JPH05178806A - オキシアミノ酸残基を含む新規ペプタイドおよびそれを含有する免疫増強剤 - Google Patents

オキシアミノ酸残基を含む新規ペプタイドおよびそれを含有する免疫増強剤

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JPH05178806A
JPH05178806A JP3263912A JP26391291A JPH05178806A JP H05178806 A JPH05178806 A JP H05178806A JP 3263912 A JP3263912 A JP 3263912A JP 26391291 A JP26391291 A JP 26391291A JP H05178806 A JPH05178806 A JP H05178806A
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acid
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JP3263912A
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Tsugio Tomiyoshi
次男 冨吉
Kyuichi Nemoto
久一 根本
Yoshihisa Umeda
芳久 梅田
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Takara Shuzo Co Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Takara Shuzo Co Ltd
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現在、免疫増強剤がいくつか開発されている
が、さらに特異性が高い新しい免疫増強剤を提供するも
のである。 【構成】 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、Xは−(CH2 0-3 −又は置換基を有してい
てもよいフェニレン基を示し、mは0、1又は2を示
し、nは1又は2を示し、R1 は水酸基又は−NH(C
2 1-4 −COOHを示す。〕で表わされる化合物及
びそれらの薬理学的に許容される塩が免疫増強活性を有
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫増強作用を有し医
薬として期待できるオキシアミノ酸残基を含む新規ペプ
タイドおよびそれを有効成分として含有する免疫増強剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スパガリンはバチラスラテロスポラスの
培養濾液より得られた抗腫瘍作用及び免疫抑制作用を有
する化合物であり(特公昭61−23183号、特開昭
57−48957号、特開昭61−129119号
等)、数多くのスパガリン関連化合物が合成されている
(特開昭60−185758号、特開昭63−4524
7号参照)。そしてこれらの化合物は制癌剤、あるいは
免疫抑制剤として医薬品への応用が期待されている。他
方、現在、免疫増強剤もいくつか開発されているが、低
分子で特異性の高い化合物は知られていない。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】現在、免疫増強剤が
いくつか開発されているが、さらに特異性が高く新しい
免疫増強剤が求められている。本発明は、これら特異性
が高く低分子の新しい免疫増強剤を提供しようとするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはスパガリン
関連化合物の示す多様な免疫応答に着目し、鋭意検討を
重ねた結果、一般式〔I〕
【0005】
【化3】
【0006】〔式中、Xは−(CH2 )0-3−又は置換基
を有していてもよいフェニレン基を示し、mは0、1又
は2を示し、nは1又は2を示し、R1 は水酸基又は−
NH(CH2 )1-4−COOHを示す。〕で表わされるオ
キシアミノ酸残基を含む新規ペプタイド及びそれらの薬
理学的に許容される塩が免疫増強活性を有することを見
いだし、本発明を完成した。従って、本発明の第1の目
的は、一般式〔I〕で表わされる新規化合物及びそれら
の薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する免
疫増強剤を提供することにある。本発明の第2の目的
は、一般式〔I〕で表わされる新規化合物又はそれらの
薬理学的に許容される塩を提供することにある。
【0007】一般式〔I〕のXがフェニレン基を表わす
場合には、そのフェニレン基は置換基を有していてもよ
く、置換基としては、塩素,フッ素,臭素などのハロゲ
ン原子;メチル,エチル,プロピル,t−ブチル,ペン
チルなどの低級アルキル基;メトキシ,エトキシ,プロ
ポキシ,t−ブトキシ,ペントキシなどの低級アルコキ
シ基等が挙げられる。Xとしては−CH2 −又は−(C
2 )3−が好ましい。−(CH2 1-5 −としては−
(CH2 )5−が好ましい。mとしては0又は1、nとし
ては1が好ましい。R1 としては−(CH2 )2−COO
H又は−(CH2 )3−COOHが好ましい。一般式
