JPH051837B2 - - Google Patents

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JPH051837B2
JPH051837B2 JP62098125A JP9812587A JPH051837B2 JP H051837 B2 JPH051837 B2 JP H051837B2 JP 62098125 A JP62098125 A JP 62098125A JP 9812587 A JP9812587 A JP 9812587A JP H051837 B2 JPH051837 B2 JP H051837B2
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phosphate
orthophosphoric acid
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phosphoric acid
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Shunei Oomori
Norihiko Kitamura
Masuhiko Kawamura
Atsushi Danno
Tokuo Shirai
Mitsuru Nakane
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Toyota Chemical Engineering Co Ltd
Denso Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Chemical Engineering Co Ltd
Toyota Central R&D Labs Inc
NipponDenso Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、塑性加工前に金属材料を塗布するの
みで金属材料の塑性加工を容易にする高性能な潤
滑油組成物およびその製造法に関する。 [従来の技術] 従来、鋼の冷間塑性加工の潤滑法として、下記
の方法が広く用いられている。 りん酸塩皮膜上に金属石けん皮膜を形成させる
潤滑法。この潤滑法が多用されている理由はこの
潤滑法により形成される皮膜が、加工性能に優れ
ているためである。例えば冷間塑性加工品に施し
た場合金型とワークとの間の焼付き防止に優れて
いる。またこの潤滑法では複雑な形状の物や、加
工条件に厳しい物でも加工できる。 上記以外の潤滑法として、ベースオイルに硫黄
系添加剤、りん系添加剤もしくはジアルキルジチ
オりん酸亜鉛(ZnDTP)などを配合した市販ま
たは発表済の潤滑油を使用する方法がある。この
方法では、冷間塑性加工を行うにあたり、上記り
ん酸皮膜上に金属石けん皮膜を形成する潤滑法の
ように、冷間塑性加工の前にワークに皮膜を形成
させておく必要がなく、冷間塑性加工前にベース
オイルに硫黄系添加剤、りん系添加剤もしくはジ
アルキルジチオりん酸亜鉛(ZnDTP)などを配
合した潤滑油を加工部にスプレーなどで供給する
だけでよい。したがつて、この方法は、下記する
ようなりん酸塩皮膜上に金属石けん皮膜を形成さ
せる潤滑法の問題点、すなわち、全冷間加工ライ
ンを自動化できないとか、スラツジおよびスケー
ルの除去および廃棄作業や金属石けん処理液の廃
液処理作業が必要となる等の問題点を解決できる
という長所を有する。 [本発明が解決しようとする問題点] りん酸塩皮膜に金属石けん皮膜を形成させる潤
滑法では、冷間塑性加工を行う前にりん酸塩皮膜
とこのりん酸塩皮膜の上に金属石けん皮膜を形成
させる処理をあらかじめ施さなくてはならない。
この処理は、酸洗→水洗→りん酸塩皮膜処理→水
洗→中和→金属石けん皮膜処理→乾燥といつた工
程から成り、大変繁雑な操作によつて行われる。
したがつて、この皮膜処理は、材料の切断から冷
間塑性加工に至る加工ラインに連続的に組込むこ
とができず、別個の独立した工程としなければな
らない。このため、この潤滑法を用いた冷間塑性
加工ラインでは、材料の切断と冷間塑性加工との
