JPH05172628A - 気体膨脹型エネルギー測定装置 - Google Patents

気体膨脹型エネルギー測定装置

Info

Publication number
JPH05172628A
JPH05172628A JP35565691A JP35565691A JPH05172628A JP H05172628 A JPH05172628 A JP H05172628A JP 35565691 A JP35565691 A JP 35565691A JP 35565691 A JP35565691 A JP 35565691A JP H05172628 A JPH05172628 A JP H05172628A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flexible film
gas
small chamber
amount
energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP35565691A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeyuki Kimura
茂行 木村
Sunao Miyazaki
直 宮崎
Tsutomu Masujima
努 升島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jasco Corp
Original Assignee
Jasco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jasco Corp filed Critical Jasco Corp
Priority to JP35565691A priority Critical patent/JPH05172628A/ja
Publication of JPH05172628A publication Critical patent/JPH05172628A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定精度の高い気体膨脹型エネルギー測定装
置を提供すること。 【構成】 入射された電磁波のエネルギーを吸収する吸
収膜3を内蔵する小室2と、その小室の他端面に形成さ
れた開口部を覆うようにして装着された可撓性膜8とを
備え、前記吸収膜で吸収される電磁波のエネルギーの量
に応じて可撓性膜の膨出量が変化するようになってい
る。そして、この可撓性膜の膨出量を検出する装置が、
可撓性膜に光束を照射する光源16と、可撓性膜にて反
射された反射光束の光路を変換する平面反射鏡18と、
その平面反射鏡で反射された反射光束を受ける第1,第
2の光電検出素子19a,19bを有する2分割光電検
出装置19と、両検出素子19a,19bの出力電圧差
を検出する差動増幅器20とから構成されている。そし
て、電磁波の非入射時には反射光束が両検出素子19
a,19bに対し、それぞれ等量づつ入射されるように
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体膨脹型エネルギー
測定装置に関するもので、より具体的には電磁波のエネ
ルギーを小室内の吸収部材で吸収し、それにより小室内
の気体を膨脹させて、その膨脹の度合いを計測すること
により入射された電磁波の強度(エネルギー)を測定す
るためのエネルギー測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】気体の膨脹を利用してエネルギーを測定
する装置として、従来図5に示すようなゴレイ(gol
ay)セルと称される測定装置がある。同図に示すよう
に、中空の容器Aの内部に設けられた小室Bの一端に窓
孔Cが形成され、その窓孔Cが透明板Dで覆われてい
る。また、小室Bの他端側は、開口されており、その開
口部Eを覆うようにして可撓性膜Fが装着されており、
その可撓性膜Fの外側面に金属膜が被着されて反射面と
なっている。そして、上記小室Bは、透明板D並びに可
撓性膜Fにて密閉空間となっており、この密閉された小
室B内に不活性ガスであるHeガスが密封されている。
さらに、この小室B内には小室内に入射されたエネルギ
ーを吸収する吸収膜Gが配置されている。従って、光
(赤外線)が小室B内入射されると、その光のエネルギ
ーが吸収膜Gにて吸収されてその膜の温度が上昇し、そ
の温度上昇により、Heガスが加熱膨脹し、その膨脹に
よる圧力変化に対応して可撓性膜Fが所定量だけ膨出す
る。
【0003】一方、可撓性膜Fの外側には、白色光を発
する光源Hが配置され、その光源Hと可撓性膜Fとの間
に、集光レンズI並びに透過格子Jが配置されている。
