JPH0518341A - 内燃機関用配電ロータ - Google Patents

内燃機関用配電ロータ

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JPH0518341A
JPH0518341A JP17215691A JP17215691A JPH0518341A JP H0518341 A JPH0518341 A JP H0518341A JP 17215691 A JP17215691 A JP 17215691A JP 17215691 A JP17215691 A JP 17215691A JP H0518341 A JPH0518341 A JP H0518341A
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JP
Japan
Prior art keywords
synthetic resin
rotor
internal combustion
combustion engine
polycarbodiimide
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Pending
Application number
JP17215691A
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English (en)
Inventor
Shigeo Hosaka
繁夫 保坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】内燃機関用配電器に用いる電気絶縁性を有する
合成樹脂を用い成形し製造される配電ロータにおいて、
合成樹脂に熱硬化性でかつ高熱変形温度を有するポリカ
ルボジイミド樹脂を用いることにより、高温下での高速
運転にも耐える配電ロータの製造が可能となる。 【構成】ロータ本体1は、合成樹脂部2に対してロータ
電極3を半ば埋設して固定した構造である。ここに半ば
埋設とは、一部を露出している意である。そして、本発
明では、合成樹脂部2にポリカルボジイミド樹脂を用い
たことを特徴とする。なお、上記のロータ本体1は、回
転軸4の先端部4aに対して着脱可能に嵌合して使用さ
れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の配電器に用
いられる配電ロータに係り、特に耐熱強度に優れた配電
ロータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】火花点火式の多気筒内燃機関の配電器に
用いられる配電ロータは、電気絶縁性の高いことが必要
であり、かつ大量生産に適していることが望まれる。
【0003】こうした観点において、最新の公知技術と
しては、特公昭61−30149 号の配電ロータが挙げられ
る。
【0004】上記公知技術は、射出成形時の作業性と成
形品の電気絶縁性とを重視して、無機質材料を混練した
ポリプロピレンやポリブチレンテレフタレート等の熱可
塑性合成樹脂が用いられてきた。
【0005】これらの従来技術に係る配電ロータは、従
来の火花点火式内燃機関の一般的な使用条件における電
気絶縁性や耐熱強度に関する要求を満たしてきた。
【0006】図1は、配電ロータの1例を示す断面図で
ある。ロータ本体1は、合成樹脂部2に対してロータ電
極3を半だ埋設して固定した構造である。ここに半ば埋
設とは、一部を露出している意である。
【0007】上記のロータ本体1は、回転軸4の先端部
4aに対して着脱可能に嵌合している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例の配電ロー
タは、従来の自動車の一般的使用条件に適合するように
構成されており、一般的使用条件においては、例えば特
に合成樹脂の耐熱性不足による合成樹脂が溶融したり、
合成樹脂に亀裂を生じたりするといった合成樹脂の損傷
による不具合現象を起すことは無かった。
【0009】しかし乍ら、自動車技術のより一層の進
歩、特に特殊用途自動車の開発等に伴って、前記配電ロ
ータの耐熱強度(高温下で、大きい遠心加速荷重に耐え
る性能)に関する要求も高度化してきている。
【0010】ところが、従来例の配電ロータは、例えば
150℃,4500〜6500r/minといった高
温,高速運転テストを行うと、特にロータ電極3の先端
部3a近傍の合成樹脂部2が溶融したり、合成樹脂部2
に亀裂が発生したりするといった損傷を生じ、最悪の場
合には合成樹脂部2が破損する現象に至ることもあり、
信頼性及び耐久性が不充分であった。
【0011】本発明は、上述の事情に顧みて為されたも
ので、従来の配電ロータに比して格段に耐熱強度の優れ
た(具体的には150℃,4500〜6500r/mi
n,10時間の運転テストに耐え得る)配電ロータを提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明者は耐熱強度に優れた各種の材料について、
その特性を研究した。
【0013】特に前記合成樹脂については、コストと量
産性の観点から、射出成形に適した合成樹脂であること
を条件の一つとし、かつ無機質材料の混合割合と成形作
業の難易との関係を多角的に検討した。
【0014】その結果、合成樹脂としてポリカルボジイ
ミドを用いれば前記の目的を達成できることを見出すに
至った。
【0015】上記の本発明を実施する場合、無機質材料
の種類は特に限定されないが、その混合割合は、重量比
で20%乃至40%が適度である。
【0016】
【作用】ポリカルボジイミドは、従来用いられているポ
リプロピレンやポリブチレンテレフタレートに比して成
形後には高い熱変形温度を有し、しかも熱硬化性合成樹
脂であることから加熱によって溶融することがないの
で、このポリカルボジイミドを用いることによって耐熱
強度の向上が期待できる。
【0017】さらに、このポリカルボジイミドは、これ