間で、かかる皮膜処理のために冷間塑性加工ライ
ンの流れが中断してしまい、全冷間塑性加工ライ
ンを自動化することができない。このことは、現
在の生産現場に課せられている。必要な品物を、
必要な量だけ、必要な時に供給するという要求に
対処するうえで大きな問題となつている。また、
りん酸塩皮膜処理の工程においては、スラツジお
よびスケールが生成するため、これらの除去およ
び廃棄作業が必要である。更に、金属石けん皮膜
処理の工程においても、金属石けん処理液の廃液
処理作業が必要である。それゆえ、りん酸塩皮膜
上に金属石けん皮膜を形成させる潤滑法には、多
大な労力、経費、時間を必要とするという問題点
がある。 ベースオイルに硫黄系添加剤、りん系添加剤も
しくはジアルキルジチオりん酸塩(ZnDTP)な
どを配合した潤滑油を使用する方法は、冷間塑性
加工を行つた場合の焼付き防止性能、すなわち加
工性能が、りん酸塩上に金属石けん皮膜を形成さ
せる潤滑法に比べてはるかに劣るという問題があ
る。それゆえ、この方法は、加工条件のおだやか
なものにしか適用できないという致命的な欠点を
有する。この方法による焼付き防止性能の低さ
は、油膜および冷間塑性加工中に生成する反応皮
膜や吸着膜だけに依存して焼付き防止が行われる
ことに起因する。 [発明の目的] 本発明は、繁雑な前処理を必要とせず加工時に
金属材料表面に塗布するだけでよく、かつりん酸
塩皮膜に金属石けん皮膜を形成させるのと同等も
しくはそれ以上の、高性能の金属加工用潤滑油組
成物およびその製造方法を提供しようとするもの
である。 [発明の目的] 本発明の金属加工用潤滑油組成物は、鉱油、合
成油またはこれらの混合油に、りん酸エステルを
りん濃度で0.1重量%以上と正りん酸をりん濃度
で0.1%重量%以上配合し、80℃以上に加熱する
ことにより、りん酸エステルと正りん酸との会合
体を形成したものである。 本発明の鉱油、合成油またはこれ等の混合油は
本組成物の主要成分(ベースオイル)となるもの
である。 りん酸エステルとしては、トリブチルホスフエ
ート、トリオクチルホスフエート、トリオレイル
ホスフエート、ジブチルホスフエート、ジオクチ
ルホスフエート、モノブチルホスフエート、モノ
デシルホスフエート等または、ジエステルとモノ
エステルとの混合物であるオクチルアシツドホス
フエート、デシルアシツドホスフエート、オレイ
ルアシツドホスフエート等の使用することができ
る。また、正りん酸は通常の市販品である水溶液
でよく、水分量は問わない。 ベースオイルに配合するりん酸エステルは、り
ん濃度で0.1重量%以上、好ましくは0.5〜5重量
%の範囲であり、正りん酸は、りん濃度で0.1重
量%以上、好ましくは0.3〜5重量%の範囲であ
る。りん酸エステルおよび正りん酸ともりん濃度
で0.1重量%以下となると、添加の効果が低下す
る。また、両者とも5重量%以上となると性能は
もはや向上せず、経済的にも好ましくない。 上記りん酸エステルおよび正りん酸を配合した
潤滑油組成物を加熱処理する温度は、80℃以上で
あり、好ましくは100〜200℃の範囲である。加熱
処理の時間は加熱温度に依存して決まり、高温で
あれば短時間でよく低温では長時間必要である
が、最低限3分以上、好ましくは15分以上必要で
ある。加熱温度が80℃以下および加熱時間が3分
以下では性能の向上が小さい。加熱温度が200℃
を越えるとベースオイルが鉱油の場合ベースオイ
ルの劣化を生じるようになり、また、性能ももは
や向上しないため経済面からも好ましくない。加
熱処理中、撹はん機等により撹はんしても、また
静置してもよいが、密関係よりも開放系である方
が望ましい。加熱処理後は、手法を限定せず室温
にまで冷却すればよい。 上記の手法により製造した、りん酸エステルと
正りん酸との会合体を含有した潤滑油組成物にお
いて、会合体の濃度および会合度は、りん酸エス
テルおよび正りん酸の配合量および加熱処理の条
件(温度、時間など)に依存して決まるものであ
り一概にあらわすことはできない。しかし最低
限、加熱処理に伴い1H−NMR分析のスペクトル
において、遊離正りん酸の−OH基中のHに起因
するピークの大きさの減少および低磁場側へのシ
