JPH05176917A - 光学的血糖値非破壊測定方法および装置 - Google Patents

光学的血糖値非破壊測定方法および装置

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JPH05176917A
JPH05176917A JP12985992A JP12985992A JPH05176917A JP H05176917 A JPH05176917 A JP H05176917A JP 12985992 A JP12985992 A JP 12985992A JP 12985992 A JP12985992 A JP 12985992A JP H05176917 A JPH05176917 A JP H05176917A
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光彦 野田
Nobuaki Kuzutani
信明 葛谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 採血を供わない完全な非浸襲血糖値測定法で
ある光学的血糖値非破壊測定方法、および患者1人に1
台の使用が可能となるような携帯型の光学的血糖値非破
壊測定装置を提供する。 【構成】 波長0.78〜1.32μmから選択される
少なくとも1つの波長の近赤外光を人体に入射させ、そ
の透過光の強度を検出し、その検出結果に基づいて人体
内のグルコース濃度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒト血液中のグルコー
ス濃度(血糖値)を光学的手段によって、短時間で非破
壊測定し、主に糖尿病患者に対して使用される光学的血
糖値非破壊測定方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病は、血液中および細胞外液、組織
液中のグルコース濃度が慢性的に上昇する病気である。
正常な人体では血液中に溶存するグルコース濃度は60
〜120mg/dl程度であり140〜200mg/d
lあるいはそれ以上ある場合を糖尿病と称している。糖
尿病は、その原因に対する完全な治療法はなく、血糖値
が上昇すれば、血糖値を低下させるホルモンであるイン
シュリンを投与して血糖値を適正なレベルに維持させて
いる。
【0003】血糖値の測定方法としては、採血法(浸襲
法)と無採血法(非浸襲法)の2つがある。採血法は、
採血した血液を通常はグルコース酸化酵素法により、簡
便法としては試薬と反応させ、その反応色から比色を用
いて血糖値を求める方法が最も普遍的に行われている。
無採血法は、以下に示すようにさまざまな手法が報告さ
れているが、まだ実用化に至ってはいない。 [赤外分光分析法による非浸襲的血糖計測法]梶原研一
郎等(熊本大学医学部グループ)が提案している口腔ス
ペクトル解析によるグルコース定量法であって、血液で
はなく口腔から採取した粘膜の吸光スペクトルをフーリ
エ変換赤外分光器(FTIR)を用いた減衰全反射法
(ATR法)で測定し、2920cm-1(3.42μ
m)をリファレンスとし、グルコースの吸収ピークであ
る1033cm-1(9.68μm)の補正吸光度の二次
微分値をもって血糖値の定量を行うものである。 [経皮的血糖計測法]荒井恒憲等(防衛医大グループ)
が提案している方法であって、皮膚表皮角質層を除去し
た後に、減圧吸引装置を取り付けて組織液(吸引浸出
液)を採取し、この組織液のグルコース濃度を測定する
ことによって、間接的に血糖値を求めるものである。
【0004】その他、海外では、FTIR−ATR法に
関する報告提案がなされているが、殆どが浸襲法であ
る。
【0005】Heise−HM等(USA)は、150
0〜750cm-1(6.67〜13.33μm)の採血
血液吸光スペクトルをATR法で測定することによっ
て、グルコース濃度の定量が可能であると報告している
(Anal−Chem.1989 Sep 15)。
【0006】Zeller−H等(Institut
fur PhysikalisheMedizin,W
est−Germany)は、グルコース吸収波長とし
ては1040cm-1(9.62μm),1085cm-1
(9.22μm),1109cm-1(9.02μm),
1160cm-1(8.62μm),1365cm
-1(7.33μm)があるが、血中の尿素、蛋白質、脂
肪などに影響を受けない波数は1040cm-1だけであ
ったが、1109cm-1もグルコース濃度の定量に有効
であったと述べている(Int−J−Artif−Or
gans.1989Feb.)。
【0007】Arnold−MA等(Departme
nt of ChemistryUniversity
of Iowa)は、4400cm-1(2.27μ
m)にグルコース吸収が存在し、5000〜4000c
