JPH05185406A - 木粉、および木粉の製造方法 - Google Patents

木粉、および木粉の製造方法

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JPH05185406A
JPH05185406A JP4159945A JP15994592A JPH05185406A JP H05185406 A JPH05185406 A JP H05185406A JP 4159945 A JP4159945 A JP 4159945A JP 15994592 A JP15994592 A JP 15994592A JP H05185406 A JPH05185406 A JP H05185406A
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JP
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wood
wood powder
particles
grains
specific gravity
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JP4159945A
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English (en)
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Sadao Nishibori
貞夫 西堀
Yuzo Itakura
祐三 板倉
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AIN CORP Ltd
AIN KK
Original Assignee
AIN CORP Ltd
AIN KK
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  • Debarking, Splitting, And Disintegration Of Timber (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に顔料粒子、炭酸カルシウム粒子、導電
材粒子などが押し付け外力によって固定化されていると
共に、溶液などに対する分散性に優れた木粉の提供。 【構成】 原料木材を粉砕して得た被処理粉砕木粉に、
粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕を施し、嵩比重
の高められた木粉粒とし、この木粉粒に対し押し付け外
力により表面粒を固定化した木粉と、その木粉の製造方
法、及び、前記被処理粉砕木粉に粉砕用ボール間での摩
擦作用による粉砕を施し、この被処理粉砕木粉の嵩比重
を高めながら、この被処理粉砕木粉又は嵩比重の高めら
れた木粉粒に対して表面粒を押し付け外力によって固定
化した木粉と、その製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、木粉,および木粉の
製造方法に関し、さらに詳しくは、プラスチック成形
品,プラスチックシート、プラスチックフィルムおよび
塗料などのそれぞれに,充填材,着色材などとして用い
られるところの,表面部に硬質の表面粒を固定した木
粉,および当該木粉の製造方法に係り、また、塗料に対
する充填材などとしての,例えば、電磁波シールド材,
電波吸収材,静電防止材などの各種導電性用途に用いら
れる木粉,および木粉の製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、天然木材のもつ特性,特に、
天然木材の表面特性に近似した表面特性を有する各種の
プラスチック成形品,プラスチックシート,プラスチッ
クフィルム(以下、単にプラスチック製品と呼ぶ)など
を得るために、また、各種の家具類,日用品類などの塗
料による表面塗膜,ないしは皮膜に対して、同様な特性
を与えるため微粉状の木粉をプラスチック製品のプラス
チック素材中,家具類,日用品類などの表面塗膜,ない
しは皮膜を形成する塗料中などに含ませることが試みら
れている。
【0003】また、この種の天然木材に近似する表面特
性を与えた各種の製品については、こゝでの木材的な趣
きを効果的に表出させるために、当該製品の表面を木材
に近似した色調に着色させるのが好ましく、プラスチッ
ク製品の成形,表面塗膜,ないしは皮膜の形成などに際
して、所定量の木粉と一緒に所定量の顔料を添加するこ
とで、所要の天然木材に倣った色調が得られるようにし
ている。
【0004】こゝで、前記の従来技術において、プラス
チック製品,および塗料などの充填材,着色材などとし
て用いられる木粉,および顔料のそれぞれについて、よ
り一層,詳細に述べる。
【0005】まず最初に、プラスチック製品の充填材な
どとして用いられる木粉について述べる。従来、プラス
チック成形用の充填材として、微粉状に粉砕された木粉
を用いることにより、プラスチック製品の成形時に生ず
る歪みなどを解消し、併せて、当該プラスチック製品に
所要の硬度を与え、かつ全体的,相対的に吸湿性,放湿
性などを当該プラスチック製品にもたらすことが試みら
れていた。こゝで、前記プラスチック成形用の充填材な
どとして用いられる木粉は、取扱い時に凝集することが
なく、しかもプラスチック原料などに対する良好な分散
性を有し、更に、プラスチック成形装置による成形時で
の木酸ガスなどの発生を抑制できるように改良が試みら
れていた。
【0006】かゝる点で改良された従来の典型的な木粉
として、例えば、尿素系樹脂によって硬化処理されたパ
ーティクルボードにおける表面研磨粉がある。そして、
前記のようなパーティクルボードの表面研磨粉を用いる
主な理由は、当該パーティクルボードの表面研磨粉が微
細であって、しかも、比較的繊毛部分の少ない“粒”形
状をなしている点にある。すなわち、パーティクルボー
ドに対する表面研磨手段によっては、微細で滑性のよい
微粉状の研磨粉,特に、プラスチック製品の成形樹脂材
料に対する良好な分散性を有する微粉状の研磨粉が容易
に得られるためである。
【0007】しかし、一方で、この種のパーティクルボ
ードの表面研磨粉は、研磨対象であるパーティクルボー
ド自体の素材的特性が、均質化された平均的な木質特性
を有していないことから、得られる微粉状の研磨粉に均
質化された平均的な木材としての特性をもたらされない
ことがあった。また、先の尿素系樹脂による硬化処理に
伴った硬い部分が、得られる微粉状の研磨粉に受け継が
れることになるために、通常の木粉に特有の本質的な吸
湿性,放湿性などに欠け、かつ木粉の有する柔かい肌触
り感に欠けるなどの難点がある。
【0008】そこで、このような観点から、従来におい
ては、原料木材をカッターミルなどにより機械的に破断
すると共に、これを衝撃、せん断、摩砕手段による粉砕
機、例えばインペラーミルなどにより粉砕して微粉状と
し、当該原料木材自体のもつ吸湿機能,放湿機能などを
そのまゝ残すようにした木粉を用いることが試みられて
いた。
【0009】次に、プラスチック製品,および樹脂塗膜
などの着色手段として用いられる顔料について述べる。
一般に、顔料は、主に無機材料,または有機材料からな
る微粉体であって、プラスチック製品、塗料の塗膜など
の着色を目的とする以外にも、体質顔料などとして用い
られている。
【0010】かゝる顔料は、例えば、プラスチック製品
の着色に用いられる場合、プラスチック成形との兼ね合
いで、通常,耐熱性、溶媒などに対する不溶性などの特
性が求められるほかに、プラスチック製品の成形樹脂材
料などへの効果的な分散性が強く要求されていた。一
方,塗料に用いられる顔料では、塗液中に混合される当
該顔料が、それ自体で凝集せずに、塗液中によく分散さ
れていることが必要で、しかも、塗液内で容易に沈澱し
ないことが必要とされていた。また、粉体塗装に用いら
れる顔料では、例えば、エポキシ樹脂粉末などとの効果
的な混合を得るために良好な流動性が必要とされてい
た。
【0011】さらに、また、塗料に対する導電性充填
材、例えば、電磁波シールド材・電波吸収材,静電防止
材などの導電性用途に用いられて、形成される塗膜に対
し、これらの各種の電磁遮断,帯電阻止などの各特性を
与える導電性充填材として、Ag,Cu,およびNiな
どの金属の微粉末,SnO,およびZnOなどの金属
酸化物の微粉末とか、カーボン微粉末などが用いられて
いた。そして、これらの各導電性充填材は、各種の樹脂
塗料などの塗液中に均一に分散されて用いられることが
要求されていた。
【0012】さらに、プラスチック製品に対する充填材
などとし、無機質材の微粉末,例えば、炭酸カルシウム
粉を用いることで、当該プラスチック製品に対して所要
の寸法安定性,表面硬度などを齎らし得るようにしてい
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
各従来技術においては、それぞれに次のような問題点が
ある。
【0014】まず、冒頭に述べたパーティクルボードの
表面研磨粉は、この研磨粉を、充填材として用いてプラ
スチック成形によりプラスチック製品を得た場合、ある
いは樹脂塗料中に混合、且つ分散して樹脂塗膜を得た場
合、この得られたプラスチック製品、塗膜に充分且つ均
一な吸湿機能がもたらされず、得られたプラスチック製
品、塗膜に触れた際にべたつき感を生ずる欠点を有して
いた。又、このパーティクルボードの表面研磨粉を含む
プラスチック製品、塗膜は、このプラスチック製品、塗
膜の表面に、該表面研磨粉の有する熱硬化性樹脂の硬化
部分があらわれることゝなり、木材特有の柔かい肌触り
感を、これらのプラスチック製品、塗膜などにもたらさ
ない不都合があった。
【0015】次いで、前記原料木材をインペラーミルな
どの衝撃,せん断、摩擦などの作用により粉砕する粉砕
機を用いて粉砕して得る木粉においては、木材自身のも
つ本来的な特有の諸特性,諸機能が効果的に残される反
面で、得られる木粉が角張り部、突き出し部を有し、繊
毛状のヒゲ部分を有しており、しかも繊維状に細長い木
粉が多数含まれており、塗料液,コーティング液などの
溶剤,溶液に対する分散性が極端に悪く、かつ各種のプ
ラスチック成形用の樹脂材料,ないしは目止め剤などに
対して均一に分散し得ないという不利がある。又、この
ようにして得られた木粉は、木粉の粉砕の過程でも、粉
砕して得られた木粉の保管の過程でも凝集を生じ易く、
取り扱いが難しく、特にプラスチック成形に際し、ある
いは塗装に際して、これらのプラスチック製品の成形樹
脂材料など、あるいは塗料中で凝集する欠点を有してい
た。
【0016】又、前記原料木材としてのチップ、鋸屑
を、インペラーミルなどの衝撃、せん断、摩擦などの作
用による粉砕を施すことなく、このチップ、鋸屑を、例
えば乾式ボールミルなどの摩擦作用による粉砕手段を用
いて粉砕した場合、得られる粉砕木粉中に占められる長
繊維状の木粉の量が多く、反面微粉粒の粉砕木粉は特に
過粉砕の状態とされ、いずれの木粉も相互に凝集する傾
向を有し、いずれも使用に難があった。
【0017】次いで、前記着色のために塗料に用いられ
る顔料については、その顔料の粒径が、通常の場合,1
μm前後であって非常に小さく、特に、有機顔料での1
次粒子の粒径は、おゝよそ0.1μmないし0.5μm
程度で極端に小さいことから、各種のプラスチック製品
の成形用樹脂溶液などとの混合使用に際して、顔料が均
一に分散されないことが多く、顔料の添加量に見合った
発色がプラスチック製品などにもたらされない不都合が
あった。又、顔料としての各微粉粒の相互間に凝集を生
じ易く、凝集された顔料がプラスチック製品の表面特性
を損なって色むらなどを生ずる不都合があった。
【0018】又、用いられる顔料が前記と同様に、塗料
液,コーティング液などの溶剤,溶液に対して均一に分
散せず、しかも溶剤、溶液中で経時的に沈降することか
ら,当該顔料の添加量に見合った発色が形成される塗膜
面にもたらされない不都合があった。さらに、こゝでも
前記と同様に、顔料としての各微粉粒の相互間に凝集を
生じ易く、凝集された微粉粒が塗膜の表面特性を損なっ
て色むらなどを生ずる不都合があった。
【0019】また、このように粒径が極端に小さい微粉
粒状の顔料では、先に述べたエポキシ樹脂粉末などに配
合して粉体塗装をなす場合に、その流動性の悪さから、
これらの各粉体相互の微妙な混合がなされずに、両者が
互いに量的な塊まり状態のまゝになるという不都合もあ
った。
【0020】さらに、塗料に対する導電性充填材では、
これを通常,数μm程度の粒径に取り揃えた状態で塗液
中に直接,混合かつ分散させて用いるが、この種の導電
性充填材の微粉末にあっても、前記と同様に、保管,取
り扱いの過程とか、あるいは塗液中への添加,配合の過
程で、それぞれ凝集し易く、均一には分散されない不都
合があった。
【0021】この結果として、形成される塗膜の表面部
に当該導電性充填材の凝集塊などが表出されて表面特性
が損なわれ、これによって、例えば、塗膜表面の波打
ち,条痕の発生とか、凝集塊部分での穴開き,面切れな
どの現象を生じ、形成される塗膜の付着強度性.耐摩耗
性とか、耐水性.耐候性などがそれぞれに低下する不都
