JPH05175139A - セラミックスヒーター - Google Patents

セラミックスヒーター

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JPH05175139A
JPH05175139A JP34327291A JP34327291A JPH05175139A JP H05175139 A JPH05175139 A JP H05175139A JP 34327291 A JP34327291 A JP 34327291A JP 34327291 A JP34327291 A JP 34327291A JP H05175139 A JPH05175139 A JP H05175139A
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resistance heating
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ceramic heater
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Ryusuke Ushigoe
隆介 牛越
和宏 ▲昇▼
Kazuhiro Nobori
Shinji Yamaguchi
慎治 山口
Masahiro Murasato
真寛 村里
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば400 ℃以上の高温でも使用でき、かつ
酸素ガスや腐食性ガス中でも安定して使用できるような
セラミックスヒーターを提供することである。 【構成】 例えば円盤状の基体2は、緻密なセラミック
スからなる。高融点金属からなる抵抗発熱体5が、円盤
状基体2の内部に埋設される。抵抗発熱体5の端部に電
気的に接続された塊状端子6Aが、円盤状基体2の背面2b
に露出する。電極体7Aと塊状端子6Aとが耐熱結合され
る。中空の被覆材8を背面2bに設置し、少なくとも塊状
端子6Aと耐熱結合部分とを覆う。被覆材8の内側空間8a
に、矢印Bで示すように非酸化性ガスを供給し、充填す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマCVD 、減圧CV
D 、常圧CVD 、プラズマエッチング、光エッチング装置
等に好適に使用できるセラミックスヒーターに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】スーパークリーン状態を必要とする半導
体製造用装置では、デポジション用ガス、エッチング用
ガス、クリーニング用ガスとして塩素系ガス、弗素系ガ
ス等の腐食性ガスが使用されている。このため、ウエハ
ーをこれらの腐食性ガスに接触させた状態で加熱するた
めの加熱装置として、抵抗発熱体の表面をステンレスス
チール、インコネル等の金属により被覆した従来のヒー
ターを使用すると、これらのガスの曝露によって、塩化
物、酸化物、弗化物等の粒径数μm の、好ましくないパ
ーティクルが発生する。
【0003】そこで、デポジション用ガス等に曝露され
る容器の外側に赤外線ランプを設置し、容器外壁に赤外
線透過窓を設け、グラファイト等の耐食性良好な材質か
らなる被加熱体に赤外線を放射し、被加熱体の上面に置
かれたウエハーを加熱する、間接加熱方式のウエハー加
熱装置が開発されている。ところがこの方式のものは、
直接加熱式のものに比較して熱損失が大きいこと、温度
上昇に時間がかかること、赤外線透過窓へのCVD 膜の付
着により赤外線の透過が次第に妨げられ、赤外線透過窓
で熱吸収が生じて窓が異常に加熱されること等の問題が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題を解決する
ため、本発明者等は、新たに円盤状の緻密質セラミック
ス内に抵抗発熱体を埋設し、このセラミックスヒーター
をグラファイトのケースに保持した加熱装置について検
討した。その結果この加熱装置は、上述のような問題点
を一掃した極めて優れた装置であることが判明した。
