JPH05174833A - 固体電解質燃料電池用燃料極材料 - Google Patents

固体電解質燃料電池用燃料極材料

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JPH05174833A
JPH05174833A JP3352904A JP35290491A JPH05174833A JP H05174833 A JPH05174833 A JP H05174833A JP 3352904 A JP3352904 A JP 3352904A JP 35290491 A JP35290491 A JP 35290491A JP H05174833 A JPH05174833 A JP H05174833A
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JP
Japan
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solid electrolyte
gas
electrode material
particles
fuel cell
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JP3352904A
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Atsushi Tsunoda
淳 角田
Hiroshi Seto
浩志 瀬戸
Toshihiko Yoshida
利彦 吉田
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Tonen General Sekiyu KK
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Original Assignee
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Petroleum Energy Center PEC
Tonen Corp
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Publication date
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    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
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    • H01M4/9041Metals or alloys
    • H01M4/905Metals or alloys specially used in fuel cell operating at high temperature, e.g. SOFC
    • H01M4/9066Metals or alloys specially used in fuel cell operating at high temperature, e.g. SOFC of metal-ceramic composites or mixtures, e.g. cermets
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セラミックス粒子の表面に導電性金属材料を
被覆させた粒子と酸素イオン伝導性セラミックス粒子か
らなる固体電解質燃料電池用燃料極材料。好適なセラミ
ックス粒子はアルミナ、クロミア、マグネシア、ジルコ
ニア、チタニアなどの耐熱性で強度に優れた金属酸化物
や、固体電解質材料と同質のものである。好適な導電性
金属は水素の解離吸着能に優れる金属、例えばニッケ
ル、コバルト、白金族貴金属、それらの合金、特にニッ
ケルである。 【効果】 上記燃料極材料は良好なガス透過性を有し、
電気化学反応性や導電性に優れるとともに、他の部材と
の間において熱応力による損傷や破壊の生じることのな
い固体電解質燃料電池用に適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好なガス透過性を有
し、電気化学反応性や導電性に優れるとともに、他の部
材との間において熱応力による損傷や破壊の生じること
のない固体電解質燃料電池に適した燃料極材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】固体電解質燃料電池用燃料極材料として
は、ニッケル金属などの金属粒子の焼結体や、金属粒子
とセラミックス粒子の混合物の焼結体などが知られてい
る。
【0003】しかしながら、ニッケル粒子などの導電性
の金属粒子のみを用いて多孔質ニッケル焼結板のような
