JPH0517251Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はドツト、マトリツクス、プリンタのよ
うに文字、記号などを複数のドツトであらわす打
点式のプリンタのヘツドに関するものである。

（従来の技術） 従来よりプリンタヘツドは、キヤリツジによつ
て搬送され印字作動を行うものであるが、このプ
リンタヘツドには、プラテンに対向するインクリ
ボンガイドが取付けてあり、このインクリボンガ
イドには、紙ガイドとしても機能する平板状の案
内部が形成してあり、この案内部に立設してある
断面コ字状のガイド片がこの印字ヘツドを挟持す
るようになつている。また案内部には、マスク板
を挿着する凹段部が形成してあり、この凹段部に
インクリボン挿通溝が形成してある（実開昭58−
155247号）。

また他の紙ガイドには、プリンタヘツドとは別
個に板バネを材料として作られ、これをキヤリツ
ジに固着したものもあつた。

（考案が解決しようとする問題点） そのため従来のプリンタヘツドにおいては、紙
ガイドやインクリボンガイドをプリンタヘツドの
ヘツドフレームとは別個に作り、それをキヤリツ
ジに組み込むことが必要で、その組み込み作業に
おいても紙ガイドとプリンタヘツドのフレームと
の相互位置調整に十分な配慮が要求され、またイ
ンクリボンをインクリボンガイドのインクリボン
挿通溝に装着するとき、この装着作業が面倒であ
り、そのため手が汚れ、さらにインクリボン挿通
溝や板バネ製の紙ガイドは、その内部形状が複雑
かつ狭いため、インクリボンとの摩擦が強く、円
滑な摺動性に劣る欠点があつた。

そこで本考案の目的は、プリンタヘツドのヘツ
ドフレームと紙ガイドとの位置調整が不要であ
り、さらにインクリボンを容易に装着できるプリ
ンタヘツドを提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案の特徴は、印字要素を案内するガイド手
段を支持するノーズを有するヘツドフレームと、
このヘツドフレームの前端部に一体的に形成して
ある紙ガイドとよりなり、上記紙ガイドの裏面と
上記ガイド部の上面とによつて、インクリボンを
上記ノーーズ部の前面に導き入れるための略Ｖ字
状の案内部が生成されているものであつて、この
具体的な形状は、上記ノーズ部の上面には、前方
にいくにつれて低くなる凸曲面状のインクリボン
用のガイド部が形成してあり、上記紙ガイドは、
その上端部がプラテンに向けて湾曲して形成して
あるところにある。

（実施例） 図面に基づいて本考案の実施例を説明する。

第１，２図において、ヘツドフレーム１はカー
ボングラフアイトなどの合成樹脂を素材として成
形されたもので、このヘツドフレームのノーズ部
１ｅには、インクリボンＲのガイド部であるガイ
ド用突起１ａが一体的に形成してあり、さらにこ
のヘツドフレームの前端面には、プラテン（図示
せず）と対向する紙ガイド１ｃが一体的に形成し
てある。その形状を具体的に説明すると、ヘツド
フレーム１のノーズ部１ｅの中央部の上面には、
前方にいくにつれて低くなる凸曲面状のガイド用
突起１ａが突設され、この突起の前端面には、印
字要素のドツトプレート３……が進退するガイド
孔１ｂが開設されている。また紙ガイド１ｃは、
ヘツドフレーム１の前端下辺から上方に向けて起
立した状態で形成されており、その上端部がプラ
テンと対向し、かつこのプラテンに向けて湾曲し
て形成してある。そのため第１図示のようにガイ
ド用突起１ａの上面と紙ガイド１ｃの裏面とによ
つて、上方に向けて略Ｖ字状の案内部Ｇが生成さ
れ、この案内部によりインクリボンＲは、ノーズ
部１ｅやガイド用突起１ａの前面に容易に導き入
れることができる。

また紙ガイド１ｃの中央部には、ノーズ部１ｅ
の前端部と対向する部分に開口窓１ｄが開設して
あり、この紙ガイドの両側部は、印字用紙の流れ
に応じて後方へ曲成してあり、上端部は前方へや
や屈成している。開口窓１ｄの外周前端面は、ガ
イド用突起１ａの前端面を摺動する印字用紙が接
触可能なように同一のレベルに配設してある。

