得られるピッチに選択されている。
【0024】ところで、音響プローブ8の試料11に対
する漏洩弾性表面波の臨界角θLsawは小さい場合もあ
る。このような場合には、Z方向の座標値zi のわずか
な変化に対して検出すべき位相差が大きく変化する。そ
こで、先の(10) 式をそのまま用いることができない。
この場合、図3の(a)に示すような変化が図(b)に
示すような関係になる。この場合に位相角の2π変化す
るまでのzの間隔をΔz′とすると次の式が成立する。 |−2kw cos θLsaw|Δz′=2π Δz′=π/kw cos θLsaw このようにθLsawが小さい場合には、(10)式を用いるの
ではなく、ベクトルVI(z) からベクトルVL(z) を引
いた上でのzに対する変化から音速を求めるとよい。す
なわち、Δz=π/(1−cos θLsaw)kw より、先の
(10)式の位相角の変化量ξ1 は、 ξ1 =∂(∠ベクトルVI(z) −ベクトルVL(z) )/∂z …………(10) となり、結果として、音速vLsawは、 vLsaw=vw /〔1−(1−ξ1 vw /4πf)21/2 …………(12) となる。これにより、位相角が2π変化するまでのz方
向の距離は、図3(c)に示すように大きく採ることが
できる。特に、この位相角の変化量ξ1 を用いる場合に
は、微結晶の境界近くなどの微少領域の解析が要求され
る場合に有効である。
【0025】図4は、全体的な測定処理のフローチャー
トであって、ステップ100で初期設定/Z走査プログ
ラム62aが起動されて、MPU61は、まず、初期化
処理に入る。これにより画像処理制御装置6がコントロ
ーラ7を制御して音響プローブ8を試料11に対して所
定の初期位置高さ(z0 )に設定する。後述するように
この位置で焦点合わせが行われ、合焦点処理の後のその
位置が測定時の音響プローブ8の原点となる。次にステ
ップ101で、複素定数CLa′,CLb′,CIa′,CI
b′、Z方向の移動ピッチ、Z方向の測定点の数M等の
測定に必要なパラメータの設定を行う。なお、これは、
ステップ100の手前あるいはステップ102、さらに
はこの後の処理工程で行われてもよい。さらに、複素定
数CLa′,CLb′,CIa′,CIb′は、後述するステッ
プ102以降の測定処理と同様な処理により試料11の
XY平面上の1測定点についてその都度測定し、得られ
た値をキー入力するか、プログラム処理にてパラメータ
記憶領域62eに自動的に記憶してもよい。
【0026】次のステップ102では、オペレータのキ
ー入力に応じて入力されたキーにより位置決め操作処理
が行われ、それにより焦点合わせがなされる。これは、
オシロスコープ16の映像を観察してステージ処理プロ
グラムよりキー入力に応じて試料11の高さを調整する
ことで焦点合わせを行う。合焦点位置は、試料11から
の反射波が最大となる位置であり、試料11の表面に音
響プローブ8の焦点が合ったとき(z0 )である。ステ
ップ103では、焦点合わせ完了の機能キー入力に応じ
てMPU61は、初期設定/Z走査プログラム62aを
起動して、図5に示すように音響プローブ8のZ座標を
−zi (最初はzi =z1 )の位置に設定する。これが
Z方向の最初の測定位置になる。
【0027】次のステップ104で操作パネル上の測定
開始キーが押されるとXY平面走査が開始される。これ
によりステップ105,106,107,108,10
9のループ処理に入る。まず、ステップ105でMPU
61は、測定データメモリ15のデータメモリ15aに
測定データを採取する。MPU61は、この測定処理が
終了した時点で、ステップ106で初期設定/Z走査プ
ログラム62aを起動して、音響プローブ8を−Z方向
へ1ピッチ前進させるピッチ送りする。これにより試料
11の表面がz2 の位置に設定される。ステップ107
で測定回数Mに対してM=M+1としてMを1つ更新す
る。なお、このときのMの初期値は1である。さらに、
ステップ108で測定終了かを送りピッチ回数最大値M