燃料極を構成すると、電気化学反応や導電性には優れて
いるものの、線膨張係数など熱膨張率が固体電解質など
の他の部材の材料より大きいために、燃料極と固体電解
質やセパレータなどの他の部材との熱膨張特性の不適合
などにより、熱応力による歪みで電池の損傷や破壊が生
じやすい。また金属アノードは高温における還元雰囲気
の下では収縮しやすく、通気性の低下や接触抵抗の増加
により電池性能を低下させる。
【0004】また、熱的歪みを防止するために、金属粒
子とセラミックス粒子との混合物を用いて多孔質のサー
メット、最も一般的にはニッケルジルコニアサーメット
で燃料極を構成すると、他の部材との間における熱膨張
特性は近似あるいは適合させることができるが、ジルコ
ニアのような非導電性のセラミックス粒子が分散してい
るため、導電性が低下する上に、金属の表面積の減少に
起因する電気化学反応の低下を免れない。
【0005】これらの問題を解消すべく、最近、表面に
ニッケル粒子をコーティングしたセラミックス粒子を燃
料極材料に用いて板状に成形し、焼成してなる固体電解
質燃料電池用燃料電極が提案されている(特開平3−4
9156号公報)。
【0006】しかしながら、この電極は前記粒子を成形
板に成形加工し、次いで得られた成形板を焼成して多孔
質焼結板として得られるものであって、該電極を用いて
固体電解質燃料電池とするには、多孔質である電極板上
へ緻密な固体電解質膜を形成するためにEVDプロセス
やプラズマ溶射など煩雑で高度な処理工程を必要とし、
コスト高になるのを免れない。
【0007】また、粒子同士の接触は表面のニッケル間
でなされるので、金属粒子単独の場合と同様に接触する
ニッケル同士が融着しやすく、このためガス透過性が低
下して電池性能が劣化しやすくなるという欠点を有して
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情の下、良好なガス透過性を有し、電気化学反応性や
導電性に優れるとともに、他の部材との間において熱応
力による損傷や破壊の生じることのない固体電解質燃料
電池用燃料極材料を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい特徴を有する固体電解質燃料電池用燃料極材料を
開発するために種々研究を重ねた結果、表面に導電性金
属を被覆したセラミックス粒子と酸素イオン伝導性セラ
ミックス粒子との混合物が、その目的に適合しうること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち、本発明は、セラミックス粒子の
表面に導電性金属材料を被覆させた粒子(以下金属被覆
セラミックス粒子という)と酸素イオン伝導性セラミッ
クス粒子との混合物からなる固体電解質燃料電池用燃料
極材料を提供するものである。
【0011】本発明の燃料極材料を構成する一方の成分
である金属被覆セラミックス粒子は、無電解めつきなど
のめつき法やプラズマ溶射などの溶射法やCVD法など
により得られる。金属被覆セラミックス粒子に用いられ
るセラミックス粒子は特に制限されないが、好ましくは
アルミナ、クロミア、マグネシア、ジルコニア、チタニ
アなどの耐熱性で機械的強度に優れた金属酸化物や、ま
た使用される固体電解質材料と同質のもの、最も一般的
にはイットリア安定化ジルコニア粒子などが熱膨張特性
の整合性がよく有利に使用しうる。
【0012】また、導電性金属としては、好ましくは水
素の解離吸着能に優れる金属、例えばニッケル、コバル
ト、白金族貴金属、それらの合金などが挙げられ、特に
ニッケルが有利である。
【0013】金属被覆セラミックス粒子においてセラミ
ックス粒子と金属との使用割合は、好ましくは重量比で
95:5〜10:90の範囲で選ばれる。
【0014】また、本発明の燃料極材料を構成する他方
の成分である酸素イオン伝導性セラミックス粒子として
は、例えばジルコニア、又はカルシアやマグネシアなど
のアルカリ土類金属酸化物やイットリア、セリア、酸化
ランタンなどの希土類元素の酸化物を含有するジルコニ
アの他、セリアや希土類元素の酸化物を含有するセリア
などが挙げられる。熱膨張特性を考慮するならば、電解
質材料と同質の材料を使用するのが有利であり、イット
リア安定化又は部分安定化ジルコニア粒子がより好まし
い。
【0015】これらの両成分すなわち金属被覆セラミッ
クス粒子とセラミックス粒子との使用割合は、好ましく
は重量比で40:60〜90:10の範囲で選ばれる。
【0016】次に、本発明は、上記燃料極材料を用いて
形成した燃料極を包含する。
【0017】金属被覆セラミックス粒子と酸素イオン伝
導性セラミックス粒子とからなる燃料極材料から電極を
形成するには、例えば次のような方法が用いられる。
【0018】 電極材料の混合物を加圧し、所要の形
状、例えば板状や膜状などに賦形したのち、1300〜