【0005】ステンレスケース内へと抵抗体を埋め込ん
だヒーターでは、加熱部は高温でも、ヒーターの電極部
は温度の低い容器外に設けることが可能であった。しか
しながら、上記のセラミックスヒーターでは、抵抗発熱
体をセラミックス粉体内に入れてプレス成形するため、
円盤状等の単純形状としなければならず、焼成段階でも
ホットプレス焼成するので同様である。しかも、焼成後
の焼成体表面には黒皮といわれる焼成変質層があり、加
工によりこの変質層を除去する必要がある。このとき、
ダイヤモンド砥石による研削加工が必要であり、複雑な
形状であるとコストが上がる。このように、抵抗発熱体
を埋設したセラミックスヒーターでは、製造上の困難さ
から円盤状等の単純形状としなければならず、その構造
から必然的にヒーターの端子は高温、腐食性ガスに曝さ
れることになる。
【0006】この問題を解決するため、本出願人は、特
願平2−197817号明細書(1990年7月27日出願、本出願
時未公開) において、緻密なセラミックスからなる円盤
状基体に抵抗発熱体と円柱状端子とを埋設し、抵抗発熱
体と円柱状端子とを電気的に接続し、円柱状端子を円盤
状基体の背面へと露出させ、この円柱状端子と細長い電
極体とを、耐熱性及び耐腐食性の結合法によって結合す
る技術を開示した。こうしたセラミックスヒーターは、
特に減圧(CVD) 装置において極めて有効であった。
【0007】しかし、こうしたセラミックスヒーターで
も対応できない場合のあることが、新たに判明した。即
ち、例えば常圧CVD 装置においては、酸素ガス、オゾン
ガスによって半導体ウエハーの表面に酸化膜を形成して
いる。一方、上記のような半導体装置用のセラミックス
ヒーターは、通常400 ℃以上、時には1100℃以上もの高
温で使用することを意図したものであり、抵抗発熱体と
して、タングステン、モリブデン等の高融点金属を用い
る必要がある。しかし、例えばタングステン線を円盤状
基体の内部に埋設し、セラミックスヒーターを大気中に
設置し、400 ℃以上に加熱すると、タングステンからな
る円柱状端子や抵抗発熱体が酸化され、断線し、セラミ
ックスヒーターが機能しなくなった。
【0008】また、本発明者は、上記の円柱状端子と電
極体とを、チタン蒸着銀ろうで接合し、かつチタン蒸着
銀ろうで円柱状端子の露出面を被覆する技術について検
討した。しかし、この部分の温度が600 ℃以上になる
と、チタン成分及び銀成分が酸化し、ろうの接合力がな
くなり、またその被覆効果もなくなることが解った。
【0009】本発明の課題は、上記の技術的背景を前提
として、更に、常圧CVD 装置のような酸化性雰囲気を用
いる装置内において、例えば400 ℃以上に加熱しても、
抵抗発熱体や端子の酸化、断線、端子と電極体との接合
部分の腐食を防止できるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、緻密なセラミ
ックスから形成された基体と;この基体の内部に埋設さ
れた、高融点金属からなる抵抗発熱体と;この抵抗発熱
体の端部に電気的に接続され、前記基体に埋設され、こ
の基体に露出する端子と;この端子に対して耐熱結合さ
れた電力供給部材と;前記基体に対して設置され、少な
くとも前記端子及び耐熱結合部分を覆う中空の被覆材と
を有し、この被覆材の内側に非酸化性ガスを充填できる
ように構成されたセラミックスヒーターに係るものであ
る。
【0011】上記において、「耐熱結合」とは、室温と
ヒーター使用温度との間の降温、昇温の繰り返しに対し
て安定な結合をいう。具体的には、高融点接合層を介し
て結合することと、機械的に結合することとからなる。
従来のステンレスヒーターの場合には、半導体ウエハー
加熱面と抵抗発熱体の端子とは大きく離れており、端子
と外部の電極ケーブルとは、半導体製造装置の容器外で
結合されていた。これに対し、本発明のようなセラミッ
クスヒーターでは、端子周辺が高温に曝される。従っ
て、耐久性、信頼性に優れたセラミックスヒーターを得
るためには、上記の高融点接合層の融点が、ヒーターの
表面温度よりも高くなければならず、また機械的結合
