JPH05174677A - 密封型開閉器 - Google Patents
密封型開閉器Info
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- JPH05174677A JPH05174677A JP33331691A JP33331691A JPH05174677A JP H05174677 A JPH05174677 A JP H05174677A JP 33331691 A JP33331691 A JP 33331691A JP 33331691 A JP33331691 A JP 33331691A JP H05174677 A JPH05174677 A JP H05174677A
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- bellows
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- movable contact
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 可動接触子の開極動作にともなうベローズの
自己振動を低減し、高速度で多数回開閉可能な密封型開
閉器を得ることを目的とする。 【構成】 ベローズ40の各ひだ40cー1〜nの形状をベロー
ズ40の伸縮方向に順に変化させ、1つのひだ40cー1〜nに
相当するベローズ40の一部分の固有振動数と振幅とがそ
れぞれ異なるように構成した。 【効果】 ベローズ40に生ずる合成応力はその応力が最
大となる振幅点が時間の経過と共に移動し、特定の1つ
または複数のひだ(40cー1〜nのいずれか)の部分に最大
応力が生ずることを回避でき、最大振幅による繰返し加
重の回数が低減するので、開閉器の使用可能回数が飛躍
的に増加する。
自己振動を低減し、高速度で多数回開閉可能な密封型開
閉器を得ることを目的とする。 【構成】 ベローズ40の各ひだ40cー1〜nの形状をベロー
ズ40の伸縮方向に順に変化させ、1つのひだ40cー1〜nに
相当するベローズ40の一部分の固有振動数と振幅とがそ
れぞれ異なるように構成した。 【効果】 ベローズ40に生ずる合成応力はその応力が最
大となる振幅点が時間の経過と共に移動し、特定の1つ
または複数のひだ(40cー1〜nのいずれか)の部分に最大
応力が生ずることを回避でき、最大振幅による繰返し加
重の回数が低減するので、開閉器の使用可能回数が飛躍
的に増加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速度で多数回開閉さ
れる密封型開閉器に関するものである。
れる密封型開閉器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な密封型開閉器又は真空開
閉器の構成を図9に示す。図9において、従来の開閉器
は、容器3の上部フランジ7に固定された固定接触子1
と、固定接触子1に対して接触離反可能な可動接触子2
と、可動接触子2を駆動する駆動ロツド6と、駆動ロツ
ド6と容器3の下部フランジ8との間に設けられたベロ
ーズ4を具備している。このベローズ4の下端部4aが容
器3の下部フランジ8と、またベローズ4の上端部4bが
駆動ロツド6と、それぞれ密着結合されている。ベロー
ズ4は、可動接触子2および駆動ロツド6の上下動にと
もなって伸縮され、容器3の内部は密封状態に保持され
る。
閉器の構成を図9に示す。図9において、従来の開閉器
は、容器3の上部フランジ7に固定された固定接触子1
と、固定接触子1に対して接触離反可能な可動接触子2
と、可動接触子2を駆動する駆動ロツド6と、駆動ロツ
ド6と容器3の下部フランジ8との間に設けられたベロ
ーズ4を具備している。このベローズ4の下端部4aが容
器3の下部フランジ8と、またベローズ4の上端部4bが
駆動ロツド6と、それぞれ密着結合されている。ベロー
ズ4は、可動接触子2および駆動ロツド6の上下動にと
もなって伸縮され、容器3の内部は密封状態に保持され