に混練される無機質材料であるタルク粉末,マイカ粉
末,シリカ粉末,ガラス繊維,ガラスビーズ,アルミナ
粉末,溶融シリカ粉末等との適合性も良い。
【0018】これらの無機質材料の混合割合を20%未
満にすると成形時の寸法収縮が大きくなると共に強度が
低く、熱衝撃にも弱いので不適当である。
【0019】また、40%を越えると成形作業時におけ
る金型内での流れが悪くなって製品内部に欠陥が出来易
いので不適当である。
【0020】なお上記の無機質材料は、合成樹脂である
ポリカルボジイミドとのなじみを良くする目的であらか
じめ公知技術を適用して、シラン系,チタネート系,ア
ルミニウム系及びふっ素系カップリング剤等で前処理し
た後にポリカルボジイミドへ混練する方法で使用するこ
とができる。
【0021】
【実施例】
実施例1 従来形の熱硬化性合成樹脂に適用できる射出成形機を用
い、金型の中にロータ電極3を着脱可能に取りつけてお
き、ポリカルボジイミド70%(重量比:以下すべての
%表示についても同じ),ガラス繊維30%を混練した
合成樹脂組成物を用いて、合成樹脂部2を射出成形した
ところ、成形時の作業性は良好であった。この混練材で
射出成形した合成樹脂部の熱変形温度は、270℃であ
る。
【0022】この成形品を試験装置に装着し、150℃
で4500〜6500r/min,10時間の高温,高
速運転テストを行ったところ、成形品の溶融や亀裂の発
生は認められなかった。
【0023】実施例2〜5 前記の実施例1と同様な方法により、無機質材料の種類
と混合割合とを種々変えて実施した結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】2〜5の各実施例における各成形品は、成
形時の作業性も良好で、かつ実施例1と同様に高い熱変
形温度を有し、実施例1と同じ条件下での高温,高速運
転テストを終了した後でも成形品の溶融や亀裂の発生は
認められなかった。
【0026】比較例1〜3 上記表1には、比較例1〜3も併せて示した。比較例
は、従来形の熱可塑性合成樹脂に適用できる射出成形機
を用いて前記実施例と同様に成形し、かつ前記実施例と
同じ試験装置を用いて同じ試験条件(150℃,450
0〜6500r/min,10時間)で運転テストを行
ったものである。運転テストの結果は、いずれの成形品
も合成樹脂部に溶融や亀裂の発生が認められ、特に熱変
形温度と融点の低いポリプロピレンを用いた比較例1,
2の配電ロータの場合には、いずれも運転テスト途中で
合成樹脂部が破損した。
【0027】その他の比較例 表1に収録した比較例の他に、ポリカルボジイミドに2
0%未満の無機質材料を混練して、実施例1〜5と同様
のテストを行ったが、射出成形時の硬化に際しての収縮
が大きいために寸法精度が低いこと及び無機質材料によ
る補強効果が不充分なために特に高温下での強度が充分
でないこと、といった不具合が確認された。更に、この
ように無機質材料の混合割合が低いと熱衝撃に弱いこと
も予想される。
【0028】こうした比較テストにより、本発明を実施
する際の無機質材料の混合割合を20%以上にすべきこ
とが確認された。しかし、混合割合を20%未満にして
も、なお従来技術に係る配電ロータに比して耐熱強度が
優れている。
【0029】また、無機質材料の混合割合を40%を越
えた領域の混練材についても比較テストを行ったとこ
ろ、射出成形作業時の混練材の流動性が良くないために
内部欠陥が出来易く成形作業が難しいことを確認した。
【0030】本発明を工業生産に適用する場合、無機質
材料の混合割合は40%以下とすることが望ましい。た
だし、射出成形作業の難しいことと、製品歩留りの低い
こととを忍べば、混合割合が40%を越えた場合でも従
来技術に係る配電ロータに比して耐熱強度が優れている
という効果は得られる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明の配電ロータ
は、ポリカルボジイミドに無機質材料を混練した構成と
したので、高温における耐遠心加速度強度が優れてお
り、自動車技術の進歩に伴う要求品質に応えることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す配電ロータの断面図で
ある。
【符号の説明】
1…ロータ本体、2…合成樹脂部、3…ロータ電極、3
a…ロータ電極先端部、4…回転軸、4a…回転軸先端
部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気絶縁性の無機質材料を混練した合成樹
    脂製のロータ本体に電極部材を半ば埋設してなる内燃機
    関用配電ロータにおいて、前記の合成樹脂がポリカルボ
    ジイミドであることを特徴とする内燃機関用配電ロー
    タ。
  2. 【請求項2】前記無機質材料の混合割合が、重量比20
    %乃至40%であることを特徴とする請求項1記載の内
    燃機関用配電ロータ。
JP17215691A 1991-07-12 1991-07-12 内燃機関用配電ロータ Pending JPH0518341A (ja)

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JP17215691A JPH0518341A (ja) 1991-07-12 1991-07-12 内燃機関用配電ロータ

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JPH0518341A true JPH0518341A (ja) 1993-01-26

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JP17215691A Pending JPH0518341A (ja) 1991-07-12 1991-07-12 内燃機関用配電ロータ

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