JPH05177514A - 機械加工法および機械加工装置 - Google Patents

機械加工法および機械加工装置

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JPH05177514A
JPH05177514A JP34715591A JP34715591A JPH05177514A JP H05177514 A JPH05177514 A JP H05177514A JP 34715591 A JP34715591 A JP 34715591A JP 34715591 A JP34715591 A JP 34715591A JP H05177514 A JPH05177514 A JP H05177514A
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machining
tool
work
sensor
machining tool
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JP34715591A
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Takashi Moriuchi
隆 森内
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DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークと加工用工具との間の位置関係の制御
が簡単に行え、しかも、芯出し作業を省略することが出
来る機械加工法を提供する。 【構成】 ワーク1と加工用工具2との間の位置関係を
制御しつつ前記加工用工具でワークに対し機械的な加工
を施す機械加工法において、前記加工用工具にワークの
特定部位1aを検出するセンサ3を設けておいて、この
センサからの出力信号を前記位置関係の制御に繰り込む
ようにすることを特徴とする機械加工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ワークに対し面取り
加工を施すのに好適な機械加工法および機械加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】機械的な加工の一つである面取り加工
は、例えば、加工用工具が回転しつつワークの端縁(あ
る平面とその面に対して角度をもつ面の交わる角部)を
削りとる加工であり、加工用工具をワーク(被加工物)
の加工端縁に接触させつつ移動させる(ワークの加工輪
郭形状に沿って案内する)ようにする。
【0003】普通、NC工作機に加工用工具を取り付け
て加工を行うのであるが、NC工作機を稼働させるため
には、ワークでの加工輪郭形状に応じた加工プログラム
を予め作成する必要がある。この加工プログラムは加工
輪郭形状が変わる毎に作成しなければならず手間がかか
る。
【0004】また、ワークをNC工作機に取り付けると
きには位置決め作業(芯出し作業)が必要である。この
芯出し作業は各ワーク毎に行う必要があり、かなり手間
のかかる作業である。
【0005】それに、鋳鉄製などワークの表面が素材の
まま(黒皮状態)のときは、肉付きが一定せず、図面寸
法だけに頼って加工プログラムを作成すると面取り寸法
が安定しないという不都合を招くため、この場合には、
まずタッチセンサー等でワーク毎に加工輪郭形状を測定
し、その測定結果に基づいて加工プログラムをワーク毎
に予め組み変えなければならず、大変な手間がかかって
しまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、ワークと加工用工具との間の位置関係の制御が
簡単に行え、しかも、芯出し作業を省略することが出来
る機械加工法および機械加工装置を提供することを第1
の課題とし、予めワークの加工輪郭形状に応じた加工プ
ログラムの作成、芯出し作業、加工輪郭形状の測定を必
要とせずに面取り加工が施せる機械加工法および機械加
工装置を提供することを第2の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記第1の課題を解決す
