JPH05183305A - 帯域通過ろ波器 - Google Patents

帯域通過ろ波器

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JPH05183305A
JPH05183305A JP35919691A JP35919691A JPH05183305A JP H05183305 A JPH05183305 A JP H05183305A JP 35919691 A JP35919691 A JP 35919691A JP 35919691 A JP35919691 A JP 35919691A JP H05183305 A JPH05183305 A JP H05183305A
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JP
Japan
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shield case
resonance
common
inductance
bandpass filter
Prior art date
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Application number
JP35919691A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hatanaka
博 畠中
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NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK
Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd
Original Assignee
NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK
Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd
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Publication date
Application filed by NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK, Nihon Dengyo Kosaku Co Ltd filed Critical NIPPON DENGIYOU KOSAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】減衰時性を対称的にする。 【構成】共通のシ−ルドケ−ス11内に共振素子を適宜
数、縱続的に配設してある。各共振素子は、一端を共通
のシ−ルドケ−ス11の壁面に固定した金属板を折り曲
げ、他端を共通のシ−ルドケ−スの壁面(金属板の一端
を固定した壁面と同じ壁面)と対向させて形成したイン
ダクタンス分の形成部分21〜26と、このインダクタ
ンス分の形成部分21〜26の前記他端及びこの他端と
対向する共通のシ−ルドケ−スの前記壁面との間に形成
される容量分を形成する折り曲げ端部31〜36とによ
って構成される。隣り合う共振素子の向きが、共通のシ
−ルドケ−ス11の幅方向において互いに逆向きとなる
ように配設してある。共振器はリング共振器であり、段
間結合が電磁界結合である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】テレビジョン放送又は自動車電話
等のように伝送帯域の広い無線通信設備においては、対
称的な減衰特性を有する帯域通過ろ波器が要求される
が、本発明は、このような帯域通過ろ波器として好適な
帯域通過ろ波器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、さきにリング共振器を用い
たコムライン型帯域通過ろ波器を提案した(特願平3−
273318号)。この帯域通過ろ波器は、一端を共通
のシ−ルドケ−スの壁面に固定した金属板を折り曲げ、
