JPH05187212A

JPH05187212A - ロッカアーム式バルブ駆動装置を備えた内燃機関

Info

Publication number: JPH05187212A
Application number: JP4175336A
Authority: JP
Inventors: Claus Schneider; シュナイダークラウス
Original assignee: Dr Ing HCF Porsche AG
Current assignee: Dr Ing HCF Porsche AG
Priority date: 1991-07-04
Filing date: 1992-07-02
Publication date: 1993-07-27
Also published as: DE59201263D1; EP0521412B1; EP0521412A1; US5189997A; DE4122142A1

Abstract

(57)【要約】【目的】シリンダヘッド内でカムシャフトによって操
作されてロッカアームの一端部が少なくとも１つのバル
ブを制御するようになっており、ロッカアームの対抗支
持ポイントが制御軸の旋回によって変えられるようにな
っている形式の、ロッカアーム式バルブ駆動装置を備え
た内燃機関を改良して、カム行程を一定にして弁行程を
変えられるようにする。【構成】ロッカアーム７に円弧状区分１２が形成され
ており、該円弧状区分１２が、制御軸１５と共に旋回可
能である対抗支持部材受容部１６と対抗支持ポイント
（Ｗ）で接触している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロッカアーム式バルブ
駆動装置を備えた内燃機関であって、該ロッカアーム式
バルブ駆動装置が、シリンダヘッド内でカムシャフトに
よって操作されてロッカアームの一端部が少なくとも１
つのバルブを制御するようになっており、ロッカアーム
の対抗支持ポイントが軸の旋回によって変えられるよう
になっている形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】「ＳＡＥ−Paper ８８０７３０“Variab
le Valve Action Through VariableRatio Rocker Arm
s”,1988」には、可変な弁行程を有するロッカアーム式
バルブ駆動装置を有する内燃機関が開示されている。こ
の公知の装置においては、最も下にあるカムシャフトが
プッシュロッドを介してロッカアームを操作し、該ロッ
カアームの一端部がバルブに作用するようになってい
る。ロッカアームは内歯の設けられたガイドリンクを有
していて、このガイドリンク内で、対応する歯列が設け
られたシャフトが転動するようになっている。互いにか
み合う歯列は、ロッカアームの対抗支持ポイントを成し
ている。シャフトを回転させることによって、このシャ
フトは定置のロッカアーム内で転動するので、対抗支持
ポイントは変えられるようになっている。これによっ
て、ロッカアームのてこアーム比は、一定のカム行程に
おいて対抗支持ポイントの位置に基づく可変な弁行程が
生じるような形式で変化する。この公知の装置において
は、歯列、特にロッカアームに設けられた歯列はコスト
が高く、またシャフトの回転運動と並進運動とが重なっ
て行われるという欠点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、冒頭に述べた形式のロッカアームを有する内燃機関
を改良して、カム行程が一定で、しかも弁行程を変えら
れるようにすることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明によれば、ロッカアームに円弧状区分が形成されてお
り、該円弧状区分が、制御軸と共に旋回可能である対抗
支持部材受容部と対抗支持ポイントで接触している。

【０００５】

【発明の効果】本発明によればロッカアームは円弧状区
分を有しており、該円弧状区分に沿って対抗支持ポイン
トが摺動するようになっている。この摺動運動は、共通
の軸に取り付けられた対抗支持部材受容部によって共通
に旋回せしめられることによって行われる。これによっ
て、制御軸を簡単に回転させることによって対抗支持ポ
インをずらすことでき、ひいては、円弧状区分の湾曲度
若しくは制御軸の回動角度によって、複雑な構造の構成
部材を必要とすることなしに、弁行程を変えることがで
きる。

【０００６】本発明の有利な構成は請求項２以下に記載
されている。

【０００７】円弧状区分の曲率半径は、制御軸の中心軸
線から円弧状区分にまで延びていれば、構造が簡単で、
力の流れに関して好都合な関係が得られる。本発明の有
利な構成要件によれば、対抗支持部は、対抗支持部材受
容部内に配置された油圧式の弁遊び補償部材として構成
されている。

【０００８】最近のコンパクトな構成の内燃機関のため
には、カムシャフトのカムが、バルブの上端部の定置の
載設部と可動の対抗支持点との間に位置する、ロッカア
ームのポイントに作用するようにすれば有利である。