るため、請求項1記載の発明にかかる機械加工法では、
ワークと加工用工具との間の位置関係を制御しつつ前記
加工用工具でワークに対し機械的な加工を施すにあた
り、前記加工用工具にワークの特定部位を検出するセン
サを設けておいて、このセンサからの出力信号を前記位
置関係の制御に繰り込むようにしており、請求項3記載
の発明にかかる機械加工装置では、ワークに機械的な加
工を施すための加工用工具と、前記ワークと加工用工具
との間の位置関係を制御する制御手段とを備え、この制
御手段により前記位置関係を制御しつつ前記加工用工具
でワークに対し機械的な加工を施すようになっている装
置において、前記加工用工具にはワークの特定部位を検
出するセンサが設けられていて、前記制御手段にはセン
サからの出力信号が入力されており、前記センサからの
出力信号が前記位置関係の制御に繰り込まれる構成を採
っている。
【0008】そして、前記第2の課題を解決するため、
請求項2記載の発明にかかる機械加工法では、前記請求
項1に加えて、加工用工具が回転しつつワークの端縁を
削りとる面取り加工であって、センサが加工用工具の回
転中心からずれていて、その回転によってセンサが所定
の軌跡を描きながら、ワークの端縁の位置を特定部位と
して検出し、この検出されたワークの端縁の位置に基づ
いて加工用工具を案内するように制御するものである。
【0009】また、請求項4記載の発明にかかる機械加
工装置では、前記請求項3に加えて、センサが加工用工
具の回転中心からずれていて、その回転によってセンサ
が所定の軌跡を描きながら、ワークの端縁の位置を特定
部位として検出するようになっていて、この検出された
ワークの端縁の位置に基づいて加工用工具が案内される
ようになっており、前記ワークに対し面取り加工が施せ
る構成を採っている。
【0010】
【作用】この発明の場合、加工用工具に設けられたセン
サでワークの特定部位を検出し、その結果を加工用工具
とワークの位置関係の制御に繰り込むようにしており、
予めプログラムの作成やワークの芯出しを行わずとも、
加工用工具とワークの位置関係の必要な制御が可能にな
って所望の機械的な加工が実現できる。つまり、この発
明の機械加工法や機械加工装置によれば、加工用工具自
体に「目」が付いた形になり、加工用工具をワークの被
加工部位に対して適切に自動案内することができるよう
になったため、予めプログラムの作成やワークの芯出の
必要がなくなったのである。
【0011】センサを使って工具をワークの被加工部位
に対して自動的案内させる場合、センサを加工用工具の
動きに追随させて動かす必要があり、普通は複雑な構成
になるのであるが、この発明の場合、センサが加工用工
具に設けられていて自動的に加工用工具の動きに追随し
て移動してくれるため、必要な構成が複雑にならずにす
み、実施が容易である。
【0012】機械的な加工が加工用工具が回転しつつワ
ークの端縁を削りとる面取り加工である場合は、センサ
で被加工部位であるワークの端縁を検出し、そこへ加工
用工具を案内することになる。加工する端縁を実際に測
定する形となり、鋳鉄製のような肉付きが一定しないワ
ークであっても、面取り寸法が一定しており、予め加工
輪郭形状を測定する必要がなくなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0014】まず、機械的な加工が面取り加工である場
合について説明する。
【0015】機械加工装置では、図1にみるように、ワ
ーク1に対し面取り加工を行うための加工用工具2と、
ワーク1と工具2との間の位置関係を制御する制御手段
(図示省略)とを備え、この制御手段により、ワーク1
の被加工部位である端縁1aに加工用工具2を案内し接
触させるようになっている。加工用工具2にはワーク1
の特定部位を検出するセンサ(近接スイッチなど)3が
設けられている。加工用工具2は中心軸2aまわりに回
転しつつワーク1の端縁(水平面11と垂直面12の交
わる角)1aに接触し切削してゆく。
【0016】工具2としては、図3〜図4にみるような
面取り工具201,202が例示される。一方、制御手
段としては、通常のNC工作機に装備されているような
ワーク1と工具2との間のX軸、Y軸,Z軸等の移動制