フト更には、りん酸エステルの−OH基中のHに
起因するピークの大きさの増大などが起こり、加
熱処理によりりん酸エステルと正りん酸との間に
会合が起こつていることが検知されねばならな
い。定量的には正りん酸の−OH基中のHに起因
するピークの積分値が、加熱処理に伴い、90%以
下に減少しなければならない。 なお、本発明の潤滑油組成物には、必要に応じ
て、添加剤の溶解性を改善するための相溶剤、分
散性を向上させるための分散剤、潤滑油組成物の
熱安定性を向上させるための酸化防止剤、防食性
を改善するための防錆剤及び腐蝕防止剤を配合し
てもよい。 [発明の作用] 本発明で使用される正りん酸は水溶液である。
したがつて、りん酸エステルと正りん酸とをベー
スオイルに加えただけの潤滑油組成物は不均一溶
液となる。そして、りん酸エステルは主に油相
に、正りん酸は主に水相に溶解している。それゆ
え、りん酸エステルと正りん酸との相互作用は小
さい。 この潤滑油組成物を加熱処理すると水分が蒸発
し、潤滑油組成物中の水分は減少する。そのた
め、りん酸エステルと正りん酸との相互作用が大
きくなり、りん酸エステルと正りん酸との水素結
合により会合が進行する。りん酸エステルと正り
ん酸との会合の度合いは、加熱温度が高いほど、
また、加熱時間が長いほど大きく、会合が飽和に
達するまで増大する。 なおりん酸エステル1分子と正りん酸1分子と
からなる2分子の会合体の模式図を示す。本発明
における会合体は、基本的に[P−OH…O=
P]の水素結合に起因するものであるため、りん
酸エステルがモノエステル、ジエステルもしくは
トリエステルであつても、会合の様式は基本的に
変わらない。また、2分子の会合体のみならず、
複数の分子が連続的に水素結合し、複数の分子か
らなる会合体を形成する場合も有り得る。 また、りん酸モノエステル、りん酸ジエステル
およびそれらの混合物を用いた場合の1H−NMR
分析のスペクトルは下記の試験例で詳述する第5
図のごとくになる。そして、その結果から、加熱
処理に伴い−OH基と=O基との間に水素結合が
起こり、それによりりん酸エステルと正りん酸の
会合体を形成していることは明らかである。しか
しりん酸トリエステルの場合には、分子中に−
OH基がないためピークはあらわれず、正りん
酸に起因するピークだけがあらわれ、加熱処理
に伴いこのピークの大きさが減少し、低磁場側
(左側)へシフトするだけとなる。したがつて、
りん酸トリエステルと正りん酸との間に会合が起
こつていると確定するにはこの知見だけである
が、モノエステルおよびジエステルの場合に得ら
れた分析結果そして−OH基と=O基との間に水
素結合を作り会合体を形成するという知見から、
トリエステルの場合にも、トリエステルの=O基
と正りん酸の−OH基との間に水素結合が起こ
り、それにより会合体を形成していると類推され
る。 (ここでRはアルキル基またはアリール基) りん酸エステルと正りん酸との会合体は、遊離
のりん酸エステルおよび正りん酸に比べて、鋼に
対する反応性が著しく大きい。したがつて、りん
酸エステルおよび正りん酸をベースオイルに配合
し、加熱処理を施した本発明の潤滑油組成物を鉄
鋼材料の表面に塗布し加工すると、材料表面に多
量のりん酸鉄系の強固な反応皮膜を生成する。得
られる反応皮膜は、従来の塗布型の潤滑油組成物
とか単にベースオイルにりん酸エステルおよび正
りん酸を混合しただけの潤滑油組成物によつて得
られる反応皮膜に比較し冷間塑性加工における潤
滑性が優れている。 [発明の効果] 本発明の潤滑油組成物は、金属表面に対する反
応性が著しく大きいため、塗布するだけで加工に
ともない迅速に、十分な強度を持つた吸着膜およ
び反応皮膜を材料表面に生成させることができ
る。得られる反応皮膜は金属の冷間塑性加工にお
ける焼付きを防止するのに適している。したがつ
て、本発明の潤滑油組成物を用いると、従来の潤
滑油では加工できなかつた条件の厳しい加工条件
で製造される製品にも適用することができる。 比較例 1 40℃において96cStの動粘度を有するパラフイ
ン系鉱油と、りん酸エステルとしてトリオレイル
ホスフエート、ジオクチルホスフエート、オレイ