1400℃の高温で焼結する。
【0019】 電極材料を含むグリーンシートを加熱
焼成し、引き続くより高温での加熱により焼結する。
【0020】 焼結電解質板に電極材料を分散させた
スラリーを塗布するか、あるいは電極材料を含むグリー
ンシートを重ねて加熱焼成したのち、高温で焼結し、電
解質と電極の積層焼結体を形成させる。
【0021】 電解質グリーンシートと電極材料を含
むグリーンシートを重ねて一体焼結体を形成させる。
【0022】上記グリーンシート又はスラリーを作製す
るには、バインダー(粘結剤)としてポリビニルブチラ
ール、ポリビニルアルコール、メチルセルロースなど
が、また溶剤としてはアルコール、ケトン、芳香族類の
有機溶剤、水などが用いられ、その他フタル酸エステル
などの可塑剤や必要に応じ分散剤などが用いられる。
【0023】電解質材料は、ガス透過性を有するもので
あれば特に制限されず、例えばイットリア安定化ジルコ
ニア(YSZ)、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)
のような安定化ジルコニアや、これらにアルミナのよう
な金属酸化物を添加した公知のものが挙げられる。
【0024】本発明においては、上記のようにして得ら
れた、燃料極を電解質板を挟んでカソード(空気極)に
対向して配置するか、あるいは一体焼結により形成され
た単電池を集電材と交互に集積することで固体電解質燃
料電池が形成される。
【0025】前記集電材は、通常セパレータと端子板か
らなる。
【0026】セパレータは、単電池数より1個少ない、
ガス透過性のない緻密な導電板であり、両面に通常は片
面と他面の溝が互いに交差方向となるように施されてそ
れぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスのガス流路が形成されて
いる。また、端子板は、ガス透過性のない緻密な2枚の
導電板であり、各片面に通常複数の平行溝加工を施して
それぞれ酸化剤ガスのガス流路及び燃料ガスのガス流路
が形成されている。
【0027】このように、セパレータは隣接する単セル
の電極間を電気的に接続するとともに、両面に燃料ガス
及び酸化剤ガスの流路となる溝が形成され、各流路はそ
れぞれセルのカソード側及び燃料極側における各ガスの
通路を構成する。各ガス通路となる溝は通常は平行に複
数配設され、片面の溝と他面の溝とは互いに交差方向、
好ましくは直角方向に配置される。このように配置すれ
ば、セルを集積後、燃料ガスの入口及び出口、酸化剤ガ
スの入口及び出口をそれぞれ同じ側端面上に配置するこ
とができ、集積セルとしてガス供給・排出系の構成を簡
単かつ容易とすることができる。
【0028】セパレータ及び端子板に用いる上記導電板
としては、通常、ニッケル、コバルトなどの金属、ニッ
ケル、クロム、コバルト、鉄などを含む耐熱合金、各種
焼結体などが用いられる。この焼結体としては、例えば
アルカリ土類金属及びCo、Ni、Fe、Znその他金
属をドープしたランタンクロマイト系複合酸化物、炭化
ケイ素、ケイ素化モリブデン、ケイ素化クロムなどの導
電性セラミックス、金属材料と耐熱性無機化合物とを非
酸化性雰囲気、例えば還元雰囲気下あるいは真空中で焼
成した焼結体などが挙げられる。上記金属材料として
は、例えばニッケル金属、ニッケル基合金、コバルト金
属、コバルト基合金、鉄金属、鉄基合金などが挙げら
れ、このニッケル基合金としては、Ni‐Cr系合金、
Ni‐Cr‐Fe系合金、Ni‐Cr‐Mo系合金、N
i‐Cr‐Mo‐Co系合金、Ni‐Cr‐Mo‐Fe
系合金などが、またコバルト基合金としては、Co‐C
r系合金、Co‐Cr‐Fe系合金、Co‐Cr‐W系
合金、Co‐Cr‐Ni‐W系合金などが、また鉄基合
金としては、Fe−Ni‐Cr系合金、Fe‐Cr‐N
i系合金、Fe‐Cr‐Ni‐Co系合金などがそれぞ
れ挙げられる。また、耐熱性無機化合物としては、例え
ばアルミナ、シリカ、チタニア、酸化インジウム、酸化
第二スズ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ランタンクロマイ
ト系複合酸化物、イットリウムクロマイト系複合酸化物
などが挙げられる。
【0029】次に、本発明の燃料電池の好適な態様を説
明する。上記したように電極材料を分散させたスラリー
を塗布するか、あるいは電極材料を含むグリーンシート
を重ねた固体電解質板、セパレータ、及び端子板を用
い、該固体電解質板をセパレータを介して積層し単セル
の多段直列構造体を形成し、単セルの積層数を適宜調整
し、両端に端子板をそれぞれ設けることにより、多数の
単セルからなる直列型の積層多段セルからなる電池本体
を組み立てる。その際、該固体電解質板とセパレータ及
び端子板との間にセパレータ及び端子板の溝方向に沿う