さらに、集光レンズIの外側(可撓性膜Fと反対側)の
所定位置には、光電管Kが配置されている。これによ
り、光源Hから出射された光が、集光レンズIにて可撓
性膜F上に集光されるが、集光レンズIの可撓性膜F側
の直近に設けた透過格子Jのため、上記集光された光が
可撓性膜Fにて反射されて戻ってきた反射光が、透過格
子J上に格子像Lとして結象される。
【0004】よって、小室B内に光が入射されないと
き、すなわち、図示のごとく可撓性反射膜Fが平坦で膨
出していない状態のときに、上記格子像Lが透過格子J
の格子上に重なって光が通らないように位置調整してお
けば、入射エネルギーがないときには光電管Kに光が入
射されずに出力が零となる。そして、小室B内に光が入
射されると、そのエネルギーの量に応じて可撓性膜Fが
膨出するため、光源Hから可撓性膜Fまでの距離並びに
その可撓性膜Fから透過格子Jまでの距離が変更し、格
子像Lが透過格子Jの格子に完全に重ならず、その一部
或いは全部が透過して集光レンズIを介して光電管Kに
反射光が入射され、光電管Kに出力が生じる。そして、
その出力の大きさは、可撓性膜Fの膨出量(エネルギー
の大きさ)に対応しているため、予めその対応関係を調
べておくことにより、光電管Kの出力を測定することに
より、小室B内に入射されたエネルギー量を計測するこ
とができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のエネルギー測定装置では、以下に示す問題を有
している。すなわち、構成部品の一つである透過格子J
は、1mmにつき5〜10本の平行縦縞を設けなければ
ならないと共に、上述したごとく、小室B内への入射エ
ネルギー零のときに透過格子Jの格子と格子像Lとが完
全に重なりあうように各部品の位置調整を行わなければ
ならないため、その製造並びに組立が煩雑であるばかり
でなく、熟練した技術を要する。
【0006】また、光源に白色光を用いていたため、そ
の熱伝導が大きく、小室B内に充填された気体(Heガ
ス)の分子の擾乱を生じ、測定誤差の一因となる。さら
に、入射エネルギー零の時には、可撓性膜Fは平坦であ
るために平面鏡として作用するが、入射エネルギーがあ
ると可撓性膜Fが膨出するため凸面鏡として作用するこ
とになる。しかも、そのエネルギーの大きさに応じて膨
出量が異なるため、可撓性膜Fの反射面(鏡)の焦点距
離がそれぞれ異なってしまう。その結果、入射エネルギ
ーがあると、可撓性膜Fで反射された反射光が透過格子
J上で結象できなくなり、ぼやけた象となってしまう。
よって、測定精度が低下してしまう。
【0007】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、比較的簡単に製造・
組立を行うことができ、測定精度の高い気体膨脹型エネ
ルギー測定装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る気体膨脹型エネルギー測定装置で
は、測定対象である電磁波のエネルギーを吸収する吸収
部材を有する小室と、その小室の一端面に形成され前記
電磁波を前記小室内に入射させる窓孔と、前記小室の他
端面に形成された開口部を覆うようにして装着された可
撓性膜とを備え、前記吸収部材で吸収される前記電磁波
のエネルギーの量に応じて変動する前記可撓性膜の膨出
量を検出することにより前記エネルギーを測定するよう
にした気体膨脹型エネルギー測定装置において、前記可
撓性膜の膨出量を検出する手段が、前記可撓性膜の膨出
にともないそこにおける反射光束の光路の変位を生じる
ように前記可撓性膜の所定位置に光束を照射する光源
と、前記反射光束の光路の変位を検出する検出装置とか
ら構成した。
【0009】
【作用】窓孔を介して小室内に電磁波が入射されると、
そのエネルギーが吸収部材に吸収される。すると、その
エネルギーにより加熱され小室内のガス圧が上昇し、可
撓性膜が膨出する。そして、その膨出する量はエネルギ
ーの大きさに対応する。
【0010】一方、光源から出射された光束は、可撓性
膜に当接し、そこにおいて反射されて入射方向と異なる
方向に反射される。そしてその反射光束の光路は、上記
電磁波の入射に伴う可撓性膜の膨出により変位し、その
変位量は可撓性膜の膨出量が大きくなるほど大きくな
る。したがって、係る反射光束の光路の変位を検出装置
で検出することにより、可撓性膜の膨出量が検出でき、
ひいては入射された電磁波のエネルギーを測定すること
ができる。
【0011】
【実施例】以下本発明に係る気体膨脹型エネルギー測定
装置について添付図面を参照にして詳述する。図1は、
本発明の好適な実施例を示している。まず、本発明は、
上記した従来の透過格子を用いて可撓性膜の変位量を測
定していたのに替えて、新たな機構により係る計測を行