(Z方向の測定点数に対応する)を越えたか否かにより
判定する。最大値Mを越えていないときには、ステップ
109で測定データを記憶するメモリを更新して最初の
データメモリ15aから次のデータメモリ15bに切換
える。そしてステップ105へと戻る。次にこの送られ
たZ座標の位置において先と同様な測定を行いメモリ1
5bに測定データを記憶する。以下、測定点数Mまで、
データメモリを順次更新しながら得られた測定データを
測定データメモリ15に記憶していく。このようにして
図5に示すように、音響プローブ8を−Z方向(試料1
1の表面側)へと順次移動させて試料11側に順次接近
させて各干渉波について受信強度と位相差の測定データ
をXY平面上の各測定点について得る。
【0028】以上のようなピッチ送りにより等間隔で設
定されたZ方向の各測定点での測定が終了すると、ベク
トル関数算出プログラム62b起動して、ステップ11
0でXY平面走査の各位置に対応して測定データメモリ
15の値を参照して、MPU61は、先に述べたよう
に、ベクトルVa(z) ,ベクトルVb(z) からベクトル
VI(z) ,VL(z)についての各大きさと位相とを算出
する。次にステップ111で、これら算出したデータに
基づき、位相角変化量算出プログラム62cと音速算出
プログラム62dとを順次起動して、MPU61は、試
料11における漏洩弾性表面波の速度vLsawをXY平面
上の各測定点について算出する。こうして算出された漏
洩弾性表面波の速度vLsawは、ステップ111で表示デ
ータに変換されてディスプレイ64へと送られ、測定画
像データとして表示される。
【0029】ところで、図5に示すように、Z方向の測
定点の数とその移動量の総計は、V(Z) 特性曲線上の周
期Δzより小さいものである。したがって、漏洩弾性表
面波が伝搬する試料11の表面の幅は、周期Δzの測定
のときよりも小さいものになる。すなわち、測定される
漏洩弾性表面波の速度vLsawの算出の経路幅が小さくな
り、これにより表示される測定映像の解像度は向上す
る。また、X,Y,Zのそれぞれの方向における、音響
プローブ8の移動量を決めるピッチ量についての送り制
御は、ループカウンタを用いて算出することができ、こ
れにより効率よく制御できる。
【0030】以上は、超音波顕微鏡20を通常の映像を
表示する本来の超音波顕微鏡として利用した場合であ
る。しかし、V(z)特性による漏洩弾性表面波の速度
vLsawの測定は、材料の表面状態の映像表示よりはむし
ろ、材料の結晶構造や異方性などのようなの構造分析に
ついて利用されることが多い。この場合、超音波顕微鏡
自体が超音波音速測定装置に利用される。材料の構造分
析としては、例えば、セラミックスや金属結晶等の粒子
の中で部分的に結晶軸の異なる領域が存在するときにそ
の状態を解析することである。このときには高い分解能
が要求される。そこで、この発明が有効になる。特に、
この種の構造分析では、材料の表面の微少領域における
音速測定が必要になること、さらには、結晶軸の方向性
等を解析するために漏洩弾性表面波の伝搬路を一方向に
限定して方向性を持たせることが必要になる。
【0031】図6は、この種の材料の構造分析に有効な
音響プローブ80についてのトランスジューサ構造の平
面図である。この音響プローブ80は、中心に配置する
トランスジューサとして図2のトランスジューサ8aに
対応するトランスジューサ81(圧電薄膜)を有してい
る。そしてその周囲には、リング状のトランスジューサ
8bに対してその特定の方向のみ残して、バタフライの
羽のようにしたトランスジューサ82(圧電薄膜),8
3(圧電薄膜)としたものである。なお、84は、音響
レンズである。トランスジューサ82,83は、それぞ
れ切換回路3a,3bを介して発信回路1からのバース
ト信号を受け、受信回路5に試料11からの受信波を電
気信号に変換して受信信号として送出する。トランスジ
ューサ81は、音響プローブ8のトランスジューサ8a
と同様に切換回路2を介して発信回路1からのバースト
信号を受けて受信回路5に受信信号を送出する。そし