る。
【0003】可動接触子2および駆動ロツド6は操作機
構(周知により図示せず)に連結され、操作機構の動作
により図中上方へ高速度に駆動されて閉極動作を行な
う。逆に、これらが図中下方へ高速度に駆動されたとき
は開極動作を行なう。可動接触子2および駆動ロツド6
は、閉極動作および開極動作のいずれの場合にも、あら
かじめ設定された行程距離を移動する。また、可動接触
子2および駆動ロツド6は開極動作の最終行程では緩衝
機構(周知により図示せず)により減速された後停止す
る。
構(周知により図示せず)に連結され、操作機構の動作
により図中上方へ高速度に駆動されて閉極動作を行な
う。逆に、これらが図中下方へ高速度に駆動されたとき
は開極動作を行なう。可動接触子2および駆動ロツド6
は、閉極動作および開極動作のいずれの場合にも、あら
かじめ設定された行程距離を移動する。また、可動接触
子2および駆動ロツド6は開極動作の最終行程では緩衝
機構(周知により図示せず)により減速された後停止す
る。
【0004】ベローズ4は、上記可動接触子2等の動作
にともなって、その上端部4bが可動接触子2の動作行程
と等しい長さだけ伸縮する。そのため、ベローズ4は伸
縮動作に耐え、かつ必要な伸縮寸法を得るように、多数
のひだ4cが設けられている。また、成形を容易にするた
め、従来各ひだ4cの形状は同一である。
にともなって、その上端部4bが可動接触子2の動作行程
と等しい長さだけ伸縮する。そのため、ベローズ4は伸
縮動作に耐え、かつ必要な伸縮寸法を得るように、多数
のひだ4cが設けられている。また、成形を容易にするた
め、従来各ひだ4cの形状は同一である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の密封型開閉器は
以上のように構成されているため、可動接触子2の開極
動作中の急加速されるされる最初の行程と急減速される
最後の行程において、同一形状に成形され同一の振動特
性を有する各ひだ4cに相当する部分が相互に共振し、ベ
ローズ4全体には大きな振幅の自己振動が発生する。一
般的な開閉器では、開極動作直後にベローズの固定端で
ある下部フランジ8の近傍がベローズ4の自己振動の最
大振幅部となり、この自己振動の最大振幅部分が移動す
ることなく持続し、長い場合には数秒間も続くことが確
認されている。可動接触子2の開極動作直後におけるベ
ローズ4の自己振動の状態を図10に示す。このベローズ
4の振幅の大きな自己振動によりベローズ4には非常に
大きな応力が局部的に発生する。また、可動接触子2が
1回開極動作するごとにベローズ4の自己振動による応
力が数回発生する。そのため、ベローズ4の耐久性が密
封型開閉器の使用回数に重大な影響を及ぼすという問題
点を有していた。さらに、開閉器が大容量になるほど、
また可動接触子2の開極動作が高速になるほど、すなわ
ち可動接触子2の運動量が増加するほど、ベローズ4の
自己振動現象は顕著となる。そのため、従来のベローズ
をそのまま用いたのでは、大容量でかつ数万〜数十万回
の開閉を許容する密封型開閉器の開発は困難であるとい
う問題点を有していた。
以上のように構成されているため、可動接触子2の開極
動作中の急加速されるされる最初の行程と急減速される
最後の行程において、同一形状に成形され同一の振動特
性を有する各ひだ4cに相当する部分が相互に共振し、ベ
ローズ4全体には大きな振幅の自己振動が発生する。一
般的な開閉器では、開極動作直後にベローズの固定端で
ある下部フランジ8の近傍がベローズ4の自己振動の最
大振幅部となり、この自己振動の最大振幅部分が移動す
ることなく持続し、長い場合には数秒間も続くことが確
認されている。可動接触子2の開極動作直後におけるベ
ローズ4の自己振動の状態を図10に示す。このベローズ
4の振幅の大きな自己振動によりベローズ4には非常に
大きな応力が局部的に発生する。また、可動接触子2が
1回開極動作するごとにベローズ4の自己振動による応
力が数回発生する。そのため、ベローズ4の耐久性が密