合があった。
【0022】さらに,この種の導電性充填材の微粉末
は、その微細な粒径に比較して重量が大きいことから、
塗液中に分散させた場合,経時的に沈降する傾向があっ
て偏在を生じ易く、先の凝集傾向と共に、形成される塗
膜の均質化を妨げる不都合があった。
【0023】また、導電性充填材の微粉末を含んで形成
される塗膜自体の導電性は、これらの各欠点が導電性微
粉末の相互間における電気的結合の状態に大きく影響す
るために、塗液中に含まれる導電性微粉末の粒径が微細
になるほど、その混合率を増す必要を生ずることゝな
り、このために得られる塗膜の導電性の良否とは相対的
に付着強度,ならびに弾性などがそれぞれに低下すると
いう不都合があった。
【0024】さらに、プラスチック製品に充填剤などと
して用いられる炭酸カルシウム粉は、プラスチック製品
の成形樹脂材料などに対する混合、分散に際して、分散
性が悪く、又、溶剤、溶液中に炭酸カルシウム粉を混
合、分散して用いる場合、この炭酸カルシウム粉が経時
的に沈降することがある。この結果、得られるプラスチ
ック製品が部分的に異なった性状の肉質部を有すること
ゝなり、目的とする均一な寸法安定性、均一な表面硬さ
を製品にもたらすことができない不都合を有していた。
【0025】かゝる従来例における不都合に鑑み、本発
明では、プラスチック製品の成形樹脂材料など,塗料な
どに対する良好な分散性を有し、しかも表面部に硬質の
表面粒の固定化された木粉と,当該木粉の製造方法の提
供を目的としている。
【0026】又、この発明では、原料木材の有する特有
の諸特性、諸機能を残し、しかも表面部に各種の機能を
有する表面粒、例えば顔料、導電材、無機質材、金属
材、プラスチック材などの微粉粒を固定することによっ
て、原料木材自体の有する特有の諸特性、諸機能と、表
面部に固定された表面粒自体の有する諸特性、諸機能と
を併せ有する木粉と、当該木粉の製造方法の提供を目的
としている。
【0027】さらに、この発明では、嵩比重の高められ
た木粉粒とし、この木粉粒の表面部に対し、各種の機能
を有する表面粒を、均一に、且つ確実に固定化した木粉
と、当該木粉の製造方法の提供を目的としている。
【0028】さらに、この発明では、各種の機能を有す
る表面粒が、熱的、化学的に安定に木粉粒に固定化され
た状態を定常的に維持し得るようにした木粉と、当該木
粉の製造方法の提供を目的としている。
【0029】また、この発明では、各種の顔料を効果的
に担持して顔料としての良好な発色性を有し、その処
理,ならびに取り扱い保管などに際しても、さらには対
象物であるプラスチック製品の成形樹脂材料など,塗料
などへの混合,分散に際しても全く凝集することのない
木粉と、当該木粉の製造方法の提供を目的としている。
【0030】また、この発明では、塗料に対する導電性
充填材として、塗液中などへの分散性が良好で、形成さ
れる塗膜に良好な導電性を与え得るように表面特性を改
質した木粉と、当該木粉の製造方法の提供を目的として
いる。
【0031】さらに又、この発明では、炭酸カルシウム
粉などの各種の無機質微粉粒を効果的に担持した充填材
などとして、その処理、ならびに取り扱い保管などに際
しても、さらに対象物であるプラスチック製品の成形樹
脂材料、塗料などへの混合、分散に際しても凝集するこ
とのない木粉と、当該木粉の製造方法の提供を目的とし
ている。
【0032】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明に係る木粉,および木粉の製造方法は、以
下のように構成されている。
【0033】すなわち、この発明の第1の発明は、原料
木材を粉砕して得た被処理粉砕木粉を用い、この被処理
粉砕木粉を粉砕用ボール間での摩擦作用により粉砕して
嵩比重を高めた木粉粒と、前記嵩比重が高められた木粉
粒よりも小さくて硬い複数の表面粒とをそれぞれに設
け、前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部に対して、
前記複数の表面粒を押し付け外力によって固定化させた
ことを特徴とする木粉である。
【0034】この発明の第1の発明に付加される発明
は、前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部に複数の表
面粒を固定化させる木粉において、前記嵩比重が高めら
れた木粉粒の表面部に対する複数の表面粒の押し付け外
力による固定化が、主として当該表面部への複数の表面
粒の喰い込み結合であることを特徴としている。
【0035】また、前記固定化が、前記表面部への複数
の表面粒の喰い込みを含む当該表面部による抱き込み結
合,または当該表面部に喰い込み結合された複数の表面
粒の相互による挟み込み結合,または当該表面部に喰い
込み結合された1つ以上の表面粒と、当該それぞれの表
面部に抱き込み結合された1つ以上の表面粒との相互に
よる挟み込み結合の少なくとも1つ以上であることを特
徴としている。
【0036】この発明の第1の発明に付加される発明
は、前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部に複数の表
面粒を固定化させる木粉において、前記嵩比重が高めら
れた木粉粒よりも小さくて硬い複数の表面粒が、主とし
て顔料,または導電材であることを特徴としている。
【0037】また、前記表面粒が、任意の無機質材,プ
ラスチック材,金属材の何れかであることを特徴として
いる。
【0038】さらに、前記表面粒が、顔料,導電材,無
機質材,プラスチック材,金属材から選ばれる2種以上
であることを特徴としている。
【0039】この発明の第2の発明は、原料木材を粉砕
して得た被処理粉砕木粉が、粉砕用ボール間での摩擦作
用による粉砕によって、嵩比重の高められた木粉粒とさ
れながら、この嵩比重の高められつゝある被処理粉砕木
粉の表面部又は、嵩比重の高められた木粉粒の表面部に
対し、前記被処理粉砕木粉および嵩比重の高められた木
粉粒よりも小さくて硬い複数の表面粒を、押し付け外力
によって固定化してあることを特徴とする木粉である。
【0040】この発明の第2の発明に付加される発明
は、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって被
処理粉砕木粉の嵩比重を高めながら、前記被処理粉砕木
粉の表面部または嵩比重の高められた木粉粒の表面部
に、複数の表面粒を固定化させる木粉において、前記被
処理粉砕木粉、又は嵩比重が高められている木粉粒の表
面部に対する複数の表面粒の押し付け外力による固定化
が、主として当該表面部への複数の表面粒の喰い込み結
合であることを特徴としている。
【0041】また、前記固定化が、前記表面部への複数
の表面粒の喰い込みを含む当該表面部による抱き込み結
合,または当該表面部に喰い込み結合された複数の表面
粒の相互による挟み込み結合,または当該表面部に喰い
込み結合された1つ以上の表面粒と、当該それぞれの表
面部に抱き込み結合された1つ以上の表面粒との相互に
よる挟み込み結合の少なくとも1つ以上であることを特
徴としている。
【0042】この発明の第2の発明に付加される発明
は、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって被
処理粉砕木粉の嵩比重を高めながら、前記被処理粉砕木
粉の表面部または嵩比重の高められた木粉粒の表面部に
複数の表面粒を固定化させる木粉において、前記嵩比重
が高められた木粉粒よりも小さくて硬い複数の表面粒
が、主として顔料,または導電材であることを特徴とし
ている。
【0043】また、前記表面粒が、任意の無機質材,プ
ラスチック材,金属材の何れかであることを特徴として
いる。
【0044】さらに、前記表面粒が、顔料,導電材,無
機質材,プラスチック材,金属材から選ばれる2種以上
であることを特徴としている。
【0045】この発明の第3の発明は、原料木材を粉砕
して得た被処理粉砕木粉を用い、この被処理粉砕木粉を
粉砕用ボール間での摩擦作用により粉砕して嵩比重を高
めた木粉粒を形成する工程と、前記木粉粒よりも小さく
て硬い複数の表面粒を準備する工程と、前記嵩比重が高
められた木粉粒の表面部に対して、押し付け外力によっ
て前記複数の表面粒を固定化させる工程とを少なくとも
含むことを特徴とする木粉の製造方法である。
【0046】この発明の第3の発明に付加される発明
は、前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部に複数の表
面粒を固定化させる木粉の製造方法において、前記嵩比
重が高められた木粉粒の表面部に対する複数の表面粒の
押し付け外力による固定化が、主として当該表面部への
複数の表面粒の喰い込み結合であることを特徴としてい
る。
【0047】また、前記固定化が、前記表面部への複数
の表面粒の喰い込みを含む当該表面部による抱き込み結
合,または当該表面部に喰い込み結合された複数の表面
粒の相互による挟み込み結合,または当該表面部に喰い
込み結合された1つ以上の表面粒と、当該それぞれの表
面部に抱き込み結合された1つ以上の表面粒との相互に
よる挟み込み結合の少なくとも1つ以上であることを特
徴としている。
【0048】この発明の第3の発明に付加される発明
は、前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部に複数の表
面粒を固定化させる木粉の製造方法において、前記嵩比
重が高められた木粉粒よりも小さくて硬い複数の表面粒
が、主として顔料,または導電材であることを特徴とし
ている。
【0049】また、前記表面粒が、無機質材,プラスチ
ック材,金属材の何れかであることを特徴としている。
【0050】さらに、前記表面粒が、顔料,導電材,無
機質材,プラスチック材,金属材から選ばれる2種以上
であることを特徴としている。
【0051】この発明の第4の発明は、原料木材を粉砕
して得た被処理粉砕木粉と、これよりも小さくて硬い複
数の表面粒とをそれぞれに準備する工程と、これらの被
処理粉砕木粉,および複数の表面粒を供給し、一方の被
処理粉砕木粉を粉砕用ボール間での摩擦作用により粉砕
して、嵩比重の高められた木粉粒を形成させながら、当
該一方の被処理粉砕木粉の表面部,または嵩比重の高め
られた木粉粒の表面部に対して、押し付け外力によって
他方の複数の表面粒を固定化させる工程とを少なくとも
含むことを特徴とする木粉の製造方法である。
【0052】この発明の第4の発明に付加される発明
は、前記被処理粉砕木粉を粉砕用ボール間での摩擦作用
により粉砕して、嵩比重が高められた木粉粒を形成させ
ながら、当該被処理粉砕木粉の表面部,または嵩比重が
高められた木粉粒の表面部に複数の表面粒を固定化させ
る木粉の製造方法において、前記被処理粉砕木粉.およ
び複数の表面粒の供給が、当該被処理粉砕木粉に対して
複数の表面粒をまぶして付着させた状態で行なわれるこ
とを特徴としている。
【0053】また、前記被処理粉砕木粉.および複数の
表面粒の供給が、当該被処理粉砕木粉と複数の表面粒と
で個々各別に、かつ同時に行なわれることを特徴として
いる。
【0054】この発明の第4の発明に付加される発明
は、前記被処理粉砕木粉を粉砕用ボール間での摩擦作用
により粉砕して、嵩比重が高められた木粉粒を形成させ
ながら、当該被処理粉砕木粉の表面部,または嵩比重が
高められた木粉粒の表面部に複数の表面粒を固定化させ
る木粉の製造方法において、前記被処理粉砕木粉の表面
部,または嵩比重が高められた木粉粒の表面部に対する
複数の表面粒の押し付け外力による固定化が、主として
前記表面部への複数の表面粒の喰い込み結合であること
を特徴としている。
【0055】また、前記固定化が、前記表面部への複数
の表面粒の喰い込みを含む当該表面部による抱き込み結
合,または当該表面部に喰い込み結合された複数の表面
粒の相互間による挟み込み結合,または当該表面部に喰
い込み結合された1つ以上の表面粒と、当該それぞれの
表面部に抱き込み結合された1つ以上の表面粒との相互
による挟み込み結合の少なくとも1つ以上であることを
特徴としている。
【0056】この発明の第4の発明に付加される発明
は、前記被処理粉砕木粉を粉砕用ボール間での摩擦作用
により粉砕して、嵩比重が高められた木粉粒を形成させ
ながら、当該被処理粉砕木粉の表面部.または嵩比重が
高められた木粉粒の表面部に複数の表面粒を固定化させ
る木粉の製造方法において、前記被処理粉砕木粉,また
は嵩比重が高められた木粉粒よりも小さくて硬い複数の
表面粒が、主として顔料,または導電材であることを特
徴としている。
【0057】また、前記の表面粒が、任意の無機質材,
プラスチック材,金属材の何れかであることを特徴とし
ている。
【0058】さらに、前記の表面粒が、顔料,導電材,
無機質材,プラスチック材,金属材から選ばれる2種以
上であることを特徴としている。
【0059】尚、前記第2の発明は、前記の表面粒が、
粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって嵩比重
の高められつゝある被処理粉砕木粉の表面部に固定、又
は仮に固定された状態で、この被処理粉砕木粉を嵩比重
の高められた木粉粒としている場合と、粉砕用ボール間