うようにしたことを特徴としている。よって、入射エネ
ルギーの量に応じて可撓性膜を膨出させる基本構成は、
上記した従来のものと同様である。
【0012】すなわち、適度な肉厚を有する板部材1の
中心を厚さ方向に切除して両端が開口された貫通孔を形
成し、小室2を構成する。そして、その小室2の中央部
に入射される電磁波エネルギーを吸収する吸収膜3を装
着している。また、小室2の一方開口部(窓孔)を覆う
ようにして、透明板4が板部材1に接着一体化され、密
閉される。さらに、小室2の他方開口部を覆うようにし
て、閉塞板5が捩子にて板部材1に装着されている。
【0013】この閉塞板5は、その中心位置に断面略T
字状の連通孔7が形成されており、その連通孔7の一端
が上記小室2に連通している。また、連通孔7の他端に
は、可撓性膜8が装着されている。そして、この可撓性
膜8の外側面には、蒸着などにて金属薄膜を付着させて
反射鏡8aを形成している。
【0014】さらに、この小室2並びに連通孔7内にH
eガスが充填されている。このようにHeガスを充填さ
せることにより、Heガスで電磁波エネルギーが吸収さ
れることがなく、入射されたすべての電磁波エネルギー
を吸収膜3に吸収させることができる。また、閉塞板5
と板部材1との間には、所定の間隙9が形成されてお
り、上記充填されたHeガスが、その間隙9を通って外
部に流出可能となっている。すなわち、小室2内に電磁
波が入射され、Heガスが膨脹して可撓性膜8が膨出す
ることによりエネルギー測定が行われた後、次の測定に
備えるためにHeガスが定常状態(可撓性膜8が平坦)
になるまでの時間を短縮させるべく、係る間隙を介して
Heガスをリークできるようになっている。
【0015】さらに本例では、板部材1の他方開口部側
に、上記閉塞板5を内包するようにして両端開口された
円筒状の側壁部材10が取り付けられており、その側壁
部材10の先端開口部10aにメニスカスレンズ11が
固着されている。そして、これら板部材1,側壁部材1
0並びにメニスカスレンズ11で画成される空間内12
に、Heガスが充填されている。よって、可撓性膜8が
Heガス内に位置することになる。
【0016】ここで本発明では、上記可撓性膜8の膨出
量(変位量)を測定するための手段(光学系)として、
まず、光源16から出射される光束が、可撓性膜8の中
央部に対し所定角度で斜めに照射されるような位置に係
る光源16を配設している。そして、この光束上にコリ
メータレンズ17を配置することにより、出射された光
束を平行光線にしている。なお、本例では光源16とし
て、単色光を発し、指向性の強い細径のレーザダイオー
ドを用いている。
【0017】また、上記光源16から出射され、可撓性
膜8の外側表面に形成された反射鏡8aに照射され、そ
こにおいて反射された反射光束の光路上の所定位置に、
その光路に対し傾斜状に平面反射鏡18が配設されてお
り、その平面反射鏡18の下方には2分割光電検出装置
19が配置されいる。この2分割光電検出装置19は、
同図(B)に示すように、2個の光電検出素子19a,
19bを有しており、上記反射光束がそれら第1,第2
の光電検出素子19a,19bの両方に照射するように
位置調整がされている。そして、本例では、小室2内に
電磁波が入射されていない時、すなわち、可撓性膜8が
平坦状の時における反射光束が、2分割光電検出装置1
9の中央部に照射され、両光電検出素子19a,19b
に等量づつ光が照射されるようになっている。
【0018】さらに、上記第1,第2の光電検出素子1
9a,19bの各出力が差動増幅器20の両入力端子に
接続されている。これにより、第1,第2の光電検出素
子19a,19bの出力電圧の差が差動増幅器20から
出力される。
【0019】また本例では、上述した側壁部材10の先
端側外周面に形成したネジ部に有底筒状の断熱材25を
螺合しており、この断熱材25内に、上記光学系のうち
平面反射鏡18,2分割光電検出装置19並びに差動増
幅器20が収納配置されている。また、この断熱材25
の底部中央部には、内周面にネジが形成されている透孔
25aが形成され、この透孔25aに放熱フィン26を
螺着している。そして、この放熱フィン26内に設けた
孔26a内に上記光源16並びにコリメータレンズ17
が挿入配置されている。
【0020】さらに、それら断熱材25,放熱フィン2
6の一部並びに上述した側壁部材10や板部材1の周囲
を断熱吸音材27にて囲繞し、その断熱吸音材27の底
面をベースプレート28上に載置した除振材29上に固
定している。
【0021】これにより、たとえ光源16が発熱したと
しても放熱フィン26を介して放熱でき、測定装置内の
温度上昇が抑制され、Heガスの分子が活性化すること
がない。また、測定装置外の温度変化に対しても上記断