端縁部において封止剤を介在させてガスリークしないよ
うに封止するのがよい。
【0030】これら電解質板、セパレータ及び端子板を
前記したように積層して電池本体を形成する際に用いら
れる前記封止剤は、電池の作動温度において軟化状態と
なるか、あるいは該作動温度以上の軟化温度を有し、該
作動温度で固化するものであって、しかも該作動温度で
燃料ガスや酸化剤ガス等の原料ガス及び発生ガスに対し
て耐食性があるもの、例えば燃料ガスに水素、酸化剤ガ
スに酸素又は空気を用いた場合には耐還元性、耐酸化性
及び耐水蒸気性があるものであれば特に制限されない
が、軟化点が500℃以上好ましくは600℃〜120
0℃のガラスが好ましい。このようなガラスとしては、
例えばソーダライムガラス、硼酸塩ガラス、硼ケイ酸ガ
ラス、アルミノケイ酸ガラスなどが挙げられる。これら
のガラスは板状、フェルト状として用いる他、有機バイ
ンダーなどの有機物質に分散させてペースト状とし、こ
れを所要の封止部に塗布し、電池を組み立てたのち、該
有機物質を焼去して該ガラスを復元させるようにしても
よい。
【0031】上記封止剤の介在手段としては、例えば塗
布電極を形成した固体電解質板及びセパレータの少なく
とも一方の表面に上記ペースト状のガラスすなわちガラ
スペーストを塗布して積層する手段、塗布電極を形成し
た固体電解質板とセパレータの間に上記ガラスを挟持し
て積層する手段、塗布電極を形成した固体電解質板及び
セパレータの少なくとも一方の表面に上記ガラスペース
トを塗布し、これらの間に上記ガラスを介在させて積層
する手段などが挙げられる。
【0032】また、ガスリーク防止用封止剤を有機物質
に分散させてペースト状として用いる場合には、該ペー
スト状物を所要の封止部に塗布し、電池を組み立てたの
ち、好ましくは後記のマニホールド内へ電池を収めたの
ち、該有機物質を乾燥、蒸発あるいはバーンアウトによ
り除去してガスリーク防止用封止材を復元させるように
する。
【0033】また、本発明においては、こうして組み立
てられた電池本体すなわち積層多段セルに燃料ガス、空
気等の酸化剤ガスの給、排気管を備えたマニホールドを
取り付けることにより、所要の燃料電池が作製される。
このマニホールドの1例としては、その内面と、これに
内接するセルの周面とにより仕切られた四室が燃料ガス
及び酸化剤ガスの供給、排出空間となってガス通路の形
成部材となるとともに外壁にもなる筒型構造のものが挙
げられる。
【0034】この筒型のマニホールドは通常筒部と筒部
を受ける底部と蓋からなるが、筒部と底部を一体化して
もよい。マニホールドの筒部の形状は電池本体の形状に
応じ適宜選定されるが、通常はセルが正方形状であるの
で、円筒状である。
【0035】また、本発明は上記のようにして製作した
固体電解質燃料電池組立体も包含する。
【0036】
【発明の効果】本発明の燃料極材料は、良好なガス透過
性を有し、電気化学反応性や導電性に優れるとともに、
他の部材との間において熱応力による損傷や破壊の生じ
ることのない燃料極を与える。
【0037】また、本発明の固体電解質燃料電池は、電
気化学反応や導電性に優れるとともに、熱応力による損
傷や破壊を生じることがない。
【0038】さらに、本発明方法によれば、上記燃料極
材料又は燃料極を用い、簡単に組立容易に効率よく工業
的に、電気化学反応や導電性に優れるとともに、熱応力
による損傷や破壊の生じることのない固体電解質型燃料
電池を作製することができる。
【0039】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。
【0040】実施例 3段直列セルの固体電解質型燃料電池を以下のとおり作
製した。固体電解質板には、イットリアを3モル%添加
した部分安定化ジルコニア(以下安定化ジルコニアとい
う)からなる50×50×0.2mmの焼成した板状物
を用いた。そして、酸素通路側にLaSr
MnO粒子(平均粒径5μm)を分散させた塗布液を
厚さ0.3mmに塗布し、水素通路側に安定化ジルコニ
ア粒子(平均粒径50μm)の表面にNiを被覆したも
の(安定化ジルコニア:Ni=1/1重量比)70重量
%とジルコニア粒子(平均粒径30μm)30重量%か
らなる混合物3重量部をポリビニルブチラールのテルピ
ネオール溶液7重量部に分散させた塗布液を厚さ0.3
mmに塗布して各塗布電極を形成させた。セパレータ及
び端子板の集電体はNi系合金製の50×50×5mm
の平板にガス流路として溝幅2mm、深さ1.0mmの
溝を設けたものを用いた。
【0041】この固体電解質板と集電体を単セルが3層
になるように積層し、固体電解質板と集電体の間に軟化
点が約800℃のガラスペーストを塗布してガス封止用
とした。このガラスペーストは電池の作動温度で軟化し
てガスを封止する。
【0042】こうして集積した電池本体を円筒状アルミ
ナ製マニホールド内に収納した。マニホールドと電池本
