JPH05174794A - ハロゲン電球 - Google Patents

ハロゲン電球

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JPH05174794A
JPH05174794A JP33655091A JP33655091A JPH05174794A JP H05174794 A JPH05174794 A JP H05174794A JP 33655091 A JP33655091 A JP 33655091A JP 33655091 A JP33655091 A JP 33655091A JP H05174794 A JPH05174794 A JP H05174794A
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JP
Japan
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bulb
multilayer interference
interference film
film
layer
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Application number
JP33655091A
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English (en)
Inventor
Seishin Shimaoka
清新 島岡
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 青色光による色むらを減少し黄色光を放射さ
せる。 【構成】 球状部1aに互いに反対方向へ管状部1bを連
設したガラスバルブ1を有し、その球状部の内部にその
中心軸に一致するようにフィラメント2を設ける。そし
て、ガラスバルブ1の球状部1aの外面にTiO2膜とSi
2膜とを交互に積層した多層干渉膜3を形成する。こ
の多層干渉膜は、層数が7〜13の奇数層で、1層目お
よび最終層以外の光学膜厚が95〜113nm、1層目お
よび最終層の光学膜厚は他の層の1/2である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は黄色光を放射する自動車
のヘッドライト用光源等に用いられるハロゲン電球に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用ヘッドライト光源として
黄色光を放射するようにしたものがある。従来、このよ
うな光をハロゲン電球で得る場合、黄色光の光だけを透
過する色ガラスをハロゲン電球に配設したものや、特開
平2−139848号公報に示されているように直管状
バルブの表面に層数7〜13の奇数層の多層干渉膜を形
成したものが知られている。しかし、ハロゲン電球に従
来の多層干渉膜を用いた場合、多層干渉膜に入射する角
度の違いから生じる色むら、特に黄色光以外に青色光が
放射されるという問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のこのような多層
干渉膜付きハロゲン電球は、多層干渉膜によって青色光
(波長500nm以下)を反射させて放射する光を黄色光
に変えている。しかし、多層干渉膜は入射角度の違いに
よって反射する波長領域が変化するために、フイラメン
トから放射される光はバルブの両端の方向に行くにつれ
て多層干渉膜に入射する角度が垂直より小さくなり、目
的とする黄色光以外の光、特に青色光が電球外へ放射さ
れて色むらとなる。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、色むらを減少し黄色光を放射するハ
ロゲン電球を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のハロゲン電球
は、球状部に互いに反対方向へ管状部を連設したバルブ
の前記球状部の内部にフィラメントを設けるとともに、
前記バルブの内部に不活性ガスおよびハロゲン物質を封
入し、かつ前記球状部の外面に、層数が7〜13の奇数
層で1層目および最終層以外の光学膜厚が95〜113
nm、1層目および最終層の光学膜厚が他の層の1/2で
ある多層干渉膜を形成したものである。
【0006】
【作用】本発明によると、フィラメントから放射された
光のうち多層干渉膜で青色光を反射する割合が大きくな
り、しかもその多層干渉膜に入射する角度は垂直になる
割合が大きくなるために、色むらを減少することができ