での摩擦作用による粉砕によって前記の被処理粉砕木粉
が嵩比重の高められた木粉粒とされている状態で、この
木粉粒の表面部に前記表面粒を固定化している場合とを
含んでいる。
【0060】又、前記第4の発明は、被処理粉砕木粉に
対し粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕を施し、そ
の嵩比重の高められた木粉粒とする処理過程において、
この処理過程中にある被処理粉砕木粉、又は前記の粉砕
用ボール間での摩擦作用による粉砕によって嵩比重が既
に高められている木粉粒の表面部に対し、表面粒を固定
又は一旦固定する場合と、この被処理粉砕木粉の表面部
に表面粒を一旦固定した後に、当該被処理粉砕木粉に継
続的に施される粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕
によって該被処理粉砕木粉を、嵩比重が高められた木粉
粒に転化する場合とを含むものである。
【0061】
【作用】被処理粉砕木粉が、粉砕用ボール間で摩擦作用
による粉砕を受けていることから、この披処理粉砕木粉
の角張っている部分、突き出している部分、繊毛状のヒ
ゲ部分などが取り除かれて全体に丸味を帯びた形状に整
えられ、所謂嵩比重の高められた“木粉粒”とされる。
次いで複数の表面粒を表面部に固定化する担持母材が、
嵩比重を高めた木粉粒.もしくは部分的に被処理粉砕木
粉を含んだ木粉粒であるために、それ自体が、本質的に
木質材としての諸特性,諸機能を保持すると共に、これ
に併せて、表面部に固定化された複数の表面粒が、担持
母材としての嵩比重を高めた木粉粒,もしくは被処理粉
砕木粉の表面部を被覆,ないしはほゞ被覆して、これら
の木粉粒に対する表面部バリヤーを形成し、当該木粉粒
を防護して、その木粉粒の特質を実質的かつ効果的に保
護している。又、同時に、得られる木粉に充填材などと
しての良好な流動性,配合分散性を容易に与え得る。ま
た、同時に得られる木粉に表面粒の有する諸特性、諸機
能を確実にもたらしている。
【0062】
【実施例】以下、本発明に係る木粉、および木粉の製造
方法の実施例について詳細に説明する。
【0063】図1は、この発明の一実施例を適用した原
料木材からの被処理粉砕木粉の形成,および当該被処理
粉砕木粉の表面部に対する複数の表面粒の固定化の各過
程と、被処理粉砕木粉からの木粉粒の形成.および当該
木粉粒の表面部に対する複数の表面粒の固定化の各過程
と、構成される第1,第2の木粉をそれぞれ模式的に示
した概要説明図である。図2は、この発明の一実施例に
おける被処理粉砕木粉,および木粉粒に対して粉砕用ボ
ール間での摩擦作用による粉砕を施すための一例による
開放型乾式ボールミルの概要構成を示す要部縦断正面図
である。図3は、この発明の一実施例における被処理粉
砕木粉,および木粉粒に対して粉砕用ボール間での摩擦
作用による粉砕を施すための一例による密閉型乾式ボー
ルミルの概要構成を示す要部縦断正面図である。図4
は、この発明の一実施例における被処理粉砕木粉,およ
び木粉粒を分級するための一例による分級装置の概要構
成を示す要部縦断正面図である。
【0064】こゝで、この発明による実施例の詳細説明
に先立ち、当該説明中で述べる主な用語につき、ほゞ次
のように定義する。なお、この定義については、先にも
述べたように、発明対象として取り扱う木粉自体の大き
さが、非常に細かい微粉状の粒子である関係上.その作
用などに関して、これをある程度まで推察せざるを得な
い点に鑑み、必ずしも当該定義にのみ拘束されるもので
はない。
【0065】“粉砕用ボール間での摩擦作用による粉
砕”とは、主として、ボールミルを用いた粉砕対象物に
対する摩擦の作用による粉砕を意味しており、以下摩砕
とも称す。尚、本明細書で“ボールミル”とは、主とし
て撹拌手段により粉砕用ボールを上下、円周方向に撹拌
して、この粉砕用ボール相互間で摩擦の作用により粉砕
するミルを称し、さらに容器回転型のボールミル、その
他のボールミルをも含んでいる。
【0066】“木粉粒”とは、前記の被処理粉砕木粉
が、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって嵩
比重が高められている木粉を総称するものであり、こゝ
では、被処理粉砕木粉の角張っている部分、突き出して
いる部分、繊毛状のヒゲ部分などが、粉砕用ボール間で
の摩擦による粉砕によって、異った形状とされ、結果的
に嵩比重が高められている木粉を“木粉粒”と称してい
る。従って、こゝで“木粉粒”と称されるものは、その
外形々状が主として不定形の粒であって、球形あるいは
球形類似の形状の粒を含むが、球形あるいは球形類似の
形状の粒に限定されるものではない。
【0067】即ち、こゝで嵩比重が高められている木粉
としての“木粉粒”とは、被処理粉砕木粉が粉砕用ボー
ル間での摩擦作用による粉砕によって、その嵩比重が実
質的に高められている全ての態様の木粉を意味してお
り、表面粒の固定化とは別に、被処理粉砕木粉のみを粉
砕ボール間での摩擦作用により粉砕することによって嵩
比重が高められている木粉は勿論のこと、例えば、被処
理粉砕木粉ないしは嵩比重が高められつつある被処理粉
砕木粉の表面部に、表面粒を固定化しながら、被処理粉
砕木粉に対し、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕
を施すことによって、この被処理粉砕木粉の嵩比重が実
質的に高められている木粉、更には、被処理粉砕木粉な
いしは嵩比重が高められつゝある被処理粉砕木粉の表面
部に、表面粒を固定化した後に、この表面粒の固定化さ
れている被処理粉砕木粉に対し、粉砕用ボール間での摩
擦作用による粉砕を施すことによって、この被処理粉砕
木粉の嵩比重が高められている木粉などをも含む概念で
ある。
【0068】尚、こゝでの嵩比重は、より具体的には、
被処理粉砕木粉を、粉砕ボール間での摩擦作用により粉
砕することによって、その外面形状を実質的に整えるこ
とによって、高められるものであって被処理粉砕木粉
が、この粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によっ
て、比較的細長い繊維状の木粉が、破断されて、より粒
に近い形状とされ、角張っている隅部が粉砕用ボール間
での摩擦作用による粉砕によって取り除かれ、丸味を帯
びた形状とされ、突き出している部分が粉砕用ボール間
での摩擦作用による粉砕によって取り除かれ、丸味を帯
びた形状とされ、繊毛状のヒゲが粉砕用ボール間での摩
擦作用による粉砕によって取り除かれ、繊毛状のヒゲな
どが絡み合って比較的疎の状態とされている部分が、粉
砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって比較的密
の状態とされることなどによって、その嵩比重が実質的
に高められる。
【0069】“押し付け外力”とは、表面部の外部から
加えられる主として機械的な手段による押圧力,例え
ば、その好適な機械的手段としては、前記した摩砕,つ
まり、圧迫,摩擦に伴なって独自に生ずるか、または粉
砕作用に台わせて生ずる押圧力などを意味している。
【0070】“固定化”とは、化学的な反応とか、接着
などの手段によらずに、表面外からの押圧力で容易には
剥離しない状態に固定することを意味している。
【0071】また、被処理粉砕木粉、木粉粒(表2、表
3、表4、表5、表6、表7)の粒子径は、例えば、こ
れらのそれぞれを所定の溶液中に懸濁分散させた状態
で、個々に透明な流路中に導いて流過させると共に、当
該流路中にレーザー光を照射透過させることによって、
その流過方向における長さを測定して得られる数値を直
径に換算した粒径を指している。また、原料木材(表
1)の粒子径は、原料木材を試験用振動篩機(ロータッ
プ)を用いて5分間篩った際に、大きい篩目の篩を通過
し、小さい篩目の篩上に残された原料木材を当該篩の篩
目の径で表示している。
【0072】“平均粒子径”とは、当該被処理粉砕木
粉,ならびに木粉粒での累積重量パーセント分布の50
(半量)重量パーセントの粒子径を意味している。
【0073】“硬度”とは、先にも述べている通りに、
被処理粉砕木粉.および木粉粒.ないしは表面粒が相対
的に極めて細かく、これらの硬さを必ずしも直接的には
測定でき難いことから、粉砕以前の原材料時点における
硬さを表わす単位,例えば、この場合,ショア硬度を意
味している。
【0074】この発明の一実施例を適用して得られる加
工処理された基本的な構成による第1の木粉,および第
2の木粉を図1にもとづいて以下詳細に説明する。
【0075】この発明の第1の発明と、第3の発明は、
以下の実施例として示される第1の木粉と、この第1の
木粉の製造方法とにより具体的に、且つ詳細に説明され
る。
【0076】又、この発明の第2の発明と、第4の発明
は、以下の実施例として示される第2の木粉と、この第
2の木粉の製造方法とにより具体的、且つ詳細に説明さ
れる。
【0077】こゝで、この実施例の第1の木粉は、前記
被処理粉砕木粉の多数を、粉砕用ボール間での摩擦作用
により粉砕処理し、外面形状を整えて嵩比重が高められ
た個々それぞれの木粉粒を形成した後に、個々の木粉粒
の表面部に対して、これよりも小さくて硬い複数の表面
粒を固定化させることで構成したものである。又、この
実施例の第2の木粉は、原料木材を粉砕して得た被処理
粉砕木粉と、これよりも小さくて硬い表面粒との多数
を、粉砕用ボール間での摩擦作用により粉砕処理すると
同時に、個々の被処理粉砕木粉の表面部に対して、複数
の各表面粒を固定化させることで構成したもの及び被処
理粉砕木粉の表面部への複数の表面粒の一旦,固定化
後、継続される粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕
処理に伴って当該被処理粉砕木粉自体の嵩比重を高め、
これを木粉粒に転化させることで構成したものである。
【0078】[第1の木粉]先ず第1の木粉110を得
る典型的な第1の方法と、第2の方法とについて説明す
る。
【0079】第1の木粉110を得る典型的な第1の方
法は、図1の[A]で示される。この第1の方法で第1
の木粉110を得るには、先ず原料木材101を衝撃、
せん断、摩砕などの作用により粉砕する粉砕機を用いて
粉砕することで、所要粒径範囲内の被処理粉砕木粉10
2を得る。次いで、この被処理粉砕木粉102を、粉砕
用ボール間での摩擦作用による粉砕によって表面形状が
整えられ、且つ嵩比重の高められた木粉粒111とす
る。かくして得られた木粉粒111と、別段に用意した
表面粒112とを押し付け外力を生ずる加圧手段、例え
ば乾式ボールミルに供給し、該木粉粒111の表面部に
表面粒112を押し付け外力によって固定することで、
第1の木粉110を得る。
【0080】次いで第1の木粉110を得る典型的な第
2の方法は、図1の[B]で示される。この第2の方法
で第1の木粉110を得るには、前記第1の方法で得ら
れた木粉粒111に対し、表面粒112をまぶし、又は
予備混合によって付着させた後に、この表面粒112を
表面部に有する木粉粒111を押し付け外力を生ずる加
圧手段、例えば乾式ボールミルに供給して、表面部にあ
る表面粒112を木粉粒111に固定することによって
第1の木粉110を得る。
【0081】しかして、こゝでの被処理粉砕木粉102
を機械的に再度,摩砕して得る嵩比重が高められた木粉
粒111は、当該摩砕によって被処理粉砕木粉102が
粉砕されることで、長繊維状の被処理粉砕木粉102は
切断されて、より粒に近い形状とされ、被処理粉砕木粉
102の角張っている部分、突き出している部分が取り
除かれて丸味を帯び、繊毛状のヒゲが取り除かれるなど
によって形状が小さく、しかも、より一層,粒状に近似
されると共に、嵩比重が高められて、当該原料木材10
1自体のもつ特有な諸特性と諸機能,例えば、吸湿性,
放湿性,および肌触り感などを保持したまゝの状態で、
表面部への複数の表面粒112の固定化が容易に、しか
も確実になされる。
【0082】このようにして得られる第1の木粉110
は、嵩比重が高められた木粉粒111に対し、表面粒1
12を押し付け外力によって固定することから、この第
1の木粉110の表面粒112は、容易に且つ均一に木
粉粒111の表面部に固定される。
【0083】又、このようにして得られる第1の木粉1
10は、表面粒112を、嵩比重の高められた木粉粒1
11の表面部に喰い込み結合などによって固定化したこ
とから、この第1の木粉110の表面粒112は、この
嵩比重の高められた木粉粒111の表面部に確実に、且
つ均一に固定される。
【0084】更に、このようにして得られる第1の木粉
110は、木粉110を構成する木粉粒111の、嵩比
重が充分に高められており、この嵩比重の高められた木
粉粒111の表面部に表面粒112が固定されることか
ら、得られた木粉110の流動性が良好であり、この木
粉110の取扱い時に、この木粉自体が凝集し合うこと
がない。又、塗料などの配合対象物への混合に際しての
分散性が良好である。
【0085】更に又、表面粒112は、木粉粒111に
対し、単なる押し付け外力のみによって固定されること
から、得られた第1の木粉110を溶液、溶剤中、ある