-1(2.00〜2.50μm)の吸光スペクトルをF
TIR法で測定することによって、採血血中のグルコー
ス濃度の定量が可能であると報告している(Anal−
Chem 1990Jul)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、採血法
によれば、糖尿病の患者は少くとも年間に数百回を越す
採血(通常は数百から千回以上)を一生を通じて行わね
ばならず、苦痛を伴うとともに若年者や高齢者では危険
が多い。
【0009】また、光学的な手法を用いても、FTIR
法や、測定波長が赤外域、あるいは1.4μm以上の近
赤外域ならば、装置は大型とならざるを得ず、また信号
強度が極めて弱いため指あるいは耳朶の透過吸収スペク
トルの測定は至難である。そこで本発明の目的は、採血
を供わない完全な非浸襲血糖値測定法である光学的血糖
値非破壊測定方法、および患者1人に1台の使用が可能
となるような携帯型の光学的血糖値非破壊測定装置を提
供することをにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、波長0.78〜1.32μmから選択
される少なくとも1つの波長の近赤外光を人体に入射さ
せ、その透過光の強度を測定し、その測定結果に基づい
て人体内のグルコース濃度を求めるようにしている。
【0011】このグルコース濃度は、例えば、前記透過
光の強度を、これを人体を透過する際の吸光度に変換し
た値より求められる理論上のグルコース濃度に対応する
値に変換して求められる。また、予め、実験等により、
各測定波長における透過光強度とグルコース濃度との対
応チャートを作成して用意しておき、これに基づいて透
過光強度をグルコース濃度に変換するようにしても良
い。
【0012】ここで、理論上のグルコース濃度を求める
場合、ある1波長の吸光度をリファレンスとして、吸光
度を比吸光度として規格化するのが好ましく、測定波長
が0.80〜1.05μmの場合、リファレンスとする
吸光度の波長はグルコース吸収端である0.96μmの
近傍、グルコース吸収ピークである0.87μmもしく
は0.89μmの近傍、あるいはグルコース吸収谷部で
ある0.92μmの近傍の波長が好ましい。また測定波
長が1.05〜1.32μmの場合は、グルコース吸収
最大ピークである1.20μm付近の吸光度をリファレ
ンスとして、各測定波長における吸光度を比吸光度とし
て規格化するのが好ましい。また、前記比吸光度の差吸
光度に基いて求めるようにしてもよい。
【0013】図1は、このような方法を実施するための
本発明に係る装置を概念的に示すものである。図に示す
ように、波長0.78〜1.32μmの近赤外光のうち
の少なくとも1波長の光を人体に照射する手段101、
光照射手段101により照射され人体を透過した光を検
出して光電変換する手段103、光電変換された信号に
基づきその人体内のグルコース濃度を求める手段105
とを備える。光照射手段101は、例えば、光源1、光
源1からの光を分光して前記近赤外光のうちの少なくと
も1波長の光を人体に照射するためのグレーティング1
07およびミラー109を備える。光電変換手段103
は、例えば、人体を透過した光を集める集光部(積分
球)111および集光された光を検出する検出部113
を備える。グルコース濃度を求める手段105は、例え
ば、光照射手段101、光電変換手段103等を制御
し、検出データを格納して所定の演算処理を施す演算手
段によって構成される。
【0014】
【作用】物質の吸光スペクトルは、フラクタルである可
能性が強い。すなわち、図2はFTIR法で測定した赤
外域のグルコース吸光スペクトルを示すが、グルコース
の原吸収波長を、図2に示す赤外域の1500〜950
cm-1(6.67〜10.5μm)とすると、その紫外
〜近赤外域に存在する2n 次高調波の波長範囲は表1に
示す通りである。
【0015】
【表1】
【0016】人体は可視領域に幾つもの吸収帯が存在す
る。これは主に色素および血液中の赤血球と水の吸収に
よるものである。一方、近赤外領域や紫外領域では赤血
球の吸収の影響が少なく、主として糖や水(O−H基)
の吸収が見られる。しかしながら紫外領域および1.4
μmより長い近赤外領域は、人体に対する透過率は極め
て小さいため、この領域で透過吸光スペクトルを測定す
ることは困難である。したがって、糖や水(O−H基)
による吸収を人体に対して透過法で見るためには、23
次高調波領域を用いなければならない。
【0017】この領域でのグルコース吸収は、図3に示
すように大別すると2つのゾーンから成る。ゾーンIは
0.91μm付近に吸光ピークをもつ弱い吸収帯であ
り、ゾーンIIは1.20μm付近に吸光ピークをもつ強
い吸収帯である。なお、この領域付近の水(O−H基)
の吸収ピークは0.98μm、1.19μmおよび1.
