JPH05189191A - 平面ディスプレイ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンピュータ本体の出力を表示するための表
示装置の高い可搬性を実現し、かつその画面の向きが自
由に変えられるようにする。 【構成】 正面側にタッチパネル付き液晶ディスプレイ
パネル１１の画面を備え、かつ裏面に平面アンテナ１４
が印刷形成された平面ディスプレイ装置１０とする。平
面アンテナ１４を通してコンピュータ本体との間でワイ
ヤレス交信を行うための送受信機１２と、タッチパネル
付き液晶ディスプレイパネル１１及び送受信機１２の両
者を駆動するためのバッテリ１３とを内蔵させる。送受
信機１２は、タッチパネルからの入力データを送信する
際に、設定された固有のアドレス情報を入力データに付
加し、或いは設定された固有の搬送周波数で入力データ
を送信する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ本体との
間のワイヤレス交信が可能な平面型のディスプレイ装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、コンピュータは、年々小型化・低
価格化が進んで一人一台の時代になってきている。その
中で、コンピュータ本体の出力を表示するための表示装
置は、カラー化、価格、表示品質などの面から、陰極線
管を使用したもの、すなわちＣＲＴディスプレイが主流
となっている。

【０００３】図２は、ＣＲＴディスプレイを用いた従来
のコンピュータシステムの構成例を示す斜視図である。
同図において、２１はコンピュータ本体、２２はデータ
入力のためのキーボード、２３は専用台やデスクの上に
置いて使用される商用電源駆動のＣＲＴディスプレイ、
２４はコンピュータ本体２１とＣＲＴディスプレイ２３
との間の結線のための芯線数３〜５の接続ケーブルであ
る。

【０００４】一方、ノートサイズの可搬型パーソナルコ
ンピュータ（ノートパソコン）では、コンピュータ本体
と一体化された表示装置が使用されている。この表示装
置を構成するデバイスとしては、バッテリで駆動される
液晶ディスプレイパネルやプラズマディスプレイパネル
が一般に使用されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】コンピュータ本体の出
力を表示するための表示装置としては、必要な時に例え
ばデスクの上に置いて表示させることができ、かつ不必
要な時にはすぐに片付けられるような可搬性の高いもの
が望ましい。更に望ましいのは、任意の場所で画面表示
ができる表示装置である。また、使用者が画面を楽な姿
勢で見ることができるように、画面の向きが自由に変え
られることが望まれる。特に複数の人が各々画面を見な
がら相対して打ち合わせをする場合などは、画面の向き
を頻繁に変える必要があるので、その変更について高い
自由度が要求される。

【０００６】ところが、図２に示すＣＲＴディスプレイ
２３は、形状・重量が大きいため、常に専用台やデスク
の上に置いて使用される据置型となっており、また容易
には画面の向きを変えられないものであった。しかも、
持ち運ぶためにはコンピュータ本体２１との間の接続ケ
ーブル２４を取り外さなければならない不便があった。
更に、消費電力が大きいためにバッテリ駆動は不可能で
あって商用電源を必要とするので、使用可能な場所が限
られていた。また、使用中には、キーボード２２や接続
ケーブル２４からの不要な電磁波の輻射（不要輻射）が
生じる問題もあった。

【０００７】一方、ノートパソコンにおけるコンピュー
タ本体と一体化された表示装置は、コンピュータ本体に
内蔵されたバッテリによる駆動が可能であるので、ＣＲ
Ｔディスプレイ２３に比べて、高い可搬性と、画面の向
きに関する高い自由度とが実現できる。ところが、この
表示装置はコンピュータ本体と一体化されているため
に、表示装置自身は極めて小形軽量であっても、ノート
パソコン全体の形状・重量はある程度大きくなってしま
う。また、表示装置自身は低消費電力であっても、ノー
トパソコン全体の消費電力はある程度大きくなってしま
う。したがって、バッテリによる長時間動作は実現でき
ず、やはり商用電源に頼らざるを得ない場合があった。
以上のことから、ノートパソコンの表示装置は、可搬性
と画面の向きの自由度との両面で十分には満足できるも
のではなかった。特にコンピュータ本体がハードディス
クやフロッピーディスクなどの可動部を有する場合に
は、ディスクアクセス中は振動を与えてはならないので
持ち運びができないものであった。また、ノートパソコ
ンでは可搬性と低消費電力とを重視するためにコンピュ
ータ本体において一部機能が削除されたりメモリ容量が
低減されたりするので、実行できないアプリケーション
があるなどの不便もあった。