〔I〕で表わされる化合物は、酸と塩を形成してもよい
が、塩を形成するための酸として非毒性であれば無機
酸、有機酸のいずれでもよい。無機酸としては特に制限
はないが、塩酸、硫酸、硝酸等が好ましい。有機酸も特
に制限はないが、メタンスルホン酸、エタンスルホン
酸、プロパンスルホン酸等が好ましい。
【0008】本発明の一般式〔I〕において、水酸基が
結合する炭素原子の立体配置はS,RあるいはRS型を
示す。本発明の化合物の主なものは以下の表に示す通り
である。
【0009】本発明化合物の代表例
【0010】
【化4】
【0011】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0012】以上の代表的例示化合物は全て新規であ
り、以下に示す方法により合成することができる。すな
わち、式〔II〕
【0013】
【化5】
【0014】〔式中、X,m及びnは一般式〔I〕と同
意義であり、R2 は−O−又は−NH(CH2 )1-4CO
O−を示し、P1 は水素あるいはカルボキシル基の保護
基を示し、P3 はアミノ基の保護基を示す。〕で表わさ
れる化合物から、保護基を除去することによって得られ
る。
【0015】本発明の原料である一般式〔II〕の保護
された化合物は以下に示す方法によって合成することが
できる。
【0016】一般式〔III〕
【0017】
【化6】
【0018】〔式中、R2 、P1 は一般式〔II〕と同
意義である。〕で表わされるアミノ酸又は保護アミノ酸
に一般式〔IV〕
【0019】
【化7】
【0020】〔式中、P2 はP1 と異なるアミノ基の保
護基を示し、n及びmは前述と同意義である。〕で表わ
される保護アミノ酸の反応性誘導体を反応させ、
【0021】
【化8】
【0022】〔式中、R2 、P1 、P2 及びn、mは前
述と同意義である。〕とし、次いでアミノ基の保護基P
2 を除去したのち一般式〔V〕
【0023】
【化9】
【0024】〔式中、X及びP3 は前述と同意義であ
る。〕で表わされるN−保護アミノ酸の反応性誘導体を
反応させ、一般式〔II〕で表わされる化合物とするこ
とができる。上記反応における縮合はペプチド化学にお
いて一般的に使用される方法を用いて行なうことができ
る。即ち、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチ
ル−3−(3′−ジメチルアミノプロピル)−カルボジ
イミド等を用いるカルボジイミド法;クロル炭酸エチ
ル、クロル炭酸イソブチル等を用いる混合酸無水物法;
シアノメチルエステル、ビニルエステル、置換及び未置
換フェニルエステル、チオフェニルエステル、ヒドロキ
シコハク酸イミドエステル等の活性エステル法;アセト
キシム、シクロヘキサノンオキシム等を用いるO−アシ
ルヒドロキシルアミン誘導体法;カルボニルジイミダゾ
ール等を用いるN−アシル化合物法及び1,3−チアゾ
リジン−2−チオンを用いるカルボン酸活性化法等があ
げられる。
【0025】縮合に用いる溶媒としては、通常のペプチ
ド結合形成反応に用いられる溶媒を使用できる。例えば
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類;塩化メチレン、クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトニト
リル等のニトリル類等を単独、併用あるいは水と混和す
る溶媒の場合は水との混合溶媒として使用できる。
【0026】本発明で使用できるカルボキシル基の保護
基としては、低級アルキル基、t−ブチル基、ベンジル
基、置換ベンジル基等が挙げられる。アミノ基の保護基
としては、t−ブチルオキシカルボニルなどのアルキル
オキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等が
挙げられる。
【0027】一般式〔II〕で示した化合物からの保護
基の脱離は、還元、加水分解、酸分解等の方法によって
行なうことができる。これらの反応は、通常溶媒中で−
60℃〜溶媒の沸点、好ましくは−50〜100℃で行
なわれる。使用される溶媒としては例えば水、及び親水
姓の有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール等の低
級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類;ジメチルホルムアミド及びジメチルセトアミド等
のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状
エーテル類;酢酸、トリフオロ酢酸等の低級脂肪酸;液
体アンモニア、液体弗化水素等を適宜用いればよい。
【0028】保護基を除去した反応液から一般式〔I〕
の化合物の単離は、例えばパラジウム黒を用いた接触還
元により保護基を除去する場合、触媒を濾別し濾液を減
圧濃縮し、残渣をCM−セファデックスTM(Na+ )及
びHP−20TM三菱化成等のクロマトグラフィーを用い
る公知の精製法で精製することができる。トリフルオロ
酢酸により保護基を除去する場合も、反応液を減圧で濃
縮し、残渣を上述した方法で精製することにより目的と
する化合物を単離することができる。
【0029】上述した精製法により、得られる一般式
〔I〕の化合物は、他の塩に導くことも可能である。例