他端を前記共通のシ−ルドケ−スの前記壁面と対向させ
て成るインダクタンス形成部分と、 前記インダクタン
ス形成部分の他端及びこの他端と対向する前記共通のシ
−ルドケ−スの前記壁面との間における容量形成部分に
よって構成された共振素子を適宜数、縱続的に、かつ、
隣り合う共振素子の向きがすべて同一向きとなるように
配設したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記コムライン型帯域
通過ろ波器は、通過帯域の狭い帯域通過ろ波器としては
特性の優れたものである。この帯域通過ろ波器は、電界
結合のみ又は磁界結合のみによって段間が結合される
が、何れの結合方法によって構成された場合においても
段間結合度を適当に調整して通過帯域幅を広くすると、
図19又は図20に示すように減衰特性の非対称性が顕
著となり、テレビジョン放送又は自動車電話等の無線通
信設備に組み込む帯域通過ろ波器としては不適である。
図19は、上記コムライン型帯域通過ろ波器の各段間を
電界のみによって結合するように構成した場合の減衰特
性の一例を示す曲線図、図20は、上記コムライン型帯
域通過ろ波器の各段間を磁界のみによって結合するよう
に構成した場合の減衰特性の一例を示す曲線図で、両図
における横軸は伝送周波数f(MHz) 、縦軸は減衰量ATT
(dB) である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一端を共通の
シ−ルドケ−スの壁面に固定した金属板を折り曲げ、他
端を前記共通のシ−ルドケ−スの前記壁面と対向させて
成るインダクタンス分の形成部分と、 前記インダクタ
ンス分の形成部分の他端及びこの他端と対向する前記共
通のシ−ルドケ−スの前記壁面との間に形成される容量
分の形成部分によって構成した共振素子を適宜数、縱続
的に、かつ、隣り合う共振素子の向きが、共通のシ−ル
ドケ−スの長手方向、幅方向又は高さ方向の何れかにお
いて互いに逆向きとなるように配設して成る帯域通過ろ
波器を実現することによって従来の欠点を除こうとする
ものである。
【0005】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の要部を示す図
で、図1(a)は、図1(b)のC−C断面図、図1
(b)は、図1(a)のA−A断面図、図1(c)は、
図1(a)のB−B断面図である。図において、11は共
通のシ−ルドケ−ス、21ないし26は共振素子におけるイ
ンダクタンス分の形成部分、31ないし36は共振素子にお
ける容量分を形成する折り曲げ端部、41ないし46は固体
誘電体である。折り曲げ端部36は、図には示されていな
い。図1には、入力結合素子、入力端子、出力結合素
子、出力端子及び共振周波数調整素子等を図示するのを
省略してある。図2は、図1に示した本発明帯域通過ろ
波器の等価回路図で、R1ないしR6は共振回路、T1は入力
(又は出力)端子、T2は出力(又は入力)端子である。
【0006】図3は、本発明帯域通過ろ波器を構成する
リング共振器を説明するための図で、図3(a)は、図
3(b)のC−C断面図、図3(b)は、図3(a)の
A−A断面図、図3(c)は、図3(a)のB−B断面
図である。図において、1はシ−ルドケ−ス、2は共振
素子におけるインダクタンス分の形成部分で、適宜幅の
金属板をほぼコの字型又はU字型に折り曲げ、一端をシ
−ルドケ−ス1の壁面のうち、例えば下壁に固定し、他
端を前記下壁と平行となるように折り曲げて、折り曲げ
端部3を形成してある。この折り曲げ端部3の折り曲げ
方向は、図示のように、共振素子におけるインダクタン
ス分の形成部分2とシ−ルドケス1の下壁の一部によっ
て囲まれる空間の外側に向くように折り曲げるか、これ
と逆方向に折り曲げてもよい。共振素子におけるインダ
クタンス分の形成部分2の他端に形成される折り曲げ端
部3は、固体誘電体4を介してシ−ルドケ−ス1の下壁
に固定してある。共振素子におけるインダクタンス分の
形成部分2の他端に形成される折り曲げ端部3とシ−ル
ドケ−ス1の下壁との間に固体誘電体4を介在させる代
りに、折り曲げ端部3とシ−ルドケ−ス1の下壁との間
に、絶縁物より成る小形のスペ−サを適宜数介在させて
折り曲げ端部3をシ−ルドケ−ス1の下壁に固定しても
