JPH05188502A - ステレオカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステレオカメラ、特に、立体テレビジョン画
像を提供することのできるステレオカメラの提供。 【構成】 ステレオカメラが、対称物（１３）のあらゆ
る点からの光に関する平行光線を形成する単一の対物レ
ンズ（１４）、単一の像-合焦レンズ（２０）、及び二
つのレンズの間にある複プリズムを備えている。像-合
焦レンズ（２０）の射出瞳が、複プリズム（１６）附近
の入射瞳として、レンズ（２０）の背面近くにあるよう
に、配置あＳれているのが好ましい。レンズ（２０）の
背後のバッフルプレート（２４）のＴ字形の断面が、二
つの像の重複を最小限にしている。このカメラは、立体
写真又は立体テレビジョン画像を提供することができ、
局限されたスペースで用いることができるように小さい
直径にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、ステレオカメラに関し、専らと
いう訳ではないが、特に、立体テレビジョン画像を提供
するステレオカメラに関する。本発明によれば、単一の
対物レンズと、感光性結像装置と、像を感光性結像装置
に焦点合わせする単一の像-合焦レンズと、対物レンズ
と像-合焦レンズとの間にある複プリズムとを備え、そ
れにより二つの像がつくられるステレオカメラが提供さ
れる。

【０００２】二つの並んだ対物レンズを使用することに
よってではなく、はるかにコンパクトなステレオカメラ
をつくることができ、例えば、局限されたスペースにお
ける検査をすることができる。対物レンズ及び像−合焦
レンズは、どちらも複合レンズであるのがよく、言い換
えると、共通の光軸を有する複数のレンズを備えている
のがよい。

【０００３】像−合焦レンズの光軸と平行で複プリズム
の天辺が位置する平面において、感光性装置と、像−合
焦レンズとの間を延びるバッフルが、備っていることが
好ましい。このことは、二つの像が重複するのを防ぐも
のである。バッフルは、Ｔ字形で、像−合焦レンズに近
接していて像−合焦レンズの光軸と垂直なＴにおける横
棒を有することが好ましい。

【０００４】対物レンズは、平行化レンズで、そのた
め、対象物のある点からの光が平行光線として複プリズ
ムに入射するのが好ましい。したがって、対物レンズと
複プリズムとの間の距離は、問題ではない。本カメラ
は、対物レンズを対象物の方へ、或いは対象物から離れ
る方へ移動させることにより焦点合わせされ、他の部品
を移動させる必要がない。その他、この対物レンズは、
二つの集束レンズを備えた望遠鏡の性質を有しており、
これらの集束レンズは、間隔をおいて離れ、それらの間
に中間像を形成するように配置され、確実に、対象物の
ある点からの光が、平行光線として複プリズムに入射す
るようにするものである。 像−合焦レンズは、バッフ
ルにより光の損失が最小限になるように、複プリズムの
位置における入射瞳に関して、虚像(virtual）である対
応する射出瞳がバッフルの横棒にできる限り近いことが
好ましい。以下に説明する本発明の実施態様において
は、射出瞳は、横棒から（横棒のセンサから離れた側
へ）わずか約120mmのところにあり、射出瞳が、横棒か
ら約200mmのところにある従来のレンズと対照的であ
る。

【０００５】感光性結像装置は、写真フィルムでもよ
く、電子イメージセンサでもよい。二つの像は、隣り合
って形成されるのがよく、普通の結像装置に形成するこ
とができ、或いは、鏡によって、二つの像を別個の結像
装置に形成してもよい。本カメラの光学要素は、逆に、
一対の立体像を再結合するのに用いることもできる。