いは高温域内で用いても、表面粒112は木粉粒111
から分離することがない。
【0086】又、このようにして得られる第1の木粉1
10の表面粒112は、木粉粒111の表面部に固定さ
れた状態で、表面粒112としての諸機能、諸特性を発
現することができることから、木粉粒111に固定され
ない状態の表面粒と比較して、その取扱い性が良好とさ
れる。
【0087】更に、このようにして得られる第1の木粉
110の表面粒112は、その担持母材としての木粉粒
111の表面部を被覆,もしくはほゞ被覆して表面部バ
リヤーを形成して、内側の木粉粒111からの木酸とか
リグニンなどの放出を阻止できる。さらに、外側からの
熱負荷に耐え、かつ好ましくない薬品類などの浸入を防
止でき、当該木粉粒111を十分に防護して、その特質
を有効に木粉110にもたらす機能を有している。
【0088】このようにして、得られる、第1木粉11
0では、木粉粒111の表面部が複数の表面粒112に
よって、覆われているために、木粉粒111における本
来的な強度面での硬度の低さ,比重の軽さが、表面部を
覆う表面粒112の硬さ,比重の重さにより、相対的に
補償かつ保護されて、十分な硬度を備えることになる。
【0089】しかも、木粉粒111が比較的軽量である
ために、全体としての軽量化が可能であり、併せて、従
来,比較的活用し切れないでいた木材の端材などを有効
かつ効果的に活用できて省資源化に役立たせ得る。
【0090】因に、第1の木粉110における木粉粒1
11と、当該木粉粒111の表面部に対して固定化され
る表面粒112としての酸化チタン粉末との粒径の粒度
分布については、当該固定化に際し、酸化チタン粉末も
また粉砕されることを前提にして、概ね次の通りであっ
てよい。 木粉粒の粒度分布 酸化チタン粉末の粒度分布 1〜10μm に対して 0.2〜3μm 11〜30μm 同上 1〜5μm
【0091】また、前記木粉粒111としての一般的な
原料木材101と、当該原料木材101よりも硬い表面
粒112としての酸化チタン,カーボン,ニッケル,炭
酸カルシウムとの各硬度,こゝでは、所定の高さから圧
子を落下させて、衝接後の反撥高さを測定する,いわゆ
るショア硬度を次に挙げる。 原 料 木 材 35〜50 酸化チタン 150〜180 カーボン 60〜65 ニッケル 90〜100 炭酸カルシウム 120〜140
【0092】[第2の木粉]次いで、第2の木粉を得る
典型的な第1の方法は、図1の[C]で示される。
【0093】この第1の方法で第2の木粉120を得る
には、先ず原料木材101を衝撃、せん断、摩擦などの
作用により粉砕する粉砕機を用いて破断かつ粉砕するこ
とで、所要粒径範囲内の被処理粉砕木粉102を得る、
次いで、この被処理粉砕木粉102と表面粒122と
を、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕処理部に供
給し、この粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕処理
によって被処理粉砕木粉102自体の嵩比重を高めると
同時に、この被処理粉砕木粉102、ないしは木粉粒1
21とされる過程にある被処理粉砕木粉102、ないし
は、この粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕処理に
よって嵩比重の高められている木粉粒121の表面部に
対し、前記表面粒122を、この粉砕用ボール間での摩
擦作用による粉砕処理によって固定する。尚、この粉砕
用ボール間での摩擦作用による粉砕処理は、前記の被処
理粉砕木粉102が、この粉砕用ボール間での摩擦作用
による粉砕処理によって、充分に嵩比重の高められた木
粉粒121の状態になるまで続行する。以上によって第
2の木粉120が得られる。
【0094】次いで第2の木粉120を得る第2の方法
は、図1の[D]で示される。この第2の方法で第2の
木粉120を得るには、前記第1の方法と同一の手段で
得られる被処理粉砕木粉102に対し、表面粒122を
まぶし、又は予備混合によって付着させた後、この表面
粒122の付着されている被処理粉砕木粉102に対
し、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕処理を施
す。この被処理粉砕木粉102に対する粉砕用ボール間
での摩擦作用による粉砕処理は、この被処理粉砕木粉1
02が、この粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕処
理によって充分に嵩比重の高められた木粉粒121の状
態となるまで続行し、しかも、この粉砕用ボール間での
摩擦作用による粉砕処理によって前記の表面粒122
が、この粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕処理に
よって形成される木粉粒121の表面部に固定化される
まで続行する。以上によって、第2の木粉120が得ら
れる。
【0095】尚、被処理粉砕木粉102は、前記の粉砕
用ボール間での摩擦作用による粉砕によって、その外
面、ひいては表面形状が、この粉砕用ボール間での摩擦
作用による粉砕によって逐次変化し、実質的に、その表
面形状が整えられる。このことは、被処理粉砕木粉10
2と表面粒122とを同時に粉砕用ボール間での摩擦作
用により粉砕する粉砕機に供給し、ないしは被処理粉砕
木粉102に表面粒122をまぶした後、これを前記の
粉砕機に供給して、粉砕用ボール間での摩擦作用による
粉砕をなした場合にも認められ、被処理粉砕木粉102
は、何等かの態様で表面形状が整えられ結果的に嵩比重
が高められる。即ち、表面粒122の固定化される以前
における摩砕により、ないしは、表面粒122の固定化
による押し付け外力により、さらには表面粒122の固
定化された後に、この表面粒122の面に加えられる摩
砕などによって実質的に表面形状が整えられる。
【0096】そして、より具体的には、前記の被処理粉
砕木粉102は、この粉砕用ボール間での摩擦作用によ
る粉砕によって、長繊維状の被処理粉砕木粉が切断され
て、より粒に近い状態とされる。又、被処理粉砕木粉の
角張っている部分、突き出している部分が摩砕によって
取り除かれ、全体として、より粒に近い状態とされる。
又、前記の被処理粉砕木粉102にある繊毛状のヒゲ部
分は、被処理粉砕木粉102の周面から表面粒122で
覆われ、あるいは表面粒122から外方に延びている部
分が切断される。又、この被処理粉砕木粉102は、前
記の粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって表
面部が圧迫、転動を受け、その表面形状が整えられる。
【0097】このようにして得られた第2の木粉120
は、被処理木粉砕粉102を粉砕用ボール間での摩擦作
用により粉砕することによって嵩比重の高められた木粉
粒121としてあり、しかも、この嵩比重の高められた
木粉粒121の表面部に表面粒122を固定化してある
ことから、木粉粒121に対し表面粒122が確実且つ
均一に固定される。又得られた木粉120は充分な流動
性を有し、木粉120の取扱い時に、この木粉120が
相互に凝集し合うことがなく、配合対象物への混合に際
しての分散性が良好である。
【0098】又、この第2の木粉120の表面粒122
は、木粉粒121の表面部に対し容易に剥離しない態様
で固定化されており、しかも、この固定化が押し付け外
力による固定化であることから、この木粉120を溶液
ないしは溶剤中、あるいは高温域内で用いても、木粉粒
121から表面粒122が分離せず、表面粒122は木
粉粒121に安定に保持される。
【0099】更に、この第2の木粉120の表面粒12
2は、木粉粒121の表面部に固定化された状態で表面
粒122の有する諸機能、諸特性を発現することから、
表面粒122は互に凝集を生ずることのない状態で用い
ることができる。又、この第2の木粉120は、原料木
材101を、機械的手段により破断かつ粉砕されること
によって、当該原料木材101自体のもつ特有な諸特性
を、諸機能、例えば吸湿性、放湿性、および肌触り感を
保持しており、しかも表面粒122によって、木粉粒1
21の表面部を被覆、もしくはほゞ被覆して表面部バリ
ヤーを形成していることから、原料木材101の有する
諸特性、諸機能を有効に木粉120にもたらす機能を有
している。
【0100】[第1の木粉、第2の木粉の製造手段]引
き続いて、前記第1の木粉110,および第2の木粉1
20の製造手段の詳細について述べる。
【0101】こゝで、前記第1の木粉110,第2の木
粉120のそれぞれについては、第2の木粉120にお
ける形成過程での被処理粉砕木粉102が、実質的に第
1の木粉110に用いる素材としての被処理粉砕木粉1
02に対応しており、また、第2の木粉120の表面部
に対する複数の表面粒122の固定化の手段,および形
態についても、第1の木粉110の表面部に対する複数
の表面粒112の固定化の手段,および形態とほゞ同様
であることから、以下の説明では、この第1の木粉11
0を中心として述べ、かつ必要に応じて第2の木粉12
0についても述べることゝする。
【0102】この実施例において粉砕対象としての原料
となる天然木材の種類は、汎用的に利用されるツガ,ラ
ワンなどの針葉樹,広葉樹などの何れであってもよく、
この木材,またはそのチップ,もしくはその鋸屑などの
各原料を用いる。
【0103】そして、この原料の中で、木材,チップな
どの原料木材101については、まず、これを一旦,適
当な公知の機械的手段.例えば、カッターミルなどを用
い、木質材としての種々の各機能をそれぞれに失なうこ
となしに切断かつ粉砕して、1000μmよりも細かい
粒径の原料素材,好ましくは、500μm以下の粒径に
取り揃えられた原料素材として多数準備する。
【0104】また、前記準備された原料木材101に対
しては、必要に応じて所要の前処理を施しておく。この
前処理は、通常の場合,例えば、リグニンとかタンニ
ン.あるいは好ましくない含有色素,樹脂分などをもつ
原料素材に対する漂白作用,または不要物質の除去など
のために行なわれるもので、それぞれに公知の手段を用
いて処理する。
【0105】その後、粉砕装置としての,例えば、衝
撃.せん断、摩砕などの作用により粉砕する微粉砕機、
例えばインペラーミルを用い、前記各原料木材101を
粉砕することで、こゝでも同様に、木質材としての種々
の各特性,各機能をそれぞれに失なうことなしに、好ま
しくは、おゝよそ200μm以下の粒径に取り揃えた被
処理粉砕木粉102を得る。
【0106】尚、この場合.原料木材101を衝撃,せ
ん断、摩砕などの作用により粉砕して得られる被処理粉
砕木粉102については、先にも述べたように、木材自
身のもっている本来的で特有な諸特性,諸機能が残され
てはいるが、長繊維状のものが含まれていて、しかも、
周囲表面部には、未だ繊維状をした細長い繊毛状のヒゲ
が派生している。
【0107】又、得られた被処理粉砕木粉102は、角
張っている部分、突き出している部分を多く有し、全体
に嵩張り、しかも互に凝集する傾向を示している。こゝ
で、前記粉砕に用いる粉砕装置としては、例えば、粉砕
室内面の波形ライナーとの間のクリアランスを調整し得
る衝撃翼,この場合は円周の半径方向に突設した衝撃翼
のあるローターを備えて構成されるインペラーミルを用
いることができる。
【0108】このインペラーミルのクリアランスを調整
しながらローターを高速回転させることにより、これら
の波形ライナーと衝撃翼との間で、原料木材101を衝
撃破断させて粉砕し、かつ衝撃翼自体でも原料木材10
1を波形ライナー面に叩き付け、同様に衝撃破断させて
粉砕し被処理粉砕木粉102を得る。
【0109】このようにして粉砕された前記被処理粉砕
木粉102については、これを分級せずに用いてもよい
が、当該粉砕と同時に、もしくは粉砕後にあって然るべ
く分級し、使用目的に合わせて粒度を調整した被処理粉
砕木粉102とするのが好ましい。
【0110】また、前記のようにして準備された被処理
粉砕木粉102は、次の粉砕用ボール間での摩擦作用に
よる粉砕処理、即ち摩砕処理に先立つか、または当該摩
砕処理の過程で、含有水分量が、10wt%未満,好ま
しくは、8wt%未満,より好ましくは、3wt%以下
になるように乾燥して調整する。
【0111】こゝで、前記被処理粉砕木粉102の乾燥
は、当該被処理粉砕木粉102に対して摩砕処理による
表面改質作用を効果的に齎らす点,および使用時におけ
る対象物,例えば、プラスチック製品、塗料などの対象
物に混合.分散させた際に、当該対象物に悪影響を及ぼ
さないようにする点において意味を有している。
【0112】続いて、前記のように処理された被処理粉
砕木粉102に対して、粉砕用ボール間での摩擦作用に
よる再粉砕であるところの,機械的手段による摩砕処理
を施す。この被処理粉砕木粉102に対する摩砕処理
は、第1の木粉では表面粒112の固定化に先立って、
この被処理粉砕木粉102に対する摩砕処理を施す。第
2の木粉では表面粒122と共に、又は表面粒122を
仮に固定ないしは固定した状態で施す。
【0113】この機械的な摩砕処理のための典型的な手
段には、図2に示す乾式ボールミルがある。この乾式ボ