よい。又、共振素子におけるインダクタンス分の形成部
分2の他端を、図示のようにシ−ルドケ−ス1の下壁と
平行となるように折り曲げることなく、シ−ルドケ−ス
1の下壁と直交するように保ち、その端縁に電極板をT
字形に取付け、固体誘電体又は絶縁スペ−サを介してシ
−ルドケ−ス1の下壁に固定してもよい。前記折り曲げ
端部3又はT字形に取付けた電極板とこれに対向するシ
−ルドケ−ス1の下壁とによって共振素子における容量
分の形成部分が構成されることとなるが、この容量分の
形成部分は、上記のような構成の他、共振素子における
インダクタンス分の形成部分2の他端とシ−ルドケ−ス
1の下壁との間に、例えば固定容量のセラミックコンデ
ンサ又はバタフライ型可変容量コンデンサ等の容量素子
を介装するようにしてもよい。図3(a)において矢印
を付した実線は、インダクタンス分の形成部分2、折り
曲げ端部3、固体誘電体4及びシ−ルドケ−ス1の下壁
の一部より成る共振素子に流れる共振電流を示し、図3
(c)において矢印を付した破線は、磁界を表わす。図
3には、入力結合素子、出力結合素子、入力端子、出力
端子及び共振周波数調整素子等を図示するのを省略して
ある。
【0007】図4(a)は、図3に示したリング共振器
の等価回路図で、L1ないしL3は図3(a)に示した共振
素子におけるインダクタンス分の形成部分2における
から、から及びからの各部分におけるインダ
クタンス分、CAは図3(a)に示した折り曲げ端部3、
これに対向するシ−ルドケ−ス1の下壁及び両者間に介
装された固体誘電体4とによって形成される容量分の形
成部分における容量分である。図4(b)は、図4
(a)におけるインダクタンス分L1ないしL3をまとめて
Lとして表わした等価回路図で、他の符号は図4(a)
と同様である。
【0008】このように構成したリング共振器において
は、シ−ルドケ−ス1を大形に形成する程、すなわち、
図3に示すように、シ−ルドケ−ス1の横縦及び高さの
寸法X、Y及びZを大にする程、蓄えられる電磁エネル
ギの量を大にすることができる。換言すれば、シ−ルド
ケ−ス1を大形にする程、無負荷時のQを高くすること
ができる。本発明者が試作品について実測した結果、イ
ンダクタンス分の形成部分2の幅をy、インダクタンス
分の形成部分2におけるからまでの部分とから
までの部分との対向間隙の長さをxとした場合、X≒Y
≒Z、X/x≒2、及びY/y≒2に選ぶと共に、イン
ダクタンス分の形成部分2の頂部とシ−ルドケ−ス1の
上壁との間隔をほぼx/2に選んだ場合、電磁エネルギ
を最も効率良く蓄え得ることを確かめることができた。
したがって、各部の寸法を上記のように選んだ場合、無
負荷Qを最も高くすることができる。各部の寸法を上記
のように選んだ場合において、折り曲げ端部3、これに
対向するシ−ルドケ−ス1の下壁及び両者間に介装され
た固体誘電体4より成る容量分の形成部分における無負
荷Q(容量分の形成部分における誘電体損で定まる無負
荷Q)が、シ−ルドケ−ス1及びインダクタンス分の形
成部分2を銅で形成した場合における金属部分の無負荷
Qより遥かに高い場合、すなわち、容量分の形成部分に
おける誘電体損が無視できる場合における上記リング共
振器の無負荷Q(QU)は、近似的に次式で求めることが
できる。 Qu≒19.5(X・Y)1/2・f1/2 上式においてX及びYの各単位はcm、周波数fの単位は
MHz である。
【0009】上記リング共振器においては、図3(a)
に矢印を付した実線で示した電流、すなわち、インダク
タンス分の形成部分2、折り曲げ端部3、固体誘電体4
及びシ−ルドケ−ス1の下壁の一部より成る共振素子に
流れる電流の分布が一様となり、又、インダクタンス分
の形成部分2の幅が比較的広く、長手方向の長さが比較
的短いため、共振素子のインピ−ダンスは低い。共振素
子のインピ−ダンスが低いため共振素子に流れる電流が
比較的大となるが、インダクタンス分の形成部分2の幅
が比較的広いため電流密度は比較的小となり、この電流
によってインダクタンス分の形成部分2の温度が上昇し
たとしてもインダクタンス分の形成部分2の表面積が大
なるため、放熱効果が良好で、温度上昇を低く抑えるこ
とができる。共振素子における温度上昇が低い結果、損