が、熱変化に曝された後も充分な結合強度を保持してい
なければならない。
【0012】高融点接合層を介した結合には、次のもの
がある。 (1) 塊状端子と電力供給部材との間に、Mo, W等の高融
点金属の粉末を介在させ、拡散 接合すること。 (2) ろう材で接合すること。 (3) 箔を介在させて拡散接合すること。 (4) 塊状端子の端面又は電力供給部材の端面に、めっ
き、CVD 、溶射等によって被覆層 を形成し、次いで拡
散接合又は摩擦圧接すること。 (5) 溶接すること。 機械的結合法としては、圧入法、ネジ切り法、かしめ、
埋め込み、差し込み等がある。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の実施例に係るセラミックス
ヒーターを示す概略部分断面図である。円盤状基体2
は、緻密でガスタイトなセラミックスからなり、その側
周面に若干の段差が設けられている。円盤状基体2の内
部には、抵抗発熱体5が埋設される。本実施例では、抵
抗発熱体5が線体であり、平面的にみると渦巻状に埋設
されており、微視的にみると螺旋状に巻回されている。
抵抗発熱体5の両端は、それぞれ塊状端子6Aに連結さ
れ、電気的に接続されている。
【0014】各塊状端子6Aは、例えば円柱状、四角柱
状、六角柱状等の形状を持つ。そして、各塊状端子6Aは
円盤状基体2内に埋設され、塊状端子6Aの端面が背面2b
側に露出し、雌ネジ6aが設けられている。円盤状基体2
のウエハー加熱面2a側には、凹部3が形成され、このウ
エハー加熱面2a側に半導体ウエハーWが設置される。円
盤状基体2の中央部に貫通孔4が形成され、この貫通孔
4が凹部3に連通している。半導体ウエハーWによって
凹部3を覆い、矢印Aで示すように貫通孔4から気体を
吸引し、半導体ウエハーWをウエハー加熱面2aにチャッ
クする。
【0015】略円筒状の中空の被覆材8が、塊状端子6A
の露出面を覆うように、背面2bに設置されている。被覆
材8と背面2bとの間に、円環状のパッキン9 が介在して
いる。本実施例では、ボルト形状の電極体7Aを使用す
る。電極体7Aの頭部7aが被覆材8の外部に突き出し、円
柱状の軸7bが被覆材8の壁面を貫通して内側空間8a内に
挿入される。軸7bの先端に雄ネジ7cが形成されている。
そして、雄ネジ7cを雌ネジ6aに嵌め合わせ、電極体7Aを
固定する。
【0016】被覆材8は、塊状端子6Aの露出部分と、電
極体7Aの軸7bと、これら両者の結合部分とを覆う。被覆
材8の側面に、非酸化性ガスの供給管10が設置される。
また、電極体7Aの頭部7aにリード線12が接続され、これ
ら一対のリード線12が交流電源13に接続される。
【0017】供給管10から矢印Bのように非酸化性ガス
を供給し、内側空間8aを加圧状態にする。本実施例で
は、パッキン9が、耐熱性金属から形成されたリングで
あり、背面2bとパッキン9との間は、完全に気密にシー
ルしない。このため、矢印Cのように、非酸化性ガスが
徐々に漏出する。このように、非酸化性ガスを一方向に
流すことにより、外部の酸素ガス、オゾンガス、ハロゲ
ンガス等が内側空間8aへと侵入してくるのを防止する。
【0018】円盤状基体2の材質としては、窒化珪素、
サイアロン、窒化アルミニウム等が好ましく、窒化珪素
やサイアロンが耐熱衝撃性の点で更に好ましい。抵抗発
熱体5、塊状端子6Aの材質としては、高融点であり、し
かも窒化珪素等との密着性に優れたタングステン、モリ
ブデン、白金、タングステンカーバイト等を使用するこ
とが適当である。
【0019】被覆材8は、高温の酸化性雰囲気に耐性の
ある材質で形成することがよく、こうした材質としては
ニッケル、インコネル、石英等が好ましい。電極体7A
は、高温の酸化性雰囲気に耐性があり、かつ導電性の材
質で形成する。こうした材質としては、ニッケル、イン
コネル、白金等が好ましい。パッキン9は、耐熱性のあ
る軟質金属、例えばニッケル、白金、金等で形成するこ
とが好ましい。
【0020】円盤状セラミックスヒーターを製造する際
には、予め塊状端子6Aを設けた抵抗発熱体5をセラミッ
クス成形体中に埋設し、セラミックス成形体を焼結し、