封型開閉器の使用回数に重大な影響を及ぼすという問題
点を有していた。さらに、開閉器が大容量になるほど、
また可動接触子2の開極動作が高速になるほど、すなわ
ち可動接触子2の運動量が増加するほど、ベローズ4の
自己振動現象は顕著となる。そのため、従来のベローズ
をそのまま用いたのでは、大容量でかつ数万〜数十万回
の開閉を許容する密封型開閉器の開発は困難であるとい
う問題点を有していた。
【0006】この発明は以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、可動接触子の開極動作にと
もなうベローズの自己振動を低減し、高速度で多数回開
閉可能な密封型開閉器を得ることを目的としている。
ためになされたものであり、可動接触子の開極動作にと
もなうベローズの自己振動を低減し、高速度で多数回開
閉可能な密封型開閉器を得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る密封型開
閉器は、内部を真空に保つ又は絶縁性ガスを密封する容
器と、前記容器の上部フランジに固定された固定接触子
と、前記固定接触子に対して接触および離反する可動接
触子と、前記可動接触子を駆動する可動接触子駆動手段
と、前記容器の下部フランジと前記可動接触子駆動手段
との間に気密的に設けられ、前記可動接触子の駆動方向
に伸縮自在な複数のひだを有し、前記各ひだの形状をそ
れぞれ前記伸縮の方向に変化させることにより縦弾性特
性を変化させたベローズと、を具備している。
閉器は、内部を真空に保つ又は絶縁性ガスを密封する容
器と、前記容器の上部フランジに固定された固定接触子
と、前記固定接触子に対して接触および離反する可動接
触子と、前記可動接触子を駆動する可動接触子駆動手段
と、前記容器の下部フランジと前記可動接触子駆動手段
との間に気密的に設けられ、前記可動接触子の駆動方向
に伸縮自在な複数のひだを有し、前記各ひだの形状をそ
れぞれ前記伸縮の方向に変化させることにより縦弾性特
性を変化させたベローズと、を具備している。
【0008】
【作用】ベローズの各ひだの形状をベローズの伸縮方向
に順に変化させることにより、1つのひだに相当するベ
ローズの一部分の固有振動数と振幅とがそれぞれ異なる
ように変化する。可動接触子の動作によりベローズが伸
縮し、それにともなって、ベローズには静的な応力とベ
ローズの固有振動に基づく応力とが合成された合成応力
が発生する。ところが、ベローズは、それぞれ固有振動
数の異なる各部分の合成体であるため、ベローズに生ず
る合成応力はその応力が最大となる振幅点が時間の経過
と共に移動する。その結果、特定の1つまたは複数のひ
だの部分に最大応力が生ずることを回避することができ
る。また、ベローズに生ずる固有振動に基づく振動波
は、振幅と周期の異なる複数の振動波の合成波であり、
その最大振幅が時間の経過と共に変化するので、1つの
ひだに相当する部分が受ける最大振幅による繰返し加重
の回数が低減する。これにより、開閉器の使用可能回数
が飛躍的に増加する。
に順に変化させることにより、1つのひだに相当するベ
ローズの一部分の固有振動数と振幅とがそれぞれ異なる
ように変化する。可動接触子の動作によりベローズが伸
縮し、それにともなって、ベローズには静的な応力とベ
ローズの固有振動に基づく応力とが合成された合成応力
が発生する。ところが、ベローズは、それぞれ固有振動
数の異なる各部分の合成体であるため、ベローズに生ず
る合成応力はその応力が最大となる振幅点が時間の経過
と共に移動する。その結果、特定の1つまたは複数のひ
だの部分に最大応力が生ずることを回避することができ
る。また、ベローズに生ずる固有振動に基づく振動波
は、振幅と周期の異なる複数の振動波の合成波であり、
その最大振幅が時間の経過と共に変化するので、1つの
ひだに相当する部分が受ける最大振幅による繰返し加重
の回数が低減する。これにより、開閉器の使用可能回数
が飛躍的に増加する。
【0009】
第1の実施例 この発明に係る密封型開閉器の第1の実施例を図1およ