45μmである。なお、図4に水の吸光スペクトルを示
すが、血液のグルコース濃度を測定するためには、この
水による吸収の影響をできるだけ低減しなければならな
い。
【0018】また、指あるいは耳朶に光を照射し、透過
法によって吸光スペクトルを測定する場合、被検体の長
さ(透過光路長)の違いを補正する必要がある。一般的
には次の数1式に示すように、ある波長の吸光度をリフ
ァレンスとした比吸光度に変換することによって光路長
の違いを補正することができる。
【0019】
【数1】 この場合、2波長λ1,λ2における△OD値(△Op
tical Density)は、次の数2式で定義さ
れる。
【0020】
【数2】 ゾーンIにおけるグルコース吸光スペクトルを図5に示
す。このゾーンにおいては、水の吸光ピークである0.
98μmを避けた0.96μm近傍の波長の吸光度をリ
ファレンスとした場合、0.83〜0.96μm、望ま
しくは0.87、0.89、0.91、0.94μm近
傍の測定波長との比吸光度、これら比吸光度の差吸光
度、またはこれら測定波長における吸光度の吸光二次微
分値を求めることによって、あるいは、0.87μm付
近の吸光度をリファレンスとした場合、0.83〜0.
87μm、望ましくは0.86μm付近との比吸光度、
これら比吸光度の差吸光度、または測定波長の吸光二次
微分値を求めることによって血液中のグルコース濃度を
求めることが可能である。
【0021】ゾーンIIにおけるグルコース吸光スペクト
ルを図6に示す。このゾーンにおいては、1.21μm
付近の吸光度をリファレンスとした場合、1.06〜
1.21μm望ましくは1.06、1.08、1.1
0、1.13、1.14、1.16、1.70、1.1
9μm付近、あるいは1.21〜1.32μm望ましく
は1.25,1.30μm付近との比吸光度、これら比
吸光度の差吸光度、あるいはこれら測定波長の吸光二次
微分値を求めることによって、血液中のグルコース濃度
を求めることが可能である。
【0022】これによれば、血液あるいはそれを代用す
るもの(口腔粘液、皮膚組織液など)を採取することな
く、外部から非破壊で体内のグルコース濃度が簡便に測
定され、人体に対する浸襲もない。また、測定に資する
波長は0.80〜1.30μmであるため、2.50μ
mより長い波長の赤外光に比べ透過光の信号強度が強
く、したがって、測定装置は小型に構成されるととも
に、測定も実時間で行われる。
【0023】また、応用を考える際に重要なポイントと
して、連続的な血糖測定が可能になるという利点があ
る。すなわち、血糖値の変動を時系列変化として捉える
ことによって、糖尿病患者に対し、適切なインシュリン
投与を医師の指示に基いて行うことがきできるようにな
る。本発明の装置に判断部として、このような判断機能
を組み込めば今まで医師あるいは患者によって主観的に
判断されていたインシュリンの投与量、投与時間など
を、装置が患者に知らせることも可能となる。また、マ
イクロマシンによるインシュリン投与とを組み合わせる
ことによる人工膵臓的な展開も期待される。
【0024】
【実施例】最大4波長の吸光度を用いて血糖測定を行う
場合、小型化された血糖値測定装置としてはさまざまな
実施例が考えられる。図7はその一実施例に係るものの
構成を示す模式図である。
【0025】これは干渉フィルタによる前分光方式のも
のであり、ハロゲン等の光源部1、光源部1が発する光
のうち所定波長の光を透過させる回転干渉フィルタ部
2、回転干渉フィルタ部2からの光を導くための投光用
ファイバ5、耳朶、指等の測定対象物を固定し、この測
定対象物に対し投光用ファイバ5によって導かれた光を
照射するための測定用ハウジング部6、測定用ハウジン
グ部6において測定対象物を透過した光を導くための受