【０００９】バルブにおけるロッカアームのガイドは、
ロッカアームの一方の端部で、カムシャフトに対して平
行に延びる、ガイド交換弁に固定された軸で回転可能に
行われる。ロッカアームの他方の端部では、互いに平行
な２つの当接面の間で滑動ガイドされている。弁行程の
変化は、内燃機関のパラメータ、例えば負荷及び回転数
に応じて、軸に回転可能に配置されたスイングレバーに
作用する調節部材を介して行われる。この調節部材は、
例えば、スイングレバーに作用する油圧式ピストンより
成っている。調節部材は、軸を例えば吸気管内の低圧に
応じて回転させる電動モータ又は電磁石或いは空圧式シ
リンダより成っている。

【００１０】

【実施例】次に図面に示した実施例について本発明の個
性を具体的に説明する。

【００１１】図示していない内燃機関のシリンダヘッド
１は、バルブ２によって開閉されるガス通路３を有して
いる。カム４を備えたカムシャフト５は、ロッカアーム
７の軸受アーム６を介してガス交換運動を制御する。軸
受アーム６は、カムシャフト５に対して平行に位置す
る、バルブ２の上端部に配置された軸８に回転可能に軸
受けされている。

【００１２】軸受アーム６から間隔を保って、カムシャ
フト４と常に接触するローラ９がロッカアーム７に回転
可能に支承されており、これによってカムシャフト４
は、軸受アーム６と、これとは反対側の自由な端部１０
との間のポイントＰでロッカアームに作用するようにな
っている。ポイントＰ及び軸８の中央を通過する線Ｆ−
Ｆは、自由な端部１０のアーム１１に形成された円弧状
区分１２に接線方向に接して延びている。自由な端部１
０は、シリンダヘッド１内で互いに平行に配置された２
つの当接面１３の間で、カムシャフト５に対して直角方
向に滑動可能に支えられている。

【００１３】円弧状区分１２の曲率半径Ｒは、シリンダ
ヘッド１内で回転可能に支承された、制御軸１５として
構成された軸の中心軸線Ａ−Ａと交差している。この制
御軸１５に、この制御軸１５と共に回転するように固定
された対抗支持部材受容部１６が配置されており、この
対抗支持部材受容部１６は、アーム１１の方向に延びて
いる。この対抗支持部材受容部１６は円筒形の受容孔１
７を有しており、この円筒形の受容孔１７内で、油圧式
の弁遊び補償部材１８として構成された対抗支持部材が
保持されている。この弁遊び補償部材１８には、中空孔
の形成された制御軸１５及び半径方向の孔１９を通じて
油圧が供給される。

【００１４】ロッカアーム７はその円弧状区分１２が、
対抗支持ポイントＷで弁遊び補償部材１８に当接してい
る。

【００１５】制御軸１にはスイングレバー２０がこの制
御軸１と一緒に回転するように固定されており、該スイ
ングレバー２０は、縦軸線Ａ−Ａから間隔を保って配置
された２つの切欠２１，２２を有している。これらの切
欠２１，２２内に、油圧式のピストン２４若しくは２５
を備えた調節部材２６のプランジャ２３が係合してい
る。

【００１６】ピストン２４，２５は、シリンダヘッド１
内で軸受けされていて、内燃機関のパラメータ（負荷Ｌ
及び回転数ｎ）に応じて切換え弁２７によって制御され
て油圧流入通路２８を介して負荷される。

【００１７】切換え弁２７は、溝２９を備えた制御ピス
トン３０を移動させ、この制御ピストン３０は、それぞ
れ油圧流入通路２８を一方のピストン２４若しくは２５
に接続し、それと同時に他方のピストン２５若しくは２
４を戻し通路３１に接続する。

【００１８】内燃機関の運転中、第１の運転状態でピス
トン２５は油圧流入通路２８に接続され、スイングレバ
ー２０は、図３に破線で示した位置にある。従って、対
抗支持部材受容部１６は図１に実線で示された位置を占
める。対抗支持ポイントＷはレバーＣを形成しつつ、ポ
イントＰの比較的近くにあるので、軸８からポイントＰ
までの間隔によって得られるてこアームＢと共に比較的
大きい弁行程が調節される。

【００１９】内燃機関の第２の運転状態において、切換
え弁は制御ピストン３０を図３に示した位置にずらすの
で、ピストン２４は油圧流入通路２８に接続され、スイ
ングレバー２０を角度Ｅだけ、図面で実線で示された位
置に旋回させる。