び図2を用いて説明する。図1は第1の実施例に係る密
封型開閉器の構成を示す断面図、図2は第1の実施例に
おけるベローズ40の詳細を示す断面図である。図1にお
いて、この実施例に係る密封型開閉器は、容器3の上部
フランジ7に固定された固定接触子1と、固定接触子1
に対して接触離反可能な可動接触子2と、可動接触子2
を駆動する駆動ロツド6と、駆動ロツド6と容器3の下
部フランジ8との間に設けられたベローズ40を具備して
いる。このベローズ40の下端部40aが容器3の下部フラ
ンジ8と、またベローズ40の上端部40bが駆動ロツド6
と、それぞれ密着結合されている。ベローズ40は、可動
接触子2(および駆動ロツド6)の上下動にともなって
伸縮され、容器3の内部は密封状態(真空状態)に保持
される。
び図2を用いて説明する。図1は第1の実施例に係る密
封型開閉器の構成を示す断面図、図2は第1の実施例に
おけるベローズ40の詳細を示す断面図である。図1にお
いて、この実施例に係る密封型開閉器は、容器3の上部
フランジ7に固定された固定接触子1と、固定接触子1
に対して接触離反可能な可動接触子2と、可動接触子2
を駆動する駆動ロツド6と、駆動ロツド6と容器3の下
部フランジ8との間に設けられたベローズ40を具備して
いる。このベローズ40の下端部40aが容器3の下部フラ
ンジ8と、またベローズ40の上端部40bが駆動ロツド6
と、それぞれ密着結合されている。ベローズ40は、可動
接触子2(および駆動ロツド6)の上下動にともなって
伸縮され、容器3の内部は密封状態(真空状態)に保持
される。
【0010】可動接触子2および駆動ロツド6は操作機
構(周知により図示せず)に連結され、操作機構の動作
により図中上方へ高速度に駆動されて閉極動作を行な
う。逆に、図中下方へ高速度に駆動されて開極動作を行
なう。可動接触子2および駆動ロツド6は、閉極動作お
よび開極動作のいずれの場合にも、あらかじめ設定され
た行程距離を移動する。また、可動接触子2および駆動
ロツド6は開極動作の最終行程では緩衝機構(周知によ
り図示せず)により減速された後停止する。
構(周知により図示せず)に連結され、操作機構の動作
により図中上方へ高速度に駆動されて閉極動作を行な
う。逆に、図中下方へ高速度に駆動されて開極動作を行
なう。可動接触子2および駆動ロツド6は、閉極動作お
よび開極動作のいずれの場合にも、あらかじめ設定され
た行程距離を移動する。また、可動接触子2および駆動
ロツド6は開極動作の最終行程では緩衝機構(周知によ
り図示せず)により減速された後停止する。
【0011】ベローズ40は、上記可動接触子2等の動作
にともなって、その上端部40bが可動接触子2の動作行
程と等しい長さだけ伸縮する。そのため、ベローズ40は
伸縮動作に耐え、かつ必要な伸縮寸法を得るように、多
数のひだ40cー1〜nが設けられている。この実施例におけ
るベローズ40は、その詳細を図2に示すように、各ひだ
40cー1〜nの容器側の最大径および最小径(但し、部品と
してのベローズを開閉器に組み立てた場合)は同一であ
るが、ピツチが図中上側から順に狭く(下側から見れば
順に広く)なるように設定されている。その結果、ベロ
ーズ40の各ひだ40cー1〜nに相当する部分の固有振動数
は、図中上側から順に少しずつ増加する。
にともなって、その上端部40bが可動接触子2の動作行
程と等しい長さだけ伸縮する。そのため、ベローズ40は
伸縮動作に耐え、かつ必要な伸縮寸法を得るように、多
数のひだ40cー1〜nが設けられている。この実施例におけ
るベローズ40は、その詳細を図2に示すように、各ひだ
40cー1〜nの容器側の最大径および最小径(但し、部品と
してのベローズを開閉器に組み立てた場合)は同一であ
るが、ピツチが図中上側から順に狭く(下側から見れば
順に広く)なるように設定されている。その結果、ベロ
ーズ40の各ひだ40cー1〜nに相当する部分の固有振動数
は、図中上側から順に少しずつ増加する。
【0012】固定接触子1と可動接触子2の開極動作速