体との接触部分はガラスペーストを塗布してガス封止用
とした。電気の取り出し部である端子には、白金リード
線を溶接し、電気的に接続した。
【0043】このようにして作製した燃料電池を加熱し
た。すなわち、室温から150℃までは1℃/分で加熱
し、150℃から300℃までは5℃/分で昇温し、ガ
ラスペーストの溶媒、塗布電極の溶媒を蒸発させた。3
00℃以上では、水素通路側に燃料極の酸化を防止する
ため、窒素ガスを流し、5℃/分で1000℃まで昇温
した。その後、1000℃に保持して燃料極側に水素、
カソード側に酸素を流し、発電を開始した。開放電圧は
いずれの場合も(1.28V)であり、ガスクロスリー
クは水素の0.1%以下であった。
【0044】この電池の電流−電圧特性(放電特性)を
表1に示す。
【0045】
【表1】 オーミック抵抗は40mΩであった。
【0046】比較例1、2 実施例の燃料極原料の混合物に代えて平均粒径5μmの
Ni粉末と平均粒径50μmの安定化ジルコニア粉末を
重量比1:1の割合で混合した混合物、及び安定化ジル
コニア粒子(平均粒径50μm)の表面にNiを被覆し
たもの(安定化ジルコニア:Ni=1/1重量比)をそ
れぞれ用いたこと以外は実施例と同様にして各燃料電池
を作製した。この各電池を実施例と同様に、加熱後、発
電させて求めた電流−電圧特性(放電特性)を表2に示
す。
【0047】
【表2】 各電池のオーミック抵抗はそれぞれ50mΩ及び40m
Ωであった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好なガス透過性を有
し、電気化学反応性や導電性に優れるとともに、他の部
材との間において熱応力による損傷や破壊の生じること
のない固体電解質燃料電池に適した燃料極材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】固体電解質燃料電池用燃料極材料として
は、ニッケル金属などの金属粒子の焼結体や、金属粒子
とセラミックス粒子の混合物の焼結体などが知られてい
る。
【0003】しかしながら、ニッケル粒子などの導電性
の金属粒子のみを用いて多孔質ニッケル焼結板のような
燃料極を構成すると、電気化学反応や導電性には優れて
いるものの、線膨張係数など熱膨張率が固体電解質など
の他の部材の材料より大きいために、燃料極と固体電解
質やセパレータなどの他の部材との熱膨張特性の不適合
などにより、熱応力による歪みで電池の損傷や破壊が生
じやすい。また金属アノードは高温における還元雰囲気
の下では収縮しやすく、通気性の低下や接触抵抗の増加
により電池性能を低下させる。
【0004】また、熱的歪みを防止するために、金属粒
子とセラミックス粒子との混合物を用いて多孔質のサー
メット、最も一般的にはニッケルジルコニアサーメット
で燃料極を構成すると、他の部材との間における熱膨張
特性は近似あるいは適合させることができるが、ジルコ
ニアのような非導電性のセラミックス粒子が分散してい
るため、導電性が低下する上に、金属の表面積の減少に
起因する電気化学反応の低下を免れない。
【0005】これらの問題を解消すべく、最近、表面に
ニッケル粒子をコーティングしたセラミックス粒子を燃
料極材料に用いて板状に成形し、焼成してなる固体電解
質燃料電池用燃料電極が提案されている(特開平3−4
9156号公報)。
【0006】しかしながら、この電極は前記粒子を成形
板に成形加工し、次いで得られた成形板を焼成して多孔
質焼結板として得られるものであって、該電極を用いて
固体電解質燃料電池とするには、多孔質である電極板上
へ緻密な固体電解質膜を形成するためにEVDプロセス
やプラズマ溶射など煩雑で高度な処理工程を必要とし、
コスト高になるのを免れない。
【0007】また、粒子同士の接触は表面のニッケル間
でなされるので、金属粒子単独の場合と同様に接触する
ニッケル同士が融着しやすく、このためガス透過性が低
下して電池性能が劣化しやすくなるという欠点を有して
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情の下、良好なガス透過性を有し、電気化学反応性や
導電性に優れるとともに、他の部材との間において熱応
力による損傷や破壊の生じることのない固体電解質燃料
電池用燃料極材料を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい特徴を有する固体電解質燃料電池用燃料極材料を
開発するために種々研究を重ねた結果、表面に導電性金
属を被覆したセラミックス粒子と酸素イオン伝導性セラ
ミックス粒子との混合物が、その目的に適合しうること
を見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち、本発明は、セラミックス粒子の
