JPH05183458A - Am/fmラジオ用受信信号処理装置 - Google Patents

Am/fmラジオ用受信信号処理装置

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JPH05183458A
JPH05183458A JP3346908A JP34690891A JPH05183458A JP H05183458 A JPH05183458 A JP H05183458A JP 3346908 A JP3346908 A JP 3346908A JP 34690891 A JP34690891 A JP 34690891A JP H05183458 A JPH05183458 A JP H05183458A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 AM/FM検波信号を共通の出力端子を通じ
て外部に出力する受信信号処理装置における弱電界時の
雑音を低減する。 【構成】 AM検波信号は、エミッタフォロア型トラン
ジスタQ3 のベースに印加される。このトランジスタQ
3 の出力端子と共通出力端子22との間には、出力抵抗
2 と、他端が接地された出力コンデンサCO とが接続
されて、AM検波信号に対する低域通過フィルタが構成
されている。一方、FM検波信号は、SEPP回路によ
って出力される。このSEPP回路は、出力コンデンサ
O を迅速に充・放電する。このため、FM放送を受信
する際、その雑音が増加しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、AM/FMラジオ用受
信信号処理装置に関する。特に、AM検波信号とFM検
波信号とを共通の出力端子を通じて外部に出力する受信
信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、AM放送とFM放送との両方
を受信可能なラジオ受信機が多く利用されている。この
ようなラジオ受信機に用いられる半導体集積回路におい
ては、AM放送とFM放送とを同時に受信することがな
いので、検波出力信号が得られる出力端子の共用化を図
り、集積回路のピン数の削減を図っている。
【0003】このように、AMとFMとの両方の検波信
号を共通の出力端子を用いて出力させた構成例を図3に
示す。図3は、検波用集積回路の検波出力端子10付近
の回路図である。図に示されているように、AM検波回
路12の出力信号は、エミッタフォロア接続されたトラ
ンジスタQ1 からなる出力バッファに入力している。ト
ランジスタQ1 の出力端(エミッタ)には、定電流源I
1 と、出力抵抗R1 とが接続されている。定電流源I1
の他端は接地されており、出力抵抗R1 の他端は、この
検波用集積回路の検波出力端子10に接続されている。
【0004】そして、FM検波回路14の出力信号も、
AM検波回路12の出力信号と同様に、エミッタフォロ
ア接続されたトランジスタQ2 からなる出力バッファを
介して、この検波用集積回路の検波出力端子10に接続
されている。AM検波信号路との違いは、出力抵抗R1
が出力バッファと検波出力端子10との間に接続されて
おらず、出力バッファは直接検波出力端子10に接続さ
れていることである。さらに、検波用集積回路の外部に
は、検波出力端子10と接地との間に出力コンデンサC
が接続されている。この出力コンデンサCはAM検波信
号路に設けられている出力抵抗R1 と共に1次の低域通
過フィルタを構成する。
【0005】図3に示されている回路の周波数特性を図
4に示す。図4において、横軸は周波数、縦軸は出力レ
ベルである。前述したように、AM検波信号は出力抵抗
1 と出力コンデンサCによる1次の低域通過フィルタ
によって、高域が減衰される。その遮断周波数f1 は、
図4に示されているように、 f1 =1/(2πR1 C) ・・・(1) で表される。一方、FM検波信号側には出力抵抗R1
存在しない。また、トランジスタQ2 の出力インピーダ
ンスRE は極く小であるから、FM検波信号は帯域制限
を受けることなく、検波出力端子10に導出される。一
般に、AM検波信号は、高域雑音成分を多く含むので、
低域通過フィルタを通じて高域の遮断を行う必要があ
る。それに対し、FM検波信号は、ステレオサブ信号の
レベルを維持しなければならない等の理由から、十分な
帯域を確保する必要がある。
【0006】しかし、図3の如く、各出力バッファの出
力インピーダンスを定めれば、コンデンサCとともにA
M検波信号に対して低域通過フィルタを構成でき、FM
検波信号に対してはフラットな周波数特性を得ることが
できるので、出力端子の共用化を図ることができる。
【0007】次に、このような構成のラジオ受信機の雑
音特性について説明する。図5に示したグラフは、FM
放送受信時の検波出力信号のレベルと、雑音レベルとを
示すもので、横軸にアンテナ入力、縦軸に信号出力をと
ったものである。図において、FM検波出力信号は、ア
ンテナ入力がA0 以下の弱電界から増加するにしたがい
増加し、アンテナ入力がA1 以上になると略一定値とな
る。また雑音はアンテナ入力がA2 以上の強電界時には
低いレベルの一定値となるが、アンテナ入力の減少にと
もない増加し、アンテナ入力がA0 以下の弱電界時には
非常に大なるレベルとなる。
【0008】このように、FM放送受信の場合には、そ
のアンテナ入力が増加するにしたがって、雑音が減少