度と閉極動作速度が異なる密封型開閉器の場合、開極動
作速度が閉極動作速度よりも速い場合には、ベローズ40
の固有振動数(すなわち、弾性係数またはばね定数)の
大きい側を容器3の下部フランジ8の側に配置し、ま
た、開極動作速度が閉極動作速度よりも遅い場合には、
ベローズ40の固有振動数の小さい側を容器3の下部フラ
ンジ8の側に配置する。このように配置することによ
り、ベローズ40の自己振動を効果的に減衰させることが
できる。例えば図1の場合、開極速度が閉極速度よりも
速い場合を示す。
度と閉極動作速度が異なる密封型開閉器の場合、開極動
作速度が閉極動作速度よりも速い場合には、ベローズ40
の固有振動数(すなわち、弾性係数またはばね定数)の
大きい側を容器3の下部フランジ8の側に配置し、ま
た、開極動作速度が閉極動作速度よりも遅い場合には、
ベローズ40の固有振動数の小さい側を容器3の下部フラ
ンジ8の側に配置する。このように配置することによ
り、ベローズ40の自己振動を効果的に減衰させることが
できる。例えば図1の場合、開極速度が閉極速度よりも
速い場合を示す。
【0013】第2の実施例 この発明に係る密封型開閉器の第2の実施例を図3およ
び図4を用いて説明する。図3は、第2の実施例に係る
密封型開閉器の構成を示す断面図であり、図4は第2の
実施例におけるベローズ41の詳細を示す断面図である。
図3において、ベローズ41以外の構成は、図1に示す第
1の実施例の場合と同様であるため、その説明を省略す
る。
び図4を用いて説明する。図3は、第2の実施例に係る
密封型開閉器の構成を示す断面図であり、図4は第2の
実施例におけるベローズ41の詳細を示す断面図である。
図3において、ベローズ41以外の構成は、図1に示す第
1の実施例の場合と同様であるため、その説明を省略す
る。
【0014】図3および図4に示すように、第2の実施
例におけるベローズ41では、各ひだ41cー1〜nのピツチは
一定であるが、各ひだの高さ、すなわち、各ひだ41cー1
〜nの部分における容器側の最大径と最小径の差の1/2
が、図中上側から順に小さく(下側から見れば順に大き
く)なるように設定されている。その結果、ベローズ41
の各ひだ41cー1〜nに相当する部分の固有振動数は、図中
上側から順に少しずつ増加する。
例におけるベローズ41では、各ひだ41cー1〜nのピツチは
一定であるが、各ひだの高さ、すなわち、各ひだ41cー1
〜nの部分における容器側の最大径と最小径の差の1/2
が、図中上側から順に小さく(下側から見れば順に大き
く)なるように設定されている。その結果、ベローズ41
の各ひだ41cー1〜nに相当する部分の固有振動数は、図中
上側から順に少しずつ増加する。
【0015】第3の実施例 この発明に係る密封型開閉器の第3の実施例を図5およ
び図6を用いて説明する。図5は第3の実施例に係る密
封型開閉器の構成を示す断面図であり、図6は第3の実
施例におけるベローズ42の詳細を示す断面図である。一
般に、高電圧用開閉器では可動接触子2の動作行程が長
くなり、それにともなって、ベローズの全長を長くする
か、あるいは複数のベローズをその伸縮方向に接合して
用いられる。図5および図6において、ベローズ42はひ
だの高さ、すなわち、ひだの部分の容器側の最大径と最
小径との差が異なる、すなわち、縦弾性特性の異なる、
複数の(2つの)小ベローズ42-Aおよび42-Bを伸縮方向
に連結したものである。その他の構成は、図1に示す第
1の実施例の場合と同様であり、その説明を省略する。
上記構成により、ベローズ42は全体として、所定の伸縮
可能な長さを確保すると共に、各小ベローズ42-Aおよび
42-Bのそれぞれの固有振動数を異ならしめ、各小ベロー
ズ42-Aおよび42-Bに発生する振動の合成波の最大振幅を
時間の経過と共に変化させ、最大振幅による繰返し加重
の回数が低減せしめている。全長の長い1個のベローズ
を製作することに代えて、この実施例に示すように、ベ
ローズを複数の単位に分割し、各単位の小ベローズの縦
弾性特性(固有振動数)を異ならしめることにより、製