御機構が挙げられる。なお、この明細書において、発明
の理解を容易とする都合上、ワーク1に対し工具2を移
動させるものとして説明することが多いが、ワーク1を
工具2に対して移動させるようにしてもよい。また、両
者が相対的に移動してもよい。
【0017】工具2の先端は円錐形であって、円錐の頂
点21を工具(主軸)の中心軸2aが通っている。セン
サ3は円錐の頂点21より少しずれた斜面部分に設けら
れており、工具(主軸)の中心軸2aから距離L0だけ
離れたところに位置している。加工用工具2はセンサ3
のある位置より先の部分でワーク1と接触するように制
御される。
【0018】そのため、工具2の回転に伴い、センサ3
は、図2にみるように、ワーク1のすぐ上方でループを
描き、その移動軌跡30は上方からみて、ワーク1の端
縁1aを横切ることになる。そこで、センサ3が端縁1
aを横切った時のセンサ3に起こる出力変化を利用する
と、端縁1aのセンサ3が横切った位置(特定部位)の
検出ができる。
【0019】後ほど詳しく説明するが、センサ3の出力
信号は制御手段の座標値検出部31に入力されていて、
センサ3が横切った端縁1aの位置の座標値が算出され
記憶される。制御手段では記憶された座標値をワーク1
と加工用工具2の位置関係の制御ルーチンに繰り込ま
れ、その結果、加工用工具2をセンサ3で記憶した座標
値に相当する位置に案内する。
【0020】つまり、センサ3が端縁1aを最初に横切
った位置aの座標値が算出記憶され、その座標値に対応
する位置aに加工用工具2が案内されてゆく。加工用工
具2が位置aへ移動するのに伴いセンサ3は新たな端縁
1aにおける位置b,c,d,e,f・・・を次々と横
切り、各位置の座標値が次々と算出・記憶される一方、
加工用工具2は新たに記憶された座標値に対応する位置
b,c,d,e,f・・・に順に案内されていき、その
結果、端縁1aの面取り加工が進行することとなる。
【0021】なお、センサ3がワーク1の端縁1aを横
切るたび毎に座標値を算出・記憶してもよいが、何回か
横切る間に一回だけ座標値を算出・記憶するようにして
もよい。
【0022】上記の機械加工装置の場合、センサ3の出
力信号を加工用工具2の外へ取り出すための構成は以下
のようになっている。センサ3の出力信号は電気ケーブ
ル31でスリップリング32に送られる。このスリップ
リング32には加工用工具2の外で固定されているブラ
シ33が加工用工具の回転中も接触しており、その結
果、センサ3の出力信号はブラシ33を介して加工用工
具2の外に取り出される。
【0023】このように、上記機械加工装置では、面取
り加工プログラムが無くとも、センサが加工中に加工す
る端縁を検出し、そこに加工用工具を案内していくた
め、加工プログラムを予め作成せずに面取り加工が行え
る。このように、センサが加工する端縁を実際に検出し
てくれる場合、ワークの芯出しの必要もない。
【0024】この他、上に例示の場合に限らず、例え
ば、図5に示すように、センサ3として、ワーク1の垂
直面(特定部位)12を検出するセンサを用い、このセ
ンサ3を工具の中心軸2aが通る先端21に設け、セン
サ3の移動軌跡が上方からみて、ワーク1の端縁1aを
横切らないようにしておく一方、制御手段でその出力信
号からセンサ3と垂直面12の間の距離L1を算出し、
これが常に一定となるようにワーク1と加工用工具2の
位置を制御するようにしても、やはり、予め加工プログ
ラムの作成や芯出し作業を要せずにワーク1に対する面
取り加工が行える。
【0025】続いて、機械的な加工が面取り加工以外の
場合について説明する。
【0026】図6にみるように、下穴15に加工用工具
であるタップ25でネジ加工を施す場合、タップ25の
先端にセンサ3として、下穴の底(特定部位)15aを
検出するセンサを設け、制御手段でその出力信号からセ
ンサ3と下穴の底15aの間の距離L2を求め、距離L
2が所定の値になったらタップ25を逆に回転させるよ
うにする。
【0027】つまり、ワーク1における下穴の底15a
と下穴15に進入するタップ25との間の距離(位置関
係)の制御ルーチンに、センサ3の出力信号を繰り込
み、タップ25が所定の位置まで進入したらタップ25