【０００８】本発明の目的は、可搬性と画面の向きの自
由度との両面で十分に満足できる表示装置を実現するこ
とにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、コンピュータ本体とは別体でありかつ該コ
ンピュータ本体との間のワイヤレス交信が可能な平面デ
ィスプレイ装置を、バッテリ駆動の液晶ディスプレイパ
ネルを中心に構成したものである。

【００１０】具体的に説明すると、請求項１の発明は、
コンピュータ本体との間の交信のための平面アンテナ
と、該平面アンテナを通してコンピュータ本体からの信
号を受信するための受信機と、該受信機の受信した信号
を表示するための液晶ディスプレイパネルと、前記受信
機及び液晶ディスプレイパネルを駆動するためのバッテ
リとが一体に組み込まれた構造を採用したものである。

【００１１】請求項２の発明では、前記平面アンテナは
前記液晶ディスプレイパネルの背面に印刷により形成さ
れた構造を有することとした。

【００１２】また、請求項３の発明は、コンピュータ本
体へのデータ送信をも可能にするために、前記液晶ディ
スプレイパネルの画面上に配置されたデータ入力のため
のタッチパネルと、該タッチパネルからの入力データを
前記平面アンテナを通してコンピュータ本体への信号と
して送信するための送信機とが更に一体に組み込まれた
構造を備えた構成を採用し、前記バッテリは前記タッチ
パネル及び送信機をも駆動する機能を備えることとした
ものである。

【００１３】請求項４の発明では、コンピュータ本体が
複数台の平面ディスプレイ装置からの送信データを識別
できるように、前記送信機は平面ディスプレイ装置毎に
設定された固有のアドレス情報を前記タッチパネルから
の入力データに付加したうえ該アドレス情報が付加され
たデータをコンピュータ本体への信号として送信する機
能を備えることとした。

【００１４】請求項５の発明では、同様にコンピュータ
本体が複数台の平面ディスプレイ装置からの送信データ
を識別できるように、前記送信機は平面ディスプレイ装
置毎に設定された固有の搬送周波数で前記タッチパネル
からの入力データを送信する機能を備えることとした。

【００１５】

【作用】請求項１の発明によれば、別体であるコンピュ
ータ本体からの信号が平面アンテナ及び受信機によりワ
イヤレスで受信され、該受信された信号が液晶ディスプ
レイパネルに表示される。しかも、平面型のディスプレ
イデバイスの中でも特に消費電力の小さい液晶ディスプ
レイパネルを採用しており、低消費電力の受信機も容易
に実現可能であるので、両者を駆動するためのバッテリ
の容量を非常に小さくすることができ、小容量のバッテ
リでも長時間動作が可能である。したがって、平面アン
テナ、受信機、液晶ディスプレイパネル及びバッテリの
各々の小形軽量化が可能であり、平面ディスプレイ装置
全体を小形軽量化することができる。つまり、請求項１
の発明に係る平面ディスプレイ装置は、どこへでも自由
かつ容易に持ち運ぶことができ、コンピュータ本体から
かなり離れた場所でも使用可能である。また、液晶ディ
スプレイパネルの画面の向きが何の制約もなく自由に変
えられる。

【００１６】更に、コンピュータ本体との間のワイヤレ
ス交信を採用しているので、従来のＣＲＴディスプレイ
の場合とは違って接続ケーブルからの不要輻射の問題は
生じない。また、コンピュータ本体と該コンピュータ本
体の出力を表示するための平面ディスプレイ装置とを別
体としているため、前記ノートパソコンの場合とは違っ
てコンピュータ本体に振動を与えることなく平面ディス
プレイ装置のみを動作中に持ち運ぶことができる。一
方、コンピュータ本体は例えば据置型とすることができ
るので、アプリケーションに見合った十分な機能やメモ
リ容量をコンピュータ本体に備えさせることができる。

【００１７】特に請求項２の発明によれば、平面アンテ
ナは印刷技術の適用により液晶ディスプレイパネルの背
面に形成されたものであるので、平面ディスプレイ装置
が薄形化される。

【００１８】また、請求項３の発明によれば、液晶ディ
スプレイパネルの画面上に配置されたタッチパネルに触
れると、触れた位置の座標に応じたデータがバッテリ駆
動の送信機によりコンピュータ本体へ送信される。これ
により、平面ディスプレイ装置とコンピュータ本体との
間の双方向の通信が可能になる。