表面に導電性金属材料を被覆させた粒子(以下金属被覆
セラミックス粒子という)と酸素イオン伝導性セラミッ
クス粒子との混合物からなる固体電解質燃料電池用燃料
極材料を提供するものである。
【0011】本発明の燃料極材料を構成する一方の成分
である金属被覆セラミックス粒子は、無電解めつきなど
のめつき法やプラズマ溶射などの溶射法やCVD法など
により得られる。金属被覆セラミックス粒子に用いられ
るセラミックス粒子は特に制限されないが、好ましくは
アルミナ、クロミア、マグネシア、ジルコニア、チタニ
アなどの耐熱性で機械的強度に優れた金属酸化物や、ま
た使用される固体電解質材料と同質のもの、最も一般的
にはイットリア安定化ジルコニア粒子などが熱膨張特性
の整合性がよく有利に使用しうる。
【0012】また、導電性金属としては、好ましくは水
素の解離吸着能に優れる金属、例えばニッケル、コバル
ト、白金族貴金属、それらの合金などが挙げられ、特に
ニッケルが有利である。
【0013】金属被覆セラミックス粒子においてセラミ
ックス粒子と金属との使用割合は、好ましくは重量比で
95:5〜10:90の範囲で選ばれる。
【0014】また、本発明の燃料極材料を構成する他方
の成分である酸素イオン伝導性セラミックス粒子として
は、例えばジルコニア、又はカルシアやマグネシアなど
のアルカリ土類金属酸化物やイットリア、セリア、酸化
ランタンなどの希土類元素の酸化物を含有するジルコニ
アの他、セリアや希土類元素の酸化物を含有するセリア
などが挙げられる。熱膨張特性を考慮するならば、電解
質材料と同質の材料を使用するのが有利であり、イット
リア安定化又は部分安定化ジルコニア粒子がより好まし
い。
【0015】これらの両成分すなわち金属被覆セラミッ
クス粒子とセラミックス粒子との使用割合は、好ましく
は重量比で40:60〜90:10の範囲で選ばれる。
【0016】次に、本発明は、上記燃料極材料を用いて
形成した燃料極を包含する。
【0017】金属被覆セラミックス粒子と酸素イオン伝
導性セラミックス粒子とからなる燃料極材料から電極を
形成するには、例えば次のような方法が用いられる。
【0018】 電極材料の混合物を加圧し、所要の形
状、例えば板状や膜状などに賦形したのち、1300〜
1400℃の高温で焼結する。
【0019】 電極材料を含むグリーンシートを加熱
焼成し、引き続くより高温での加熱により焼結する。
【0020】 焼結電解質板に電極材料を分散させた
スラリーを塗布するか、あるいは電極材料を含むグリー
ンシートを重ねて加熱焼成したのち、高温で焼結し、電
解質と電極の積層焼結体を形成させる。
【0021】 電解質グリーンシートと電極材料を含
むグリーンシートを重ねて一体焼結体を形成させる。
【0022】上記グリーンシート又はスラリーを作製す
るには、バインダー(粘結剤)としてポリビニルブチラ
ール、ポリビニルアルコール、メチルセルロースなど
が、また溶剤としてはアルコール、ケトン、芳香族類の
有機溶剤、水などが用いられ、その他フタル酸エステル
などの可塑剤や必要に応じ分散剤などが用いられる。
【0023】電解質材料は、ガス透過性を有するもので
あれば特に制限されず、例えばイットリア安定化ジルコ
ニア(YSZ)、カルシア安定化ジルコニア(CSZ)
のような安定化ジルコニアや、これらにアルミナのよう
な金属酸化物を添加した公知のものが挙げられる。
【0024】本発明においては、上記のようにして得ら
れた、燃料極を電解質板を挟んでカソード(空気極)に
対向して配置するか、あるいは一体焼結により形成され
た単電池を集電材と交互に集積することで固体電解質燃
料電池が形成される。
【0025】前記集電材は、通常セパレータと端子板か
らなる。
【0026】セパレータは、単電池数より1個少ない、
ガス透過性のない緻密な導電板であり、両面に通常は片
面と他面の溝が互いに交差方向となるように施されてそ
れぞれ燃料ガス及び酸化剤ガスのガス流路が形成されて
いる。また、端子板は、ガス透過性のない緻密な2枚の
導電板であり、各片面に通常複数の平行溝加工を施して
それぞれ酸化剤ガスのガス流路及び燃料ガスのガス流路
が形成されている。
【0027】このように、セパレータは隣接する単セル
の電極間を電気的に接続するとともに、両面に燃料ガス
及び酸化剤ガスの流路となる溝が形成され、各流路はそ
れぞれセルのカソード側及び燃料極側における各ガスの
通路を構成する。各ガス通路となる溝は通常は平行に複
数配設され、片面の溝と他面の溝とは互いに交差方向、
好ましくは直角方向に配置される。このように配置すれ
ば、セルを集積後、燃料ガスの入口及び出口、酸化剤ガ
スの入口及び出口をそれぞれ同じ側端面上に配置するこ
とができ、集積セルとしてガス供給・排出系の構成を簡
単かつ容易とすることができる。
【0028】セパレータ及び端子板に用いる上記導電板
としては、通常、ニッケル、コバルトなどの金属、ニッ