熱材25並びに断熱吸音材27により確実に断熱される
ため、温度変化によるHeガスに対する影響を生じさせ
ない。また、従来の測定装置では、外来の気圧の変動
や、機械的振動並びに音波等の外乱によってもHeガス
の分子の擾乱を生じるが、本例では、上記した断熱吸音
材27並びに除振材29を設けたことにより、上記外乱
の影響を抑制し安定作動を行えるようになっている。
【0022】さらにまた、本例では、上記した断熱吸音
材27内に補助用のHeガスを充填したリザーブタンク
30を埋設するとともに、そのリザーブタンク30と空
間12との間を細径からなる放出管31で連結してい
る。そして本例では、リザーブタンク30の容量(約1
ml)を小室2(約6μl)並びに空間12(約100
μl)に比し充分大きくしているため、特別なバルブ等
を設けることなく、上記のごとく放出管31で連通する
だけで、各空間に存在するHeガスの存在量の平衡を保
つべく、徐々に空間12(小室2)側にリザーブタンク
30内のHeガスが供給されるようにしているが、バル
ブ等を設け、所定のタイミングで補充用のHeガスを供
給するようにしても良い。
【0023】これにより、小室2内のHeガスが拡散し
装置外に散逸してしまうことにより、小室2内に存在す
るHeガスの量が減少し、与えられたエネルギーに対す
るHeガスの膨脹量が変化して誤測定をするのが抑制さ
れ、小室2内のHeガスの量を略一定に保たれ、長期間
にわたって安定作動がなされる。
【0024】次ぎに、上記した実施例の作用にいて説明
する。まず、図2に基づいて本例における基本的な動作
原理を説明すると、光源16から出射された光束は、可
撓性膜8(反射鏡8a)にて反射され、その反射光束が
2分割光電検出装置19に入射される。次いで、電磁波
が入射されて可撓性膜8が膨出すると、図中想像線で示
すように反射部位もΔXだけ前進移動する。したがっ
て、2分割光電検出装置19に入射される反射光束も、
図中想像線で示すように所定方向(上方)に位置ずれす
る。よって、両光電検出素子19a,19bに入射され
る光量が変動する。そして、それら両光電検出素子19
a,19bに入射される光量の差が差動増幅器20から
出力されるため、この出力を検出することにより上記の
可撓性膜8の膨出量(移動量)ΔXを測定することがで
きる。
【0025】具体的な本装置における作用は、以下の通
りである。すなわち、まず電磁波が小室2内に入射され
ずに可撓性膜8が平坦の時には、光源16から出射され
た光束はコリメータレンズ17で平行光線にされた後、
可撓性膜8の反射鏡8aの中央部に対して所定の角度で
照射される。すると、その反射鏡8aで反射された反射
光束が平面反射鏡18にてその光路を変更されて下方に
位置する2分割光電検出装置19に入射される。この
時、上述したごとく反射光束は第1,第2の光電検出素
子19a,19bに対して等しい光量で照射されるため
(図3中ハッチングで示す)、両素子19a,19bか
ら出力される出力電圧も等しくなる。したがって、差動
増幅器20の出力も零となる。
【0026】一方、電磁波が小室2内に入射されると、
その電磁波のエネルギーが吸収膜3にて吸収されてその
膜の温度が上昇し、その温度上昇により、小室2内のH
eガスが加熱膨脹し、その膨脹による圧力変化に対応し
て可撓性膜8が所定量だけ膨出し、この膨出量はエネル
ギーが大きいほど大きくなる。
【0027】そして、可撓性膜8が膨出すると、図4に
示すように、その膨出量に応じて反射光束の反射角度
(方向)が変動する。すると、その変動にともない2分
割光電検出装置19に入射される反射光束の位置も異な
る。すなわち、図3に想像線で示すように片側にずれ、
一方の光電検出素子(例えば第1の光電検出素子19
a)に入射される光量の方が多くなる。すると、両光電
検出素子19a,19bの出力電圧が異なる(第1の光
電検出素子19a側の方が大きな出力電圧となる)た
め、差動増幅器20から所定の出力電圧が生じる。そし
て、その出力電圧が大きいほど、可撓性膜8の膨出量、
すなわち、入射された電磁波のエネルギーが大きいこと
を意味する。その結果、差動増幅器20の出力電圧を検
出することにより、可撓性膜8の膨出量、すなわち、入
射された電磁波のエネルギー強度を測定することができ
る。
【0028】また、本例では上述したごとく可撓性膜8
が湾曲状に膨出するため、その膨出に対する反射光束の
角度(方向)変位の偏差が大きくなる。よって、微細な
エネルギーの差でも判別・検知することができ、より高
精度(約1nm程度以下の分解能となる)なものとな
る。
【0029】なお、上記した実施例では、光束を可撓性
膜8に対して斜めに照射するようにしたが、本発明はこ
れに限ることなく、直交状に照射することもできる。但
し、係る場合には、可撓性膜8の膨出により反射光束の