えば化合物を水に溶解し、その水溶液に目的とする酸を
加えた後減圧乾固する。このときの溶媒は水溶液あるい
は必要に応じメタノール、エタノール、アセトン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンのような親水性有機溶媒を
加え、有機溶媒を含む場合は、減圧留去した後凍結乾燥
粉末とすることにより目的の塩を得ることができる。
【0030】
【作用】次に本発明化合物の生理活性を実験例により示
す。
【0031】抗体産生増強作用 実験例 1.実験方法 BALB/Cマウス(雌性、8週令、日本クレア)を1
×108 個の羊赤血球(sheep red bloo
d cells,SRBC、日本生物材料センター) で
経静脈的に感作した。その4 日後に、脾臓を摘出し、脾
臓中の抗SRBC抗体産生細胞(plaque for
ming cell.PFC)数を測定した。免疫機能
を低下させるために、コハク酸メチルプレドニゾロンナ
トリウム(400mg/kg)をSRBC感作5日前か
らSRBC感作後3日目まで連日腹腔内投与した。サン
プルはSRBC感作の翌日に1回、腹腔内投与した。実
験結果は次式で表わした。
【式1】
【0032】2.実験結果 表1〜5に示した本発明化合物の代表例による抗体産生
増強効果を表−6に示す。
【表6】
【0033】以上の実験結果より明らかなように、本発
明の化合物は優れた免疫増強活性を有し、免疫増強剤な
どの医薬として期待されるものである。本発明化合物を
医薬として使用する場合、必要に応じて医薬用担体とと
もに常法により製剤化し、経口投与または非経口投与す
ればよい。賦形剤あるいは担体として薬理学的に許容さ
れるものが選ばれ、その種類及び組成は投与経路や投与
方法によって異なる。例えば液状担体として水、アルコ
ール類もしくは大豆油、オリーブ油、ミネラル油等の動
植物油、又は合成油が用いられる。固体担体としてマル
トースアミノ酸類、ヒドロキシプロピルセルロースなど
のセルロース誘導体などが使用される。注射剤の場合は
溶解液は生理食塩液、グルコースなどの溶液、あるいは
エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグ
リコール類が望ましい。またマンニトール等の賦形剤と
ともに凍結乾燥製剤とし、それを投与時に注射用の適当
な溶剤、例えば滅菌水、生理食塩液等静脈投与用液体に
溶解させて投与することもできる。
【0034】製剤中における本発明化合物の含量は製剤
によりことなるが、通常0.1〜100重量%好ましく
は1〜98重量%である。例えば注射液の場合には、通
常0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%の有
効成分を含むようにすることが望ましい。一般式〔I〕
の化合物を用いて、温血動物(人も含む)の免疫を増強
する場合には、一般式〔I〕の化合物の有効量を、温血
動物に投与すればよい。それにより、抗体の産生が増強
され、免疫が賦活される。一般式〔I〕の化合物を経口
投与する場合には通常前記固体担体もしくは液状担体と
ともに、錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、液剤、ドラ
イシロップ剤等の形態で用いられる。カプセル、顆粒、
粉剤は一般に5〜100重量%、好ましくは25〜98
重量%の有効成分を含む。投与量は、患者の年齢、体
重、症状、治療目的等により決定される治療量は一般
に、非経口投与で1乃至100mg/kg/日、経口投
与で5乃至500mg/kg日である。
【0035】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。 実施例118−アミノ−7−(RS)−ヒドロキシ−5,10−
ジオキソ−4,9−ジアザオクタデカン酸(化合物番号
3)の合成 イ)9−t−ブチルオキシカルボニル−7−(RS)−
ヒドロキシ−5−オキソ−4,9−ジアザノナン酸ベン
ジルエステルの合成 γアミノ−N−t−ブチルオキシカルボニル−β−(R
S)−ヒドロキシブタン酸10.0g(45.61mm
ol)とN−ヒドロキシベンゾトリアゾール9.1g
(59.42mmol)をジクロロメタン300mlに
溶解した。この溶液を氷で冷やし、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド12.3g(59.61mmo
l)を加え、氷冷下で15分間反応させた。次いでこの
溶液にβ−アラニンベンジルエステル・p−トルエンス
ルホン酸塩16.03g(45.61mmol)とトリ
エチルアミン5.1g(50.39mmol)のジクロ
ロメタン溶液を氷冷下で加え、室温に戻し数時間反応さ
せた。不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。油状の残
渣を酢酸エチル400mlに溶解し、蒸留水、5%リン
酸、5%炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、上清液を
減圧濃縮し、淡黄色油状物25.0gを得た。得られた
油状物をシリカゲル60(メルク社製)によるカラムク
ロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノール
(30:1,v/v)の混液で展開すると油状物17.