ールミルによる摩砕処理について、第1の木粉110の
形成に用いられる木粉粒111の形成について以下説明
する。
【0114】この乾式ボールミルによる被処理粉砕木粉
102の摩砕処理においては、被処理粉砕木粉102の
摩砕処理に伴い、ミル内の温度が急激に上昇して暴爆を
生ずる惧れがあり、また高温域での摩砕によって被粉砕
処理木粉または嵩比重の高められた木粉粒が本来有して
いる諸特性、諸機能が損われることから、当該第2図に
示されているように、ミル本体1の周壁内に冷却ジャケ
ット2を形成させることにより、給水管8から排水管9
へ常時,冷却水を供給し、当該ミル内温度が、少なくと
も80℃以下,好ましくは70℃以下に保持されるよう
にしてある。
【0115】また、内部には、モーター5で回転駆動さ
れる撹拌手段としての撹拌バー4,および当該撹拌バー
4により撹拌かつ転動されて摩砕作用を生ずる多数介入
された粉砕ボール3を配し、開放された上方から被処理
粉砕木粉102を投入して稼働させ、かつ処理終了後
は、取り出しバルブ6から取り出し口7を経て外部に取
り出し得るようにしたもので、いわゆるバッチ形式に構
成される。
【0116】なお、この場合.前記摩砕作用を得るため
の粉砕ボール3については、3mm〜15mm径のセラ
ミックス製のボールを用い、暴爆を生ずる可能性のある
ステンレス製のボールの使用を避けている。
【0117】しかして、前記構成による乾式ボールミル
では、ミル内に投入供給される被処理粉砕木粉102
が、撹拌かつ転動される各粉砕ボール3の相互間で摩砕
処理されて、長繊維状の被処理粉砕木粉は破断、摩擦に
より粉砕されて、より粒状に近づけられ、被処理粉砕木
粉の角張っている部分、突き出している部分、繊毛状の
ヒゲ部分などが取り除かれ、あるいは変形させられて、
全体がより粒に近い形状に整えられると共に、これらの
各粉砕ボール3の相互間,ないしは各粉砕ボール3と被
処理粉砕木粉102間で発生する摩擦熱のために急速に
必要温度まで加熱されて、含まれている水分が除かれて
ゆき、かつ当該摩砕の継続によって3wt%〜5wt%
程度にまで乾燥される。
【0118】そして、こゝでは、処理される被処理粉砕
木粉102が、当該乾燥に伴い幾分か縮小される傾向が
認められ、この縮小傾向はまた、これに続いてなされる
表面部への表面粒112の固定化,つまり、喰い込み作
用を助長することにもなる。
【0119】また、前記構成での開放型の乾式ボールミ
ルに代えて、図3に示すように、密閉用蓋10と排気管
11,および給気管12とを配して構成される密閉型の
乾式ボールミルを用いることもできる。
【0120】この密閉型の乾式ボールミルを用いた被処
理粉砕木粉102の摩砕処理では、ミル内の酸素濃度を
15%以内とし、ミル内温度を80℃以下に設定するの
が望ましく、このミルの場合、密閉用蓋10によるミル
内粉砕室の密閉後、排気管11,給気管12を用いて当
該粉砕室内の大気を不活性ガス,例えば、窒素ガスに置
換させるか、あるいは窒素ガスを連続的に流しながら、
これを不活性雰囲気下で稼働させる。
【0121】さらに、前記のように粉砕用ボール間での
摩擦作用による粉砕処理、即ち摩砕されて、外面形状を
整えられ全体に丸味をもたらせられることによって、嵩
比重を高められた木粉粒111を分級するためには、例
えば、図4に示す分級装置を用いることができる。
【0122】この分級装置は、真比重により分級する風
力式比重分級機であって、矢印Y方向から供給される被
処理粉砕木粉102をモーター14による分級ローター
13の回転によって生ずる遠心力と、矢印W方向ヘの真
空排気の吸引力のバランス下で分級し、かつ分級条件を
満たさない粗粉を矢印X方向に取り出すもので、この分
級操作においても、装置内で微小木粉が暴爆する危険性
を避けるために、矢印N方向から装置内に窒素ガスを連
続的に供給させ、当該装置内での酸素濃度を15%以内
に保持しながら、これを不活性雰囲気下で稼働させる。
【0123】このようにして得られる木粉粒111は、
粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕処理、即ち摩砕
処理前の被処理粉砕木粉102の粒径よりも僅かに小さ
い平均粒子径の木粉粒111にされると共に、摩砕処理
前の被処理粉砕木粉102の嵩比重よりも木粉粒111
の嵩比重が高められ、摩砕処理前には、長繊維状の被処
理粉砕木粉、角張っている部分、突き出している部分、
繊毛状のヒゲ部分を有する被処理粉砕木粉、及び比較的
疎の部分を有する被処理粉砕木粉が、摩砕処理後には比
較的丸味を有し、しかも平滑で緻密な表面状態を呈する
木粉粒111とされる。
【0124】こゝで、前記木粉粒111を得るための各
処理操作における個々の実験例と、その比較例とについ
て具体的に述べる。(尚、この実験例及び比較例が、よ
り良く理解されるように、前記実施例と同内容の対象物
については、例えば原料木材101、被処理粉砕木粉1
02、木粉粒111、木粉110のように同一の番号を
付して説明する。)
【0125】実験例A−1.篩選別して得られた表1の
粒度分布からなるエゾ松の鋸屑,この場合、素材として
の原料木材101について、インペラーミル(株式会社
セイシン企業社製・機種IMP−250)を用い、粉砕
ローターの衝撃翼とライナーとのクリアランスを3mm
に設定してこれを衝撃、せん断、摩砕などの作用により
機械的に粉砕処理し、表2の粒度分布の被処理粉砕木粉
102を得た。
【0126】
【表1】
【0127】
【表2】
【0128】また、このようにして得た被処理粉砕木粉
102について、これを前記図4の風力式比重分級装置
(パウテック株式会社製PSセパレーター)を用いて分
級して表3の粒度分布の被処理粉砕木粉102を得た
後、さらに、当該分級された被処理粉砕木粉102につ
いて、直径3mmのジルコニア系のセラミックス製粉砕
ボールを2.4リットル装填した5.4リットル容量の
撹拌バーを備えた乾式ボールミル(三井三池化工機株式
会社製アトライタA−200)を用い、これを2時間に
亘り摩擦作用による粉砕、即ち摩砕処理し、嵩比重の高
められている表4の粒度分布の木粉粒111を得た。
【0129】
【表3】
【0130】
【表4】
【0131】表4の粒度分布の木粉粒111は、その平
均粒子径が、表3の粒度分布の被処理粉砕木粉102に
ほゞ近く、その粒子径が僅かに縮小され、かつ嵩比重が
増加していることが認められた。
【0132】すなわち、表3に示された被処理粉砕木粉
102での緩めの嵩比重は、0.126g/ccで、か
つ固めの嵩比重は、0.286g/ccであったのに対
して、表4に示された木粉粒111での緩めの嵩比重
は、0.186g/ccで、固めの嵩比重は0.463
g/ccであり、磨砕処理により木粉粒111の嵩比重
が著るしく高められていることが認められた。
【0133】なお、こゝでの緩めの嵩比重とは、100
ccの容器に前記被処理粉砕木粉102又は木粉粒11
1を、24メッシュの篩で篩いながら振りかけて容器内
に山盛り状態とした後、これをすり切り、この容器内の
被処理粉砕木粉又は木粉粒の総重量を100で除した数
値で示している。また、前記固めの嵩比重は、上下振動
(タッピング振動)を受けている100ccの容器に、
前記被処理粉砕木粉102又は木粉粒111を24メッ
シュの篩で篩いながら振りかけ、前記の振動による容器
内の被処理粉砕木粉102又は木粉粒の嵩の変化が終了
した時点で、すり切り、この容器内の被処理粉砕木粉1
02又は木粉粒111の総重量を100で除した数値で
示している。
【0134】また、表3に示されている摩砕処理前の被
処理粉砕木粉102では、短径側の寸法に対して長径側
の寸法の長いものが見受けられ、角張っている部分、突
き出している部分、繊毛状のヒゲ部分が多く認められる
が、表4に示されている木粉粒111では、全体として
粒状に近く、丸味を有しており表面が比較的平滑で緻密
になっていることが、それぞれに顕微鏡写真による観察
の結果,確認された。
【0135】そして、このようにして得た木粉粒111
は、殆んど相互に凝集を生ずることがなく、かつ溶液な
どに対する分散性が良好で、顔料などの担持母材として
適切である。
【0136】実験例A−2.前記表1の粒度分布からな
るエゾ松の鋸屑,この場合、前例と同様に、素材として
の原料木材101について、実験例A−1と同一のイン
ペラーミルを用い、高速回転される粉砕ローターの衝撃
翼とライナーとのクリアランスを3mmに設定して、こ
れを粉砕処理し、表2の被処理粉砕木粉102を得た後
に、当該粉砕された披処理粉砕木粉102について、直
径3mmのジルコニア系のセラミックス製粉砕ボールを
2.4リットル装填した5.4リットル容量のボールミ
ル(三井三池化工機株式会社製アトライタA−200)
を用い、これを2時間に亘り粉砕用ボール間での摩擦作
用による粉砕、即ち摩砕処理し、表5の粒度分布を有す
る木粉粒111を得ると共に、前記図4の風力式比重分
級装置〔パウテック株式会社製PSセパレーター)を用
いて、分級し、表6の粒度分布を有する木粉粒111を
得た。
【0137】
【表5】
【0138】
【表6】
【0139】また、このようにして得た木粉粒111
は、被処理粉砕木粉102にあった角張っている部分、
突き出している部分、繊毛状のヒゲ部分などが取り除か
れ全体に丸味を有しており、かつ表面が比較的平滑で緻
密になっていることが、それぞれに顕微鏡写真による観
察の結果,確認された。
【0140】しかも、これらの木粉粒111は、比較的
狭い範囲内の粒子径に取り揃えられていると共に、流動
性,分散性に優れ、かつ顔料などの担持母材として用い
るのに適している。
【0141】比較例A−1.前記表1の粒度分布からな
るエゾ松の鋸屑を、直径3mmのジルコニア系のセラミ
ック製粉砕ボールを2.4リットル装填した5.4リッ
トル容量のボールミル(三井三池化工機株式会社製アト
ライタA−200)を用い、2時間に亘り粉砕用ボール
間での摩擦作用による粉砕、即ち磨砕した。
【0142】このようにして得た木粉では、極微粉状木
粉部分と長繊維状部分とが混在し、70wt%以上が原
形に近いまゝの粒径で残留していて必ずしも粒状をなし
ていないことが確認された。即ち、エゾ松の鋸屑を予め
インペラーミルを用いて粉砕し、被処理粉砕木粉102
とした後に、摩擦の手段によって嵩比重を高める前記各
実験例に対し、鋸屑に対し直接摩砕を内容とする粉砕を
施す場合、極端に粉砕効率が悪く、長時間の粉砕によっ
ても長繊維状の部分が多量に残り、且つ一方では極微粉
状の過粉砕木粉を生ずる不都合がある。この極微粉状の
過粉砕木粉は互に凝集を生じ、使用に適していなかっ
た。
【0143】[第1の木粉における表面粒の固定化]次
に、前記木粉粒111の表面部に対して、これよりも粒
子径が小さくて硬度が高い表面粒112を固定化して得
る第1の木粉110の製造手段の詳細について述べる。
【0144】こゝで、前記木粉粒111については、そ
れぞれの粒子径が可及的に微細な粒子径範囲内に取り揃
えられていることが望ましい。すなわち、配合対象物が
塗膜形成用の塗料である場合には、木粉粒111の主要
部が2〜12μmの粒子径範囲内に含まれている粒度分
布であることが好ましい。
【0145】また、配合対象物が樹脂コーティング液.
あるいはプラスチックシート,プラスチックフィルムな
どの成形樹脂材料である場合には、木粉粒111が32
μm以下の粒子径に取り揃えられているのがよく、さら
に20μm以下の粒子径に取り揃えられているのがより
好ましい。また一層,効果的な粒度分布の他の一つは、
12μm以下の粒子径のものが全量の75wt%以上,
好ましくは、80wt%以上を占めることが望ましい。
【0146】また、配合対象物が射出成形,押出成形に
よるプラスチック製品である場合には、各木粉粒111
が50〜90μmの粒子径範囲内にあるのが好ましく、
200μm以下の粒子径に取り揃えられているのが一
層,好ましい。
【0147】さらに、配合対象物がカレンダーロールな
どの成形手段で混練成形されるプラスチックシートなど
の製品である場合には、その他のプラスチック製品の成
形樹脂材料に配合して用いられる粒子径よりも大きな粒
子径の木粉粒111を用いることが可能である。
【0148】次に、前記木粉粒111の表面部への表面
粒112の固定化,すなわち、押し付け外力による固定
化については、表面外部から加えられる当該押し付け外
力により、木粉粒111の嵩比重が高められた表面部に
対し、摩砕処理、又は押し付け外力を生ずる各種の混合
機を用いて行なう。
【0149】こゝで、木粉粒111に対し、表面粒11
2は主として喰い込み結合によって固定される。この喰
い込み結合に際しては、表面粒112の複数個が、相互
にせめぎあったりすること,などのように、干渉し合う
場合の多い点,ならびに摩砕処理によって発熱を伴う点
などから、当該表面部への表面粒112の喰い込み結合
に合わせて、当該表面部による抱き込み結合が行なわれ
たり、あるいはまた、当該喰い込み結合された表面粒1
12の相互,もしくは喰い込み結合された表面粒112
と抱き込み結合された表面粒112との相互による挟み
込み結合が行なわれることになって、こゝでは、処理操
作の終了後の冷却による幾分かの凝縮,縮小作用とも相