光用ファイバ7、受光用ファイバ7によって導かれた光
を検出し電気信号に変化する受光素子などから成る検出
部8、検出部8の出力を増幅する増幅部9、および増幅
部9の出力に基き血糖値を算出する演算部10から構成
される。回転干渉フィルタ部2は、上述した測定に適し
た異なる4波長の光のみをそれぞれ透過する4枚の干渉
フィルタ3を有する回転干渉フィルタおよびこれを回転
させるモータ4を備え、これにより光源部1からの光
は、それぞれのフィルタ3によって最大4種の波長の単
色光に分光される。また、フィルタ3は一定の周波数で
回転するため、チョッパ機能も有する。
【0026】上記と似たものに、図8に示すような干渉
フィルタによる後分光方式のものがある。これは、受光
素子の手前に回転干渉フィルタ部2を配置したタイプで
その他の構成は図7のものと同様であり、基本的な機能
は干渉フィルタによる前分光方式と同じである。
【0027】また図9は、分光方式を採らず、それぞれ
異なる波長の測定光を出力する4つの半導体レーザ91
を光源に用いたものであり、他は図7のものと同様の構
成を有する。
【0028】このような装置および測定方法の実効性を
検証するため、次に示すような測定および考察を行っ
た。
【0029】まず、インビトロ(in vitro)に
よる測定として、異なる人体から採取した4種の血奬を
それぞれ、厚さ10mmのセルに入れ、透過光路長を1
0mmと一定にして0.700〜1.400μmの波長
域で透過吸光度を求めた。なお、採取した血奬のグルコ
ース濃度は、それぞれ88,144,210,372m
g/dlである(グルコース酸化酵素法による)。
【0030】一方、インビボ(in vivo)による
測定として、被検者の中指の透過吸光度を表2に示すタ
イムテーブルに基き7回測定し、経口より付加したグル
コース(マルトス−T)による血糖値の時系列変化を観
察した。また比較のため、透過吸光スペクトルの各測定
が終了次第、採血を行いグルコース酸化酵素法によって
血糖値を実測した。このグルコース酸化酵素法による測
定結果は表2に示す通りである。なお、インビボによる
測定波長は、0.800〜1.000μmとした。ま
た、7回の測定はできるだけほぼ同じ部位で実施した
が、透過光路長は若干異なる。
【0031】
【表2】
【0032】1波長吸光度による規格化法の適用性 (in vitro 試験) in vitroにおいて測定された透過吸光度につい
て、リファレンス波長λRを0.964μm、および
1.200μmに設定したときの波長ごとの規格化吸光
度(ABS(λ)/ABS(λR))とグルコース濃度
との単相関係数分布図を図10および図11に示す。
【0033】図10に示すように、リファレンス波長λ
Rを0.964μmとした場合には0.800〜0.9
60μmおよび0.985〜1.000μmの範囲で単
相関係数は0.9程度を示している。0.97μm付近
の負の相関を示すゾーンは、糖ではなく水の吸収による
影響を受けた部分である。
【0034】図11に示すように、リファレンス波長λ
Rを1.200μmとした場合には高い正の相関を示す
範囲が1.000〜1.190μmに、また、高い負の
相関を示す範囲が1.280〜1.4000μmに認め
られる。
【0035】以上のことは、数10mg/dlといった
わずかなグルコース濃度差も、本発明の原理に基けば、
近赤外域の吸光分析で測定が可能であるとともに、異な
る被検者の血糖値も同一原理で測定が可能であることを
示唆するものである。
【0036】(in vivo 試験)図12は、リフ
ァレンス波長λRを0.964μm(グルコース吸収端
付近)とした場合の0.800〜1.000μm間にお
ける規格化吸光度(ABS(λ)/ABS(λR))と
採血血糖値との単相関分布図である。0.855〜0.