し、やがて略一定値となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな回路構成で、AM検波信号と、FM検波信号との出
力端子を共用化すると、図5の点線で示されたように、
アンテナ入力がおよそA0 からA2 の範囲で雑音が増加
してしまう。
【0010】雑音が増加する理由を図6を用いて説明す
る。図6の上部のグラフは、アンテナ入力がA0 からA
2 の範囲での共通出力端子における雑音の波形の一例を
示したものであり、下部のグラフはその一部を時間軸方
向(横軸方向)に拡大したグラフである。縦軸はそれぞ
れのグラフにおいて出力電圧である。下部のグラフにお
いて、FM検波回路からの検波信号の雑音の波形が実線
で示されている。そして、共通の出力端子からの出力信
号の波形が点線で示されている。図に示されているよう
に、出力コンデンサCへの充電はトランジスタQ2 によ
って行われるが、その放電は定電流源I2 によって行わ
れる。この定電流源I2 の値は、ラジオ受信機の消費電
力の低減化のため、あまり大きくはできず、そのため、
放電時間が充電時間に比べて遅くなってしまっていた。
一般に、FM放送の雑音はホワイトノイズでパルス的な
信号が多いが、上述したように出力コンデンサCの放電
が遅いためノイズの成分が可聴帯域に影響し図5に示し
たような弱電界時のノイズレベルの増大という結果をも
たらす。
【0011】このような悪影響を回避するためには、定
電流源I2 の値を大きくすれば良いが、消費電力が増大
し、集積回路の発熱量も増大するため実現は困難であっ
た。本発明はこのような課題に鑑みなされたもので、そ
の目的は、AM検波信号とFM検波信号とを共通の出力
端子を通じて外部に出力する受信信号処理装置であっ
て、消費電力を増大させずに、すなわち発熱量も増大さ
せずに、弱電界時の雑音が、コンデンサCでピーク検波
され、FM検波信号に悪影響を及ぼすことを防止するこ
とが可能なAM/FMラジオ用受信信号処理装置を提供
することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、AM検波信号を増幅するエミッタフォ
ロア型トランジスタと、前記エミッタフォロア型トラン
ジスタの出力端子と共通の出力端子との間に接続される
出力抵抗と、前記共通の出力端子と接地との間に接続さ
れ、前記出力抵抗と共に前記AM検波信号に対する低域
通過フィルタを構成する出力コンデンサと、前記FM検
波信号を増幅し前記共通の出力端子へ出力する増幅回路
であって、低い出力インピーダンスを有するSEPP回
路と、を備えたことを特徴とするAM/FMラジオ用受
信信号処理装置である。
【0013】このため、FM放送を受信する際、出力コ
ンデンサの充・放電が迅速に行われる。
【0014】
【作用】本発明におけるSEPP回路は、出力コンデン
サに対する充・放電を迅速に行うことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0016】図1に、本発明の好適な一実施例であるA
M/FMラジオ用受信信号処理装置の回路図が示されて
いる。本実施例における受信信号処理装置は、図3に示
された従来の回路と同様に、AM検波信号をエミッタフ
ォロア接続されたトランジスタQ3 による出力バッファ
に対して出力するAM検波回路20を含んでいる。
【0017】また、トランジスタQ3 の出力端(エミッ
タ)には、従来と同様に定電流源I3 と、出力抵抗R2
とが接続されている。定電流源I3 の他端は接地されて
おり、出力抵抗R2 の他端は本実施例の検波用集積回路
の(共用の)検波出力端子22に接続されている。
【0018】FM検波回路24の出力信号は、AM検波
回路20の出力信号とは異なり、トランジスタQ4 、Q
5 、ダイオードD1 、D2 、定電流源I4 、I5 からな
るSEPP回路に印加されている。そして、このSEP
P回路を介して、(共用の)検波出力端子22に出力さ
れる。
【0019】本実施例において特徴的なことは、FM検
波回路24のFM検波信号がエミッタフォロア接続され
たトランジスタによる出力バッファではなく、SEPP
回路を介して、この検波用集積回路の(共用の)検波出
力端子22に出力されていることである。
【0020】なお、検波用集積回路の外部には従来と同
様に、検波出力端子22と接地との間に出力コンデンサ
O が接続されている。この出力コンデンサCO は、従
来と同様にAM検波信号側に設けられている出力抵抗R
2 と共に1次の低域通過フィルタを構成し、この低域通
過フィルタによってAM検波信号は高域が除去されて外
部に出力される。
【0021】図1に示されている回路図の周波数特性
は、図4に示された従来の回路の周波数特性と同様の周
波数特性である。その遮断周波数f1 は、従来と同様
に、 f1 =1/(2πR2 O ) ・・・(3) で表される。一方、FM検波信号側の遮断周波数f2
図4に示されてい従来例と同様に、 f2 =1/(2πRE O ) ・・・(4) で表される。このRE は本実施例においては、SEPP
回路の出力インピーダンスであり、従来のエミッタフォ
ロアによる出力バッファの出力インピーダンスと同様十
分小さい値である。したがって、FM検波信号側にはこ
の遮断周波数f2 は何の影響も与えない。そのため、A
M検波信号のみに対して低域通過フィルタを適用しつ
つ、検波出力端子の共用化を図ることができる。