失電力が従来の共振器と同一な場合には、上記リング共
振器の電力容量は従来の共振器に比し大となる。前述の
ように共振素子のインピ−ダンスが低いため共振素子に
生ずる電圧も低く、したがって、耐圧特性が良好であ
る。
【0010】上記リング共振器におけるインダクタンス
分の形成部分2は共振波長に応じて適当な厚さの金属板
で形成することにより、インダクタンス分の形成部分2
自体の機械的強度を大にすることが可能で、折り曲げ端
部3、固体誘電体4及びシ−ルドケ−ス1の下壁の一部
より成る容量分の形成部分もまた十分な機械的強度を有
するように形成することができると共に、インダクタン
ス分の形成部分2の一端をシ−ルドケ−ス1の下壁に固
定し、他端を容量分の形成部分を介してシ−ルドケ−ス
1の下壁に固定してあるから、共振素子全体、したがっ
て又共振器全体を十分な機械的強度を有するように構成
することができる。上記リング共振器におけるインダク
タンス分の形成部分2は金属板を単に折り曲げて形成し
てあるから、インバ−ル又はス−パ−インバ−ル等の材
料を用いる場合にも加工が容易である。
【0011】図5は、本発明帯域通過ろ波器における入
力(又は出力)結合素子及び入力(又は出力)端子(以
下、これらをまとめて入出力素子と略記する)の構成の
一例を説明するための図で、図5(a)は、図5(b)
のA−A断面図、図5(b)は正面図で、図において、
5は入力(又は出力)端子で、例えば同軸接栓より成
る。6は入力(又は出力)結合容量素子で、適宜幅及び
長さの金属板より成り、一端を同軸接栓5の内部導体に
接続すると共に、板面をインダクタンス分の形成部分2
のうち、折り曲げ端部3の上部における垂直部分の一部
と適宜間隔を隔てて対向させてある。入力(又は出力)
結合容量素子6を上記のように構成する代りに、入力
(又は出力)端子5と折り曲げ端部3との間にバタフラ
イ形可変容量コンデンサ又は固定容量のセラミックコン
デンサ等の容量素子を介装してもよい。
【0012】図6は、入出力素子の他の構成例を説明す
るための図で、図6(a)は、図6(b)のA−A断面
図、図6(b)は背面図で、図において、7はタップ結
合用導体で、入力(又は出力)端子5と、インダクタン
ス分の形成部分2のうち、シ−ルドケ−ス1の下壁に固
定接地した端部の上部における垂直部分の適宜個所とを
結合する。
【0013】図7は、入出力素子の他の構成例を説明す
るための図で、図7(a)は、図7(b)のA−A断面
図、図7(b)は背面図で、図において、8は適宜幅及
び長さの帯状の金属板より成り、インダクタンス分の形
成部分2のうちシ−ルドケ−ス1の下壁に固定接地した
端部の上部における垂直部分と適宜間隔を隔てて設け、
一端を端子5の内部導体に接続すると共に、他端をシ−
ルドケ−ス1の下壁に接続し、インダクタンス分の形成
部分2の上記垂直部分と帯状金属板8によってストリッ
プラインを形成させてある。図8は、図7(a)と同様
の断面図で、符号も同様であるが、図7においては、イ
ンダクタンス分の形成部分2の接地側と反対側における
シ−ルドケ−ス1の上壁面に端子5を設けて、入出力結
合を正結合で行うように構成してあるに対し、図8に示
した構成例においては、インダクタンス分の形成部分2
の接地側と同じ側におけるシ−ルドケ−ス1の下壁面に
端子5を設け、端子5の内部導体とシ−ルドケ−ス1の
上壁面間に帯状金属板8を介装して入出力結合を逆結合
で行うように構成したものである。
【0014】図9は、本発明帯域通過ろ波器における共
振周波数調整素子の構成の一例を説明するための断面図
{図3(a)に相当する断面図}で、9は固定電極板
で、その一端をインダクタンス分の形成部分2のうち、
折り曲げ端部3側の端部に固着してある。10は可動電極
板、12は駆動螺子、13はロックナットで、固定電極板9
と可動電極板10との間に形成される容量が、折り曲げ端
部3とシ−ルドケ−ス1の下壁との間に形成される容量
と並列に挿入され、駆動螺子12を正方向又は逆方向に回
転して可動電極板10を前進又は後退させることにより、
固定電極板9との間に形成される容量を変化させて共振
周波数を微細に調整することができる。なお、折り曲げ
端部3とシ−ルドケ−ス1の下壁との間に形成される容