ケル、クロム、コバルト、鉄などを含む耐熱合金、各種
焼結体などが用いられる。この焼結体としては、例えば
アルカリ土類金属及びCo、Ni、Fe、Znその他金
属をドープしたランタンクロマイト系複合酸化物、炭化
ケイ素、ケイ素化モリブデン、ケイ素化クロムなどの導
電性セラミックス、金属材料と耐熱性無機化合物とを非
酸化性雰囲気、例えば還元雰囲気下あるいは真空中で焼
成した焼結体などが挙げられる。上記金属材料として
は、例えばニッケル金属、ニッケル基合金、コバルト金
属、コバルト基合金、鉄金属、鉄基合金などが挙げら
れ、このニッケル基合金としては、Ni−Cr系合金、
Ni−Cr−Fe系合金、Ni−Cr−Mo系合金、N
i−Cr−Mo−Co系合金、Ni−Cr−Mo−Fe
系合金などが、またコバルト基合金としては、Co−C
r系合金、Co−Cr−Fe系合金、Co−Cr−W系
合金、Co−Cr−Ni−W系合金などが、また鉄基合
金としては、Fe−Ni−Cr系合金、Fe−Cr−N
i系合金、Fe−Cr−Ni−Co系合金などがそれぞ
れ挙げられる。また、耐熱性無機化合物としては、例え
ばアルミナ、シリカ、チタニア、酸化インジウム、酸化
第二スズ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ランタンクロマイ
ト系複合酸化物、イットリウムクロマイト系複合酸化物
などが挙げられる。
【0029】次に、本発明の燃料電池の好適な態様を説
明する。上記したように電極材料を分散させたスラリー
を塗布するか、あるいは電極材料を含むグリーンシート
を重ねた固体電解質板、セパレータ、及び端子板を用
い、該固体電解質板をセパレータを介して積層し単セル
の多段直列構造体を形成し、単セルの積層数を適宜調整
し、両端に端子板をそれぞれ設けることにより、多数の
単セルからなる直列型の積層多段セルからなる電池本体
を組み立てる。その際、該固体電解質板とセパレータ及
び端子板との間にセパレータ及び端子板の溝方向に沿う
端縁部において封止剤を介在させてガスリークしないよ
うに封止するのがよい。
【0030】これら電解質板、セパレータ及び端子板を
前記したように積層して電池本体を形成する際に用いら
れる前記封止剤は、電池の作動温度において軟化状態と
なるか、あるいは該作動温度以上の軟化温度を有し、該
作動温度で固化するものであって、しかも該作動温度で
燃料ガスや酸化剤ガス等の原料ガス及び発生ガスに対し
て耐食性があるもの、例えば燃料ガスに水素、酸化剤ガ
スに酸素又は空気を用いた場合には耐還元性、耐酸化性
及び耐水蒸気性があるものであれば特に制限されない
が、軟化点が500℃以上好ましくは600℃〜120
0℃のガラスが好ましい。このようなガラスとしては、
例えばソーダライムガラス、硼酸塩ガラス、硼ケイ酸ガ
ラス、アルミノケイ酸ガラスなどが挙げられる。これら
のガラスは板状、フェルト状として用いる他、有機バイ
ンダーなどの有機物質に分散させてペースト状とし、こ
れを所要の封止部に塗布し、電池を組み立てたのち、該
有機物質を焼去して該ガラスを復元させるようにしても
よい。
【0031】上記封止剤の介在手段としては、例えば塗
布電極を形成した固体電解質板及びセパレータの少なく
とも一方の表面に上記ペースト状のガラスすなわちガラ
スペーストを塗布して積層する手段、塗布電極を形成し
た固体電解質板とセパレータの間に上記ガラスを挟持し
て積層する手段、塗布電極を形成した固体電解質板及び
セパレータの少なくとも一方の表面に上記ガラスペース
トを塗布し、これらの間に上記ガラスを介在させて積層
する手段などが挙げられる。
【0032】また、ガスリーク防止用封止剤を有機物質
に分散させてペースト状として用いる場合には、該ペー
スト状物を所要の封止部に塗布し、電池を組み立てたの
ち、好ましくは後記のマニホールド内へ電池を収めたの
ち、該有機物質を乾燥、蒸発あるいはバーンアウトによ
り除去してガスリーク防止用封止材を復元させるように
する。
【0033】また、本発明においては、こうして組み立
てられた電池本体すなわち積層多段セルに燃料ガス、空
気等の酸化剤ガスの給、排気管を備えたマニホールドを
取り付けることにより、所要の燃料電池が作製される。
このマニホールドの1例としては、その内面と、これに
内接するセルの周面とにより仕切られた四室が燃料ガス
及び酸化剤ガスの供給、排出空間となってガス通路の形
成部材となるとともに外壁にもなる筒型構造のものが挙
げられる。
【0034】この筒型のマニホールドは通常筒部と筒部
を受ける底部と蓋からなるが、筒部と底部を一体化して
もよい。マニホールドの筒部の形状は電池本体の形状に
応じ適宜選定されるが、通常はセルが正方形状であるの
で、円筒状である。
【0035】また、本発明は上記のようにして製作した
固体電解質燃料電池組立体も包含する。
【0036】