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を用い
て説明する。
【0008】図1は本発明実施例の自動車ヘッドライト
用ハロゲン電球の一部切欠正面図である。
【0009】図1において、球状部1aに互いに反対方
向へ管状部1bを連設した石英製ガラスバルブ1の球状
部1aの内部にその中心軸に一致するようにフィラメン
ト2が設けられているとともに、ガラスバルブ1の内部
に不活性ガスとハロゲンガスが封入されている。ガラス
バルブ1の球状部1aは、フィラメント2から放射され
る光がこの球状部に可能な限り垂直に入射するような形
状を有している。ガラスバルブ1の球状部1aの外面に
は、TiO2膜とSiO2膜とを交互に積層した多層干渉
膜3が形成されている。また、フィラメント2の一端部
はリード線4に、他端部はリード線5にそれぞれ接続さ
れている。
【0010】次に、ガラスバルブへの多層干渉膜の形成
方法について述べる。まず、テトラブチルチタネートを
エタノール系の溶剤に溶かした液にガラスバルブ1を浸
漬し、その管状部1bは一定速度で引き上げ、球状部1a
は引き上げ速度を変化させて均一な膜を塗布し、乾燥・
焼成してTiO2膜を形成する。次に、テトラエチルシ
リケートをエタノール系の溶剤に溶かした液にガラスバ
ルブ1を浸漬し、上記と同様な方法により、TiO2
上にSiO2膜を形成する。上記工程を繰り返してガラ
スバルブ1の外面上に最終層のTiO2膜まで形成す
る。しかる後、ガラスバルブ1の管状部1b上の多層干
渉膜部分をエッチングで除去することにより、ガラスバ
ルブ1の球状部1aの外面に多層干渉膜3を形成する。
各層の膜厚は、溶液の濃度と引き上げ速度によって決定
される。本発明実施例の場合、多層干渉膜の層数は11
層、1層目の光学膜厚は55nm、2層目から10層目ま
での光学膜厚は110nm、11層目の光学膜厚は55nm
である。
【0011】このように形成された多層干渉膜3は、可
視光域の500nm未満で低透過率を有し、500nm以上
で高透過率を有するものである。図2に多層干渉膜3の
分光透過率曲線を示す。図2から明らかなように、多層
干渉膜によって500nm以下の青色光をカットして黄色
光となっている。図3に本発明の多層干渉膜を形成した
ハロゲン電球の分光分布曲線を曲線A、また多層干渉膜
を形成していないハロゲン電球の分光分布曲線を曲線B
としてそれぞれ示す。
【0012】一般に、多層干渉膜の分光特性に最も影響
を与えるのは、光の入射角度である。例えば基本設計を
垂直入射で行うと、垂直以外の入射角度では垂直からの
角度のずれをXとすると、多層干渉膜のみかけの厚さが
cos(X)分だけ薄くなり、その結果、反射率や透過
率が異なるために、多層干渉膜の分光特性のシフトや変
形を生じる。本発明実施例の場合、多層干渉膜の層数は
11層、1層目の光学膜厚は55nm、2層目から10層
目の光学膜厚は110nm、11層目の光学膜厚は55nm
であり、この条件で入射角度を0°、30°および60
°と変化させたときの、可視光領域内で多層干渉膜の最
小透過率を示す波長および色度点をシュミレーションし
た結果を表1に示す。また、入射角度の変化による分光
透過率曲線の違いを図6に示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1から入射角度の違いによって特性がか
なり変化することがわかる。次に、ガラスバルブの球状
部の外面に多層干渉膜を形成した場合にハロゲン電球の
色むらが減少することについて、図4を用いて、図8と
対比しつつ説明する。
【0015】図4において、フィラメント2の中心から
放射される光6が多層干渉膜3に入射する角度は、図8
に示すように、フィラメント2の中心から放射される光
10が従来の直管状ガラスバルブ8上に形成された多層
干渉膜9に入射する角度に比べて、垂直により近い値に
なる。このため、本発明実施例のハロゲン電球は、図8
に示す従来の多層干渉膜付きハロゲン電球に比して、多
層干渉膜3への入射角度が垂直に近づき、入射角度の違
いによる多層干渉膜3の分光特性のシフトや変形が少な
くなる。
【0016】従来の多層干渉膜付きハロゲン電球では、
図8に示すように、多層干渉膜9への入射角度が垂直よ
り小さくなり、多層干渉膜9の最小透過率の波長がシフ
トするため、多層干渉膜9によって、500nm以下の青
色光を完全に反射することができなくなるので、黄色光
以外に青色光が放射されて色むらとなっていた。
【0017】これに対して、本発明実施例のハロゲン電