角度(光路)が変動させなければならないため、その照
射位置は、可撓性膜8の中心からずらした位置にする必
要がある。また、上記した実施例では、2つの光電検出
素子を用いて検出する構成について示したか、その個数
は任意で3個以上でも構わない。
【0030】なおまた、上記した実施例では、反射光束
の変位を検出する手段として複数の光電検出器(2個の
光電検出素子19a,19b)並びに差動増幅器20を
用いた例について説明したが、本発明はこれに限ること
なく、半導体位置センサー(Position Sen
sing Detector:PSD)を用いるように
してもよい。すなわち、このPSDは、比較的広面積な
受光面を有し、その受光面のどの位置に光が照射したか
を検出できるようになっている。従って、上記実施例に
おける2分割光電検出装置19の設置位置に、このPS
Dを設置する(差動増幅器20は不要となる)ことによ
り、可撓性膜8の膨出に伴い反射光束の光路が変動した
ら、その変位をPSD上の照射位置の変位として検出す
ることができる。よって、係る位置変位を検出すること
により可撓性膜8の膨出量、すなわち、小室2内に入射
された電磁波のエネルギー量を測定することができる。
さらにまた、上記した実施例では、吸収手段として従来
から用いられている吸収膜を用いた例について説明した
が、本発明はこれに限ること無く、他の固体物質、さら
には測定対象の電磁波(波長)を吸収できる気体など種
々のものが用いられる。そして、気体を用いる場合に
は、Heガスを封入することなく係る気体を小室2内に
密封収納し、電磁波が入射されると係る気体がそのエネ
ルギーを吸収すると共に膨脹して可撓性膜を膨出させる
ような構成とすることができる。
【0031】さらに、上記した実施例では、光源16と
してレーザーダイオード(単色光)を用いたものについ
て説明したが、本発明はこれに限ることなく複数の波長
を合成した光や、従来用いている白色光(連続光)を用
いることも可能である。但し、係る場合においても、反
射光束の変位の検出をより高精度に行う必要から、アパ
ーチャーやその他の光学機器等を用いることによりその
光束の径はできるだけ細くすることである。また、白色
光の場合には、発熱量が大きいため熱による悪影響をな
くすため、上記した実施例における放熱フィン29を設
置したりする他、各種の放熱手段を設置するのが好まし
い。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る気体膨脹型
エネルギー測定装置では、可撓性膜の膨出にともない反
射光束の光路の変位を生じるように可撓性膜の所定位置
に光束を照射する光源と、反射光束の光路の変位を検出
する検出装置とにより、可撓性膜の膨出量を測定するよ
うにしたため、可撓性膜の微細な変化も反射光束の光路
の変化により確実に検出することができ、検出精度が向
上する。
【0033】また、構成が簡略化されて、部品点数の削
減が図られるとともに、各構成部品の設置も容易に行う
ことができる。さらに、従来のように格子像を所定位置
に結象させる必要がなく、しかも、可撓性膜の湾曲状に
膨出するこも積極的に利用することができ、像がぼけた
りすることがなく、正確に検出することができる。
【0034】また、光源としてレーザーを用いた場合に
は、発熱が少く(消費エネルギーが少い)、指向性が良
好で、かつ光束が細径であるため、熱的安定が良好で高
い測定精度,S/N比が得られる。さらに、Heガスの
リザーブタンクを設けた場合には、長期間にわたってH
eガスを小室内等に適正量維持することができるため、
長期間安定動作させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気体膨脹型エネルギー測定装置の
好適な一実施例を示す断面図である。
【図2】その動作原理を説明する図である。
【図3】2分割光電検出装置を示す平面図である。
【図4】可撓性膜の膨出に伴う反射光束の光路の変化を
示す図である。
【図5】従来の気体膨脹型エネルギー測定装置の原理図
を示す図である。
【符号の説明】
2 小 室 3 吸収膜(吸収手段) 8 可撓性膜 8a 反射鏡 16 光 源 19 2分割光電検出装置 19a 第1の光電検出素子(光電検出部) 19b 第2の光電検出素子(光電検出部) 20 差動増幅器(光電検出部の出力値の差を求める装
置) 30 リザーブタンク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象である電磁波のエネルギーを吸
    収する吸収部材を有する小室と、その小室の一端面に形
    成され前記電磁波を前記小室内に入射させる窓孔と、前
    記小室の他端面に形成された開口部を覆うようにして装