を反対に抜くようにするのである。
【0028】また、ワーク1に対し所定の図形とおりの
切り抜き加工を施す場合、図7にみるように所定の図形
を描いたシート16をワーク1の表面に張り付けるか、
所定の図形をワーク1の表面に直に描くかする一方、図
10にみるように、加工用工具であるエンドミル26に
光センサ36を設けておき、図形のある個所と無い個所
の反射率の違い(明暗の違い)を利用して、エンドミル
26で加工する図形線(特定部位)を加工しつつ検出
し、エンドミル26を検出した図形線に沿って移動させ
てゆく。そうすると、図8にみるように、所定の図形と
おりの切り抜き17が出来上がる。
【0029】ワーク1に対し所定の図形とおりの彫り込
み加工を施す場合、やはり、図7にみるように所定の図
形を描いたシート16をワーク1の表面に張り付ける
か、所定の図形をワーク1の表面に直に描くかする一
方、図11にみるように、加工用工具であるボールエン
ドミル27に光センサ36を設けておき、図形のある個
所と無い個所の反射率の違い(明暗の違い)を利用し
て、ボールエンドミル27で加工する図形線(特定部
位)を加工しつつ検出し、ボールエンドミル27を検出
した図形線に沿って移動させてゆく。そうすると、図9
にみるように、所定の図形とおりの彫り込み18が出来
上がる。
【0030】図形が一筆書きされておれば完全に連続加
工される。一筆書きでない場合も始点と終点が複数ある
だけでなんら問題ない。
【0031】以下、請求項3,4記載の発明の一例にか
かる機械加工装置で請求項1,2記載の発明の一例にか
かる機械加工法によりワークに面取り加工を施す場合に
ついてさらに、具体的に説明する。図16は実施例にか
かる機械加工装置の全体構成をあらわす。勿論、この発
明は下記の実施例に限らないことは言うまでもない。
【0032】実施例においては、図12および13に示
すように、ワーク1は円柱形であり、円柱上面の端縁1
aの面取り加工を行う。
【0033】実施例の機械加工装置では、図12および
図13にみるように、ワーク1に対し面取り加工を行う
ための加工用工具2と、ワーク1と工具2との間の位置
関係を制御する制御手段8とを備え、この制御手段8に
より、ワーク1の被加工部位である端縁1aに加工用工
具2を案内し接触させるようになっている。加工用工具
2にはワーク1の端縁1aを検出するセンサ(近接スイ
ッチなど)3が設けられている。加工用工具2は中心軸
2aまわりに高速で回転しつつワーク1の端縁〔水平面
(上面)11と垂直面(周面)12の交わる角〕1aに
接触し切削してゆく。
【0034】工具2としては、やはり、図3〜図4にみ
るような面取り工具201,202が例示される。一
方、制御手段8は、マシニングセンターなどにある通常
のNC工作機に装備されているようなワーク1と工具2
との間のX軸、Y軸,Z軸等の移動制御機構を有するも
のである。
【0035】加工用工具2の先端は円錐形であって、円
錐の頂点21を工具の中心軸2aが通っている。センサ
3は円錐の頂点21より少しずれた斜面部分に設けられ
ており、工具の中心軸2aから距離L0だけ離れたとこ
ろに位置している。加工用工具2はセンサ3のある位置
より先の部分でワーク1の端縁1aと接触するように制
御される。
【0036】その結果、センサ3は、回転中、工具2の
中心軸に対してほぼ円運動を行い、図14にみるよう
に、その移動軌跡30がワークの端縁1aを横切る(勿
論、当初、センサ3がワークの端縁1aの或る位置aを
横切れるようにワーク1と工具2を近接させておく)。
【0037】加工用工具2の回転に伴いセンサ3は円を
描き、図12〜14にみるように、センサ3の移動軌跡
30は先ずワーク1の端縁1aの位置aを横切る。セン
サ3が端縁1aを横切った時にセンサ3に起こる出力変
化を利用して、端縁1aのセンサ3が横切った位置aを
正確に検出することが出来る。センサ3の出力信号が制
御手段8に入力されていて、センサ3が横切った端縁1
aの位置の座標値が算出され記憶されるのである(詳し
くは後述)。
【0038】制御手段8では記憶された座標値をワーク
1と加工用工具2の位置関係の制御ルーチンに繰り込ま
れるようになっている。そして、記憶された座標値に対
応する位置aに向かって加工用工具2を補間させる。位
