JPH0517816Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電話機あるいは電子機器類との簡易
接続のためにケーブル終端に取付けられるモジユ
ラープラグの改良に関するものである。

〔従来の技術〕

最近、例えば電話機と外線ケーブル、あるいは
電話機と受話器間のケーブルとをモジユラープラ
グとモジユラージヤツクとによつて簡易に接続す
る方式が採用されている。

現在のモジユラープラグによる事務所内等の配
線形態は、主装置からケーブル（単線）で電話機
等の設置場所近くまで配線を行ない、モジユラー
ジヤツク付ローゼツトを介して、電話機へモジユ
ラープラグ及びジヤツクで線を引き込んでいる。
主装置からのケーブルの出口は、半田端子又はＵ
スリツト端子構造となつており、配線変え等が発
生した時は、主装置のカバーを取りはずしたり、
接続変えに労力を要している。

そこで、主装置からの出口もモジユラー方式と
する案があるが、現行のモジユラープラグは単線
の接続には不向きで、また、現行の線材は、線路
抵抗が高く使用できない。そのため単線を接続で
きるモジユラープラグが望まれている。

第６図、第７図に示すようにこの種のモジユラ
ープラグ１００は、絶縁ハウジング１０１の一面
先端側１０２からコンタクト１０３の複数ブレー
ド１０４……が並列して突出され、上記複数ブレ
ード１０４……を専用の圧着工具１０７で圧着し
て心線１０８と接続されていた。

上記コンタクト１０３は板状一端面をブレード
１０４とし、他端側に先鋭状の刃先１０５が形成
され、一面先端側１０２の細溝１０６へ圧入して
植設されている。上記刃先１０５は、ケーブル心
線１０８と平行に刃先が配置されているので、糸
束に銅箔を巻いて成る心線１０８にのみ使用でき
るものである。実開昭57−50974号も同種機能で
あつた。

また、本出願人が先に開発し、提案しているこ
の種の構造のものに、Ｕ字型スリツト端子に接続
する線を押し込むための部材であるワイヤーロツ
クと、ケーブルを保持する部材とは別々の部品で
構成し、組立使用に際しては、モジユラープラグ
にケーブルを接続後、別部材であるケーブル保持
部材をセツトし、ケーブルを保持固定させるよう
にしたものがある。

〔考案が解決しようとする課題〕

前述の本出願人が開発した構造のものは、ケー
ブル、コンタクトを接続完了するためには別々の
部品を用い、それぞれに圧入組立作業を必要とす
るものである。しかも、部品個々を製造管理しな
ければならないので、部品コストも高くつくとい
う問題点を残すものであつた。

さらに、この種の実開昭57−50974号と同61−
8952号とを組み合わせても、接続線を押える技術
が開示されているに過ぎず、ブロツクの圧入によ
つて心線を接続できないものであつた。勿論、コ
ンタクト自体を圧入して接続する技術に留まるも
のであつた。外被押えブロツクを本体とは別体の
ブロツクにヒンジ連結する点も開示されていない
ものであつた。

而して、本考案は上記の問題点に鑑みてされに
改良を加えられたものであつて、部品点数を減ら
すとともに、組立作業コストを低減することので
きるモジユラープラグを提供することを、その目
的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のモジユラープラグは、絶縁ハウジング
から並列して表出するブレードを一端に有しこの
ブレードから凹設されて絶縁ハウジングの中央凹
部に位置する中間部を有しさらにＵ字形溝のスリ
ツト端子を他端から立設して成る細長のコンタク
トを備え、前記絶縁ハウジングの中央凹部には、
コンタクトの中間部を押えて圧入嵌合する押え部
が突出されるとともにこの押え部に穿設されてス
リツト端子に心線を接続する押込み穴を有するコ
ンタクトブロツクが取付けされ、このコンタクト
ブロツクに薄肉ヒンジ部を介して接続ケーブルの
外被を押える外被押えブロツクが一体取付けされ
て構成される。

本考案の望ましい態様の１つは、前記コンタク
トブロツクには、コンタクトの中間部を押える押
え部分と、スリツト端子への押込み穴部分とを有
して成り、コンタクトブロツクでコンタクト自身
を強固に固定すると共に、そのコンタクトブロツ
クにワイヤーロツク（Ｕスリツト端子に接続心線
を押込む部材）機能をも持たせ、一体化部品でも
つてコンタクトの固定、心線の押込み接続並びに
ケーブル外被を押えるようにした点である。

〔作用〕

本考案のモジユラープラグは、絶縁ハウジング
に対し、折曲成形したコンタクトを嵌め込み、そ
の絶縁ハウジングの中央上方部よりコンタクトブ
ロツクの押込み部を嵌着した後、コンタクトブロ
ツクの押込み部の押込み穴に接続線の心線を差し
込む。さらに、前記コンタクトブロツクを押し込
み、コンタクト自身を強固に固定すると共に、コ
ンタクトのＵスリツト端子に心線を押込み接続
し、かつ、ヒンジを介して取付けてある外被ブロ
ツクでもつて接続線の外被を押える。