【０００６】本発明を、単なる例示として、図面を参照
して更に説明する。

【０００７】

【実施例】図１を参照すると、ステレオカメラ１０の光
軸に沿う断面図が示されている。対象物１３からの光線
１２が、平行光線として複プリズム１６に入射するよう
に、平行化レンズ(collimating lens)１４により平行化
される。複プリズム１６は、光を分岐する二本の光線１
７、１８に分割する。光線１７及び１８は、結像レンズ
２０により焦点合わせされ、カメラ１０の光軸の上と下
に並んだ像２１、２２をそれぞれ形成する。バッフルプ
レート２４が、光軸に沿って、レンズ２０の背面附近か
ら、像２１、２２のある平面附近まで延びている。この
バッフルプレートは、図面に垂直な平面｛即ち、複プリ
ズム１６の天辺(vertex)がある平面、言い換えれば、複
プリズム１６の二つの部分に分ける平面｝内の平らなプ
レートであり、レンズ２０の背面附近に在ってカメラ１
０の光軸と垂直な横棒２５を有するＴ字形をしている。
横棒２５を有するバッフルプレート２４は、二つの像２
１及び２２のオーバーラップを最小限にするものであ
る。

【０００８】上記の構成の変型においては、破線で示す
ように、二つの像２１、２２が、互に間隔をおいて充分
に離れて形成されるように、鏡３０が用いられている。
この変型は、像２１及び２２を、二つの別個の電子イメ
ージセンサに形成する場合に好都合であり、これは、そ
れによって各センサにより大きなスペースが提供される
からである。

【０００９】次いで、図２を参照すると、ステレオカメ
ラ１０が、より詳細に示されている。平行化レンズ１４
は、管状金属支持体３５内に保持された4個の間隔をお
いて離れた部品レンズ３１、３２、３３、３４を有する
複合レンズである。複プリズム１６及び結像レンズ２０
も、それぞれ管状金属支持体３６内に保持されている。
複プリズム１６は、色収差を最小限度にするため、二重
構造になっており、一方の側が平面であってもう一方の
側がこの平面に対して7.9度傾斜した二つの面を形成し
ている第一の複プリズム３７と、天辺が一緒になる（し
かも光軸を横切る）状態で、第一の複プリズム３７の傾
斜した面に固定された頂角が15.6度の二つの薄いプリズ
ム３８とからなっている。第一の複プリズム３７は、タ
イプF2ガラスからなり、プリズム３８は、タイプBK7ガ
ラスからなっているが、これらは、ショットガラス種番
号(Schott glass type number)である。結像レンズ２０
も複合形態をしており、薄い二重メニスカスレンズ（レ
ンズ４０及び４１）、及び4個の他の間隔をおいて離れ
た単レンズ４２、４３、４４及び４５を備えている。こ
の場合の横棒２５は、高さが8.5mmで、レンズ４５の背
面に当接している。

【００１０】レンズの特徴を表に掲げる。これらの表
は、引き続く面の半径、ある面と次の面との間の軸３９
に沿う離隔距離、正味の直径(clear diameter)、及びガ
ラスの種類を示す。平行化レンズ１４のレンズを表１
に、結像レンズ２０のレンズを氷２に示す。支持体３５
を含む平行化レンズ１４の全体の直径は、僅か約45mmで
ある必要はなく、一方、結像レンズ２０の支持体を含む
全体の直径は、僅か約55mmである必要はないことが認め
られよう。

【００１１】先に述べたように、このカメラの光学部
品、即ち、平行化レンズ１４、複プリズム１６、及び結
像レンズ２０は、逆に、一対の立体像を再結合するのに
用いることができる。この場合、立体像は、図１の像２
１及び２２の位置にあるはずである。

【００１２】

【表１】 表１ 半径/mm 離隔距離/mm 直径/mm 材料 レンズ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 250 40 5.5 LAK9 31 -92 40 4.1 空気 78 40 6.0 BK7 32 ー206 38 7.4 空気 -55 38 2.0 SF8 33 91 38 19.6 空気 -112 38 5.5 SK4 34 -43 39 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

【００１３】

【表２】 表２ 半径/mm 離隔距離/mm 直径/mm 材料 レンズ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 10.6 空気 -24 35 1.5 LAK9 40 68 50 20.0 SSK5 41 -33 50 0.3 空気 -205 50 5.0 LAK9 42 -71 50 0.3 空気 82 50 7.0 LAK9 43 -213 47 2.6 空気 -72 47 1.5 SF6 44 86 46 0.35 空気 61 46 8.3 LAK9 45 -138 46 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

