JPH0518608Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は給湯器その他の燃焼器に用いられる予
混合バーナの分布板に関する。

（従来の技術） 従来、多数の炎孔を有する燃焼プレートにガス
と空気との混合気を送風機にて送気するようにし
た予混合バーナにおいて、該燃焼プレートに炎検
知素子を臨ませ、該炎検知素子からの検知出力に
より該予混合バーナの着火を確認するようにした
ものは知られる。この場合、該燃焼プレートの裏
面側に多数の分布孔を有する分布板を設けて混合
気のバーナへの分布を良くしている。

（考案が解決しようとする課題） 予混合バーナは、特に点火時に、排気詰まりや
スパークミス等があると、燃焼室内の着火圧力に
より瞬間的に混合気が逆流し、逆火を生じる場合
もあり、その炎は上記従来のものによれば、分布
板の多数の分布孔を炎孔の代わりとして存在する
ようになり、燃焼プレートを赤熱して、正常に着
火されていないのにもかかわらず炎検知素子から
は検知出力が得られてしまう不都合を生じる。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記不都合を解消するものであつて、
多数の炎孔を有する燃焼プレートにガスと空気と
の混合気を多数の分布孔を有する分布板を介して
送風機にて送気すると共に、該燃焼プレートに炎
検知素子を臨ませるものにおいて、該分布板に該
分布孔よりも大きい逃げ孔を該送風機の吐出口と
対向しない位置に設けたことを特徴とする。

（作用） 本考案は上記構成によるもので、これによれ
ば、排気詰まりやスパークミス等があり、燃焼室
内の着火圧力により逆火を生じた場合でも、分布
孔より大きい逃げ孔を逆火の代わりとして燃焼す
ることはできず、分布板で逆火が止まることがな
く、その結果、燃焼プレートは赤熱されないか
ら、検知素子から検知出力が得られず、これによ
り異常が知らされる。

（実施例） 次に本考案を給湯器に適用した場合の実施例を
図面に基づいて説明する。

第１図において、１は給湯器の燃焼室を示し、
該燃焼室１内には熱交換器２とこれを加熱する予
混合バーナ３とが設けられる。

該予混合バーナ３は多数の炎孔４を有する燃焼
プレート５にガスと空気との混合気を多数の分布
孔６を有する分布板７を介して送風機８により送
気するようにしたもので、該燃焼プレート５には
着火確認用のフレームロツド・熱電対等から成る
炎検知素子９が臨まされる。

図中、１０は排気口、１１は送風機８の吐出
口、１２はガス導管を示す。

かかる構成の給湯器らよれば、送風機８により
送られてくるガスと空気との混合気は分布板７の
多数の分布孔６を通つて燃焼プレート５全体に分
布されると共に、図示しない点火器が駆動され
て、予混合バーナ３は着火され、これにより熱交
換器２が加熱されて、出湯管１３から湯が得られ
る。このとき予混合バーナ３は正常に着火されて
いるので、燃焼プレート５上の炎を炎検知素子９
が検知して、予混合バーナ３が正常燃焼している
ことを知らせる。

本考案はさらに該分布板７にそれら多数の分布
孔６よりも大きい逃げ孔１３を設けるもので、該
分布板６は具体的には第２図に示すように縦61
cm、横259cm、厚さ0.6mmのステンレス鋼板に、そ
の全面に亘つて直径１mmと1.9mmの炎孔４と同程
度の直径２mmの分布孔６を多数規則的に設けると
共にその中間に直径10mm〜30mmの逃げ孔１３を２
個設けて成る。この逃げ孔１３は送風機８の吐出
口１１と対向しない位置に設けられ、分布に影響
が及びにくいようにした。

かくするときは、特に点火時に、排気詰まりや
スパークミス等があり、燃焼室１内の着火圧力に
より瞬間的に逆火を生じても、分布板７の逃げ孔
１３からその上流側へ逃がすことができるので、
逆火が分布板７上に存することなく、その結果燃
焼プレート５は赤熱されないから、炎検知素子９
から検知出力が得られず、これにより予混合バー
ナ３の逆火による異常が知られる。

尚、この実施例では、逃げ孔１３を吐出口１１
に対向する位置から外して２箇所設けたが、吐出
口１１に対向する位置から外し且つ炎検知素子９
に対向する位置の１箇所に設けても良い。

尚、上記した実施例では、分布板７をパンチン
グメタルで構成したが、金網で構成することも可
能である。

（考案の効果） このように本考案によるときは、分布板に分布
孔より大きい逃げ孔を設けたので、排気詰まりや
スパークミス等があり、燃焼室内の着火圧力によ
り逆火を生じた場合でも、分布板で逆火が止まる
ことがなく、炎検知素子から検知出力が得られな
いようにすることができ、これにより逆火による
異常を確実に知らせることができる効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を給湯器に適用した場合の実施
の１例を示す概略図、第２図はその分布板の平面
図である。 １……燃焼室、３……予混合バーナ、４……炎
孔、５……燃焼プレート、６……分布孔、７……
分布板、９……炎検知素子、１３……逃げ孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の炎孔を有する燃焼プレートにガスと空気
   との混合気を多数の分布孔を有する分布板を介し
   て送風機にて送気すると共に、該燃焼プレートに
   炎検知素子を臨ませるものにおいて、該分布板に
   該分布孔よりも大きい逃げ孔を該送風機の吐出口
   と対向しない位置に設けたことを特徴とする予混
   合バーナの分布板。