球は、図4に示すように、多層干渉膜3に入射する角度
が垂直に近く、角度の違いによる最小透過率の波長のシ
フトが小さくなり、従来の多層干渉膜付きハロゲン電球
に比して青色光が減少することが確認された。本発明実
施例のハロゲン電球の色度点を測定すると、図7に示す
ように、x=0.5042,y=0.4569であっ
た。これはJIS規格を満足していることがわかる。図
7中に示す領域は自動車用ヘッドライトの黄色光のJI
S規格(D5500−1984)である。
【0018】さらに、多層干渉膜の層数と光学膜厚との
関係について、図5を用いて説明する。図5は層数を7
〜13の奇数層とし、かつガラスバルブの球状部の外面
に光学膜厚を種々変化させて多層干渉膜を形成したハロ
ゲン電球の多層干渉膜から垂直に放射される光の色度点
の図である。ただし、1層目および最終層の光学膜厚
は、他の層の1/2になっている。図5において、5〜
15の奇数字は層数を表わし、また90〜115は各層
の光学膜厚を表わしその単位はnmである。多層干渉膜
は、層数を増やすに従って反射率が増し青色光をカット
する割合が大きくなり、ハロゲン電球から放射される色
は濃黄色となる。その結果、色度図ではより外側へ移動
する。層数が5層では反射率が低く、JIS規格を満足
することはできない。層数が15層の場合、光学膜厚の
ある範囲によってはJIS規格を満足することはできる
が、範囲が狭く、しかも作るのに手間がかかり、コスト
アップとなる。したがって、層数は7〜13層でかつ奇
数層とするのがよい。また、光学膜厚は図5からわかる
ようにJIS規格を満足するには95〜113nmにする
必要がある。
【0019】なお、上記実施例では多層干渉膜を構成す
る高屈折率層の材料としてTiO2、低屈折率層の材料
としてSiO2 をそれぞれ用いた場合について説明した
が、高屈折率層の材料としては、酸化タンタル(TaO
2 )、酸化ジルコン(ZrO 2 )、低屈折率層の材料と
しては酸化セレン(SeO2 )等を用いることができ
る。また、その形成方法についても真空蒸着法、スパッ
タ法、CVD法、ゾル−ゲル法(ディップ法、スプレー
法)等を採用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は球状部に
互いに反対方向へ管状部を連設したバルブの前記球状部
の内部にフィラメントを設けるとともに、前記バルブの
内部に不活性ガスおよびハロゲン物質を封入し、前記バ
ルブの球状部の外面に多層干渉膜を形成することによ
り、従来のものに比し青色光の放射を抑制し、色むらを
減少し黄色光を放射することのできるハロゲン電球を提
供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハロゲン電球の一部切
欠正面図
【図2】同ハロゲン電球に形成した多層干渉膜の分光透
過率曲線図
【図3】同ハロゲン電球の分光分布曲線図
【図4】同ハロゲン電球における光路図
【図5】多層干渉膜の層数と光学膜厚との関係を示す図
【図6】入射角度の違いによる分光透過率曲線図
【図7】本発明実施例のハロゲン電球の色度点を示す図
【図8】従来のハロゲン電球における光路図
【符号の説明】
1 ガラスバルブ 1a 球状部 1b 管状部 2 フィラメント 3 多層干渉膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】球状部に互いに反対方向へ管状部を連設し
    たバルブの前記球状部の内部にフィラメントを設けると
    ともに、前記バルブの内部に不活性ガスおよびハロゲン
    物質を封入し、かつ前記球状部の外面に、層数が7〜1
    3の奇数層で1層目および最終層以外の光学膜厚が95
    〜113nm、1層目および最終層の光学膜厚が他の層の
    1/2である多層干渉膜を形成したことを特徴とするハ
    ロゲン電球。
JP33655091A 1991-12-19 1991-12-19 ハロゲン電球 Pending JPH05174794A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007316156A (ja) * 2006-05-23 2007-12-06 Sony Corp 液晶パネル、液晶表示装置および光学素子

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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