こうして得た円盤状基体2を研削して塊状端子6Aの端面
を露出させる。塊状端子6Aをタングステンで形成した場
合には、タングステンが非常に硬く脆いため、通常のダ
イスによる加工は不可能である。そのため、特に放電加
工によってネジ切りを行った。放電加工では、電極と被
切削物との間に放電現象を起こすことによって加工を行
うため、被切削物が導電体でなければならず、被切削物
を電極として利用する必要がある。本セラミックスヒー
ターでは、抵抗発熱体5自体を電流経路として利用し、
加工しない方の塊状端子6Aから電流を流すことによっ
て、埋設されている塊状端子6Aにネジ切りを行う。本実
施例のセラミックスヒーターによれば、従来の金属ヒー
ターの場合のような汚染や、間接加熱方式の場合のよう
な熱効率の悪化の問題を解決できる。
【0021】また、塊状端子6Aと電極体7Aとの結合部分
は、高温への加熱と冷却とに繰り返し曝される。この
点、本実施例では、これら両者をネジ止めしているの
で、この結合部分が熱に対して安定に保持される。
【0022】更に、円盤状セラミックスヒーターの背面
2b側には、酸化性ガスや各種の腐食性ガスが侵入する。
この点、本実施例においては、被覆材8の内側空間8aに
非酸化性ガスを充填しているので、塊状端子6Aの端面、
塊状端子6Aと電極体7Aとの結合部分、塊状端子6Aと基体
2との間の微小な隙間が、いずれも酸化性ガスや腐食性
ガスに曝されない。従って、これらの各部材や抵抗発熱
体5が、酸化、腐食しない。
【0023】非酸化性ガスとしては、窒素ガス、アルゴ
ンガス等の不活性ガスやH2等の還元ガス、I2等のハロゲ
ンガス、これらの混合物が好ましい。酸素が不可避的不
純物として非酸化性ガスに混入することはあるが、この
場合も酸素濃度を100ppm以下にすることが好ましい。
【0024】図2は、電極体7Bと塊状端子6Bとを拡散接
合しているセラミックスヒーターの要部断面図である。
図1に示したものと同じ構成部分に同じ符号を付け、そ
の説明は省略する。塊状端子6Bの形状は、例えば円柱
状、四角柱状、六角柱状等とすることができる。塊状端
子6Bに、抵抗発熱体5の端部が連結されている。
【0025】塊状端子6Bの平坦な端面6bが、背面2bに露
出する。一方、ボルト状の電極体7Bは、頭部7aと軸7bと
からなり、この軸7bには雄ネジは設けられていない。塊
状端子6Bの端面6bと、軸7bの先端面との間に、高融点金
属からなる粉末の薄層14を介在させる。この状態で加熱
し、拡散接合を形成する。セラミックスの劣化を防止す
るために、この加熱は非酸化性雰囲気下で行うことが好
ましい。
【0026】上記薄層14を形成するための粉末として
は、W粉末の他に例えばMo, Pb, Ni,Fe, Co, Mn, Au, P
t, Y, Ag, Cu, Zr, Cr, Nb, Ti, V,Ta等、融点が
(発熱体使用温度+200 ℃)以上である金属の粉末を例
示できる。また、これらの高融点金属からなる金属箔
や、コーティング層を上記粉末薄層の代りに用いても、
適当な焼結温度を選択すれば、良好な拡散接合を形成で
きることが解っている。
【0027】熱膨張による応力を緩和するためには、熱
膨張係数が塊状端子や電極体と、なるべく等しい材料を
用いるのが好ましい。塊状端子及び電極体を共にタング
ステンによって形成する場合には、同じ材質のタングス
テン粉末を用いるのが最適である。あるいは、金やニッ
ケルといったやわらかい金属を用いて応力緩和を図るの
も良い。また、接合層を介して接合を行う方法として
は、上記の拡散接合の他に、塊状端子又は電極体の接合
面に金属被覆層を設け、摩擦圧接により接合を行う方法
も良い。
【0028】また、圧入法によって塊状端子と電極体と
を機械的に結合させることができた。図3は、塊状端子
6Cとボルト状の電極体7Cとを圧入法によって結合してい
るセラミックスヒーターを示す要部断面図である。図1
に示したものと同じ部分には同じ符号を付し、その説明
は省略する。
【0029】ボルト状の電極体7Cは、頭部7aと軸7bとか
らなり、軸7bの先端に、例えば円柱状の突起7dが形成さ