【００１９】更に請求項４又は５の発明によれば、複数
台の平面ディスプレイ装置から１台のコンピュータ本体
へ入力データが各々送信される場合でも、コンピュータ
本体は平面ディスプレイ装置毎に設定された固有のアド
レス情報又は搬送周波数に基づいて、どの平面ディスプ
レイ装置からの送信データであるかを識別することがで
きる。これにより、コンピュータ本体は、特定の平面デ
ィスプレイ装置からの送信データのみを受け付けるよう
にすることができる。

【００２０】

【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。

【００２１】図１は、本発明の実施例に係る平面ディス
プレイ装置の斜視図であって、（Ａ）はその正面側を、
（Ｂ）はその背面側をそれぞれ示すものである。

【００２２】本実施例の平面ディスプレイ装置１０の正
面側には、データの入力と表示の機能を兼ね備えたタッ
チパネル付き液晶ディスプレイパネル１１の画面が配置
されている。また、不図示のコンピュータ本体との間の
ワイヤレス交信のための送受信機１２と、タッチパネル
付き液晶ディスプレイパネル１１及び送受信機１２の両
者を駆動するためのバッテリ１３とが内蔵されている。
平面ディスプレイ装置１０の背面には、送受信機１２に
内部接続された平面アンテナ１４が印刷により形成され
ている。この平面アンテナ１４は、無指向性であること
が望ましい。

【００２３】コンピュータ本体からワイヤレスで送られ
てくる信号は、平面アンテナ１４を通して送受信機１２
に供給され、該送受信機１２で復調されたうえタッチパ
ネル付き液晶ディスプレイパネル１１のうちの液晶ディ
スプレイパネル部分に与えられて、その画面に表示され
る。

【００２４】また、タッチパネル付き液晶ディスプレイ
パネル１１のうちのタッチパネル部分に触れると、触れ
た位置の座標に応じたデータが送受信機１２により平面
アンテナ１４を通してコンピュータ本体へワイヤレス送
信される。この際、送受信機１２は、平面ディスプレイ
装置１０毎に設定された固有のアドレス情報をタッチパ
ネル部分からの入力データに付加し、該アドレス情報が
付加されたデータをコンピュータ本体への信号として変
調したうえ送信する。これにより、複数台の平面ディス
プレイ装置１０から１台のコンピュータ本体へ入力デー
タが各々送信される場合でも、コンピュータ本体は、ど
の平面ディスプレイ装置１０からの送信データであるか
をアドレス情報に基づいて識別することができ、特定の
平面ディスプレイ装置１０からの送信データのみを受け
付けることも可能である。ただし、平面ディスプレイ装
置１０毎に設定された固有の搬送周波数でタッチパネル
部分からの入力データを送信する機能を備えた送受信機
１２を採用することにより、コンピュータ本体が搬送周
波数に基づいて複数台の平面ディスプレイ装置１０から
の送信データを識別する構成を採用することもできる。

【００２５】以上のとおり本実施例によれば、コンピュ
ータ本体との間の双方向のワイヤレス交信が可能であ
る。しかも、消費電力の小さい液晶ディスプレイパネル
１１を採用しており、低消費電力の送受信機１２も容易
に実現可能であるので、両者を駆動するためのバッテリ
１３の容量を非常に小さくすることができ、小容量のバ
ッテリ１３でも長時間動作が可能である。したがって、
平面ディスプレイ装置１０全体を小形かつ薄形化すると
ともに軽量化することができる。つまり、この平面ディ
スプレイ装置１０は、どこへでも自由かつ容易に持ち運
ぶことができ、コンピュータ本体からかなり離れた場所
でも使用可能である。また、タッチパネル付き液晶ディ
スプレイパネル１１の画面の向きが何の制約もなく自由
に変えられるので、使用者が画面を常に楽な姿勢で見る
ことができ、複数の人が各々画面を見ながら相対して打
ち合わせをする場合に適している。