俟って頗る効果的で、かつ極めて強力な固定化,つまり
は化学的な反応とか接着などによらない固定化をなし得
る。
【0150】尚、この木粉粒111に対する表面粒11
2の固定化は、木粉粒111と表面粒112とを押し付
け外力を生ずる装置、例えば乾式ボールミルなどに同時
に供給して行なっても良い。又、木粉粒111の表面部
に予め表面粒112を付着しておき、このような予備混
合によって、仮に表面粒112を表面部に保持させた状
態の木粉粒111を用意し、この木粉粒111を押し付
け外力を生ずる装置、例えば乾式ボールミルなどに供給
し、表面部にある表面粒112を木粉粒111に喰い込
み結合させても良い。
【0151】尚、前記木粉粒111の表面部に対する表
面粒112の固定は、この木粉粒112の表面部の全面
を覆うようになされていても良く、一部分のみを覆うよ
うになされていても良い。又、表面粒112が互に重な
り合って前記木粉粒111の表面部を層状に覆うように
して固定されていても良い。
【0152】[第2の木粉における表面粒の固定化]次
いで、前記第2の木粉120における被処理粉砕木粉1
02又は木粉粒121に対する表面粒122の固定化に
ついて述べる。
【0153】この第2の木粉120における木粉粒12
1に対する表面粒122の固定化は、前記第1の木粉1
10の木粉粒111を得る過程で、同時に表面粒の固定
化をなすものであり、用いられる装置、木粉粒121の
成形手段、表面粒122の固定手段は、いずれも前記第
1の木粉110の場合と同様である。
【0154】この第2の木粉120は、原料木材、チッ
プ材をカッターミルで粗粉砕した粉砕物、鋸屑などを粉
砕機、例えばインペラーミルを用いて粉砕し、所要の粒
子径に取り揃えて用意された被処理粉砕木粉102と、
表面粒122とを、摩砕を内容とする粉砕手段、例えば
乾式ボールミルなどを用いて、被処理粉砕木粉102の
嵩比重を高める処理、この被処理粉砕木粉102ないし
は嵩比重の高められた木粉粒121の表面部に表面粒1
22を固定する処理、の二種類の処理を同時進行の態様
でなすことによって得られる。
【0155】従って、表面粒122は、被処理粉砕木粉
102の表面部ないしは嵩比重が高められつゝある被処
理粉砕木粉102の表面部に固定ないしは仮に固定され
た状態で、被処理粉砕木粉102の嵩比重を高めなが
ら、結果的には、この嵩比重の高められた木粉粒121
の表面部に固定される場合と、この表面粒122が、前
記の被処理粉砕木粉102に施される摩砕処理に伴っ
て、既に嵩比重が充分に高められている木粉粒121に
対し、この摩砕処理による押し付け外力によって固定さ
れる場合とがある。
【0156】いずれにしても、表面粒122は、結果的
に嵩比重の高められている木粉粒121の表面部に固定
されて第2の木粉120を構成する。
【0157】この第2の木粉120における表面粒12
2の固定化は、前記の第1の木粉110における表面粒
112の固定化と同様であって、木粉粒121の表面部
に対する喰い込み結合と、この表面部による抱き込み結
合と、喰い込み結合されている表面粒122と抱き込み
結合されている表面粒122との相互による挟み込み結
合を主たる結合の手段としている。
【0158】尚この第2の木粉120の前記固定化処理
に関し、最終処理品としての第2の木粉120の粒子径
を取り揃える必要のあるときには、被処理粉砕木粉10
2を一旦,分級することにより、その粒子径を所定の範
囲内に取り揃えた上で、これを複数の表面粒122と一
緒に処理装置内に供給して行なうのがよく、このように
粒子径を必ずしも取り揃える必要のないときには、必ず
しも分級せずに行なえば足りる。尚、前記の被処理粉砕
木粉102又は木粉粒121の表面部に対する表面粒1
22の固定は、この被処理粉砕木粉102又は木粉粒1
21の表面部の全面を覆うようになされていても良く、
一部分のみを覆うようになされていても良い。又、表面
粒122が互に重なり合って前記被処理粉砕木粉102
又は木粉粒121の表面部を層状に覆うようにして固定
されていても良い。
【0159】[各表面粒]次いで、木粉粒111、12
1の表面部に固定される表面粒112、122について
述べる。
【0160】この表面粒112、122は、各種の顔
料、各種の無機質材、各種の金属材、各種のプラスチッ
ク材、各種の導電材などのいずれであっても良い。即
ち、この表面粒112、122は、前記の木粉粒11
1、121(第2、第4の発明にあっては被処理粉砕木
粉102も含まれる。)の表面部に喰い込み得る硬さ
と、大きさとを有するものであればいかなるものでも用
いることができる。
【0161】また、この表面粒112、122は、木粉
110、120の用途によって、夫々の用途に対応した
性質を有するものが用いられる。一般的には、木粉11
0、120をプラスチック製品の成形樹脂材料、塗料な
どに配合して用いる際に、この木粉110、120の表
面粒112、122が、化学的、熱的に安定であり、使
用に伴ってその特性をそこなったり、あるいは形成され
たプラスチック製品、塗膜などに対し何等の悪影響をも
たらさないものが好ましい。
【0162】[無機質材粒子を有する木粉]次いで、無
機質材の粒状物を表面粒112、122として木粉粒1
11、121に固定した木粉110、120について述
べる。
【0163】こゝで前記表面粒112、122に用いら
れる無機質材は、前記木粉粒111、121および、被
処理粉砕木粉102の硬度よりも高い硬度を有し、しか
も当該木粉粒111、121および被処理粉砕木粉10
2の粒子径に対応して相対的に小さい粒子径であること
の特定条件を備え、配合対象物における使用条件などを
考慮した上で、各種の無機質材の中から選択して用いら
れる。
【0164】次いで、この炭酸カルシウムの微粉粒など
を典型例とする無機質材を表面粒112、122として
有する木粉粒111および木粉粒121(この場合は被
処理粉砕木粉102として)の粒子径は、木粉110、
120の用途、例えばプラスチックシート、プラスチッ
クボード、各種の押出し成形品、射出成形品などの用
途、用法、例えば塗布、射出成形、押出し成形、ロール
成形などの用法を考慮した上で、一定の粒子径の範囲に
取り揃えるのが好ましい。
【0165】例えば、配合対象物がプラスチックフィル
ム,プラスチックシートなどである場合には、木粉粒1
11、第2の木粉120では被処理粉砕木粉102が3
2μm以下の粒子径に取り揃えられているのがよく、さ
らに20μm以下の粒子径に取り揃えられているのがよ
り好ましい。更に、一層,効果的な粒度分布の他の一つ
は、12μm以下の粒子径のものが全量の75wt%以
上,好ましくは、80wt%以上を占めることが望まし
い。
【0166】さらに、配合対象物が射出成形,押出成形
などのプラスチック製品である場合には、木粉粒11
1、第2の木粉120では被処理粉砕木粉102が50
〜90μmの粒子径範囲内にあるのが好ましく、200
μm以下の粒子径に取り揃えられているのが一層,好ま
しい。
【0167】なお、配合対象物がカレンダーロールなど
の成形手段で混練成形されるプラスッチクシートなどの
成形品である場合には、さらに大きな粒子径のものを用
いることも可能である。
【0168】次に、前記木粉粒111、121および披
処理粉砕木粉102の表面部に対し、表面粒112、1
22としての炭酸カルシウム粉などの無機質材粒子を担
持させる手段は、前記の第1の木粉110、第2の木粉
120を得る場合と全く同様であってよく、当該無機質
材粒子は、担体母材である木粉粒111、121の表面
部に喰い込み結合して固定化され、その表面部を覆い尽
くすのが好ましい。
【0169】こゝで得られた木粉110、120は、プ
ラスチックボード等に良好な寸法安定性をもたらし、温
度変化に伴う膨張、収縮が著しく少なかった。
【0170】続いて、前記木粉粒111、121および
被処理粉砕木粉102の表面部に複数の表面粒112、
122として炭酸カルシウムの微粉粒を固定化して木粉
110、120を得るための処理操作における各実験例
について具体的に述べる。(尚、この実験例が、より良
く理解されるように、前記実施例と同内容の対象物につ
いては、例えば原料木材101、被処理粉砕木粉10
2、木粉粒111、121、木粉110、120のよう
に同一番号を付して説明する。)
【0171】実験例B−1.前記表1の粒度分布からな
るエゾ松の鋸屑,この場合、素材としての各原料木材1
01について、前記と同様に、インペラーミル(株式会
社セイシン企業社製IMP−250)を用い、高速回転
する粉砕ローターの衝撃翼とライナーとのクリアランス
を3mmに設定してこれを衝撃、せん断、摩砕などの作
用により粉砕処理し、前記表2の被処理粉砕木粉102
を得た。
【0172】また、このようにして得た被処理粉砕木粉
102について、これを分級して前記表3の粒度分布の
被処理粉砕木粉102を得た後、さらに、当該分級され
た被処理粉砕木粉102について、直径3mmのジルコ
ニア系のセラミックス製粉砕ボールを2.4リットル装
填した5.4リットル容量の乾式ボールミル(三井三池
化工機株式会社製アトライタA−200)を用い、これ
を2時間に亘り摩砕処理し、嵩比重の高められている前
記表4の粒度分布の木粉粒111を得た。
【0173】さらに、このようにして得た1.5kgの
木粉粒111に対し、表面粒112としての1.5kg
の炭酸カルシウムの微粉粒を添加してまぶした後、この
炭酸カルシウムの微粉末をまぶした木粉粒111を、同
様に乾式ボールミル(三井三池化工機株式会社製アトラ
イタA−200)を用いて混合し所期通りの炭酸カルシ
ウムの微粉粒を表面部に固定させてなる木粉110を得
た。
【0174】こゝで得られた木粉110を充填材として
用い塩化ビニル樹脂製のシートを得た。この塩化ビニル
樹脂製シートには、前記木粉110が均一の態様で含ま
れており、シート表面でのべたつき感がなく、温度変化
に伴う膨張、収縮が著しく少なかった。
【0175】実験例B−2.鋸屑をインペラーミル(株
式会社セイシン企業社製IMP−250)を用いて粉砕
して表7の粒度分布の被処理粉砕木粉102を得た。
【0176】
【表7】
【0177】この被処理粉砕木粉102を1kg用意
し、これに表面粒122としての炭酸カルシウムの微粉
粒0.7kgをまぶした後、乾式のボールミル(三井三
池化工機株式会社製アトライタ A−200)を用い
て、この炭酸カルシウムの微粉粒のまぶされた被処理粉
砕木粉102に摩砕処理を2時間に亘り施した。
【0178】このボールミルによる摩砕処理によって、
被処理粉砕木粉102の表面形状が整えられると同時に
炭酸カルシウムの微粉粒が、この表面形状の整えられた
木粉粒104の表面部に喰い込み状態で担持された木粉
120が得られた。次いで、こゝで得られた木粉120
を充填材として用い塩化ビニル樹脂製の棒材を押し出し
成形の方法で得た。
【0179】こゝで得られた棒材には、前記木粉120
が均一の態様で含まれており、棒材の表面でのべたつき
感がなく、温度変化に伴う膨張、収縮が著しく少なかっ
た。
【0180】[顔料粒子を有する木粉]次に、前記表面
粒112、122としての顔料粒子,および木粉粒11
1、121の表面部に対する当該顔料粒子の固定化され
た木粉110、120について述べる。
【0181】こゝで、前記表面粒112、122に用い
られる顔料粒子には、先にも述べたように、前記木粉粒
111、121および前記被処理粉砕木粉102の硬度
よりも高い硬度を有し、当該木粉粒111、121およ
び被処理粉砕木粉102の粒子径に対応して相対的に小
さい粒子径であることの特定条件を備え、配合対象物に
おける使用条件,特に、耐熱性などを考慮する必要のあ
る他は、無機顔料,ないしは有機顔料の何れをも問わず
に全ての顔料を用いることができる。
【0182】そして、前記表面粒112、122として
の顔料粒子を担持させる木粉粒111、および121
(この場合は被処理粉砕木粉102)は、粒子径が可及
的に微細な粒径範囲内に取り揃えられていることが望ま
しい。
【0183】すなわち、配合対象物が塗膜形成用の塗料
である場合には、木粉粒111、第2の木粉120では
被処理粉砕木粉102の主要部が2〜12μmの粒子径
範囲内に含まれている粒度分布であることが好ましい。
【0184】また、配合対象物が塗料.あるいはプラス
チックフィルム,プラスチックシートなどのプラスチッ
ク材料である場合には、木粉粒111、第2の木粉12
0では被処理粉砕木粉102が32μm以下の粒子径に
取り揃えられているのがよく、分級によって20μm以
下の粒子径に取り揃えられているのがより好ましい。さ
らに一層,効果的な粒度分布の他の一つは、12μm以
下の粒子径のものが全量の75wt%以上,好ましく
は、80wt%以上を占めることが望ましい。
【0185】さらに、配合対象物がプラスチックの射出
成形品,押出成形品などである場合には、木粉粒11
1、第2の木粉120では被処理粉砕木粉102が50
〜90μmの粒子径範囲内にあるのが好ましく、200
μm以下の粒子径に取り揃えられているのが一層,好ま
しい。
【0186】なお、配合対象物がカレンダーロールなど
の成形手段で混練成形されるプラスチックシートなどで
ある場合には、さらに大きな粒子径のものを用いること