れている。また、塊状端子6Cの露出面側に、やはり円柱
形状をした凹部6cが形成されている。実際に圧入を行っ
た結果について述べる。塊状端子6C及び電極体7Cを共に
タングステンによって形成した。突起7dの寸法を、直径
3mm、長さ6mmとした。凹部6cの寸法を、直径3mm、長
さ7mmとした。圧入圧1000kgf/cm2 で圧入を行ったと
ころ、締代0〜50μm の範囲において、室温と800 ℃と
の間の冷熱サイクルを1000回行っても強固な接合状態で
あった。締代がこの範囲を外れると、緩みが生じたり、
タングステン端子にひび割れが発生した。
【0030】突起7dを凹部6cに圧入する前に、両者の間
に高融点金属の箔を挟むことができる。また、前記した
ような圧入やネジ止めの後に、塊状端子と電極体との間
に、高融点金属を流し込み、両部材の隙間を塞ぐことが
できる。
【0031】図4は、他の形態のセラミックスヒーター
を示す概略部分断面図である。本セラミックスヒーター
の全体の構成は、図1に示すものとほぼ同じであるの
で、その相違点のみを説明する。円盤状基体2のウエハ
ー加熱面2aは平坦であり、ウエハー加熱面2aに半導体ウ
エハーWが設置されている。図1に示すセラミックスヒ
ーターにおいては、凹部3を減圧することにより、半導
体ウエハーWをウエハー加熱面2aへと吸着し、チャック
していた。従って、この型のセラミックスヒーターは、
真空度が1torr以下となるような減圧CVD 装置等におい
ては使用できない。この一方、図4に示すセラミックス
ヒーターにおいては、半導体ウエハーWを、メカニカル
チャック等によってチャックする。
【0032】次に、実際の作動例について述べる。図1
に示すようなセラミックスヒーターを作製した。円盤状
基体2は、窒化珪素から形成した。抵抗発熱体5、塊状
端子6Aはタングステンによって形成した。電極体7A、被
覆材8は、インコネル600 によって形成した。パッキン
9はニッケルから形成した。非酸化性ガスとして、酸素
濃度100ppm以下の窒素ガスを使用した。その供給圧力を
1.5 atm とした。このセラミックスヒーターを大気中で
保持し、抵抗発熱体5に通電し、1000℃まで加熱した
が、抵抗発熱体5の断線や抵抗値の増大、発熱量の変化
は見られなかった。
【0033】これに対し、図1において、被覆材8、パ
ッキン9、供給管10を取り除いた。他は上記と同様にし
て抵抗発熱体に通電し、ウエハー加熱面の温度を上昇さ
せていった。この結果、温度が450 ℃になったところ
で、抵抗発熱体5が断線した。
【0034】また、図1において、被覆材8を窒化珪素
で形成し、パッキン9を白金で形成した。他は上記と同
様にしてウエハー加熱面の温度を上昇させていったとこ
ろ、1300℃まで昇温しても、抵抗発熱体の断線や抵抗値
の変化は見られなかった。
【0035】図5は、他の実施例に係るセラミックスヒ
ーターを示す概略断面図である。図面の寸法上の制約か
ら、セラミックスヒーター全体の右半分のみを図示す
る。円盤状基体2Aの背面2b側に、塊状端子6Aの雌ネジ6a
が露出する。平面的にみて円形の被覆材18を背面2bに設
置する。被覆材18の平面寸法と、背面2bの寸法とをほぼ
同じにする。被覆材18の周縁部と背面2bの周縁部との間
に、パッキン9を介在させる。押え具15の末端にある小
突起15aを、円盤状基体2Aの側周縁にある小突起2cに引
っかける。押え具15のフランジ15b を、平板状の押え具
16とほぼ平行に対向させる。被覆材18の下側表面に押え
具16を当接させ、フランジ15b と押え具16とをボルト17
で連結する。これにより、円盤状基体2Aと被覆材18と
を、互いに分離しないように一体化する。
【0036】電力供給用のリード19は断面略L字状であ
り、図5において垂直に延びる部分19a と、水平に延び
る部分19b とからなる。被覆材18の貫通孔18b に垂直部
分19a を挿通する。水平部分19b は背面2bとほぼ平行に
延びる。そして、水平部分19b の先端部を、ボルト7Dで
塊状端子6Aに固定する。リード19にリード線12を接続