【００２６】更に、コンピュータ本体との間の接続ケー
ブルがないので平面ディスプレイ装置１０の増設が容易
であり、複数台の平面ディスプレイ装置１０に各々同一
の画面を表示することも可能である。また、従来のＣＲ
Ｔディスプレイの場合とは違って接続ケーブルからの不
要輻射の問題は生じない。しかも、コンピュータ本体と
は別体の平面ディスプレイ装置１０を採用しているた
め、前記ノートパソコンの場合とは違ってコンピュータ
本体に振動を与えることなく平面ディスプレイ装置１０
のみを動作中に持ち運ぶことができる。一方、コンピュ
ータ本体は例えば据置型とすることができるので、アプ
リケーションに見合った十分な機能やメモリ容量をコン
ピュータ本体に備えさせることができる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明してきたとおり、請求項１の発
明によれば、平面アンテナと受信機と液晶ディスプレイ
パネルとバッテリとを一体に組み込んだ構造を採用する
ことにより、コンピュータ本体とは別体でありかつ該コ
ンピュータ本体との間のワイヤレス交信が可能な平面デ
ィスプレイ装置を実現したので、コンピュータ本体の出
力を表示するための表示装置の高い可搬性と、その画面
の向きの完全な自由度とを同時に達成することができ
る。また、従来のＣＲＴディスプレイの場合とは違って
コンピュータ本体との間の結線のための接続ケーブルを
必要としないので、接続ケーブルからの不要輻射の問題
は生じない。

【００２８】更に請求項２の発明によれば、液晶ディス
プレイパネルの背面に印刷により形成された構造の平面
アンテナを採用したので、平面ディスプレイ装置を薄形
化でき、携帯が容易になる。

【００２９】また、請求項３の発明によれば、タッチパ
ネルと送信機とを更に一体に組み込んだ構造を採用した
ので、コンピュータ本体との間の双方向通信が実現でき
る。しかも、タッチパネルの採用により従来のキーボー
ドを用いる場合に比べて不要輻射対策が楽になり、コス
ト的にも有利となる。

【００３０】更に請求項４又は５の発明によれば、平面
ディスプレイ装置毎に設定された固有のアドレス情報又
は搬送周波数に基づいて複数台の平面ディスプレイ装置
からの送信データ間の識別ができるようにしたので、コ
ンピュータ本体は特定の平面ディスプレイ装置からの送
信データのみを受け付けるようにすることができ、例え
ば対話型のアンケート調査に便利となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る平面ディスプレイ装置の
斜視図であって、（Ａ）はその正面側を、（Ｂ）はその
背面側をそれぞれ示すものである。

【図２】従来のコンピュータシステムの構成例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１０ 平面ディスプレイ装置 １１ タッチパネル付き液晶ディスプレイパネル １２ 送受信機 １３ バッテリ １４ 平面アンテナ ２１ コンピュータ本体 ２２ キーボード ２３ ＣＲＴディスプレイ ２４ 接続ケーブル

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンピュータ本体とは別体であり、かつ
   該コンピュータ本体との間のワイヤレス交信が可能な平
   面ディスプレイ装置であって、 コンピュータ本体との間の交信のための平面アンテナ
   と、 前記平面アンテナを通してコンピュータ本体からの信号
   を受信するための受信機と、 前記受信機の受信した信号を表示するための液晶ディス
   プレイパネルと、 前記受信機及び液晶ディスプレイパネルを駆動するため
   のバッテリとが一体に組み込まれた構造を備えた平面デ
   ィスプレイ装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の平面ディスプレイ装置に
   おいて、 前記平面アンテナは、前記液晶ディスプレイパネルの背
   面に印刷により形成された構造を有する平面ディスプレ
   イ装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２に記載の平面ディスプレ
   イ装置において、 前記液晶ディスプレイパネルの画面上に配置されたデー
   タ入力のためのタッチパネルと、 前記タッチパネルからの入力データを前記平面アンテナ
   を通してコンピュータ本体への信号として送信するため
   の送信機とが更に一体に組み込まれた構造を備え、 前記バッテリは、前記タッチパネル及び送信機をも駆動
   する機能を備えた平面ディスプレイ装置。
4. 【請求項４】 請求項３記載の平面ディスプレイ装置に
   おいて、 前記送信機は、設定された固有のアドレス情報を前記タ
   ッチパネルからの入力データに付加したうえ該アドレス
   情報が付加されたデータをコンピュータ本体への信号と
   して送信する機能を備えた平面ディスプレイ装置。
5. 【請求項５】 請求項３記載の平面ディスプレイ装置に
   おいて、 前記送信機は、設定された固有の搬送周波数で前記タッ
   チパネルからの入力データを送信する機能を備えた平面
   ディスプレイ装置。