置aへの移動の途中でもセンサ3は端縁1aにおける位
置aより先の位置b,c・・・を横切り、その際、位置
b,c・・・の座標値を検出・記憶してゆくと同時に位
置aに達したあとは新たに記憶した位置b,c・・・へ
加工用工具2を順に補間させてゆく。加工用工具2は位
置b,c,d,e,f,g・・・と移動してゆき、ワー
ク1の端縁1aに対する面取り加工が進行してゆく。
【0039】なお、センサ3が端縁1aを横切るたびに
座標値を算出するのではなく、何回か横切る間に一回だ
け座標値を算出するようにしてもよい。位置aの座標値
の記憶は補間が終了し必要なくなった時点で消去するよ
うにすれば、座標値の記憶に必要な記憶容量を少なくす
ることが出来る。
【0040】次に、ワーク1の端縁1aにおける位置
a,b・・・の座標値の算出に関して具体的に説明す
る。
【0041】算出にあたっては、加工用工具2の中心軸
2aの座標値を使う。この座標値は利用するNC工作機
のシステム変数により得られる。また、工具の中心軸2
aとセンサ3の距離LOは予めNC装置に入力してお
く。
【0042】今、図15にみるように、センサ3が位置
aを横切った場合、制御手段8の角度検出手段101に
おいて位置aの座標値が次の式(1),(2)に従って
算出される。
【0043】 X軸座標値=中心軸2aのX軸座標値−距離L0×COSθ・・・(1) Y軸座標値=中心軸2aのY軸座標値+距離L0×SINθ・・・(2) 角度θは、予め定めた基準線BLと中心軸2aと位置a
を結んだ線とのなす角度である。この角度θは以下のよ
うにして逐次測定されている。
【0044】図16にみるように、主軸(工具回転軸)
25に主軸一周360°の絶対値出力タイプのパルス発
生器PGを取り付けておき、パルス発生器PGの取り付
け位置とセンサ3の取り付け位置の位置関係は予め決定
しておく必要があり、説明上、パルス発生器PGの0°
出力位置を−X軸とした。これにより、上の式(1),
(2)となった。基準線BLの取り方を変えると、それ
に応じて式(1),(2)の加減算の符号を変える必要
がある。
【0045】角度検出手段101で検出された角度θは
座標値算出手段102に送られる。座標値算出手段10
2は式(1),(2)に従って座標値を算出する。
【0046】以上の座標値算出の手順をフローチャート
で示せば図17の通りである。
【0047】続いて、全体の動作を図18および図19
に示すフーローチャートを参照しつつ説明する。
【0048】必要な準備を行った後加工を開始すると、
まず、主軸の回転(150)に伴いセンサ3はワーク1
の端縁1aの位置aを横切ると、前述したように、その
位置aに対応する角度の検出(151)に続いて座標値
を算出し(152)保持する。そして、保持した座標値
に対応する位置aに向かって加工用工具2を移動させる
(153)。
【0049】加工用工具2が位置aに向かう途中で位置
bを横切った時に、その位置に対応する角度の検出(1
54)に続いて座標値を算出し(155)、算出された
座標値を記憶する(156)。ここで、説明の都合上、
記憶格納場所が25個あるものとし、それらにアドレス
1〜アドレス25と番号を付ける。アドレス1に位置b
の座標値を記憶する(156)一方、アドレス2を記憶
準備態勢にする(157)。
【0050】記憶容量をチェックして(158)して再
び加工用工具2は位置aに向かって移動する(15
3)。加工用工具2が位置aに向かう途中で今度は位置
cを横切った時に、その位置が対応する角度の検出(1
54)に続いて座標値を算出し(155)、算出された
座標値をアドレス2に記憶する(156)一方、アドレ
ス3を記憶準備態勢にする(157)。このように、位
置aに到達するまでは(159)、工具移動(153)
−角度検出(154)−座標値算出(155)−座標値
記憶(156)−アドレス行進(157)−記憶容量チ
ェック(158)を繰り返しながら加工用工具2を位置
aに案内する。
【0051】到達までに10点の位置の座標値が算出・
記憶された場合、アドレス1〜10には各座標値が記憶
保持されることになる。そして、アドレス11は準備態
勢にある。主軸の回転や送りなどに異常があれば記憶容