造方法や材料等による制約を受けることなく、経済的
に、所定の縦弾性特性を有するベローズを製作すること
ができる。
び図6を用いて説明する。図5は第3の実施例に係る密
封型開閉器の構成を示す断面図であり、図6は第3の実
施例におけるベローズ42の詳細を示す断面図である。一
般に、高電圧用開閉器では可動接触子2の動作行程が長
くなり、それにともなって、ベローズの全長を長くする
か、あるいは複数のベローズをその伸縮方向に接合して
用いられる。図5および図6において、ベローズ42はひ
だの高さ、すなわち、ひだの部分の容器側の最大径と最
小径との差が異なる、すなわち、縦弾性特性の異なる、
複数の(2つの)小ベローズ42-Aおよび42-Bを伸縮方向
に連結したものである。その他の構成は、図1に示す第
1の実施例の場合と同様であり、その説明を省略する。
上記構成により、ベローズ42は全体として、所定の伸縮
可能な長さを確保すると共に、各小ベローズ42-Aおよび
42-Bのそれぞれの固有振動数を異ならしめ、各小ベロー
ズ42-Aおよび42-Bに発生する振動の合成波の最大振幅を
時間の経過と共に変化させ、最大振幅による繰返し加重
の回数が低減せしめている。全長の長い1個のベローズ
を製作することに代えて、この実施例に示すように、ベ
ローズを複数の単位に分割し、各単位の小ベローズの縦
弾性特性(固有振動数)を異ならしめることにより、製
造方法や材料等による制約を受けることなく、経済的
に、所定の縦弾性特性を有するベローズを製作すること
ができる。
【0016】第4の実施例 この発明に係る密封型開閉器の第4の実施例を図7およ
び図8を用いて説明する。図7は、第4の実施例に係る
密封型開閉器の構成を示す断面図であり、図8は第4の
実施例におけるベローズ43の詳細を示す断面図である。
なお、第4の実施例に係る密封型開閉器の構成は、図5
に示す第3の実施例の場合と比較して、ベローズ43の構
成のみが異なるため、その他の説明を省略する。図7お
よび図8において、ベローズ43は、各ひだ43cー1〜nの部
分の少なくとも容器側の最大径が図中上側から順に小さ
くなるように構成された複数の(2つの)小ベローズ43
-Aおよび43-Bをその伸縮方向に結合したものである。小
ベローズ43-Aの図中右端のひだ(43cーm+1)の容器側の
最大径は小ベローズ43-Bの左端のひだ(43cーm)の容器側
の最大径よりも小さくなるように設定されている。な
お、図8に示すように、各ひだ43cー1〜nの部分の容器側
の最大径だけでなく最小径も図中右側から順に小さくな
るように構成してもよい。以上のような構成により、各
小ベローズ43-Aおよび43-Bに発生する振動の合成波の最
大振幅を時間の経過と共に変化させ、最大振幅による繰
返し加重の回数が低減せしめている。
び図8を用いて説明する。図7は、第4の実施例に係る
密封型開閉器の構成を示す断面図であり、図8は第4の
実施例におけるベローズ43の詳細を示す断面図である。
なお、第4の実施例に係る密封型開閉器の構成は、図5
に示す第3の実施例の場合と比較して、ベローズ43の構
成のみが異なるため、その他の説明を省略する。図7お
よび図8において、ベローズ43は、各ひだ43cー1〜nの部
分の少なくとも容器側の最大径が図中上側から順に小さ
くなるように構成された複数の(2つの)小ベローズ43
-Aおよび43-Bをその伸縮方向に結合したものである。小
ベローズ43-Aの図中右端のひだ(43cーm+1)の容器側の
最大径は小ベローズ43-Bの左端のひだ(43cーm)の容器側
の最大径よりも小さくなるように設定されている。な
お、図8に示すように、各ひだ43cー1〜nの部分の容器側
の最大径だけでなく最小径も図中右側から順に小さくな
るように構成してもよい。以上のような構成により、各
小ベローズ43-Aおよび43-Bに発生する振動の合成波の最
大振幅を時間の経過と共に変化させ、最大振幅による繰
返し加重の回数が低減せしめている。
【0017】一般に、密封型開閉器に用いられるベロー
ズは、比較的小型の場合、液圧成形により一体成形され