0g(収率97.98%)が得られた。
【0036】NMR(CD3 OD) δ=1.47(s,9H),2.1〜2.5(d,2
H,J=6Hz),2.4〜2.8(t,2H,J=6
Hz),2.9〜3.3(d,2H,J=6Hz),
3.2〜3.7(t,2H,J=6Hz),3.8〜
4.3(q,H,J=6Hz),5.15(s,2
H),7.37(s,5H). TLC(クロロホルム:メタンノール=10:1,v/
v) Rf=0.45
【0037】ロ)8−アミノ−7−(RS)−ヒドロキ
シ−5−オキソ−4−アザオクタン酸ベンジステル・塩
酸塩の合成 9−t−ブチルオキシカルボニル−7−(RS)−ヒド
ロキシ−5−オキソ−4,9−ジアザノナン酸ベンジル
エステル17.0g(44.68mmol)をジクロロ
メタン40mlに溶解し、氷冷下4N塩酸−ジオキサン
溶液40mlを加え。室温に戻し一夜反応させた。反応
液を減圧で濃縮し、得られた白色残渣をn−ヘキサン、
エーテルでデカンテーションした後減圧濃縮すると、白
色結晶13.2g(収率93.3%)が得られた。
【0038】TLC(クロロホルム:メタノール:17
%アンモニア水=6:2.5:0.5,v/v) Rf=0.35
【0039】ハ)19−ベンジルオキシカルボニル−7
−(RS)−ヒドロキシ−5,10−ジオキソ−4,
9,19−トリアザノナデカン酸ベンジルエステルの合
成 9−ベンジルオキシカルボニルアミノノナン酸3.6g
(11.71mmol)をジクロロメタン50mlに溶
解し、氷冷下N−ヒドロキシコハク酸イミド1.64g
(14.25mmol)とN,N′−ジシクロヘキシカ
ルボジイミド2.94g(14.25mmol)を加
え、室温で一夜反応させた。析出物を濾別し、濾液はそ
のまま次の反応に使用した。
【0040】白色結晶の8−アミノ−7−(RS)−ヒ
ドロキシ−5−オキソ−4−アザオクタン酸ベンジステ
ル・塩酸塩3.3g(10.41mmol)をジメチル
ホルムアミド50mlに溶解し、氷冷下トリエチルアミ
ン1.26g(12.45mmol)を加え、次いで上
述の9−ベンジルオキシカルボニルアミノノナン酸塩酸
塩N−ヒドロキシコハク酸イミドエステルのジクロロメ
タン溶液を加え、室温で一夜反応させた。反応液を濾別
後濾液を減圧濃縮し、油状の残渣をn−ヘキサン100
mlで2回デカンテーションした後減圧濃縮した。得ら
れた油状物をシリカゲル60(メルク社製)によるカラ
ムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノー
ル(20:1,v/v)の溶液で展開し、白色結晶の目
的物4.4g(収率66.06%)を得た。
【0041】NMR(200MHz,CDCl3 ,TM
S) δ=1.14〜1.73(m,12H),2.12〜
2.34(m,4H),2.52〜2.64(t,2
H,J=6.0Hz),3.08〜3.60(m,6
H),3.93〜4.12(m,H),4.60〜4.
72(d,H,J=3.0Hz),4.78〜4.94
(b,H),5.093(s,2H),5.135
(s,2H),6.12〜6.26(b,H),6.5
6〜6.78(b,H),7.35(s,5H),7.
36(s,5H). TLC(クロロホルム:メタノール=10:1,v/
v) Rf=0.44
【0042】ニ)18−アミノ−7−(RS)ヒドロキ
シ−5,10−ジオキソ−4,9−ジアザオクタデカン
酸の合成 19−ベンジルオキシカルボニル−7−(RS)−ヒド
ロキシ−5,10−ジオキソ−4,9,9,19−トリ
アザノナデカン酸ベンジルエステル4.4g(7.72
mmol)をメタノール40mlに溶解し、酢酸20m
lとパラジウム黒0.5gを加え、50℃常圧で4時間
接触還元を行なった。触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮す
ると、白色結晶物3.2gが得られた。
【0043】この白色結晶物を蒸留水40mlに溶解
し、CM−SephadexTM C−25(Na+ )3
20mlを充填したカラムに付し、蒸留水で溶出し、目
的物を含むフラクションを集め減圧乾固し、乾固物2.