ルアシツドホスフエートおよび正りん酸を使用
し、第1表に示すNo.1からNo.10の10種類の潤滑
油組成物を調製した。なお、第1表中の括弧中の
数字は重量%で示したりん濃度であり、それらの
りん濃度になるように上記りん酸エステルおよび
正りん酸を配合したものである。また、No.1、
No.3およびNo.5の潤滑油組成物については150℃
の温度で1時間加熱処理を実施した。 次に、これらの潤滑油組成物によつて得られる
付着被膜または/および反応被膜の鍛造性能をボ
ール通し試験によつて評価した。第1図にボール
通し試験に使用した装置の構成を示す。この装置
は内周径30mmの貫通孔をもつ高速度工具鋼製のダ
イス4の貫通孔中に外周径30mmで内周径の異なる
種々の筒状試験片1を配置し、貫通孔の一端にカ
ウンタパンチ5を他端に直径の異なるボール2を
配置し、250トンナツクルジヨイントプレスでボ
ール2を試験片1の中心孔中に圧入し、ボール2
と試験片1との焼付き程度を試験するものであ
る。試験片1としては第2表に示す。機械構造用
炭素鋼(S10C)製の内周径が15.0mmと14.5mmの2
種類の試験片を使用し、各試験片の表面に第1表
に示した各潤滑油組成物の1つを塗布したものと
した。ボール2としては直径15.88mm、16.67mm、
および17.46mmの軸受用鋼(SUJ2)製の3種類の
ボールを使用した。そしてボール2の直径(db)
および試験片1の内径(di)を第2表のごとく組
合わせることにより、減面率(R)(ここで、R
={(db2−di2)/(302−di2)}×100(%))の値
を、4、6、8、10、12、14%とする冷間塑性加
工試験を行なうものである。減面率の値が大きい
ほど加工条件が厳しく焼付きが起こり易い。した
がつて潤滑油組成物の対加工性能の評価は、加工
後の試験片内面を目視観察し、焼付きが発生する
ことなく加工できた最大の減面率(Rmax)によ
つて行つた。Rmaxの値が大きい潤滑油組成物ほ
ど鍛造性能が高いことを意味する。なお、試験温
度は室温である。
【表】
【表】 第2図に試験結果を示す。この結果から、りん
酸エステルと正りん酸とを鉱油に配合し加熱処理
を施した本発明の潤滑油組成物(No.1、3、5)
は、りん酸エステルと正りん酸のどちらか一方だ
け、もしくは両者を配合しただけで、加熱処理を
施さないもの(No.2、4、6、7、8、9、10)
に比べてRmaxの値が大きくなつており、
(Rmaxの値:No.1〉No.2、No.3〉No.4、No.5〉
No.6)、本発明の潤滑油組成物の対塑性加工性能
は明らかに向上していることが分かる。 試験例 2 試験例1と同じ鉱油に、りん酸エステルとして
オレイルアシツドホスフエートをりん濃度で1.0
重量%、正りん酸をりん濃度で0.54重量%配合
し、60℃で1時間加熱処理を施した潤滑油組成物
(No.11)、80℃で1時間加熱処理を施した潤滑油
組成物(No.12)および120℃で1時間加熱処理
を施した潤滑油組成物(No.13)の3種類の潤滑
油組成物を調製した。そして試験例1のNo.5と
No.6の2種類の潤滑油組成物を加え第3表に示
す5種類の潤滑油組成物とした。
【表】 第3表に示した潤滑油組成物の対冷間加工性能
を、試験例1と同様にボール通し試験によつて評
価した。また、比較例1として硫黄系の添加剤
を、比較例2としてりん系の添加剤を含む市販の
冷鍛用潤滑油を用い、これら2種類の潤滑油につ
いてもボール通し試験を実施した。これらの結果
を第3図に示す。 第3図に示す結果から明らかなように、加熱処
理温度が80℃以上(No.12、13、5)において、
加熱処理を施さなかつた場合(No.6)よりも
Rmaxの値が大きく、加熱処理の効果があらわれ
ていることが分かる。さらに、加熱温度が高くな
るにつれてRmaxの値が大きくなり、対冷間加工
性能が向上していることが分かる。また、本発明
の潤滑油組成物である加熱処理を施したものの中
でも特に120℃以上で処理したもの(No.13、5)
は、比較例1および比較例2の市販の冷鍛用潤滑
油に比べて明らかに対加工性能が優れている。 さらに潤滑油組成物と試験片との反応の程度を