て、切換回路3a,.3bは、インタフェース65から
切換信号を受けて、いずれか一方を送信側の電極(圧電
薄膜)とし、他方を受信側の電極(圧電薄膜)とする切
換え接続を行う。
【0032】なお、この図では、トランスジューサ83
が送信側であり、トランスジューサ82側が受信側とな
っている。インタフェース65からの切換信号は、MP
U61により制御される。したがって、MPU61は、
切換回路3a,3bを切換えてトランスジューサ82を
送信側にし、トランスジューサ83側を受信側とするこ
とができる。もちろん、トランスジューサ82,83
は、トランスジューサであるので、両者とも送信側であ
りかつ受信側になるように切換えることも可能である。
これにより、漏洩弾性表面波は、このトランスジューサ
82,83に平行な伝送路のみのものが検出される。な
お、超音波音速測定装置は、例えば、この音響プローブ
80により漏洩弾性表面波の速度vLsawの測定を行うも
のであるが、その音速算出のデータ処理については、先
に説明した超音波顕微鏡20と同様であるので、詳細は
割愛する。
【0033】以上説明してきたが、実施例では、漏洩弾
性表面波の速度vLsawを求めているが、干渉波のデフォ
ーカス方向の位置に対するベクトル関数のデータを得る
ことにより材料の減衰率も簡単に求めることができる。
すなわち、先に挙げた(4) によりベクトルVL(z) の値
から液体音場媒質中の減衰定数αw が求められる。この
αw とベクトルVI(z) の値から先の(5) 式により漏洩
弾性表面波の減衰定数γを求めることができる。このよ
うに、干渉波のベクトル関数ベクトルVL(z) ,ベクト
ルVI(z) のデータ値を得ることによりより正確に材料
の減衰定数を算出することが可能になる。また、実施例
では、位相差を検出する基準信号として発信回路からの
バースト信号を用いているが、これは、このバースト信
号に同期するような他の基準信号であってもよい。
【0034】
【発明の効果】以上の説明のとおり、この発明にあって
は、漏洩弾性表面波成分と音響プローブの中心部付近の
反射波成分とのそれぞれの受信信号についてその強度の
ほか、位相差をZ方向の位置の関数として検出するよう
にしているので、漏洩弾性表面波成分のデフォーカス方
向の位置に対するベクトル関数のデータを算出するとが
でき、これにより材料の弾性表面波の音速を得ることが
できる。したがって、前記の速度の測定に当たってはZ
方向の移動距離に対して複数点で強度と位相差の測定デ
ータを採取する測定だけで済み、その移動距離は、周期
Δzの1周期以下でもよい。その結果、漏洩弾性表面波
の材料表面での伝搬経路を小さくでき、材料の構造分析
における分解能を向上させることができ、あるいは、測
定映像の解像度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、この発明の超音波顕微鏡の一実施例
のブロック図である。
【図2】 図2は、その音響プローブの電極の平面図お
よびプローブの断面図である。
【図3】 図3は、その漏洩弾性表面波成分と音響プロ
ーブの中心軸近傍の反射波成分との干渉波ベクトル関数
の位相角の説明図である。
【図4】 図4は、超音波顕微鏡の音速算出処理を中心
とするフローチャートである。
【図5】 図5は、測定時のZ方向の移動と音響プロー
ブとの関係の説明図である。
【図6】 図6は、材料についての構造分析を行う場合
に適する音響プローブのトランスジューサ構造の説明図
である。
【図7】 図7は、超音波顕微鏡における音響プローブ
部分の拡大断面図である。
【図8】 図8は、V(Z)特性の説明図である。
【符号の説明】
1…発信回路、2,3…切換回路、4,5…受信回路、
6…画像処理制御装置、7…コントローラ、8…音響プ
ローブ、9…スキャナ、10…高さ調整機能付き試料
台、11…試料、12a,12b…検波回路、13a,
13b…比較回路、14…A/D変換回路、15…測定
データメモリ、16…オシロスコープ、61…MPU、