量を越えた状態となってアラームとなる(160)。
【0052】位置aに到達した後は、アドレス1に記憶
された座標値に相当する位置bに向かい移動する(16
1)。移動の途中で加工最終座標点に達しているかどう
かチェックする(162)。勿論、加工最終座標点は予
め設定しておく。ワークの最大寸法値を設定する。加工
最終座標点を最初の座標値に設定しておけば、加工輪郭
を一周するという加工になる。
【0053】位置aに到達するまでは、上と同様(16
3〜167)、センサ3が横切る位置の座標値の算出・
記憶などがなされる。ここで最初に得られた座標値は使
用ずみのアドレスの次のアドレスから使う。アドレス1
0までが使用済であればアドレス11から使うのであ
る。アドレス更新(166)のあと記憶容量のチェック
を行い(167)、再び、位置bに向かって移動する。
【0054】センサ3が横切る位置の座標値の算出・記
憶などを同様に行いつつ、加工用工具2が位置bに到達
すると、続いてアドレス2に記憶された座標値に対応す
る位置cに向かって移動し、位置bの場合と同様のこと
が繰り返される。
【0055】このようにして、加工用工具2は、位置b
−位置c−位置d−・・・・位置g・・・と順次移動
し、その途中で角度検出〜座標値記憶〜記憶容量チェッ
クを繰り返し行う。その時、記憶するアドレスは使用済
のアドレスの次のものを使うようにする。
【0056】アドレスが25を超すと(書き込み用)ア
ドレスnを1に戻す(168)。この時、加工用工具2
はアドレス1に記憶された座標値に対応する位置aを過
ぎているためアドレス1のデータは不要となっている。
加工用工具2の移動順序も当然、記憶順序に従い(読み
出し用)アドレスNもアドレス1に行くようにする(1
69)。
【0057】予め設定した加工最終座標点に達するまで
上の動作が繰り返される。加工最終座標点に達すると主
軸が停止し加工完了となる(170)。
【0058】なお、制御手段8においては、実際には、
座標値算出手段102で算出したあとは、図16にみる
ように、ソフト制御手段103および座標値記憶手段1
04の間で処理がなされるとともに位置制御手段105
を介してサーボ駆動手段106を制御しX,Y軸駆動モ
ータ121,122を駆動してテーブル120を移動さ
せ必要な動きを行わせる。それと、上の説明では、工具
の中心軸で加工するための座標点としたが、実際は面取
り量は主軸制御手段107と主軸駆動108によるZ軸
を制御で行うとともに位置制御手段105に内蔵されて
いる工具径補正部を作動させるようにする。
【0059】以下、工具径補正部について図20を参照
しながら具体的に説明する。 (1)加工用工具の中心軸2aは、図20にみるように
最初は位置Aにある。 (2)この状態で位置aの座標値だけが判明する。 (3)加工用工具2は位置aに向かって移動し始める。 (4)このとき工具径補正は未だかけない。というのは
次の位置bの座標値が判明しないと工具径補正が正しく
かけられないからである。ここで工具径補正を無理にか
けると、図21にみるように直角に補正がかかり切り込
み過ぎ(斜め格子部分)19が発生してしまう。 (5)加工用工具2が端縁1aの位置aに向かう途中の
位置Bで端縁1aの位置bの座標値が判明する。 (6)位置bの座標値が判明してからは工具径補正Wを
かける。 (7)加工用工具2(の中心軸)は位置bの検出の後は
位置aに向かわず位置Eに向かう。ここで線分abと線
分EGは平行であり、両線分の間隔は工具径補正値(L
Oより小さい半径値として設定する値)である。線分a
bと工具径補正値を隔てて引いた平行線に対する位置a
よりの垂直線の交点が位置Eである。 (8)加工用工具2が位置Eに達する途中では位置Cで
位置cの座標値が判明し、位置Dでは位置dの座標値が
判明する。実際には、この2点より多くの点の位置の座
標値を判明させつつ位置Eに到達する。 (9)位置Eに到達したあと加工用工具2は、位置G,
H,I・・・と順次移動してゆく。線分abと線分E
G、線分bcと線分GH、線分cdと線分HIは平行で
あり、線分の間隔は工具径補正値(LOより小さい半径
値として設定する値)である。各々平行に引いた線の交
点が位置G,H,Iなのである。 (10) 加工用工具2は、位置A,E,G,H,Iと順