945μmの範囲で高い正の相関が安定的に認められ、
0.945μm付近が最も高い相関を示す。なお、この
ような傾向は前述したin vitro試験結果とも矛
盾しない。
【0037】図13はリファレンス波長λRを0.87
2μm(グルコース吸収頂部付近)とした場合の単相関
分布図であり、この場合、グルコース吸収の谷部である
0.89μm付近に高い負の相関を示す箇所が存在す
る。
【0038】図14はリファレンス波長λRを0.89
2μm(グルコース吸収谷部付近)とした場合の単相関
分布図である。グルコース吸収の頂部である0.87μ
m付近が高い正の相関を示す。
【0039】図15はリファレンス波長λRを0.91
5μm(グルコース吸収頂部付近)とした場合の単相関
分布図である。この場合、グルコース吸収の頂部である
0.87μm付近に正の相関が、またグルコース吸収の
端部である0.96μm付近に負の相関を示す部分が認
められる。
【0040】以上のことは、水という妨害物質による大
きな吸収があっても、グルコース吸収スペクトルのピー
ク部、鞍部、端部といった特徴をもつ波長の吸光度に着
目しこれらをリファレンスとして測定波長の吸光度の比
吸光度を求めることにより、体内のグルコース濃度を非
浸襲的に計測することが可能であることを示すものであ
る。
【0041】なお、一例として、リファレンス波長を
0.964μmとした測定波長0.944μmの規格化
吸光度と採血血糖値とのin vitroにおける散布
図を図16に、また、in vivoにおける散布図を
図17に示すが、ともに0.95程度の高い相関係数を
示す。
【0042】吸光度の二次微分法の適用性 二次微分法は、背景の影響を軽減し、微少なスペクトル
変化を抽出するのに有効な方法であるとされている。図
18にin vivoにおいて得られた波長ごとの吸光
二次微分値と採血血糖値との相関分布を示す。0.93
〜0.97μmに相関の高い波長が存在する。なお、波
長λnmの吸光二次微分値は数3式で定義した値である。
【0043】
【数3】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、血液あるいはそれを代
用するもの(口腔粘液、皮膚組織液など)を採取するこ
となく、外部から非破壊で体内のグルコース濃度を簡便
に測定することができる。また、光を用いているため、
人体に対する浸襲もない。
【0045】また、測定に資する波長は0.80〜1.
30μmであるため、2.50μmより長い波長の赤外
光に比べ透過光の信号強度が強いため、測定装置を小型
にできるとともに、測定時間も実時間で行うことが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置を示す概念図である。
【図2】 FTIR法で測定した赤外域におけるグルコ
ース吸光スペクトルを示すグラフである。
【図3】 近赤外域(0.80〜1.40μm)におけ
る23 次の高調波グルコース吸光スペクトルを示すグラ
フである。
【図4】 近赤外域(0.80〜1.35μm)におけ
る水(O−H基)の吸光スペクトルを示すグラフであ
る。
【図5】 近赤外域(0.80〜1.00μm)におけ
る23 次の高調波グルコース吸光スペクトルを示すグラ
フである。
【図6】 近赤外域(1.00〜1.40μm)におけ
る23 次の高調波グルコース吸光スペクトルを示すグラ
フである。
【図7〜9】 本発明の一実施例に係る小型化された測
定装置を示す概略構成図である。
【図10】 セルに入れた血奬を用いたin vitr
o実験の結果を示すグラフであり、0.964μmの吸
光度をリファレンスとした比吸光度と、血奬中のグルコ
ース濃度との単相関係数を波長ごとに示したものである
(波長範囲0.8〜1.0μm)。
【図11】 セルに入れた血奬を用いたin vitr
o実験の結果を示すグラフであり、1.200μmの吸
光度をリファレンスとした比吸光度と、血奬中のグルコ
ース濃度との単相関係数を波長ごとに示したものである
(波長範囲1.0〜1.4μm)。
【図12】 本発明の一実施例に係るヒトの指を用いた
in vivo実験の結果を示すグラフであり、0.9
64μmの吸光度をリファレンスとした比吸光度と、採
取した血液中のグルコース濃度との単相関係数を波長ご
とに示したものである(波長範囲0.8〜1.0μ
m)。
【図13】 本発明の一実施例に係るヒトの指を用いた
in vivo実験の結果を示すグラフであり、0.8
72μmの吸光度をリファレンスとした比吸光度と、採
取した血液中のグルコース濃度との単相関係数を波長ご
とに示したものである(波長範囲0.8〜1.0μ
m)。
【図14】 本発明の一実施例に係るヒトの指を用いた
in vivo実験の結果を示すグラフであり、0.8
92μmの吸光度をリファレンスとした比吸光度と、採
取した血液中のグルコース濃度との単相関係数を波長ご
とに示したものである(波長範囲0.8〜1.0μ
m)。
【図15】 本発明の一実施例に係るヒトの指を用いた
in vivo実験の結果を示すグラフであり、0.9
15μmの吸光度をリファレンスとした比吸光度と、採
取した血液中のグルコース濃度との単相関係数を波長ご
とに示したものである(波長範囲0.8〜1.0μ
m)。
【図16】 セルに入れた血奬を用いたin vitr
o実験における、0.964μmの吸光度をリファレン
スとした0.944μmの比吸光度と、血奬中のグルコ
ース濃度との散布図である。
【図17】 本発明の一実施例に係るヒトの指を用いた
in vivo実験における、0.964μmの吸光度
をリファレンスとした0.944μmの比吸光度と、採