62…メモリ、62…初期設定/Z走査プログラム、6
2b…ベクトル関数算出プログラム、62c…位相角変
化量算出プログラム、62d…音速算出プログラム。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響レンズと、この音響レンズの一方の
    面の中央部に配置された第1のトランスジューサと、前
    記一方の面でこの第1のトランスジューサの外側に配置
    された第2のトランスジューサとを有し、第1のトラン
    スジューサと第2のトランスジューサとが同時に駆動さ
    れ、前記音響レンズの他方の面より超音波を送出する集
    束型音響プローブと、 この音響プローブの焦点位置から前記音響プローブ側の
    デフォーカス位置に被検体を相対的移動させる移動手段
    と、 前記音響プローブが駆動されることにより第1のトラン
    スジューサから得られる第1の受信信号の強度及び位相
    差と、第2のトランスジューサから得られる第2の受信
    信号の強度及び位相差との値をサンプリングしかつ第1
    及び第2の受信信号の位相差が前記音響プローブを駆動
    した信号あるいはこれに対応する基準信号に対する差と
    して与えられるサンプリング手段、そして、 前記移動手段により移動した複数の前記デフォーカス方
    向の位置のそれぞれにおいて前記サンプリングにより得
    られたデータに基づき前記音響プローブにより受信され
    た漏洩弾性表面波成分の前記デフォーカス方向の位置に
    対するベクトル関数のデータを得て前記漏洩弾性表面波
    成分の速度を算出する音速算出手段とを備えるV(z)
    特性による超音波音速測定装置。
  2. 【請求項2】 前記音速算出手段は、前記移動手段によ
    り移動した複数の前記デフォーカス方向の位置のそれぞ
    れにおいて前記サンプリングにより得られたたデータを
    前記漏洩弾性表面波成分と前記音響プローブの中心軸近
    傍の反射波成分との干渉波の前記デフォーカス方向の位
    置に対するベクトル関数のデータとしてデータ処理を行
    い、前記音響プローブにより受信された漏洩弾性表面波
    成分の前記デフォーカス方向の位置に対するベクトル関
    数のデータを得て前記漏洩弾性表面波成分の速度を算出
    するものである請求項1記載のV(z)特性による超音
    波音速測定装置。
  3. 【請求項3】 音響レンズと、この音響レンズの一方の
    面の中央部に配置された第1のトランスジューサと、前
    記一方の面でこの第1のトランスジューサの外側に配置
    された第2のトランスジューサとを有し、第1のトラン
    スジューサと第2のトランスジューサとが同時に駆動さ
    れ、前記音響レンズの他方の面より超音波を送出する集
    束型音響プローブと、 この音響プローブの焦点位置から前記音響プローブ側の
    デフォーカス位置に試料を相対的移動させる移動手段
    と、 前記音響プローブが駆動されることにより第1のトラン
    スジューサから得られる第1の受信信号の強度及び位相
    差と、第2のトランスジューサから得られる第2の受信
    信号の強度及び位相差との値をサンプリングしかつ第1
    及び第2の受信信号の位相差が前記音響プローブを駆動
    した信号あるいはこれに対応する基準信号に対する差と
    して与えられるサンプリング手段、そして、 前記移動手段により移動した複数の前記デフォーカス方
    向の位置のそれぞれにおいて前記サンプリングにより得
    られたデータに基づき前記音響プローブにより受信され
    た漏洩弾性表面波成分の前記デフォーカス方向の位置に
    対するベクトル関数のデータを得て前記漏洩弾性表面波
    成分の速度を算出する音速算出手段とを備える超音波顕
    微鏡。
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