も可能である。
【0187】次に、前記木粉粒111、121および被
処理粉砕木粉102の表面部に対し、表面粒112、1
22としての顔料粒子を担持させる手段は、前記実施例
の場合と全く同様であってよく、当該顔料粒子は、担体
母材である木粉粒111、121の表面部に喰い込み結
合して固定化され、その表面部を覆い尽くすのが好まし
い。
【0188】また、表面粒112、122としての顔料
粒子は、目的とする着色の濃淡程度に対応して適宜に配
合量を設定するもので、このようにして得られる顔料粒
子を担持した木粉110、120では、配合される顔料
粒子のもつ色調とほゞ同一色調を呈し、しかも良好な流
動性を有していることが認められた。
【0189】さらに、このようにして得る顔料粒子を担
持した木粉110、120をプラスチック成形材料に配
合かつ分散させたときの射出成形と押出成形では、それ
ぞれの成形圧が共に低く、かつ成形品中に配合顔料が均
一に分散された状態となり、色むらの発生が認められな
い。
【0190】続いて、前記木粉粒111、121および
被処理粉砕木粉102の表面部に各表面粒112、12
2としての顔料粒子を固定化して木粉110、120を
得るための各処理操作における実験例について具体的に
述べる。(尚、この実験例が、より良く理解されるよう
に前記実施例と同内容の対象物については、例えば原料
木材101、被処理粉砕木粉102、木粉粒111、1
21、木粉110、120のように同一の番号を付して
説明する。)
【0191】実験例C−1.前記表1の粒度分布からな
るエゾ松の鋸屑,この場合、素材としての各原料木材1
01について、前記と同様に、インペラーミル(株式会
社セイシン企業社製IMP−250)を用い、高速回転
する粉砕ローターの衝撃翼とライナーとのクリアランス
を3mmに設定してこれを衝撃、摩砕手段で機械的に粉
砕処理し、前記表2の粒度分布の被処理粉砕木粉102
を得た。
【0192】また、このようにして得た各被処理粉砕木
粉102について、これを分級して前記表3の粒度分布
の被処理粉砕木粉102を得た後、さらに、当該分級さ
れた被処理粉砕木粉102について、前記と同様に、直
径3mmのジルコニア系のセラミックス製粉砕ボールを
2.4リットル装填した5.4リットル容量の乾式ボー
ルミル(三井三池化工機株式会社製アトライタ A−2
00)を用い、これを2時間に亘り摩砕処理し、嵩比重
の高められている前記表4の粒度分布の各木粉粒111
を得た。
【0193】さらに、このようにして得た木粉粒111
を1kg用意し、この木粉粒111に0.7kgの顔料
粒子としての酸化チタン粒子を添加してまぶした後、前
記と同一のボールミルを用いて酸化チタン粒子を木粉粒
111の表面部に固定させて木粉110を得た。
【0194】こゝで得られた酸化チタン粒子を表面部に
固定させた木粉110は、顕微鏡写真による観察の結
果,担体母材としての木粉粒111の表面部に、顔料粒
子としての酸化チタン粒子が喰い込んだ状態に保持され
ていることが確認された。そして、この木粉110の全
体が、酸化チタン粒子の地色である白色を呈しており、
流動性,ならびに溶液中における分散性が共に良好であ
った。又、この木粉110を顔料として用いて成形され
たプラスチックボードは温度変化に伴う膨張、収縮が特
に少なかった。
【0195】実験例C−2.鋸屑をインペラーミル(株
式会社セイシン企業社製IMP−250)を用いて粉砕
して得た前記表7の粒度分布の被処理粉砕木粉102を
1.5kg用意し、表面粒122としての酸化チタン微
粉粒を1.5kg用意し、この被処理粉砕木粉102に
対し酸化チタン微粉粒をまぶした後、乾式ボールミル
(三井三池化工機株式会社製アトライタ A−200)
を用いて、この酸化チタン微粉粒のまぶされた被処理粉
砕木粉102に摩砕処理を2時間に亘り施した。
【0196】このボールミルによる摩砕処理に伴って、
前記の被処理粉砕木粉102は、角張り部分、出っ張り
部分が取り除かれ、また繊毛状のヒゲ部分が取り除かれ
ていると共に、全体として粒状に近い木粉粒121とさ
れていた。
【0197】又、こゝで得られた木粉120には、この
木粉120の木粉粒121の表面部に酸化チタン微粉粒
が喰い込み状態で固定されているのが認められた。
【0198】こゝで得られた木粉120を顔料として用
いてプラスチックボードを形成したところ、色むらの無
い白色のボードを得ることができた。又、このボードは
肌触り感が良く、べたつき感がなく、温度変化に伴う膨
張、収縮が少なかった。
【0199】尚、こゝで、担体母材である木粉粒11
1、121および被処理粉砕木粉102の表面部への表
面粒112、122としての顔料粒子の喰い込み状態
は、摩砕処理時に一層,強力な機械的衝撃を付与するこ
とで、より好ましい結果を生ずる。例えば、前記各実験
例とは別に、上下方向に撹拌翼をもつボールミルを用
い、当該被処理粉砕木粉102および木粉粒111と表
面粒112、122である顔料粒子とを摩砕かつ落下衝
撃の条件下で喰い込み結合させたところ,更に鮮かな色
調の木粉110、120を得ることができた。
【0200】[導電性微粉粒子を有する木粉]次に、前
記表面粒112、122として導電性微粉粒子を木粉粒
111、121の表面部に固定した木粉110、120
について述べる。
【0201】こゝで、前記表面粒112、122に用い
られる導電性微粉粒子には、先にも述べたように、前記
木粉粒111、121及び被処理粉砕木粉102の硬度
よりも高い硬度を有し、しかも当該木粉粒111、12
1および被処理粉砕木粉102の粒径に対応して相対的
に小さい粒径であることの特定条件を備え、混合対象物
における使用条件.例えば、耐熱性などを考慮する必要
のある他は、任意の導電性を有する微粉粒子を用いるこ
とができる。
【0202】このような導電性微粉粒子としては、例え
ば、Ag,Cu,Niなどの導電性金属の微粉粒,Sn
.ZnOなどの導電性金属酸化物の微粉粒,カーボ
ン系の導電性微粉粒などがあり、これらの1種類以上を
選択的に用いるようにすればよい。
【0203】そして、前記木粉粒111、121および
被処理粉砕木粉102の表面部に対し、各表面粒11
2、122としての導電性微粉粒子を喰い込み結合させ
た木粉110、120は、塗料に対する導電性充填材,
例えば、電磁波シールド材,電波吸収材,静電防止材な
どとして、各種の樹脂塗料などの塗液中に混合分散させ
て用いることができる。
【0204】次に、前記表面粒112、122としての
導電性微粉粒子を担持させる木粉粒111および木粉粒
121(この場合は、被処理粉砕木粉102として)の
粒子径は可及的に微細な粒子径範囲内に取り揃えられて
いることが望ましい。
【0205】例えば、木粉粒111、第2の木粉120
では被処理粉砕木粉102の主要部が2〜12μmの粒
子径範囲内に含まれている粒度分布であることが好まし
い。又、この好ましい粒度分布の他の一つは、木粉粒1
11、第2の木粉120では被処理粉砕木粉102が3
2μm以下の粒子径に取り揃えられているのがよい。更
に、20μm以下の粒子径に取り揃えられているのがよ
り好ましい。更に一層,効果的な粒度分布の他の一つ
は、12μm以下の粒子径のものが全量の75wt%以
上,好ましくは、80wt%以上を占めることが好まし
い。
【0206】また、前記木粉粒111、121及び被処
理粉砕木粉102の表面部に対し、表面粒112、12
2としての導電性微粉粒子を担持させる手段は、こゝで
も、前記の各実施例と同様であってよく、当該導電性微
粉粒子は、担体母材である木粉粒111、121の表面
部に喰い込み結合して固定化され、その表面部を覆い尽
くすのが好ましく、このようにして得られる導電性微粉
粒子を担持した木粉110、120は、良好な流動性,
分散性を有していることが認められた。
【0207】さらに、前記木粉粒111、121に対す
る導電性微粉粒子の担持量は、要請される各種の導電率
を満足させるものであればよく、基本的には、担持され
た導電性微粉粒子の相互が電気的接続関係にあることを
要し、当該導電率が満足されるまで担持量を増して用い
る。
【0208】続いて、前記木粉粒111、121および
被処理粉砕木粉102の表面部に表面粒112、122
としての導電性微粉粒子を固定化して木粉110、12
0を得るための各処理操作における実験例と、その比較
例とについて具体的に述べる。(尚、この実験例が、よ
り良く理解されるように、前記実施例と同内容の対象物
については、例えば原料木材101、被処理粉砕木粉1
02、木粉粒111、121、木粉110、120のよ
うに同一番号を付して説明する。)
【0209】実験例D−1.前記表1の粒度分布からな
るエゾ松の鋸屑,この場合、素材としての原料木材10
1について、インペラーミル(株式会社セイシン企業社
製IMP−250)を用い、高速回転する粉砕ローター
の衝撃翼とライナーとのクリアランスを3mmに設定し
てこれを衝撃、せん断、摩砕等の作用による粉砕で粉砕
処理し、前記表2の被処理粉砕木粉102を得た。
【0210】また、このようにして得た被処理粉砕木粉
102について、これを分級して前記表3の粒度分布の
被処理粉砕木粉102を得た後、さらに、当該分級され
た被処理粉砕木粉102について、同様に、直径3mm
のジルコニア系のセラミックス製粉砕ボールを2.4リ
ットル装填した5.4リットル容量の乾式ボールミル
(三井三池化工機株式会社製アトライタA−200)を
用い、これを2時間に亘り摩砕処理し、嵩比重の高めら
れた前記表4の粒度分布による木粉粒111を得た。
【0211】さらに、このようにして得た木粉粒111
に対し、その表面部が隠れる程度までの分量による導電
性微粉粒としてのカーボン微粉粒,この実験例では、1
00重量部の木粉粒111に50重量部のカーボン微粉
粒を添加してまぶした後、前記と同一のボールミルを用
いてカーボン微粉粒を表面部に固定させてなる木粉11
0を得た。
【0212】引き続き、ジメチルフォルムアミドと、メ
チルエチルケトンとを1:1の割合で配合した60重量
部の溶剤に対し、20重量部のウレタン樹脂を加えた塗
液を準備すると共に、この塗液のウレタン樹脂固形分
と、前記カーボン微粉粒を表面部に担持させた木粉11
0とを、重量比で1:1の割合で混合した後、ボールミ
ルを用い、10分間程度に亘り混練して導電性塗料を得
た。
【0213】こゝで得られた前記導電性塗料を用いて膜
厚21μm程度の塗膜とし、その表面の電気抵抗値を測
定したところ,1×10Ω〜1×10Ωの数値を示
しており、良好な導電性が齎らされていることを確認で
きた。
【0214】また、前記塗液でのウレタン樹脂固形分
と、前記カーボン微粉粒を表面部に担持させた木粉11
0とを、重量比で1:2の割合で混合した後、10分間
程度に亘り混練して導電性塗料を得た。
【0215】こゝで得られた導電性塗料を用いて膜厚2
8μm程度の塗膜とし、その表面の電気抵抗値を測定し
たところ,前記の導電性塗料を用いた塗膜よりも更に良
好な導電性が齎らされていることを確認できた。
【0216】実験例D−2.前記実験例D−1と同一の
手法で原料木材101を粉砕し、前記表2の粒度分布の
被処理粉砕木粉102を得た後、これを分級して前記表
3の粒度分布の被処理粉砕木粉102を得た。こゝで得
られた被処理粉砕木粉102を2kg、表面粒122と
して用いられるカーボン微粉粒1kgとを用意し、この
カーボン微粉粒を被処理粉砕木粉102にまぶした後、
このカーボン微粉粒のまぶされた被処理粉砕木粉102
を乾式ボールミル(三井三池化工機株式会社製アトライ
タA200)を用いて2時間に亘って摩砕し、木粉12
0を得た。
【0217】こゝで得られた木粉120は、表面が整え
られて嵩比重が高められていると共に、表面部にカーボ
ン微粉粒が喰い込み状態で固定されていることが認めら
れた。
【0218】こゝで得られた木粉120を充填材として
用いた塗料によって塗膜を形成し、この塗膜の電気抵抗
値を測定したところ、前記実験例D−1に近い導電性が
認められた。
【0219】比較例D−1.30%濃度のウレタン樹脂
溶液100重量部に対し、30重量部のカーボン微粉粒
を添加した後、ボールミルを用い、10分間程度に亘り
混練して導電性塗料を得た。
【0220】ついで、こゝで得られた導電性塗料を用い
て膜厚21μm程度の塗膜を形成し、その表面の電気抵
抗値を測定したところ,何れの塗膜表面部分でも1×1
Ωの数値を示し、しかも塗膜内でカーボンが凝集し
ていることが確認された。
【0221】次いで、前記塗膜形成時点での表面電気抵
抗値が1×10Ω以下になるように、これらのウレタ
ン樹脂溶液とカーボン微粉粒との混練を続行すると共
に、各設定混練時間毎に塗膜としての表面電気抵抗値を
測定したところ,ボールミルを用いた連続混練で40時
間〜50時間の練り込みを行なったときに、始めて形成
塗膜面の表面電気抵抗値が1×10Ωとなることが認
められた。
【0222】比較例D−2.前記実験例D−1と同一の
手法で原料木材101を粉砕し、前記表2の粒度分布の
被処理粉砕木粉102を得た後、これを分級して表3の
粒度分布の被処理粉砕木粉102を得た。さらに、この
被処理粉砕木粉102を直径3mmのジルコニア系のセ
ラミックス製粉砕ボールを2.4リットル装填した5.