量を比較的大幅に変えることによって、共振周波数の中
心周波数を比較的大幅に変更設定することが可能であ
る。固定電極板9及び可動電極板10を設ける代りに、折
り曲げ端部3とシ−ルドケ−ス1の下壁との間に可変容
量コンデンサを並列に接続すると共に、可変容量コンデ
ンサにおける可動素子の駆動軸をシ−ルドケ−ス1の外
に導出し、外部からの操作によって可変容量コンデンサ
の容量を変えて共振周波数を微細に調整するように構成
してもよい。
【0015】図10もまた本発明帯域通過ろ波器におけ
る共振周波数調整素子の構成の一例を説明するための断
面図{図3(a)に相当する断面図}で、14は同調螺子
で、シ−ルドケ−ス1の下壁からインダクタンス分の形
成部分2によって囲まれた空間内に挿入してある。13は
ロックナットである。図11(a)は、図11(b)の
A−A断面図、図11(b)は側面図で、この構成例に
おいては、同調螺子14をシ−ルドケ−ス1の側壁からイ
ンダクタンス分の形成部分2によって囲まれた空間内に
挿入してある。13はロックナットである。図10及び図
11に示した何れの構成例においても、同調螺子14を正
方向又は逆方向に回転してシ−ルドケ−ス1内への挿入
長を変えることにより、自己インダクタンスを変化させ
て共振周波数を微細に調整することができる。図10及
び図11に示した構成例においては、何れも同調螺子14
をインダクタンス分の形成部分2によって囲まれた空間
内に挿入した場合を例示してあるが、インダクタンス分
の形成部分2とシ−ルドケ−ス1との間の空間内へ挿入
するようにしてもよい。なお、図5ないし図11の説明
において言及することのなかった符号は、図3と同様で
ある。
【0016】本発明帯域通過ろ波器を構成するリング共
振器の共振素子における共振電流及び磁界は、図3に示
したとおりであるから、図1に示すように各共振素子の
インダクタンス分の形成部分における接地端を共通のシ
−ルドケ−ス11の下壁に固定すると共に、隣り合う共振
素子の向きが、共通のシ−ルドケ−ス11の幅方向におい
て互いに逆向き(したがって、共通のシ−ルドケ−ス11
の長手方向においても互いに逆向き)となるように配設
することによって、段間が電磁界によって結合されるイ
ンタディジタル型帯域通過ろ波器を構成することができ
る。
【0017】図12ないし図16は、それぞれ本発明の
他の実施例の要部を示す断面図{図1(a)に相当する
断面図}で、各図における符号は図1と同様である。図
12に示した実施例においては、各共振素子のインダク
タンス分の形成部分21ないし26における各接地端を共通
のシ−ルドケ−ス11の下壁に固定すると共に、隣り合う
共振素子の向きが、共通のシ−ルドケ−ス11の長手方向
において互いに逆向き(したがって、共通のシ−ルドケ
−ス11の幅方向においても互いに逆向き)となるように
配設してある。
【0018】図13に示した実施例においては、隣り合
う共振素子のインダクタンス分の形成部分における接地
端を、一方の共振素子においては共通のシ−ルドケ−ス
11の下壁に、他方の共振素子においては共通のシ−ルド
ケ−ス11の上壁に各固定すると共に、隣り合う共振素子
の向きが、共通のシ−ルドケ−ス11の高さ方向において
互いに逆向き(したがって、共通のシ−ルドケ−ス11の
幅方向においても互いに逆向き)となるように配設して
ある。
【0019】図14に示した実施例は、隣り合う共振素
子のインダクタンス分の形成部分における接地端を、一
方の共振素子においては共通のシ−ルドケ−ス11の下壁
に、他方の共振素子においては共通のシ−ルドケ−ス11
の上壁に各固定すると共に、隣り合う共振素子の向き
が、共通のシ−ルドケ−ス11の高さ方向及び長手方向の
二方向において互いに逆向きとなるように配設した例で
ある。
【0020】図15に示した実施例においては、隣り合
う共振素子のインダクタンス分の形成部分における接地
端を、一方の共振素子においては共通のシ−ルドケ−ス
11の下壁に、他方の共振素子においては共通のシ−ルド
ケ−ス11の上壁に各固定すると共に、隣り合う共振素子
の向きが、共通のシ−ルドケ−ス11の高さ方向及び長手
方向の二方向において互いに逆向きとなるように配設し
てある。
【0021】図16に示した実施例は、隣り合う共振素