次移動し、その途中、位置b,c,d,eの座標値が判
明する。その時の加工用工具2の中心軸は、位置B,
C,D,Fである。これ以降も同様に多くの位置を検出
し座標値を判明させてゆく。位置B以降は、加工用工具
2の2点以上の案内用位置が判明しているため、工具径
補正がかけられるのである。
【0060】工具径補正を利用しないときの説明では、
加工用工具2(の中心軸)が加工輪郭である端縁1aの
上を移動するとしたが、工具径補正を利用すると、加工
用工具2(の中心軸)が加工用工具輪郭である端縁1a
の側方の位置E,F,G,H・・・上を移動するのであ
る。
【0061】次に、加工の終了の場合について、より具
体的に説明する。
【0062】予め終了するところの位置の座標を設定し
ておかないと、加工が終了しない。
【0063】(a)加工の終わりが加工の始点でない場
合は、例えば、以下のようにする。
【0064】図22にみるように、加工輪郭である端縁
1aの位置aから位置tまでを加工する場合、すなわち
位置tで加工を終わらせるときは、検出された位置のY
軸座標値が位置tのY軸座標値を超えたとき、検出をス
トップし記憶してある残りの座標値に対応する位置sま
で移動(加工)するようにする。
【0065】ここでいう位置tのY軸座標値、つまりワ
ーク最大値は予め設定しておく。設定しておくところは
図16のソフト処理制御手段103である。図22では
検出された位置のY軸座標値が位置tのY軸座標値を超
えたときに検出をストップさせているが、ワークによっ
てはX軸座標値で判断してもよい。
【0066】(b)加工の終わりが加工の始点である場
合(一周輪郭加工の場合)は、例えば、以下のようにす
る。
【0067】図23にみるように、検出された位置のY
軸座標値(加工態様によってはX軸座標位置)が検出始
点である位置aのY軸座標値(またはX軸座標位置)を
超えたとき(+方向または−方向、図23では位置aが
上方にあるから+方向)に以降の検出をストップする。
検出された位置のY軸座標値が検出始点である位置aの
Y軸座標値に対して−方向の条件(図23では下の方が
−方向)だけで検出を行い、+方向になったら検出をス
トップする。その後は、記憶済の座標値は無視して始点
である位置aに向かって加工し位置aに達したら加工を
止める。もし、無視しないと、図23にみるように、位
置aを超えたあと面取りの済んだ端縁を再び加工し削り
過ぎるという事態を招いてしまう。
【0068】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、加工用工具に設けられたセンサでワーク
の特定部位を検出し、その結果が加工用工具とワークの
位置関係の制御に繰り込まれていて、加工用工具をワー
クの被加工部位に対して適切に自動案内させることが出
来るため、予めプログラムの作成やワークの芯出を必要
とせず、簡単に必要な加工が施せるだけでなく、センサ
が加工用工具に設けられていて自動的に加工用工具の動
きに追随して移動してくれるため、必要な構成が複雑に
ならずにすみ実施も容易である。
【0069】機械的な加工が加工用工具が回転しつつワ
ークの端縁を削りとる面取り加工である場合も、加工す
る端縁を実際に検出する形となるため、鋳鉄製のような
肉付きが一定しないワークであっても、面取り寸法は一
定しており、予め加工輪郭形状を測定する必要もなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の面取り加工時の加工用工具まわりの
構成を示す側面図である。
【図2】この発明の面取り加工時のセンサの移動軌跡を
あらわす平面図である。
【図3】面取り加工用工具の1例をあらわす斜視図であ
る。
【図4】面取り加工用工具の1例をあらわす斜視図であ
る。
【図5】この発明の他の面取り加工時の加工用工具まわ
りの構成を示す側面図である。
【図6】この発明のタップ加工時の加工用工具まわりの
様子をあらわす断面図である。
【図7】この発明の切り抜き加工に用いるワークと切り
抜き図形をあらわす斜視図である。
【図8】この発明の切り抜き加工で得られた切り抜きを
あらわす斜視図である。
【図9】この発明の彫り込み加工で得られた彫り込みを
あらわす斜視図である。