    着された可撓性膜とを備え、前記吸収部材で吸収される
    前記電磁波のエネルギーの量に応じて変動する前記可撓
    性膜の膨出量を検出することにより前記エネルギーを測
    定するようにした気体膨脹型エネルギー測定装置におい
    て、 前記可撓性膜の膨出量を検出する手段が、前記可撓性膜
    の膨出にともないそこにおける反射光束の光路の変位を
    生じるように前記可撓性膜の所定位置に光束を照射する
    光源と、前記反射光束の光路の変位を検出する検出装置
    とから構成されてなることを特徴とする気体膨脹型エネ
    ルギー測定装置。
  2. 【請求項2】 前記検出装置が、前記反射光束を受光す
    るようにして近接配置された複数の光電検出部と、その
    光電検出部の出力値の差を求める装置とから構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の気体膨脹型エネルギ
    ー装置。
  3. 【請求項3】 前記検出装置が、半導体位置センサーで
    あることを特徴とする請求項1に記載の気体膨脹型エネ
    ルギー装置。
  4. 【請求項4】 前記光源がレーザから構成されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の気
    体膨脹型エネルギー測定装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4のいずれか1項に記載
    された気体膨脹型エネルギー測定装置において、前記小
    室内にHeガスを充満させるとともに、その小室内への
    補充用のHeガスのリザーブタンクを装着したことを特
    徴とする気体膨脹型エネルギー測定装置。
JP35565691A 1991-12-24 1991-12-24 気体膨脹型エネルギー測定装置 Withdrawn JPH05172628A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35565691A JPH05172628A (ja) 1991-12-24 1991-12-24 気体膨脹型エネルギー測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35565691A JPH05172628A (ja) 1991-12-24 1991-12-24 気体膨脹型エネルギー測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05172628A true JPH05172628A (ja) 1993-07-09

Family

ID=18445097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35565691A Withdrawn JPH05172628A (ja) 1991-12-24 1991-12-24 気体膨脹型エネルギー測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05172628A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017062617A1 (en) * 2015-10-09 2017-04-13 Honeywell International Inc. Gas detector using a golay cell
US10393591B2 (en) 2015-10-09 2019-08-27 Honeywell International Inc. Electromagnetic radiation detector using a planar Golay cell
US10458900B2 (en) 2015-09-10 2019-10-29 Honeywell International Inc. Gas detector with normalized response and improved sensitivity
US10883875B2 (en) 2015-03-05 2021-01-05 Honeywell International Inc. Use of selected glass types and glass thicknesses in the optical path to remove cross sensitivity to water absorption peaks