3gを得た。少量の不純物を除去するために得られた乾
固物を蒸留水40mlに溶解し、三菱化成HP−20TM
200mlを充填したカラムに付す。蒸留水で溶出し、
目的物を含むフラクションを集め減圧濃縮した。得られ
た白色結晶物を蒸留水30mlに溶解し、不溶物を濾別
後凍結乾燥すると、目的物1.69g(収率63.30
%)が得られた。
【0044】NMR(200MHz,D2 O,TSP) δ=1.16〜1.44(m,8H),1.44〜1.
80(m,4H),2.19〜2.47(m,6H),
2.90〜3.07(t,2H,J=7.5Hz),
3.16〜3.52(m,4H),4.02〜4.22
(m,H). IR(KBr) v(cm-1)=3280,3070,2930,284
0,1635,1600,1540,1455,139
5,1300,1180,1060,
【0045】実施例212−アミノ−3−(RS)−ヒドロキシ−6−オキソ
−5−アザドデカン酸(化合物番号6)の合成 イ)13−ベンジルオキシカルボニル−3−(RS)−
ヒドロキシ−6−オキソ−5,13−ジアザトリデカン
酸メチルエステルの合成 7−ベンジルオキシカルボニルアミノヘプタン酸2.5
5g(9.12mmol)をジクロロメタン50mlに
溶解し、氷冷下N−ヒドロキシコハク酸イミド1.26
g(10.95mmol)とN,N’−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド2.26g(10.95mmol)を
加え、室温で一夜反応させた。析出物を濾別し、濾液は
そのまま次の反応に使用した。
【0046】白色結晶のγ−アミノ−β−(RS)−ヒ
ドロキシブタン酸メチルエステル・酢酸塩1.60g
(8.28mmol)をジメチルホルムアミド50ml
に溶解し、氷冷下トリエチルアミン0.92g(9.0
9mmol)を加え、次いで上述の7−ベンジルオキシ
カルボニルアミノヘプタン酸塩酸塩N−ヒドロキシコハ
ク酸イミドエステルのジクロロメタン溶液を加え、室温
で一夜反応させた。反応液を濾別後濾液を減圧濃縮し
た。得られた油状物をシリカゲル60(メルク社製)に
よるカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−
メタノール(20:1,v/v)の溶液で展開し、白色
結晶の目的物3.0g(収率91.74%)を得た。
【0047】NMR(CD3 OD,external
TMS) δ=1.1〜2.0(m,8H),2.1〜2.7
(m,4H),2.9〜3.6(m,4H),3.74
(s,3H),3.9〜4.4(m,H),5.12
(s,2H),7.38(s,5H). IR(KBr) v(cm-1)=3330,2950,2870,173
0,1680,1635,1530,1440,134
0,1255,1200,1170. TLC(クロロホルム:メタノール=10;1,v/
v) Rf=0.48
【0048】ロ)13−ベンジルオキシカルボニル−3
−(RS)−ヒドロキシ−6−オキソ−5,13−ジア
ザトリデカン酸ナトリウム塩の合成 13−ベンジルオキシカルボニル−3−(RS)−ヒド
ロキシ−6−オキソ−5,13−ジアザトリデカン酸メ
チルエステル3.0g(7.60mmol)をメタノー
ル50mlに溶かし、1規定水酸化ナトリウム溶液8.
4mlを加え、室温で一夜反応させた。反応液を濃縮し
て残渣にアセトンを加え濾別すると、白色結晶の目的物
2.44g(収率79.74%)が得られた。
【0049】TLC(クロロホルム:メタノール:酢酸
=9:1:0.5,v/v) Rf=0.34
【0050】ハ)12−アミノ−3−(RS)−ヒドロ
キシ−6−オキソ−5−アザドデカン酸の合成 13−ベンジルオキシカルボニル−3−(RS)−ヒド
ロキシ−6−オキソ−5,13−ジアザトリデカン酸ナ
トリウム塩2.44g(6.06mmol)をメタノー
ル40mlと水10mlに溶解し、次いで酢酸10ml
とパラジウム黒0.4gを加え、室温で4時間接触還元
を行なった。触媒を濾別し、濾液を減圧濃縮すると、白
色結晶物2.7gが得られた。
【0051】この白色結晶物を蒸留水40mlに溶解
し、CM−SephadexTM C−25(Na+ )2
10mlを充填したカラムに付し、蒸留水で溶出し、目
的物を含むフラクションを集め減圧乾固し、乾固物2.