し、交流電力を供給する。被覆材18の例えば中央付近に
供給管10A が設けられている。供給管10A から矢印Bの
ように非酸化性ガスを供給し、内側空間18a に非酸化性
ガスを充満させる。円環状のパッキン9から、矢印Cの
ように非酸化性ガスが多少漏出する。
【0037】図5に示すセラミックスヒーターを作製
し、作動させた。パッキン9はニッケルで形成した。被
覆材8は石英ガスで形成した。押え具はインコネル600
で形成した。非酸化性ガスとして窒素ガスを使用し、セ
ラミックスヒーターを1000℃まで加熱したところ、パッ
キン9より窒素ガスが多少洩れたが、塊状端子6Aの酸化
は見られなかった。上記各例において、盤状基体の形状
は、円形ウエハーを均等に加熱するためには円盤状とす
るのが好ましいが、他の形状、例えば四角盤状、六角盤
状等としてもよい。上記の各例では、塊状端子6A, 6B,
6Cを背面2b側に設けているが、円盤状基体の側周面に設
けてもよく、ウエハー設置面以外の面に設けることがで
きる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、緻密なセラミックスか
ら形成された基体の内部に、高融点金属からなる抵抗発
熱体を埋設しているので、金属ヒーターの場合のような
汚染や、間接加熱方式の場合のような熱効率の悪化の問
題を解決できる。また、基体の表面に露出する端子に対
して電力供給部材を耐熱結合しているので、高温への加
熱と冷却とを繰り返しても、抵抗発熱体に対して安定し
て電力を供給することができる。しかも、基体に中空の
被覆材を設置し、少なくとも端子及び耐熱結合部分を覆
い、この被覆材の内側に非酸化性ガスを充填している。
従って、端子の露出面、上記の耐熱結合部分が、特に高
温でいずれも酸化や腐食を受けない。従って、酸化性ガ
スや腐食性ガスを用いる装置中においても、セラミック
スヒーターを高温に発熱させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るセラミックスヒーターを
示す概略部分断面図である。
【図2】他のセラミックスヒーターを示す要部断面図で
ある。
【図3】更に他のセラミックスヒーターを示す要部断面
図である。
【図4】更に他の実施例に係るセラミックスヒーターを
示す概略部分断面図である。
【図5】更に他の実施例に係るセラミックスヒーターを
示す概略部分断面図である。
【符号の説明】
2 緻密なセラミックスから形成された円盤状基体 2a ウエハー加熱面 2b 背面 5 高融点金属からなる抵抗発熱体 6A, 6B, 6C 塊状端子 7A, 7B, 7C ボルト状の電極体 8 中空の被覆材 8a 被覆材の内側空間 9 パッキン 19 リード B, C 非酸化性ガスの流れ
フロントページの続き (72)発明者 村里 真寛 愛知県名古屋市瑞穂区竹田町3丁目9番地 竹田北家族アパート33号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緻密なセラミックスから形成された基体
    と;この基体の内部に埋設された、高融点金属からなる
    抵抗発熱体と;この抵抗発熱体の端部に電気的に接続さ
    れ、前記基体に埋設され、この基体に露出する端子と;
    この端子に対して耐熱結合された電力供給部材と;前記
    基体に対して設置され、少なくとも前記端子及び耐熱結
    合部分を覆う中空の被覆材とを有し、この被覆材の内側
    に非酸化性ガスを充填できるように構成されたセラミッ
    クスヒーター。
  2. 【請求項2】 前記被覆材の内側に前記非酸化性ガスを
    加圧しながら徐々に注入し、前記被覆材と前記基体との
    間から前記非酸化性ガスが徐々に漏出するように構成さ
    れている、請求項1記載のセラミックスヒーター。
JP34327291A 1991-12-25 1991-12-25 セラミックスヒーター Expired - Lifetime JP2644650B2 (ja)

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