【図10】この発明の切り抜き加工で使う加工用工具を
あらわす側面図である。
【図11】この発明の彫り込み加工で使う加工用工具を
あらわす側面図である。
【図12】実施例の面取り加工時の加工用工具まわりの
構成を示す側面図である。
【図13】実施例の面取り加工時の加工用工具まわりの
構成を示す平面図である。
【図14】実施例の面取り加工時のセンサの移動軌跡を
あらわす平面図である。
【図15】実施例の面取り加工におけるワークの端縁の
位置の検出を説明するための平面図である。
【図16】実施例の面取り加工が行える機械加工装置の
構成をあらわすブロック図である。
【図17】実施例における座標値算出の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図18】実施例の機械加工装置の動作の全体の流れの
前半部分をあらわすフローチャートである。
【図19】実施例の機械加工装置の動作の全体の流れの
後半部分をあらわすフローチャートである。
【図20】実施例の機械加工装置における工具径補正の
説明のための平面図である。
【図21】実施例の機械加工装置における工具径補正の
説明のための平面図である。
【図22】実施例の機械加工装置の終了時の動作を説明
するための平面図である。
【図23】実施例の機械加工装置の他の終了時の動作を
説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 ワーク 1a ワークの端縁(特定部位) 2 加工用工具 3 センサ 8 制御手段 30 移動軌跡

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークと加工用工具との間の位置関係を
    制御しつつ前記加工用工具でワークに対し機械的な加工
    を施す機械加工法において、前記加工用工具にワークの
    特定部位を検出するセンサを設けておいて、このセンサ
    からの出力信号を前記位置関係の制御に繰り込むように
    することを特徴とする機械加工法。
  2. 【請求項2】 加工用工具が回転しつつワークの端縁を
    削りとる面取り加工であって、センサが加工用工具の回
    転中心からずれていて、その回転によってセンサが所定
    の軌跡を描きながら、ワークの端縁の位置を特定部位と
    して検出し、この検出されたワークの端縁の位置に基づ
    いて加工用工具を案内するように制御する請求項1記載
    の機械加工法。
  3. 【請求項3】 ワークに機械的な加工を施すための加工
    用工具と、前記ワークと加工用工具との間の位置関係を
    制御する制御手段とを備え、この制御手段により前記位
    置関係を制御しつつ前記加工用工具でワークに対し機械
    的な加工を施すようになっている機械加工装置におい
    て、前記加工用工具にはワークの特定部位を検出するセ
    ンサが設けられていて、前記制御手段にはセンサからの
    出力信号が入力されており、前記センサからの出力信号
    が前記位置関係の制御に繰り込まれるようになっている
    ことを特徴とする機械加工装置。
  4. 【請求項4】 センサが加工用工具の回転中心からずれ
    ていて、その回転によってセンサが所定の軌跡を描きな
    がら、ワークの端縁の位置を特定部位として検出するよ
    うになっていて、この検出されたワークの端縁の位置に
    基づいて加工用工具が案内されるようになっており、前
    記ワークに対し面取り加工が施せる請求項3記載の機械
    加工装置。
JP34715591A 1991-12-27 1991-12-27 機械加工法および機械加工装置 Pending JPH05177514A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009233785A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Mori Seiki Co Ltd 工作機械の位置測定方法とその装置

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