取した血液中のグルコース濃度との散布図である。
【図18】 本発明の一実施例に係るヒトの指を用いた
in vivo実験の結果を示すグラフであり、吸光度
の二次微分値と、採取した血液中のグルコース濃度との
単相関係数を波長ごとに示したものである(波長範囲
0.8〜1.0μm)。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長0.78〜1.32μmから選択さ
    れる少なくとも1つの波長の近赤外光を人体に入射さ
    せ、その透過光の強度を検出し、その検出結果に基づい
    て人体内のグルコース濃度を求めることを特徴とする光
    学的血糖値非破壊測定方法。
  2. 【請求項2】 前記透過光の強度を、これを人体を透過
    する際の吸光度に変換した値より求められる理論上のグ
    ルコース濃度に対応する値に変換してグルコース濃度を
    求める、請求項1記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  3. 【請求項3】 前記近赤外光は波長0.80〜1.05
    μmから選択される少なくとも2つの異なる波長の近赤
    外光であり、前記理論上のグルコース濃度は、そのうち
    の1つの波長における吸光度をリファレンスとして用い
    て他の波長における吸光度を比吸光度として規格化し、
    その比吸光度に基づいて求められるものである請求項2
    記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  4. 【請求項4】 リファレンスとする吸光度の波長はグル
    コース吸収端である0.96μm近傍の波長である請求
    項3記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  5. 【請求項5】 リファレンスとする吸光度の波長はグル
    コース吸収ピークである0.87μm近傍の波長であ
    る、請求項3記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  6. 【請求項6】 リファレンスとする吸光度の波長はグル
    コース吸収ピークである0.89μm近傍の波長であ
    る、請求項3記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  7. 【請求項7】 リファレンスとする吸光度の波長は、グ
    ルコース吸収谷部である0.92μm近傍の波長であ
    る、請求項3記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  8. 【請求項8】 前記理論上のグルコース濃度は、前記比
    吸光度の差吸光度に基づいて求められるものである請求
    項3記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  9. 【請求項9】 前記理論上のグルコース濃度は、前記吸
    光度の二次微分値に基づいて求められるものである請求
    項2記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  10. 【請求項10】 前記近赤外光は、波長波長1.05〜
    1.32μmから選択される少なくとも1つの波長の近
    赤外光であり、前記理論上のグルコース濃度は、前記吸
    光度を、グルコース吸収最大ピークである1.20μm
    近傍の波長における吸光度をリファレンスとして比吸光
    度として規格化し、その比吸光度に基づいて求められる
    ものである請求項2記載の光学的血糖値非破壊測定方
    法。
  11. 【請求項11】 前記理論上のグルコース濃度は、前記
    比吸光度の差吸光度に基づいて求められるものである、
    請求項10記載の光学的血糖値非破壊測定方法。
  12. 【請求項12】 波長0.78〜1.32μmの近赤外
    光のうちの少なくとも1つの波長の光を人体に照射する
    手段と、この光照射手段により照射され人体を透過した
    光を検出して光電変換する手段と、その光電変換された
    検出信号に基づきその人体内のグルコース濃度を求める
    情報処理手段とを備えることを特徴とする光学的血糖値
    非破壊測定装置。
  13. 【請求項13】 前記光照射手段は、波長0.78〜
    1.32μmの近赤外光のうちの少なくとも2つの波長
    の光を人体に照射するものであり、前記情報処理手段
    は、そのうちの1つの波長による検出信号を参照して、
    他の測定波長による検出信号に基づいてグルコース濃度
    を求める際に、測定波長の光が人体を透過する際の光路
    長の影響を排除するものである、請求項12記載の光学
    的血糖値非破壊測定装置。
  14. 【請求項14】 前記情報処理手段は、前記検出信号に
    基づき、差吸光度から求められるグルコース濃度に対応
    する値としてグルコース濃度を求めるものである請求項
    12記載の光学的血糖値非破壊測定装置。
  15. 【請求項15】 前記情報処理手段は、前記検出信号に
    基づき、吸光度の二次微分値から求められるグルコース
    濃度に対応する値としてグルコース濃度を求めるもので
    ある請求項12記載の光学的血糖値非破壊測定装置。
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