【0022】本実施例における受信信号処理装置のFM
雑音の波形例を、図2に示す。図2は、図6に示された
グラフと同様に、上部にアンテナ入力がA0 からA2
範囲での雑音の波形の一例を示し、下部にその一部を時
間軸方向(横軸方向)に拡大したグラフを示した。図6
と同様に、縦軸はそれぞれのグラフにおいて出力電圧を
示す。下部のグラフにおいて、FM検波回路24からの
雑音の波形が実線で示されており、そして、共通の検波
出力端子からの出力信号の波形が点線で示されている。
このように、本実施例においては出力コンデンサCO
の充電・放電共にトランジスタによって行われる。すな
わち、充電時には、トランジスタQ4 の出力電流IQ4
による充電が行われ、放電時にはトランジスタQ5 の出
力電流IQ5 による放電が行われる。このIQ4 とIQ
5 は等しく選ばれているので、本実施例によれば、出力
コンデンサCO の充・放電が迅速に行うことが可能であ
る。したがって、図2に示されたように、入力波形に近
い波形を出力することができ、低電界時の雑音の増加を
抑制することが可能である。
【0023】以上述べたように、本実施例によれば、F
M検波回路の出力を。SEPP回路によって共通の検波
出力端子に供給したため、この検波出力端子に接続され
ている出力コンデンサCO の充・放電が迅速に行うこと
が可能である。このため、従来、図5に示されているよ
うに低電界時に雑音が増大してしまったことを防止する
ことができる。したがって、共通の検波出力端子を利用
した受信信号処理装置においても、別個のAM/FMの
検波出力端子を有する回路と同等のノイズ特性を得るこ
とができるという効果がある。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、FM
検波回路の検波信号をSEPP回路によって共通の検波
出力端子に供給したため、この検波出力端子に接続され
ている出力コンデンサCO の充・放電が迅速に行うこと
が可能である。このため、低電界時の雑音の増加を抑止
することが可能である。
【0025】したがって、AM放送とFM放送の検波信
号を共通の出力端子を用いて出力する受信信号処理装置
において、その出力端子にAM検波信号の高域を減衰さ
せるための出力コンデンサが設けられている場合におい
ても、FM検波信号側のノイズ特性を劣化させることが
ないという効果を有する。
【0026】このため、集積回路の端子数を節約しつ
つ、音質劣化がなく、また消費電力も増大しない受信信
号処理装置を得ることが可能である。すなわち、小型
で、消費電力の少ないラジオ受信機を提供できるという
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるAM/FMラジオ用受
信信号処理装置の回路図である。
【図2】図1の回路構成を有する受信信号処理装置のノ
イズ波形の一例を示すグラフである。
【図3】従来のAM/FMラジオ用受信信号処理装置の
回路図である。
【図4】従来のAM/FMラジオ用受信信号処理装置の
周波数特性を示すグラフである。
【図5】従来のAM/FMラジオ用受信信号処理装置に
おいて雑音が増大する様子を示すグラフである。
【図6】従来のAM/FMラジオ用受信信号処理装置に
おいて、低電界時に雑音が増大する様子を説明するグラ
フである。
【符号の説明】
20 AM検波回路 22 共通の検波出力回路 24 FM検波回路 Q3 、Q4 、Q5 トランジスタ IQ4 、IQ5 トランジスタQ4 、Q5 に流れる電流 I3 、I4 、I5 定電流源 D1 、D2 ダイオード R2 出力抵抗 CO 出力コンデンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】AM検波信号とFM検波信号とが共通出力
    端子を通じて出力されるAM/FMラジオ用受信信号処
    理装置において、 前記AM検波信号がベースに印加されるエミッタフォロ
    ア型トランジスタと、 前記エミッタフォロア型トランジスタの出力端子と前記
    共通出力端子との間に接続される出力抵抗と、 前記共通出力端子と接地との間に接続され、前記出力抵
    抗と共に前記AM検波信号に対する低域通過フィルタを
    構成する出力コンデンサと、 前記FM検波信号が印加される入力端子と前記共通出力
    端子に接続される出力端子とを備え、低出力インピーダ
    ンスを有するSEPP回路と、 を備えたことを特徴とするAM/FMラジオ用受信信号
    処理装置。
JP3346908A 1991-12-27 1991-12-27 Am/fmラジオ用受信信号処理装置 Expired - Lifetime JP2755854B2 (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4919841U (ja) * 1972-05-26 1974-02-20
JPS5286710A (en) * 1976-01-13 1977-07-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd Am-fm radio receiver

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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