る。また、大型の場合は、1つのひだに相当する部分の
さらにその半分ごとに成形された部品(例えば、外側に
凸の部分と外側に凹の部分)を、溶接により一体化す
る。いずれの方法により製造されたベローズを用いるか
は、ベローズに要求される諸条件にベローズの製造条件
を加味して選択される。液圧成形の場合、ひだのピツチ
や容器側の最大径および最小径の変化が少ないものを製
作するには有利であり、量産に適する。一方、溶接成形
の場合は、ひだのピツチや容器側の最大径および最小径
を大きく変化させたベローズであっても容易に製作が可
能であるが、量産には適さない。
ズは、比較的小型の場合、液圧成形により一体成形され
る。また、大型の場合は、1つのひだに相当する部分の
さらにその半分ごとに成形された部品(例えば、外側に
凸の部分と外側に凹の部分)を、溶接により一体化す
る。いずれの方法により製造されたベローズを用いるか
は、ベローズに要求される諸条件にベローズの製造条件
を加味して選択される。液圧成形の場合、ひだのピツチ
や容器側の最大径および最小径の変化が少ないものを製
作するには有利であり、量産に適する。一方、溶接成形
の場合は、ひだのピツチや容器側の最大径および最小径
を大きく変化させたベローズであっても容易に製作が可
能であるが、量産には適さない。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る密封型開
閉器は、ベローズの各ひだの形状をベローズの伸縮方向
に変化させ、1つのひだに相当するベローズの一部分の
固有振動数と振幅とがそれぞれ異なるように構成したの
で、ベローズに生ずる合成応力はその応力が最大となる
振幅点が時間の経過と共に移動し、特定の1つまたは複
数のひだの部分に最大応力が生ずることを回避すること
ができる。また、ベローズに生ずる固有振動に基づく振
動波の最大振幅は時間の経過と共に変化するので、1つ
のひだに相当する部分が受ける最大振幅による繰返し加
重の回数が低減する。その結果、開閉器の使用可能回数
が飛躍的に増加するという効果を有する。
閉器は、ベローズの各ひだの形状をベローズの伸縮方向
に変化させ、1つのひだに相当するベローズの一部分の
固有振動数と振幅とがそれぞれ異なるように構成したの
で、ベローズに生ずる合成応力はその応力が最大となる
振幅点が時間の経過と共に移動し、特定の1つまたは複
数のひだの部分に最大応力が生ずることを回避すること
ができる。また、ベローズに生ずる固有振動に基づく振
動波の最大振幅は時間の経過と共に変化するので、1つ
のひだに相当する部分が受ける最大振幅による繰返し加
重の回数が低減する。その結果、開閉器の使用可能回数
が飛躍的に増加するという効果を有する。
【図1】第1の実施例に係る密封型開閉器の構成を示す
断面図
断面図
【図2】第1の実施例におけるベローズ40の詳細を示す
断面図
断面図
【図3】第2の実施例に係る密封型開閉器の構成を示す
断面図
断面図
【図4】第2の実施例におけるベローズ41の詳細を示す
断面図
断面図
【図5】第3の実施例に係る密封型開閉器の構成を示す
断面図
断面図
【図6】第3の実施例におけるベローズ42の詳細を示す
断面図
断面図
【図7】第4の実施例に係る密封型開閉器の構成を示す
断面図
断面図
【図8】第4の実施例におけるベローズ43の詳細を示す
断面図
断面図
【図9】従来の一般的な密封型開閉器(真空開閉器)の
構成を示す断面図
構成を示す断面図
【図10】可動接触子2の開極動作直後におけるベロー
ズ4の自己振動の状態を示す図
ズ4の自己振動の状態を示す図
1 固定接触子 2 可動接触子 3 容器 6 駆動ロツド 7 上部フランジ 8 下部フランジ 40〜43 ベローズ
Claims (6)
- 【請求項1】 内部を真空に保つ又は絶縁性ガスを密封
する容器と、 前記容器の上部フランジに固定された固定接触子と、 前記固定接触子に対して接触および離反する可動接触子
と、 前記可動接触子を駆動する可動接触子駆動手段と、 前記容器の下部フランジと前記可動接触子駆動手段との