【００２０】これによって対抗支持ポイントＷは、図１
で破線で示された位置にずらされ、最初のてこ腕Ｃは、
てこ腕Ｄに延長される。従って不変なてこ腕Ｂと一緒に
比較的小さい弁行程が調節される。

【００２１】調節部材２６を、内燃機関の吸気管低圧に
応じて連続的に作業する例えば空圧式の圧力ボックスと
して構成すれば、対抗支持ポイントＷは、円弧状区分１
２に沿って各位置で連続的に移動せしめられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】内燃機関のシリンダヘッド内に設けられた、本
発明の１実施例によるロッカアームのの部分的な断面図
である。

【図２】図１の矢印Ｙ方向で見た図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図であ
る。

【符号の説明】

１シリンダヘッド、２バルブ、３ガス通路、
４カム、５カムシャフト、６軸受アーム、
７ロッカアーム、８軸、９ローラ、１０自
由な端部、１１アーム、１２円弧状区分、１
３当接面、１５制御軸、１６対抗支持部材受容
部、１７円筒形の受容孔、１８弁遊び補償部
材、１９孔、２０スイングレバー、２１，２
２切欠、２３プランジャ、２４，２５油圧式
ピストン、２６調節部材、２７切換え弁、２８
油圧流入通路、２９溝、３０制御ピストン、
３１戻し通路、Ｂてこアーム、Ｐポイン
ト、Ｗ対抗支持ポイント

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ロッカアーム式バルブ駆動装置を備えた
内燃機関であって、該ロッカアーム式バルブ駆動装置
が、シリンダヘッド内でカムシャフトによって操作され
てロッカアームの一端部が少なくとも１つのバルブを制
御するようになっており、ロッカアームの対抗支持ポイ
ントが制御軸の旋回によって変えられるようになってい
る形式のものにおいて、ロッカアーム（７）に円弧状区
分（１２）が形成されており、該円弧状区分（１２）
が、制御軸（１５）と共に旋回可能である対抗支持部材
受容部（１６）と対抗支持ポイント（Ｗ）で接触してい
ることを特徴とする、ロッカアーム式バルブ駆動装置を
備えた内燃機関。
【請求項２】円弧状区分（１２）の曲率半径（Ｒ）が
制御軸（１５）の中央縦軸線（Ａ−Ａ）と交差してい
る、請求項１記載の内燃機関。
【請求項３】対抗支持部材受容部（１６）内に配置さ
れた対抗支持部材が弁遊び補償部材（１８）として構成
されていて、該弁遊び補償部材（１８）が、曲率半径
（Ｒ）に沿って対抗支持ポイント（Ｗ）にまで達して延
びている、請求項２記載の内燃機関。
【請求項４】カムシャフト（５）が、ローラ（９）と
して構成された伝達部材によって、バルブ（２）に作用
する軸受アーム（６）と円弧状区分（１２）との間に配
置された、ロッカアーム（７）のポイント（Ｐ）に作用
するようになっている、請求項１記載の内燃機関。
【請求項５】軸受アーム（６）が、カムシャフト
（５）に対して平行に延びる、バルブ（２）の上端部に
配置された軸（８）に回転可能に支えられている、請求
項４記載の内燃機関。
【請求項６】前記軸（８）とポイント（Ｐ）とを通っ
て延びる線（Ｆ−Ｆ）が前記円弧状区分（１２）に接線
方向で接して延びている、請求項５記載の内燃機関。
【請求項７】前記制御軸（１５）に、スイングレバー
（２０）がこの制御軸（１５）と一緒に回転するように
配置されており、該制御軸（１５）に、内燃機関のパラ
メータ、つまり負荷（Ｌ）及び回転数（Ｎ）に応じて制
御される制御部材（２６）が作用し、これによって制御
軸（１５）が旋回せしめられるようになっている、請求
項１記載の内燃機関。
【請求項８】調節部材（２６）として、制御軸（１
５）の上又は下でスイングレバー（２０）に作用する油
圧式ピストン（２４，２５）が配置されている、請求項
７記載の内燃機関。
【請求項９】円弧状区分（１２）に隣接する、ロッカ
アーム（７）の端部（１０）が、カムシャフト（５）に
対して直角方向で滑動しつつ、互いに平行な当接面（１
３）の間でガイドされている、請求項１記載の内燃機
関。