子のインダクタンス分の形成部分における接地端を、一
方の共振素子においては共通のシ−ルドケ−ス11の下壁
に、他方の共振素子においては共通のシ−ルドケ−ス11
の上壁に各固定すると共に、隣り合う共振素子の向き
が、共通のシ−ルドケ−ス11の高さ方向及び幅方向の二
方向において互いに逆向きとなるように配設した例であ
る。図1、図12ないし図16に示した実施例のよう
に、隣り合う共振素子の向きが、共通のシ−ルドケ−ス
11の長手方向、幅方向又は高さ方向の何れかにおいて互
いに逆向きとなるように各共振素子を配設することによ
って、図17に示すように、コムライン型帯域通過ろ波
器に比し段間結合の密なるインタディジタル型帯域通過
ろ波器を構成することができる。図17は、図1に示し
た実施例における共振素子の寸法を、図3について説明
したように、インダクタンス分の形成部分21ないし26
各幅xを共通のシ−ルドケ−ス11の幅のほぼ1/2 に選ぶ
と共に、インダクタンス分の形成部分における垂直部分
の対抗間隙yをほぼxと等しく選んだ場合における共振
素子の中心間隔DCと段間結合係数KMEの関係(A曲線)
の一例を示すと共に、前述したコムライン型帯域通過ろ
波器における各共振素子の寸法、共通のシ−ルドケ−ス
の幅との関係、共振素子の中心間隔及び次数等を本発明
帯域通過ろ波器と同様に選ぶと共に、磁界結合のみによ
って段間を結合するように構成した場合における共振素
子の中心間隔DCと段間結合係数KM の関係(B曲線)の
一例を示したもので、横軸は{(DC/x)-1}1/2 、縦軸は段
間結合係数KME又はKM である。図から明らかなよう
に、両帯域通過ろ波器における共振素子の中心間隔が等
しい場合、本発明帯域通過ろ波器における段間結合係数
は、コムライン型帯域通過ろ波器に比し大である。
【0022】図1、図12ないし図16に示した何れの
実施例においても、所要の特性に応じて各共振素子の中
心間隔を適宜選定する。又、従来公知の段間結合調整素
子を共振素子間に介装することによって共振素子の中心
間隔を一定に保った状態で、段間結合度を変え得るよう
に構成することも可能である。図1及び図12ないし図
16には、共振素子を6個、縱続接続した場合を例示し
たが、共振素子の数はこれを適宜増減して本発明を実施
することができ、2個又はその整数倍の個数の共振素子
を隔てた共振素子相互を副結合することによって、有極
型帯域通過ろ波器を構成することができる。図1及び図
12ないし図16には、細長い共通のシ−ルドケ−ス11
内に共振素子を一列に配設した場合を例示したが、共通
のシ−ルドケ−スの幅を広くして内部の一部を導体板に
より仕切ってコの字型の空間を形成し、この空間内に共
振素子をコの字型に配設してもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明帯域通過ろ波器を構成するリング
共振器は、小型、軽量で、製作も容易であり、共振周波
数の温度特性が良好で、信頼性が高く、電力容量が大で
あるから、このような共振器より成る本発明帯域通過ろ
波器もまた上記の特性を備え、又、段間結合が電磁界結
合であるから、図18{横軸は伝送周波数f(MHz) 、縦
軸は減衰量ATT(dB) }に減衰特性の一例を示すように、
通過帯域幅が広い場合においても減衰特性が中心周波数
に対して対称的となり、テレビジョン放送又は自動車電
話等のように伝送帯域が広い無線通信設備において要求
される帯域通過ろ波器として好適である。又、従来一般
のインタディジタル型帯域通過ろ波器においては、各共
振素子における共振周波数調整素子の調整軸が、共通の
シ−ルドケ−スの例えば上壁と下壁に交互に導出され、
調整操作が煩雑となる欠点を有するが、図1及び図12
に示した実施例においては、共通のシ−ルドケ−ス11の
同一壁面に各共振素子を固定してインタディジタル型帯
域通過ろ波器を構成し得るので、各共振素子における共
振周波数調整素子の調整軸を同一の壁面から導出するこ
とができ、調整操作を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部断面図である。
【図2】本発明帯域通過ろ波器の等価回路図である。
【図3】本発明帯域通過ろ波器を構成するリング共振器