みるためにNo.5、6、9および10の4種類の潤
滑油組成物を塗布し、減面率4%でボール通し試
験をした後の試験片表面のEPMA(X線マイクロ
アナライザ)によるりんおよび酸素元素の定量分
析を実施した。これらの結果を第4図に示す。 第4図の結果から、本発明の潤滑油組成物に加
熱処理を施したもの(No.5)は、加熱処理をし
ないもの(No.6)に比べ、加工物表面における
りん酸鉄が主成分と考えられる反応皮膜の生成量
が著しく多いことが分かる。このような加熱処理
を施した潤滑油組成物の金属表面に対する高い反
応性が鍛造性能の著しい向上に寄与しているもの
と考えらえる。 さらにNo.6、12、13および5の4種類の潤滑
油組成物について1H−NMRによる分析、31P−
NMRによる分析、赤外分析および水分の測定を
実施した。得られた1H−NMRによる分析結果お
よび水分の測定結果を潤滑油組成物のNo.および
加熱処理温度とともに第5図に示す。第5図か
ら、加熱処理を施さない潤滑油組成物(No.6)
では、オレイルアシツドホスフエートの−OH基
のHに起因するピーク(ピーク)と正りん酸の
−OH基のHに起因するピーク(ピーク)とが
明らかに分離して現れている。しかし、加熱処理
温度が高くなり水分が減少するに伴い、ピーク
が小さくなるとともにピークに接近し、かつピ
ークが成長している。また、赤外分析および
31P−NMR分析においては、加熱処理の有無に
よる組成の変化は特に認められなかつた。したが
つて、加熱処理に伴う1H−NMRのスペクトルの
変化は、加熱処理によりオレイルアシツドホスフ
エートと正りん酸との水素結合による会合が起こ
つており、そして加熱温度が高くなるに連れて会
合の度合いが大きくなつていることを示すものと
考えられる。したがつて、本発明の加熱処理され
た潤滑油組成物の金属表面に対する高い反応性
は、このりん酸エステルと正りん酸との会合に起
因するものであり、このりん酸エステルと正りん
酸との会合体の作用によつて加工性能が著しく向
上すると推測される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ボール通し試験に使用した型の構成
の概略を示す断面図、第2図は、第1表に示す潤
滑油組成物のボール通し試験の試験結果を示す
図、第3図は、第3表に示す潤滑油組成物のボー
ル通し試験の試験結果を示す図、第4図は、ボー
ル通し試験試験後の試験片表面のEPMA(X線マ
イクロアナライザ)による元素の定量分析の結果
を示す図、第5図は1H−NMRの測定結果を示す
線図である。 1……試験片、2……ボール、3……パンチ、
4……ダイス、5……カウンターパンチ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉱油、合成油またはこれらの混合油と、りん
    酸エステルと正りん酸との会合体とを含有するこ
    とを特徴とする金属加工用潤滑油組成物。 2 鉱油、合成油またはこれらの混合油に、りん
    酸エステルをりん濃度で0.1重量%以上と正りん
    酸をりん濃度で0.1重量%以上配合し、80℃以上
    に加熱することにより、りん酸エステルと正りん
    酸との会合体を形成することを特徴とする金属加
    工用潤滑油組成物の製造法。
JP9812587A 1987-04-21 1987-04-21 金属加工用潤滑油組成物およびその製造法 Granted JPS63264698A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5334788A (en) * 1976-09-11 1978-03-31 Sanraku Inc Antibiotics spiramycin derivatives
JPS6160791A (ja) * 1984-08-31 1986-03-28 Hitachi Ltd 塑性加工用潤滑剤及びそれを用いた塑性加工方法

Patent Citations (2)

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