4リットル容量の乾式ボールミル(三井三池化工機株式
会社製アトライタA−200)を用い、これを2時間に
亘り摩砕して前記表4の粒度分布の木粉粒111を得
た。
【0223】次いで、ジメチルフォルムアミドとメチル
エチルケトンとを1:1の割合で配合した溶剤を用い、
この溶剤で希釈した25%濃度のウレタン樹脂溶液に対
し、前記木粉粒111:カーボン微粉粒:当該ウレタン
樹脂溶液の固形分の割合が2:1:3の重量比となるよ
うに配合した後、ボ−ルミルを用い、10分間程度に亘
り混練して導電性塗料を得た。
【0224】ついで、この導電性塗料を用いて膜厚21
μm程度の塗膜を形成し、その表面の電気抵抗値を測定
したところ.何れの塗膜表面部分でも1×10Ωの数
値を示し、しかも、塗膜内でカーボンが凝集しているこ
とが確認された。
【0225】そして、前記塗膜形成時点での表面電気抵
抗値が1×10Ω以下になるように、これらのウレタ
ン樹脂溶液と、木粉粒111,およびカーボン微粉粒と
の混練を続行すると共に、各設定混練時間毎に塗膜とし
ての表面電気抵抗値を測定したところ,ボールミルを用
いた連続混練で40時間程度の練り込みを行なったとき
に、始めて表面電気抵抗値が1×10Ωとなることが
認められた。
【0226】比較例D−3.前記比較例D−2における
木粉粒111とカーボン微粉粒と当該ウレタン樹脂固形
分とが重量比で4:2:3の割合になるように配合し、
これ以外の条件を前記比較例D−2におけると同一にし
て導電性塗料を得た後、この導電性塗料を用いて、膜厚
28μm程度の塗膜を形成し、その表面の電気抵抗値を
測定したところ、何れの塗膜表面部分でも1×10Ω
の数値を示し、こゝでも、塗膜内でカーボンが凝集して
いることが確認された。
【0227】[前記以外の表面粒を有する木粉及び性質
を異にする表面粒を有する木粉]叙上の実施例では、木
粉粒111、121、被処理粉砕木粉102に固定され
る表面粒112、122として無機質材、顔料、導電
材、金属材が都合良く用いられる点を明らかにしてい
る。
【0228】本発明は、叙上実施例の説明からも明らか
なように、無機質材、顔料、導電材、金属材以外の材質
からなる粒子を表面粒112、122として用いること
を含んでいる。
【0229】即ち、嵩比重の高められた木粉粒111、
121および被処理粉砕木粉102よりも小さくて硬い
粒子であれば、例えば、各種のプラスチック製の粒子な
どが叙上実施例と同様に、この木粉粒111又は第2の
木粉120では被処理粉砕木粉102と木粉粒121の
いずれかに固定化される表面粒112、122として用
いられる。
【0230】又、得られる木粉110、120に、複合
的な機能、例えば導電性と着色性とを同時にもたらすこ
とがある。この場合顔料と導電材とを一個の木粉粒11
1、121の表面部に固定化することで、導電機能と着
色機能とを併せ有する木粉110、120とすることが
できる。
【0231】このような複合的な機能を併せ有する木粉
110、120を得る場合、この木粉110、120に
求められる各種の機能を、この木粉110、120を用
いて得るプラスチック製品などに効果的もたらすため
に、かゝる機能を夫々に有する複数種の表面粒112、
122を用意し、しかも求められている機能が木粉11
0、120に効果的にもたらされる配合比率で木粉粒1
11、121及び被処理粉砕木粉102に固定して用い
る。
【0232】かくして得られた木粉110、120は、
各種のプラスチック製品の充填材として用いることがで
き、また塗料などに添加して用いることができると共
に、木粉110、120を押し固めてボードを形成する
など各種の用途に向けて用いることができる。
【0233】
【発明の効果】以上、実施例により明らかとされるよう
に、本発明によれば、被処理粉砕木粉に対し、粉砕用ボ
ール間で、摩擦作用による粉砕を施すことによって、被
処理粉砕木粉の角張っている部分、突き出している部
分、繊毛状のヒゲ部分などが取り除かれた嵩比重の高め
られた木粉粒とし、この木粉粒が各種の表面粒を有する
構成としてあり、得られる第1の木粉110、第2の木
粉120ともに流動性が良く、また、溶剤等に対する分
散性が良好である。
【0234】また、被処理粉砕木粉の表面部、または木
粉粒の表面部に対し、表面粒を均一に、しかも容易に固
定化できると共に、この表面粒は熱的にも化学的にも安
定に被処理粉砕木粉または木粉粒の表面部に対し固定化
される。
【0235】更に、形成される木粉は、その表面部が表
面粒により覆われていることから、この木粉を形成する
被処理粉砕木粉又は木粉粒の有する木質材の諸特性、諸
機能が効果的に該表面粒によって防護される。
【0236】又、原料木材の有する諸特性、諸機能を残
し、しかも表面部に各種の機能を有する表面粒、例えば
顔料、導電材、無機質材、金属材、プラスチック材など
の微粉粒の一種又は二種以上を固定した木粉とすること
によって、原料木材の有する諸特性、諸機能と、表面部
に固定された表面粒の諸特性、諸機能とを使用対象物に
対して併せてもたらすことができる。
【0237】更に、比較的微細な粒径の表面粒を被処理
粉砕木粉又は木粉粒を表面部に固定化することで、表面
粒間に凝集を生ずることを防止すると同時に、表面粒の
有する諸特性、諸機能をより効果的に使用対象物にもた
らすことができる。
【0238】又、比較的微細な粒径の表面粒を被処理粉
砕木粉又は木粉粒の表面部に固定化することで、個々の
表面粒よりも遥かに大きな径の粒であって、しかも当該
表面粒と同一の機能、特性を有する粒としてあることか
ら、より顕著に表面粒の特性、機能を使用対象物にもた
らすことができると共に、塗液中などで比較的沈澱する
ことなく用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による原料木材からの被処
理粉砕木粉の形成,および当該被処理粉砕木粉の表面部
に対する複数の各表面粒の固定化の各過程と、被処理粉
砕木粉からの木粉粒の形成,および当該木粉粒の表面部
に対する複数の各表面粒の固定化の各過程をそれぞれ模
式的に示した概要説明図である。
【図2】同上被処理粉砕木粉,木粉粒に対して摩擦作用
による粉砕処理を施すための一例による開放型乾式ボー
ルミルの概要構成を示す要部縦断正面図である。
【図3】同上被処理粉砕木粉,木粉粒に対して摩擦作用
による粉砕処理を施すための一例による密閉型乾式ボー
ルミルの概要構成を示す要部縦断正面図である。
【図4】同上被処理粉砕木粉,木粉粒を分級するための
一例による分級装置の概要構成を示す要部縦断正面図で
ある。
【符号の説明】
101 原料木材 102 被処理粉砕木粉 110 第1の木粉 111 木粉粒 112 表面粒 120 第2の木粉 121 木粉粒 122 表面粒 1 ミル本体 2 冷却ジャケット 3 粉砕ボール 4 撹拌バー 5 モーター 6 取り出しバルブ 7 取り出し口 8 給水管 9 排水管 10 密閉用蓋 11 排気管 12 給気管 13 分級ローター 14 モーター
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平3−208929 (32)優先日 平3(1991)7月26日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−307132 (32)優先日 平3(1991)10月28日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−321567 (32)優先日 平3(1991)10月31日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−321579 (32)優先日 平3(1991)10月31日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料木材を粉砕して得た被処理粉砕木粉
    が、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって、
    嵩比重の高められた木粉粒とされており、 該木粉粒よりも小さくて硬い複数の表面粒が、前記嵩比
    重の高められた木粉粒の表面部に対して、押し付け外力
    によって固定化されていることを特徴とする木粉。
  2. 【請求項2】 前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部
    に対する複数の表面粒の押し付け外力による固定化が、
    主として前記表面部への複数の表面粒の喰い込み結合で
    あることを特徴とする請求項1に記載の木粉。
  3. 【請求項3】 前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部
    に対する複数の表面粒の押し付け外力による固定化が、 前記表面部への複数の表面粒の喰い込みを含む当該表面
    部による抱き込み結合または当該表面部に喰い込み結合
    された複数の表面粒の相互による挟み込み結合,または
    当該表面部に喰い込み結合された1つ以上の表面粒と、
    当該それぞれの表面部に抱き込み結合された1つ以上の
    表面粒との相互による挟み込み結合の少なくとも1つ以
    上であることを特徴とする請求項1に記載の木粉。
  4. 【請求項4】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも小
    さくて硬い複数の表面粒が、主として顔料であることを
    特徴とする請求項1に記載の木粉。
  5. 【請求項5】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも小
    さくて硬い複数の表面粒が、主として導電材であること
    を特徴とする請求項1に記載の木粉。
  6. 【請求項6】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも小
    さくて硬い複数の表面粒が、無機質材,金属材,プラス
    チック材の何れかであることを特徴とする請求項1に記
    載の木粉。
  7. 【請求項7】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも小
    さくて硬い複数の表面粒が、顔料,導電材,無機質材,
    金属材,プラスチック材から選ばれる2種以上であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の木粉。
  8. 【請求項8】 原料木材を粉砕して得た被処理粉砕木粉
    が、粉砕用ボール間での摩擦作用による粉砕によって、
    嵩比重の高められた木粉粒とされながら、 当該嵩比重の高められつゝある被処理粉砕木粉の表面部
    又は嵩比重の高められた木粉粒の表面部に対し、 前記被処理粉砕木粉および嵩比重の高められた木粉粒よ
    りも小さくて硬い複数の表面粒を、 押し付け外力によって固定化してあることを特徴とする
    木粉。
  9. 【請求項9】 前記被処理粉砕木粉の表面部,または嵩
    比重が高められた木粉粒の表面部に対する複数の表面粒
    の押し付け外力による固定化が、主として前記表面部へ
    の複数の表面粒の喰い込み結合であることを特徴とする
    請求項8に記載の木粉。
  10. 【請求項10】 前記被処理粉砕木粉の表面部.または
    嵩比重が高められた木粉粒の表面部に対する複数の表面
    粒の押し付け外力による固定化が、 前記表面部への複数の表面粒の喰い込みを含む当該表面
    部による抱き込み結合または当該表面部に喰い込み結合
    された複数の表面粒の相互による挟み込み結合,または
    当該表面部に喰い込み結合された1つ以上の表面粒と、
    当該表面部に抱き込み結合された1つ以上の表面粒との
    相互による挟み込み結合の少なくとも1つ以上であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の木粉。
  11. 【請求項11】 前記被処理粉砕木粉,および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、主とし
    て顔料であることを特徴とする請求項8に記載の木粉。
  12. 【請求項12】 前記被処理粉砕木粉.および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、主とし
    て導電材であることを特徴とする請求項8に記載の木
    粉。
  13. 【請求項13】 前記被処理粉砕木粉,および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、無機質
    材,金属材,プラスチック材の何れかであることを特徴
    とする請求項8に記載の木粉。
  14. 【請求項14】 前記被処理粉砕木粉,および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、顔料,
    導電材・無機質材,金属材,プラスチック材から選ばれ
    る2種以上であることを特徴とする請求項8に記載の木
    粉。
  15. 【請求項15】 原料木材を粉砕して得た被処理粉砕木
    粉を用い、この被処理粉砕木粉を粉砕用ボール間での摩
    擦作用により粉砕処理して嵩比重を高めた木粉粒を形成
    する工程と、 前記木粉粒よりも小さくて硬い複数の表面粒を準備する
    工程と、 前記嵩比重が高められた木粉粒の表面部に対して、押し
    付け外力によって前記複数の表面粒を固定化させる工程
    とを、少なくとも含むことを特徴とする木粉の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記嵩比重が高められた木粉粒の表面
    部に対する複数の表面粒の押し付け外力による固定化
    が、主として前記表面部への複数の表面粒の喰い込み結
    合であることを特徴とする請求項15に記載の木粉の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 前記嵩比重が高められた木粉粒の表面
    部に対する複数の表面粒の押し付け外力による固定化
    が、 前記表面部への複数の表面粒の喰い込みを含む当該表面
    部による抱き込み結合または当該表面部に喰い込み結合
    された複数の表面粒の相互による挟み込み結合,または
    当該表面部に喰い込み結合された1つ以上の表面粒と、
    当該表面部に抱き込み結合された1つ以上の表面粒との
    相互による挟み込み結合の少なくとも1つ以上であるこ
    とを特徴とする請求項15に記載の木粉の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも
    小さくて硬い複数の表面粒が、主として顔料であること
    を特徴とする請求項15に記載の木粉の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも
    小さくて硬い複数の表面粒が、主として導電材であるこ
    とを特徴とする請求項15に記載の木粉の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも
    小さくて硬い複数の表面粒が、無機質材,金属材,プラ
    スチック材の何れかであることを特徴とする請求項15
    に記載の木粉の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記嵩比重が高められた木粉粒よりも
    小さくて硬い複数の表面粒が、顔料,導電材,無機質
    材,金属材,プラスチック材中から選ばれる2種以上で
    あることを特徴とする請求項15に記載の木粉の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 原料木材を粉砕して得た被処理粉砕木
    粉と、これよりも小さくて硬い複数の表面粒とを準備す
    る工程と、 これらの被処理粉砕木粉,および複数の表面粒を供給
    し、一方の被処理粉砕木粉を粉砕用ボール間での摩擦作
    用により粉砕処理して、嵩比重が高められた木粉粒を形
    成させながら、 当該一方の被処理粉砕木粉の表面部,または嵩比重が高
    められた木粉粒の表面部に対して、 押し付け外力によって他方の複数の表面粒を固定化させ
    る工程とを、少なくとも含むことを特徴とする木粉の製
    造方法。
  23. 【請求項23】 前記被処理粉砕木粉,および複数の表
    面粒の供給が、当該被処理粉砕木粉に対して複数の表面
    粒をまぶして付着させた状態でなされることを特徴とす
    る請求項22に記載の木粉の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記被処理粉砕木粉,および複数の表
    面粒の供給が、個々に各別で、かつ同時になされること
    を特徴とする請求項22に記載の木粉の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記被処理粉砕木粉の表面部,または
    嵩比重が高められた木粉粒の表面部に対する複数の表面
    粒の押し付け外力による固定化が、主として前記表面部
    への複数の表面粒の喰い込み結合であることを特徴とす
    る請求項22に記載の木粉の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記被処理粉砕木粉の表面部,または
    嵩比重が高められた木粉粒の表面部に対する複数の表面
    粒の押し付け外力による固定化が、 前記表面部への複数の表面粒の喰い込みを含む当該表面
    部による抱き込み結合または当該表面部に喰い込み結合
    された複数の表面粒の相互による挟み込み結合,または
    当該表面部に喰い込み結合された1つ以上の表面粒と、
    当該表面部に抱き込み結合された1つ以上の表面粒との
    相互による挟み込み結合の少なくとも1つ以上であるこ
    とを特徴とする請求項22に記載の木粉の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記被処理粉砕木粉,および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、主とし
    て顔料であることを特徴とする請求項22に記載の木粉
    の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記被処理粉砕木粉,および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、主とし
    て導電材であることを特徴とする請求項22に記載の木
    粉の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記被処理粉砕木粉,および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、無機質
    材,金属材,プラスチック材の何れかであることを特徴
    とする請求項22に記載の木粉の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記被処理粉砕木粉,および嵩比重が
    高められた木粉粒よりも小さくて硬い表面粒が、顔料,
    導電材,無機質材,金属材,プラスチック材から選ばれ
    る2種以上であることを特徴とする請求頂22に記載の
    木粉の製造方法。
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