1gを得た。少量の不純物を除去するために得られた乾
固物を蒸留水30mlに溶解し、三菱化成HP−20TM
120mlを充填したカラムに付す。蒸留水で溶出し、
目的物を含むフラクションを集め減圧濃縮した。得られ
た白色結晶物を蒸留水30mlに溶解し、不溶物を濾別
後凍結乾燥すると、目的物0.96g(収率60.81
%)が得られた。
【0052】NMR(D2 O,external TM
S) δ=1.5〜2.5(m,8H),2.5〜3.1
(m,4H),3.2〜3.6(t,2H,J=7.0
Hz),3.6〜3.9(d,2H,J=6.0H
z),4.2〜4.8(q,H,J=6.0Hz). IR(KBr) V(cm-1)=3300,3200,2870,164
0,1610,1550,1460,1410,138
0,1330,1210,1175,1100,104
5.
【0053】以下次表に示す一般式〔II〕に対応する
化合物を用い、上記実施例1のニ)、実施例2のロ)、
ハ)の工程と同様にしてそれぞれ対応する本発明化合物
(一般式〔I〕)を得た。また、一般式〔II〕の化合
物のアミノ基の保護基がtert−ブチルオキシカルボ
ニル基、カルボキシル基の保護基がベンジル基の場合は
どちらからでも脱保護してもよく、tert−ブチルオ
キシカルボニル基は4N塩酸−ジオキサン溶液を使用
し、ベンジル基は実施例1のニ)と同様にして脱保護を
行った。尚、一般式〔II〕に対応する化合物は、それ
ぞれ一般式〔III〕、〔IV〕および〔V〕に対応す
る化合物を用いて、上記実施例のイ)〜ハ)の工程に準
じて、常法によりペプチド結合を順次形成させることに
より得ることができる。即ち、化合物番号1の化合物を
製造する場合には、一般式〔III〕の化合物としてメ
チルアルコール、一般式〔IV〕の化合物としてβ−ア
ラニンメチルエステルp−トルエンスルホン酸、一般式
〔V〕の化合物としてベンジルオキシカルボニルアミノ
ノナン酸を用いて一般式〔II〕に対応する化合物を得
た。化合物番号8,13,18,23,28,及び38
の化合物を製造する場合には、一般式〔III〕の化合
物としてβ−アラニンベンジルエステルp−トルエンス
ルホン酸塩、一般式〔IV〕の化合物としてはγ−N−
tert−ブチルオキシカルボニル−β−(RS)−ヒ
ドロキシブタン酸を用い、一般式〔V〕の化合物として
は、化合物番号8,13,18,23,28及び38を
得る場合それぞれに対して7−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノヘプタン酸、8−ベンジルオキシカルボニルア
ミノオクタン酸、5−ベンジルオキシカルボニルアミノ
ペンタン酸、6−ベンジルオキシカルボニルアミノヘキ
サン酸、6−(4−tert−ブチルオキシカルボニル
アミノフェニル)ヘキサン酸、4−(4−tert−ブ
チルオキシカルボニルアミノフェニル)酪酸を用いて一
般式〔II〕に対応する化合物を得た。
【0054】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【0055】実施例3凍結乾燥注射剤の製造 化合物番号3 30重量部に対し注射用蒸留水を加え、
全量を2000部としてこれを溶解後、ミリポアフィル
ターGSタイプを用いて除菌濾過する。この濾液2gを
10mlのバイアル瓶にとり凍結乾燥し、1バイアルに
化合物番号3を30mg含む凍結乾燥注射剤を得た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、Xは−(CH2 )0-3−又は置換基を有していて
    もよいフェニレン基を示し、mは0、1又は2を示し、
    nは1又は2を示し、R1 は水酸基又は−NH(C
    2 1-4 −COOHを示す。〕で表わされるオキシア
    ミノ酸残基を含む新規ペプタイド及びそれらの薬理学的
    に許容される塩。
  2. 【請求項2】 一般式〔I〕 【化2】 〔式中、Xは−(CH2 )0-3−又は置換基を有してもよ
    いフェニレン基を示し、mは0、1又は2を示し、nは
    1又は2を示し、R1 は水酸基又は−NH(CH 2 )1-4
    −COOHを示す。〕で表わされるオキシアミノ酸残基
    を含む新規ペプタイド又はそれらの薬理学的に許容され
    る塩を有効成分として含有する免疫増強剤。
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