ヘツドフレーム１の後半部には、後で説明する
印字駆動機構Ａが取付けられるもので、この機構
を取り付けるための取付け孔が設けてあり、さら
にこのヘツドフレームをキヤリツジに固着するた
めの取付け孔１ｇ（第２図）も穿設してある。

ノーズ部１ｅは、第３図示のように下端開口の
中空状に形成してあるもので、この下端開口より
ガイド手段であるハンマーガイド２……が３枚並
行状に挿着してある。そしてハンマーガイド２…
…には、それと直交する方向に複数（図面では９
本）の印字要素たるドツトプレート３……が摺動
自在に挿入されている。そして各ドツトプレート
の後端は、外部に突部３ａを有する立曲げ部３ｂ
が一体的に屈成してある。そしてドツトプレート
３……の印字駆動機構Ａの構造は次の通りであ
る。

第３図示のようにドツトプレート３……の立曲
げ部３ｂの前端（第３図左方）には復帰バネ４が
弾接し、後端には駆動ハンマ５が当接し、段部３
ａにはストツパプレート６が当接可能となつてい
る。

また駆動ハンマ５は支持板７によつて支持さ
れ、また支持板の後面はスペーサを介してヨーク
プレート８および永久磁石９が配設してある。

そしてヨークプレート８にはドツトプレート３
……と同数の透孔が穿設され、この透孔内にはそ
れぞれ可動ヨーク１０……が位置している。可動
ヨーク１０の先端は駆動ハンマ５に圧入固着し、
その後端面は、ギヤヨーク１１に圧入固着してあ
る鉄芯１２の先端面と磁気的に結合している。鉄
芯１２には駆動コイル１３が巻回してあり、この
コイルの後端部はギヤヨーク１１に固着している
コイルボビン内に挿置してある。

そこで本考案にかかるプリンタヘツドの組立て
は、まずヘツドフレーム１のガイド用突起１ａ内
の中空部にハンマーガイド２……を挿着し、この
ガイドのガイド孔内に複数のドツトプレート３…
…を挿入し、さらにヘツドフレームの後部には、
印字駆動機構Ａを設置した後、このヘツドフレー
ムを取付孔１ｇ……にネジを螺入することによつ
てキヤリツジに取り付りける。

（考案の効果） 本考案にかかるプリンタヘツドのヘツドフレー
ムには、ガイド部と紙ガイドとが一体的に形成し
てあり、このガイド部と紙ガイドとにより略Ｖ字
状の案内部が生成されるため、インクリボンの装
着が容易であり、このインクリボンの装着時に手
を汚すことがない。また、このヘツドフレームと
紙ガイドとの位置調整が全く不要となり、インク
リボンや印字用紙と紙ガイドとの円滑な摺動が確
保されるので、プリンタヘツドの組み立て作業や
印字作動の向上の上で実用上の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は平面図、第３図は断
面図である。 １……ヘツドフレーム、１ａ……ガイド部（ガ
イド用突起）、１ｃ……紙ガイド、１ｄ……開口
窓、１ｅ……ノーズ部、２……ガイド手段、３…
…印字要素、Ｇ……案内部、Ｒ……インクリボ
ン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 印字要素を摺動自在に案内するガイド手段を支
   持するノーズを有するヘツドフレームと、このヘ
   ツドフレームの前端部に一体的に形成してありプ
   ラテンと対向する紙ガイドとよりなり、 上記ノーズ部の上面には、前方にいくにつれて
   低くなる凸曲面状のインクリボン用ガイド部が形
   成してあり、 上記紙ガイドは、その上端部が上記プラテンに
   向けて湾曲して形成してあるとともに、上記ノー
   ズ部の前端部と対向する部分に開口窓が形成して
   あり、 上記紙ガイドの裏面と上記ガイド部の上面とに
   よつて、インクリボンを上記ノーズ部の前面に導
   き入れるための略Ｖ字状の案内部が生成されてい
   る ことを特徴とするプリンタヘツド。