【発明の効果】本発明の燃料極材料は、良好なガス透過
性を有し、電気化学反応性や導電性に優れるとともに、
他の部材との間において熱応力による損傷や破壊の生じ
ることのない燃料極を与える。
【0037】また、本発明の固体電解質燃料電池は、電
気化学反応や導電性に優れるとともに、熱応力による損
傷や破壊を生じることがない。
【0038】さらに、本発明方法によれば、上記燃料極
材料又は燃料極を用い、簡単に組立容易に効率よく工業
的に、電気化学反応や導電性に優れるとともに、熱応力
による損傷や破壊の生じることのない固体電解質型燃料
電池を作製することができる。
【0039】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明する。
【0040】実施例 3段直列セルの固体電解質型燃料電池を以下のとおり作
製した。固体電解質板には、イットリアを3モル%添加
した部分安定化ジルコニア(以下安定化ジルコニアとい
う)からなる50×50×0.2mmの焼成した板状物
を用いた。そして、酸素通路側にLa0.9Sr0.1
MnO粒子(平均粒径5μm)を分散させた塗布液を
厚さ0.3mmに塗布し、水素通路側に安定化ジルコニ
ア粒子(平均粒径50μm)の表面にNiを被覆したも
の(安定化ジルコニア:Ni=1/1重量比)70重量
%とジルコニア粒子(平均粒径30μm)30重量%か
らなる混合物3重量部をポリビニルブチラールのテルピ
ネオール溶液7重量部に分散させた塗布液を厚さ0.3
mmに塗布して各塗布電極を形成させた。セパレータ及
び端子板の集電体はNi系合金製の50×50×5mm
の平板にガス流路として溝幅2mm、深さ1.0mmの
溝を設けたものを用いた。
【0041】この固体電解質板と集電体を単セルが3層
になるように積層し、固体電解質板と集電体の間に軟化
点が約800℃のガラスペーストを塗布してガス封止用
とした。このガラスペーストは電池の作動温度で軟化し
てガスを封止する。
【0042】こうして集積した電池本体を円筒状アルミ
ナ製マニホールド内に収納した。マニホールドと電池本
体との接触部分はガラスペーストを塗布してガス封止用
とした。電気の取り出し部である端子には、白金リード
線を溶接し、電気的に接続した。
【0043】このようにして作製した燃料電池を加熱し
た。すなわち、室温から150℃までは1℃/分で加熱
し、150℃から300℃までは5℃/分で昇温し、ガ
ラスペーストの溶媒、塗布電極の溶媒を蒸発させた。3
00℃以上では、水素通路側に燃料極の酸化を防止する
ため、窒素ガスを流し、5℃/分で1000℃まで昇温
した。その後、1000℃に保持して燃料極側に水素、
カソード側に酸素を流し、発電を開始した。開放電圧は
いずれの場合も(1.28V)であり、ガスクロスリー
クは水素の0.1%以下であった。
【0044】この電池の電流−電圧特性(放電特性)を
表1に示す。
【0045】
【表1】 オーミック抵抗は40mΩであった。
【0046】比較例1、2 実施例の燃料極原料の混合物に代えて平均粒径5μmの
Ni粉末と平均粒径50μmの安定化ジルコニア粉末を
重量比1:1の割合で混合した混合物、及び安定化ジル
コニア粒子(平均粒径50μm)の表面にNiを被覆し
たもの(安定化ジルコニア:Ni=1/1重量比)をそ
れぞれ用いたこと以外は実施例と同様にして各燃料電池
を作製した。この各電池を実施例と同様に、加熱後、発
電させて求めた電流−電圧特性(放電特性)を表2に示
す。
【0047】
【表2】 各電池のオーミック抵抗はそれぞれ50mΩ及び40m
Ωであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 利彦 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス粒子の表面に導電性金属材
    料を被覆させた粒子と酸素イオン伝導性セラミックス粒
    子からなる固体電解質燃料電池用燃料極材料。
JP3352904A 1991-12-17 1991-12-17 固体電解質燃料電池用燃料極材料 Pending JPH05174833A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6420064B1 (en) 1999-10-08 2002-07-16 Global Thermoelectric Inc. Composite electrodes for solid state devices
JP2006504528A (ja) * 2002-10-31 2006-02-09 カールトン・ライフ・サポート・システムズ・インコーポレイテッド 酸素透過性電極システム

Cited By (3)

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