〔実施例〕

以下、第１図〜第５図に従つて本考案の一実施
例を詳述する。

第１図はモジユラープラグ全体の縦断面図であ
つて、コンタクトのＵスリツト端子に接続線を持
続する前の状態を示す。図中、１は絶縁ハウジン
グで、コンタクト６の接触面ブレードを位置させ
るための凸部２と、後述のコンタクトブロツクを
嵌装するための中央凹部３と、コンタクト６に接
続するための線（図示せず）の外被を押える押え
ブロツク４とから成る、また、５は中央凹部３に
嵌装されるコンタクトブロツクで、絶縁ハウジン
グ１の中央凹部３においてコンタクト６を押込
み、そのコンタクト６を位置決め固定する。図示
するように、コンタクトブロツク６には押え部５
ａが突出されている。７はコンタクトブロツク５
内に形成され、コンタクト６のスリツト端子８を
嵌入させるための穴で、コンタクトブロツク５が
圧入された際に、そのスリツト端子８の端部を案
内挿入するためのものである。

９は図示していない線（配線ケーブル）の心線
が挿入される穴で、この穴９に心線を挿入した状
態でコンタクトブロツク５を圧入し、コンタクト
６と接続する。従つて、７，９で押込み穴を構成
するものであつて、前記押え部５ａに穿設されて
いる。１０は配線ケーブル（図示せず）を案内保
持するためのケーブル挿入部、１１はその内面に
波形に形成された抜け止めである。また、１２は
コンタクトブロツク５に薄肉ヒンジ１３を介して
連結された押えブロツクで、ケーブル挿入部１０
に対し爪１４で嵌合する。

また、第３図は絶縁ハウジング１を矢視Ａ方向
から見た図であつてコンタクト６は絶縁ハウジン
グ１の溝内に４本配設してある。

また、第５図は第１図〜第４図に示す各部品の
分解斜視図であつて、同図に従つて組立手順を説
明する。絶縁材料で一体成形された絶縁ハウジン
グ１並びにコンタクトブロツク５は図示の如き形
状を成しているが、この絶縁ハウジング１の溝内
に対し、コンタクトキヤリア１５が付いたままで
コンタクト６……を押込みセツトする。しかる
後、Ｂ部、Ｃ部で加熱溶着により絶縁ハウジング
本体に固着する。そして、コンタクトキヤリア１
５をＣ部のノツチで折り、取り除く。その後、ケ
ーブル挿入部１０に沿つてケーブルを装着し、そ
の心線をコンタクトブロツク５の穴９に挿入し、
圧入することによつて、各コンタクトのスリツト
端子８に心線は圧入接続され、完成する。その
際、コンタクトブロツク５は、突条１６が絶縁ブ
ロツク１の凹条１７にガイドされて良好に押込さ
れ、押込位置において突条１８が受溝１９に係合
して位置決めされる。

図中、２０はコンタクトブロツク５の上部空間
である。

上記一実施例によれば、押えブロツク１２を押
し付けすれば、爪１４がケーブル挿入部１０の外
側からロツクするので、心線に剪断力を生じさせ
ることなく外被を押えることができる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、一端にブレードを有して他端
にスリツト端子を有するコンタクトをその中間部
においてコンタクトブロツクの押え部で圧入でき
ると同時に、絶縁ハウジングの中央凹部にコンタ
クトブロツクを嵌合することができ、これによつ
てスリツト端子に心線をも同時に接続することが
でき、組立工数を著しく減少させることができ、
組立後のガタ発生も中央部から押えることができ
た。また、絶縁ハウジングとは別体のコンタクト
ブロツクに外被押えブロツクを薄肉ヒンジ部で一
体連結したので、別体の部品点数を少なくするこ
とができた。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本考案によるモジユラープラ
グの一実施例を説明するための図であつて、第１
図は全体的な縦断面構造図、第２図は一部断面の
平面図、第３図はモジユラープラグの一部正面
図、第４図はコンタクトブロツクの正面図、第５
図はモジユラープラグの分解斜視図、第６図は従
来のモジユラープラグの縦断面図、第７図は同じ
く組立接続完成後のモジユラープラグ縦断面図で
ある。 １……絶縁ハウジング、２……凸部、３……中
央凹部、４……外被押えブロツク、５……コンタ
クトブロツク、５ａ……押え部、６……コンタク
ト、６ａ……中間部、７……穴、８……スリツト
端子、９……穴、１０……ケーブル挿入部、１１
……抜け止め、１２……押えブロツク、１３……
薄肉ヒンジ部、１４……爪、１５……コンタクト
キヤリア。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 絶縁ハウジングの凸部から並列して表出するブ
   レードを一端に有しこのブレードから凹設されて
   絶縁ハウジングの中央凹部に位置する中間部を有
   しさらにＵ字形溝のスリツト端子を他端から立設
   して成る細長のコンタクトを備え、 前記絶縁ハウジングの中央凹部には、コンタク
   トの中間部を押えて圧入嵌合する押え部が突出さ
   れるとともにこの押え部に穿設されてスリツト端
   子に心線を押し込みする押込み穴を有するコンタ
   クトブロツクが取付けされ、 このコンタクトブロツクに薄肉ヒンジ部を介し
   て接続ケーブルの外被を押える外被押えブロツク
   が一体取付けされることを特徴とするモジユラー
   プラグ。