の構成を説明するための要部断面図である。
【図4】本発明帯域通過ろ波器を構成するリング共振器
の等価回路図である。
【図5】本発明帯域通過ろ波器における入出力結合素子
の構成例を説明する図で、図5(a)は断面図、図5
(b)は正面図である。
【図6】本発明帯域通過ろ波器における入出力結合素子
の構成例を説明する図で、図6(a)は断面図、図6
(b)は背面図である。
【図7】本発明帯域通過ろ波器における入出力結合素子
の構成例を説明する図で、図7(a)は断面図、図7
(b)は背面図である。
【図8】本発明帯域通過ろ波器における入出力結合素子
の構成例を説明する断面図である。
【図9】本発明帯域通過ろ波器における共振周波数調整
素子の構成例を説明する断面図である。
【図10】本発明帯域通過ろ波器における共振周波数調
整素子の構成例を説明する断面図である。
【図11】本発明帯域通過ろ波器における共振周波数調
整素子の構成例を説明する図で、図11(a)は断面
図、図11(b)は側面図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図13】本発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図14】本発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図15】本発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図16】本発明の他の実施例を示す要部断面図であ
る。
【図17】本発明帯域通過ろ波器とコムライン型帯域通
過ろ波器における共振素子の中心間隔と段間結合係数と
の関係の一例を示す図である。
【図18】本発明帯域通過ろ波器の減衰特性の一例を示
す曲線図である。
【図19】従来の帯域通過ろ波器の減衰特性の一例を示
す曲線図である。
【図20】従来の帯域通過ろ波器の減衰特性の一例を示
す曲線図である。
【符号の説明】
11 共通のシ−ルドケ−ス 21 インダクタンス分の形成部分 22 インダクタンス分の形成部分 23 インダクタンス分の形成部分 24 インダクタンス分の形成部分 25 インダクタンス分の形成部分 26 インダクタンス分の形成部分 31 折り曲げ端部 32 折り曲げ端部 33 折り曲げ端部 34 折り曲げ端部 35 折り曲げ端部 36 折り曲げ端部 41 固体誘電体 42 固体誘電体 43 固体誘電体 44 固体誘電体 45 固体誘電体 46 固体誘電体 1 シ−ルドケ−ス 2 インダクタンス分の形成部分 3 折り曲げ端部 4 固体誘電体 5 入力(又は出力)端子 6 入力(又は出力)結合素子 7 タップ結合用導体 8 帯状の金属板 9 固定電極板 10 可動電極板 12 駆動螺子 13 ロックナット 14 同調螺子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共通のシ−ルドケ−ス内に共振素子を適宜
    数、縱続的に配設して成る帯域通過ろ波器において、 前記各共振素子が、 一端を前記共通のシ−ルドケ−スの壁面に固定した金属
    板を折り曲げ、他端を前記共通のシ−ルドケ−スの前記
    壁面と対向させて成るインダクタンス分の形成部分と、
    前記インダクタンス分の形成部分の他端及びこの他端
    と対向する前記共通のシ−ルドケ−スの前記壁面との間
    に形成される容量分の形成部分によって構成され、 前記各共振素子のうち、隣り合う共振素子の向きが互い
    に逆向きとなるように配設したことを特徴とする帯域通
    過ろ波器。
  2. 【請求項2】各共振素子におけるインダクタンス分の形
    成部分の一端が、共通のシ−ルドケ−スの同一壁面に固
    定された請求項1に記載の帯域通過ろ波器。
  3. 【請求項3】隣り合う共振素子におけるインダクタンス
    分の形成部分の一端が、一方の共振素子においては共通
    のシ−ルドケ−スの下壁に、他方の共振素子においては
    共通のシ−ルドケ−スの上壁に、各固定された請求項1
    に記載の帯域通過ろ波器。
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