【図面の簡単な説明】

【図１】ステレオカメラの概略断面図を示す図である。

【図２】図１のカメラの断面図を、より詳細に示す図で
ある。

【符号の説明】 １０…ステレオカメラ １４…対物レンズ １６…複プリズム ２０…像−合焦レンズ ２１、２２…像

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スティーヴン パトリック マーフィー イギリス国 オックスフォードシャー オ ーエックス11 ０アールエイ ハーウェル ラボラトリー ビー329 ユナイテッド キングドム アトミック エナヂイ オー ソリティ パテンツ ブランチ内 (72)発明者 リチャード ポール ハーヴィー イギリス国 オックスフォードシャー オ ーエックス11 ０アールエイ ハーウェル ラボラトリー ビー329 ユナイテッド キングドム アトミック エナヂイ オー ソリティ パテンツ ブランチ内

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二つの像を形成するように、単一対物レ
   ンズ（１４）、感光性結像装置、像（２１、２２）を感
   光性結像装置に焦点合わせするための単一像-合焦レン
   ズ（２０）、及び対物レンズと像−合焦レンズ（２０）
   との間にある複プリズム（１６）を備えていることを特
   徴とするステレオカメラ。
2. 【請求項２】 複プリズム（１６）の天辺が位置する像
   -合焦レンズ（２０）の光軸に平行な平面を、光が横切
   るのを防止するため、感光性装置と像−合焦レンズ（２
   ０）との間にバッフル（２４）を更に備えていることを
   特徴とする請求項１記載のステレオカメラ。
3. 【請求項３】 バッフルが、像−合焦レンズ（２０）に
   近接した要素（２５）を含み、前記平面の各々の側の領
   域において、像−合焦レンズから出る光を遮ることを特
   徴とする請求項２記載のステレオカメラ。
4. 【請求項４】 バッフル（２４）がＴ字形出在り、その
   Ｔ部分である横棒が結像レンズ（２０）に近接している
   ことを特徴とする請求項３記載のステレオカメラ。
5. 【請求項５】 対物レンズ（１４）が、平行化レンズで
   あることを特徴とする請求項１乃至４の何れか一つに記
   載のステレオカメラ。
6. 【請求項６】 対物レンズ（１４）及び像−合焦レンズ
   （２０）の何れもが複合レンズであることを特徴とする
   請求項１乃至５の何れかひとつに記載のステレオカメ
   ラ。
7. 【請求項７】一対の立体像を再結合するための装置にお
   いて、 二つの立体像（２１、２２）からの光を受けるための単
   一の集束対物レンズ（２０）であって、二つの像（２
   １、２２）が対物レンズから等しい距離にあり、二つの
   像（２１、２２）からの光が、対物レンズ（２０）の非
   重複部分によって、それぞれ受光される集束対物レンズ
   （２０）と、 単一の合焦レンズと、対物レンズ（２０）と合焦レンズ
   （１４）との間に、複プリズム（１６）のそれぞれのプ
   リズムを貫通する前記セグメントによって光が受光され
   るように配置された合焦レンズ（１４）とを備えことに
   より、合焦レンズ（１４）が、一つの像をつくることを
   特徴とする請求項１記載の光学装置。
8. 【請求項８】 一つの像（２４）からの光が、もう一つ
   の像（２２）に相当する対物レンズ（２０）のセグメン
   トにより受光されることを防止するように配置されたバ
   ッフル（２４）を更に含むことを特徴とする請求項７記
   載の光学装置。
9. 【請求項９】 像（２１、２２）からの光いずれもが、
   前記セグメントの間にある対物レンズ（２０）の領域に
   より受光されることを防止するための手段（２５）と更
   に含んでいることを特徴とする請求項７又は８記載の光
   学装置。