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10883875B2 (en) 2015-03-05 2021-01-05 Honeywell International Inc. Use of selected glass types and glass thicknesses in the optical path to remove cross sensitivity to water absorption peaks
US10458900B2 (en) 2015-09-10 2019-10-29 Honeywell International Inc. Gas detector with normalized response and improved sensitivity
WO2017062617A1 (en) * 2015-10-09 2017-04-13 Honeywell International Inc. Gas detector using a golay cell
US9829428B2 (en) 2015-10-09 2017-11-28 Honeywell International Inc. Gas detector using a Golay cell
US10393591B2 (en) 2015-10-09 2019-08-27 Honeywell International Inc. Electromagnetic radiation detector using a planar Golay cell
CN112485195A (zh) * 2015-10-09 2021-03-12 霍尼韦尔国际公司 使用高莱探测器的气体检测器
EP4220133A1 (en) * 2015-10-09 2023-08-02 Honeywell International Inc. Gas detecting system comprising a gas detector with a golay cell

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5054523B2 (ja) センサ
US5414509A (en) Optical pressure/density measuring means
US4657397A (en) Light collector and its use for spectroscopic purposes
US6236046B1 (en) Infrared sensor
US8594143B2 (en) Laser diode structure with integrated temperature-controlled beam shaping element and method for gas detection by means of a laser diode structure
US9417261B2 (en) Atomic referenced optical accelerometer
JP5198844B2 (ja) 曇り検出装置および鏡面冷却式露点計
US4309618A (en) Precision optical distance measurement
JPH05172628A (ja) 気体膨脹型エネルギー測定装置
US6885455B2 (en) Self-calibration of an optical-based sensor using a total internal reflection (TIR) signature
CN113865716A (zh) 一种红外热像仪测试系统
US4571076A (en) Blooming auto collimator
JPH05172738A (ja) 音響セル
JP2001281097A (ja) 散乱光測定方法及び装置
CN110926668A (zh) 利用全反射原理提高测量精度的压力传感器及其应用
JP3059661B2 (ja) ガス濃度測定装置
CN213932827U (zh) 高功率激光功率测量系统
JP2007040715A (ja) マイケルソン光干渉計、この光干渉計を用いた熱膨張計及び熱膨張量測定方法
JPH05172627A (ja) 気体膨脹型エネルギー測定装置
JPH05157623A (ja) 気体膨脹型エネルギー測定装置
JPH05172626A (ja) 気体膨脹型エネルギー測定装置
JPH07504269A (ja) 金属薄膜マスクによるレーザ強度モニタ装置
US3971940A (en) Detector absorptivity measuring method and apparatus
JP3939759B2 (ja) 傾斜角度測定用光学センサ
JP2002026439A (ja) 半導体発光素子

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990311