間に気密的に設けられ、前記可動接触子の駆動方向に伸
縮自在な複数のひだを有し、前記各ひだの形状をそれぞ
れ前記伸縮の方向に変化させることにより縦弾性特性を
変化させたベローズと、 を具備する密封型開閉器。 - 【請求項2】 固定接触子と可動接触子の開極動作速度
と閉極動作速度が異なる請求項1記載の密封型開閉器に
おいて、 開極動作速度が閉極動作速度よりも速い場合に、前記ベ
ローズの弾性係数の大きい側を前記容器の下部フランジ
側に配置したことを特徴とするもの。 - 【請求項3】 固定接触子と可動接触子の開極動作速度
と閉極動作速度が異なる請求項1記載の密封型開閉器に
おいて、 開極動作速度が閉極動作速度よりも遅い場合に、前記ベ
ローズの弾性係数の小さい側を前記容器の下部フランジ
側に配置したことを特徴とするもの。 - 【請求項4】 前記ベローズは、容器側の最大径および
最小径が一定で、各ひだのピツチを順に広くまたは狭く
してなる、請求項1、2または3記載の密封型開閉器。 - 【請求項5】 前記ベローズは、各ひだのピツチは実質
的に一定で、容器側の最大径を順に大きく又は小さくし
てなる、請求項1、2または3記載の密封型開閉器。 - 【請求項6】 内部を真空に保つ又は絶縁性ガスを密封
する容器と、 前記容器の上部フランジに固定された固定接触子と、 前記固定接触子に対して接触および離反する可動接触子
と、 前記可動接触子を駆動する可動接触子駆動手段と、 前記容器の下部フランジと前記可動接触子駆動手段との
間に気密的に設けられ、縦弾性特性の異なる複数の小ベ
ローズを前記駆動方向に結合してなるベローズと、 を具備する密封型開閉器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33331691A JPH05174677A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 密封型開閉器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33331691A JPH05174677A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 密封型開閉器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05174677A true JPH05174677A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=18264750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33331691A Pending JPH05174677A (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 密封型開閉器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05174677A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4156219A4 (en) * | 2020-05-20 | 2023-07-26 | Mitsubishi Electric Corporation | VACUUM BREAKER |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP33331691A patent/JPH05174677A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4156219A4 (en) * | 2020-05-20 | 2023-07-26 | Mitsubishi Electric Corporation | VACUUM BREAKER |
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