JPH0518690U - 浄水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 押圧による加圧空気によって原水を強制的に
濾過する型式の浄水器における加圧機構の改良。 【構成】 活性炭と中空糸膜モジュールとを収納した濾
過筒体の下部に浄水捕集容器を設け、上部に加圧用蓋体
を設けた浄水器において、加圧用蓋体の底部に特定の板
状体と逆止弁を設けることにより濾過筒体内の加圧空気
が抜け出るのを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は携帯用に便利な浄水器の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

実開平２−１００６９０号公報には、内部に活性炭と中空糸膜モジュールとが 収納された濾過筒体と、該濾過筒体の下部に着脱自在に装着された浄水捕集容器 と、該濾過筒体の上部に着脱自在に装着され、その上部に大気連通孔を有する加 圧用蓋体とで構成された携帯用に便利な浄水器が開示されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記公報記載の浄水器は、加圧用の蓋体が上部に大気連通孔を有 するだけの構造となっているので、該大気連通孔を指で塞いで押すことにより、 濾過筒体内を加圧しても、指を離すと濾過筒体内の加圧空気が大気連通孔から抜 けてしまうので、指で押したまましばらく待つか、或いは何回も指で押す操作を 繰返さないと浄水を得ることができないという問題があった。

【０００４】 本考案はかかる従来の問題点を解消した浄水器の提供を目的とするものである 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内部に活性炭と中空糸膜モジュールとが収納されている濾過筒体と 、該濾過筒体の下部に着脱自在に設けられた浄水捕集容器と、該濾過筒体の上部 に着脱自在に設けられ、その上部に大気連通孔を有する加圧用蓋体とで構成され た浄水器において、中央部近傍に加圧空気導入孔を有する板状体を前記加圧用蓋 体の底部に設けると共に、該加圧空気導入孔部に逆止弁を設けて濾過筒体内の加 圧空気が加圧用蓋体の大気連通孔から抜け出るのを防止するようにしたことを特 徴とする浄水器である。

【０００６】 以下図面に従って本考案を説明すると、図１は本考案に係る浄水器の加圧用蓋 体部の一例を示す断面図であり、図２は従来の浄水器を示す断面図である。

【０００７】 図２において、１は濾過筒体で、その内部には繊維状活性炭からなる不織布２ と中空糸膜モジュール３とが収納されており、濾過筒体１の下部には中空糸膜モ ジュール３から流出する浄水を捕集する為の容器４が着脱自在に設けられ、濾過 筒体１の上部には半球状に膨出成形されたゴム状弾性体からなる加圧用蓋体６が 着脱自在に設けられている。加圧用蓋体６の最上部には凹部があり、この凹部に 大気連通孔７が設けてある。

【０００８】 かかる浄水器において、大気連通孔７を指で塞いで下方に押すと、濾過筒体１ 内が加圧され、原水５が繊維状活性炭からなる不織布２と中空糸膜モジュール３ を通って濾過され、浄水が容器４内に捕集されることになる。

【０００９】 しかしながら同図に示す如き蓋体６では、大気連通孔７から指を離すと、加圧 空気が大気連通孔７から抜けてしまうので、原水を連続的に濾過するには、指で 押したまましばらく待つか、何回も指で押す操作を繰返さなければならない。

【００１０】 これに対して本考案の浄水器は、図１にその一例を示す如く、中央部近傍に加 圧空気導入孔９を有する板状体８を蓋体６の底部に設けると共に、加圧空気導入 孔９部に、弁板１０，バネ１１及びバネ支持部材１２で構成された逆止弁１３が 設けてあるので、大気連通孔７を指で塞いで押すと、加圧空気が弁板１０を下方 に押し下げて加圧空気導入孔９から濾過筒体１内に入り、大気連通孔７から指を 離すと、バネ１１により弁板１０が押し上げられて加圧空気導入孔９が閉鎖され 、濾過筒体１内の加圧空気が大気連通孔７から抜け出ることはない。したがって 少ない回数の押圧操作で濾過筒体１内を高圧状態に保持できるので、極めて効率 的に浄水を得ることが可能となる。

【００１１】 尚図１の例では加圧用蓋体６に大気連通孔７が複数個設けてあるが、これは大 気連通孔７が１個しか設けられていないと、指で大気連通孔７を押したときに蓋 体６が板状体８と密着して離れなくなるおそれがあるので、このような現象を防 ぐ為に複数個としたのである。

【００１２】 又逆止弁としては図１に示したものに限定されず、公知の種々の逆止弁（例え ば灯油用ポンプに用いられている如き逆止弁等）を用いることができることは当 然である。

【００１３】

【考案の効果】

上述の如く構成された本考案によれば、加圧用蓋体の底部に特定の板状体と逆 止弁を設けて濾過筒体内の加圧空気が加圧用蓋体の大気連通孔から抜け出るのを 防止したので、少ない回数の押圧操作だけで濾過筒体内を高圧状態に保持するこ とができ、それによって浄水を極めて効率的に得ることができるという格別の効 果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る浄水器に用いる加圧用蓋体部の一
例を示す断面図である。

【図２】従来の浄水器の断面図である。

【符号の説明】

１ 濾過筒体 ２ 繊維状活性炭からなる不織布 ３ 中空糸膜モジュール ４ 浄水捕集容器 ５ 原水 ６ 加圧用蓋体 ７ 大気連通孔 ８ 板状体 ９ 加圧空気導入孔 １０ 弁板 １１ バネ １２ バネ支持部材 １３ 逆止弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に活性炭と中空糸膜モジュールとが
   収納された濾過筒体と、該濾過筒体の下部に着脱自在に
   設けられた浄水捕集容器と、該濾過筒体の上部に着脱自
   在に設けられ、その上部に大気連通孔を有する加圧用蓋
   体とで構成された浄水器において、中央部近傍に加圧空
   気導入孔を有する板状体を前記加圧用蓋体の底部に設け
   ると共に、該加圧空気導入孔部に逆止弁を設けて濾過筒
   体内の加圧空気が加圧用蓋体の大気連通孔から抜け出る
   のを防止するようにしたことを特徴とする浄水器。